| Name | Dialogue |
| 今日こそぼくが勝つ! | scene1 |
| キール | ああ、なるほど。そういう事だったのか |
| リッド | よお、キール。こんなとこで何してるんだ? |
| キール | リッドか。ぼくが何をしているか見てわからないのか? |
| リッド | ん? |
| リッド | ああ、読書か。お前も好きだなぁ |
| リッド | キールは体力ねえんだから読書なんかより運動しろよ |
| リッド | おっ、そうだ!いい事考えたぞ。お前、今から狩りにつきあえよ |
| リッド | 今日分の狩り、まだやってなかったからな |
| キール | そんな野蛮なマネはぼくに合わないから断る |
| キール | ぼくは本を読むのに忙しいんだ。悪いが一人で… |
| ファラ | あれ、リッドに、キール!二人で何してるの? |
| キール | ファラか。リッドに言ってくれないか?ぼくは今忙しいって… |
| リッド | キールが部屋で本ばっか読んでるからオレは体力作りも兼ねて狩りを勧めてたんだよ |
| リッド | 悪くねえ話だろ? |
| ファラ | うんうん、それいい考えだよ! |
| キール | ちょっと待て、ぼくは… |
| ファラ | そうだ、せっかくこうして三人揃ったんだしさ |
| ファラ | 誰が一番多く獲物を狩れるか競争しない? |
| リッド | 競争だあ?獲物は必要最低限でいいだろ、めんどくせえな |
| キール | 待て!勝手に話を進めるな!誰もぼくの話を聞いてないだろう! |
| キール | 何度も言うが、ぼくは読書で忙しいんだ! |
| キール | 第一、元々猟師で体力バカのリッドや道場に通って研鑽を積んだファラとぼくは違うんだ! |
| ファラ | 大丈夫だって。イケるイケる! |
| ファラ | キールだって、たっくさん冒険して強くなってるんだから、試してみようよ! |
| ファラ | それじゃあ行くよ |
| ファラ | よーい、ドン! |
| リッド | …ほら、ファラが一人で行っちまったぞ。どうすんだ、キール |
| キール | ど、どうするも何も… |
| キール | そもそも勝手に話を進めて、狩りを始めたのはリッドとファラだろう! |
| リッド | …こうやってる間にもファラの奴、危ない目に遭ってたりしてな |
| キール | うっ。そ、それはありうるな… |
| リッド | さ、行こうぜ、キール。勝負するかは別として食料備蓄の為に狩りはやんなきゃなんねえ |
| リッド | そんな多くはいらねえけど、早く終わる方がオレも楽できるしな |
| キール | …いいだろう。ただ、ぼくはファラが無茶をしないように見に行くだけだからな |
| キール | だが、やるからにはぼくだって手加減しない |
| リッド | それで充分だ。んじゃ、行くか。放っといたら、おてんばファラが獲物を絶滅させちまう |
| 今日こそぼくが勝つ! | scene2 |
| リッド | …よし、もう充分だろ |
| ファラ | うーん、さすがリッド。ずっと猟師やってるだけあるよね。手際がいいもん |
| キール | はぁ、はぁ、はぁ… |
| キール | やっぱりぼくにはこういう事は向いてない |
| ファラ | そう?キールもすごいよ!だって、リッドと同じ数だもん! |
| キール | そ…そうなのか? |
| リッド | お、本当だ。やるじゃねえか、キール |
| キール | ふ、ふん。褒められなくてもぼくが本気を出せばこれくらい… |
| キール | …!? |
| キール | リッド、危ない! |
| 今日こそぼくが勝つ! | scene3 |
| キール | はぁ、はぁ…倒したか |
| ファラ | リッド、大丈夫!? |
| リッド | あ、ああ…平気だ。今のはちょっと油断した |
| ファラ | 無事でよかった。キールのお蔭だね!それに… |
| ファラ | キール、おめでとう!リッドに勝ったよ!狩りの数! |
| キール | え…?そうなのか? |
| リッド | そういやオレと同数だったもんな。こいつも食用の魔物だ |
| リッド | って事で、今倒した魔物分でお前が優勝だな |
