| Name | Dialogue |
| 受け取ってくれ | scene1 |
| エル | …ルル、誰にも見つかったら駄目だからね! |
| ルル | ナァ~ |
| ユリウス | …ん?あれは…エルとルル? |
| ユリウス | 何をあんなにキョロキョロしてるんだ…? |
| ユリウス | エル! |
| エル | ひゃああっ! |
| ルル | ナァッ!? |
| エル | メ、メガネのおじさん…? |
| エル | も、もー!レディーに対して後ろから声かけて驚かせるとかヒジョーシキ! |
| ユリウス | おっと、それはすまなかった |
| ユリウス | ところで、何をしているんだ?さっきからソワソワしているようだが… |
| エル | なっ、なんでもないよ! |
| ユリウス | …怪しいな…何かよからぬ事を企んでるんじゃないだろうな? |
| エル | 違うもんっ!エルはルドガーのために… |
| エル | あ! |
| ユリウス | ルドガーのために? |
| エル | うう…ルドガーには内緒にするって、約束してくれる? |
| ユリウス | …ああ、約束するよ |
| エル | …ルドガーにあげる花を買いに行こうと思ってるの |
| ユリウス | 花…? |
| エル | ルドガー、いつも美味しいご飯作ってくれるでしょ? |
| エル | エルもルドガーに何かしてあげたいなって… |
| エル | あ、アイボーをねぎらうのはトーゼンのツトメだし! |
| ユリウス | なるほど。確かに俺もルドガーに料理や家事を任せっきりだな |
| ユリウス | なら、俺もルドガーに日頃の感謝を込めてプレゼントを用意しようかな |
| ユリウス | 俺も一緒に買いに行ってもいいかい? |
| エル | それならいいよ。一緒に連れてってあげる! |
| ユリウス | ははは、ありがとう |
| エル | それじゃ、しゅっぱーつ! |
| ルル | ナァ~♪ |
| 受け取ってくれ | scene2 |
| エル | ルドガー! |
| ルル | ナァン! |
| ルドガー | エル、ルル!何処に行ってたんだ!?心配したんだぞ…! |
| エル | メガネのおじさんと買い物してた |
| ルドガー | 兄さんと…?そ、それならいいけど… |
| ユリウス | ああ、エルはお前に渡したい物があるそうだ |
| ルドガー | 俺に?何だろう…? |
| エル | はい、ルドガー!いつも美味しいご飯、ありがと! |
| ルドガー | えっ…!? |
| ユリウス | いつも料理を作ってくれるお前に日頃の感謝の気持ちを込めて花束のプレゼントだそうだ |
| ルドガー | …エル…。ありがとう、すごく嬉しいよ |
| エル | も~!ルドガー大げさだし! |
| エル | ね、ルル? |
| ルル | ナァ~ |
| ユリウス | ルドガー、俺からもプレゼントがあるぞ |
| ルドガー | え?兄さんからも?何だか悪いなぁ… |
| ユリウス | 何言ってるんだ。日頃の感謝の気持ちと言っただろ?受け取ってくれ |
| ルドガー | …うん、ありがとう |
| ルドガー | 随分重いなぁ。何が入ってるんだろ? |
| ルドガー | どれどれ…?よしっ、開いた…ぞ… |
| ルドガー | … |
| ルドガー | 兄さん、これ… |
| エル | うえぇー!大量のトマト!?いつの間にこんなの買ったの!? |
| ユリウス | ああ、美味そうだろ?何でも今年の野菜コンテストで、金賞をとった有名なトマトらしいんだ |
| ユリウス | そんな美味い食材なら、ルドガーにぴったりだと思ってな |
| ユリウス | これで思う存分、好きなだけトマト料理を作ってくれよ! |
| エル | ええー!エルはトマト料理反対ー!! |
| ユリウス | 何を言ってるんだ。ルドガーのトマト料理は美味しいだろ? |
| ユリウス | というわけで、ルドガー。トマト料理、楽しみにしてるぞ |
| ルドガー | 兄さん…プレゼントは嬉しいけど… |
