| Name | Dialogue |
| 戦士の心得 | scene1 |
| リッド | …はあーあ |
| リッド | …一匹ずつ魔物を相手にすんのって、しんどいよなあ… |
| リッド | こう、一気に倒せる方法ってねえのかなあ |
| リッド | オレの武器は剣だからまあ…難しいだろうけどよ |
| リッド | …ん?あれは… |
| リッド | キールじゃねえかキール…? |
| リッド | お、いい事考えた! |
| リッド | おーい、キール! |
| | |
| キール | …なんだ、リッドか |
| キール | ぼくは忙しいんだ。用があるなら手短に済ませてくれ |
| リッド | ああ、手短に言うぜ |
| リッド | オレに術を教えてくんねえか? |
| キール | はあ?一体どういう風の吹き回しだ? |
| リッド | そんなのいいから、手短に術を教えてくれよ。アレが使えれば一気に魔物を倒せて楽じゃねえか |
| キール | 楽だって!?冗談じゃない!! |
| キール | そもそも術というものを理解するには、根底にある術の構築や体系を学ぶところから―― |
| リッド | い・い・か・ら! |
| リッド | オレと話すのは手短にしたいんだろ?ほら、早く教えてくれよ。な? |
| キール | か、勝手な事を…だいたい、術というのはだな… |
| リッド | …… |
| キール | …こほん。まあいい |
| キール | リッドの場合は、できない事を説明するよりやってわからせる方が早いだろうからな |
| リッド | 何でできないって決めつけんだよ |
| キール | 決まってるだろう?わかるからだ |
| リッド | …これでオレが術を使えるようになって、自分の出番がなくなった… |
| リッド | なんて言って泣くなよ? |
| キール | …よし。術の構築理論は説明した |
| キール | それと術を行使する際に必要な知識も、リッド用にかいつまんで説明したつもりだ |
| キール | …子どもでもわかるようにな。で、どうだ。わかったか? |
| リッド | わかるかよ! |
| リッド | 自分で手短にって言っておいて長ぇし |
| リッド | とにかく、やってみればいいんだろ? |
| キール | そうだな。これでできたら褒めてやる |
| キール | じゃあ、やってみろ。火の基本術、ファイアボールだ |
| リッド | おう、行くぜ! |
| リッド | ファイアボール! |
| リッド | …あれ? |
| リッド | 出ろっ! |
| リッド | ファイアボール!! |
| リッド | …う… |
| キール | …どうした?もう終わりか? |
| リッド | ま、まだまだ! |
| リッド | ファイアボール!!ファイアボールっ!! |
| | ガアアアアッ! |
| キール | …ほら見ろ。お前のデカい声のせいで魔物まで寄ってきたじゃないか |
| リッド | オレのせいかよ! |
| キール | とっとと倒すぞ |
| キール | …ほら、預かった剣だ。お前の武器だろう? |
| キール | …ぼくはどっかのバカみたいに前に出て戦うヤツがいるから術が唱えられるんだ。忘れるな |
| リッド | … |
| リッド | …そうだったな。任せとけ、キール |
| 戦士の心得 | scene2 |
| リッド | はぁーあ。やっと終わったか |
| キール | これでわかっただろう、リッド |
| キール | お前に術を使う事はできない。術はぼくやメルディに任せろ |
| リッド | …だな |
| キール | …いいか?そもそも魔物を一気に退治したいから術を学びたい、なんて動機自体が間違ってるんだ |
| キール | リッド。仮にぼくが広範囲攻撃術を使ったとして、もし魔物を討ち漏らしたらどうする? |
| リッド | どうするって…。その魔物、倒すしかねえだろ |
| キール | そうだ。倒すしかない。だが、ぼくやメルディは術を詠唱するのに時間がかかる |
| キール | ましてやリッドやファラのように近接武器が得意なワケじゃない |
| キール | …術士だけのパーティは強力だが、危険も伴うんだ |
