| Name | Dialogue |
| 俺さまが教えてやるよ | scene1 |
| ロイド | ええと…まず会場に入った後… |
| ゼロス | ロイドく~ん!何して… |
| ゼロス | って、うわっ!ロイドくんが本を読んでる…だと…!? |
| ロイド | な、何だよ!俺だって本くらい読むぞ! |
| ゼロス | ちなみに何読んで…「誰でもわかる礼儀と作法」!? |
| ゼロス | おいおい!?マジでどうしちゃったんだよ。ハニーがこんな本を読むなんて |
| ロイド | 今度教会の創立記念式典が開かれるだろ? |
| ロイド | それにコレットが行く事になっててさ |
| ゼロス | ああ、あれか。俺さまも招待されたぜ |
| ゼロス | シルヴァラントの象徴たる神子様方には是非出席をお願いしたく~!だってよ |
| ロイド | 実は俺もコレットの護衛としてその式典に参加しなくちゃいけなくなったんだよ… |
| ロイド | そしたらリフィル先生がこの本を持ってきて |
| ロイド | 「記念式典なのだから、 せめて、式典のマナーや礼儀を 勉強しなさい!」 |
| ロイド | …って… |
| ゼロス | なるほどねぇ。マナーの教本って奴か |
| ロイド | でもさ…お辞儀の角度とか、座る時の作法とか…そんなのどうでも良くねぇか? |
| ロイド | こういうのって大事なのは気持ちだろ? |
| ロイド | 形ばっかり整えたって仕方ねぇと思うんだけどなぁ |
| ゼロス | ま、確かにロイドくんの言う事も一理あるわな |
| ゼロス | けど、「はい、そうですね」ってならないのが大人の世界なわけ |
| ゼロス | 形を整えて格好つける事で成り立つものだってあるって事なのよ |
| ロイド | …そういうもんかぁ? |
| ゼロス | ま、そんな話したところで、まだお子ちゃまなロイドくんには理解出来ない事かもしれないけどな |
| ロイド | そ、そのくらい俺だってわかるよ! |
| ゼロス | コレットちゃんの護衛って事は…記念式典の後の食事会にロイドも参加するのか? |
| ロイド | ああ。…だから、ほら… |
| ゼロス | あー、テーブルマナーの本もか…さすがリフィルさま、ぬかりない |
| ゼロス | …あ |
| ゼロス | これって、リフィルさまの俺さまに対する好感度を上げるチャンスなんじゃ… |
| ロイド | おい、ゼロス。何をぼそぼそ言ってんだ? |
| ゼロス | なあ、ロイド!特別に俺さまが式典と食事会のマナーを伝授してやるよ! |
| ロイド | え?ホントか!? |
| ゼロス | こう見えても、俺さまは昔からこういう物に参加してきてるからなお手のもんだぜ |
| ロイド | ゼロスー!助かるぜーー! |
| ゼロス | おう、感謝しろよ~!じゃあ、さっそく始めるとしますかー |
| ゼロス | …とまぁ、まずはこんなもんだな。どうだ、覚えられそうか? |
| ロイド | お、おう…。とりあえず今教わった事は忘れないように頑張るよ… |
| ゼロス | おいおい、大丈夫かぁ?まあ、まだ時間はあるんだしゆっくり覚え―― |
| 強盗 | 動くな、神子ゼロス。動けばお前の首に傷が付くぜ? |
| ロイド | ぜ、ゼロス! |
| 強盗 | 大人しくすりゃ命は保証してやるよ!! |
| ゼロス | あらら、お優しいこって。…何が目的なワケ? |
| 強盗 | お前を誘拐して、シルヴァラント国に身代金を要求してやろうと思ってな! |
| ロイド | 何だと!? |
| 強盗 | 大事な神子様の命がかかってんだ。神子様の命に比べたらどんな大金もはした金だよなぁ!? |
| ゼロス | やれやれ、俺さまも甘く見られたもんだな… |
| ゼロス | とっ! |
| 強盗 | ぐっ――。ちっ、逃がすか!! |
| ゼロス | 逃げねーよ?やるぞ、ロイドくん! |
| ロイド | おうっ! |
| 俺さまが教えてやるよ | scene2 |
