| Name | Dialogue |
| 正直に言おう! | scene1 |
| シング | おかしい…ない、ないぞ… |
| シング | ここにもない |
| シング | クソッ、一体どこにいったんだ… |
| ??? | シング!シングってば! |
| シング | コ、コハク!? |
| シング | 何でオレの部屋に!? |
| コハク | 何でって、今日出掛けるって話してたじゃない |
| コハク | ドアが開いてたから、いると思ってずっと呼んでたのに全然気づいてくれないんだもん |
| コハク | ちゃんとノックだってしたよ。それでも出てこないから、何かあったのかと思って… |
| シング | 心配して見に来てくれたのか。それなのにゴメン、怒ったりして |
| コハク | ところで、そんなに必死になって何を探してたの? |
| コハク | よっぽど大事なものなんだね |
| シング | えっ? |
| シング | い、いや、別に何も探してなんかないよ! |
| コハク | シング、わたしの目を見て。それでも「探し物なんかしてなかった」って言える? |
| シング | あ、えっと…さ、探し物なんか… |
| シング | ゴメン!やっぱりムリだ! |
| シング | コハクに嘘はつけないよ… |
| シング | うん、オレ、探し物をしてたんだ。隠そうとして、ゴメン |
| コハク | やっぱり!シングは嘘や隠し事は苦手だもんね |
| シング | うう…コハクにだけは、見つかりたくなかったなぁ… |
| コハク | …で、何を探してたの? |
| シング | そ、それは… |
| 村の女性 | きゃあーっ!魔物よーっ! |
| シング | 魔物!?大変だ!すぐに向かお── |
| コハク | シング!行こう! |
| シング | あ、ちょっと!コハク! |
| シング | はぁ~…必死で探してたのが、コハクの水着姿の写真だなんてやっぱり言いたくないよ… |
| シング | って言ってる場合じゃないな。急がなきゃ! |
| ヒスイ | …シングのヤツ… |
| ヒスイ | 俺の目の黒いうちはコハクとイチャイチャはさせねぇぞ… |
| ヒスイ | まず、コハクの水着写真は回収… |
| ヒスイ | …やっぱり、机の本の山にまぎれてたな |
| ヒスイ | 回収するだけじゃシャクだしな |
| ヒスイ | 代わりにこいつを置いてってやるか |
| ヒスイ | これでコハクに嫌われやがれ! |
| 正直に言おう! | scene2 |
| シング | よし、魔物は全部倒したぞ! |
| コハク | ふう、これで落ち着いて探し物の続きができるね |
| コハク | さ、シング、早く戻ろう! |
| シング | ね、ねぇコハク、せっかく外に出たんだしもうこのまま出掛けちゃおうよ! |
| コハク | ダーメ! |
| コハク | 探し物を見つけるほうが先!ほら、急いで! |
| シング | うう…ああなると、コハクは探し物を見つけるまで諦めないよな… |
| シング | 覚悟を決めて…嫌われちゃうかもしれないけど、正直にコハクに話そう |
| | |
| コハク | で、そろそろ何を探していたのかを教えてくれてもいいんじゃないの? |
| シング | …しゃ、写真だよ |
| コハク | 写真?何の? |
| シング | そ、それは… |
| コハク | 教えてくれないと… |
| コハク | あれ、シング、机の上に写真があるよ? |
| シング | ええっ!?さっき探した時は無かった気がするけど… |
| シング | うう、見つかっちゃったか… |
| コハク | 何の写真なの? |
| コハク | !シング、これ… |
| シング | ああ…。オレの…オレの大切な写真だ。大事な、宝物なんだ |
| コハク | だ、大事な宝物…?でもこれって…どういう事…? |
| シング | コハクに言ったらきっと嫌われちゃうと思って言い出せなかったんだ |
| シング | でも、この際だから正直に言うよ。オレ… |
| コハク | シング…これ、イネスの写真じゃない! |
| コハク | しかも水着姿の… |
| シング | 何だって!?そ、そんなバカな! |
| コハク | 大切な…。宝物… |
| コハク | シング、水着の写真が宝物なんて… |
| シング | ちょっと待って!誤解だ!オレが探してたのはコハ… |
| コハク | シングのケダモノ! |
| シング | ぐはあっ!?な、ナイスキック…… |
| シング | な、何でイネスの写真が… |
| | |
| ヒスイ | ニヤ… |
| お、お兄さま… | scene1 |
| シング | コハクと二人っきりで出掛けるなんてちょっとドキドキするな… |
| コハク | シング、お待たせ! |
| シング | やあ、コハク!おはよ… |
| シング | うっ!? |
| ヒスイ | よう、シングお出掛け日和のいーい天気だよなぁ? |
| シング | ヒ、ヒスイ!?何でここに!? |
| コハク | シングと出掛けるって言ったら付いて行くって聞かなくって |
| コハク | 来なくていいって言ったのに… |