| キール | …さっきも言ったように、ぼく達術士は前衛がいるからこそ、術を安心して詠唱できる |
| キール | …ここまで言えば、リッドでもわかるだろ |
| リッド | …わかったよ |
| リッド | 今日はやたらとキールが素直だって事がな |
| キール | なっ…!人が真面目に説明していれば! |
| キール | 覚悟しろ!ファイアボールっ!! |
| リッド | うわ、あちっ!!悪かった!悪かったって! |
| 狩りの心得 | scene1 |
| メルディ | なあなあ、リッド! |
| リッド | ん?どうした、メルディ? |
| メルディ | えとな、リッドは狩りがトクイ!違うか? |
| リッド | 得意っていうか、仕事みたいなモンだったからな |
| リッド | で、どうしたんだ? |
| メルディ | ファラがオムレツを作るよ! |
| メルディ | だから、リッドがタマゴ、取ってきて欲しいって言ってたよ。狩りで |
| リッド | 本当か!? |
| リッド | ちょうどファラのオムレツが食いてえなって思ってたんだよ |
| メルディ | そか、よかったな! |
| メルディ | でも、リッド、タマゴはお店で買うが、ダメなのか? |
| リッド | ファラのオムレツだからな |
| リッド | せっかくだから一番ウマいタマゴで作ってもらおうぜ! |
| リッド | いいか、メルディ |
| リッド | ウマいって事は新鮮なタマゴって事だ |
| リッド | 狩りついでに森で探してみようぜ |
| メルディ | ワイール!シンセンなタマゴあれば、ファラのウマいオムレツが食べられるんだな! |
| メルディ | メルディも、ファラが作るウマいオムレツ、食べたいよ! |
| メルディ | 一緒が行くー! |
| リッド | よし、じゃあ狩りついでにウマいタマゴ、探してみようぜ! |
| メルディ | はいな! |
| | |
| リッド | よし、これだけあればいいだろ |
| メルディ | メルディ、びっくりよ。リッドが見るトコロ、ゼッタイ、タマゴがある! |
| メルディ | なあなあリッド、もっとたくさんタマゴあったら、ファラが喜ぶ、違うか? |
| リッド | いや。これで充分だ |
| リッド | そもそも狩りっていうのは必要な分だけを―― |
| | グオオオオッ! |
| メルディ | バイバ!リッド、魔物が出たよ! |
| リッド | こいつもタマゴ狙いか。悪いが、集めたタマゴは渡さねえぜ! |
| 狩りの心得 | scene2 |
| リッド | ふう、何とか追い払ったな |
| メルディ | リッド、タマゴ、マモれたよぅ! |
| リッド | そりゃ何よりだ。また探し直しなんて面倒だからな |
| メルディ | これでオシマイか?…もっとタマゴ探さなくていいか? |
| リッド | ああ、さっきも言ったけど、狩りってのは必要な分だけ…… |
| | ガアアアアッ! |
| リッド | げっ、まだいやがったのか! |
| メルディ | リッド、危ない! |
| メルディ | アイスニードル! |
| | グゥゥゥゥ… |
| リッド | やるなメルディ。お前も狩りができるようになるかも知れねえな |
| メルディ | ホントか!? |
| メルディ | メルディも、リッドが同じ狩り、できるようになるか!? |
| リッド | アイスニードルで氷漬けにしちまえば保存もきくかも知れねえしなあ |
| メルディ | そうだよぅ!ファイアボールが使えば、ここで丸焼きー! |
| メルディ | ワイール!メルディも今日から一緒に狩りするよ! |
| メルディ | リッドがお手伝いするー! |
| リッド | ははは、そりゃ楽ができそうだ |
| メルディ | じゃあ、メルディさっそく狩り、行ってくるよ! |
| メルディ | たくさんエモノ、つかまえる! |
| リッド | おい、メルディ! |
| リッド | だから、狩りってのは必要なぶんだけでいいんだよ! |
| リッド | メルディ!戻って来い、メルディ!! |
| リッド | はあ…行っちまったか |
| リッド | さて、しょうがねえ、メルディを止めに行くか |
| リッド | …このまま森の獲物が全滅、なんて事になったら笑えねえからな… |