| Name | Dialogue |
| …たまたまだ | scene1 |
| ジューダス | …もうここまで来たのか。悪くないペースだ |
| リアラ | ええ、これなら予定より早く次の街に着けるかもしれないわね。このペースだと、今日の夕方かしら |
| カイル | … |
| ソフィ | カイル…なんか変… |
| カイル | えっ!?変って、何が? |
| ソフィ | さっきからずっと後ろの方を歩いてるから…。いつもなら、先頭を歩くのに… |
| リアラ | カイル、疲れたの?少し休憩しましょうか |
| カイル | だ、だいじょうぶ!疲れてなんかないさ! |
| カイル | さあ!どんどん先に進もう! |
| ジューダス | …待て、カイル |
| ジューダス | お前、右足を痛めているな? |
| カイル | あ…うん。ごめん |
| カイル | 隠すつもりはなかったんだけど… |
| ジューダス | やはりな |
| ジューダス | 大方さっきの魔物との戦闘で痛めたのだろう |
| ソフィ | うん…あの後から少しずつカイルが歩くのが遅くなった気がする… |
| カイル | え、えっと…戦ってる最中にくじいちゃって、それで… |
| カイル | でもぜんぜん大した事ないから! |
| ジューダス | …その状態でまた戦闘になり、お前が足手まといになれば他の人間を危険に晒す可能性がある |
| ジューダス | それでも大した事がないと言えるのか? |
| カイル | それは… |
| リアラ | …そうね。ジューダスの言う通りだと思う。早く治療しましょう。カイル |
| ソフィ | うん、その方がいいと思う… |
| ジューダス | これ以上歩いて悪化でもされたらかなわん。今日はここで休んでいくぞ |
| リアラ | ええ、そうしましょう |
| リアラ | どこか、いいところないかしら… |
| カイル | え、もう休むの!?今日の夕方には次の街に着く予定だったじゃないか |
| カイル | オレは平気だって!まだまだ歩けるさ! |
| ソフィ | ううん…。カイル、無理はだめ… |
| ジューダス | …! |
| ジューダス | 話は後だ |
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| 魔物 | グルルル… |
| リアラ | 魔物…!? |
| ジューダス | 来るぞ! |
| …たまたまだ | scene2 |
| カイル | てやっ!! |
| カイル | くっ…! |
| リアラ | カイル!危ない! |
| 魔物 | オオオオッ! |
| カイル | う、うわああ! |
| ジューダス | 魔人滅殺闇!! |
| 魔物 | グォオオ… |
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| カイル | …た、助かったよ。ジューダス… |
| ジューダス | …たまたま僕が狙っていた魔物がお前に向かって行っただけだ |
| リアラ | 二人とも、怪我はない? |
| ソフィ | こっちにいた魔物は全部倒したよ |
| カイル | う、うん。こっちはだいじょ… |
| カイル | いてて… |
| ソフィ | 右足、痛いの…? |
| リアラ | カイル、お願い。今日はもう休みましょう? |
| カイル | うん…。ごめん…そうするよ |
| カイル | ジューダスの言った通りだ。オレがこんなじゃ、みんなが危なくなるもんね |
| リアラ | …わたしとソフィで焚き火ができそうな木を集めてくるわね。ジューダスはここにいてくれる? |
| ジューダス | …僕が行く。木を集めるのはお前達では… |
| リアラ | もしもの時のために、前線で戦えるジューダスが残った方がいいわ |
| リアラ | …ソフィ、一緒に来てくれる? |
| ソフィ | うん |
| カイル | …ジューダス、さっきはありがとう |
| ジューダス | 何の話だ? |
| カイル | ほら、さっき、助けてくれたからさ |
| ジューダス | …気のせいだ |
| カイル | そうかなー。気のせいなんかじゃないと思うけどなー |
| ジューダス | …僕達は、未来の世界を変えるために…過去の世界に来た |
| ジューダス | 僕はその目的を果たすために最善の行動を取っているだけだ |
| カイル | うん、わかってるよ! |
| カイル | っつ、いてて… |
| ジューダス | フン…。さっさとそこの川の水で足を冷やして来い |
| カイル | うん! |
