| Name | Dialogue |
| イチコロ | scene1 |
| パティ | むむむ… |
| レイヴン | おろ、パティちゃんどしたの?何か難しい顔しちゃって |
| パティ | うむ最近、少々、自分の服装が気になっての |
| パティ | いつまでも同じ格好ではユーリに飽きられてしまうのではという気がするのじゃ |
| レイヴン | なるほど。そりゃ女の子としちゃ、深刻な悩みよねえ |
| パティ | 当然なのじゃ |
| パティ | うちはユーリの妻になるからの。常に魅力的でなければいかんのじゃ |
| パティ | …そうじゃ!ここは一つ新しい服を買うぞ。おっさんもついてくるのじゃ |
| レイヴン | えっ!?俺様が? |
| レイヴン | こんなおっさんより、同じ女の子についてってもらった方がいいんでないの? |
| パティ | 今回は男の意見を聞きたいのじゃ。おっさんでも、一応男だしの |
| レイヴン | 一応って… |
| レイヴン | おっさん悲しい |
| レイヴン | まあ、おっさんも暇っちゃ暇だし、別に構わんけどもね |
| パティ | よし!決まりじゃ。早速、出発なのじゃ~ |
| | |
| パティ | ユーリをイチコロにするにはどんな服がいいかの |
| パティ | ジュディ姐みたいなセクシー系か? |
| レイヴン | セクシー系は…ちょっと厳しいんじゃない? |
| レイヴン | パティちゃんに似合う服ねぇ… |
| ??? | … |
| レイヴン | おんや!?ふうむ、なるほど… |
| レイヴン | おっさん、パティちゃんにピッタリの服、はっけーん! |
| レイヴン | えーと、今の子が出てきた店はと… |
| レイヴン | よし、そんじゃパティちゃん、ちょいとついといで |
| レイヴン | これこれ!この服よ!この服ならパティちゃんに ピッタリじゃない? |
| パティ | おお!これはなかなかじゃの!セットで人形もついてくるのか… |
| パティ | ふむ… |
| パティ | …よし、この服にするのじゃ! |
| パティ | そうと決まれば早速帰ってユーリに見せてやるのじゃあ |
| レイヴン | ちょいと、パティちゃん。お会計が済んでないよ? |
| パティ | むむ、そうだった |
| パティ | でもうちは財布を忘れてきたのじゃ。おっさん、代わりに頼む |
| レイヴン | ちょ!何でおっさんが… |
| レイヴン | 自分のものは自分で払いなさいよ |
| パティ | ふむ、じゃあこれで手を打つのじゃ |
| パティ | ごにょごにょごにょ…… |
| レイヴン | え、何、ホント!? |
| レイヴン | そ、そういう事なら… |
| レイヴン | はい、おっさん、払わせていただきます! |
| パティ | じゃあ、帰るかの |
| イチコロ | scene2 |
| パティ | というわけで帰ってきたのじゃ |
| レイヴン | もー、買ったもの運ばせて、パティちゃんってば、おっさん使い荒いんだから |
| パティ | 早速、ユーリに見せるのじゃ。ユーリはどこかの |
| ユーリ | ん?何だ、オレを呼んだか? |
| パティ | おお、いいところにきたのじゃ。ユーリに見せたいものがあっての |
| ユーリ | なんだ? |
| パティ | ちょっと待ってるのじゃ |
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| パティ | うふふ。じゃじゃーん |
| ユーリ | お、新しい服か。なかなか似合ってるじゃねえか |
| パティ | ふふふ、そうじゃろそうじゃろ |
| パティ | サンゴ礁のウミウシよりも目を引く色合いなのじゃ |
| ユーリ | にしてもあんまり見かけない感じの服だよな、それ |
| ユーリ | 結構な値段したんじゃないのか? |
| パティ | おっさんに買ってもらったからその心配は無用なのじゃ |
| ユーリ | へえ、おっさんにしちゃ気前のいいこった |
| ユーリ | どういう風の吹き回しだ? |
| パティ | なに、ジュディ姐の行き付けの店を聞き出してやると言っただけなのじゃ |
| ユーリ | …またそういうのかよ |
| ユーリ | パティもパティだが、おっさんも懲りずによくまあ… |
| レイヴン | ん、何?どったの? |
| ユーリ | おっさん、いい加減もう少し… |
| ユーリ | いや、本人が幸せなら構わねえか |
| ユーリ | 何でもねえ、忘れてくれ |
| パティ | うむ、おっさんは今のままでいいのじゃ! |
| レイヴン | な、何?何なの? |
| レイヴン | ねえ、ちょっと! |
