| Name | Dialogue |
| シェフのアイデア | scene1 |
| エル | エル、トマトいらない! |
| ルドガー | 好き嫌いは駄目だ!トマトは健康にいいんだぞ |
| エル | エルのは好き嫌いじゃなくてシュチョーですー!シュチョーはケンリなんですー! |
| ルドガー | むぅ… |
| ルドガー | じゃあオムレツだけでも食べないか? |
| エル | じーっ… |
| ルドガー | 何だよ、そんなにオムレツを見つめて… |
| エル | これ…いらない |
| ルドガー | な、何でだよ…? |
| エル | このオムレツ、トマト入ってるし |
| ルドガー | はぁ… |
| ルドガー | ったく、どうしたら食べてくれるようになるんだか… |
| ルドガー | 兄さんに相談してみるか… |
| ルドガー | とは言え、兄さんはそもそもトマト好きだからなぁ |
| ルドガー | 参考になる意見をくれるんだろうか… |
| ルドガー | まあでも、何かヒントを得られるかもしれないし行ってみるか! |
| シェフのアイデア | scene2 |
| ルドガー | 兄さん! |
| ユリウス | ルドガー、どうしたんだ? |
| ルドガー | ちょっと相談があってね |
| ユリウス | 相談?急に改まって…何かあったのか? |
| ルドガー | うん、実は… |
| ルドガー | …ってわけさ |
| ユリウス | なるほど、そういう事か |
| ルドガー | 何かいいアイディアはない? |
| ユリウス | うーん、そうだなぁ… |
| ユリウス | おすすめのトマト料理ならいくらでもあるが、そもそもトマトが嫌いなら話にもならんだろうしな… |
| ユリウス | …そうだ! |
| ユリウス | こういうのはどうだ? |
| ルドガー | どんなの? |
| ルドガー | なるほど!いいかもしれない! |
| ルドガー | 物は試しだ、明日にでも試してみるよ! |
| ユリウス | ああ、そうだな |
| | |
| エル | エル、おなか減ったー |
| ルル | ナァ… |
| ルドガー | ん?そっか… |
| ルドガー | じゃあおやつに何か作るか |
| エル | やったー!おやつー! |
| エル | でも、昨日ルドガーにヘンなもの食べさせられそうだったし |
| ルドガー | 変なものって…ただのオムレツじゃないか… |
| ユリウス | ルドガーのトマト入りオムレツは絶品なのに残念だな |
| エル | トマトがいやなの! |
| ユリウス | あんなに美味しくて、身体にもいいし、それに―― |
| エル | ルドガーにも言われたけど、エル、そんなの知らない!きらいなものはきらいなの! |
| ユリウス | そ、そうか… |
| ルドガー | はいはい、二人とも、これでも食べて落ち着こう |
| エル | わぁ!おいしそう!イチゴのゼリーとかムースとか? |
| ルドガー | そ、そうだな…まあそんなところだ |
| エル | いっただっきまーす! |
| エル | んん!美味しい♪ |
| エル | イチゴとはちょっと違う気がするけどおいしいよ、ルドガー |
| ルドガー | 喜んでもえらえて安心した |
| ユリウス | ふふっ… |
| エル | ん?どうかしたの? |
| ユリウス | あ、いや。見事な食べっぷりだなと思ってね |
| エル | だって本当においしいんだもん♪ |
| ユリウス | 俺もいただくとしよう |
| ユリウス | うん、美味い!やっぱりルドガーの腕は一流だ |
| エル | もうなくなっちゃった… |
| ユリウス | …ルドガー。どうやら大成功のようだな |
| ルドガー | ああ、ありがとう兄さん |
| エル | ?ダイセイコー? |
| ルドガー | 実はな、今エルが食べたのは、トマトでできてたんだ。名付けて、「トマト・ア・ラ・モード」! |
| エル | えっ…トマト!? |
| エル | …そんなはずないでしょ |
| エル | 今のやつ、すっごくおいしかったし!トマトなんてウソばっかりだし! |
| ルル | ナ、ナァ~… |
| ルドガー | だから、これは本当に―― |
