| Name | Dialogue |
| わたしが着るの? | scene1 |
| コハク | いらっしゃいませ! |
| ベリル | コハク、4番テーブルのお茶が出来たよ! |
| コハク | うん、ありがとう! |
| コハク | お待たせしました!ごゆっくりどうぞ! |
| イネス | ふふふ…上々な客入りね…♪二人とも、手伝ってくれて嬉しいわ |
| コハク | ウェイトレスさんのお仕事が出来る機会ってあまりないし… |
| コハク | やってみたい気持ちもあったから、これくらいお安いご用だよ! |
| ベリル | 幸せそうに美味しいお茶を楽しむ人々…ボクとしても創作欲求を刺激される風景だしね |
| イネス | 人の入りもいったん落ち着いてきたし休憩にしましょ♪ |
| ベリル | それじゃボク、お茶を淹れるよ! |
| コハク | でも、イネスが期間限定で喫茶店を開くって言った時はびっくりしたよ |
| イネス | 知り合いから茶葉をたくさん貰ったんだけど、個人じゃ使い切れない量だったのよね |
| イネス | せっかく貰ったんだから美味しい内に楽しみたいでしょ? |
| イネス | だから、茶葉がなくなるまでの間この休業中のお店を借りて、簡単な喫茶店を開こうって思ったワケ♪ |
| ベリル | そうだねぇ。こんなに美味しいお茶ならみんなで飲まないと! |
| コハク | この辺りは行き交う旅人が多いけど屋根の下でゆっくり休憩できる場所がないもんね |
| コハク | 近くの村や街って言っても結構距離があるし… |
| コハク | 来てくれる旅人のお客さんもすごく有り難いって言ってたよ! |
| イネス | うーん…でも、通りすぎるだけで立ち寄ってくれない旅人もいるのよね… |
| イネス | その人達が来てくれればもっと席が埋まるはずなんだけど |
| ベリル | 疲れてないって事じゃないの~? |
| コハク | 茶葉がなくなるまでの予定なんだから無理に入ってもらう必要はないと思うけど… |
| イネス | 新しいお客さんを呼び込むのは商売の基本よ! |
| ベリル | おっ、イネスの商売人魂に火が付いちゃったみたいだね |
| コハク | う~ん…。どうすれば通りすぎて行く人が来てくれるようになるのかな…? |
| イネス | きっと何かが足りないのよね…。看板も出してるし… |
| イネス | 何か…、客を引き寄せる…。ん? |
| イネス | そうだわ!確か荷物の中にアレがあったはず! |
| コハク | わわっ!急に荷物をひっくり返してどうしたの? |
| イネス | …これよっ!! |
| ベリル | これって…メイド服…? |
| コハク | 売り物に加える…とか? |
| イネス | コハクが着るのよ! |
| コハク | え、ええっ?わたし!?わたしが着るの? |
| イネス | そう!ほら、早く早く! |
| わたしが着るの? | scene2 |
| コハク | はい、お茶をお二つですね。ありがとうございます! |
| 客1 | すみませーん、次、注文したいんですけど~ |
| コハク | あ、はーい!少々お待ちください! |
| イネス | ふふふ…思った通り!コハク目当てのお客さんが増えてきたわね! |
| ベリル | む~…。コハクだけカワイイ服でズルイ… |
| 客2 | あのー、お茶のおかわり貰いたいんですけどー… |
| コハク | はい、今伺います! |
| 客3 | ここに可愛いメイドさんがいるって噂を聞いて来たんですよ! |
| コハク | えっ…!?あ、ありがとうございます… |
| イネス | うんうん!私の勘は正しかったみたいね。売上倍増よ~♪ |
| コハク | お客さんがたくさん来てくれるのはすごく嬉しいけど… |
| ベリル | ボク、もうへとへとだよ~!ずーっと立ってお茶入れてるんだよ!? |
| コハク | だね…。わたしもあっちこっち動きまわったから疲れてきちゃった… |
| イネス | あら?そろそろ茶葉がなくなりそうね…これからだっていうのに… |
| イネス | 買い足してくるから暫くの間、店番お願いね! |
| ベリル | ええっ!?ちょ、イネス!待ってよーー!! |
| コハク | 貰った茶葉がなくなったら閉店じゃなかったの!? |