| 衛兵 | 賊の捕縛ご協力感謝します!暫く神子様の周辺警護を―― |
| ゼロス | あー、いいからいいから。むしろ、警護とかされると落ち着かねぇだろ? |
| 衛兵 | …わかりました。神子様がそう仰るなら、それでは私は失礼いたします! |
| ゼロス | ったく、とんだジャマが入ったぜ。…さてと、さっきの続き続き |
| ゼロス | わからねぇところとか質問があったら受け付けるぜ |
| ロイド | 質問か…あ、服装!服もしっかりしてないと駄目なんだろ? |
| ロイド | ゼロスは当日、どんな服を着る予定なんだ? |
| ゼロス | あー、服か…。なるほどな。ちょうど準備してたところだったから試着ついでに見せてやるよ |
| ゼロス | どーよ!?俺さまのこの格好 |
| ロイド | へー!それがゼロスの礼装かぁ!普段と雰囲気が違って格好いいな! |
| ゼロス | だろ~!さすがロイドくん、わかってるね~! |
| ゼロス | ま、服なんて自分に似合うかが一番だけど、今回のロイドくんはコレットちゃんの護衛だからな |
| ゼロス | ロイドくんの行動、見た目全てが、コレットちゃんに対する評判にも繋がるかもしれないぜ |
| ゼロス | だから、服もちゃんとしたのを用意しとけよ? |
| ロイド | お、おう…。わかったよ! |
| ゼロス | ん~!しっかし!俺さまのこの出で立ち、うつくし~!! |
| ゼロス | これなら式典会場にいる子猫ちゃん達は俺さまにメロメロだぜ~~!! |
| ロイド | 出席するのは偉い人達ばっかりなんだろ? |
| ロイド | そういう雰囲気にはならないんじゃないか? |
| ゼロス | 何言っちゃってるのよロイドくん! |
| ゼロス | 俺さまレベルになると、どんな場所でも子猫ちゃん達をメロメロする事が可能なわけよ! |
| ゼロス | ま、せっかくだから当日は俺さまの華麗なテクニックも勉強してくれたまえ! |
| ゼロス | でひゃひゃひゃひゃ!! |
| ロイド | …俺…お前も自分の評価を気にした方がいいと思う… |
| 俺さまって紳士的だろ? | scene1 |
| ゼロス | 見た事のあるお偉い様方が沢山…。やれやれ、随分と張り切った、誕生日パーティーを開いたもんだな |
| ゼロス | 主催者は野郎だが…挨拶くらいはしておくか…んん? |
| 主催者 | やあやあ!よく来てくれたねえ!リタちゃん!! |
| リタ | ど、どうも… |
| 主催者 | 今日はリタちゃんの好きそうな料理をたくさん準備したんだよ~♪あっちにはね―― |
| ゼロス | はいは~い、本日はお招きに預かりどうも~! |
| リタ | ゼロス…!? |
| 主催者 | み、神子ゼロス殿…!?ようこそいらっしゃいました |
| 主催者 | ああっと!他の人にもご挨拶をしないと…!失礼します~! |
| リタ | なによ、あんたも来てたわけ? |
| ゼロス | それはこっちのセリフっしょ。それに何でリタちゃん普段着なんだ?正装つーかドレスとかは? |
| リタ | そんな面倒なの着てこないわよ。主催者も普段着でいいって言ってたんだし |
| リタ | 本当はこんなとこ来る時間があったら研究書の1冊も読みたいくらいよ |
| ゼロス | まー、それがリタちゃんだわなで、それでも参加した理由があるんだろ? |
| リタ | まあね…さっきの主催者って、うちの研究所の支援者の一人なのよ |
| リタ | それで機嫌損ねたら大変だからってあたしが貧乏くじ引かされたわけ |
| ゼロス | …なるほどね。確かに、研究ってのは金食い虫だからなぁ |
| リタ | それで思い出したんだけど、あの主催者、あんたと同じでどうしようもない女たらしらしいわね |
| ゼロス | ちょ!俺さまをそんなのと一緒にしないでくれる? |
| ゼロス | 俺さまは女たらしじゃなくて女の子が好きな紳士―― |
| | ドン! |
| メイド | きゃっ! |
| リタ | あ… |
| | バシャーンッ!! |
