| Name | Dialogue |
| ことわざ | scene1 |
| ミラ | 二手に分かれて魔物退治とはローエンも考えたものだな |
| ローエン | この辺りの魔物であれば全員でまとまって動く必要もないでしょう |
| ミラ | ああ、戦力を分散させた方が時間短縮になるしな |
| ローエン | ええ、「時は金なり」です |
| ローエン | 限られた時間は大切に、効率よく使うに越した事はありませんからね |
| ミラ | …ローエン |
| ローエン | はい、何でしょう? |
| ミラ | お前はその…時々、変な事を言っているな |
| ローエン | 変な事…ですか? |
| ローエン | はて、何を言いましたかね… |
| ミラ | 今のにしてもそうだが、前に、他にも…そうだな |
| ミラ | スギタルハオヨバザル…… |
| ローエン | ああ。「過ぎたるは及ばざるが如し」ですね |
| ローエン | たとえよい事でも、やり過ぎは足りない事と同じ |
| ローエン | 何事もほどほどがいい、という事です |
| ミラ | ほう、そうなのか |
| ミラ | 確かに、美味い料理でも腹いっぱい食べると苦しくなるな |
| ローエン | まさにその通りです |
| ローエン | 身をもって体験されると意味もよく理解できるというものです |
| ローエン | これぞ「百聞は一見に如かず」 |
| ローエン | 100回聞いた情報でも、たった1回自分の目で見る事には及びません |
| ミラ | そうか!ローエンはやはりすごいな |
| ローエン | ふっ、お褒めいただき光栄です |
| ローエン | このような表現は「ことわざ」と呼ばれています |
| ミラ | 「ことわざ」か…ふむ、なかなか面白いものだな |
| ミラ | もっと教えてくれ |
| ローエン | そうですねぇ… |
| ローエン | やはり体験しながらの方が記憶に残るのではないでしょうか |
| ローエン | それに何でも知ればよいというものでもありませんよ。「知らぬが仏」と言いましてね |
| ミラ | そういうものなのか… |
| ローエン | ですので、その時の状況に応じた「ことわざ」をお教えしましょう |
| ミラ | うむ、頼んだぞ |
| ミラ | なるほど |
| ミラ | 「ことわざ」とは知れば知るほど奥が深いものなのだな |
| ローエン | はい。ちゃんと意味を理解し、正しく使う事こそが、「ことわざ」を生み出した人々への恩返しなのです |
| | ガサガサ… |
| ミラ | む…魔物か…!? |
| ローエン | 「鬼が出るか蛇が出るか」…来ますよ!! |
| | ギャアアア! |
| ことわざ | scene2 |
| ミラ | 魔物が増えてきたな… |
| ローエン | そうですね |
| ローエン | しかし「旅は道連れ世は情け」です。ミラさんがいてくださると心強い |
| ミラ | 私もローエンがいてくれると心強いぞ |
| ミラ | 魔物退治をさっさと終わらせてジュード達と合流しよう |
| ことわざ | scene3 |
| ミラ | それにしても、さっきの魔物…見た目の小ささに似合わずなかなか手ごわかったな |
| ローエン | まったくです。「一寸の虫にも五分の魂」ですね |
| ミラ | 魔物にまで「ことわざ」があるのか |
| ミラ | では私にも何か当てはまる「ことわざ」はあるのか? |
| ローエン | ん~…そうですねぇ… |
| ローエン | ミラさんは何でも迷わず前向きに挑戦される方なので… |
| ローエン | 「当たって砕けろ」でしょうか |
| ミラ | 「当たって砕けろ」か…ふむ、いい響きの「ことわざ」だな |
| ローエン | その点、ジュードさんはミラさんと真逆な印象ですね |
| ローエン | 「石橋を叩いて渡る」といった感じがします |
| ミラ | イシバシ…? |
| ローエン | 壊れないような頑丈な橋でも叩きながら慎重に渡るぐらい用心深いという事です |
| ミラ | ふむ、確かにそういうところがあるな、ジュードは |
| ローエン | 他にも── |
| ??? | おーいミラ!ローエン! |
| ミラ | ジュード! |
| ジュード | ふぅ、ようやく見つけられた |
| ジュード | ミラ達の様子を見てきてくれってアルヴィンに頼まれたんだよ |
