NameDialogue
もったいない男scene1
ガイおお-。剣がまるで新品のようだ。噂通りこの街の鍛冶屋はいい仕事をするな
ガイかなりの遠出になってしまったがその甲斐はあったってもんだな。さて、そろそろ帰――ん?
ガイアニスじゃないか。どうしたんだ?
アニスあ、ガイ。やっほー!
ガイまさかこんな出先で会うとは思わなかったな。観光かい?
アニス違うってば。お仕事だよぅ
アニス宝石商の人から、この街のお店に商品を卸すから護衛してくれって依頼を受けたんだよね
ガイ確かにこの街、最近は盗賊が出たり物騒らしいな…
ガイって、何でアニスがそんな事やってるんだ?
アニスそれがねー、大佐のお使いを終えた帰りに、盗賊に襲われてるオッサンがいてさー
アニスしょうがないんで助けてあげたら…ついでに宝石の護衛をお願いしたい!なんて言い出してさ
ガイ護衛を付けずに宝石を運ぶとはずいぶん不用心な宝石商だな
アニス最近この街の治安が悪くなってるのを知らなかったんだって
アニスでも、この護衛を成功させたらたっぷり謝礼もらえるんだよ!チョロいよね~
ガイおいおい…だから引き受けたのか…そんな事で護衛は大丈夫なのか?
アニスまー、あとちょっとで引き渡しも終わりだし、さすがに大丈夫っしょ!
アニスそうだ、ガイ!このお仕事終わったらご褒美に何か奢っ――
ガシャーーーーン!!!
アニスはぅわっ!!
ガイ何だ!?
盗賊ヒャッヒャッヒャ!!そこにある宝石を全部よこせー!!
アニスあーっ!護衛してた荷車が襲われてる!ちょっと目を離した隙に!?
アニス信じらんなーい!最後の最後で、ふざけんなっちゅーの!
ガイ黙って奪わせる手はないさ。行くぞ、アニス!
もったいない男scene2
アニスこれで全員なんで、あとはよろしくお願いしまーす
兵士盗賊確保にご協力ありがとうございました!
アニスいえいえ~
ガイふぅ…油断も隙もないな
アニスほんとだよ~!もー、この街の治安ってばどーなってんの!?
アニスだいたい、あんな盗賊なんかに宝石を渡すくらいなら、アニスちゃんがもらうっちゅーの!
ガイおいおい…
ガイでも確かに、あんな盗賊に奪われるくらいなら
ガイ年頃の女の子の手に渡った方が宝石も嬉しいかもな
アニスでしょでしょー!?
アニスま、手に入れたらそのまま換金しちゃうけどねー
ガイおい、アニス、まさか…
アニスあ、ひっどーい!盗るわけないじゃん!真に受けないでよねー!
ガイははは、すまない。冗談だよ
アニスぶーぶー!ガイのせいで傷ついたー!
ガイやれやれ…
アニスあ、そこの喫茶店に出てるパフェが食べられたら、傷が癒える気がするかもー
ガイはいはい。奢らせていただきますよ
ガイま、久々に会ったんだ。積もる話もあるだろ
ガイ先に行って席を取っておくよ。仕事が終わったら来てくれ
アニスオッケー!
アニスうーん…
アニス女の子に対するお世辞は、嫌み一つなく完璧だし
アニスちょっとお願いしただけでスマートにパフェを奢ってくれる…
アニスガイって本当に女性から見たらちょー優良物件だよね
アニスあれで女性恐怖症とかちょーもったいなーい…
機械は素晴らしい!scene1
ガイ見てみろよルーク!最新技術を駆使した機械がずらっとならんでるぞ!
ルーク見りゃわかるっつーの。つーか、何の大会なんだよ、これは
ガイおいおい、機械技術士大会だろ!世界中から色んな機械を集めて一番優秀な機械を決めるんだ
ガイちなみにあそこにあるのが優勝候補の技術者が作った機械なんだが、これがまた──
ルークだーーっ、もういい!
ガイ何だよ、ここからが面白いところなのに
ルークお前が機械の事について語り始めると、丸1日潰れそうになんだよ!
ルークったく…だいたい、何で俺がこんなところに…
ガイ陛下やナタリア達が出席できないんだから仕方ないだろ?
