Name | Dialogue |
【1周年記念】1位は俺だ! | scene1 |
ルーク | 1周年記念パーティーってただうまいもん食うだけかと思ったら色んな企画があるんだな |
クレス | ステージや、会場に飾ってあるものも凝ったものが多いね |
ミラ | ああ、なかなか見応えのあるものが多いな |
ユーリ | そろそろ次のステージが始まる頃合いだな |
ユーリ | ってか次は何やるんだ? |
ソフィ | うんと… |
ソフィ | 「サブクエスト登場回数ベスト3!」…だって |
ロイド | お!それ、面白そうだな! |
クレス | つまりサブクエストに誰が一番登場したのかを決めるって事だね |
ソフィ | 誰が1位になるのかな…? |
ルーク | そんなもん聞くまでもなく、俺に決まってるだろ |
ユーリ | その自信はどっから出てくんだ? |
ユーリ | ま、それじゃそういう事にしとくか |
ルーク | …お前、なんかバカにしてるだろ |
ロイド | でも、俺はユーリの登場回数がダントツで多い気がするな! |
ユーリ | そうか?オレはミラあたりじゃないかとにらんだがな |
ミラ | 私が1位か…だがソフィという可能性もあるぞ? |
ソフィ | わたしは…サブクエストにはあまり出てないと思うから… |
ソフィ | クレスは? |
クレス | うーん、僕はそこそこ出てる気がするけどみんなほどじゃないと思うよ |
司会者 | お待たせいたしました!それではこれより… |
司会者 | 「サブクエスト 登場回数ベスト3!」の発表をしたいと思います! |
司会者 | なお、今回の集計結果は2015年3月19日時点のものとなります |
ミラ | どうやら、始まるようだな |
司会者 | それでは第3位…!! |
司会者 | ユーリ・ローウェルさんです! |
ユーリ | へえ、ホントに結構オレ、出番あったんだな |
ソフィ | おめでとう、ユーリ |
ユーリ | サンキュ。…どうめでたいのかいまいちよくわかんねぇけどな |
クレス | それだけ活躍してるって事なんだしいい事だと思うよ |
ユーリ | ま、そういう考え方もあるか |
ユーリ | んじゃ、ありがたく受け止めさせてもらうぜ |
司会者 | ドンドン発表して参りましょう!続いて、第2位は… |
司会者 | ロイド・アーヴィングさんです!! |
ロイド | うぇっ!?俺!? |
ミラ | ほう、2位はロイドか、おめでとう |
ロイド | なんか、照れるな… |
ロイド | でも、ありがとう! |
クレス | メインじゃなくても、誰かと一緒に登場してる回数が多かったのかもしれないね |
ミラ | なるほど。誰かと一緒にいる時間が多いというのは仲間想いのロイドらしい理由だな |
ロイド | あはは…そう言われると余計に照れるな… |
ルーク | 3位がユーリで2位がロイド… |
ルーク | って事は、やっぱり俺が1位だな! |
ミラ | いや、意外な人物…という可能性もあるぞ |
ルーク | あるわけねえっつーの |
ルーク | 1位は俺で間違いねえ!! |
司会者 | それでは注目の第1位は── |
| |
| ガシャーーーン!!! |
| ギャァァァアアアアア!!!! |
司会者 | うわぁあっ! |
ソフィ | 魔物!? |
クレス | 何で会場に魔物が…!? |
ルーク | 考えたって仕方ねぇだろ!とにかくぶっ倒すぞ! |
【1周年記念】1位は俺だ! | scene2 |
ルーク | おっし!魔物は片付いたぜ! |
クレス | お客さん達は無事かな? |
ミラ | 参加している者達の多くは私達の仲間だ。魔物に遅れを取ったりはしないだろう |
ユーリ | ま、それもそうだな |
ルーク | ったく、これから第1位の発表だってのに邪魔しやがって… |
ミラ | だが、これで邪魔する者は居なくなった。さあ、1位の発表を! |
ルーク | だから俺だろ?もったいつけてんじゃねえっつーの! |
司会者 | あ…いや…ルークさんは4位です |
ルーク | なっ…! |
ルーク | なんだとおお!? |
ロイド | お、惜しかったな!ルーク! |
ユーリ | 「光と闇の救世主」編も主人公続投なんだし、次は1位取れるだろ…多分、な |
ルーク | に、2位と3位に慰められても嬉しくもなんともねぇっつーの!! |
ソフィ | それじゃあ、1位は誰なの? |
司会者 | 実は… |
司会者 | 皆様が倒された魔物が1位なんです! |
ルーク | …え? |
| えぇええええっ!? |
【1周年記念】主人公は俺だ! | scene1 |
クレス | みんな、改めて…アスタリア1周年おめでとう!そして、この1年お疲れ様! |
ユーリ | おう、お疲れさん |
ロイド | ホント、あっと言う間の1年だったよなー。みんな、これからもよろしくな! |
ミラ | こちらこそ、よろしく頼む |
ソフィ | わたしも、これからもみんなと仲良くできたら嬉しいな |
ルーク | ま、よろしくしておいてやらあ |
クレス | 1周年記念パーティーには一緒に旅をした大勢の仲間達が集まってくれたみたいだね! |
ロイド | ああ!久々に会った奴らもいたな |
ミラ | こうして見渡すと…多くの仲間達に支えられて世界を旅していたのだな、私達は |
ユーリ | だな |
ソフィ | わたし、みんなと会えて本当によかったって思ったよ |
クレス | うん、そうだね。色々あったけど…出会った人達との絆を大切にしようと思う |
クレス | それにしても…アスタリアに新章が出るとは思ってなかったよ |
ユーリ | ああ、「光と闇の救世主」編だったな |
ルーク | へへへ… |
ロイド | どんな話になっていくのかこれから楽しみだよな! |
ルーク | おう、それから?まだあるだろ、他に |
クレス | ん?他…? |
ロイド | いや、特にはないけど…お前、どうしたんだ? |
ルーク | …おいっ!俺も出てるんだよ!「光と闇の救世主」編に!何か一言くらいねーのかよ! |
クレス | あ、ああ、そうだね。「光と闇の救世主」編も頑張ってくれよ! |
ルーク | おうよ!ま、これで「テイルズ オブ アスタリア」の真の主人公は… |
ルーク | 二編とも主役を張るこの俺!ルーク・フォン・ファブレ様と証明されたわけだ! |
ソフィ | …ミラも、二編とも主人公だよね? |
ユーリ | まあな。けど、ミラがいいならいいんじゃねぇの? |
ミラ | ああ、私は別に構わない |
ミラ | 自分に課せられた使命を果たすのみだ |
ロイド | おー!さすがミラ! |
クレス | ミラのその真摯な姿勢を見てると、僕も頑張らなきゃって思うよ |
ルーク | お、俺だってちゃんとやるべき事をだなぁ── |
| ガシャーーーン!!! |
クレス | な、何だ!? |
警備員 | 大変です!強盗団が会場に…! |
強盗 | オラァッ!痛い目見たくなかったら金目の物を寄越しやがれ! |
ユーリ | やれやれ、祝いの席に押し掛けるとは、随分と無粋な連中だな、ったく |
ルーク | だー!どいつもこいつも話の腰折りやがって!ぶっつぶす! |
【1周年記念】主人公は俺だ! | scene2 |
ルーク | けっ、強盗ども、慌てて逃げていきやがった |
ソフィ | みんな、怪我は?大丈夫…? |
ロイド | ざっと確認したけど、大丈夫みたいだぜ!盗られた物もなさそうだな |
クレス | 素早く対処できたから大した被害にはならなかったみたいだね |
ルーク | 真の主人公である、この俺がいるんだからな!当たり前だっつーの! |
クレス | ははは!うん、頼もしいよ |
ルーク | へっ、これくらい当然だけどな。これからもアスタリアの顔としてガンガン活躍して── |
ロイド | アスタリアの顔かぁ…。 |
ロイド | そういえば、アスタリアのアイコンって、ずっとミラだよな! |
ミラ | 確かに…配信開始初期と今のアイコンは違うイラストだが、両方とも私だな |
ソフィ | 最初のアイコンのミラも、すごくかっこよかったよ |
ユーリ | 今のアイコンとはまた違った凛々しさがあったな |
クレス | うん、どっちもミラらしくて素敵なアイコンだと思うよ |
ミラ | ふふ、ありがとう |
ルーク | ちょっ…おい、待てこら!さっきから話題の中心がミラばっかじゃねぇか…! |
ルーク | 俺だって二編連続の主人公なんだぞ!!もっとチヤホヤしろっつーの! |
ユーリ | …自分で言っちまうから駄目なんじゃねぇか? |
Name | Dialogue |
【1周年記念】ネコ派遣の裏側 | scene1 |
クレス | さすが、1周年記念パーティーだね。用意されてる料理も、かなり豪華だ |
ユーリ | だな。んじゃ、食い尽くされちまう前にオレ達もさっさといただくと── |
クレス | あ、あのネコは…ルルじゃないか? |
ユーリ | なんか運んでんな。ネコ缶に…猫用のおもちゃか? |
ユーリ | おーい、大漁だな、ルル |
ルル | ナァ~! |
クレス | ちゃんとルルのためのごちそうやおもちゃも用意されてるんだね |
ユーリ | らしいな。って、なんだ、犬用もあんのか。よかったな、ラピード |
ラピード | バウッ! |
クレス | そういえば、ルルの1年はネコ派遣で大活躍だったね |
ユーリ | ああ、ずいぶんと色んな奴に色んなとこへ派遣されてたみたいだしな |
ユーリ | お疲れさん、たくさん食っとけよ |
ルル | ナァ♪ |
クレス | ネコ派遣は結構色んなアイテムを持って来てくれるんだよね |
ユーリ | どこで見つけてくるのか、グミとか料理とか、なかなかいいもん拾ってくるよな |
クレス | でも、派遣から帰ってくるまですごく時間がかかってるような… |
ユーリ | 遠くまで出かけてるからってのもあるんだろうが…派遣に出てる間、なにやってんだろうな |
クレス | ユーリ、ルルが派遣中に何をしてるか一緒に調べてみないかい? |
ユーリ | またおかしな事言い出すもんだな。ま、ここんとこ暇だし構わねえけど |
クレス | それじゃ、ルルが誰かの依頼を受けて出掛けたらこっそり追いかけてみよう! |
ユーリ | ああ、声かけてくれりゃ、付き合うさ |
ユーリ | おい、クレス見ろよ、ルルの奴、動き出したぞ |
クレス | どこへ向かったかわかるかい? |
ユーリ | 確証はねぇが、あの方向はヴィズリー遺跡だな |
クレス | よし、さっそく追いかけてみよう! |
【1周年記念】ネコ派遣の裏側 | scene2 |
ユーリ | ルルの奴、優雅に散歩してるな… |
ルル | ナァ~♪ |
クレス | こうして歩いてるところをみると、ルルって貫禄があるよね |
ユーリ | ネコにしとくにゃ惜しいってか。…しかし、迷わず遺跡の方角に歩いてるよな |
クレス | 何度も往復してるから、道を覚えてしまってるんじゃないかな? |
ユーリ | …道を覚えるほど往復してるのに痩せないんだな |
ユーリ | …お?ルルの奴、動かなくなったぞ |
ルル | … |
クレス | お、お昼寝みたいだね… |
ユーリ | 自由な奴だな… |
| |
ユーリ | 昼寝が終わったかと思いきや、遺跡に向かわず、街へ寄り道かよ |
ルル | ナァ? |
ユーリ | ん?路地裏の方に入って行ったな |
クレス | どうしたんだろう…? |
ルル | ナァ♪ |
ユーリ | あれは…ロイヤルネコ缶!? |
クレス | 寄り道してエサを調達…!?こんなところにあるネコ缶を察知するなんてさすがルルだよ |
ユーリ | ってか、なんでこんなとこでネコ缶が見つかんだよ… |
| チリチリ~ン♪ |
ルル | ナッ!? |
ユーリ | どうしたんだ?急に走り出しだぞ |
クレス | さっきの音は…「ネコの鈴」? |
ユーリ | どうやら依頼主に呼び戻されたらしいな |
クレス | 今からネコ缶を食べるところだったのにね… |
ユーリ | 依頼主に呼ばれたんじゃ仕方ねえさ。オレ達も後を追いかけようぜ |
クレス | はぁっ、はあっ…ぶ、無事に依頼主にアイテムを渡せたみたいだね |
ユーリ | …それはいいが、あのアイテム、いつ拾ったんだ?呼び戻されるまで持ってなかったよな |
クレス | 戻ってくる途中…見失ったからね…。その間に拾ったのかもしれない |
クレス | でも、僕達の旅と同じように危険なところへ行ったり、急に呼び戻されたり…ルルも大変だね |
ユーリ | ああ、そうだな。たまにはオレ達からもルルにご褒美をやるか |
クレス | そうだね。今度、ご馳走を用意してあげよう! |
クレス | おや、ラピード。散歩かい? |
ラピード | ワフッ |
ユーリ | …そういや、ネコ派遣があるなら、イヌ派遣なんてのもありかもな |
ラピード | …? |
クレス | あ、それいいかもしれないね! |
クレス | イヌ派遣だけに、持ってくるアイテムもワンダフル!な一品かも? |
ラピード | ……… |
ユーリ | ……… |
クレス | あ、あれ?ラピード?どこに行くんだい!? |
ユーリ | さすがに今のはちょっと、な… |
【1周年記念】オッサン枠 | scene1 |
レイヴン | むぅ… |
ユーリ | ん?どうかしたか、おっさん |
リタ | おっさんの頭はいつもどうかしちゃってるでしょ |
レイヴン | …い… |
ユーリ | い? |
リタ | 何?聞こえないんだけど? |
レイヴン | 青年はずるい! |
ユーリ | いきなりなんだよ。ずるいって…オレは何もしてねぇだろ? |
レイヴン | くっ…余裕ぶっちゃって… |
レイヴン | ハッ!この余裕が秘訣なのか…!! |
リタ | 馬鹿っぽい…。本当に何なのよ、おっさん |
レイヴン | おっさんも青年みたいに主役がやーりーたーいー! |
リタ | また、わけのわからない事を… |
レイヴン | 決めた! 俺様、次こそは絶対に主役になってやるもんね! |
レイヴン | …てなわけで、青年。何か主役になるコツとかおせーて |
ユーリ | んな事言われたって、オレも別に志願したわけじゃねぇしな |
リタ | だいたい、おっさんが主役なんて無理に決まってんじゃない。主役は若者ってのが相場でしょ |
ユーリ | ま、そう決めつけたもんでもねえだろ。存外そういう需要もあるって聞いた事あるぜ |
レイヴン | おおっ、青年もそう思う!?でしょ、でしょ?だよね~。いやーやっぱ青年わかってるわ! |
ユーリ | いや、そこまで確信あるわけじゃねえけど |
ユーリ | そういや、この会場でも割かし歳食ってるのを何人か見かけた気がするな |
リタ | あたしも頭の白いじいさんを見たわね |
ユーリ | って事はだ、おっさん、ぼんやりしてっと、そいつらに主役の座を持ってかれちまうかもな |
レイヴン | な、何と!?そりゃいかん!こうしちゃいらんないわ!! |
リタ | …ちょっと、すごい勢いで行っちゃったわよ? |
ユーリ | …軽い冗談のつもりだったんだけどな |
【1周年記念】オッサン枠 | scene2 |
レイヴン | むっ…反応あり反応あり…!! |
レイヴン | ふむふむ…なるほどなるほど… |
ローエン | 私に何か御用でしょうか? |
レイヴン | ただもんじゃない品格…しかし年齢的に主役に必須の激しい長旅は無理と見た |
レイヴン | よし、問題なし!次行ってみよー! |
ローエン | …いったい何だったんでしょうか?さらっと失礼な事を言われたような… |
ガラド | …なんだお前は? |
レイヴン | ほうほう、なかなかの漢っぷり。けど、主役張るにはちょいとガラが悪すぎる、と… |
ガラド | はあ? |
マリク | ……ん?何だ? |
レイヴン | うーん…香水つけたりしてオシャレに気を使ってるのが好印象…女性にモテすぎそうだからボツ! |
マリク | ボツ…って、何がだ?今日の香水は失敗だったか…? |
リカルド | ……俺に何か用か? |
レイヴン | ふーむ…渋い。渋すぎる。でもきっとこういうタイプはトークが苦手に違いない |
リカルド | … |
レイヴン | ふっふっふ…敵は恐るるに足らず。これなら、おっさん主役枠はこの俺様で決ま── |
衛兵 | いたぞ!報告どおりの風貌だ、間違いない! |
レイヴン | へっ!? |
衛兵 | 挙動不審な男がいるとの通報があった!お前で間違いないな? |
レイヴン | ふ、不審者って…失敬しちゃうね。ただ他の連中を観察して回ってただけよ? |
衛兵 | 問答無用!さあ、来い! |
レイヴン | え、ちょっと待って!青年!リタっち!助けてぇー…! |
リタ | 連れて行かれちゃったけど? |
ユーリ | ちっとばかし、おっさんを煽りすぎちまったか |
リタ | 別にいつもの事だし、放っておいても、いつかそのうち釈放されてくるでしょ |
ユーリ | …ま、それもそうか |
レイヴン | ちょっとー!助けてってばー!! |
Name | Dialogue |
【1周年記念】家族ごっこ | scene1 |
ミラ | ほう…さすが1周年記念パーティーというだけあって、とても賑やかだ |
ミラ | さて、そろそろロイド達と合流を――ん? |
ソフィ | ユーリは1番目のお兄ちゃん…クレスは2番目のお兄ちゃんで…ロイドは… |
ミラ | ソフィ?何をしているのだ? |
ソフィ | ミラ…。あのね、みんなが家族だったらいつも一緒で楽しいなって思ったの |
ソフィ | だからね、みんなと家族だったらユーリ、クレス、ロイド、ルークはお兄ちゃんがいいなって |
ミラ | ほう…それでは私は? |
ソフィ | ミラはね…お母さんだと思う!お母さんて、あったかくて…ドーンてしてて… |
ミラ | ほう…私が母親か |
ソフィ | そうだ、ミラ。わたしと家族になってみない?家族ごっこ…ていうのかな |
ミラ | 家族ごっこ? |
ソフィ | ミラがお母さんで、わたしがミラの子どもになってみるの |
ミラ | 人間の家族か…。ふむ、なかなか興味深い |
ミラ | 幸い、人間の母親がどういうものかは本で読んだ事がある。一度やってみるとしよう |
ミラ | 「おかえりなさい。 おやつの準備が出来ているぞ」 |
ミラ | …こんな感じか? |
ソフィ | うん。たぶん…えっと… |
ソフィ | 「今日のおやつはなぁに?」 |
ミラ | 「昨日お父さんが 買ってきてくれた クッキーだぞ」 |
ソフィ | …ミラ、そういえばお父さんがいないね |
ミラ | 確かにそうだったな…。クレス達はみな「兄」だったか |
ソフィ | お父さん、いた方がいいね |
ミラ | ふむ…わかった。父という役柄にぴったりな人物を知っている |
ミラ | その者をここに連れてこよう |
ソフィ | 本当? |
ミラ | ああ、もちろんだ。少し待っててくれ |
ソフィ | うん、わかった! |
【1周年記念】家族ごっこ | scene2 |
ミラ | …というわけなのだ。付き合ってくれないだろうか? |
ローエン | ええ、ジジィでよければもちろんですよ |
ローエン | ミラさんのお相手役ですか…。少々緊張しますね |
ミラ | ふふ、よろしく頼むぞ |
ミラ | さて、早くソフィの元へ戻らねば。だいぶ待たせてしまっているからな |
ソフィ | …ミラ遅いなあ… |
ソフィ | あれ…この匂い… |
ソフィ | カニタマ!! |
ミラ | おや?ソフィがいないな… |
ローエン | ミラさんを捜しに行ってしまったのでしょうか? |
ミラ | うむ…私がここで動いてしまうと、入れ違いになる可能性があるな… |
ミラ | 仕方ない、練習も兼ねて先に始めているとしよう |
ローエン | わかりました。では早速―― |
ローエン | 「おはよう、よく眠れたかな?」 |
ミラ | 「おはよう。今日もいい天気だな」 |
ミラ | ふふ、さすがだな。口調も役に合わせて変えているのか |
ローエン | ほっほっほ。これくらいは当然ですよ |
ミラ | では、続けるぞ |
ミラ | 「あなた、昨日は クッキーのお土産ありがとう」 |
ロイド | ん? |
ルーク | 何だ?どうしたんだよ? |
ロイド | いや、ミラの声がしたから近くにいるのかと思ってさ |
ユーリ | お、あそこにいるぞ |
クレス | ああ、本当だ!おーい!ミラ… |
ミラ | 「子ども達も とても喜んでいたぞ」 |
ローエン | 「愛する君と子どもたちの 笑顔のためなら当然だよ」 |
ミラ | 「子ども達が帰ってきたらみんなで ティータイムにするとしよう」 |
クレス | え? |
ルーク | い、いま子ども達って言ったよな。ミラの奴、あんなジジイとデキてたのかよ…? |
ユーリ | そうとは限らねえだろ。年の差考えろよ |
ロイド | 年齢は関係ないんじゃないか?リフィル先生が愛のカタチは人それぞれだって言ってたぞ |
クレス | それはそうだけど…。そういえば、ミラは精霊界から来たんだよね? |
ルーク | ん?って事は…もしかしてあのジイさん、精霊なのか? |
クレス | …気になる事はたくさんあるけど、あまり詮索はしない方がよさそうだね… |
ユーリ | まあ何でもいいが、当のご本人がこっちに来るぜ? |
ミラ | お前達、ここにいたのか |
クレス | や、やぁミラ |
ロイド | あ、あのさ、ミラ…。あの男の人と長いのか? |
ミラ | あの男…ローエンの事か。だが、長いとは何の事だ? |
ルーク | だ、だからよ、あのジイさんと、その、付き合って長いのかって… |
ミラ | 付き合いも…そうだな、それなりに長いと言えるだろう |
ルーク | ま…まじかよ… |
ユーリ | その辺にしとけって、お前ら。確かステージが控えてるんじゃないのか? |
クレス | そ、そうだったね! |
ユーリ | 邪魔したな、ミラ。またあとでな |
ミラ | あ、おいお前達――行ってしまった… |
ミラ | それにしても、ロイド達はなぜあんなに慌てていたんだろうか? |
ソフィ | あ、ミラ。戻ってきたんだね。どうしたの? |
ミラ | さっきまでクレス達がいたのだが…突然、逃げるようにどこかへ行ってしまった |
ソフィ | せっかくなら、お兄ちゃんもいて欲しかったな…何かあったのかな? |
ミラ | いや、私にもよくわからない |
ミラ | 人間は不思議なものだな… |
ミラ | しょうがない。家族ごっこの続きは私とソフィとローエン、三人でやるとするか |
【1周年記念】誰がいい? | scene1 |
エリーゼ | ジュード、準備出来ましたか? |
ジュード | うん、お待たせ! |
ティポ | ミラ君の主人公続投のお祝いパーティーだもんね! |
ティポ | ジュード君も張り切っちゃうよね~! |
エリーゼ | もう…ティポ! |
ジュード | ふふ、お祝い事はみんなで楽しめるように、張り切って準備しないとね |
ローエン | ジュードさんの言うとおりです。さあ、パーティー会場へ準備に参りましょうか |
エリーゼ | はい! |
ティポ | しゅっぱーつ!! |
【1周年記念】誰がいい? | scene2 |
エリーゼ | ジュード!ミラ達が着きましたよ!パーティーの準備は大丈夫ですか? |
ジュード | …これで…よし。こっちは準備終わったよ! |
ローエン | 私の方も完了致しました |
ティポ | それじゃ、パーティーの始まりだね~♪ |
エリーゼ | ミラ! |
ジュード | 「光と闇の救世主」編も主人公続投おめでとう! |
ミラ | まさか、こんなに盛大に祝ってもらえるとは思わなかったよ。ありがとう、みんな |
ローエン | 他の主人公の方々もまた個性的な人達のようですね |
レイア | ねー!どんなお話になっていくのかすっごく楽しみー! |
アルヴィン | 確かに個性的なメンツだけどよ… |
アルヴィン | 前回もそうだったんだし、今回は逆に統一感を持たせてもよかったんじゃねぇの? |
レイア | 統一感…?例えば? |
アルヴィン | 例えば… |
| |
アルヴィン | 渋さと年の功でキメたダンディズムメンバー!とか… |
ミラ | 一見とぼけた男達だが実は魔物退治に熱く燃える男達… |
ミラ | ふむ、よい組み合わせだ |
| |
ティポ | バリボー!な女の人達とか~? |
アルヴィン | お、いいねぇ! |
エリーゼ | も、もう!ティポ!変な事言わないで下さい!! |
アルヴィン | じゃあ、そんなエリーゼ姫はどんな奴らを集めちゃうわけ? |
エリーゼ | わ、わたしですか?ええと… |
| |
エリーゼ | わたしだったら…やっぱりピンキストな人達がいいです…! |
ティポ | ピンクの可愛さが世界を救う…!! |
| |
ジュード | 統一感というか…ここまでいくと偏りって感じな気がする… |
ジュード | それに、主人公って物語のテーマで決まっていくものだから |
ジュード | こういう基準で決まったりはしないと思うよ? |
アルヴィン | そりゃわかってるよ。ちょっとした遊びだよ、遊び! |
レイア | でも、実現したら突き抜けてて面白いかもね! |
レイア | わたしだったら… |
| |
レイア | 己の拳…肉体一つで突き進む!格闘技チーム!とかかなー! |
レイア | ジュードは? |
ジュード | ぼ、僕…?えっと… |
| |
ジュード | 世界中の苦しんでる人を救う、聖職者と医学者のチーム…かなぁ…? |
アルヴィン | こんな時までさっすが優等生 |
ジュード | べ、別にいいでしょ!? |
| |
ローエン | 実にジュードさんらしいチョイスだと思いますよ |
レイア | うんうん!ねぇ、ミラ。ミラはどんな人達と冒険してみたい? |
ミラ | 私か?そうだな…みなの考えた人物達と旅をするのも楽しそうだ |
ミラ | だが、誰と冒険しようと私は私の使命を為すのみ… |
ミラ | 誰と一緒であっても、その事だけは変わりはしないよ |
アルヴィン | お、おう…ずいぶん真面目な答えが返ってきたな |
ローエン | さすがミラさんですね |
エリーゼ | カッコイイです…! |
レイア | …どうしてミラが主人公に選ばれたのか、わかった気がする… |
ジュード | あはは、ミラはミラだからこそ、なるべくして主人公になった…って感じだね |
ティポ | バリボーなんて言うんじゃなかったよー |
アルヴィン | さっきまで茶化してた自分が恥ずかしくなってきたわ… |
Name | Dialogue |
【1周年記念】私の願いは── | scene1 |
ユーリ | 1周年を祝したパーティーか。予想以上に盛大なんだな |
ソフィ | おいしそうな料理がいっぱい… |
ミラ | 豪華な料理の数々…さすが1周年記念パーティーだな…じゅるるる… |
ロイド | おい!ミラ!?皿から料理がはみ出てるけど、それ全部食べるのか!? |
ミラ | 何をそんなに驚いているのだ?まだ前菜だぞ |
ルーク | 前菜って…山盛り一杯のマーボーカレーがかよ… |
ソフィ | …カニタマ…はないの? |
ユーリ | なんだソフィ、お前、カニタマが好きなのか? |
ソフィ | うん、カニタマ…好き |
ソフィ | おっきなカニタマを作ってみんなでカニタマをお腹いっぱい食べたらいいと思うの |
クレス | はは…そんなにカニタマが好きなんだね |
ロイド | そういえば、さっきスペシャル料理を用意してるって聞いたぜ |
ルーク | へー、スペシャル料理か。なんかすごそうだな。一体どんなもんなんだ? |
ロイド | それはわからないけど…でもそろそろ出てくるころじゃないか? |
ルーク | …こいつが…スペシャル料理… |
ソフィ | カニタマ…おっきい!! |
ロイド | 乗ってる皿も運んでる台車もでかいな! |
クレス | 「アニバーサリーカニタマ」だって |
ソフィ | アニバーサリーカニタマ…! |
ユーリ | へぇ、こりゃすげーな |
ルーク | なんだ、でかいだけのカニタマかよ… |
ミラ | ほう…なかなか美味いぞ。ルークも食べてみろ |