| ユリウス | …エルがそう言うならトマトは入っていないんだろう |
| ユリウス | なあ、ルドガー? |
| ルドガー | …! |
| ルドガー | あ、ああ… |
| エル | トマトの入ったオムレツとかじゃなくって、これ、また作ってよね! |
| ルドガー | はいはい、喜んで |
| 翻訳機 | scene1 |
| ルドガー | あれ?ルルがいない… |
| ルドガー | おーい、ルルー! |
| ルドガー | どこ行ったー? |
| ルドガー | お、ルル。どこ行ってたんだよ |
| ルル | ナァー… |
| ルドガー | ん?何を持って帰ってきたんだ? |
| ルル | ナァ… |
| ルドガー | よっと |
| ルドガー | これは何だ?何かの機械のようだけど… |
| ルドガー | ボタンみたいなのがあるな。こっちは…スピーカーか?反対は何だかマイクっぽいな… |
| ルドガー | 何か書いてあるぞ…ネコーデック…デンジャー? |
| ルドガー | まさか…!! |
| ルドガー | これ、ネコと会話できる道具なんじゃないか? |
| ルドガー | だとしたらこれはすごいぞ!ちょっと試してみるか |
| ルドガー | こっちのボタンで録音して…こっちのボタンで再生だな |
| ルドガー | では…「ルル、俺はルドガーだ。」 |
| ルドガー | よし、これを再生と… |
| | 「ルル、俺はルドガーだ。」 |
| ルドガー | あれ?変わらない… |
| ルドガー | そうか、ネコの言葉を人間の言葉に翻訳するのか |
| ルドガー | よし、ルル!何か喋ってみるんだ |
| ルル | ナァ…ナァ… |
| ルドガー | よし、再生っと… |
| | 「プリンパン食べた~い!」 |
| ルドガー | 何だって!?プリンパン? |
| ルドガー | 仕方ないな… |
| ルル | ナァ… |
| ルドガー | ほら、プリンパンだぞ |
| ルル | … |
| ルドガー | え?お、おい…ご所望のプリンパンだぞ |
| ルル | … |
| ルドガー | 違ったか…おかしいな。気を取り直して… |
| ルドガー | ルル、また何か喋ってごらん |
| ルル | ナァ…ナァー… |
| ルドガー | もう一回、再生… |
| | 「森に行きた~い!」 |
| ルドガー | も、森? |
| ルドガー | 森か…わかった、連れてってやるよ |
| | |
| ルドガー | よし、この辺りでどうだ? |
| ルル | ナァ!? |
| ルドガー | うおっ!おい、逃げるな! |
| ルドガー | 行ってしまった…森に来たかったんじゃないのか…? |
| ルドガー | …これ、全然デタラメじゃないか… |
| ルドガー | とにかく、ルルを捜しに行くか… |
| ルドガー | おーい、ルルー! |
| ルドガー | ルルー!ルルー! |
| | ガサガサ… |
| ルドガー | お、ルル、そこにいた… |
| | ギャアアア! |
| ルドガー | なっ!魔物か! |
| 翻訳機 | scene2 |
| ルドガー | ふぅ、危なかったな…。さてルルを捜さないと |
| ルル | ナァ… |
| ルドガー | ルル! |
| ルドガー | 森には来たくなかったんだな。悪かったよ… |
| ルドガー | さぁ、帰ろうか |
| ルル | ナァ |
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| ルドガー | それにしても、結局これは一体… |
| ルドガー | ネコの言葉を翻訳するもので間違いはなさそうだけど…失敗作か? |
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| パスカル | やったー!遂に完成しちゃったー!ネコ語翻訳機「ネコーデックデンジャー」!! |
| パスカル | 前に作った試作機も上出来だったけど魔物との戦闘でおかしくなっちゃったし… |
| パスカル | その時の反省を活かし!今回は衝撃にも強くしたからね~。安心安全! |
| パスカル | ってあれ?そういえば試作機どこ行っちゃったんだろ? |
| パスカル | あん時落としちゃったかな~? |
| パスカル | …ま、いっか♪ |