| メイド | 申しわけありません!大変失礼いたしましたすぐに変わりのお召し物を… |
| ゼロス | へーきへーき。そんな事より、君の服にかかったりしなかったかな? |
| メイド | えっ…は、はい…大丈夫です |
| ゼロス | 可愛い子猫ちゃんが無事なら俺はそれで十… |
| | ドスッ! |
| ゼロス | いでっ!? |
| リタ | 馬鹿っぽい…ほら、こんな奴どうでもいいからさっさと行きなさい |
| メイド | で、でも… |
| リタ | 大丈夫、後で誰かに言ったりしないから |
| メイド | あ、ありがとうございます! |
| ゼロス | あ~あ、せっかくこれから可愛い子ちゃんに、俺さまの魅力を伝えようとしてたのに |
| リタ | どうせこれ幸いと、ナンパしようとしてただけでしょそれより服着替えてきたら? |
| ゼロス | っと、そうだった |
| | |
| ゼロス | いや~、着替えを持ってきてて正解だったぜー |
| リタ | 変なところで律儀よね、あんた。正装じゃなくなったからって、外に出るなんて |
| ゼロス | つか、なんでリタちゃんまで外に出てき―― |
| | ガシャーーーン!! |
| 女性客 | きゃーーーーっ!! |
| ゼロス | なんだあ!? |
| 男 | 主催者を出せっ!! |
| リタ | 会場の入り口で…誰か揉めてる? |
| ゼロス | あらら、楽しいパーティーに無粋な奴が紛れ込んできたみてぇだなとっととお帰り願おうか! |
| 俺さまって紳士的だろ? | scene2 |
| 男 | く、くそぉっ!放せ!! |
| ゼロス | 暴れてた奴に放せって言われて放すバカはいないっつの |
| リタ | 物取りの類って感じじゃないわね。ねえ、あんた、何が目的だったわけ? |
| 男 | し、仕返しだよ!! |
| リタ | 仕返し…何の? |
| 男 | 俺の妹はこの男と付き合ってたんだ… |
| 男 | けどよ、突然捨てられたんだ |
| 男 | お前から俺の妹に言い寄ってきてさんざん無理をさせた挙句、興味がなくなっただと? |
| 男 | しかも交際中に使ったお金を返せと責め立ててきたじゃねえか |
| 男 | 妹は仕事を掛け持ちしてお前の要求どおりお金を返した |
| 主催者 | なっ…!知らないぞ…そ、そんなこと! |
| 男 | お前のせいで妹は人が怖いって…家族以外とはロクに会話もできなくなっちまったんだよ!! |
| リタ | なによそれ…ちょっと、今の本当なの!? |
| 主催者 | う、嘘に決まってるだろ!?僕は返済させたりなんて絶対しない!その男のでっちあげだ! |
| 主催者 | だいたい僕がそんな娘と付き合うわけないだろ |
| リタ | あんた――!! |
| ゼロス | おやぁ?そんな事言っていいわけ?…司祭様においたがすぎるって言ってもいいんだぜ…? |
| 主催者 | なっ…!神子殿…それは… |
| ゼロス | 火のないところに、煙は立たないっつーし |
| ゼロス | 司祭様の命で色々調べてもらったら全部わかるんじゃねぇの? |
| 主催者 | う…そ、それは…その……す、すまなかった… |
| ゼロス | 俺に謝ってどうすんだよ。謝るなら本人に謝ってこいよ! |
| リタ | ゼロス、あんた… |
| 主催者 | うう…くそっ!! |
| ゼロス | リタちゃん、俺が黙ってたら殴ってたっしょ? |
| リタ | …あんたこそあんな奴、殴ってやればよかったのよ |
| ゼロス | あんな奴殴ったところで何の意味もねえよ |
| ゼロス | それに、あんなところで殴ったら、リタちゃん自身の評判も悪くなっちまうぜ? |
| ゼロス | そうなると、代わりのスポンサーも探しづらくなるだろ |
| リタ | う…それは…そうだけどさ |
| ゼロス | な?俺さま紳士的だろ~?でひゃひゃひゃひゃ! |
| リタ | …ふんっ! |
| ゼロス | あだっ!! |
| リタ | ったく…あんたはいつも最後の一言が余計なのよ! |