ルーク | へっ、こういうのは、見た目だけで味は大雑把だったりするんだよ。…どれ |
ルーク | …んぐ…ふ、ふん。まぁまぁだな! |
クレス | ははは、王族のルークが「まぁまぁ」って事はかなり期待できそうだね |
ソフィ | カニタマ…カニタマ… |
ユーリ | おいおい、ソフィ、もうその辺にしとけ。取り皿からカニタマがあふれ出てるぜ? |
ソフィ | …うん。一度食べてからまた取るね |
ルーク | はー、食った食った! |
ユーリ | あのカニタマ、なかなか食べごたえがあったな |
ミラ | ああ、だが飽きがこないよい味付けだった。いくらでも食べられそうだったな |
ソフィ | うん。カニタマは世界一偉いと思う |
クレス | ははは。ソフィは本当にカニタマが好きなんだね |
ソフィ | うん。カニタマは祝日や記念碑が作られてもいいと思う |
ロイド | あ、愛がすごいな… |
ソフィ | みんなとカニタマが食べれて嬉しかったな。また一緒にカニタマ食べたいね |
クレス | ああ、そうだね!またいつか、みんなを誘ってカニタマパーティーをしよう |
【1周年記念】私の願いは── | scene2 |
クレス | 「カケラを手にし、己に打ち勝った者 だけが、真の選ばれし者として、 神殿に足を踏み入れる資格を得ん」 |
ルーク | 神殿で試練を乗り越えたら、願い事をかなえてもらえるんだったよな |
ユーリ | 願い事、か… |
ミラ | ともかく、先に進もう。ここで話をしていても何も始まらない |
ソフィ | …うん、そうだね |
ロイド | みんなで一緒に、最後まで試練を乗り越えようぜ! |
| |
ミラ | ここが…神殿の最奥部か |
ルーク | つー事は、ここで願いを唱えれば… |
ロイド | ああ!その願い事がかなう! |
ユーリ | それだったら、もう決まってるよな |
クレス | ああ!それはもちろん―― |
ソフィ | カニタマが食べたい! |
クレス | えっ!? |
クレス | ちょ、ちょっと待ってくれ!ソフィ! |
ソフィ | お願い!みんなでまた、カニタマが食べたいの! |
クレス | ソフィ!ソフィ―― |
| |
クレス | 待つんだソフィ!! |
| |
クレス | …あ、あれ…?僕の部屋? |
クレス | ゆ、夢かぁ…よかった… |
【1周年記念】花を咲かせよう | scene1 |
ルーク | ん?おい、ソフィ!何を見てるんだ? |
ソフィ | あの人… |
ルーク | …どいつだよ? |
ソフィ | あの、頭にお花がある人… |
ルーク | お花?…ああ、マルタか。あいつがどうかしたのかよ? |
ソフィ | あの人の頭にある、あのお花、大きくて白くて…綺麗 |
ルーク | ふーん…。お前、花が好きなのか? |
ソフィ | うん、好き… |
ソフィ | あんな風に、頭にも綺麗なお花が咲くんだね |
ソフィ | あのお花、みんなに咲いたらもっと綺麗なのに… |
ルーク | はあ?咲いたら?おいおい、あれはただのか… |
ソフィ | ? |
ルーク | …そ、そうだなあ。花が咲いてない奴らは、きっと水が足りてねぇんじゃないか? |
ソフィ | お水…? |
ルーク | 人間も頭の上から水をあげてりゃ、マルタみたいに綺麗な花が育つんだよ |
ソフィ | 本当? |
ルーク | 本当本当!…くくっ |
ソフィ | そっか…。だったらちゃんとお水をあげた方がいいよね |
ソフィ | そうしたら綺麗な花がみんなの頭にも咲くんだもんね |
ルーク | おう! |
ソフィ | ありがとう、ルーク。わたし、じょうろ取ってくるね! |
ルーク | …ははは!あいつマジで信じちまいやがんの! |
ルーク | ま、いくらあいつでも、冗談だってすぐに気付くだろ |
【1周年記念】花を咲かせよう | scene2 |
ソフィ | おっきなじょうろがあってよかった…。これで沢山の人にお水をあげられるね |
ユーリ | お、ソフィ。じょうろなんか持ってどうした? |
ロイド | なんかデカイじょうろだな…?もしかして、花に水でもやるのか? |
ソフィ | ううん、違うよ |
クレス | もしかして、今やってる大道芸人さんの水芸のお手伝いとか? |
ソフィ | ううん。みんな…ちょっと屈んでもらってもいい? |
ユーリ | ん?…これでいいか? |
| ジョロロロロ… |
ユーリ | うおっ!? |
ロイド | 冷てぇっ! |
クレス | うわわわっ!! |
ソフィ | これでよし… |
ロイド | ちょ、ちょ!何で、俺達に水を掛けたんだ!? |
ユーリ | ったく、びしょ濡れになっちまった |
ソフィ | あのね、ルークが人もお水をあげれば頭にお花が咲くって… |
クレス | え?頭に…花?どういう事だい?詳しく話を聞いてもいいかな? |
ソフィ | 頭にね、お花が咲いてる人がいたの。でね、どうしてみんなの頭にはお花が咲かないんだろうって思ってたの |
ソフィ | そうしたら、ルークがみんなの頭にお水をあげればお花が咲くって教えてくれたんだよ |
ロイド | 頭に花…? ひょっとして、それ髪飾りか何かじゃないか? |
ユーリ | 多分それだろ。ルークの奴、知ってて嘘を教えやがったな |
クレス | 悪いけど、ソフィ。花というものは… |
ユーリ | まてよ、クレス。…なあ、ソフィ、何でルークが頭の花の事を知ってたと思う? |
ソフィ | …?どうしてだろう… |
ユーリ | 実はな、ルークの奴も花が大好きなんだ |
ユーリ | あいつも頭に大きな花を付けたがってる。で、自分で調べたんだとよ |
ソフィ | そうだったんだ…! |
ユーリ | ルークにも水やりに行ってやろうぜ。オレ達も手伝ってやるよ |
ソフィ | うん!わかった。ユーリ、ありがとう |
クレス | …いいのかな…? |
ロイド | ま、嘘をついたのはルークなんだし。このくらいの仕返ししたっていいんじゃないか? |
ユーリ | 今だ! |
ルーク | ぶわっ…つめってぇーーー!!! |
ルーク | お前ら!何しやがる!! |
ソフィ | ルークにも…お花… |
ルーク | あ!? |
ユーリ | 人間にも水をやれば頭に花が咲くんだろ?ルーク? |
ルーク | うぐっ! |
ユーリ | ったく。面白がってソフィに嘘を教えやがって |
クレス | …ソフィ。さっきルークが言ってた事は嘘なんだ |
ロイド | 人間に水をやっても頭に花は咲かないんだ |
ソフィ | 嘘なの…?ユーリも…?嘘つき、駄目だよ…!! |
ユーリ | おっと、オレもそうなるか。んじゃ、おわびにこれやるよ |
ロイド | お!花の髪飾りか! |
ユーリ | ほら、こうやって頭につければ… |
クレス | よく似合ってるよ、ソフィ! |
ユーリ | 花は頭に咲かせるんじゃなくて、こうやって飾るもんってな |
ユーリ | だろ、ルーク? |
ルーク | ちぇ…。わ、悪かったよ! |
ソフィ | わたしの頭にも綺麗なお花が咲いた…。みんな、ありがとう |
Name | Dialogue |
絶対イヤだ | scene1 |
フレン | ユーリ! |
ユーリ | ん?フレン…ってエステルもか。どうしたんだ? |
エステル | ええと…近々、各界の要人が集まる会合が開かれるのはユーリもご存知ですよね? |
ユーリ | ああ、面倒な事にオレも会場の警備任務に配属されちまったくらいだしな |
フレン | 騎士として当然の任務をそんな風に面倒事呼ばわりするもんじゃない、ユーリ |
ユーリ | そりゃお前は平気だろうけど、面倒なもんは面倒なんだよ。特に堅苦しいのは苦手でな |
フレン | まったく君は… |
フレン | まあいい。それはともかく、その任務の事で話がある |
フレン | エステリーゼ様の当日の護衛をユーリに担当してもらいたいんだ |
ユーリ | 会場の警備からお姫様の護衛か。そういう役はもっとお行儀いい奴にやらせた方がいいんじゃないのか |
フレン | 面倒臭いからって、そういう事を言うのはやめてくれ |
フレン | それに護衛が必要なのはエステリーゼ様だけじゃないんだ。もうユーリしか残っていないんだよ |
ユーリ | オレ、残りものかよ |
エステル | すみません…わたしは護衛なんていなくてもって言ったんですが… |
フレン | 何度も申し上げた通り、大勢が集まる場所では、なにが起きるかもわかりませんから |
ユーリ | そこまで言うならお前がエステルの護衛をやりゃいいじゃねえか |
フレン | できるものならそうしている。だけどそうもいかないから頼んでいるんだ |
ユーリ | 何だってんだ? |
エステル | 実は会合の責任者さんがフレンを気に入っていまして… |
エステル | ぜひフレンに警備の指揮を執って欲しいと騎士団に依頼したそうなんです |
フレン | 光栄ではあるけど、全体の指揮を執るとなると、個人の護衛に就く事は難しい |
ユーリ | なるほどな。期待の騎士様は大変だ |
フレン | 頼むよ、ユーリ。僕としても君にならエステリーゼ様を安心して託せる |
ユーリ | …仕方ねぇな。いいぜ、エステルの護衛はオレが引き受けてやるよ |
フレン | ありがとう、助かるよ |
エステル | ふふふ。ユーリが護衛してくれるならフレンだけでなくわたしも安心です |
ユーリ | お褒めに預かり光栄だよ。ま、せっかくのご指名だ。きっちり勤めるとすっか |
エステル | はい、よろしくお願いします |
フレン | そういえば、ユーリ。ちゃんと儀礼服はあるだろうね? |
ユーリ | 儀礼服…?そういやあったな、そんなもん。別に、普段着でもいいだろ? |
フレン | いいわけないだろう!各界を代表するような方々が出席する場だぞ? |
フレン | 護衛、警備といえども騎士団の一員として恥ずかしくない身だしなみで臨むのは当然だろう! |
フレン | 第一、護衛されるエステリーゼ様の印象まで悪くなりかねない。絶対に儀礼服で来る事。いいね! |
ユーリ | って言われてもな。どこやったか見当もつかねえし、探して見つかるとも思えねえよ |
フレン | 胸張って言う事じゃないだろう!まったく…だったらせめて当日までにそれらしい服をあつらえてくれ |
エステル | あ、それならわたしが選ぶのをお手伝いします! |
ユーリ | …何でそうなるんだよ |
エステル | こちらからユーリにお願いした事ですからそれくらいはお手伝いさせてください |
フレン | エステリーゼ様…お気持ちは有り難いのですがそれでは本末転倒と言いますか… |
エステル | 大丈夫ですよ。ユーリが付いてますから |
フレン | …わかりました。では申しわけありませんがお願いします |
フレン | ユーリ、くれぐれもエステリーゼ様のお勧めに従ってちゃんとまともな服を… |
ユーリ | わかったわかった。ちゃんとやっとくから安心しろよ |
フレン | 安心できたらどんなにいいか…とにかく、それじゃ僕は任務があるから行くよ |
フレン | それではエステリーゼ様、どうかユーリをよろしくお願い致します |
エステル | はい!任せてください! |
エステル | さ、ユーリ。行きましょう! |
ユーリ | へいへい… |
絶対イヤだ | scene2 |
エステル | このお店ですよ |
ユーリ | 了解、了解。エステルのセンスに期待してるぜ? |
エステル | はい!任せてください! |
ユーリ | とりあえず、エステルが選んでくれた服を着てみたんだが |
エステル | わあ、とっても似合ってます、ユーリ! |
ユーリ | そりゃどーも。…でも、ちょっと窮屈だな |
エステル | そうなんです?見た目は丁度良さそうですけど… |
ユーリ | それに色も、何か落ち着かないんだよな… |
ユーリ | 全体的に色が統一されてて、目立たねぇと有り難いんだけどな。黒か…もしくは茶色とか |
エステル | ユーリ…注文が多すぎますよ |
ユーリ | 条件を全部満たした服じゃないとオレは着ねぇぞ |
エステル | …わかりました、そこまで言うなら全て条件に当てはまる服を探して来てあげます! |
エステル | ユーリ! |
エステル | なかなか合う服が見つからなくて難しかったですけれど…条件に合う服がありました! |
ユーリ | …おい待て…それって… |
エステル | はい!ちゃんとユーリの言うとおり茶色一色で統一されていて、締め付けもないゆったりした着心地… |
ユーリ | くまの着ぐるみじゃねぇか!こんなの着てったらフレンの奴に斬り捨てられかねないぜ |
エステル | でも、ユーリの言った条件に当てはまる服はこれしかありませんよ |
エステル | 会場には余興で大道芸人の方々もいらっしゃいますし、それに紛れればきっと問題ありませんよ! |
ユーリ | …降参だ。さっきの窮屈な服にしとくよ |
エステル | ふふ、そうですよねさ、お会計にいきましょう! |
ユーリ | やれやれ、思いがけないところで一本取られたな。油断したぜ… |
もう、勘弁してくれ…! | scene1 |
フレン | エステリーゼ様、ユーリの儀礼服はなんとかなりそうですか? |
エステル | フレン!お仕事だったんじゃないんです? |
フレン | はい、早めに切り上げてきました。どうにもユーリの服の事が気にかかりまして… |
エステル | ふふ、フレンはユーリの事になると心配症ですね |
エステル | 大丈夫ですよ!素敵な服が見つかりましたから |
ユーリ | 何だフレン。また来たのかよ、お前 |
フレン | ちゃんと君がエステリーゼ様に従って服を調達するか、不安だったからね |
ユーリ | オレは子どもかっての |
フレン | それで、どんな服を買ったんだ? |
ユーリ | どんなって…言われてもな…。ま、普通の、だよ |
エステル | ユーリ、フレンに着て見せたらどうです? |
ユーリ | おいおい、ここで着替えろってのか?どうせ会合の時には着てくんだし、別に── |
??? | ああああ!泥棒ーーー!!! |
フレン | 何っ!? |
エステル | 泥棒って言ってました、今! |
ユーリ | 行くぞ、フレンっ! |
フレン | ああ! |
もう、勘弁してくれ…! | scene2 |
ユーリ | うっし、一丁上がり! |
フレン | あとは任せる。しっかり連行しておいてくれ |
騎士 | はっ!お任せください! |
画家 | 騎士様方、ありがとうございました!それにしても…不覚でした… |
画家 | スケッチに熱中するあまりに泥棒が荷物を持ち去るところを見逃してしまうなんて… |
エステル | でも、荷物は全部無事みたいでよかったです |
画家 | 実は、荷物の中には生活費も入っていましたので。本当に助かりました…! |
ユーリ | いくら仕事好きでも大事なもんくらいは、ちゃんと見とけよ |
画家 | ご迷惑おかけしました…! |
画家 | お礼と言っては何ですが良ければ、こちらの絵を… |
エステル | この絵は…城下町から見上げたお城ですね。とっても綺麗です… |
画家 | あ、ありがとうございます…。ですが、実はこのところスランプでして… |
エステル | スランプなんです?こんなにお上手なのに… |
画家 | なかなか納得のいく絵が描けなくなったのです… |
ユーリ | ふーん…スランプねえ。こんだけ描けて納得いかないとは芸術ってのは難しいもんだな |
フレン | 何かスランプを脱出する方法のようなものはないんですか? |
画家 | …よかったら、そちらの方の肖像画を描かせていただけませんでしょうか!? |
ユーリ | あん?俺の…なんだって? |
エステル | 肖像画…です? |
画家 | はい!そちらの方の、独特な剣の扱い方に感銘を受けまして… |
画家 | そちらの方の独特な剣構え…それを描けば、何かが変わる…スランプから抜け出せる気がするんです! |
画家 | お代はもちろんいりません!出来上がった絵も差し上げますだから、お願い出来ませんか!? |
ユーリ | だとよ、フレン? |
フレン | 指名されたのは君じゃないか。せっかく儀礼服を新調したんだ。それで描いてもらうといい |
エステル | あ、それすごくいいです!きっと、その方が絵になると思いますし… |
ユーリ | なんで、オレがそこまで… |
エステル | 画家の方が感銘を受けるのはよほどの事だと本で読んだ事があります |
フレン | 確かに本職の画家をその気にさせるなんて、そうある事じゃないと思うよ、ユーリ |
エステル | こんな機会、絶対に逃しちゃ駄目です! |
ユーリ | お前らな…。…まあ、いいか。今回だけだからな |
画家 | ありがとうございます!では私のアトリエにお越しください! |
| |
ユーリ | で、オレはどうしてればいいんだ? |
画家 | そうですね…。その辺で剣を構えて立って貰えますか? |
ユーリ | こうか? |
画家 | そうです!あとは…少し腕まくりをお願いします |
ユーリ | へいへい |
画家 | 首の前も開けてみましょうか |
ユーリ | きっちりとした服なのに、随分と崩しちまうんだな |
画家 | 今回はワイルドな騎士様を描きたいので…あえて崩しているのですよ |
ユーリ | ふぅん。やっぱ芸術ってのはよくわからねえな |
画家 | うーん…ワイルドさをもう少し出したいですね…。じゃあ、そこのボタンも外して―― |
ユーリ | ちょ、ちょっと待て!ここを外すと脱げちまうんだが |
画家 | うーん…まだ開放感が出ないですねならもう少し―― |
ユーリ | おいおい、まだあるのか!?…こりゃ無理だ |
画家 | あれ?騎士様?どこに行かれるんですかー!? |
| |
エステル | あれ?もうユーリが戻ってきましたよ? |
フレン | どうしたんだ、ユーリ。まさかもう完成したのかい? |
ユーリ | いや、それがな…っと、悪ぃ。逃げてるとこなんだ |
エステル | え?逃げる? |
画家 | 待ってください、騎士様!もっと、服を崩して―― |
ユーリ | 勘弁しろっての! |
エステル | ユーリ…どうしたんでしょう? |
フレン | はて…? |
Name | Dialogue |
シェリアの情熱 | scene1 |
アスベル | シェリア!遅くなってすまない |
シェリア | 私こそ急に押しかけてしまってごめんなさい |
アスベル | いや、大丈夫だ。一体どうしたんだ? |
シェリア | 実はこの前、ケリー様にお会いしたの |
アスベル | 母さんに? |
シェリア | それでね、ケリー様からアスベルの儀礼服を準備するようにって |
シェリア | お金を受け取ってるのよ |
アスベル | なんで急に儀礼服なんて… |
シェリア | ケリー様は、アスベルの事が心配なのよ。着る物に困ってないか?とか |
アスベル | お、大げさだなぁ… |
シェリア | 同じような服しか持ってないなんて、騎士団に所属しているのに駄目よ |
アスベル | う…その通りだけど… |
シェリア | まさか記念式典とか、大事な行事の時でさえも、その服装なの? |
アスベル | あ、ああ。きちんとしているし問題ないだろう? |
シェリア | はあ…アスベル…。紳士たるもの、服装にも気を使わなくちゃ! |
シェリア | 私も一緒に行くから、さっそくお店に行きましょ! |
アスベル | シェリアも!? |
シェリア | ケリー様からお金を預かったのは私よ? |
シェリア | きちんとした服を揃えるまで見届けなくちゃ! |
シェリアの情熱 | scene2 |
シェリア | このお店とか、どうかしら?気になる物があったら、言ってね |
シェリア | さあ、アスベルに合ったいい服を探すわよ! |
アスベル | あ、ああ! |
アスベル | シェリア、随分気合が入ってるなぁ… |
シェリア | ん~…これは…ピンクのひらひらか… |
シェリア | ないわね |
シェリア | …こっちは…このボタンの部分が… |
アスベル | シェリア、これはどうだ? |
シェリア | あ、いい感じ! |
シェリア | …あ、でも裾がちょっと… |
アスベル | そ、そうか。難しいな… |
シェリア | こっちは色が微妙ね…。他には… |
シェリア | あっ!アスベル!これなんてどうかしら? |
アスベル | 良さそうだな。色は…こっちの方が好きだけど |
シェリア | うん、私もこの色の方がアスベルに似合うと思うわ。とりあえず、試着してみたら? |
アスベル | ああ、そうだな。ちょっと待っててくれ |
アスベル | どう…かな? |
シェリア | すごく似合ってるわよ!アスベル! |
アスベル | そ、そうか?こういうのはあまり着ないから何だか照れるな… |
シェリア | この服ならどんな場面でもバッチリだと思うわ! |
アスベル | シェリアにそう言ってもらえると心強いよ |
アスベル | それじゃ、会計を済ませてどこかで休も―― |
シェリア | 後はこれに合う鞄や靴を探さないと! |
アスベル | えぇっ!?ま、まだあるのか!? |
シェリア | 何言ってるのよ!?当然でしょ! |
シェリア | 服が似合っていても、他でバランスが悪かったら格好悪いでしょう? |
アスベル | た、確かにそうだけど…。この服を選ぶだけでも結構時間がかかったじゃないか |
シェリア | 似合う服を探す事は時間がかかる事なのよアスベル |
アスベル | そ、そうなの?でも、この服だけでも十分だと俺は── |
シェリア | さ!次はこの服に合う靴を探しましょ! |
アスベル | シェ、シェリア…この靴じゃ駄目なのか…? |
シェリア | ううん…ちょっと惜しいのよね…。ラインの色が紫じゃなかったら… |
アスベル | ラインの色だけならいいんじゃないか…? |
シェリア | 駄目よ!ほら、値札を見て?それなりに値段がするのよ。だったらこだわらないと! |
アスベル | ね、値札…。でも、この店にある靴はもう全部見たぞ…? |
シェリア | それじゃ、服の会計だけ済ませて靴屋さんに行きましょ! |
アスベル | ま、まだ行くのか…。疲れた… |
シェリア | お会計を済ませたわ。さあ、行くわよ!アスベル!! |
アスベル | は、はいっ!! |
アスベル | 俺のためにここまで真剣になってくれるのはすごく有り難いんだが… |
アスベル | どちらかというと、シェリアの方が楽しんでるような気がしてきた… |
シェリア | アスベルー!何やってるのよー! |
アスベル | い、今行く!! |
アスベル | はぁ…この買い物…いつ終わるんだろうな… |
話を聞いてください! | scene1 |
アスベル | 魔物の大群が商人を襲うと、報告のあった場所はこの辺だよな? |
フレン | ああ、間違いないと思う |
フレン | 雨風で視界が悪い…。油断せずに進もう |
アスベル | ああ! |
アスベル | はぁっ!! |
魔物 | ギャアアッ!! |
アスベル | ふうっ…これで12体目か…。やっぱり、泥に足を取られて戦いづらいな… |
フレン | とはいえ、このまま魔物達を放っておくわけにもいかない |
アスベル | ああ、わかってる。ここで全て討伐しないと近隣の街や村にまで被害が及ぶ可能性がある |
フレン | できる限り早く魔物達を倒してしまわないとな。アスベル、まだ行けるかい? |
アスベル | ああ、もちろんだ! |
フレン | よし、行こう! |
話を聞いてください! | scene2 |
アスベル | これで最後だ!風牙絶咬!! |
アスベル | よし!任務完… |
アスベル | うわぁっ!! |
| バシャーン!! |
フレン | あ…アスベル!大丈夫か!? |
アスベル | …ったたた…。だ、大丈夫… |
フレン | よかった。残念な事に、見た目はまったく大丈夫じゃなさそうだけど… |
アスベル | え…?う、うわっ!!泥で服がドロドロに… |
フレン | はは…アスベルの服は元々白いから泥の汚れは目立つな |
アスベル | うーん…ダメだ…。払っても仕方がない |
フレン | 洗濯しないといけないな。そのためにも、さあ、街に帰ろう |
アスベル | ああ…そうだな |
| |
アスベル | はあ…ついてないな… |
アスベル | まさか、この服しか着替えがないなんて… |
フレン | 見慣れないが立派な服だね。なにか特別なものなのかい? |
アスベル | 大分前に幼なじみと一緒に買ったんだが、結局着る機会無くて、ずっと騎士団の物置に置いてたんだ |
フレン | なるほどね。でもよく似合ってると思うよ |
アスベル | あ、ありがとう。そう褒められると、何だか照れくさいな… |
アスベル | でも、普段こんな格好で仕事なんてしないから、恥ずかしくなってきた… |
フレン | 特に問題はないと思うが…おっと、もうこんな時間か。そろそろ持ち場に戻らないと |
アスベル | ああ、俺も自分の持ち場に行くよ気を付けて、フレン |
アスベル | さて、俺は城門の警備か……うう…目立ちそうだな… |
| |
アスベル | …ううう…気のせいだと思うけど見られてる気がして落ち着かない… |
アスベル | ちゃんとシェリアに選んでもらった服だし、おかしくはないはず… |
アスベル | 堂々としていればいいんだよな。堂々としてれば… |
マリク | お、アスベルじゃないか! |
アスベル | きょ、教官!? |
マリク | ん?何だ。珍しい服装だな正装して警備か? |
マリク | お、…もしかして、デートか?それともイメチェンか? |
アスベル | イメチェ…デート…!?ちちち、違います!これは…! |
マリク | そうか…あまりの朴念仁っぷりで心配だったアスベルが… |
マリク | とうとう色気づき始めたか…。そうか、そうか…あのアスベルが… |
アスベル | 教官…少し俺の事馬鹿にしてませんか…? |
アスベル | …じゃなくて!別におしゃれだとかそういうのを意識したわけではなくて… |
マリク | いや、みなまで言うな…アスベル! |
マリク | 人の評価が気になり、背伸びした服装を着る…。恐らく誰もが一度は通る道だ… |
マリク | お前はそれが今だったというだけだ |
アスベル | 教官、人の話を聞いてください!この服は着替えがなくて仕方なく… |
マリク | ああ、わかってる、みなまで言うな。さあ、さっそくアスベルの成長をみんなに報告しないとな! |
マリク | 城門前の見張り任務、しっかりこなせよ!じゃあな! |
アスベル | え、みんなって!?きょ、教官、待ってください! |
アスベル | 俺、任務でここから動けないのに!教かーーん!! |
Name | Dialogue |
俺さまが教えてやるよ | scene1 |
ロイド | ええと…まず会場に入った後… |
ゼロス | ロイドく~ん!何して… |
ゼロス | って、うわっ!ロイドくんが本を読んでる…だと…!? |
ロイド | な、何だよ!俺だって本くらい読むぞ! |
ゼロス | ちなみに何読んで…「誰でもわかる礼儀と作法」!? |
ゼロス | おいおい!?マジでどうしちゃったんだよ。ハニーがこんな本を読むなんて |
ロイド | 今度教会の創立記念式典が開かれるだろ? |
ロイド | それにコレットが行く事になっててさ |
ゼロス | ああ、あれか。俺さまも招待されたぜ |
ゼロス | シルヴァラントの象徴たる神子様方には是非出席をお願いしたく~!だってよ |
ロイド | 実は俺もコレットの護衛としてその式典に参加しなくちゃいけなくなったんだよ… |
ロイド | そしたらリフィル先生がこの本を持ってきて |
ロイド | 「記念式典なのだから、 せめて、式典のマナーや礼儀を 勉強しなさい!」 |
ロイド | …って… |
ゼロス | なるほどねぇ。マナーの教本って奴か |
ロイド | でもさ…お辞儀の角度とか、座る時の作法とか…そんなのどうでも良くねぇか? |
ロイド | こういうのって大事なのは気持ちだろ? |
ロイド | 形ばっかり整えたって仕方ねぇと思うんだけどなぁ |