| 動くのじゃー! | scene1 |
| パティ | 気持ちのよい森じゃの。天気も絶好の散歩日和なのじゃ |
| カロル | う、うん、そうだね |
| カロル | でもさ、あ、あまり長居はしない方がいいんじゃないかな |
| パティ | まだ来たばかりではないか。もっと満喫しないともったいないぞ |
| カロル | 満喫って、ボ、ボクは別に…今だって無理矢理付き合わされて来ただけだし… |
| パティ | 見ろ。そこら中、鳥や虫だらけじゃ |
| パティ | 海もいいが、陸にも陸のいいところがあるのう |
| カロル | ひっ!…そんなの持って来ないでよ! |
| パティ | 何じゃ、何をそんなに取り乱しておるのじゃ |
| カロル | うう…む、虫…ひっ、こ、こっち来た! |
| カロル | うわ、うわわわ! |
| パティ | 何じゃ、騒がしいのう。せっかくの静けさが台無しなのじゃ。もっと── |
| | ドーン! |
| カロル | ひいっ!え!? |
| パティ | 何じゃ、今のは。あっちの方から聞こえたのじゃ。行くぞ、カロル! |
| カロル | ちょ、ちょっと待って!置いてかないでよー! |
| | |
| パティ | 確かこの辺り…あれか? |
| カロル | はぁはぁ、やっと追いついた… |
| カロル | って、な、何あれ |
| カロル | 女の子を背負った巨大な人形が魔物と戦ってる…!? |
| ??? | 十六夜天舞~! |
| | グギャアアア |
| パティ | 人形が勝ったのじゃ。あの娘が操っておるのか…? |
| カロル | す、すごい… |
| パティ | …! |
| パティ | あの人形、どうも見覚えあると思ったら、うちが持っているのと同じなのじゃ |
| パティ | それにあの娘の服…この間、人形と一緒にうちが買った服と同じではないか |
| カロル | え!パティ、あの人形を持ってるの? |
| パティ | 大きさは全然違うがの。服を買った時にセットでついてきたのじゃ |
| カロル | え、それじゃあパティの人形もあんな風に大きくなって戦ったりするの? |
| パティ | むー、それは分からん。だが本当に同じものなら、もしかしたら… |
| パティ | 早速帰って確かめるのじゃ!行くぞ、カロル! |
| カロル | だから、置いてかないでってばー! |
| | |
| パティ | あったぞ! この人形じゃ |
| カロル | ほんとだ!さっき、魔物と戦っていた人形と大きさ以外そっくりだね |
| パティ | こうして見ていると、今にも動き出しそうな気がするの |
| パティ | ここに置いてと… |
| パティ | それ!動け!大きくなれ! |
| | … |
| カロル | …動かないね |
| パティ | 諦めるのは早いのじゃ。何かコツがあるのかもしれん |
| パティ | もう一度試してみるぞ!それ!動くのじゃー! |
| | … |
| カロル | やっぱり動かないね… |
| パティ | …そうじゃ、もしかしたらあの娘の服に何か秘密があるのかもしれん |
| パティ | ちょっと待ってるのじゃ! |
| パティ | どうじゃ!これで何もかもさっきの娘と一緒なのじゃ! |
| カロル | ほんとだ!これなら、もしかして…!! |
| パティ | よし!今度こそ、動くのじゃー! |
| カロル | 動けー! |
| カロル | … |
| パティ | 駄目か…どうやらこっちの人形はただの── |
| | ドドド… |
| カロル | !!パティ、今人形が動いたよ! |
| パティ | 何を言っておるのじゃ?それより魔物が現れたようじゃの |
| カロル | え?魔物? |
| パティ | 放っておくわけにもいかんの。動きにくいからいつもの服に着替えてくる。待っとれ |
| パティ | お待たせなのじゃ。さあ、魔物を退治しに行くぞ! |
| カロル | う、うん! |
| 動くのじゃー! | scene2 |
| カロル | やった!魔物を倒したよ! |
| パティ | うちらの実力を思い知らせてやったのじゃ |
| カロル | そうだ、ねえ、パティさっき人形が動いたんだよ! |
| パティ | うんにゃ、あれは魔物が来たせいで揺れただけ── |
| パティ | あ、こら、待てカロル |
| | |
| カロル | もっと頑張れば、きっと動くよ!動け! |
| パティ | いやだからの、カロル、あれは地面が揺れたせい── |
| カロル | 動け、動け、大きくなれ! |
| カロル | 動け、動け、大きくなれ! |
| カロル | 動けー! |
| パティ | 人形ばかりかカロルまで言う事聞かなくなってしまったのじゃ… |