| 平和な未来で | scene1 |
| カイル | あ! |
| ジューダス | どうした、カイル。何か見つけたか? |
| リアラ | もしかして、魔物? |
| カイル | あっ…ごめん、違うんだ。赤い鳥があの木から飛び出してきたからさ |
| ジューダス | 鳥…か。そういえば、お前は遠くばかり見ているな |
| カイル | そう? |
| カイル | 過去の世界はオレ達がいた未来の世界とはずいぶん違うなーって |
| カイル | オレ達がいた未来の世界は草木も枯れてたし、鳥や獣も少なくて… |
| ジューダス | 確かに、この景色は僕達の世界では見る事が出来ないからな… |
| ソフィ | うん。わたしも見た事がないお花をたくさん見たよ |
| リアラ | そうね。どこを見てもとても綺麗で…こうして歩いているだけなのに幸せな気持ちになるわね |
| カイル | あれ? |
| カイル | ねえ、見てよ!あそこにあるのって── |
| ジューダス | 待て!カイル! |
| カイル | えっ…!? |
| | ガサガサッ!! |
| ソフィ | そこの木のところ…何かいる…! |
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| | グオオオッ!! |
| リアラ | 魔物!?数が多いわ…! |
| ジューダス | 構えろ!来るぞ!! |
| 平和な未来で | scene2 |
| ジューダス | 今のが最後の魔物だったようだな |
| ジューダス | おい、カイル。遠くの景色を見るなとは言わんが、近くのものにも気を配れ |
| カイル | ご、ごめん…。気をつけるよ |
| ジューダス | …わかればいい |
| ジューダス | …それで、何を見つけたんだ? |
| カイル | え? |
| ジューダス | 魔物が出て来る前に何かを見せようとしていただろう |
| カイル | あっ!そうだった! |
| カイル | こっちこっち! |
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| カイル | これだよ!この花が見えたんだ |
| リアラ | わぁ…!綺麗… |
| ソフィ | すごく、いい匂いがする…! |
| カイル | これ、未来にはない花だよね? |
| ジューダス | 僕は植物博士じゃない。わかるわけがないだろう |
| ジューダス | 花自体、ほとんど見かけないからな。ここでしか見られない花である確率は高い |
| カイル | この過去の世界が平和になったら、オレ達が未来に戻った時にこの花も見られるようになるのかな? |
| ソフィ | うん、きっと見られると思う |
| ソフィ | 全部終わったら…未来に戻ったら…この場所をまた見に来たいね |
| カイル | 未来に戻ったら…かぁ |
| カイル | リアラは未来がよくなったらまず何がしたい? |
| リアラ | わ、わたし? |
| リアラ | わたしは…未来の世界に戻ったら、少しのんびりしてみたい…かな |
| リアラ | この時代の人達みたいに外で楽しく食事したり街でお買い物したり…なんてね |
| カイル | うん。どの街も賑やかになってるといいよね |
| カイル | ジューダスは何がしたい? |
| ジューダス | 僕は…特にない |
| カイル | ないの!? |
| カイル | うーん、そっかー… |
| カイル | じゃあさ!オレ達が変える未来の世界で一緒に旅をしようよ! |
| カイル | きっとこの世界みたいにすっごく綺麗な景色がたくさん見られるよ! |
| ジューダス | 断る。他の人間を連れて行け |
| カイル | ええー。なんで?きっと楽しいよ! |
| リアラ | 二人だけなんてひどい。わたしは置いてきぼりなの? |
| ソフィ | わたしも…。わたしも、たくさん見たい。綺麗な景色、いろんな花… |
| カイル | うん!じゃあみんなで一緒に行こう! |
| カイル | ね?ジューダス!いいでしょ? |
| ジューダス | フン…気が向いたら付き合ってやるさ |
| ソフィ | それじゃ、約束… |
| ジューダス | 約束する、とは言っていない |
| リアラ | ふふ、楽しみができたわね |
| ジューダス | 人の話を聞け! |
| カイル | 楽しみができたら、ますますやる気出てきた! |
| カイル | よーし!それじゃ、頑張って未来を救うぞー! |
| ジューダス | はあ…もう好きにしろ |
| ジューダス | 何にせよ目的を達成してからの話だ。少し休んだら出発するぞ |