ゼロス | ま、確かにロイドくんの言う事も一理あるわな |
ゼロス | けど、「はい、そうですね」ってならないのが大人の世界なわけ |
ゼロス | 形を整えて格好つける事で成り立つものだってあるって事なのよ |
ロイド | …そういうもんかぁ? |
ゼロス | ま、そんな話したところで、まだお子ちゃまなロイドくんには理解出来ない事かもしれないけどな |
ロイド | そ、そのくらい俺だってわかるよ! |
ゼロス | コレットちゃんの護衛って事は…記念式典の後の食事会にロイドも参加するのか? |
ロイド | ああ。…だから、ほら… |
ゼロス | あー、テーブルマナーの本もか…さすがリフィルさま、ぬかりない |
ゼロス | …あ |
ゼロス | これって、リフィルさまの俺さまに対する好感度を上げるチャンスなんじゃ… |
ロイド | おい、ゼロス。何をぼそぼそ言ってんだ? |
ゼロス | なあ、ロイド!特別に俺さまが式典と食事会のマナーを伝授してやるよ! |
ロイド | え?ホントか!? |
ゼロス | こう見えても、俺さまは昔からこういう物に参加してきてるからなお手のもんだぜ |
ロイド | ゼロスー!助かるぜーー! |
ゼロス | おう、感謝しろよ~!じゃあ、さっそく始めるとしますかー |
ゼロス | …とまぁ、まずはこんなもんだな。どうだ、覚えられそうか? |
ロイド | お、おう…。とりあえず今教わった事は忘れないように頑張るよ… |
ゼロス | おいおい、大丈夫かぁ?まあ、まだ時間はあるんだしゆっくり覚え―― |
強盗 | 動くな、神子ゼロス。動けばお前の首に傷が付くぜ? |
ロイド | ぜ、ゼロス! |
強盗 | 大人しくすりゃ命は保証してやるよ!! |
ゼロス | あらら、お優しいこって。…何が目的なワケ? |
強盗 | お前を誘拐して、シルヴァラント国に身代金を要求してやろうと思ってな! |
ロイド | 何だと!? |
強盗 | 大事な神子様の命がかかってんだ。神子様の命に比べたらどんな大金もはした金だよなぁ!? |
ゼロス | やれやれ、俺さまも甘く見られたもんだな… |
ゼロス | とっ! |
強盗 | ぐっ――。ちっ、逃がすか!! |
ゼロス | 逃げねーよ?やるぞ、ロイドくん! |
ロイド | おうっ! |
俺さまが教えてやるよ | scene2 |
衛兵 | 賊の捕縛ご協力感謝します!暫く神子様の周辺警護を―― |
ゼロス | あー、いいからいいから。むしろ、警護とかされると落ち着かねぇだろ? |
衛兵 | …わかりました。神子様がそう仰るなら、それでは私は失礼いたします! |
ゼロス | ったく、とんだジャマが入ったぜ。…さてと、さっきの続き続き |
ゼロス | わからねぇところとか質問があったら受け付けるぜ |
ロイド | 質問か…あ、服装!服もしっかりしてないと駄目なんだろ? |
ロイド | ゼロスは当日、どんな服を着る予定なんだ? |
ゼロス | あー、服か…。なるほどな。ちょうど準備してたところだったから試着ついでに見せてやるよ |
ゼロス | どーよ!?俺さまのこの格好 |
ロイド | へー!それがゼロスの礼装かぁ!普段と雰囲気が違って格好いいな! |
ゼロス | だろ~!さすがロイドくん、わかってるね~! |
ゼロス | ま、服なんて自分に似合うかが一番だけど、今回のロイドくんはコレットちゃんの護衛だからな |
ゼロス | ロイドくんの行動、見た目全てが、コレットちゃんに対する評判にも繋がるかもしれないぜ |
ゼロス | だから、服もちゃんとしたのを用意しとけよ? |
ロイド | お、おう…。わかったよ! |
ゼロス | ん~!しっかし!俺さまのこの出で立ち、うつくし~!! |
ゼロス | これなら式典会場にいる子猫ちゃん達は俺さまにメロメロだぜ~~!! |
ロイド | 出席するのは偉い人達ばっかりなんだろ? |
ロイド | そういう雰囲気にはならないんじゃないか? |
ゼロス | 何言っちゃってるのよロイドくん! |
ゼロス | 俺さまレベルになると、どんな場所でも子猫ちゃん達をメロメロする事が可能なわけよ! |
ゼロス | ま、せっかくだから当日は俺さまの華麗なテクニックも勉強してくれたまえ! |
ゼロス | でひゃひゃひゃひゃ!! |
ロイド | …俺…お前も自分の評価を気にした方がいいと思う… |
俺さまって紳士的だろ? | scene1 |
ゼロス | 見た事のあるお偉い様方が沢山…。やれやれ、随分と張り切った、誕生日パーティーを開いたもんだな |
ゼロス | 主催者は野郎だが…挨拶くらいはしておくか…んん? |
主催者 | やあやあ!よく来てくれたねえ!リタちゃん!! |
リタ | ど、どうも… |
主催者 | 今日はリタちゃんの好きそうな料理をたくさん準備したんだよ~♪あっちにはね―― |
ゼロス | はいは~い、本日はお招きに預かりどうも~! |
リタ | ゼロス…!? |
主催者 | み、神子ゼロス殿…!?ようこそいらっしゃいました |
主催者 | ああっと!他の人にもご挨拶をしないと…!失礼します~! |
リタ | なによ、あんたも来てたわけ? |
ゼロス | それはこっちのセリフっしょ。それに何でリタちゃん普段着なんだ?正装つーかドレスとかは? |
リタ | そんな面倒なの着てこないわよ。主催者も普段着でいいって言ってたんだし |
リタ | 本当はこんなとこ来る時間があったら研究書の1冊も読みたいくらいよ |
ゼロス | まー、それがリタちゃんだわなで、それでも参加した理由があるんだろ? |
リタ | まあね…さっきの主催者って、うちの研究所の支援者の一人なのよ |
リタ | それで機嫌損ねたら大変だからってあたしが貧乏くじ引かされたわけ |
ゼロス | …なるほどね。確かに、研究ってのは金食い虫だからなぁ |
リタ | それで思い出したんだけど、あの主催者、あんたと同じでどうしようもない女たらしらしいわね |
ゼロス | ちょ!俺さまをそんなのと一緒にしないでくれる? |
ゼロス | 俺さまは女たらしじゃなくて女の子が好きな紳士―― |
| ドン! |
メイド | きゃっ! |
リタ | あ… |
| バシャーンッ!! |
メイド | 申しわけありません!大変失礼いたしましたすぐに変わりのお召し物を… |
ゼロス | へーきへーき。そんな事より、君の服にかかったりしなかったかな? |
メイド | えっ…は、はい…大丈夫です |
ゼロス | 可愛い子猫ちゃんが無事なら俺はそれで十… |
| ドスッ! |
ゼロス | いでっ!? |
リタ | 馬鹿っぽい…ほら、こんな奴どうでもいいからさっさと行きなさい |
メイド | で、でも… |
リタ | 大丈夫、後で誰かに言ったりしないから |
メイド | あ、ありがとうございます! |
ゼロス | あ~あ、せっかくこれから可愛い子ちゃんに、俺さまの魅力を伝えようとしてたのに |
リタ | どうせこれ幸いと、ナンパしようとしてただけでしょそれより服着替えてきたら? |
ゼロス | っと、そうだった |
| |
ゼロス | いや~、着替えを持ってきてて正解だったぜー |
リタ | 変なところで律儀よね、あんた。正装じゃなくなったからって、外に出るなんて |
ゼロス | つか、なんでリタちゃんまで外に出てき―― |
| ガシャーーーン!! |
女性客 | きゃーーーーっ!! |
ゼロス | なんだあ!? |
男 | 主催者を出せっ!! |
リタ | 会場の入り口で…誰か揉めてる? |
ゼロス | あらら、楽しいパーティーに無粋な奴が紛れ込んできたみてぇだなとっととお帰り願おうか! |
俺さまって紳士的だろ? | scene2 |
男 | く、くそぉっ!放せ!! |
ゼロス | 暴れてた奴に放せって言われて放すバカはいないっつの |
リタ | 物取りの類って感じじゃないわね。ねえ、あんた、何が目的だったわけ? |
男 | し、仕返しだよ!! |
リタ | 仕返し…何の? |
男 | 俺の妹はこの男と付き合ってたんだ… |
男 | けどよ、突然捨てられたんだ |
男 | お前から俺の妹に言い寄ってきてさんざん無理をさせた挙句、興味がなくなっただと? |
男 | しかも交際中に使ったお金を返せと責め立ててきたじゃねえか |
男 | 妹は仕事を掛け持ちしてお前の要求どおりお金を返した |
主催者 | なっ…!知らないぞ…そ、そんなこと! |
男 | お前のせいで妹は人が怖いって…家族以外とはロクに会話もできなくなっちまったんだよ!! |
リタ | なによそれ…ちょっと、今の本当なの!? |
主催者 | う、嘘に決まってるだろ!?僕は返済させたりなんて絶対しない!その男のでっちあげだ! |
主催者 | だいたい僕がそんな娘と付き合うわけないだろ |
リタ | あんた――!! |
ゼロス | おやぁ?そんな事言っていいわけ?…司祭様においたがすぎるって言ってもいいんだぜ…? |
主催者 | なっ…!神子殿…それは… |
ゼロス | 火のないところに、煙は立たないっつーし |
ゼロス | 司祭様の命で色々調べてもらったら全部わかるんじゃねぇの? |
主催者 | う…そ、それは…その……す、すまなかった… |
ゼロス | 俺に謝ってどうすんだよ。謝るなら本人に謝ってこいよ! |
リタ | ゼロス、あんた… |
主催者 | うう…くそっ!! |
ゼロス | リタちゃん、俺が黙ってたら殴ってたっしょ? |
リタ | …あんたこそあんな奴、殴ってやればよかったのよ |
ゼロス | あんな奴殴ったところで何の意味もねえよ |
ゼロス | それに、あんなところで殴ったら、リタちゃん自身の評判も悪くなっちまうぜ? |
ゼロス | そうなると、代わりのスポンサーも探しづらくなるだろ |
リタ | う…それは…そうだけどさ |
ゼロス | な?俺さま紳士的だろ~?でひゃひゃひゃひゃ! |
リタ | …ふんっ! |
ゼロス | あだっ!! |
リタ | ったく…あんたはいつも最後の一言が余計なのよ! |
Name | Dialogue |
本音は? | scene1 |
アルヴィン&レイヴン&クラトス | …… |
アルヴィン | おい、誰か喋れよ。俺たち投票で選ばれたらしいぜ?どうなんだよこの沈黙 |
レイヴン | えーだって、おたくら何か企んでそうなんだもん |
レイヴン | 二人共『自称フリーの傭兵』なんでしょ?怪しすぎ |
アルヴィン | 冗談。こんなピュアな男を捕まえて何を企んでるんだって? |
アルヴィン | おたくの方が怪しいでしょ、神出鬼没なおっさん |
レイヴン | ちょっとなに言っちゃってくれんのよ。おっさん全然怪しくないでしょうが? |
レイヴン | むしろ俺様こそ最高にピュアないいおっさんなんだから |
レイヴン | それよりさ、俺様より表情が全く変わらないそっちの旦那の方が百億倍怪しいでしょうが |
クラトス | 私のことか? |
クラトス | ……私は何も企んでなどいないが |
アルヴィン | って言うヤツが一番アヤしいんだよな |
レイヴン | おっ、俺様もそこは同意見!意外といいこと言うね、青年! |
アルヴィン | 意外は余計だよ |
レイヴン | …ってことで、悪いけど、お約束ってことで頼むわ |
クラトス | ……何をだ |
アルヴィン | さあ……隠していることを洗いざらい吐いちまえよ |
クラトス | 何も隠していない |
レイヴン | またまた。そんじゃおっさん同士、みんなで腹でも割ってみる~? |
レイヴン | 俺様、まあ何もバラすようなことないんだけどね |
クラトス | それは腹を割ったとは言わん |
アルヴィン | 待て待て!おっさんに俺を入れるなよ! |
アルヴィン | ……ま、とはいえ、ここはこっちの怪しいおっさんについたほうが良さそうだな |
アルヴィン | 悪いけど覚悟しろよ、クラトス |
アルヴィン | さあ……聞かせてくれよ……あんたの本音ってヤツをさ |
レイヴン | そうそう、口数の少ないヤツほど怪しいってのが定石ってもんよ、旦那 |
クラトス | では、口数の多い人間は正しいと? |
アルヴィン&レイヴン | …… |
クラトス | ……正しいと? |
アルヴィン | ……俺、ちょっと生理現象 |
レイヴン | 俺様も、ちょーっと用事を思い出しちゃった。続きはまた今度── |
クラトス | 待て。ここで解散してしまっては投票した人間に申し訳が立たない |
アルヴィン | ん?おたく、何かいい案でもあるのか? |
クラトス | ない! |
アルヴィン | ないのかよ!! |
クラトス | ……こともない |
レイヴン | どっちなんだよ! |
クラトス | こういう時は、共に食事をすればいいと聞く |
アルヴィン | 会食ってヤツね。まあ確かになくはないけど、肝心の食事はどうするわけ? |
クラトス | ……用意をさせておいた |
アルヴィン | お、ピーチパイ |
レイヴン | あ、サバみそ~ |
レイヴン | ……って何で旦那俺たちの好物知ってんの!?こわ~い |
クラトス | おまえたちのことは調査済みだ |
クラトス | さらにここでテイルズチャンネル+3周年を祝して、アレンジを加える |
アルヴィン | おっ、想像以上の好待遇だな。来てよかったぜ |
レイヴン | そうね。意外な展開になってきたわね。で?何を足す訳? |
クラトス | フッ………見ているがいい |
アルヴィン | おおおおい!!俺のピーチパイに何でサイダーかけるんだよ! |
クラトス | 『エクシリア風』だ |
レイヴン | あー……、じゃあ今旦那が俺様のサバみそに盛ったのって…… |
クラトス | フルーツやきそばならぬ、フルーツサバみそ、ということになる |
レイヴン | ……旦那は酢豚にパイナップル入れる派、的な話? |
クラトス | 何の料理にでもレモンを入れようとする者ならシンフォニアにいるが |
アルヴィン | ……どういう話の流れなんだよ、これ |
レイヴン | さっき怪しい怪しいって詰め寄ったの、よっぽど根に持ったんかね…… |
レイヴン | ふ……、上等じゃないの。だったらさあ |
レイヴン | そんな旦那に俺様からも贈り物あげちゃおうかねえ~ |
レイヴン | ほーら、だーい好きでしょ?ト・マ・ト |
クラトス | ぐっ…… |
レイヴン | ほれ~ほれほれほれ~ |
レイヴン | テイルズチャンネル+3周年だからね~、3年分だよ!3年分のトマト~ |
アルヴィン&レイヴン | ほれほれ~ほらほらほらほら~ |
クラトス | ……と……せん…… |
アルヴィン | あ?今何て言ったんだ?聞き取れないぞ |
レイヴン | ん?感動のあまり言葉も出なくなったとか? |
クラトス | 安息に眠れ、罪深き者よ! |
レイヴン | ちょとっ!俺様は悪くねえ! |
アルヴィン | それ違う奴のセリフ! |
クラトス | ──ジャッジメント!! |
アルヴィン&レイヴン | わーーーー!! |
クラトス | ……む……トマトに当てるつもりはなかったのだが…… |
| アルヴィン「わざとだろ!」レイヴン「わざとっしょ!」 |
| |
| 飛び散ったトマト3年分、スペシャルサバみそ、スペシャルピーチパイは |
| スタッフが責任をもっておいしくいただきました |
Name | Dialogue |
お化けなんていない | scene1 |
リタ | んー、良い天気ね |
リタ | 最近、研究で室内に篭もりっきりだったけど、たまには外に出るのも悪くないわね |
リタ | …あれ? |
| |
カロル | うう…どうしよう… |
リタ | ガキんちょじゃない。何やってんのよ? |
カロル | リ、リタ~…! |
リタ | ちょ、ちょっと、なに半べそかいてんのよ? |
カロル | …この森の奥に、色んな果物がなってるって話知ってる? |
リタ | 知らないわよ、そんなの。っていうか色んな果物って…誰かが育ててるわけ? |
カロル | あ、ううん。そういうわけじゃないみたいなんだ |
カロル | そこに行ったっていう人から聞いたんだけど… |
カロル | 多分、鳥や動物が捨てた種から自然に生えたんじゃないかって |
リタ | ふうん…なるほどね |
カロル | しかも、そこでなってる果物はかなり美味しいんだって! |
カロル | ボクも行って食べてみたいんだけど… |
リタ | なら、さっさと行けばいいじゃない |
カロル | 行きたいよ!でも、この森はお化けが出るって噂が昔からあるんだよ |
リタ | お、お化けって…あんたねぇ…まさかそんな物を信じてこんなところで泣いてたわけ? |
カロル | だ、だって、実際に何か白い物が動いてるのが見えたし… |
リタ | 見間違いでしょ、バカバカしい。そんな非科学的な話、あるわけないじゃない |
カロル | で、でも、聞いた話では地面から白い手が伸びてきて人間をあの世に引き込むって… |
リタ | … |
カロル | …あれ、リタ? |
リタ | 白い手が…地面に引き込む…? |
カロル | ねえ、リタ、もしかして…怖がってる? |
リタ | ば、ばっかじゃないの!!そんなわけないでしょ! |
リタ | ほら!行くわよ!お化けなんていないって証明してやろうじゃない! |
カロル | えっ!?ちょ、ちょっと!リタ!待ってよ~~~!! |
お化けなんていない | scene2 |
カロル | ううう… |
リタ | いつまで怖がってんのよ…。いい加減慣れ── |
カロル | うわああああっ! |
リタ | きゃっ!?な、ななななな、何!? |
カロル | 今、足首を何かがさわって── |
リタ | う、嘘…まさか本当に…!? |
カロル | ……あ、ごめん。よく見たら、木の根っこだった |
| ぽかっ! |
カロル | い、いたたたっ…なにも殴らなくたって… |
リタ | あんたが紛らわしい事言うからでしょ! |
カロル | そ、そんな事言ったって怖いものは怖いんだし… |
リタ | うっさい、さっさと先行くわよ! |
カロル | あ、リタ待ってよー! |
| |
カロル | やっと着いた~~! |
カロル | すごいよ、本当に美味しそうな果物が沢山なってる! |
リタ | …まったく、何がお化けよ。やっぱり何もなかったじゃない |
リタ | …はぁ…。着いたと思ったら何だか疲れてきた… |
カロル | わぎゃぁぁぁああ!!! |
リタ | わあああっ!? |
リタ | こ、今度は一体何だっていうのよ!? |
リタ | どうしたのカロルっ!? |
カロル | リ、リタ… |
リタ | まさか魔物?どこ!? |
カロル | ち、ちが…む、虫が…!! |
リタ | …は? |
カロル | ひぃっ…!み、見てよこの木!大きな虫がいるんだよ! |
リタ | そりゃ虫くらいいるでしょ。木だけじゃなくて果物の中にいる事だってあるわよ |
カロル | く、果物に…!? |
カロル | か、帰ろう、リタ! |
リタ | まったく何かと思えば…虫くらいで情けないわね |
カロル | だって…あ、そうだ |
カロル | ……ねえ、リタ。あっちの木の根元、よく見たら地面から白い手が…… |
リタ | ひっ!ど、どこ?どこよ!? |
カロル | …やっぱり怖いんだ。さっきだって、やたらと地面気にしてたし |
リタ | なっ…!あんた、まさか嘘ついたの!? |
カロル | へへん、リタも人の事が言えないって事だよね |
| ぽかっ! |
カロル | ふぎゃっ!! |
リタ | うっさい、この馬鹿っ!だ、だいたい、地面から白い手なんてあり得ないんだから! |
カロル | な、何も本気でぶたなくったっていいじゃんか… |
価値のあるもの | scene1 |
リタ | ──これでよし、っと。あとは起動してしばらく様子を… |
| ポチッ…プスン |
リタ | へ?煙…?ちょっと、嘘でしょ!? |
リタ | どうなってんのよ、もう。えっと、工具工具は…っと… |
リタ | …どれどれ…げっ、なにこれ。回路が焼き切れてるじゃない! |
リタ | …どうやら入り込んだ虫の仕業ね。あたしとした事が、こんなの見落とすなんて… |
リタ | さすがにこれは部品を交換するしかないか…。はあ…情けないったらないわ |
| |
リタ | よいしょっと…研究中断して部品調達とか、本当嫌になるわ |
リタ | よりによってスペア切らしてる部品がやられるなんて、どこまでついてないのよ… |
ジュディス | あら、リタ、お出かけかしら? |
リタ | ん…、まぁそんなところ |
ジュディス | ずいぶん大きな鞄ね。それに色々入ってるようだけど、重くないのかしら? |
リタ | ああこれ?重くない事もないけど、しょうがないのよ |
リタ | 魔導器の部品を壊しちゃったんで、ぴったり合う替えのを探しに行くんだけど |
リタ | 部品同士の相性もあるから、本体持って行かないわけにいかないわけ |
ジュディス | それは災難だったわね。でも、あなたでも失敗する事があるなんて、なんだか意外だわ |
リタ | う、うるさいわね。あたしだって、たまにはミスくらいするわよ! |
リタ | …あたし、もう行くわ。早いとこ店で部品調達して、研究に戻りたいんだから |
ジュディス | 私もご一緒していいかしら? |
リタ | え?そりゃ…別に構わないけど、なんでよ? |
ジュディス | そうね…ちょうど、私も同じ方に行こうとしていたから…じゃ駄目かしら? |
ジュディス | それに、一人で移動するより二人で移動した方が安全だと思うのだけれど |
リタ | 二人の方が安全って、あんたが言うセリフとは思えないんだけど… |
リタ | 好きにすれば? |
ジュディス | ふふ、ありがとう。それじゃ行きましょう |
| |
ジュディス | それにしても、その鞄、大きいだけでなく、とてもしっかりした作りに見えるけど |
リタ | そりゃ、精密機器を運ぶための特別仕様だもの。衝撃にだって強いし、防水も… |
??? | そこ行くお嬢さん方ァ…。お荷物重そうですねぇ |
リタ | …誰、あんた |
??? | 運ぶの大変でしょう?俺が運びますよぉ |
ジュディス | ご親切にありがと。でも私たち、強盗に頼むような荷物も無分別も持ち合わせてないの |
強盗 | へっへっへ、なかなか鋭いねえ。けどまあ、だったら話が早い。その荷物、こっちに寄越しな! |
リタ | あぁ、もう!うざっ!! |
価値のあるもの | scene2 |
リタ | ∠=∞(ウォリス)!! |
強盗 | げ!?な!?ぐああああ!!! |
ジュディス | あら、もう終わりかしら?私の番がまだなのだけれど |
強盗 | く、くそっ!!な、なんだこいつ、ただもんじゃねえ…! |
リタ | ったく、どうしようもない奴ね。いい?あたしらはあんたが欲しがるようなものは何も持ってないわよ |
リタ | 狙うならもっと金持ちを狙いなさい、金持ちを |
ジュディス | それもどうかと思うけど |
強盗 | くっ…じゃ、じゃあそのその大事そうに抱えた鞄には何が入ってんだよ! |
リタ | 工具に壊れた魔導器の部品に…とにかく素人が手にしたってなんにもなりゃしないわ |
強盗 | はぁ!?そんな大層な鞄だってのに中身はガラクタだってのか!? |
リタ | ガ、ガラク…!!? |
強盗 | なんだくそっ!紛らわしい鞄なんか持って期待させやがって! |
リタ | あああ、あんたねぇ!これは── |
ジュディス | ガラクタの価値も分からないならその人はガラクタ以下──って言った人がいるそうだけど |
強盗 | あん? |
リタ | え? |
ジュディス | それが正しいかどうかはともかく、少なくとも、その鞄の中身の価値を決めるのはあなたではないわね |
ジュディス | 持ち主が大切と思えば、それは何にも代えがたい宝物。否定する事は誰にも出来ない |
強盗 | な、何、わけのわかんねー事… |
ジュディス | はっ! |
強盗 | ふぎゃっ!…きゅう |
リタ | あんた… |
ジュディス | 余計な時間を取られたわ。さ、行きましょ |
リタ | あ、ええと、ねえ、こいつは?こいつはどうするわけ?ねえ──! |
| |
ジュディス | 無事に街に着けてよかったわ。やっぱり二人だと安心ね |
リタ | どこがよ。むしろ強盗が出てきて嬉しそうだったじゃない… |
ジュディス | …あら? |
リタ | な、何よ |
ジュディス | いつものあなたなら、もっと思い出して怒るかと思ったのだけれど |
リタ | 何よそれ。人がいっつも怒ってるみたいに |
リタ | …そりゃ変な奴に余計な事言われて腹立ったのは確かだけど… |
リタ | 文句言う前にあんたが倒しちゃったから言う機会をなくしちゃったわ |
ジュディス | ごめんなさい。なんだかあの人がひどい事を言った気がしたものだから |
リタ | …まあ、あたしの代わりをやってくれたみたいなもんだし……一応、お礼言っとくわ |
リタ | …ありがと |
ジュディス | ふふ、どういたしまして。さあ、それじゃお互い用事をすませてしまいましょ |
リタ | …なんか調子狂う |
リタ | ま、いいか。早いとこ魔導器直して研究再開よ! |
Name | Dialogue |
変わってるな | scene1 |
??? | クラトス! |
クラトス | リーガルか |
リーガル | このようなところで会うとは奇遇だな |
クラトス | そうだな。…そちらは仕事か? |
リーガル | ああ、先ほどまで男性向け雑貨などの新商品について会議をしていた |
リーガル | だが、最近は難航していてな。なかなかいい商品が出来ないのだ… |
クラトス | 多岐にわたる展開をしているとそういった苦労も多いという事か |
リーガル | だが、苦労した分、完成した時の達成感は気持ちのいいものだぞ |
クラトス | フ…、充実しているようでなによりだな |
リーガル | そうだ、クラトス。ここで会えたのも何かの縁だ |
リーガル | よかったら新商品について意見を聞かせて貰えないだろうか? |
クラトス | 新商品か…私でよければ構わないが… |
リーガル | そうか!有り難い |
リーガル | これなのだが… |
クラトス | これは…香水か? |
リーガル | ああ、男性用香水の新商品を検討している |
リーガル | だが、世の中にはすでに爽やかな香りのする香水など様々なものが存在する |
リーガル | そこでだ、一風変わった香りの香水を作ってみたんだが、どうだろう? |
クラトス | … |
クラトス | これは… |
リーガル | 通常の香水を40倍に濃縮してある |
リーガル | 濃い果実ジュースは飲み応えがあるように、香水も濃い方がいいのではないかと思ったんだが… |
クラトス | 確かに一風変わっている…。だが、匂いがきつすぎないか? |
クラトス | このままつければ、鼻が曲がってしまいそうだ… |
リーガル | やはりそうか… |
リーガル | 実は色々と試して、香りを嗅ぎ続けたせいか、何がいいのかわからなくなってしまってな |
クラトス | …新商品開発というのは過酷なのだな |
リーガル | 忌憚なき意見、感謝する。内容の再検討が── |
クラトス | リーガル、伏せろ! |
魔物 | ギェアアアアア!! |
リーガル | 魔物か!? |
魔物 | グェアアア!!! |
リーガル | くっ!! |
クラトス | 何故リーガルを狙う…? |
クラトス | いや、狙っているのはリーガルが持っている香水の瓶か…! |
クラトス | リーガル、瓶を捨てろ! |
リーガル | 承知した! |
| シュッ… |
| パリーンッ! |
クラトス | リーガルから離れたか。…今のうちに倒させてもらうぞ! |
変わってるな | scene2 |
クラトス | …無事倒せたようだな |
リーガル | ああ、しかし街の人々を混乱させてしまった… |
クラトス | 戦いながら観察していたが、あの魔物は香水の匂いに誘われて来たのではないか? |
クラトス | 魔物は執拗に割れた香水の方へと向かっていた |
リーガル | そうか…魔物に襲われる香水では話にならない。なごり惜しいが、この香水も廃棄せねばならないな |
