| Name | Dialogue |
| 新作発表!?ドレス研究会 | |
| ロゼ | みんな、着替え終わった? |
| ミラ | 終わったわよ、どう? |
| ロゼ | いいじゃん!バラのとこすごいね。どうなってんだろ? |
| クロエ | 私も着替え終わったが…これは、その…照れるな。不釣り合いでなければいいが… |
| ロゼ | そんなわけないじゃん!ばっちり似合ってるって |
| ロゼ | おお、ソフィはフラワーガールだね!さすが一流デザイナーの作品、ウェディングドレス以外も完璧! |
| ソフィ | うん、お花もたくさんもらったの |
| アリス | 私も着替え終わったわよ |
| ロゼ | おっ、さすが~!大きなリボンが大胆でいいね |
| ミラ | 妙に褒めるわね…? |
| ロゼ | まあね。お得意様のデザイナーさんが主催するデザイン研究会だから、盛り上げたいと思って |
| ロゼ | 少しでもいいと思ったら口に出すようにしてるんだ |
| ソフィ | お得意様? |
| ロゼ | そう。このドレスの素材はみんなうちで仕入れた最高級品! |
| ロゼ | 着心地も肌触りも抜群でしょ?ちょっと値は張るけど、これを揃えられるのはうちだけだよ |
| ソフィ | そうなんだ。…うん、柔らかくて気持ちいいよ |
| ミラ | それでモデルの紹介も頼まれたの? |
| ロゼ | うん。素材を卸しに行った時に、主催者から今日のモデルの事を相談されてね |
| ロゼ | あ、ほら、噂をすれば主催者のデザイナーさん達が来たよ |
| デザイナー1 | みなさん揃いましたね。私は、本日の研究会を主催させていただいてる者です |
| デザイナー1 | 本日は私達の研究会にご協力いただきありがとうございます |
| ロゼ | 気にしなくていいって。お得意様の役に立てるならどうって事ないよ |
| デザイナー1 | 本当に助かりました。こんなに素敵な方々に来ていただいて研究会も盛り上がる事間違いなしです |
| ミラ | ちょっと気になってたんだけど、その研究会って何をするの? |
| デザイナー1 | みなさんに着ていただいた新作ドレスのデザインについて議論し研究レポートにまとめるんです |
| デザイナー2 | あの、早速ですが、着てすぐの感想を順にお聞かせいただけますか?まず、そちらの方から… |
| ミラ | え、私?といっても、こんなにすごいドレスを着る事なんてないから… |
| ミラ | ブーケとの組み合わせが素敵だとかそういう月並みな感想しか言えないけど… |
| デザイナー2 | 十分参考になります。そこを印象的に感じてくださってるという事ですから |
| デザイナー3 | そちらの方はいかがですか? |
| クロエ | 私か…最初はウェディングドレスをただ豪華なドレスだと思っていたんだ |
| クロエ | だが、袖を通して、違うとわかったよ。これは特別な意味を持ったドレスだ |
| クロエ | 今はただの試着だとわかっているが…その、胸が高鳴るものだな |
| デザイナー3 | 着ただけでドレスの意味を感じ取りドキドキしていただける…!私達の目指すドレス像そのものです! |
| デザイナー3 | どこに特別な意味を感じたかなど後ほど詳しく聞かせてください! |
| クロエ | ああ、わかった |
| デザイナー1 | そちらのフラワーガールのお嬢さんはいかがですか? |
| ソフィ | わたし、この服好きだよ。あのね、色がちょうどいいと思うの |
| ロゼ | ちょうどいい? |
| ソフィ | うん。上手く言えないけど…。お花は好きだし、みんなの事、綺麗だと思うから |
| ソフィ | そんなみんなのためにお花を持つ人は、こんな色がいいって思ったの |
| ロゼ | 誘った時から、フラワーガールって聞いて目を輝かせてたもんね |
| ロゼ | もう、天性のフラワーガールじゃん! |
| ソフィ | そうだったら嬉しいな |
| デザイナー1 | 今のご意見、とても的確!それに深いお言葉だったわね。デザインの哲学に通じるというか… |
| デザイナー2 | はい。レポートにも書いておきます! |
| アリス | みんな大袈裟ね~ |
| デザイナー4 | あの…そのドレスはいかがでしょうか? |
| アリス | このドレス、あなたが作ったの? |
| デザイナー4 | はい。会場にお見えになった時に、強いインスピレーションを感じたので私の新作を少し調整しまして… |
| アリス | 私、今日はあなた達をお仕置きしようと思って来たの |
| アリス | デザイナーとかいう人達の自己表現のために利用されるのは嫌だし |
| アリス | でも、今回はやめてあげる |
| デザイナー4 | えっ…?それって…気に入っていただけたという事でしょうか? |
| アリス | そう。私を見てドレスの調整をしたって言ってたわね |
| アリス | バッチリ、アリスちゃんを最高に輝かせるドレスに仕上がってるじゃない |
| アリス | とっても気に入っちゃった♡ |
| デザイナー4 | わあ、よかったです!ありがとうございます! |
| デザイナー1 | ねぇ、その調整の内容詳しく教えてよ |
| デザイナー4 | はい。まず袖の部分を── |
| ミラ | 何だかんだ、研究レポートは捗りそうな感じね |
| ロゼ | よかったよかった。──ん? |
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| ??? | ──アリスちゃーーーーーーんっ!! |
| アリス | この声は…! |
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| デクス | ここにいたんだね!──って、何て綺麗なんだ! |
| アリス | デクス!あんた何しに来たのよ! |
| デクス | 何って、アリスちゃんがウェディングドレスを試着するんだ。来て当然じゃないか |
| アリス | 試着って…モデルを頼まれただけよ。また鬱陶しい勘違いしてるわね |
| デクス | 勘違いも何も、こうして素敵な花嫁衣裳に身を包んでるじゃないか! |
| デクス | なんて美しいんだ…。元から可愛いアリスちゃんのよさをこのドレスが引き出してくれてる…! |
| アリス | …何よ、わかってるじゃない |
| アリス | もう見たから満足でしょ。とっとと帰ってくれる? |
| デクス | そうつれない事言わないで。モデルなんだったら、新郎役の俺が横にいてもいいだろ? |
| アリス | ……!絶対、お断り!出てけ、この3Kデクス! |
| | バシーーーン!! |
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| デクス | ひ、酷いやアリスちゃん…! |
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| | ドサッ! |
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| アリス | まったく、どうしようもないバカなんだから |
| ミラ | 見事な平手打ちね… |
| ソフィ | うん、腰が入ってた。きっとすごく痛い |
| クロエ | あの動きについて来られるとはドレスの伸縮性もなかなかのものだな |
| ロゼ | 結婚式中にビンタをする機会は出来れば無い方がいいけど…確かに動きやすいのは嬉しいね |
| デザイナー1 | みんな、聞いた?動きやすさ、重要よ! |
| デザイナー2 | さっきの大振りのビンタでも全く着崩れてない…どんな構造なのでしょう |
| デザイナー4 | それはですね。肩の部分に秘密があって… |
| デザイナー3 | なるほど!でも、それなら、ここをこうすれば… |
| ロゼ | あはは、あんなドタバタさえも研究材料にしてるよ |
| クロエ | それだけみんな研究熱心なんだな |
| ロゼ | だね。それじゃあ、あたし達も、いいレポートがたくさん書けるように協力しよ! |