| キール | …ぼくが、リッドに勝ったのか? |
| ファラ | そうだよ、キール!おめでとう! |
| ファラ | じゃあ、今日はわたしお祝いでごちそう作っちゃうから! |
| リッド | 狩りの話は別として、さっきは助かったぜ、キール。…ありがとな |
| キール | いや、別に…。当然の事をしたまでさ |
| リッド | これで、泣き虫キールは返上だな |
| キール | なっ…!そ、それは子どもの時の話だろう!! |
| リッド | 冗談だよ。頼りにしてるぜ。これからも、な |
| リッド | じゃ、とっとと帰ってファラのメシでも待とうぜ |
| キール | …ああ! |
| 尽きない悩み | scene1 |
| キール | うーん…どうしたらいいんだ |
| ファラ | あ、キール!どうしたの?難しい顔して |
| キール | ああ、ファラか |
| ファラ | 何か悩み事?わたしでよかったら相談に乗るよ |
| キール | そうだな… |
| キール | 実は、今度の研究に必要な材料があるんだが… |
| キール | 最近、その材料が取れるこの先の山の頂上に、魔物が住みついたらしくてな |
| ファラ | えっ、魔物が!? |
| キール | ぼく一人で対処できるか考えていたところなんだ |
| ファラ | ふーん。そうなんだ… |
| ファラ | うん。そういう事なら、わたしに任せて! |
| キール | ファラ!?まさか…! |
| ファラ | もちろん、わたしが一緒に行って手伝うよ! |
| ファラ | わたしとキールの二人なら、大丈夫だよ! |
| ファラ | ね!イケる、イケる! |
| キール | うう…。ちょっと心配ではあるが、急ぎだしな…。 |
| キール | じゃあファラ、頼む。行くとしよう |
| | |
| ファラ | ねぇ、キール。大丈夫?すっごく苦しそうだけど… |
| キール | はぁ、はぁ…くっ、誤算だった |
| キール | この山、こんなにも険しかったのか… |
| ファラ | ほら、がんばろ!もうちょっとなんでしょ? |
| | |
| キール | はぁ、はぁ、はぁ… |
| キール | ようやく、着いたか… |
| ファラ | あ、目的地はここなんだね。無事に着けてよかった |
| キール | どうだ、ファラ。魔物はいるか? |
| ファラ | ううん。いないみたい |
| キール | そうか。あの話はただの噂だったのか… |
| ファラ | 噂でよかったじゃない。じゃ、材料を採取したら終わりって事だね! |
| ファラ | それで、キールが探してる材料ってどんな特徴をしてるの?わたしも探すの手伝うよ! |
| キール | ああ…ちょっと待ってくれ |
| キール | この本に載っているものだ。頂上につけばすぐに見つかる、とある |
| キール | …! |
| キール | あれだ!あそこで光ってる! |
| ファラ | あ…あれだね!キールはそこで待ってて。わたしが取ってくるから |
| キール | ああ、すまない |
| キール | …!! |
| キール | ファラ、伏せろ! |
| ファラ | え…? |
| 尽きない悩み | scene2 |
| ファラ | ありがとう、キール。魔物、いたんだね。油断しちゃった |
| キール | ああ…だが、思ったほど強くなくてよかった |
| キール | 目的の物も手に入ったし、帰ろうか、ファラ |
| ファラ | うん |
| ファラ | あ、見て、キール! |
| キール | どうした? |
| キール | これは、すごいな…こんな景色が見られるなんて |
| ファラ | ねぇ、キール。また材料探しに来る時はメルディを連れてきてあげたら? |
| キール | なっ、何でここでメルディが出てくるんだ! |
| ファラ | メルディ、きっと喜ぶと思うよ。「キレーイ!」って |
| キール | … |
| キール | ま、まぁ、その…。考えておく |
| ファラ | うん!あ、でも… |
| キール | どうした? |
| ファラ | 頂上まで、もう少し疲れないで来られるようにしないとね。帰りも体力使うし |
| キール | うぐ…そ…そうだな… |