クラトス | この香水も?以前にも香水を廃棄した事があるのか… |
リーガル | ああ、以前も「メロメロコウ」という香水を発売したのだが… |
リーガル | 鳴かず飛ばずの売上でな。短期間で販売を中止する事になったのだ |
リーガル | 何でも、凄まじい悪臭だ!というクレームが相次いだらしい |
クラトス | それなら…聞いた事がある。あまりに酷い匂いで死んだ人間も生き返ったとか… |
リーガル | ああ…そんな噂もあったな…。それからは私も香水に関して会議に参加するようにしたのだ |
リーガル | 市場にはまだない新しい独特な香水を作り出そうとしたんだが… |
リーガル | 使って貰えるものでなければ意味がない… |
リーガル | 我が社は香水を作る事はあきらめた方がいいかもしれないな… |
クラトス | …フッ、初めは誰もがそのように挫折し、失敗する |
クラトス | だが、挫折しながらもあきらめずひたすら前へ進めば、いつか成功するものだ |
リーガル | ほう… |
クラトス | あきらめずにもう少し、挑戦してみてはどうだ? |
リーガル | ああ、そうしよう。有り難うクラトス |
クラトス | なに、礼には及ばぬ |
リーガル | まずは…なぜ我が社の香水が売れないのか考える必要があるな… |
クラトス | ああ… |
リーガル | 早速帰って考えてみよう、もっと奇抜なものを。すまない、先に失礼させてもらう |
クラトス | 待て…その奇抜なものは…… |
クラトス | 行ってしまったか… |
クラトス | …奇抜にする事をやめて普通の香水を作ればいいと思うのだが… |
慣れない場所 | scene1 |
クラトス | … |
クラトス | リーガルから香水への意見の礼と、魔物を呼んでしまった詫びにと無料の食事券を貰ってしまった… |
クラトス | 三名まで招待可能と記載してあるが…。誰かと食事に行く予定もない |
クラトス | リーガルには申しわけないが誰かに譲った方が有効的だろう |
クラトス | さて、誰に渡したものか… |
??? | ああ~!クラトスさんだ! |
コレット | クラトスさん、こんにちは! |
リフィル | こんにちは、クラトス |
クラトス | コレットに、リフィルか…どうしたんだ、二人で? |
コレット | 一緒にお昼ご飯を食べに行くんです |
リフィル | 最近なかなか会う機会がなかったから私が食事に誘ったのよ |
クラトス | そうか、それはちょうどいい。これを使え |
リフィル | これは… |
コレット | わ、バイキングの無料券だ! |
クラトス | リーガルから貰ったものだ。三人まで無料で食事が出来るらしい |
コレット | え?リーガルさんはクラトスさんに渡したんですよね? |
クラトス | そうだ、しかし私はこういうところに行く機会がないのでな…。私が持ってても宝の持ち腐れだ |
リフィル | あら、だったら今から私達三人で行けばいいのではなくて? |
コレット | あ!それがいいと思います! |
クラトス | しかし… |
リフィル | これならあなたもリーガルの好意を無駄にしないで済むし、勿体ないという事はないでしょう? |
クラトス | …わかった。それでは、私も同席させてもらおう |
リフィル | 決まりね。それじゃ、行きましょうか |
慣れない場所 | scene2 |
コレット | あ、ここだね! |
リフィル | あら、可愛らしい雰囲気のお店ね |
クラトス | …そうだな |
店員 | いらっしゃいませ~! |
店員 | お席へご案内いたしますね |
リフィル | 少し混雑しているわね |
クラトス | む…ここは女性客が多いな… |
リフィル | そうでしょうね。男性はスイーツ専門店なんて、あまり興味を示さないでしょうから |
クラトス | 何!?ここは食事処ではないのか… |
クラトス | どうりで、甘い匂いがするわけだ… |
リフィル | あら、もしかして甘いものは苦手だったかしら? |
クラトス | い、いや、そんな事はないが… |
コレット | よかった!たくさん食べましょうね、クラトスさん! |
クラトス | あ、ああ… |
リフィル | ふふ、食べ過ぎないように気をつけないといけないわね |
リフィル | それじゃ、さっそくスイーツを取りに行きましょうか |
クラトス | …私はここで荷物番をしていよう。まずは二人で行ってくるといい |
コレット | ありがとうございます~! |
リフィル | よろしく頼むわね |
クラトス | てっきり、普通の食事処だと思っていたんだが… |
クラトス | あそこにあるのはケーキか…ほう、なかなか美味そうだな |
女性A | そうそう!あのケーキすっごく美味しくて… |
女性B | ヤバイ!このケーキのクリームかなり盛ってんじゃん! |
女性C | 絶対美味しいヤツだよこれ!! |
女性A | でしょでしょ! |
クラトス | 本当に女性客しかいないのか…全く落ち着かないな |
コレット | クラトスさん、お待たせ~! |
リフィル | ちょっと、クラトス。あなた顔色悪そうだけど大丈夫? |
クラトス | すまない…慣れない甘い匂いに気分が悪くなってしまったようだ… |
リフィル | あら、大丈夫なの? |
クラトス | 少し外の空気を吸ってこよう。すまないが、先に食べててくれ |
| |
クラトス | ふう…。私がこの店に来るのは場違いだったようだ… |
Name | Dialogue |
結果オーライ | scene1 |
リッド | おい、ファラ…。いくら買い出しだって言っても、こんなに買う必要あったのかよ |
ファラ | だって、せっかく大きな街まで買い物に来たんだもん。買えるだけ買っておかないと |
リッド | そんなモンかぁ?まあ、いいか。さっさと帰ろうぜ。こっちは荷物持ちで疲── |
子ども | うわあああああんっ!!だれか、たすけて~っ!! |
ファラ | 泣き声!? |
リッド | 今の声…森の方からか… |
リッド | …って、おいファラ!? |
ファラ | わたし、見てくる! |
リッド | 行っちまった…まったく、子どもを使った強盗だったらどうすんだよ… |
| |
ファラ | 大丈夫!? |
| グオオオオッ! |
子ども | うわああああんっ!!助けて、おねえちゃああんっ!! |
ファラ | 魔物だったんだ…!任せて!すぐに助けるからね! |
リッド | ファラ! |
リッド | 何だよ…!子どもが魔物に囲まれちまってんのか |
ファラ | リッド!あの子を助けたいの!手伝って! |
リッド | 助けたいの…って、お前、この状況わかってんのか!?下手すりゃオレ達まで囲まれるぞ! |
ファラ | そうかもしれないけど… |
ファラ | あの子を放ってなんておけない!行くよ…!はああっ! |
リッド | おいっ、聞けよ! |
ファラ | 双撞掌底破っ! |
| ギャウウウウッ! |
ファラ | 無事!?怪我はない!? |
子ども | うわあああんっ、怖かったよーっ!! |
ファラ | 頑張ったね。もう大丈夫だから |
リッド | おいおい…ファラの奴、自分から魔物に囲まれに行きやがって… |
| グオオオオッ! |
リッド | …仕方ねぇなあ。ったく… |
子ども | お姉ちゃん、魔物が近づいてきてるよ… |
ファラ | 大丈夫!わたしが守るから |
ファラ | でも、ちょっとピンチかな。囲まれるなんて思ってなかったし… |
リッド | 魔神剣! |
| グオオオオッ! |
リッド | また考えなしに突っ込みやがって。お前一人でどうするつもりだったんだよ |
ファラ | リッド!? |
ファラ | うん…ごめん |
リッド | …ファラ。こいつらはオレが引きつけておく。その間に子どもを安全なところに連れてけ。いいな? |
ファラ | ありがとう、リッド!!すぐ戻るから!! |
ファラ | さ、行こう! |
子ども | うん!! |
| グァオオオオ |
リッド | ったく、またファラの後始末か。…ほら、かかってこいよ! |
結果オーライ | scene2 |
ファラ | 飛燕連脚! |
| ギャウウウウッ! |
ファラ | はあ、はあ…ごめん、リッド。間に合った…かな |
リッド | まあ、セーフってとこだ。よし…これで終わりだな |
リッド | さっさと子どもを送って、コルテア街に帰ろうぜ |
ファラ | うん! |
| |
母親 | 息子を助けていただきありがとうございます! |
ファラ | いいえ、どういたしまして! |
母親 | まったく…いつも、一人で街の外へ出歩いちゃ駄目って言ってるのに |
子ども | ごめんなさい… |
ファラ | あの子を送り届けられてよかったね、リッド! |
リッド | どこが「よかった」んだよ。また無茶しやがって |
ファラ | そう?大丈夫だよ。リッドが助けてくれたからあの子も無事で済んだんだし |
リッド | はあ…そういう意味じゃなくてだな |
ファラ | それに、いい事した後って気持ちいいじゃない!ね? |
ファラ | さ、日が暮れる前に帰ろう!リッド、荷物持ちお願いね |
リッド | …やっぱり子どもの事しか考えてねえ、か。無事だった奴に自分も入れろよ… |
リッド | ま、それがファラ、か。あいつから無鉄砲を取り上げたらファラじゃなくなっちまう |
一緒に運動しよう | scene1 |
ファラ | …98…99っ!! |
ファラ | 100っ!! |
ファラ | ふぅ。ちょうどワンセット終わったし、休憩しようかな |
キール | やぁ、ファラ。自主稽古か? |
ファラ | キール!この時間に外にいるなんて珍しいね! |
キール | あ、ああ。ちょっと肩と背中が痛むから休憩をしようと思ったんだ |
ファラ | あーっ!キール、またずぅっと本を読んでたんでしょ! |
ファラ | ちゃんと休憩しないと駄目じゃない! |
キール | そ…それは…!論文がいい具合に進んでたんだ。途中でペースを崩したくないだろう? |
キール | ま…まあ、同じ姿勢を取り続けて身体を痛めたのは事実だ。少しは運動する事にするよ |
ファラ | うん!それがいいよ。身体を痛めたら研究も何もできなくなっちゃうもんね |
キール | ああ、その通りだ |
キール | …ファラはいつもこうやって自主稽古をしてるのか? |
ファラ | 毎日ってわけじゃないけど…時間が空いた時とかにやってるよ! |
ファラ | 魔物が襲って来る時もあるしいざという時の為にもちゃんと動けるようにしなくちゃって |
キール | そうか…すごいな |
ファラ | ううん。わたしだって昔から稽古してたわけじゃないし |
ファラ | キールも、毎日ちょっとずつ運動すれば、きっと、今よりもっと動けるようになるよ! |
キール | 毎日ちょっとずつ、か |
キール | …ファラ、ぼくにもできる、短くて、軽い運動はないか? |
ファラ | もちろんあるよ!じゃあ、さっそく一緒にやってみない? |
キール | え?いや、その…教えてくれるだけで… |
ファラ | 一人でやるよりは、一緒にやった方が楽しいでしょ? |
キール | それは確かに一理ある…が… |
キール | …嫌な予感がする… |
ファラ | 大丈夫!イケるイケる!! |
キール | やれやれ…。…ファラは言い出したら聞かないからな… |
キール | …わかった、よろしく頼むよ |
ファラ | うん!任せて! |
一緒に運動しよう | scene2 |
ファラ | ふー!はい、終わり!ね?いい汗かいたでしょ? |
ファラ | …あれ?キール? |
キール | ぜえ…はあ… |
キール | はあ、はあ…げほっ!げほ、ごほっ!げほっ!げほ、ごほっ! |
ファラ | あれ?キール、大丈夫? |
キール | こ、これが大丈夫に見えるか…? |
キール | ファラ…!どこが軽い運動なんだ!思いっきりハードだったぞ…!! |
ファラ | そう? |
ファラ | 運動時間も短いし、研究で忙しいキールにはちょうどいいと思ったんだけど… |
キール | じ、時間が短くてもその時間の運動量が過剰では意味がないだろう! |
キール | うう…も、もう限界…だ… |
ファラ | キ、キール!大丈夫!? |
キール | う… |
ファラ | …キール…? |
キール | … |
ファラ | き、気絶しちゃった…! |
ファラ | キール!しっかりして!キールってばー!! |
Name | Dialogue |
飲みすぎ注意 | scene1 |
ロンドリーネ | ふっふっふ… |
ロンドリーネ | ついに…ついに手に入れちゃったよ…! |
ロンドリーネ | 貴族御用達!超高級ミルク!! |
ロンドリーネ | 値段は高いけど噂に違わぬ美味しさで一般層からも注文殺到! |
ロンドリーネ | ミルク愛好家なら一度は絶対に飲むべし!と言われた逸品!! |
ロンドリーネ | お店に行ってもずっと売り切れだったけど…諦めず通い続けた甲斐があった… |
ロンドリーネ | そんじゃさっそく… |
ロンドリーネ | ごきゅごきゅ… |
ロンドリーネ | ~~~~~~ぷはぁっ! |
ロンドリーネ | 何これ!?美味しすぎる…! |
ロンドリーネ | …大きな瓶で買ったし、もうちょっと飲んじゃおっかな… |
ロンドリーネ | ごきゅっごきゅっ… |
ロンドリーネ | ~~~~~~ぷはぁっ! |
ロンドリーネ | おいしいミルクをたくさん飲めて幸せ! |
ロンドリーネ | う~ん…でも飲みすぎちゃったかな… |
ロンドリーネ | 腹ごなしに散歩でもしよっと |
| |
ロンドリーネ | あれ…?あそこにいるのって… |
ロンドリーネ | おーい!クレスー!! |
クレス | やあ、ロディ |
ロンドリーネ | こんなところでどうしたの? |
クレス | この近くの村の人に魔物退治を頼まれたんだ |
クレス | 何でも村の畑を魔物が荒らしてるらしくて… |
クレス | 村の食べ物は全て、その畑で賄ってるからとっても困ってるらしいんだ |
ロンドリーネ | そっか…。偶然会えたのも何かの縁だし、手伝おっか? |
クレス | え?それは有り難いけど…いいのかい? |
ロンドリーネ | もっちろん!ちょうど体を動かしたいって思ってたところだったしね |
クレス | そうなんだ。それじゃ、お願いしようかな |
ロンドリーネ | まかせて! |
飲みすぎ注意 | scene2 |
クレス | 魔神剣っ!! |
ロンドリーネ | トリックグライド!! |
| グオオオォォオ… |
ロンドリーネ | はあ…はあ…ミルクの飲みすぎで、体が思うように動かない… |
クレス | ロディ、どうしたんだい!?苦しそうだし、息が荒いじゃないか! |
ロンドリーネ | 久々に剣を振ったから疲れやすくなってるみたい。でも、すぐ慣れると思う! |
クレス | そ、そう?それならいいんだけど…無理は駄目だよ? |
ロンドリーネ | 大丈夫大丈夫!あ、ほらあそこに魔物が! |
クレス | うん! |
ロンドリーネ | はあ、はあ… |
クレス | ロディ?やっぱり、何だか苦しそうだよ? |
ロンドリーネ | ううん!平気平気!気にしないで! |
ロンドリーネ | 飛燕斬空脚っ!! |
ロンドリーネ | ほら、問題なく戦えてるっしょ? |
クレス | 確かにそうだけど…何だか苦しそうに見えるよ… |
ロンドリーネ | 気のせい気のせい! |
| ガサガサッ!! |
ロンドリーネ | クレス!あっちにも魔物が!! |
クレス | くっ!あいつは僕に任せてロディは休んでてくれ! |
ロンドリーネ | ううん、私も── |
ロンドリーネ | あたたた…今度は腹痛が… |
ロンドリーネ | クレスの手伝いをするって言ったのに…逆にクレスに迷惑をかけちゃってるよ… |
ロンドリーネ | うう…いくら大好きなミルクだからって飲みすぎは注意しなきゃね… |
アップルパイを作ろう | scene1 |
ロンドリーネ | ここら辺はあまり来た事がないと思って散策に来てみたけど… |
ロンドリーネ | 魔物も少ないし、穏やかでいい雰囲気じゃん♪ |
ロンドリーネ | お弁当とか持ってくればよかったかな |
ロンドリーネ | …あれ? |
メル | あっ!やっぱり!こんにちは、ロディさん! |
エトス | こんにちは!こんなところで会うとは思わなかったよ |
ロンドリーネ | やっほ!メルちゃん達に会えるなんて、私もびっくりだよ! |
ロンドリーネ | あれ?二人とも、そのリンゴどうしたの? |
エトス | ここから少し行ったところに美味しいリンゴがなる木があるんだよ! |
メル | この辺りでしか採れないって最近話題になってるんです |
ロンドリーネ | へー!知らなかった!結構たくさん採ってるけど、何か料理でもするのかな? |
エトス | それがね…。この前他のリンゴでアップルパイを作ったんだけド… |
メル | ディオったら「何か普通の味だな」って言ったんですよ! |
メル | 一生懸命作ったから悔しくって! |
メル | だから、このリンゴで美味しいアップルパイを作ってディオを驚かせたいんです |
エトス | メルったら、「絶対に美味しいって言わせる!」って張り切ってるんだよね |
ロンドリーネ | あはは!確かにせっかく作ったのに、美味しいって言ってくれないのは悔しいもんねぇ |
ロンドリーネ | よし、それじゃお姉さんも手伝ってあげよう! |
メル | わぁ!いいんですか? |
ロンドリーネ | うん。特に用事もないし、ディオくんの驚いた顔も面白そう♪ |
ロンドリーネ | あと、そのリンゴの味もちょっと気になるしね |
エトス | あはは、何かそっちが本音っぽいね |
ロンドリーネ | おっと、バレたか…! |
メル | ふふ、でもみんなで食べた方が美味しいよね! |
ロンドリーネ | よし、決まり! |
ロンドリーネ | 美味しいアップルパイを作って、ディオくんを驚かせよう! |
アップルパイを作ろう | scene2 |
エトス | よいしょっと…。これで道具も準備OKだね♪ |
ロンドリーネ | よーし!とびきり美味しいアップルパイを作ろうね! |
メル | おー! |
| |
| ザァァァアアア… |
エトス | ファわわわ!?凄い雨! |
ロンドリーネ | さっきまで天気よかったのに…! |
メル | 大変!!洗濯物がびしょびしょになっちゃう! |
ロンドリーネ | 急いで取り込もう! |
ディオ | ただいま~! |
ディオ | うえー、びっしょびしょだよ… |
ディオ | あれ?誰もいないのか…? |
ディオ | お!すっげぇ美味そうなリンゴ!ちょうど腹減ってたし、何個かもらっちゃえ! |
ディオ | しゃりしゃりしゃり…うっわ!うっめぇ~! |
| |
エトス | ファァ…びっくりしたぁ… |
メル | それじゃ、アップルパイ作りを再開しよう! |
エトス | …あれ?リンゴの数…減ってない? |
ロンドリーネ | あ、ホントだ。ここにあった山、欠けてるね |
メル | もしかして… |
メル | こらー!ディオっ!! |
ディオ | うわあぁっ!何だよ!? |
メル | 今日という今日はもう許さないんだから! |
ディオ | な、何だよ!何で怒ってるんだよ!? |
エトス | ディオ…つまみ食いはお行儀悪いっていつも言ってるでしょ? |
ディオ | つまみ食い… |
ディオ | げ…もしかして、このリンゴの事か? |
ディオ | あ、あんなにいっぱいあるんだから一個くらいいいだろ!? |
メル | そんなわけないでしょ!!もし、足りなくなったらどうするの! |
ディオ | なんだよ、このケチんぼ! |
メル | なっ!ディオの食いしん坊! |
ディオ | このっ── |
ロンドリーネ | はいはい!ストーップ! |
ロンドリーネ | ディオくんはお腹が空いてリンゴを食べちゃったのかな? |
ディオ | そ、そうだけど… |
ロンドリーネ | メルちゃんね、ディオくんのために… |
ロンドリーネ | 美味しいアップルパイを作ろうって、そのリンゴを採ってきたんだよ |
ディオ | えっ!?そうなのか? |
ロンドリーネ | ディオくんのために、張り切ってたからこそ、メルちゃんも怒ったんだよね? |
メル | ……え?そう…かも… |
ディオ | メル…その…ごめんな。俺、知らなくて… |
メル | わ、私も…ちょっと言いすぎたね。こっちこそごめんね |
ロンドリーネ | よし!そんじゃこの話はおしまい! |
ロンドリーネ | みんなで美味しいアップルパイ作ろっか! |
ディオ | おう! |
メル | うん! |
エトス | フフ…。ロディ…二人のお姉さんみたいだね |
Name | Dialogue |
自慢の掃除機械 | scene1 |
チャット | さてと。今日は特に予定は入ってませんし… |
チャット | 船の掃除や細々とした用事を片付ける事にでもしましょうか |
チャット | まずは… |
??? | チャット! |
チャット | キールさん?港で会うなんて珍しいですね |
チャット | 研究でしばらくは忙しくなるとお聞きしていましたが… |
キール | ああ、その事で相談があってきたんだ |
チャット | 相談…ですか?珍しいですね。キールさんがボクに相談とは |
キール | ああ。悔しいが、お前にしか頼めそうにないんだ |
チャット | ふむ。子分たっての頼みなら仕方がありませんね。それで、用件は何でしょうか? |
キール | 離島にある、知り合いの研究所まで船を出して欲しいんだ |
チャット | 離島の研究所ですか? |
キール | ああ。その研究所にしかない特殊な機材があるんだが |
キール | データを測定するために、どうしてもその機材が必要なんだ |
チャット | なるほど、いいでしょう!もちろん、すぐにでも出られますよ |
チャット | ボクのバンエルティア号はいつでも準備万端ですから! |
キール | そうか。それは助かる!さっそく出発しよう |
| |
キール | 潮は穏やかなんだな。船が思ったより揺れない |
チャット | 船が揺れないのは当然、ボクが完璧に舵取りをしているからです |
キール | …そう…なのか? |
チャット | それに、バンエルティア号ならたとえ海が大荒れであろうとも問題なく航海できます!! |
キール | それは…頼もしいな |
チャット | そうでしょう、そうでしょう!キャプテンたるもの、全てにおいて完璧でなくてはならないのです! |
チャット | 人望、操舵技術、メンテナンス、船の部品、備品だって完璧です! |
チャット | そうだ、備品で思い出しました。先日、船を掃除する機械を買ったんですよ! |
チャット | 本来なら自分でやりたいところですがボクがする事は多数ありますからね。「仕方なく」導入したんですよ |
チャット | 崇高な機械ですから、きっとボクのように完璧な掃除をしてくれるでしょう |
キール | へぇ、自動で船を掃除をする機械か。それはぜひ見てみたい |
チャット | 見たいですか?仕方ありませんね!船を止めるので少し待ってください! |
チャット | さあ、見てください!これが、掃除をしてくれる機械です! |
キール | … |
キール | チャット、これは本当に掃除用の機械なのか…? |
チャット | ええ、商人の方が言っていました |
キール | ハンマーのような物が装備されているみたいだが… |
チャット | はい!機械のおまけ機能で船の整備もできるそうです |
キール | この巨大なハサミは…? |
チャット | 船体に絡まった海藻を切り取るという話でした |
キール | …そんなに多機能な機械には見えないんだが… |
キール | それは本当に掃除のための機械なのか? |
チャット | ふふふ、なら実際に動かして見せましょうか |
キール | …ちなみにこの機械を使った事はあるのか? |
チャット | いえ、今が初めてです |
キール | なっ…!! |
| ポチッ |
| ビビビビビーーガーーー!!!! |
チャット | おや?おかしな音がしますね |
キール | うわああっ!おい!暴れ始めたぞ!! |
| ガッシャーーンッ! |
チャット | う、うわああああああああ!壁!壁を壊すなよぉ! |
キール | このままでは、ぼく達も被害に遭いそうだ力づくで止めるぞ!! |
自慢の掃除機械 | scene2 |
キール | と…止まった…か…? |
チャット | え、ええ…そのようです…でも…ボクの船…が… |
キール | だから聞いたじゃないか。本当に掃除のための機械なのかって… |
チャット | そりゃあ、ボクだって最初は疑いましたよ… |
チャット | でも…商人は確かに「船をピカピカにしてくれる機械」だって言ってたんです |
キール | ピカピカどころか、隅々まで滅茶苦茶になってしまったけどな… |
チャット | 床も…壁も穴だらけ…どうしてこんな… |
チャット | うわああああんっ!!ボ、ボクのバンエルティア号がぁぁあ!! |
チャット | ボクを騙した上にバンエルティア号にまでこの仕打ち…許せません…!! |
チャット | 港に戻ったら商人を捜しだしてやります!絶対に許しません! |
チャット | キールさん!手伝ってくださいね!! |
キール | て、手伝い!? |
チャット | あんな機械を売っている商人が許せないんです!機械への冒涜です!…さあ、港へ戻りますよ!! |
キール | お、おい。ぼくは研究所に用が── |
キール | はあ… |
キール | …こんな事になるなら、別の人に船を頼むんだった… |
苦手なんです | scene1 |
チャット | たまには陸路を歩いて移動するのも悪くはありませんね |
チャット | …本当だったらどんなところでもバンエルティア号で行きたいところですが |
チャット | メンテナンスの途中で動かせないから仕方ありません… |
チャット | …こうしている間、無人のバンエルティア号に何かあったら…? |
チャット | …考えてたら、心配になってきた…早く港へ戻らないと! |
??? | チャットー!! |
チャット | ん…?今の声は… |
メルディ | やっぱり!チャットだったよー! |
チャット | メルディさん、どうしたんですか? |
メルディ | メルディは買い物頼まれて戻るところよ。チャットはどうしたか? |
チャット | ボクは食糧や資材など、航海に必要なものを揃えていました |
チャット | 用が済んだのでこれから船を停めている港へ戻るところです |
チャット | …メルディさんの村もこの道を通るんですね。ボクもこの道で帰ります |
メルディ | ワイール!そうか!ならメルディも一緒が行くよ! |
クィッキー | クィッキー♪ |
チャット | うわぁっ!? |
チャット | あの、ですが…その……その生き物はもっと遠くにやって欲しいのですが… |
クィッキー | クィ? |
チャット | ひっ!! |
メルディ | チャット…まだクィッキー苦手か? |
チャット | だっ、だから!近づけないでください! |
メルディ | クィッキー、チャットと仲良くしたいよ |
メルディ | だから、チャットもクィッキーと仲良くして欲しいよ |
チャット | いえ、ですから…!ボクは…動物が──! |
| |
| グオォォオオオ!!! |
メルディ | バイバ!!? |
チャット | ま、魔物…?ああもう! |
チャット | メルディさん、来ますよ! |
苦手なんです | scene2 |
チャット | コチハン!! |
チャット | メルディさん!今です! |
メルディ | はいな!クィッキー!! |
クィッキー | クィッキー!! |
| グォオオオオッ! |
クィッキー | クィッ!!? |
メルディ | バイバ!クィッキー、飛んでっちゃったよ! |
チャット | ああもう!魔物に囲まれてるじゃないですか! |
| グルルル… |
クィッキー | クキキキキ…! |
メルディ | クィッキー!!メルディが助けるよ! |
