| Name | Dialogue |
| ウェディングフェア | |
| シング | いらっしゃいませ、ウェディングフェアへようこそ! |
| ルドガー | 結婚式場の見学会へご参加ですね。ご案内します。どうぞこちらへ |
| キール | まったく、なんて忙しさだ。オープン記念にしたって次から次へと人がくる |
| アッシュ | だから仕方なく手伝ってやってるんだろう |
| クラトス | では、無駄口を叩かずさっさと動く事だな |
| アッシュ | ちっ、わかってる |
| ザビーダ | おいおい、そうギスギスすんなって。これから結婚式を挙げようっていうめでたい客を迎えるんだぜ |
| ザビーダ | 笑顔で行こうぜ、笑顔で |
| アッシュ | …ふん。俺にそんなものを望むな |
| クラトス | 若い夫婦の門出に水を差すような事はしない |
| ザビーダ | ったく。明るい未来への第一歩なんだ、明るい気持ちで手伝ってやろうぜ |
| キール | 三人共、いつまでも喋ってないで仕事をしてくれ。シングとルドガーは走り回ってるぞ |
| ザビーダ | おっと、悪ぃ。行こうぜ、お二人さん |
| アッシュ | ああ |
| クラトス | …… |
| クラトス | 『明るい未来への第一歩』か… |
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| ルドガー | …ふぅ、今ので最後のお客さんか |
| シング | みんなお疲れ様。明日も頑張ろう! |
| キール | 明日もか…ぼくはもうフラフラなんだが… |
| クラトス | 弱音を吐くな |
| キール | 仕方ないだろ。動き回ったり、客と話したり、こういうのは性に合わないんだ |
| ルドガー | 性に合わないと言うわりには客に振り回されても上手く対応してたように見えたぞ |
| キール | 勿論、対応はするよ。客にとっては一生に関わる事だし、いい加減な事はしたくない |
| クラトス | それがわかっているなら、弱音など吐かず、最後まで責任を持て |
| キール | …手厳しいな。ちょっと疲れて口が滑ったんだ。心配しなくても明日からまた頑張るよ |
| クラトス | …そうか。それなら構わん |
| アッシュ | …ところでザビーダがいないようだがどこに行った? |
| ルドガー | さっきオーナーに呼ばれてたみたいだけど…あっ、戻ってきた |
| ザビーダ | おっ、揃ってるな。ちょうどよかった |
| ザビーダ | ほれ、オーナーからの差し入れだぜ |
| シング | 差し入れ?何だろ? |
| キール | これは…服か? |
| クラトス | これは新郎の着る服だろう |
| ザビーダ | 人によって違うらしいぜ。招待客用の服だったり、いろいろだとさ |
| アッシュ | …いい仕立てだが、着る予定はないぞ |
| ルドガー | そうだな。普段着にするわけにもいかないし… |
| ザビーダ | いや、着る事になるぜ。明日からこの場所でな |
| シング | ここで?どういう事? |
| ザビーダ | 明日からこれを着て仕事してほしいんだとさ |
| ザビーダ | 何でも式場だけじゃなくオリジナルブランドの衣装も売り込んでほしいって話だぜ |
| キール | なるほど…でも招待客用はともかく、新郎の衣装は特別なものだろう? |
| キール | スタッフが着ているものを本番で着たいと思うだろうか |
| ザビーダ | そこは心配ねぇよ。こいつはデザイナーが俺達に合わせて作った特注品なんだと |
| ザビーダ | だから新郎にはまた別の衣装を特注で作るっつーわけだ。俺達はその品質を見せつけりゃいい |
| ザビーダ | で、そんなわけだから、仕事が終わったらそのままもらっちまっていいって話だぜ |
| ルドガー | いいのか?こんな高そうなもの… |
| ザビーダ | ああ。だから差し入れだって言ったろ? |
| シング | やった!ねぇ、さっそく着てみない? |
| アッシュ | どうせ明日着るだろう |
| シング | そう言わないでさー。みんなどんな服をもらったか見てみたいしさ! |
| キール | まあ、不具合があっても困る。事前に確認しておくのは賛成だ |
| ルドガー | なるほど。俺も確認しておきたいな。着替えてみようか |
| アッシュ | …ちっ。さっさと、済ませるぞ |
| シング | やったー! |
| クラトス | …… |
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| シング | わぁ!みんな、カッコイイな! |
| ザビーダ | モデルがいいからな |
| アッシュ | 自惚れるな。いい服を着れば、誰でも少しは見れるようになる |
| ザビーダ | さっきから服のよさは認めてるな。アッシュにしちゃ珍しいじゃねえの |
| アッシュ | まぁな。さすがは特注品というだけある。文句のつけようがない |
| キール | ああ。身体にぴったり合っていて動きやすい。一体、いつ採寸されたんだ? |
| ザビーダ | 職人の目視らしいぜ。働く俺達の動きを見れば、最適な大きさがわかるんだと |
| ルドガー | もはや神業だな。ここまですごいと、お客さんにもお薦めしやすいな |
| シング | だね。仕事じゃなくても、みんなにお薦めしたいぐらいだ |
| クラトス | …… |
| シング | ん…?クラトス、どうしたんだ? |
| クラトス | ああ…何でもない。少し思うところがあってな |
| キール | 服に何か問題があったのか?それなら早い内に報告した方がいい |
| クラトス | 大丈夫だ。服の事ではない |
| クラトス | 少し昔の事を──いや、考え事をしていただけだ |
| ルドガー | 事情はわからないけど、無理はしなくていいんじゃないか?普段通りの服でも |
| クラトス | 気にさせて、すまんな |
| ザビーダ | …ま、そう言うなら気にしない事にしようぜ |
| クラトス | ああ。それにキールが言っていた通り一生に関わる事 |
| クラトス | 夫婦の明るい未来を後押し出来るというのは悪くない |
| ルドガー | わかった。それじゃ、明日からはみんなこの格好で仕事だな |
| シング | ああ、楽しみだな! |
| キール | 服のお蔭か、不思議と気が引き締まるしな |
| アッシュ | 服分は働いてやらなくもない |
| ザビーダ | それじゃ、引き続き頑張ろうぜ! |