| コハク | ううう…わたし達、いつまでお手伝いが続くのかな… |
| ちょっと恥ずかしい… | scene1 |
| コハク | ふう…。これでよしっと!お兄ちゃーん!そっちの船はどう? |
| ヒスイ | おう、こっちの引き揚げ作業も終わったぜ |
| コハク | それじゃ、次は魚の仕分けだね! |
| ??? | おーい!コハクー!! |
| シング | やっと見つけた! |
| コハク | シング?そんなに慌ててどうしたの? |
| ヒスイ | ゴラァ!シング!!てめぇも漁の引き揚げ作業手伝い── |
| シング | 聞いたよ!コハク、喫茶店の手伝いでメイド服着たんだってね! |
| コハク | えっ…!?う、うん。 |
| コハク | イネスが期間限定で喫茶店をするって言うから… |
| ヒスイ | ああ、そういえばかなり評判がよかったらしいな |
| ヒスイ | こんな離れた村にまで噂が届いてるしよ |
| コハク | ええっ!?そうなの? |
| コハク | な、何かちょっと恥ずかしい… |
| シング | 接客してくれた店員さんがすごく可愛かったってみんな言ってたよ! |
| ヒスイ | ま、当然の結果だな!可愛いコハクが評判にならないワケがねぇ!! |
| コハク | ふ、二人とも!もういいから!! |
| コハク | シング、わたしに用があったんじゃないの? |
| シング | うん!その時のメイド服姿、オレも見たいなって! |
| ヒスイ | なっ…!?だ、駄目だ!! |
| シング | 何でだよ!? |
| ヒスイ | お前みたいなケダモノにコハクの可愛いメイド服姿を見せられるワケねーだろが! |
| シング | ケ、ケダモノって…オレはただ、いつもと違う服のコハクを見てみたいだけだよ! |
| ヒスイ | それがケダモノだって言ってんだ! |
| ヒスイ | これ以上コハクの可愛い姿を誰かに見せられるかってんだよ! |
| コハク | 二人とも!そんなに大きな声で恥ずかしい事言わないで! |
| ちょっと恥ずかしい… | scene2 |
| ベリル | もー、いつにも増してうるさいなぁ… |
| ベリル | 村の入口まで声が響いてるよ! |
| コハク | ベリル!ベリルも二人に言ってよ! |
| ヒスイ | お、俺はこいつの魔の手からコハクを守ってるだけだ! |
| シング | ヒスイの言いがかりが酷すぎるんだよ… |
| ベリル | はいはいはいはい!とにかく二人とも騒ぎすぎだよ! |
| ヒスイ | くっ… |
| ベリル | でも実際、メイド服似合ってたんだし着て見せるくらい別にいいんじゃないの? |
| シング | だよね! |
| ヒスイ | なっ、ベリル…お前まで! |
| ベリル | それとも、ヒスイにとってコハクのメイド姿は人前に出せないクオリティなワケ? |
| ヒスイ | そんなワケねえだろ!何処に出しても最高のクオリティに決まってる!! |
| シング | それじゃ、見せてもらっても問題ないよね? |
| ヒスイ | おう!!…あ |
| コハク | で、でも改めて着るのってちょっと恥ずかしいなぁ… |
| ベリル | メイド服なんて平たく言えば作業着みたいなモノなんだし気にする事ないよ |
| コハク | そ、そうかな…うん、そうだよね |
| コハク | それじゃ、着替えてくるからちょっと待ってて |
| コハク | どう…かな? |
| シング | わぁ…! |
| ヒスイ | さすがコハクだな!最高に可愛いぜ… |
| ヒスイ | って、シングてめえ!コハクをジロジロ見るんじゃねぇよ! |
| コハク | もう、お兄ちゃんやめてってば! |
| ベリル | んー、やっぱりこのメイド服可愛いよね~♪ちょっとスケッチさせてよ♪ |
| シング | コ、コハク!その…すっごく似合ってるよ! |
| コハク | ホント?ありがとう、シング! |
| ヒスイ | おい、シング!俺はな…コハクを見るなっつってんだよ! |
| シング | 見るなってそんな無理…って、うわぁ!? |
| ヒスイ | 覚悟しやがれ! |
| コハク | シングもお兄ちゃんも、もう…! |
| コハク | まぁ、でも…メイド服で少しでもみんなが喜んでくれるなら |
| コハク | 着替えてみてよかった…かな |