チャット | いけません! |
チャット | 子分を危険にさらすなどキャプテンとして失格です…から… |
チャット | う…ううううう!! |
チャット | 仕方ありませんね!! |
メルディ | チャット!? |
クィッキー | クィッ!? |
チャット | ほ、ほら。いい子だからこの棒につかまるんだ。でも毛は…毛は飛ばさないで…! |
クィッキー | クィ…! |
チャット | ひっ…! |
チャット | ううう…!や、やっぱり無理だ…!こ、こうなったら…! |
チャット | ピ、ピコハン!!! |
| グオオオオォォォ… |
| |
チャット | はぁ…はぁ…、や、やりました…!魔物を倒しましたよ…! |
メルディ | チャットー!!クィッキー助けてくれてありがとな! |
メルディ | メルディ、とっても嬉しいよー! |
チャット | い、いえ…。子分の友人を守るのは…キャプテンの務めですから… |
クィッキー | クィキキ… |
チャット | …な、なんですか…? |
メルディ | クィッキーは、チャットにお礼したいよ! |
クィッキー | クキュキュ、クィッキー! |
チャット | い、いえ、別にお礼なんていいんです!いいですから…!! |
クィッキー | クィッキー♪ |
チャット | わああああ!!こ、来ないで!来ないでよぉぉおお! |
メルディ | んー…。チャットはドーブツ、苦手だけどクィッキーが事、助けてくれた |
メルディ | 仲良くなれると思ったけど、逃げちゃったな。残念よ… |
Name | Dialogue |
もっと踊る! | scene1 |
キュキュ | んー、グミとボトル、買った! |
キュキュ | あとは、食材。隣街まで買いに行く、ちょっと面倒…でも、キュキュ頑張る! |
キュキュ | …あ |
キュキュ | リカルド!ヘンな帽子! |
リカルド | キュキュか |
スパーダ | よお、キュキュ。こんなところで会うなんてな |
キュキュ | 二人ともどこか行くか? |
リカルド | ああ、隣街の知り合いから大事な荷物の運搬を頼まれてな |
スパーダ | オレはリカルドのおっさんの手伝いだよ |
キュキュ | 隣街、キュキュも一緒!これから、食材の買い出しに行く! |
スパーダ | お、ちょうどいいじゃねえか。せっかくだから一緒に行こうぜ! |
リカルド | やれやれ…元々は一人で行く予定だったんだがな… |
スパーダ | そう言うなって。最近あの辺り、強盗が多いって話だろ? |
スパーダ | だったら、大勢で行った方が安全じゃねぇか |
キュキュ | キュキュ、みんなと一緒、楽しい! |
リカルド | …全く、しょうがないな。さっさと出発するぞ |
スパーダ | おうよ! |
キュキュ | 出発! |
| |
リカルド | …目的地まであと半分というところか |
スパーダ | 思ったより平和だな |
キュキュ | 強盗、休みか? |
リカルド | 本当に休みだったら有り難いがな |
スパーダ | ま、強盗が出てこようがオレ達だったら速攻で── |
老婆 | や、やめてください…!荷物を…荷物を返してください…!! |
| |
スパーダ | オイ!あそこで婆さんが襲われてっぞ! |
リカルド | 噂をすればなんとやらか…。スパーダ、キュキュ!助けるぞ! |
キュキュ | もちろん!キュキュ、悪い奴ブッ飛ばす! |
もっと踊る! | scene2 |
スパーダ | よっし、着いた着いた!婆さん、ここまで来れば安心だろ? |
老婆 | 助けていただいた上に街まで付き添ってくださるなんて…本当にありがとうございました |
リカルド | 気にする事はない。行き先は一緒だったからな |
キュキュ | お婆さん怪我なくて、よかた! |
老婆 | 何かお礼をしたいんだけど…生憎、今はこれしかあげられる物がなくてねぇ… |
スパーダ | ん?服か? |
老婆 | お嬢ちゃんに似合うと思うけど、どうだい? |
老婆 | よかったら着てみてちょうだい |
キュキュ | …? |
スパーダ | お? |
リカルド | ふむ… |
老婆 | あらまあ、よく似合うねぇ |
スパーダ | いつもと全然雰囲気が違うけど結構いいんじゃねえか? |
リカルド | 渋い服で、趣があっていいな |
老婆 | ふふふ。それでよかったら貰ってくれるかねぇ |
キュキュ | いいのか?キュキュ、嬉しい! |
スパーダ | おいおい、嬉しいからって暴れんなよ…お? |
スパーダ | おおおお!! |
老婆 | おやまあ、可愛らしい踊りだねぇ |
リカルド | … |
リカルド | キュキュ、嬉しいのはわかるがその服装で踊るのはやめておけ |
キュキュ | キュキュ嬉しい!嬉しい気持ち、身体で表現する! |
リカルド | 丈が短いんだから、もう少し周りの目を気にかけろと言っているんだ |
スパーダ | まぁまぁ、固い事言うなよ!身体で喜びを表現してるだけだろ?つーか、後少しで見えそうなんだよ… |
リカルド | …お前もお前で、節操がないな |
老婆 | そんなに喜んでもらえるだなんて…嬉しいねぇ |
スパーダ | よかったな、キュキュ!もっと踊って見せてやれよ |
キュキュ | キュキュ、この服すごく嬉しい!お婆さん、この服、大事にする! |
スパーダ | おお、見え…。ちっ、なかなか見えないな |
リカルド | …おい、キュキュ。気持ちは分かるが止めておけ |
キュキュ | リカルド、おかしなこと言う。お婆さん、喜んでるのにどうしてキュキュが踊る、ダメか? |
スパーダ | くっ、見え…って!痛ぇ!キュキュ、俺を踏むな! |
キュキュ | ヘンな帽子、ヘンなところにいるからキュキュに踏まれた。ヘンな帽子が悪い! |
リカルド | 全く…まぁ、結果スパーダにバチが当たったから良しとするか |
カッコイイ悪役 | scene1 |
キュキュ | 強盗出て大変だたが、隣街で買い物もできたし、服も貰た! |
キュキュ | 貰た服、他の人にも見せ── |
??? | キュキュ! |
イリア | ちょうどいいところに!! |
キュキュ | イリア?どしたか? |
イリア | ちょっとこっち来なさいよ! |
キュキュ | へ…? |
| |
ルカ | イリア!どこに行って… |
ルカ | あれ、キュキュさん? |
イリア | 助っ人を連れて来たわよ! |
キュキュ | すけと…?それなにか? |
ルカ | 実は、今度お祭りがあるんだけどその催しで子ども達が劇をする事になったんだ |
イリア | で、あたし達も暇だったし、楽しそうだから手伝ってあげよっかって話になったんだけど |
イリア | 思ったより大がかりで…あたしとルカだけじゃ心許なかったのよね |
イリア | そこで、キュキュにも手伝って貰おうってわけ |
イリア | も、ち、ろ、ん、やるわよね? |
ルカ | キュキュさん…嫌だったら断っていいんだからね? |
キュキュ | 劇、面白そう!キュキュ手伝う! |
イリア | よっし!決まり!そんじゃ、劇で必要なものをリストアップして買い出しに行きましょ! |
カッコイイ悪役 | scene2 |
イリア | …よし、小道具完成!!うん!なかなかの出来栄えじゃない? |
キュキュ | キュキュも出来た!なかなかのデキバエ! |
イリア | 小道具はある程度揃ってきたわね。あとは… |
ルカ | ねえ、二人とも。僕達も劇に出て欲しいって子ども達に頼まれてるんだけど… |
キュキュ | キュキュ達も? |
ルカ | うん。ちょっとした役だけど、出て欲しいみたい |
イリア | よっし!せっかくだし、とことんやったろうじゃないの |
ルカ | イリアやキュキュさんが出るなら、僕も出るよ! |
ルカ | あ、それと、僕達が着る衣装なんだけど、数が足りないんだって |
ルカ | だから、僕達三人は普段着で出てもいいって言ってたよ |
イリア | 普段着って…せっかく劇に出るんだから、衣装くらい準備してやろうじゃない! |
ルカ | でも…劇に合わせるなら浴衣だけど…残っている浴衣は2着しかなかったよね |
ルカ | あと、1着は… |
キュキュ | キュキュ、いい衣装、持ってる! |
ルカ | え?そうなの? |
キュキュ | でも、使える…わからない。ちょと着替えるから、ルカとイリア見てほしい! |
キュキュ | この服、どうか? |
ルカ | わあ…素敵な服だね! |
イリア | へ~、それなら劇のテーマにもぴったりね! |
キュキュ | ホントか? |
ルカ | うん!大丈夫だと思うよ |
イリア | …けど、何か悪役っぽいわね~ |
キュキュ | 悪役! |
キュキュ | キュキュ知てる…悪役、ワルいヤツのこと…キュキュ、ワルモノだたか… |
ルカ | キュ、キュキュさん、そんな事ないよ!だから落ち込まないで── |
子ども達 | わー!かっけー!! |
イリア | へっ!? |
子どもA | ねーちゃん!それかっけーな! |
子どもB | おでこのそれ、ツノ?ツノ? |
子どもC | 目に付けてるやつ知ってる!ガンタイってゆーんだろ!? |
キュキュ | キュキュの服…カッコイイか? |
子どもA | うん!スゲーかっけーよ! |
子どもB | 靴も紐で縛ってんだね!すげー! |
キュキュ | キュキュ…カッコイイ…! |
キュキュ | キュキュ嬉しい! |
子どもC | わー!ねーちゃんすげー!くるくる回ってる! |
ルカ | …元気になったね |
イリア | みたいね。さっきまでものすごく落ち込んでいたってのに… |
イリア | 切り替わりが早いって言うかなんて言うか |
ルカ | ふふ、でもそれがキュキュさんのいいところだよね |
イリア | ま、そうだけどね。それにしても… |
イリア | あのテンションの高さと踊りは役者って言うよりは芸人だわ… |
Name | Dialogue |
重要なのは | scene1 |
ジュディス | あら? |
ジュディス | あっちは街外れのはずだけど、随分と賑わっているようね。何かあるのかしら? |
ジュディス | 武器を持った人達が沢山…少し気になるわね |
??? | ジュディス! |
| |
ジュディス | あら、エステル |
エステル | やっぱりジュディスも来ていたんですね |
ジュディス | …?どういうことかしら? |
リタ | なによ、あんたの事だから闘技大会に出るために決まってるって思ったのに、違うの? |
ジュディス | ごめんなさい、話がよく見えないのだけれど |
パティ | すぐそこで闘技大会が開催されておるのじゃ! |
ジュディス | 闘技大会…それで武器を持った人達が多いのね |
リタ | そういうこと。あたしらは見物に来たってわけ。まあ、あたしは付き合いだけど |
エステル | はい、ですからてっきりジュディスは参加するんだと…違うんです? |
ジュディス | 違うわ。ここに立ち寄ったのはたまたまよ |
ジュディス | でも確かに面白そうね、エントリーしてみようかしら |
リタ | …結局そうなるんじゃない |
エステル | ジュディスなら優勝間違いなしです! |
パティ | うむ!うちらも観客席から応援するぞ! |
ジュディス | ええ、ありがとう |
ジュディス | それじゃ、行ってくるわ |
エステル | はい!頑張ってくださいね! |
重要なのは | scene2 |
ジュディス | 天雷槍月っ!! |
対戦者 | うわあああっ!! |
司会 | おおっと!ジュディス選手の華麗な一撃が決まった!! |
司会 | 勝者!ジュディス選手!! |
ジュディス | あら、もう終わりなのね。残念… |
司会 | ジュディス選手に大きな拍手を! |
| |
エステル | ジュディス!優勝おめでとうございます! |
ジュディス | ありがとう。でも、思ったより手応えがなくて残念だったわ |
パティ | さすがジュディ姐なのじゃ! |
リタ | 優勝したって事は何か賞品もらったわけ? |
ジュディス | ええ。賞金と…この浴衣をね |
エステル | わあ…素敵です! |
パティ | 色も綺麗なのじゃ! |
ジュディス | でも、浴衣なんてそう着る機会もないし、どうしたものかしらね。誰か欲しい人はいないかしら |
エステル | え…?せっかくの優勝賞品なのにあげてしまうんです? |
リタ | 一度くらい着てみたら?案外気に入るかもしれないじゃない |
パティ | おお!そうじゃの!うちらもジュディ姐の浴衣姿を見てみたいしのぅ♪ |
ジュディス | そこまで言うのなら、一度くらいは袖を通してみようかしら |
エステル | はい、ジュディスの浴衣姿楽しみにしてますね! |
ジュディス | それじゃ着替えてくるわね |
ジュディス | …ふぅ…。どうかしら? |
リタ | いいんじゃないの?似合ってると思うわ |
エステル | はい、とっても素敵です!帯の色も映えますね |
パティ | ううむ…さすがはジュディ姐。熱帯魚のように艶やかなのじゃ!! |
ジュディス | ふふ、ありがとう。褒めてもらえるのは悪い気はしないわね |
ジュディス | でも確かに綺麗な浴衣だけど… |
ジュディス | 機動性は低くなるわね |
リタ | は? |
パティ | き、機動性…? |
ジュディス | ええ、動くたびに帯が緩むから、あまり激しく動けそうにないわ |
ジュディス | これじゃ戦い辛いし、浴衣は私向きの服じゃないわね |
エステル | …え、ええと… |
リタ | さすが戦闘バカ… |
ジュディス | あら?みんなどうしたのかしら? |
パティ | …うむ!いや、これはこれで、ジュディ姐らしいのじゃ! |
いい物を見せてあげる | scene1 |
パティ | うーむ、お腹が空いたのぅ… |
パティ | ちょっと夕飯には早いが、ご飯を食べる事にするのじゃ! |
パティ | この時間なら食堂もまだ空いてるだろうし、ゆっくり食べられるはずじゃ |
| |
| カラーン、カラーン♪ |
??? | いらっしゃい。こちらの席にどうぞ |
パティ | んん…?今の声は… |
ジュディス | あら、パティ |
パティ | ジュディ姐!?何故ジュディ姐が店員さんをやっておるのじゃ? |
ジュディス | このお店、知り合いが経営しているの |
ジュディス | 店員さんが一人急病で来られなくなって、人手が足りないっていきなり頼まれちゃったのよ |
パティ | なるほどのう。でもなんで、ジュディ姐だけ浴衣を着ておるのじゃ? |
ジュディス | 深い意味はないのだけれど、店長さんが客足をもっと伸ばすにはどうしたらいいか悩んでいたから |
ジュディス | それなら、華やかさを足してみたらどうかと思ったの |
パティ | うーむ、自分で言うとはさすがジュディ姐なのじゃ… |
パティ | でも実際、お店も賑わってるみたいだし、狙いはどんぴしゃりのようじゃの |
ジュディス | ふふ、ありがとう。それであなたは何を注文── |
| |
| ガシャーン!!! |
パティ | なっ、何じゃ!? |
男性客A | ンだとてめぇ!! |
男性客A | 今何て言いやがった!?もういっぺん言ってみろ!! |
男性客B | ああ、何度でも言ってやるよ!!クソ野郎が!!! |
パティ | 喧嘩…!?他のお客さんが巻き込まれたら危ないのじゃ! |
ジュディス | そうね。おいたが過ぎる前にやめさせましょ |
いい物を見せてあげる | scene2 |
パティ | やれやれ、なんとも迷惑な連中だったのじゃ |
パティ | まったく…いい大人がこんなところで喧嘩など、情けないのう! |
ジュディス | パティ、手伝ってくれてありがとう。助かったわ |
パティ | なんのこれしき、お安いご用なのじゃ! |
パティ | …はて?いつの間にか普段の格好に戻っておるの。浴衣はどうしたのじゃ? |
ジュディス | さっきの騒ぎで汚れてしまったから着替えたわ。お客さんに失礼だもの |
パティ | ジュディ姐の浴衣店員さん、とっても似合っていたのに。残念じゃのう |
ジュディス | ふふ、そこまで言ってもらえると、何だか照れるわね |
| カラーン、カラーン♪ |
レイヴン | どもどもー!おっさん1名、よろしく~♪ |
ジュディス | あら、おじさま。いらっしゃい |
レイヴン | おっ!?ジュディスちゃんにパティちゃん!奇遇だねぇ! |
レイヴン | いやぁ、今ここのお店に浴衣美人の店員さんがいるって聞いてさ~! |
パティ | それ、ジュディ姐の事じゃの |
レイヴン | な、なんと!浴衣美人の店員さんの正体はジュディスちゃん…! |
レイヴン | なるほどね、ジュディスちゃんならあの評判も納得だわ… |
レイヴン | …あれ?でも浴衣着てないじゃない…? |
ジュディス | ごめんなさいね。もう着替えてしまったわ |
レイヴン | ガーーーン!そ、そんな…ジュディスちゃんの…浴衣姿が…!! |
レイヴン | お、おっさんも見たかったー!見ーたーかーったーー!! |
パティ | おっさん…みっともないのじゃ… |
ジュディス | そんな事より…おじさま、ちょっといいかしら? |
ジュディス | 浴衣姿を見せてあげられない代わりにもっといい物を見せてあげられると思うわ |
レイヴン | いい物!?何!?なになに!? |
ジュディス | これよ |
パティ | ん?なんじゃ、そのノートは。表紙に…「売上帳」? |
レイヴン | げっ |
ジュディス | これによるとおじさま、ずいぶんこの店にツケがあるみたいなのだけれど? |
ジュディス | ここの店長さん、私の知り合いなの。彼、とっても困ってるみたいなのよね |
レイヴン | ぎくぎくっ |
ジュディス | せっかくだし、おじさま、この件について奥でお話しましょうか |
レイヴン | あ、あの、ジュディスちゃん。その、あのね! |
ジュディス | さ、行きましょ♪ |
レイヴン | あっ、ちょ…ちょっと待って!落ち着こうジュディスちゃん!ジュディスちゃ~んっ! |
パティ | お、おおおお… |
パティ | ジュディ姐の笑顔の後ろに…一瞬鬼が見えた気がしたのじゃ… |
Name | Dialogue |
やってやろうじゃねーか! | scene1 |
ヒスイ | お、そろそろ昼飯時かコハク、どっかでメシでも食うか! |
コハク | さんせーいっ!もう、お腹ぺこぺこだよ… |
??? | あら、ヒスイとコハクじゃない |
ヒスイ | よう、イネス。お前も昼飯か? |
イネス | ええ。この街には結構美味しい飲食店が色々とあるのよ |
イネス | 仕事中だけど、この街でご飯が食べたくて寄り道しちゃったわ♪ |
イネス | ヒスイ達もこれから食事に行くのかしら? |
コハク | うん、そうなんだ。でも何を食べようかまだ決めてなくて |
イネス | あら、ちょうどいいわ♪それじゃ一緒に食事しない?美味しいお店知ってるのよ |
イネス | それに、一人で食べるより、誰かと食べた方が食事は楽しいでしょ? |
ヒスイ | おー、別にいいぜ |
コハク | うん!わたしも賛成! |
イネス | 決まりね。それじゃ、行きましょ! |
やってやろうじゃねーか! | scene2 |
店員 | いらっしゃいませ!お好きな席へどうぞ~! |
ヒスイ | へえ…随分可愛らしい店だな。さすがに俺だけだったらぜってー入らねえ店だ |
コハク | わたしも初めて来たよ! |
イネス | このお店の料理はすごく美味しいのよ! |
イネス | 私がおすすめのメニューを注文しておくわね |
ヒスイ | おっ、期待してんぜ |
店員 | 滅多に参加者が居らず、かれこれ1年以上行われなかった大食い競争ですが… |
店員 | …ついに参加者が現れましたー! |
コハク | へー、大食い競争イベントなんかもやってるお店なんだね。楽しそう! |
店員 | それでは、参加者をご紹介します!勇気ある参加者は… |
店員 | イネス・ローレンツあーんど!ヒスイ・ハーツーーー! |
コハク | へっ!?お、お兄ちゃん!? |
ヒスイ | はぁあっ!?てめっ!イネス!こりゃ一体どういう事だよ!? |
店員 | 今回挑戦していただくのはギガ盛スーパーDX夢の全部のせスペシャルパフェ! |
ヒスイ | しかもパフェ!? |
コハク | お兄ちゃん…このお店、メニューがパフェしかないよ!パフェ専門店みたい! |
ヒスイ | イネスから飯に誘われてちょっと驚いてたっつーのにその上パフェの店かよ! |
イネス | そうよ。ここのパフェ、すごく美味しいの! |
ヒスイ | つか、なんだよ!スーパーDXなんちゃらって |
コハク | 何か、すっごい名前だったよねスーパーDXなんとか… |
イネス | 大食い競争の参加者しか食べられないスーパーに美味しいパフェよ! |
コハク | え…?それならイネスだけ参加して食べればいい気がするけど… |
イネス | 話は最後まで聞く! |
イネス | このパフェが食べられる大食い競争の参加条件は対戦相手を自分で用意する事なの |
ヒスイ | はぁ!?それで俺にも参加しろって事かよ!? |
店員 | お待たせいたしました!こちらがギガ盛スーパーDX夢の全部のせスペシャルパフェです! |
ヒスイ | なっ…でけぇ!? |
コハク | すごい…1メートルはあるよ…このパフェ… |
ヒスイ | 冗談じゃねぇ!!俺は帰るぞ!! |
イネス | あら…ヒスイがこんなに意気地と甲斐性がないなんて思わなかったわ |
ヒスイ | なっ、何っ!? |
イネス | あーあ、やっぱりシングを誘うべきだったかしら。シングならきっと快く参加してくれたのにね |
イネス | 今からでも遅くないからシングを呼びにいこうかしら… |
ヒスイ | お、おい、待てよ!くそっ、やってやろうじゃねーか!イネスをぎゃふんと言わせてやる |
コハク | お、お兄ちゃん!? |
イネス | あら、ありがとうヒスイ!これで決まりね! |
店員 | はいはーい。両者準備はできたようですね! |
店員 | それではよーい…スターーートっ♪ |
| |
ヒスイ | う…うえ…っぷ…。も、もう…無理だ… |
イネス | んぐんぐ…。ちょっと!まだ始まったばっかりじゃない! |
店員 | おおっと!イネス選手!すさまじい食べっぷり! |
客A | わー!すっごーい!!でも…相手の男の人、もうギブアップなのかしら…? |
客B | 何しに来たのかしら…情けないわねぇ~ |
ヒスイ | うぐぐ…こ、こんなの食えるかよ… |
コハク | お兄ちゃん、頑張って! |
ヒスイ | う…く…コ…ハク!そうだ…こんなところで…情けない姿をコハクに… |
ヒスイ | コハクに見せてたまるかってんだよーー!!! |
店員 | うおおお!ヒスイ選手!イネス選手に負けじとパフェをかっ食らって行く! |
ヒスイ | うおおおおお!! |
| |
ヒスイ | おらぁ、完食だぁあああっ! |
店員 | な、なんと!!信じられない勢いで完食してしまったーー!! |
イネス | ヒスイ…あなた、なかなかやるわね…! |
コハク | お兄ちゃん、すごい…! |
ヒスイ | へへっ…どんなもんよ…!俺が本気を出せば…ざっと…ざっと、こんなも── |
| どたーーんっ!! |
コハク | お、お兄ちゃん!?お兄ちゃん!? |
ヒスイ | う…うぐぐぐ…。は、腹が…!! |
イネス | …急に食べすぎたのと、トッピングのアイスで冷えてお腹をやっちゃったみたいね… |
ヒスイ | く、くっそ…なんで俺がこんな目に…!!痛ってええええ~~~~!!! |
自慢の妹 | scene1 |
ヒスイ | 買い出しか…。本当ならコハクと一緒に来たかったんだが… |
ヒスイ | 用事があるなら仕方ねぇな… |
ヒスイ | 買い出しも終わったし、たまには一人でのんびりと街を見て回るのも悪くねぇ |
ヒスイ | どうせならあまり行った事のない路地にでも入ってみるか |
ヒスイ | お、ベリルじゃねぇか |
ベリル | やあ、ヒスイ。この辺に居るなんて珍しいね |
ヒスイ | ん?どういう意味だよ? |
ベリル | 辺りをよく見てみなよ。女の人ばっかりだろ? |
ヒスイ | …ホントだ。全然男が居ねぇな |
ベリル | この辺は女性に人気がある雑貨屋さんがたくさん並んでるんだ |
ベリル | 男の人が居たとしても、恋人へのプレゼント目当てが殆どみたいだよ |
ヒスイ | 気まぐれなんて起こすもんじゃねぇな…。何だか居心地悪くなってきた |
ヒスイ | …で、お前はここで何してるんだよ |
ヒスイ | ああ、寂しく自分へのプレゼントでも買いに来たのか |
ベリル | ばっ、馬鹿にするなよ!確かに自分用だけどさ! |
ベリル | 行きつけの雑貨屋さんに買い物に来たんだよ! |
ベリル | その雑貨屋さんは画材の取り扱いも豊富なんだ |
ベリル | それに可愛い雑貨もたくさ~ん置いてるから、女の子にすごく人気のお店なんだよ |
ヒスイ | そんなに人気がある店なのか? |
ベリル | この辺に住む人達ならまず、知らない人はいないね! |
ベリル | 店の中を見て回るだけで楽しいから、最近はボクもそのお店で画材と雑貨を見てから帰るのさ |
ヒスイ | へぇ…品揃えもそれだけあるって事か |
ベリル | そのお店でコハクにお土産でも買って帰ってあげなよ。きっと喜ぶと思うよ |
ヒスイ | 土産か…いいな… |
ヒスイ | よし、ベリル。その店に連れて行ってくれ |
ベリル | いいよ!あ、お土産選びもボクに任せなよ!ボクのセンスに間違いはないからね♪ |
ヒスイ | へいへい… |
| |
店長 | おお、嬢ちゃんか。今日もおつかいかな? |
ヒスイ | ぷっ…!お嬢ちゃん…おつかい… |
ベリル | むきーっ! |
ベリル | 何度も言わせるなよ!ボクを子ども扱いするなって! |
店長 | 何言ってんだ。どう見ても子どもだろうに |
ベリル | だから!ボクは立派なレデ── |
| |
| ガシャーーーン!! |
ベリル | わわわっ!な、何事!? |
強盗 | 怪我したくなかったら売上金と金目の物を全部寄越しな!! |
店長 | ひっ、ひぃいい!! |
ヒスイ | はっ!俺の目の前で強盗とは |
ヒスイ | いい度胸だなァ、オイ!! |
自慢の妹 | scene2 |
ヒスイ | っしゃ!一丁あがりっ! |
店長 | 助かった…。ありがとな、兄ちゃん! |
ベリル | ちょっと!ボクだってお店を守ったんだけど! |
店長 | はっはっは!わかってんよ!嬢ちゃんもありがとな |
店長 | 兄ちゃんも、こんなに強くて可愛い子なら自慢の妹だろうなぁ! |
ベリル | なっ!?ヒスイが兄ちゃん!? |
ヒスイ | はぁ!?何言ってやがる!コイツが妹?冗談言うなよ! |
店長 | えっ、違うのかい!? |
ヒスイ | 俺の妹はな!こいつよりも背が高くて!スラっとして!ナイスバディな… |
ヒスイ | 超絶!かわいい妹なんだよ! |
ベリル | なっ…!? |
ベリル | どうせ、ボクの背は低いですよーだっ! |
ヒスイ | 名前はコハクって言うんだがな |
ヒスイ | 名前も可愛いだろ!? |
店長 | あ…ああ…? |
ヒスイ | 何処に出しても恥ずかしくない…あ!何処にも誰にもやらねぇけどな! |
ヒスイ | とにかく、俺の妹は最高に可愛いんだ! |
ヒスイ | なぁベリル! |
ベリル | ああ、うん。そうだね… |
ヒスイ | あ?どうかしたのか…? |
ベリル | どうもしないっていうか、…もうどうでもいいよ… |
Name | Dialogue |
開運グッズ | scene1 |
プレセア | お店は…こっちの方角で合ってる |
プレセア | これなら約束の時間までにお店に着きそう… |
??? | あら? |
ティア | こんにちは。あなたがバチカルに来てるなんて珍しいわね、プレセア |
プレセア | …こんにちは |
ティア | もしかして観光?…でも今の時期に特に見るべきものなんてあったかしら… |
プレセア | いえ…納品に来ました |
ティア | 納品? |