| ミラ | そうか、私達もそろそろ合流しようと話していたところだ |
| ミラ | そっちはもう片付いたのか? |
| ジュード | うん。向こうの魔物は全部やっつけたよ |
| ローエン | それにしても… |
| ローエン | ジュードさん、少々持ち物が多いのではないですか? |
| ジュード | ああ、これ? |
| ジュード | いつ何時、何が起こるかわからないし |
| ジュード | 慣れた場所での魔物討伐とはいえ、用心してかかるに越した事はないからね |
| ミラ、ローエン | フフフッ… |
| ジュード | え?何? |
| ジュード | 僕、何かおかしな事言った? |
| ミラ | 「知らぬが仏」だ |
| 様子がおかしいぞ | scene1 |
| ミラ | スプリームエレメンツ! |
| | ギャアアア! |
| ミラ | よし、何とか倒したぞ |
| ミラ | …ん?どうしたジュード? |
| ミラ | さっきから視線を感じるのだが… |
| ミラ | どこかおかしなところでもあるのか? |
| ジュード | え!?い、いや…何でもないよ… |
| ローエン | 何か言いたい事があるならちゃんと言った方がよいですよ |
| ジュード | …い、いや、その… |
| ジュード | ミラってさ、いつもお腹を出してるけど寒くないのかなって |
| ジュード | それに、脚だってかなり出てるし… |
| ミラ | 何だ、そんな事か |
| ミラ | 全く問題ないぞ。何より動きやすいからな |
| ティポ | ジュード君はお年頃だから気になるんだよね~ |
| ジュード | ち、違うよ!露出が多いと怪我だってしやすいし… |
| ジュード | 仲間としていろいろ心配なだけだよ! |
| ローエン | いいですね、若さって |
| ジュード | ロ、ローエン! |
| ミラ | ほう、心配してくれているのか |
| ミラ | 私としては、何も身に着けない方が楽なのだがな… |
| ジュード | なっ、何を言ってるんだよ |
| ジュード | そ、そんなの駄目に決まってるじゃないか! |
| ティポ | ジュード君、一体何を想像したのかな~? |
| エリーゼ | ティポ!ジュードをからかっちゃ駄目ですよ! |
| ティポ | だって~ |
| ローエン | 普段から鍛えている事によってミラさんはその体型を維持出来ているのかもしれませんね |
| ジュード | もう!みんな…! |
| ミラ | どうだろうな |
| ミラ | まあ、日々の修行の成果が、多少表れているかもしれないが… |
| エリーゼ | とても憧れます…! |
| ジュード | … |
| ミラ | ジュード、どうした? |
| ティポ | どしたのー? |
| ローエン | … |
| ジュード | …だ、大丈夫だよ |
| | ガサガサ… |
| エリーゼ | あれは…魔物です! |
| | ガルルルル! |
| ミラ | みんな、行くぞ! |
| 様子がおかしいぞ | scene2 |
| ミラ | これで全部のようだな |
| ジュード | … |
| ミラ | ジュード!やはり様子がおかしいぞ |
| ミラ | 一体どうしたんだ? |
| ローエン | どうやら私達が調子に乗りすぎてしまったようですね |
| ティポ | あ!まさか、まださっきの事引きずってるのー? |
| ミラ | さっきの事とは何だ? |
| ティポ | みんながジュード君をからかってたからだよー |
| エリーゼ | ティポもからかってたでしょ! |
| ティポ | ジュード君、純粋だからー |
| ローエン | ジュードさん、それはその年頃の男性としては正しい反応ですよ |
| ローエン | 恥ずかしがる事はありません |
| ジュード | … |
| ミラ | だが、ジュードが戦いに集中できないのは問題だな… |
| ミラ | ふむ…仕方ない |
| ミラ | 少々動きにくくはなるがもう少し身体を覆う服装に── |
| ティポ | 隠さないでー! |
| エリーゼ | 今の服装…素敵です |
| ローエン | ミラさん、ジュードさんは今、男としての試練の時なのです |
| ローエン | ジュードさんの成長のためにもそのままのミラさんでいてください |
| ミラ | …? |
| ミラ | ああ、わかった |
| ミラ | ジュード、頑張るんだぞ |
| ジュード | もー!だから。違うんだってばー! |