| ルドガー | これって兄さんがトマト料理を食べたいだけなんじゃ…? |
| 意外な一面 | scene1 |
| ユリウス | ふぅ…ただいま |
| エル | あ、メガネのおじさん! |
| ユリウス | お、いらっしゃいエル。今日も遊びに来てたのか |
| ルドガー | 早かったね、兄さん。役人さんの用件は何だって? |
| ユリウス | 今度行われる祭りの実行委員をやってくれないか…だそうだ |
| ルドガー | ははは!さすが兄さん。色んな人から頼りにされてるな |
| ユリウス | お前…他人事だと思って…、まったく。結構疲れるんだからな |
| ユリウス | …で、そんな疲れた俺を癒してくれる昼食はあるのかい? |
| ルドガー | あ、そろそろ出来そうなんだけど…初めて作るメニューだから、味見してくれるかな? |
| ユリウス | お、どれどれ… |
| ユリウス | うん、いいじゃないか。美味いぞ |
| エル | ねえ、メガネのおじさん |
| ユリウス | …ん?エル、どうかしたのか? |
| エル | さっきね、街のみんながメガネのおじさんの事を頼れる人だって話してたよ |
| ユリウス | そんな事はないと思うが… |
| エル | この前だって、逃げたネコを捕まえてって近所の人に頼まれてたよね |
| ユリウス | ああ…そんな事もあったな。たまたまその場に居合わせただけで別に頼まれたって程じゃ… |
| ルドガー | 兄さんは近所の人からも優しくて頼りがいのある人だって評判になってるよ |
| エル | でしょ! |
| ルドガー | もちろん、俺も優しくて頼れる兄さんだと思うよ |
| エル | メガネのおじさんは誰からも信頼されてるんだね! |
| ユリウス | 参ったな… |
| | |
| | ドガァァーーン!! |
| ルドガー | な、何だ!?遠くからすさまじい音がしたぞ? |
| | ドンドン |
| | ガチャ |
| 街人A | ユリウスさん、ルドガーさん助けてくれ! |
| ルドガー | どうした? |
| 街人A | 門が壊されて魔物が街の中にっ! |
| ユリウス | ルドガー、急ぐぞ! |
| ルドガー | ああ! |
| 意外な一面 | scene2 |
| ユリウス | 片付いたみたいだな… |
| ルドガー | 思ったより被害も少なそうだ |
| エル | びっくりしたぁ… |
| ユリウス | みなさん、お怪我はありませんでしたか? |
| 街人B | ええ、ユリウスさん達のお蔭で少し擦りむいただけで済みました… |
| ユリウス | 大事にならなくてよかった。落ち着いたら救護施設でちゃんと治療を受けてください |
| 子ども | ユリウスお兄ちゃぁん…!怖かったよぉ…ひっく… |
| ユリウス | もう大丈夫だよ。全部俺達がやっつけたからね… |
| 子ども | う、うん…! |
| エル | メガネのおじさん、みんなに優しいね |
| ルドガー | ああ、そうだな。誰にでも優しいから、みんなに好かれてるんだよ |
| エル | だからメガネのおじさんは誰とでも仲良しになれちゃうんだね |
| ユリウス | まさか、そんな事はないさ |
| ユリウス | たくさんの人が好意的に接してくれるのはありがたいが…そうでない人もいる |
| ルドガー | でも俺、兄さんの事を嫌ってる人見た事ない気がするけど |
| エル | エルも! |
| ユリウス | …そう言ってくれるのは嬉しいが俺にも仲良くなりたくない奴だっているさ |
| エル | そ、そうなんだ |
| ルドガー | そんな話初めて聞いた… |
| ユリウス | 嫌いな奴の事なんて思い出したくも、話したくもないからな |
| ユリウス | まぁ、そんな事はどうでもいいさ |
| ユリウス | 俺は門の修繕を手伝ってくるから先に昼食を始めていてくれ |
| ルドガー | 兄さんにも相当嫌いな人がいるんだな… |
| エル | …メガネのおじさん…笑ってたけどチョー怖かった… |
| ルドガー | 兄さんが嫌いな人物、かぁ…。一体どんな人なんだろうな…? |