プレセア | はい…開運グッズをお店に納品しに… |
ティア | 開運グッズ…そういえばバチカルでも最近話題になっていたわね |
ティア | たしか、肉球ネックレスって名前だったかしら |
プレセア | それ…私が作ったものです |
ティア | え!?そうだったの!? |
プレセア | はい。副業で作らせてもらってます |
ティア | すごいわね…ちなみに今日はどんな開運グッズを持ってきたの? |
プレセア | 今日は新しいアクセサリーを作ってきました |
ティア | よければ、どんなものか見てもいいかしら? |
プレセア | どうぞ |
プレセア | この専用ケースに入れていて… |
ティア | ケースって…木箱なのね。小さくてかわいい… |
プレセア | …これが、新作のアクセサリーです |
ティア | とっても綺麗なブレスレット…これだけの物だと、値も張りそ── |
| |
| キェエエエエエ!! |
プレセア | …鳥!? |
ティア | 鳥型の魔物よ!!気をつけて、こっちに来るわ! |
| ギュアアアアアアッ!! |
プレセア | あっ!ブレスレットが…! |
ティア | 追いかけるわ!! |
開運グッズ | scene2 |
ティア | はあはあ…。何とかブレスレット、取り返せたわね… |
プレセア | すみません…ありがとうございました |
プレセア | あ…納品。急いで行かないと |
ティア | 私も付いていっていいかしら? |
ティア | 元はと言えば、私が見せてもらったせいで起きた事だし |
ティア | お店の人に何か言われたら私が事情を説明するわ |
プレセア | ありがとうございます。では、行きましょう |
| |
店長 | 待ってましたよ、プレセアさん…!遅かったので心配していたんですよ |
プレセア | 約束の時間に遅れてしまって、すみませんでした |
ティア | すみません…実は途中で魔物に襲われてしまって… |
店長 | なんと…それはご無事で何よりです |
プレセア | これが、新作のブレスレットです |
店長 | 1、2、3…えーと全部で20本、確かに受け取りました。このブレスレットは売れそうですね |
店長 | …あと先日ご連絡した通り、返品の品もございまして… |
プレセア | はい、これですよね |
ティア | それ…銅像? |
プレセア | はい…恋愛成就のお守りです |
ティア | お守りって…子ども一人分くらいの大きさがあるみたいだけど… |
店長 | 大きさが悪いのか、どうしても売れなくて…申しわけありません |
プレセア | いえ、勉強になりました。またよろしくお願いします |
ティア | これ…重そうだけど本当に持って帰るの? |
プレセア | 持って帰ります |
ティア | それなら、私も手伝うわこんな大きな物一人じゃ大変そうだもの |
ティア | 私はこっちを持つから。あなたはそっちを── |
ティア | …………動かない…びくともしないわ |
ティア | …これはかなり重いわね…男の人を呼んだ方がいいかも知れないわ |
プレセア | いえ、大丈夫です |
プレセア | 運びやすいように荷造り用のベルトも持ってきました… |
プレセア | 銅像を納品した時も、この荷造り用ベルトが役に立ちました |
ティア | そ、そういう問題じゃないと思うのだけど… |
| ズリズリ… |
ティア | え…今、動いて… |
| |
プレセア | それでは今日は本当にありがとうございました |
ティア | ごめんなさい…その銅像もう一度持ってみてもいいかしら? |
プレセア | ?…どうぞ |
ティア | っ…… |
ティア | や、やっぱり重くて持てないわよね… |
プレセア | もう…いいですか? |
ティア | え、ええ、ありがとう |
| ズリズリズリ… |
ティア | あの小さい体のどこにあんな力があるのかしら… |
ままままもる? | scene1 |
プレセア | この辺の木もそろそろ切り時です… |
??? | お~い… |
プレセア | …声…?こんな森の奥に人? |
??? | おーい、プレセアー! |
プレセア | …あれは… |
リフィル | やっぱり、プレセアだったのね |
ジーニアス | プププ、プレセア!こここここ、こんなところで会うなんて奇遇だね! |
プレセア | こんにちは、ジーニアス、リフィルさん。奇遇です |
リフィル | 斧と荷車…という事は今日はきこりの仕事かしら? |
プレセア | はい。家具を作るので太めの木が欲しいと知り合いから頼まれました |
プレセア | お二人は、こんな森の奥で何をしていたんですか? |
ジーニアス | キノコ狩りに来たんだよ。この辺りは色んな種類のキノコがあるって聞いて… |
リフィル | たくさん採れたのよ。あとでおすそ分けするわ |
プレセア | ありがとうございます… |
ジーニアス | 太めの木ってこの辺の木で良さそうなのあった? |
プレセア | この辺りの木は少し細めなので…もう少し奥にある、太めの木を切ろうと思っています |
ジーニアス | えっ!?この奥?魔物もいるし、一人じゃ危ないよ! |
プレセア | 大丈夫です…いつも一人で行っていますから… |
リフィル | 駄目よ、さっき奥の方で何かの呻き声も聞こえていたし… |
リフィル | 単独で行動するのはあまり好ましくないわ。私達も同行してもいいかしら? |
プレセア | 構いませんが…いいのでしょうか? |
リフィル | ええ、もちろんよ |
ジーニアス | 危険な場所にプププ、プレセアを一人で行かせられないよ! |
プレセア | ありがとう…ございます |
プレセア | 目的地はもう少し先です。行きましょう |
| |
プレセア | この辺です… |
リフィル | さっきまでとは比べものにならない程、大きな木が並んでるわね… |
プレセア | はい…。魔物が来る前に、切ってしま── |
| |
| ギャウウウウッ! |
ジーニアス | 魔物!! |
プレセア | 来ます、気をつけてください! |
ままままもる? | scene2 |
プレセア | ふっ! |
| ズズズ…ズゥン… |
ジーニアス | プレセア、お疲れ様 |
リフィル | 立派な木ね。これならいい家具が作れそうだわ |
ジーニアス | あ、荷台に乗せるの手伝うよ! |
プレセア | ありがとうございました。お二人のお蔭で助かりました |
ジーニアス | まさか切っている最中にも襲われるとは思わなかったなぁ |
リフィル | 思った以上にこの森は魔物が多くいる場所なのね |
プレセア | いつも、木を切っていると魔物に邪魔されるので少し時間がかかるんです |
リフィル | いつもこんな危険な場所で木を切っているの? |
プレセア | はい。いつもこの森と、この道を使っています |
リフィル | あなたの強さは知っているけど…無理をしては駄目よ? |
ジーニアス | あ、安心してよ!今日は、ぼ、ボクがっプレセアを、ま、ままままもるから! |
プレセア | ままままもる? |
ジーニアス | そ、そうじゃなくて。プ、プレセアを── |
| ガサガサッ |
| |
| ガァアゥ!! |
リフィル | 出たわね…! |
ジーニアス | プレセアは、下がって!ボク達が倒すから! |
プレセア | …わかりました |
リフィル | くっ…数が、多いわね…っ! |
ジーニアス | これじゃあ…詠唱する暇がないよ |
| ガァァァウッ!! |
プレセア | ジーニアス!! |
プレセア | 翔月双閃! |
ジーニアス | プレセア、ありがとう! |
プレセア | 私が前に出ます…ジーニアスは下がって詠唱してください |
ジーニアス | あ…う、うん |
ジーニアス | …お待たせ!行くよっ!! |
ジーニアス | エクスプロード!! |
| ギャアアアァァァ… |
| |
ジーニアス | 姉さん、プレセア!大丈夫!? |
リフィル | ええ、大丈夫よ |
プレセア | ジーニアスのお蔭で一気に倒す事が出来ました |
ジーニアス | え、えへへへ… |
ジーニアス | いいい、いつでもボクがプレ、プレセアの事を守ってあげるよ! |
プレセア | はい、ありがとうございます |
ジーニアス | お、大船に乗ったつもりでいてくれて構わないから! |
ジーニアス | さ、早くプレセアの小屋まで木を運ぼう! |
プレセア | はい |
リフィル | 最終的に魔物を倒したのはジーニアスだったけれど… |
リフィル | 詠唱の間は、ほとんどプレセアに守られてたわね… |
リフィル | まぁ、がんばったから言わないであげましょう |
Name | Dialogue |
受け取ってくれ | scene1 |
エル | …ルル、誰にも見つかったら駄目だからね! |
ルル | ナァ~ |
ユリウス | …ん?あれは…エルとルル? |
ユリウス | 何をあんなにキョロキョロしてるんだ…? |
ユリウス | エル! |
エル | ひゃああっ! |
ルル | ナァッ!? |
エル | メ、メガネのおじさん…? |
エル | も、もー!レディーに対して後ろから声かけて驚かせるとかヒジョーシキ! |
ユリウス | おっと、それはすまなかった |
ユリウス | ところで、何をしているんだ?さっきからソワソワしているようだが… |
エル | なっ、なんでもないよ! |
ユリウス | …怪しいな…何かよからぬ事を企んでるんじゃないだろうな? |
エル | 違うもんっ!エルはルドガーのために… |
エル | あ! |
ユリウス | ルドガーのために? |
エル | うう…ルドガーには内緒にするって、約束してくれる? |
ユリウス | …ああ、約束するよ |
エル | …ルドガーにあげる花を買いに行こうと思ってるの |
ユリウス | 花…? |
エル | ルドガー、いつも美味しいご飯作ってくれるでしょ? |
エル | エルもルドガーに何かしてあげたいなって… |
エル | あ、アイボーをねぎらうのはトーゼンのツトメだし! |
ユリウス | なるほど。確かに俺もルドガーに料理や家事を任せっきりだな |
ユリウス | なら、俺もルドガーに日頃の感謝を込めてプレゼントを用意しようかな |
ユリウス | 俺も一緒に買いに行ってもいいかい? |
エル | それならいいよ。一緒に連れてってあげる! |
ユリウス | ははは、ありがとう |
エル | それじゃ、しゅっぱーつ! |
ルル | ナァ~♪ |
受け取ってくれ | scene2 |
エル | ルドガー! |
ルル | ナァン! |
ルドガー | エル、ルル!何処に行ってたんだ!?心配したんだぞ…! |
エル | メガネのおじさんと買い物してた |
ルドガー | 兄さんと…?そ、それならいいけど… |
ユリウス | ああ、エルはお前に渡したい物があるそうだ |
ルドガー | 俺に?何だろう…? |
エル | はい、ルドガー!いつも美味しいご飯、ありがと! |
ルドガー | えっ…!? |
ユリウス | いつも料理を作ってくれるお前に日頃の感謝の気持ちを込めて花束のプレゼントだそうだ |
ルドガー | …エル…。ありがとう、すごく嬉しいよ |
エル | も~!ルドガー大げさだし! |
エル | ね、ルル? |
ルル | ナァ~ |
ユリウス | ルドガー、俺からもプレゼントがあるぞ |
ルドガー | え?兄さんからも?何だか悪いなぁ… |
ユリウス | 何言ってるんだ。日頃の感謝の気持ちと言っただろ?受け取ってくれ |
ルドガー | …うん、ありがとう |
ルドガー | 随分重いなぁ。何が入ってるんだろ? |
ルドガー | どれどれ…?よしっ、開いた…ぞ… |
ルドガー | … |
ルドガー | 兄さん、これ… |
エル | うえぇー!大量のトマト!?いつの間にこんなの買ったの!? |
ユリウス | ああ、美味そうだろ?何でも今年の野菜コンテストで、金賞をとった有名なトマトらしいんだ |
ユリウス | そんな美味い食材なら、ルドガーにぴったりだと思ってな |
ユリウス | これで思う存分、好きなだけトマト料理を作ってくれよ! |
エル | ええー!エルはトマト料理反対ー!! |
ユリウス | 何を言ってるんだ。ルドガーのトマト料理は美味しいだろ? |
ユリウス | というわけで、ルドガー。トマト料理、楽しみにしてるぞ |
ルドガー | 兄さん…プレゼントは嬉しいけど… |
ルドガー | これって兄さんがトマト料理を食べたいだけなんじゃ…? |
意外な一面 | scene1 |
ユリウス | ふぅ…ただいま |
エル | あ、メガネのおじさん! |
ユリウス | お、いらっしゃいエル。今日も遊びに来てたのか |
ルドガー | 早かったね、兄さん。役人さんの用件は何だって? |
ユリウス | 今度行われる祭りの実行委員をやってくれないか…だそうだ |
ルドガー | ははは!さすが兄さん。色んな人から頼りにされてるな |
ユリウス | お前…他人事だと思って…、まったく。結構疲れるんだからな |
ユリウス | …で、そんな疲れた俺を癒してくれる昼食はあるのかい? |
ルドガー | あ、そろそろ出来そうなんだけど…初めて作るメニューだから、味見してくれるかな? |
ユリウス | お、どれどれ… |
ユリウス | うん、いいじゃないか。美味いぞ |
エル | ねえ、メガネのおじさん |
ユリウス | …ん?エル、どうかしたのか? |
エル | さっきね、街のみんながメガネのおじさんの事を頼れる人だって話してたよ |
ユリウス | そんな事はないと思うが… |
エル | この前だって、逃げたネコを捕まえてって近所の人に頼まれてたよね |
ユリウス | ああ…そんな事もあったな。たまたまその場に居合わせただけで別に頼まれたって程じゃ… |
ルドガー | 兄さんは近所の人からも優しくて頼りがいのある人だって評判になってるよ |
エル | でしょ! |
ルドガー | もちろん、俺も優しくて頼れる兄さんだと思うよ |
エル | メガネのおじさんは誰からも信頼されてるんだね! |
ユリウス | 参ったな… |
| |
| ドガァァーーン!! |
ルドガー | な、何だ!?遠くからすさまじい音がしたぞ? |
| ドンドン |
| ガチャ |
街人A | ユリウスさん、ルドガーさん助けてくれ! |
ルドガー | どうした? |
街人A | 門が壊されて魔物が街の中にっ! |
ユリウス | ルドガー、急ぐぞ! |
ルドガー | ああ! |
意外な一面 | scene2 |
ユリウス | 片付いたみたいだな… |
ルドガー | 思ったより被害も少なそうだ |
エル | びっくりしたぁ… |
ユリウス | みなさん、お怪我はありませんでしたか? |
街人B | ええ、ユリウスさん達のお蔭で少し擦りむいただけで済みました… |
ユリウス | 大事にならなくてよかった。落ち着いたら救護施設でちゃんと治療を受けてください |
子ども | ユリウスお兄ちゃぁん…!怖かったよぉ…ひっく… |
ユリウス | もう大丈夫だよ。全部俺達がやっつけたからね… |
子ども | う、うん…! |
エル | メガネのおじさん、みんなに優しいね |
ルドガー | ああ、そうだな。誰にでも優しいから、みんなに好かれてるんだよ |
エル | だからメガネのおじさんは誰とでも仲良しになれちゃうんだね |
ユリウス | まさか、そんな事はないさ |
ユリウス | たくさんの人が好意的に接してくれるのはありがたいが…そうでない人もいる |
ルドガー | でも俺、兄さんの事を嫌ってる人見た事ない気がするけど |
エル | エルも! |
ユリウス | …そう言ってくれるのは嬉しいが俺にも仲良くなりたくない奴だっているさ |
エル | そ、そうなんだ |
ルドガー | そんな話初めて聞いた… |
ユリウス | 嫌いな奴の事なんて思い出したくも、話したくもないからな |
ユリウス | まぁ、そんな事はどうでもいいさ |
ユリウス | 俺は門の修繕を手伝ってくるから先に昼食を始めていてくれ |
ルドガー | 兄さんにも相当嫌いな人がいるんだな… |
エル | …メガネのおじさん…笑ってたけどチョー怖かった… |
ルドガー | 兄さんが嫌いな人物、かぁ…。一体どんな人なんだろうな…? |
Name | Dialogue |
女の子なんだから | scene1 |
シェリア | 到着…っと。賑やかな雰囲気の街ね |
シェリア | ええと…待ち合わせ場所は…街の中央広場にある女神の石像の前だったわね |
シェリア | パスカルとヒューバートは、もう来てるかしら? |
シェリア | パスカルおすすめのレストランかぁ…。どんなところかしら? |
シェリア | ふふ、楽しみ! |
シェリア | あら、あれは…? |
シェリア | ヒューバート! |
ヒューバート | シェリア…?ああ、もうこんな時間ですか |
シェリア | 待ち合わせ前にお買い物? |
ヒューバート | いえ、早く着きすぎてしまったので時間を潰していただけです |
シェリア | そうなの?それじゃ、そろそろ時間だし一緒に行きましょ! |
ヒューバート | ええ、そうですね |
シェリア | …それにしても遅いわね約束した時間から結構経ってるけど… |
シェリア | 待ち合わせ場所ってここで間違いないわよね? |
ヒューバート | ええ…間違いないはずです |
ヒューバート | パスカルさんの事ですからきっと、遅刻── |
パスカル | あっ!シェリア!弟くん!遅くなってごめーん! |
シェリア | パスカル! |
ヒューバート | まったく…ご飯に誘っておきながらこんなに遅くな… |
ヒューバート | うっ!こ、これは… |
パスカル | ん?どったの? |
シェリア | パスカル、あなた… |
ヒューバート | …パスカルさん、ここに来る前に機械か何かいじってましたか…? |
パスカル | うん!急ぎで直して欲しいって頼まれた物があってさ!それがどしたの? |
シェリア | …さい… |
パスカル | へ? |
シェリア | オイル臭いの! |
ヒューバート | よく見たら、服も汚れだらけじゃないですか… |
シェリア | そんな格好で外食なんて出来ないでしょ! |
シェリア | お店に行く前に、お風呂に行くわよ! |
パスカル | えええー!ご飯食べに行くだけなんだからいいよー! |
シェリア | よくないっ! |
ヒューバート | 一緒にいる僕達の事も考えてくださいよ! |
パスカル | やだー!お腹減ってるし、もう待てないよー! |
ヒューバート | なっ、逃げた…! |
シェリア | 追うわよ!ヒューバート! |
ヒューバート | ぼ、僕もですか!? |
女の子なんだから | scene2 |
シェリア | ふう…終わった… |
ヒューバート | お疲れ様です、シェリア…外にまで、お風呂を嫌がるパスカルさんの声が聞こえましたよ… |
パスカル | ぶーぶー!無理矢理お風呂に入れるなんて横暴だー! |
シェリア | 無理矢理が嫌なら汚れた後はきちんとお風呂に入りなさい! |
ヒューバート | でも、これでパスカルさんの、オイルの匂いも完全に取れましたね |
シェリア | もちろん!入念に洗ったもの |
シェリア | パスカル、あなたも出かけるときはもう少し匂いや汚れに気をつけなくちゃ駄目よ! |
パスカル | そんな事気にしてたら研究とか出来ないよ~ |
シェリア | 出来ます! |
パスカル | うー…! |
パスカル | …はあ…余計にお腹空いた |
シェリア | さて、気を取り直して、ご飯食べに行きましょうか |
パスカル | 待ってました!早く行こうっ! |
ヒューバート | ああしているのを見るとシェリアはパスカルさんの母親のようですね… |
シェリア | ヒューバート?置いて行っちゃうわよー? |
ヒューバート | あ、はい!今行きます! |
何言ってるの | scene1 |
アスベル | シェリア!ヒューバート!悪い、待たせたか? |
シェリア | いいえ、時間ピッタリよアスベル |
ヒューバート | 僕も今着いたところですよ |
アスベル | そうか、よかった…。遅刻したかと思ったよ |
シェリア | ふふっ。二人とも、今日は来てくれてありがとう |
ヒューバート | いえ、こちらこそ誘ってもらえて嬉しいですよ |
アスベル | 急に家で食事会をしたいって言うから驚いたよ |
アスベル | 何かお祝いごとでもあるのか? |
シェリア | ううん。最近忙しくてゆっくり料理できてなかったから… |
シェリア | 何だか思い切り料理がしたくなっちゃって |
アスベル | そっか。でも久し振りだな、シェリアの手料理 |
ヒューバート | ええ、楽しみですね |
シェリア | ふふ、それじゃ張り切っちゃおうかしら♪ |
シェリア | じゃあ、さっそく買い出しに行きましょ |
| |
アスベル | 今日はどの店も賑わってるな |
シェリア | 美味しそうな野菜やお肉がたくさん! |
ヒューバート | 兄さん、混雑していますし、重い物は僕達で買いに行きましょう |
アスベル | ああ、そうだな。シェリア、今日は何の料理を作る予定だ? |
シェリア | そうね…何がい── |
店員 | どっ、泥棒ーーー!! |
店員 | 誰かそいつを捕まえてくれ!店の商品を盗まれた!! |
アスベル | 何!? |
ヒューバート | 兄さん!あそこを走っている男達です! |
シェリア | 捕まえるわよ! |
アスベル | ああ! |
何言ってるの | scene2 |
シェリア | 神雷招ッ! |
シェリア | …これで全員かしら…? |
アスベル | そうみたいだな。かなり大人数で驚いた… |
ヒューバート | しかし、無事全員取り押さえられましたし、よかったです |
アスベル | ああ。後の事は衛兵に任せよう |
アスベル | しかし…動きまわったらお腹が空いたな… |
ヒューバート | 同感です…。食事会の事を考えて何も口にせず外出しましたから… |
アスベル | シェリア!俺、甘口カレーが食べたいな |
ヒューバート | 僕は…!オ、オムライスを…あ、可能だったらでいいです |
シェリア | もう!二人とも食べたい物を聞くとそればっかりじゃない! |
シェリア | カレーやオムライスばかり食べていたら、栄養が偏っちゃうわよ! |
アスベル | う… |
ヒューバート | 確かに…思い起こせば僕達はシェリアに同じ物をリクエストする事が多い… |
アスベル | じゃあ、シェリアは何を食べる予定だったんだ? |
シェリア | 私…? |
シェリア | もちろん、焼き鳥丼よ! |
ヒューバート | 焼き鳥…丼… |
アスベル | シェリア…この間もその前に会った時も焼き鳥丼を食べてなかったか? |
シェリア | そうだけど? |
ヒューバート | さっき、僕達には栄養が偏るって言いましたよね!? |
ヒューバート | シェリアも焼き鳥丼ばかり食べていては、栄養が偏りますよ |
シェリア | そんな事ないわよ? |
シェリア | 土台にはご飯という炭水化物… |
シェリア | その上にはしっかりとしたたんぱく質である香ばしい焼き鳥… |
シェリア | 好みや気分で変えられる野菜のトッピング… |
シェリア | …ね、完璧でしょ?栄養は自由に調整できるし、偏りなんて一つもないわ |
アスベル | そ、そんなのカレーだってシーフードや野菜で調整できるじゃないか! |
ヒューバート | 中身のアレンジであれば、どの料理でも同じ事が言えると思いますけど… |
シェリア | 何言ってるのよ!女は黙って焼き鳥丼!って言うでしょ? |
シェリア | そこには、バランスの取れたメニューだっていう意味もあるのよ! |
シェリア | 男性にだっていいはずだと思わない? |
シェリア | 今日のメニューは焼き鳥丼!に決定ね♪ |
シェリア | それじゃ、買い出しを再開しましょ! |
アスベル | …ただ自分が焼き鳥丼を食べたいだけじゃないか… |
ヒューバート | 台所の主はシェリアですから…我慢しましょう、兄さん |
アスベル | …そうだな… |
Name | Dialogue |
百聞は一見にしかず | scene1 |
ルビア | カーイーウースー!遅いわよー! |
カイウス | なぁ、何でオレまで行かなきゃいけないんだよ…? |
ルビア | せっかく誘ってあげたんだからそういう事言わないでよね! |
ルビア | 近くの遺跡で隠し部屋が発見されたって話、カイウスも聞いたでしょ? |
カイウス | ああ…。街の人達が話してたのは知ってるけど詳しくは聞いてないな |
カイウス | 何か目新しいものでもあったのか? |
ルビア | その隠し部屋に、すごく綺麗な壁画が描かれてたんですって! |
ルビア | 詳しい事は調査中みたいだけど…昔の画家が、当時の偉い人に依頼されて描いたんじゃないかって |
カイウス | ふーん。壁画か… |
ルビア | もー!何でそんなに反応が薄いのよ! |
カイウス | お前が無理やり連れてくるからだろ!興味があるなら一人で見に行けばいいじゃないか! |
ルビア | ひっどーい!カイウスはあたしに一人で行けって言うのね!? |
ルビア | あたしに何かあったら、夜な夜な化けて出てやるんだからっ! |
カイウス | う… |
ルビア | 絶対見ておいて損はないんだから!百聞は一見にしかずって言うでしょ?…ほら、早く! |
カイウス | ちょっ…わかったから押すなって!! |
百聞は一見にしかず | scene2 |
ルビア | すごく大きくて、綺麗な壁画… |
ルビア | 描かれてるのは、昔の狩りの様子かしら。それにこっちは── |
カイウス | …なぁ…ルビア…。まだ終わらないのかよ… |
ルビア | もー…まだ見てる途中でしょ? |
カイウス | まだ終わってないのかよ。オレなんてもう見終わったぞ? |
ルビア | カイウスが早すぎるのよ。こんな綺麗な壁画、じっくり見ないともったいないじゃない! |
カイウス | ルビアがゆっくり見すぎなんだよ!だいたい… |
カイウス | あれ? |
ルビア | どうしたの? |
カイウス | いや、あそこ…壁が変じゃないか? |
| |
ルビア | な、何これ…壁がでこぼこしてる… |
カイウス | 模様…印か?色んな記号っぽい物が描いてあるな |
ルビア | どういう意味なのかしら…? |
カイウス | 秘密の暗号、とかかな |
カイウス | …ん?なんだ、一カ所だけ壁が飛び出てるぞ… |
カイウス | 誰かが触ったのか?戻しておくか |
| ガコンッ!! |
| |
| ゴリゴリゴリ… |
ルビア | えっ!?な、何!?何の音!? |
ルビア | カイウス、何やったの!? |
カイウス | 壁がおかしかったからちょっと触っただけだよ! |
| ゴゴゴゴゴゴ…!! |
カイウス | な、なんだ、この音、近づいてきて── |
ルビア | カイウス!あそこ!大きな岩が転がってきたわっ!!こっちに来る!! |
カイウス | げっ!! |
カイウス | 向こうの部屋に逃げるぞ! |
ルビア | う、うん!! |
| |
| ドッゴォォォン |
カイウス | び、びっくりした… |
ルビア | びっくりしたのはこっちよ!!死んじゃうかと思ったわ! |
ルビア | もう!カイウスが余計な事をするからよ!!絶対その辺触らないでよね! |
カイウス | なんで、オレがそんなに怒られないといけないんだよ… |
カイウス | !あそこの壁にも出っ張りが… |
カイウス | …触るなって言われたしな… |
カイウス | でも、さっきのと明らかに違うよな。放っておいたら遺跡が崩落するかも知れないし |
カイウス | よっ…と。これでいいな |
| ガコンッ!! |
| |
| ゴリゴリゴリ…ガコガコガコンッ!! |
ルビア | ちょっとカイウス!また何か触ったでしょ! |
カイウス | またって何だよ!! |
カイウス | おわっ!? |
カイウス | あっぶねえ!…落とし穴か…一歩前に出てたら真っ逆さまだったな… |