| ヒスイ | 兄が妹の身を案ずるのは当然の事だろ? |
| ヒスイ | …何だよ、シング?何か文句あんのかぁ? |
| シング | い、いや…別に文句は無いけど… |
| ヒスイ | 妙な気を起こしやがったら、この自慢の矢で射抜いてやるから覚悟しとけよ |
| シング | 怖すぎるって… |
| シング | …じゃあ、行こうか… |
| | |
| ヒスイ | ところで、今日はどこへ行く予定だったんだ? |
| シング | うちの隣のおばさんのお使いで隣町まで買い出しに行くんだ |
| コハク | どうしたの、シング?暗い顔しちゃって |
| シング | ううん、何でもないよ… |
| シング | はぁ… |
| シング | …ヒスイが一緒だけどコハクと出掛けられたからいいか! |
| コハク | ん?シング、何か言った? |
| シング | あ、えっと…何でもない! |
| シング | あ、そうだ!今日はコハクにこれをあげようと思ってたんだ |
| シング | はい、ミソ焼きおにぎり! |
| シング | コハクと一緒に食べたいなと思ってさ |
| コハク | わぁ!すご~い! |
| コハク | ありがとう! |
| コハク | じゃあ一緒に── |
| ヒスイ | 気がきくじゃねぇか、シング!ちょうど腹が減ってたんだ!ありがたくいただくぜ! |
| | バクっ!ムシャムシャっ! |
| シング | ああっ!ヒスイ、ひどいよ!一人で全部食べるなんて! |
| ヒスイ | うっせぇ!お前が作ったモンなんかコハクに食べさせられるか! |
| コハク | お兄ちゃん…せっかくのミソ焼きおにぎりを一人で全部食べちゃうなんて…! |
| コハク | …蹴るよ? |
| | ガサガサ |
| シング | ん?向こうの茂みが揺れてる…? |
| | ガアアアア! |
| コハク | もう!それどころじゃないのに! |
| ヒスイ | 助かった…いや、とにかくあの魔物をブッ飛ばすぞ!話はそれからだ! |
| お、お兄さま… | scene2 |
| ヒスイ | 何とかやったか…。なかなか手強い相手だったぜ |
| ヒスイ | 痛っ、ケガしちまったか… |
| ヒスイ | おいコハク、回復してくれよ |
| コハク | 知らない!お兄ちゃんも回復できるんだから自分で回復したらいいじゃない |
| ヒスイ | こ、コハク!? |
| ヒスイ | まさかこれが反抗期…!? |
| シング | ミソ焼きおにぎりの事、ホントーに怒ってるみたいだね… |
| シング | あのさ、ヒスイこのアップルグミ使いなよ |
| ヒスイ | あ? |
| シング | 隣のおばさんがもしもの時にって持たせてくれたんだ。オレ、さっきの戦闘でケガしなかったからさ |
| ヒスイ | しょうがねぇな、使ってやるけど…恩になんか着ねぇからな! |
| シング | うん、ヒスイのケガが治るならそれでいいよ |
| シング | コハクもさ、機嫌直してよ。ミソ焼きおにぎりなら村に帰ったらまた作れるし |
| コハク | ホント?じゃ、村に帰ったらたっっくさん作ってもらうからね? |
| コハク | 約束だよ? |
| シング | うん、約束だ。もちろん、ヒスイも食べにくるよね? |
| ヒスイ | あったり前だろ!お前が変な事考えてねぇか見張りにいかないといけないからな |
| コハク | ふふっ、じゃあ早く買い物済ませて帰ろうよ! |
| コハク | ミソ焼きおにぎり、楽しみだなぁ |
| シング | あ、そこ、木の根っこが出てるから足元に気を付けなよ |
| コハク | うん。ホントに木の根っこがすごいね |
| コハク | こんなんじゃつまずいて… |
| コハク | わっ! |
| シング | あっ! |
| | ガシッ |
| シング | ふぅ~、危なかった |
| シング | コハク、大丈夫? |
| コハク | うん、ごめんね。気をつけろって言われたのにつまずいちゃった |
| コハク | シングが支えてくれなかったらケガしちゃってたね |
| コハク | ありがとう |
| シング | う…うん… |
| シング | (とっさに支えちゃったけど… 近い、近いよコハク!) |
| | ガッ! |
| シング | うわっ!ヒスイ!ボウガン撃たないでよ! |
| ヒスイ | ゴルァ、シング!ちょっと目を離した隙に何コハクに抱きついてんだよ! |
| ヒスイ | コハクに変な事したら、自慢の矢で射抜くっつっただろーが! |
| ヒスイ | この、ケダモノ野郎! |
| ヒスイ | ったく…アップルグミでちょっと見直したと思ったらすぐこれだ。油断も隙もあったモンじゃねぇぜ |
| シング | あ、さっきのアップルグミホントは嬉しかった? |
| ヒスイ | …嬉しくなんかねぇ! |
| ヒスイ | コハクも笑ってねぇでとっとと隣町行くぞ! |
| コハク | はーい |
| コハク | でも、ちょっとずつ仲良くなってよねお兄ちゃん |
| ヒスイ | ならねぇ!絶対にならねぇ!世界が滅んでシングと二人きりになっても、絶対にならねぇ! |
| シング | そこまで言い切らなくても… |
| シング | これじゃあ先が思いやられるよ、トホホ… |