ガイキムラスカの国賓として出席できそうなのはお前だけだったんだからな
ルークけっ、めんどくせーな。つか、何でガイも来てんだよ?
ガイそりゃ、王族のお前を一人で行かせるわけにはいかないだろ?
ガイお、そうだ。護衛ついでに機械の素晴らしさをお前に教えてやろう。遠慮するなよ
ルーク要らねーよ!つーか、護衛じゃなくて機械が見たくて付いてきただけだろ!
???おや、お二人ともいらしてたんですか
ルークジェイド!?
ガイこんなところで会うとは奇遇ですね、ジェイド大佐
ジェイド本当は陛下が来るはずだったのですが「そんな物には興味がない」と言い切られてしまいましてね
ジェイド仕方ないので、私が代理として来たというわけです
ルークジェイドも嫌々来たのかよ。まあ気持ちはわかるぜ
ジェイドいえ、私はなかなか楽しんでいますよ?最新の技術を知るよい機会ですから
ジェイド特にそこの野菜を切る機械なんてとてもユニークで、興味深いですね
ガイあの機械のよさがわかるとは大佐もなかなか見る目がありますね
ルーク…はぁ…めんどくせー…。機械とかよくわかんねぇし、もういいや、俺は先に帰――
きゃぁあああ!!
ガイなっ、何だ!?
警備員街の中に、魔物の大群が押し寄せてきました!
警備員私達の指示に従って、速やかに避難してください!
ガイ魔物!?
ルークおいおい、俺達も逃げねえとやばいんじゃねぇのか?
ジェイドふむ、妙ですね、この付近は魔物も少なく比較的安全な地域のはずですが…
ガイおい、見ろ!魔物があそこの機械目がけて集まってるぞ!
ジェイド爆発でもして他の機械にも影響が出たら厄介ですね
ガイ行くぞ、ルーク!
ルークお、俺もかよ!?ったく、しょーがねえな!
機械は素晴らしい!scene2
ガイやれやれ…。何とか退けたみたいだな
ジェイド退けた…というよりも魔物達が突然おとなしく帰って行ったように見えましたが
ルークん?そういやそうだな
ガイげっ!!
ルークガイ、どうした!?
ガイ機械が…壊されちまってる…
ルークそういや、その機械にやたら魔物が群がってたな…
ジェイド魔物に襲われた際に壊されたんでしょう。残念な事をしました
ルークちなみにこいつは一体何の機械だったんだ?
運営スタッフ魔物の苦手な周波数を発生させる機械です
ジェイドあなたは?
運営スタッフこの大会の運営スタッフです。先ほどは魔物を追い払っていただきありがとうございました
運営スタッフどうやら、今回の魔物騒ぎはこの機械が原因だったようです
運営スタッフ本来なら魔物を遠ざける機械だったはずなのですが…
ルークはぁ!?遠ざけるどころか寄ってきてたじゃねーか
運営スタッフ妙な駆動音がしていたそうですからきっと、故障していたのかと…
ガイ逆に魔物を呼び寄せる音を出してしまったってわけか
ガイだから壊れて停止した途端、魔物達も引き上げていったんだな
ジェイドやれやれ、人騒がせな話ですね。運営側にはもう少し安全に注意を払っていただきたいものです
運営スタッフ申しわけありません…再発のないよう努めますので。それでは私は失礼いたします
ジェイドよろしく頼みますよ
ルークでも、機械で魔物除けなんて出来るんだな
ルーク何がどうなってるとかよくわかんねぇけど、機械って結構すげぇな!
ガイおっ、ルーク!ついにお前にも機械の素晴らしさがわかったか!
ルークはぁ!?そんなわけね――
ガイよし、ルーク!この会場には他にもすごい機械がたくさん集まってるんだ!
ガイその素晴らしい技術の数々を俺と一緒に見て回ろうか!
ルークちょっ、待てよ!俺は別に――
ガイほら、行くぞ!
ルークジェイド!おい、助けろよ!ジェイドーーーーッ!
ジェイドいやぁ、若者のペースには少々ついていけませんので、私の事は気にせず、どうぞお先に
ジェイドしかし、ガイのあのはしゃぎようはまるで子どものようですねえ。人には色んな面があるとはいいますが
ジェイド…さて、私は私で見て回るとしましょうか。ゆっくりとね
ルークお、おい!ジェイド!逃げんじゃねぇーーー!!