ルビア | カ、カイウス、横!! |
カイウス | …げっ!! |
カイウス | …ふう、危なかったな。ちょっとでも遅かったら、全身に矢が突き刺さるところだった |
カイウス | にしても…落とし穴に、矢、あっちの方じゃ、床も動いてる…何だか、すごいな! |
ルビア | 感心してる場合じゃないでしょ!?どこもかしこも罠だらけじゃない! |
ルビア | とにかく、安全な場所まで避難しなきゃ…! |
| |
ルビア | はあはあ…何とか…無事に外に出られたわね… |
カイウス | あの壁にある出っ張りは全部、罠だったって事か… |
ルビア | 不用心にも程があるわ、カイウス!反省してよね! |
ルビア | カイウスに何かあったら…困るじゃない! |
カイウス | …ごめん。あんなに罠があるなんて思わなかったんだ。でも… |
カイウス | 百聞は一見にしかずって言ったのはルビアだろ?これで街の人に「気をつけろ」って言ってやれるよな |
ルビア | そ、そういう意味で言ったんじゃないわよー!! |
ルビア | もー!カイウスの馬鹿っ! |
今すぐ食べたい | scene1 |
カイウス | うわっ!祭会場ってここか!すごい人だな…! |
ルビア | 屋台もたくさんあるのね〜。どこも美味しそうで目移りしちゃう! |
カイウス | 射的、金魚すくい、輪投げにヨーヨー釣り…遊ぶところもたくさんあるんだな |
ルビア | せっかくのお祭りなんだし、全力で楽しんじゃいましょ! |
カイウス | ああ、そうだな! |
カイウス | …と、お腹も空いた事だし、まずは何か食べようぜ! |
ルビア | そうね…。でも、何を食べたらいいのかしら。たくさんあって迷っちゃう… |
カイウス | 焼きそばとか焼きトウモロコシとか…ホットドックなんかもあるのか |
ルビア | 待ってカイウス。豚汁もあるみたいよ |
ルビア | どんな食べ物でも、こういう場所で食べる、ごはんは一段と美味しいわよね! |
カイウス | そうだな。うーん…迷うな… |
カイウス | よし!決めた!まずは軽くホットドッグを食べようぜ! |
ルビア | えー?ホットドッグー?あたしは焼きそばがいいなあ |
ルビア | ホットドッグは焼きそばを食べた後にしない? |
カイウス | 待てよ、先に焼きそばなんか食べたら、すぐにお腹いっぱいになって動けなくなるだろ? |
ルビア | ホットドッグだって、食べたらお腹いっぱいになるじゃない |
カイウス | ならないだろ、パンにウィンナー挟んでるだけなんだから |
ルビア | …何よ!レディが、焼きそばを食べたいって言ってるんだから、ここは焼きそばにしなさいよっ! |
カイウス | 焼きそばで騒ぐレディってどんなレディだよっ! |
カイウス | …もういい!オレは一人でホットドッグを食べに── |
| |
男性 | うわあああっ! |
| グアアアアア!!! |
男性 | た、大変だ!会場に魔物が押し寄せてきたぞ! |
女性 | きゃああっ! |
ルビア | た、大変!せっかく楽しいお祭りなのに…滅茶苦茶になっちゃう! |
カイウス | 魔物を何とかするぞ!ルビア! |
ルビア | うん! |
今すぐ食べたい | scene2 |
カイウス | 飛天翔駆! |
| ガアァァ…ッ! |
カイウス | よし、もう少し…! |
ルビア | カイウス!!後ろ!! |
カイウス | えっ? |
| グオオオオオッ!! |
カイウス | うわああっ! |
| ガシャーーーンッ!! |
ルビア | こ、このぉっ…許さないわよ! |
ルビア | アイストーネード!! |
| ギャアアァァァ…! |
ルビア | カイウス!大丈夫!? |
カイウス | ああ。痛かったけど、そこまでひどいケガはしてないよ |
ルビア | で、でも、血が… |
カイウス | 血?血なんて… |
| |
カイウス | って、うわっ!何だこれ!?服が真っ赤だ!! |
ルビア | だから血… |
ルビア | あら?これ…トマトケチャップ…? |
カイウス | うげ…よく見たらオレ、ケチャップまみれだ…! |
ルビア | カイウスがぶつかった屋台、ホットドッグ屋さんだったのね |
カイウス | …うう…服がケチャップまみれで気持ち悪い… |
カイウス | ホットドッグ食べたいと思ってたけどもういいや |
カイウス | …なあ、焼きそば食べに行こうぜ、ルビア |
ルビア | えっ!いいの?さっきまで嫌がってたじゃない |
カイウス | 別にいいだろ?気が変わったんだよ。…ケチャップ洗ってくるから待っててくれよ |
ルビア | あ、うん |
カイウス | ふー。やっぱり、屋台の焼きそばっておいしいよな |
ルビア | 戦って動いた後だから、余計に美味しく感じるわね |
ルビア | ふふっ |
カイウス | ん?何だよ。オレの顔に何かついてるか? |
ルビア | さっきまであんなにホットドッグがいい!って言ってたのに… |
ルビア | 意地っ張りのカイウスにしては珍しいんじゃない? |
カイウス | そ、そんなワケないだろ! |
カイウス | ケチャップかぶってまでホットドッグ食べたいと思う方が変だろ… |
カイウス | だからルビアが食べたいやつ食べればいいやって思っただけだよ |
カイウス | わざわざお前とお祭り行ってまで喧嘩したって、しょうがないしな |
ルビア | カイウス… |
ルビア | うん!そうよね!せっかくだから、楽しまなくちゃ! |
カイウス | これ食べ終わったら、次は射的の屋台に行かないか? |
ルビア | うん!…ありがと、カイウス |
Name | Dialogue |
目覚まし時計 | scene1 |
カイル | う~ん… |
??? | カイル、そこにいたのね |
ジューダス | おい、カイル。お前担当の買い出しは終わったんだろうな? |
カイル | どうしよう…買っちゃおうかな |
リアラ | …カイル?どうかしたの? |
カイル | 見てよ、これ!最新式目覚まし時計だって |
ジューダス | それがどうかしたか? |
カイル | オレ、最近寝坊が多いだろ? |
カイル | だから、早起き出来るように目覚まし時計を買おうか迷ってたんだ |
ジューダス | お前の寝坊は最近ではなく前からだろう… |
ジューダス | 目覚まし時計くらいで、そう簡単に寝坊を克服出来るとは思えん |
カイル | だいじょうぶだよ!この目覚まし時計は、その辺のよりすごく大きな音が出るみたいなんだ |
カイル | これなら、たぶん起きれるんじゃないかな? |
カイル | せっかくだし、買ったら二人にも使わせてあげるよ! |
ジューダス | 僕には必要ない |
リアラ | わたしも起きられるから、目覚まし時計は必要ないと思うわ |
カイル | そっか… |
リアラ | でも、カイルが欲しいなら、買ってみたらどうかしら? |
カイル | うん、そうだね!ありがとう、リアラ! |
カイル | すみませーん!この目覚まし時計ください! |
| |
ジューダス | …だいぶ、歩いたな |
カイル | ねえ、この辺で休憩にしない? |
リアラ | そうね。ここなら静かで見晴らしもいいし、ゆっくり休めそう |
ジューダス | おい、休憩をする暇など… |
カイル | いいじゃん!ちょっとだけだからさ!それじゃ、さっそく… |
リアラ | あ、さっき買った目覚まし時計を使ってみるのね |
カイル | 昼寝で試してみようかと思ってさ。とりあえず1時間設定してみるよ |
カイル | …これで準備OK!それじゃ、おやすみ! |
| ジリリリリリ!!! |
リアラ | きゃっ…!す、すごい音… |
ジューダス | 確かに普通の目覚まし時計より音が大きいようだな…。うるさくてかなわん… |
ジューダス | で、カイルは起きたのか? |
カイル | ……ぐー… |
| |
| ジリリリリリリリリリ!!! |
リアラ | カ、カイル…!起きて…!時間よ! |
ジューダス | これでも起きないとは、呆れて物も言えないな。何のために買ったんだ… |
| グアアアアッ!!! |
ジューダス | 魔物か…!? |
リアラ | 大変、カイルが狙われてしまうわ |
ジューダス | この音で集まってきたのか…!おい、カイル!起きろ! |
リアラ | カイル、危ないっ!! |
カイル | ……う~ん… |
カイル | ん!? |
| シャアアアッ!! |
カイル | うわあっ!! |
カイル | な、なんで魔物が!! |
ジューダス | お前が買った、その目覚まし時計のせいだ |
カイル | え、目覚まし時計?目覚まし時計って魔物を呼ぶの!? |
リアラ | そ、そんな事より今は魔物を倒さないと…! |
目覚まし時計 | scene2 |
カイル | ふー…びっくりしたぁ… |
ジューダス | それはこっちのセリフだ |
ジューダス | まったく…これじゃ目覚まし時計じゃなくて魔物呼び出し装置だ |
リアラ | で、でも、みんな無事でよかったわ |
カイル | うーん…。この目覚まし時計じゃ起きられなかったか… |
リアラ | すごく大きな音がしたのよ |
ジューダス | ああ。魔物を遠くから呼び寄せるくらいな… |
カイル | ええっ!?全然聞こえなかったよ!? |
リアラ | よほど、眠りが深いのね… |
カイル | 目覚まし時計は駄目か…他に何か方法はないかな? |
ジューダス | あの大音量でも起きられなかったんだ。諦めた方が賢明だろう |
カイル | そんな!? |
どんなデザインが好き? | scene1 |
カイル | えっと…あとはグミと食べ物を買えば、買い出しは終わりかな… |
カイル | それ以外に何かやっておく事あったっけ? |
リアラ | あとは…そうね。装備品の点検はどうかしら |
カイル | 装備品の点検? |
リアラ | うん。例えば武器や防具が壊れそうになってないか…とか |
カイル | そういえば最近オレの剣、切れ味悪いんだよな… |
リアラ | それなら、鍛冶屋に行って手入れして貰った方がいいかも |
カイル | 他の装備品も… |
カイル | あ! |
リアラ | どうしたの、カイル? |
カイル | ジューダスの仮面、大丈夫かなって思ってさ |
リアラ | ジューダスの仮面…?特に壊れていたところはなかったと思うけど… |
カイル | うん。見た目はそうだけどさ |
カイル | 戦ってる時も仮面を被ってるし。もしかしたら、仮面の内側にヒビが入ったりとか…ありそうだろ? |
リアラ | 確かに…そうかも知れないわね |
カイル | だろ?だからさ、予備の仮面を買ってプレゼントするのはどうかな? |
リアラ | う、うん…。喜んでもらえるといいわね。…でも、大丈夫かしら… |
| |
カイル | これなんかどうかな? |
リアラ | いいけど…大きすぎない?それに、派手だと思うわ |
リアラ | 毎日身に付けるものだもの。ジューダスが好きそうなものを選んであげましょう? |
カイル | ジューダスが好きそうなもの、かぁ… |
カイル | ジューダス、どういうデザインが好きなんだろう…? |
リアラ | うーん…そうね… |
リアラ | やっぱり本人に聞くのが一番じゃないかしら |
カイル | うん、そうだね! |
カイル | よし!どんな仮面が欲しいか、ジューダスに聞きに行こう! |
どんなデザインが好き? | scene2 |
カイル | ジューダスー! |
ジューダス | 戻ってきたか。買い出しは終わったのか? |
リアラ | ええ、あとは装備品の点検だけよ |
ジューダス | そうか |
カイル | ねえねえ!ジューダスはどんなデザインが好きなの? |
ジューダス | …突然、何の話だ |
カイル | あ…ごめん!えっと… |
リアラ | カイルと装備品の点検の話をしていたら、ジューダスの仮面の話になったの |
リアラ | それでジューダスの付けてる仮面がいつも同じ物だったから、カイルが新しいのを買おうって |
カイル | 予備があれば、壊れても安心でしょ? |
ジューダス | また、余計な事を… |
ジューダス | 僕の仮面はこれ一つあれば十分だ、予備の仮面なんて必要ない |
カイル | でもさっき、あっちの店にカッコイイ仮面がたくさんあったんだよ! |
カイル | 超強そうで超コワ~イ鉄製のライオンマスクとか! |
ジューダス | 鉄製…ライオンマスク? |
リアラ | え、ええ…。カイルが気に入ったみたい |
ジューダス | そんな重い物を被って戦えるのかお前は… |
カイル | うーん、駄目かあ…。カッコいいとと思ったんだけどなぁ |
カイル | じゃあ、レインボーマスクは!? |
カイル | 光の当たり方で仮面の輝き方が違うんだってさ! |
ジューダス | 輝いてどうするんだ…!魔物に見つかりやすくなるだろう! |
ジューダス | まったく…なぜそうお前はおかしな仮面ばかり勧めるんだ… |
リアラ | …カイル、やっぱりジューダスにしっかり話を聞いてから仮面を見に行くべきよ |
カイル | えー、オレは似合うと思ったんだけどな… |
ジューダス | 本気でそう思ってるなら、お前のセンスは最悪だな… |
カイル | そんな事ないよ!ほら!あそこのお店!仮面が飾ってあるでしょ! |
カイル | お店に並んでいる仮面を見たら欲しくなるかもしれないよ? |
カイル | あ、ほら!あそこにあるやつとか一緒に見てみようよ!! |
リアラ | あっ!カイル!! |
ジューダス | まったく…落ち着きのない奴だな… |
リアラ | でも、そこがカイルらしいわ。行きましょう、ジューダス |
| |
ジューダス | おい、カイル… |
カイル | あ、ジューダス!これはどうかな!? |
カイル | 果物の盛り合わせ風の仮面!女の人にも人気なんだって! |
ジューダス | おいカイル、何度も言うが、僕は予備の仮面なんて── |
カイル | これも駄目かあ… |
カイル | じゃあ、もっとジューダスが好きそうな仮面を探してくるよ! |
ジューダス | おい!人の話を── |
リアラ | ふふっ、大変ねジューダス |
ジューダス | そう思うなら、あいつの暴走を止めて来てくれ… |
Name | Dialogue |
見た事があるんです | scene1 |
ルーティ | 着いたわ。旅の行商人達が店を開いてる通りは、ここよ |
エステル | すごい活気で楽しそうです!誘ってくれてありがとうございます、ルーティ |
ルーティ | でしょう? しかも、結構な掘り出し物のお宝が眠ってるらしいのよね |
エステル | この辺りは骨董品の商売が盛んなんですね |
骨董商 | ええ、それはもう盛んですとも。骨董品の聖地と言っても過言じゃないくらいですよ |
ルーティ | だ、そうよ |
ルーティ | …てかあんた、気安く話しかけないでよね |
骨董商 | ああ、失礼いたしました。私、旅をしながら骨董品を売り歩いている者です |
骨董商 | どうです、よければうちの商品も見ていきませんか |
骨董商 | この花瓶なんていかがです?保存状態もよくて、綺麗でしょう? |
エステル | …これは… |
ルーティ | あー、パスパス。あたしは掘り出し物のお宝を探しに来たのよ。花瓶なんかじゃないわ |
骨董商 | そうおっしゃらずに、なかなか市場に回らない人気のある陶芸家の作品なんですよ |
骨董商 | この逸品にふさわしい美しいお嬢様方のお手元に是非置いていただきたいのです! |
ルーティ | しつこいわね…。あんたも商売人なら引き際ってヤツをわきまえなさいよね |
エステル | でもルーティ、これよくできてますよ?本物そっくりです |
ルーティ | え?本物「そっくり」?それって… |
エステル | ただちょっと違うのが、ほら、ここ、花瓶の表面。ツルツルしてますよね? |
エステル | 本物は表面の加工をしないのでザラザラしているんです。この陶芸家の特徴なんだそうですよ |
骨董商 | な、何を仰ってるんですか!?これは── |
エステル | それと花瓶の底にあるはずの作者のサインがないですね…それ以外はすごく似ています |
骨董商 | っ!! |
ルーティ | エステル!あんた、花瓶ってか…骨董品の事がわかるの!? |
エステル | 骨董品とかよくわかりませんけど…でもこの花瓶なら本物を見た事がありますから |
骨董商 | なっ…そんなわけがない!ここにある花瓶こそが正真正銘… |
ルーティ | あんた、あんまりしつこいと衛兵呼ぶわよ |
骨董商 | くそっ! |
ルーティ | ふん。偽物売ろうなんてヤツどこにでもいるんだろうけど、アレはちょっとひどかったわね |
ルーティ | それにしてもすごいじゃないエステル。意外と目利きなのね |
エステル | えっと、どうなんでしょう…?自分ではよくわからないです |
ルーティ | 実際、骨董品の本物と偽物を見分けたんだもの。たいしたもんだわ |
ルーティ | …そうだ!エステルに骨董品を見分けて貰えば… |
ルーティ | 安く仕入れて、高く売る事だって出来るんじゃない…? |
エステル | ルーティ?ぼそぼそと一人で何をしゃべってるんです? |
ルーティ | あ、ううん!なんでもないの! |
ルーティ | それより、エステル。あたしにいい骨董品を選んでくれないかしら? |
エステル | え?それは構いませんけど… |
ルーティ | あたしの家、よく来客があるから壺でも置いて家の雰囲気をよくするのもいいかなって思ったのよ |
ルーティ | ただ、お金はあまり持ってないから、できるだけ安くて上等な骨董品が欲しいんだけど… |
ルーティ | ほら、さっきあんた、偽物を見抜いたじゃない。その要領でお願い出来ない? |
エステル | …でも、あれはたまたま… |
ルーティ | たまたまでも大丈夫よ。さっきの一件であたしが見るよりあんたの方が適任だってわかったもの |
エステル | そうでしょうか… |
ルーティ | エステル、お願い!あたしを助けると思って、ね? |
エステル | …わかりました。そこまで言うなら見てみますね? |
ルーティ | ありがと!じゃあ、さっそく骨董品探しにレッツゴー! |
見た事があるんです | scene2 |
ルーティ | ふう…これで、おおかた見て回ったかしら |
エステル | はい。いろんな壺や陶器…見ていてとても楽しかったです! |
ルーティ | そんな事より…どうだった!? |
ルーティ | これ!っていう骨董品はあった? |
エステル | あの、それなんですけど… |
エステル | 一緒に見た中には本物はありませんでした。ルーティは、その…本物が欲しいんですよね? |
ルーティ | うっそー!?あんなに見たのに全部偽物なの!? |
ルーティ | はぁぁあ~… |
エステル | ルーティ…ため息までついて…そんなに骨董品が欲しかったんです? |
ルーティ | あ、ううん!大丈夫よ!気にしないで |
ルーティ | しっかしあんた、ホントすごいわね。作者や年代もバラバラなのに全部偽物ってわかるなんて |
エステル | あ、それは簡単でした。全部、お城に本物があるものばかりでしたから |
ルーティ | え? |
ルーティ | お城に…本物が!? |
エステル | はい、いろんな壺や陶器…今度ルーティをお招きしてお見せしますね! |
ルーティ | さ、さすがお姫様…ね |
強くなりたいんです! | scene1 |
エステル | 今日もいい天気ですね。こんな日は街の外に遊びに行ってみたくなります |
エステル | でもそうすると、護衛が必要だからとフレン達を煩わせてしまう事になってしまいますよね… |
エステル | …わたし、フレン達騎士団の方々に守られてばかりですね… |
エステル | 自分の身くらい自分で守れるように強くなりたいです… |
エステル | あ、いい事を考えました! |
| |
エステル | フレン! |
フレン | エステリーゼ様、どうされました? |
エステル | はい、あの…お願いがあるんです |
エステル | わたしに騎士団の剣術の稽古をつけてくれませんか!? |
フレン | 剣術の稽古…ですか?それはまたどういう… |
エステル | 魔物達に襲われても、自分の身くらい自分で守れるようになりたいんです |
フレン | 素晴らしいお心がけですが、エステリーゼ様は充分お強いですし、今さら稽古の必要はないと思いますよ |
フレン | それにもし本当に危険がある時は私たち騎士団が命に賭けてお守りします |
フレン | ですから、エステリーゼ様がそのような心配をなさる必要は── |
エステル | それじゃ駄目なんです!! |
エステル | みんなに守られるばかりではなく、自分の身くらい自分で守れるようになりたいんです! |
フレン | …自分の身を守れる力ですか… |
フレン | …わかりました。そこまでおっしゃるのでしたら |
フレン | 私でよければ、稽古のお相手をさせていただきます |
フレン | ただし、危険のない形で行います。それでよろしいですね? |
エステル | はい、ありがとうございます! |
フレン | それでは、あちらで稽古を始めましょう |
強くなりたいんです! | scene2 |
エステル | やぁっ! |
フレン | はっ! |
フレン | さすがですね、エステリーゼ様。使い慣れてない武器だというのにお見事です |
エステル | …フレン、本気出してませんよね? |
フレン | え、い、いえ!そんな事は… |
エステル | なら、どうして私に打ち込んで来ないんです? |
エステル | 確かにフレンは強いです。でも、だからといって、そんなに手を抜かれては稽古にならないです |
フレン | ですから、これは稽古ですし、危険のない形で行うと… |
エステル | 駄目です。真剣味がなくては本当の稽古になりません |
フレン | しかし… |
エステル | …こうしませんか? |
エステル | もし今から5分の間に、わたしが一本でも取れたら、手を抜かずに稽古をつけてください |
エステル | 逆に、できなかったら稽古は諦めます |
フレン | エステリーゼ様… |
フレン | わかりました、そのご提案お受けいたしましょう |
フレン | …行きますよ! |
エステル | はいっ! |
フレン | はっ!! |
エステル | つっ…! |
エステル | きゃっ…っ! |
| ずでんっ |
フレン | エステリーゼ様!大丈夫ですか!? |
エステル | 隙あり…ですっ!! |
フレン | なっ…! |
| カキンッ! |
エステル | 弾き返されてしまいました…残念です… |
フレン | まさか転んだ体勢のまま攻撃を繰り出すとは…驚きました |
エステル | 時間切れになりそうだったので、つい夢中で… |
エステル | でもさすがフレンですね。隙を狙ってみたけど駄目でした |
フレン | いえ、あの状況ですかさず攻撃へ転じるなんてそう出来る事ではありませんよ |
エステル | 当てる事は出来ませんでしたが…なんだか、すっきりしました |
エステル | わたしのわがままを聞いてくれて、ありがとうございました |
エステル | では、約束通り、おとなしく城の中に戻りますね |
フレン | …ふぅ、あの攻撃はさすがに危なかったな |
フレン | あの状況でも諦めない…エステリーゼ様はご自分で思っているより、ずっとお強い… |
Name | Dialogue |
海と乙女心 | scene1 |
ライラ | 海にいる人達…楽しそうですわね |
ライラ | 私もあんな風に可愛い水着を着て… |
ライラ | …って、私ったら何を考えているのでしょう |
スレイ | 居た! |
スレイ | おーい、ライラー! |
ライラ | 皆さん…!? |
スレイ | 何も言わずにいなくなるから心配したよ! |
ライラ | ごめんなさい…海で遊んでいる人達の声につられてしまって、つい… |
エドナ | 今日は暑いから、海水浴に来てる人間も多いわね |
スレイ | みんな、気持ちよさそうに泳いでるな |
ライラ | ええ、それに皆さんとても楽しそうです |
エドナ | あの人間と同じように遊んでみたいのね |
スレイ | そうなの? |
スレイ | だったら、せっかくだし、みんなで海に入っていこう! |
ミクリオ | おい、スレイ…。海に入るって── |
スレイ | 泳ぐんだから、水着が必要だよな… |
スレイ | よし、オレがみんなの分の水着を買ってくる!ちょっと待ってて! |
ライラ | みんなの分… |
ライラ | えっ!?スレイさん!? |
エドナ | …どうするの?これ… |
ミクリオ | 僕に聞かないでくれ…まったく、考えが浅いと言うか… |
エドナ | とりあえず、追いかける? |
ライラ | え、ええ。そうしましょう! |
海と乙女心 | scene2 |
店主 | 申し訳ありません。今日は水着がよく売れてまして、残りはこの1着しか… |
スレイ | それじゃあ、その1着だけでもください! |
店員 | しかし、こちらは女性用ですが…本当にお買い上げに…? |
スレイ | はい!お願いします! |
ライラ | スレイさん! |
スレイ | ライラ! |
スレイ | ごめん、水着なんだけど |
スレイ | もう売り切れちゃったらしくてこれ一つしか手に入らなかったんだ |
エドナ | 女性用ね |
ミクリオ | スレイ!こんなところで女性物の水着を堂々と出すのはまずい! |
スレイ | え?なんで? |
ミクリオ | …キミはどれだけ無頓着なんだ… |
ライラ | ふふ、スレイさんらしいですわ |
エドナ | で、どうするのその水着 |
スレイ | そうだな… |
ミクリオ | …買ってしまったものは仕方がない。ライラにプレゼントしたらどうだい? |
ライラ | え!?でも、エドナさんは… |
エドナ | それ、ワタシの柄じゃないわ。あなたの方が似合うでしょ |
ライラ | …よろしいのですか? |
ライラ | …皆さん… |
ライラ | ありがとうございます!さっそく着てみますわ! |
ライラ | …どうでしょうか…? |
エドナ | ええ、似合ってるわ |
エドナ | ほら…こういうのはあんた達が言うべきよ |
ミクリオ | うん。「スレイが買った水着」にしてはすごくよい感じだと思う |
ミクリオ | 残り物には福があるっていうのは本当だね |
スレイ | …ん?なあミクリオ、それってどういう―― |
ライラ | ありがとうございます!とっても嬉しいですわ! |
ライラ | ふふ…この水着、本当に可愛らしくて気に入ってしまいました |
ライラ | 皆さん、私を捕まえてごらんなさーい |
スレイ | おっ!追いかけっこだな!待てーっ! |
エドナ | ミボ、よく見ておきなさい。ああやってはしゃぐ姿こそ乙女心であり青春よ… |
エドナ | でも男女二人があのノリでやると、周囲をとても微妙な気持ちにさせるわ… |
ミクリオ | 覚えておく…。しかし、スレイしか見えてないせいで、周りの人間たちは唖然としてるね… |
ミクリオ | はあ…。見てるこっちがいたたまれなくなってくるよ… |
逸る気持ち | scene1 |
スレイ | ふー…今日も暑いなぁ… |
ミクリオ | まったくだ…。少し動いただけで汗が滲んでくるよ |
ライラ | お二人とも、最近猛暑が続いていますし、よかったら避暑に行きませんか? |
ミクリオ | 避暑?一体どこへ… |
ライラ | 涼しいだけでなく、とても楽しい場所、ですわ♪ |
スレイ | 楽しい場所? |
| |
スレイ | わぁー!すごい人の数だな-! |
ミクリオ | なるほど、海か |
ライラ | ええ、今日は暑くて天気もいいので浜辺がいっそう賑わっているとお聞きしまして |
スレイ | ライラ!ボートのレンタルもあるって! |
ライラ | 海の上で寝そべる事が出来ますね。ふふ、気持ちよさそうです |
ミクリオ | 二人ともはしゃぐのは構わないけどあまり大声で話さない方がいいんじゃないかい? |
ミクリオ | 僕ら天族の姿は誰にも見えてないんだ |
ミクリオ | これだけ人間が多いと、こちらに気付いて変な目で見てくる者もいるかもしれない |
スレイ | そうだな。せっかくみんなで遊びに来たんだし… |
スレイ | よし!まずは荷物置き場兼休憩場所の確保だな! |
ライラ | そうですね。どこかに空いているところは── |
客 | うわあああっ! |
ミクリオ | 悲鳴!? |
スレイ | 大変だ!海から魔物が! |
ライラ | スレイさん、ミクリオさん!行きましょう! |
逸る気持ち | scene2 |
ミクリオ | くっ…なんだこいつら。数が多すぎる! |
ライラ | お二人とも、下がってください! |
ライラ | トルネードファイア! |
| ギャアアアアアァァァ… |
ミクリオ | ライラの火がかなり効いている… |
スレイ | すごいよライラ。一網打尽じゃないか! |
ライラ | ありがとうございます。皆さん無事でよかったですわ |
ミクリオ | 今ので魔物は全て倒せたはずだ。もう心配はなさそう── |
男 | おう、坊主!お前さん強えなぁ! |
男 | たった一人であんなたくさんの魔物をやっつけちまうだなんてよ! |
スレイ | え…?そ、そんな事は… |
男 | はっはっは!謙遜すんなって! |
男 | 退治してくれてありがとな。気を取り直して、お前さんも楽しんでけよ! |
スレイ | …本当はオレだけじゃないんだけどな… |
ミクリオ | 仕方ないさ。彼らには僕らの姿が見えてないからね |
スレイ | みんなの姿も見えてたらいいんだけど… |
ミクリオ | どうかな…見えたところで、ただ混乱を招くだけかもしれない… |
ミクリオ | …ところで、ライラはどこへ行ったんだ?姿が見えないようだけど… |
スレイ | あれ?ホントだ。さっきまで居たのに… |
ライラ | スレイさーん!ミクリオさーん! |
ミクリオ | もう水着に着替えたのか!?まだ、荷物を置く場所すら決めてないのに… |
ライラ | 急がなくてはなりません |
スレイ | え? |
ライラ | 先ほどの魔物達は退ける事が出来ましたが… |
ライラ | まだ陸に上がって来ていない魔物が、海の中に潜んでいるかもしれませんわ |
ライラ | また誰かが襲われてしまう前に、しっかり海の中まで確認しておきませんと |
ミクリオ | それは確かに、そうした方がより安全かもしれないね… |
ライラ | ですから、私が先に海の中へ潜って安全かどうか調べてきますわ♪ |
ライラ | お二人とも準備が出来ましたら海の方へ来てくださいね |
スレイ | う、うん。わかったよ |
ミクリオ | もっともらしい事を言ってたけど、単に早く海に入りたかっただけっぽいね |
スレイ | はは! ライラが楽しそうでよかったよ |
スレイ | さ、オレ達もさっさと着替えて泳ごう! |
ミクリオ | そうだね。せっかく海に来たんだし… |
ミクリオ | って、スレイ!おい!荷物はどうするんだ!? |
Name | Dialogue |
波の音に誘われて | scene1 |
スレイ | 結構歩いたけど、遺跡まであとどれくらいだろう? |
ミクリオ | 地図によると、もう少し先みたいだ… |
エドナ | 待って |
ライラ | エドナさん、どうされました? |
エドナ | …波の音が聞こえない? |
ミクリオ | ああ、近くに海があるんだ |
エドナ | …そう… |
エドナ | なら、海で少し涼んで行きましょ。歩きづめで疲れたわ |
ミクリオ | 疲れて休憩したいなら、わざわざ海に行かなくても── |
エドナ | …うるさいわよミボ。かよわい女の子の意見が聞けないというの? |
ミクリオ | いたっ!傘でつつくな! |
ライラ | 私もエドナさんに賛成ですわ少しでしたら休憩しても問題ないと思います |
スレイ | オレも大賛成!ミクリオもいいだろ? |
ミクリオ | はぁ……仕方ないね |
ミクリオ | いたっ!このっ!エドナッ!! |
ライラ | ではでは早速、海を目指して出発しましょう! |
| |
スレイ | おぉ~!見渡すかぎりの青! |
ライラ | スレイさんが海を見る時はいつも楽しそうですわね |
スレイ | オレ、ほとんど海を見た事なかったから… |
スレイ | だから海にくるといつもテンション上がっちゃうんだ |
ミクリオ | 文献で知っているのと、直に見るのとでは全然違うしね |
スレイ | そうそう!本で見たどの挿絵よりもずっと綺麗──… |
商人 | どっ、泥棒──!! |
エドナ | …何なの? |
ミクリオ | 旅の商人が荷物を奪われたんだ! |
スレイ | 行こう! |
波の音に誘われて | scene2 |
泥棒 | お、お助けーっ!! |
ライラ | 逃げてしまいましたわね… |
スレイ | あの、荷物は大丈夫ですか? |
商人 | はい!全て無事でした…!本当にありがとうございます!何とお礼を申し上げればいいか… |
スレイ | たまたま通りがかっただけです。気にしないでください |
商人 | そういうわけには…ああ!そうだ!女性用の水着なのですが…ご婦人へのプレゼントにどうぞ! |
スレイ | え、いいんですか? |
ミクリオ | 受け取るのか?女性用の水着だぞ? |
スレイ | マズイかな? |
エドナ | お礼なんだし、遠慮しないで受け取っておきなさい |
商人 | …どうしました?誰とお話しをされて… |
スレイ | あ、いえ、何でもないです!ありがとうございます! |
ライラ | 可愛らしい水着ですわね |
エドナ | 着てみたらどう?ミボ |
ミクリオ | 着るわけないだろ! |
スレイ | ちょうどいいし、エドナかライラ、どうかな?この水着 |
ライラ | …このデザインならエドナさんに似合いそうですわ |
スレイ | そうだね。じゃあ、はい、エドナ |
エドナ | ワタシにあられもない姿をさせたいのね? |
スレイ | そんなつもりじゃないけど、……もしかして、水着着るの、嫌だったかな? |
エドナ | 別に…着て欲しいなら着てあげない事もないわ |
ライラ | 決まりですね!あちらで着替えましょう!エドナさん! |
エドナ | …着たわよ |
ミクリオ | いいんじゃないか? |
ライラ | パーカーに髪紐まで、可愛いですわ♪ |
スレイ | うん!おしゃれだし、すごく似合ってるよ! |
エドナ | …ワタシが着てるんだもの。似合って当然ね |
ライラ | ふふ、さあさあ皆さん、せっかくですわ、波打ち際まで行ってみましょう! |
スレイ | くぅ~!冷たくて気持ちいい! |
ミクリオ | 近頃暑かったし、水の冷たさが心地いいね |
ライラ | エドナさんは、海に入らないんですか?せっかく水着に着替えましたのに |
エドナ | ワタシは砂浜でゆっくりしてたいから… |
ミクリオ | 海で涼みたいって言ってたのに海には入らないのか… |
ライラ | ふふ、エドナさんはお二人のために休憩を提案したのですわ |
スレイ | どういう事? |
ライラ | 昨夜遅くまでお二人が遺跡の事を調べられていた事をエドナさんにお話したのです |
ライラ | 遺跡に着く前にお二人を休ませないと |
ライラ | 遺跡を楽しめないのではと心配されてましたわ |
エドナ | ライラ…いい加減な事言わないで |
スレイ | そうだったんだ。エドナ、ありがとう! |
エドナ | ライラが言ってるだけ…。ワタシは別に… |
ミクリオ | まあ……僕らの体調を案じてくれた事には感謝するよ |
エドナ | だから違うって言ってるでしょ、ミボ |
ミクリオ | うわっ!だから傘でつつかないでくれ! |
エドナ | 思い出したわ。海に来たら顔以外を砂に埋めるっていうステキな遊びがあるのよ |
エドナ | ミボ、大人しくしなさい。埋めてあげるから |
ミクリオ | するわけないだろ!断固遠慮する! |
エドナ | 女性の厚意を断るなんてほんと野暮ね。ミボだけに |
ミクリオ | どこが厚意なんだ!や、やめっ…わあああ! |
ライラ | エドナさーん。あまり大きな術は使っちゃ駄目ですよ~ |
目指す場所は | scene1 |
スレイ | うん、遺跡へはこの道で合ってるみたいだ |
スレイ | それにしても、珍しい古代の壁画かぁ…!何が描いてあるんだろう |
ミクリオ | その遺跡は大昔に存在した王の墓と言われている… |
ミクリオ | 興味深い遺物が沢山見られるかもしれないね |
スレイ | 考えるだけでワクワクしてきた!!急ごうミクリオ! |
ミクリオ | ああ! |
エドナ | まったく、二人とも相変わらずの遺跡バカね |
ライラ | まぁまぁ、エドナさん。知的探究心があるのはとてもいい事ですわ |
ライラ | スレイさん達が遺跡を探検している間、私達も楽しみましょう! |
エドナ | で、本当に遺跡の近くにあるの? |
ライラ | はい。きちんと本で調べましたから間違いありませんわ! |
ライラ | ときにエドナさん、例のものは持ってきましたか? |
エドナ | …持ってきたわよ。こういう時くらいしか使う事ないもの |
| |
エドナ | …あ |
エドナ | みっけ、超みっけ |
ライラ | あら、ガルドですか? |
エドナ | ええ、今日も幸先がよさそうね |
エドナ | あら… |
エドナ | また、ガルドみっけ |
ミクリオ | またか?今日はやけに拾うな… |
ミクリオ | なんでこんなにお金が落ちてるんだ…? |
スレイ | 財布に穴が空いちゃった人がいて、気付かなかったとか? |
エドナ | ワタシに拾われるために、ずっと待ってたのね |
ライラ | 道しるべとしてわざと落としていったというのはどうでしょう? |
ミクリオ | それはないんじゃないか? |
泥棒 | おい!そこのお前!! |
スレイ | へっ!?オレ? |
泥棒 | この辺りに金が落ちてなかったか!? |
スレイ | ああ、さっきのはあなたの!大丈夫、拾ってあり── |
泥棒 | それは俺が奪った金だ!返しやがれ!! |
エドナ | あ~、頭の悪そうな盗人ね |
ミクリオ | 盗んだ金を返せだなんて盗人猛々しいとはこういう事か… |
スレイ | このお金は渡せない。残りの分も持ち主に返すんだ! |
目指す場所は | scene2 |
騎士団 | 窃盗犯を捕まえていただけて助かりました。ご協力感謝いたします! |
スレイ | いえ、あとはよろしくお願いします |
ミクリオ | これで盗まれたものは、全て元の持ち主に戻るだろう |
エドナ | 残念ね。もっと拾いたかったわ |
ミクリオ | …君は金銭が好きなのか、ただ単純に拾うのが楽しいのか一体どっちなんだ…? |
ライラ | さあさあ皆さん、日が暮れる前に目的地に向かいましょう! |
エドナ | …そうね、急ぎましょう |
ミクリオ | …?珍しく積極的だな… |
| |
スレイ | あの壁画すごかったよなぁ~どれもこれも見飽きないものばかりだよ! |
ミクリオ | ああ!壁画の状態もかなりよかった |
スレイ | …あれ。そういえばライラ達は? |
ミクリオ | さっきまで近くに居たはずだけど…どこに行ったんだ? |
| |
エドナ | やっと海に着いたわ。 |
ライラ | はい!思い切り羽根を伸ばしてしまいましょう♪ |
スレイ | 居た! |
スレイ | へえ、こっちの方は海だったんだ |
ミクリオ | 水着なんていつの間に持ってきたんだ…? |
ミクリオ | 僕達は遺跡を調べに来たっていうのに… |
エドナ | 察しなさい、ミボ。大人の女性はあんた達お子様の遺跡探検に飽きているのよ |
ミクリオ | …それは君が短気だからじゃないのか? |
エドナ | ……。…言うじゃない、ミボのくせに |
ライラ | まあまあ!ミクリオさんもスレイさんも一緒に遊びませんか? |
エドナ | …ふん… |
スレイ | オレ達も遊んで行こうぜ、ミクリオ! |
ミクリオ | …まあ、遺跡の調査はもう済んだし、少しはこういうのもいいかも知れない |
ライラ | 照り付ける太陽…波のさざめき…自然あふれる贅沢な空間ですね… |
エドナ | 来たかいがあったわ |
スレイ | なあ、ミクリオ!この辺りの岩、なにか絵が描かれてないか!? |
ミクリオ | なんだって!? |
ミクリオ | これは…あの壁画の絵と似てるな… |
スレイ | もしかして王の墓は海にあったのかな? |
ミクリオ | どうだろうね。ここにあったのは墓じゃなくて宮殿の方だったのかもしれないし |
スレイ | 宮殿はないんじゃないか?そもそも、宮殿はあっちの街にあるわけだし |
ミクリオ | 宮殿が2つあったとも考えられる。さっきの壁画を覚えてるだろ?宮殿の絵が2つあったはずだ |
スレイ | 待てよミクリオ、あれは宮殿の絵じゃなくて―― |
エドナ | …また始まったいつもいつもよく飽きないわね。……あら? |
エドナ | ガルドみっ…け? |
ライラ | どうされました? |
エドナ | ガルドじゃない… |
ライラ | 古い…古代のお金みたいですね。お二人に見せてさしあげたらきっと喜びますわ |
エドナ | …そうね。でも、簡単には見せてあげない |
ライラ | …もしかして、先ほど言われた事を根に持ってらっしゃるんですの? |
エドナ | そんなわけないでしょ。でも、生意気なミボにお灸をすえるいい機会だと思わない? |
ライラ | あ…エドナさん、今、すごく悪い顔されてますわ |
Name | Dialogue |
海でイベント | scene1 |
スパーダ | あー、暑ぃ~…。さすが、南国… |
スパーダ | こんな暑さ、ア・ジュールじゃまずあり得ねぇぜ |
スパーダ | こんなに暑いと、海でパーッと泳ぎたくなるよなぁ… |
ルカ | そういえば今日、この近くの海でイベントやってるって聞いたよ |
スパーダ | マジか!? |
スパーダ | 海でイベントっつー事は水着の美女が沢山集まる…って事だよな |
スパーダ | おい、そのイベントって水着を着て参加したりするのか!? |
ルカ | う、うん…。参加者はみんな、水着だったと思うよ |
リカルド | 海でイベントか…この暑さをしのぐには丁度いいな |
スパーダ | よっしゃあ!オレ達もそのイベントに行こうぜ! |
ルカ | ええっ!?でも… |
スパーダ | 何、ためらってんだよ海と水着と聞いて行かねえなんて、男がすたるってモンだぜ! |
スパーダ | ほらほら、早く行こうぜ!! |
ルカ | あっ!ちょ、ちょっと!スパーダ!! |
ルカ | …行っちゃった |
リカルド | まったく、人の話を最後まで聞けんのかあいつは… |
リカルド | 仕方ない。ルカ、スパーダを追うぞ |
ルカ | う、うん! |
海でイベント | scene2 |
スパーダ | おおし!着いたぜ!この先がイベント会場だな…! |
スタッフ | イベント参加者の方ですね!こちらで受付をお願い致しますー! |
スパーダ | お…おう…!?わかった! |
スパーダ | …何かよくわかンねぇけど参加受付しちまったな… |
スパーダ | 参加するために水着まで買っちまったしもう、後には引けねェ! |
スパーダ | ついでにイベントの1位をとって、会場の水着美女達にいいところを見せてやる |
スパーダ | うまくいけば水着美女と話が出来るかも知れねェからな! |
スタッフ | お待たせいたしました。それでは会場へどうぞ! |
スパーダ | おっしゃ!行くぜぇー! |
| |
スパーダ | って!うおおお!?なんだよコレ!? |
スパーダ | む、ムキムキの奴等ばっかじゃねーか!! |
スパーダ | お、女もいるけどすっげぇ筋肉… |
ルカ | あっ!スパーダ! |
スパーダ | ル、ルカ!?リカルド!?客席にいたのか…! |
スパーダ | おい、ルカ!何なんだよ、このイベント! |
ルカ | えっと…これは… |
リカルド | 筋肉自慢大会らしい |
スパーダ | なっ、なんだそりゃあ!? |
司会者 | さあ!参加者が全て出揃いました!これより、パフォーマンス部門を開始いたします! |
スパーダ | ちょ、ちょっと待てー!! |
ルカ | ス、スパーダ…お疲れ… |
リカルド | なんだ…もう着替えたのか |
スパーダ | …… |
ルカ | い、いいパフォーマンスだったと思うよ… |
スパーダ | 慰めは要らねェよ! |
スパーダ | つーか何だよ!?筋肉自慢大会って!! |
リカルド | 「日々、肉体美を追求している者達が 究極の肉体美を求めて 競い合う大会」だそうだ |
リカルド | 参加者達はこの日の為に過酷な筋トレ、厳しい食事制限をこなしているらしい |
スパーダ | そういう情報は要らねェから… |
ルカ | ご、ごめんね。ちゃんと説明できればよかったんだけど… |
リカルド | しっかり、ルカの話を最後まで聞かないからそうなるんだ |
スパーダ | くっそー…!オレはムチムチ水着美女に囲まれてキャーキャー言われてぇのに… |
参加者A | ああ、いたいた!スパーダ君! |
スパーダ | えっ…!? |
参加者A | いやあ、若いのに素晴らしいパフォーマンスだったよ! |
参加者B | ああ、そうだな!可能性を感じるものだった! |
スパーダ | ど、どうも… |
参加者A | さ、次はベンチプレス部門だ! |
スパーダ | はっ!?まだあんのかよ! |
参加者B | もちろんだとも!あと三つの部門があるよ! |
参加者A | さ、行こう!!そして、肉体美について我々と心行くまで語り明かそうじゃないか! |
スパーダ | え、いや、オレはもうリタイア… |
スパーダ | ちょ、放せって!話聞け!ルカ!リカルド! |
スパーダ | 助け──… |
ルカ | 連れていかれちゃった… |
ルカ | ど、どうしよう、リカルドさん! |
リカルド | 放っておけ。自業自得だ |
リカルド | 下心丸出しで、人の話を聞かないとどうなるか… |
リカルド | これであいつも、身を以て知るだろう |
スパーダ | うおおおお!ムキムキに囲まれるのはいやだぁぁぁあああ──…!!! |
何でだよ!? | scene1 |
スパーダ | うおっ!すごい人の数だ!今日は天気いいし、暑いからなぁ |
スパーダ | 絶好の海日和ってやつだな! |
スパーダ | 海の家だけじゃねぇ、屋台もたくさんあるし… |
スパーダ | よっしゃ!まずは軽く腹ごしらえでも…ん? |
スパーダ | あそこにいるのは… |
スパーダ | よ!ミラ! |
ミラ | スパーダか!こんなところで会うとは奇遇だな |
スパーダ | そりゃ、こっちのセリフだぜ。ミラも泳ぎに来たのか? |
ミラ | いや、私は美味そうな匂いがしたのでそれにつられて…な |
スパーダ | 食べ物目的かよ! |
スパーダ | まあ、屋台も沢山来てるしな… |
ミラ | ところで、スパーダあの者達は何をやっているんだ? |
スパーダ | あ?ありゃ、ビーチフラッグっつってな… |
スパーダ | 合図とともに一斉に走ってあの旗を取った奴が勝ち…つー遊びだな |
ミラ | ふむ…なかなか面白い遊びだな… |
ミラ | 砂浜や海で遊び、腹を空かせたところで屋台でご飯を食べる… |
ミラ | 海とは素晴らしい場所だな! |
スパーダ | お、おう… |
スパーダ | 海が素晴らしいのは同意するが、食い物メインなのがミラらしいな |
スパーダ | ま、オレも屋台を見て回ろうと思ってたんだ。ミラも一緒にどうだ? |
ミラ | ああ、勝手もわからないしよかったら案内してくれ |
ミラ | スパーダ、ここに建っている小屋は何だ? |
スパーダ | ああ、そいつは「海の家」ってやつだ |
ミラ | 浜辺に建っているのに「海の家」とはどういう事だ…? |
ミラ | …もしや有事の際に海中に潜る事が出来る設備を備えているのでは… |
スパーダ | いや、どっからどう見てもそんな設備はついてねぇだろ |
スパーダ | 単にメシや海で使う浮き輪なんかを売ってるところだよ |
ミラ | なるほど、お店なのか |
ミラ | この辺は、たくさんの屋台が並んでいるな |
スパーダ | ああ。かき氷に焼きそば…いろいろありすぎて、何を食べようか迷うよな |
ミラ | かき氷か…それなら、私も知っているぞ |
ミラ | かき氷とは一気に氷を口内へとかき込み体の冷えを楽しむものだろ? |
スパーダ | 何だその楽しみ方は!? |
スパーダ | 別にかき込む必要はねェよ。むしろ頭が痛くなるからゆっくり食えよ! |
ミラ | ん?あそこには果物を売っている屋台があるぞ |
スパーダ | 聞けよ! |
ミラ | スイカを売っているのか。しかし、数が多いな |
スパーダ | ああ…スイカ割り用かもな |
ミラ | スイカ割り…それはどのようなものなのだ? |
スパーダ | スイカ割りってのはな、まず、スイカを割る人が棒を持って、目隠しをするんだ |
スパーダ | 目隠しした人に、周りの人達が声だけで前だ、横だってスイカの位置を教えるんだよ |
スパーダ | 割る人は目隠ししたまま、スイカまでたどり着き割る事が出来れば成功だ |
スパーダ | 声を掛ける奴の中には嘘を言ってくる奴もいるから見極めも大事だな |
ミラ | ほう…、つまりこういう事か? |
ミラ | 割る人間は、誘導する者達の会話から真実を見出し、己の研鑽された察知能力を駆使し、スイカを割る… |
ミラ | それがスイカ割りという事か? |
ミラ | うむ…、まるで儀式のようだな…己の強さが試されているようだ |
スパーダ | スイカ割りは、そんな堅苦しい遊びじゃねぇよ! |
スパーダ | どうして、そんなねじ曲がった解釈に── |
女性 | きゃあああああっ!! |
スパーダ | なっ、何だ!? |
ミラ | 見ろ!海から魔物が! |
スパーダ | ちっ!行くぜ!ミラ! |
何でだよ!? | scene2 |
ミラ | ふぅ…特に目立って大きな被害もないようだな |
スパーダ | ったく…。せっかく遊んでんだから邪魔すんなよな |
スパーダ | あんまゆっくりしてると日が暮れちまうな |
スパーダ | そろそろ泳ぐか! |
スパーダ | じゃあオレは着替えてくるわ |
ミラ | ああ、わかった |
スパーダ | 着替えてきたぜ! |
ミラ | ほう、なかなか似合ってるじゃないか |
ミラ | それに、とても動きやすそうな水着だ |
スパーダ | だろ?海で遊ぶには持って来いの水着だぜ |
ミラ | ところで、スパーダはゴーレムを付けないのか? |
スパーダ | は?ゴーレムを付ける?何の話だよ? |
ミラ | さっき聞いたのだが、泳ぐ際にはゴーレムを付けていないと目が痛くなるらしい |
スパーダ | 付けてないと目が痛い…? |
スパーダ | …なあ、もしかしてゴーグルじゃねェのか? |
ミラ | ああ、ゴーグルか。すまない、私は聞き間違いをしていたようだ |
スパーダ | どうやったら、ゴーレムとゴーグルを聞き間違えるんだよ! |
スパーダ | はー…ツッコミしすぎて疲れてきた |
スパーダ | まだ遊んでもないのになんで疲れてるんだオレ… |
Name | Dialogue |
王の品格 | scene1 |
ミュゼ | もう少ししたら港につくわね |
ミュゼ | それにしても突然、港へ視察に行くなんてどうしたのガイアス? |
ガイアス | 我が国の貿易が、現状どうなっているのか見ておきたくてな… |
ジェイド | 陛下、直接ご自身で視察しなければ気が済まないという、その姿勢は実に素晴らしいと思うのですが… |
ジェイド | 命を狙われる危険もありますし、随伴する身としては正直、賛成しかねるものがありますね |
ガイアス | わかっている。だが、貿易はこれから我が国を発展させるための重要事項だ |
ガイアス | これから貿易を優位に進めるためにも、自分でも現状を把握して… |
ガイアス | 待て… |
ミュゼ | …?ガイアス、どうかしたの? |
ガイアス | そこの木の陰に隠れている奴俺達に何の用だ? |
男 | ちっ…ばれたか剣の達人という噂は本当のようだな |
男 | ガイアス、お前の命をもらいに来た |
ミュゼ | ! |
ジェイド | やれやれ、申し上げた傍からですか |
ジェイド | この通り陛下は人気者なんですから、もう少し自重していただかないと |
ガイアス | …… |
男 | 何をごちゃごちゃ言ってやがる。覚悟しろ、ガイアス!! |
王の品格 | scene2 |
ガイアス | …空破…天裂陣! |
男 | ぐあああっ…!!! |
ジェイド | お見事です陛下 |
ジェイド | お怪我はありませんか? |
ガイアス | ああ、怪我はない。だが… |
ミュゼ | 服が破れちゃったわね…。お腹が見えちゃってるわ |
ジェイド | 服とは言え陛下に剣を当てるとは、一人で向かってくるだけの事はありますね。大したものです |
ジェイド | とはいえ、そのままというわけにもいきませんし、お着替えを── |
ガイアス | 買うのも着替えるのも手間だ。このままでよい |
ジェイド | お言葉ですが、陛下 |
ジェイド | そんな破れた服のまま港に行けば、何事かと国民が動揺しかねませんよ |
ガイアス | …仕方ない、港に着いたら代わりの服を探すぞ |
ジェイド | 港までそのまま行くつもりですか? |
ジェイド | …やむを得ません、陛下にはこれを着ていただきます |
ミュゼ | どういう事? |
ジェイド | ここに陛下のお召し物が一着、あるにはあるのですよ |
ガイアス | 準備がいいな… |
ジェイド | 正直、想定外ではあるのですが、そのお姿のままよりはましかと。どうぞ、陛下 |
ガイアス | … |
ミュゼ | あら、似合ってるじゃない |
ジェイド | ええ、とてもよくお似合いです。その点は疑問の余地はありません |
ジェイド | 雪国であるア・ジュール国で敢えて屋外で水着を着たのは、陛下が初めてかも知れませんが… |
ガイアス | …… |
ジェイド | 大丈夫ですか、陛下。寒くはないですか? |
ガイアス | 少しだけ冷える |
ジェイド | 少しだけ…ですか。さすが、何事も規格外な方ですね |
ミュゼ | ねえ、水着なんて何処で手に入れたの? |
ジェイド | つい先日、行商人から熱心な売り込みを受けましてね |
ジェイド | 一着くらいはあってもいいだろうと思い、購入しておいたのですよ |
ミュゼ | ジェイドの分はないの? |
ジェイド | ええ、陛下の分だけです |
ジェイド | それに、あったとしても、ここで着るには寒すぎます |
ガイアス | それを…俺に着せるとはどういう事だ? |
ジェイド | ですから、破れた服の代わり、あくまで国民に見られないための応急処置ですよ |
ガイアス | こんなものを着てる方が、王としての品格を疑われるのではないか? |
ジェイド | そうでない事を祈りましょう。とにかく港に行けば、まともな服が手に入ります。それまでの辛抱ですよ |
ミュゼ | …水着姿のガイアスも素敵よ |
ジェイド | 案外、寒さをも超越するそのお姿を見れば、刺客も逃げ出すかもしれませんね |
ガイアス | …お前達… |
ガイアス | 俺で遊んでるのではなかろうな…? |
俺が出る | scene1 |
ジェイド | …と、こちらの件に関しての報告は以上になります |
ガイアス | …なるほど |
ガイアス | その件に関しては了解した。早急に手を打とう |
ガイアス | ところでア・ジュール港の流通が滞っていた件はどうなっている? |
ジェイド | ア・ジュール港ですか… |
ジェイド | 現在も海上で魔物の群れが船を襲い、船や積荷を破壊する事態が頻発しています |
ジェイド | 漁業も魔物が出る海域に近いため一時的に船の運行を見合わせています |
ガイアス | そこまでは知っている |
ガイアス | 確か、魔物を討伐するという話だったが? |
ジェイド | はい、討伐隊を何度も向かわせてはいるのですがなにぶん相手は水中ですので |
ジェイド | 加えて、素早い魔物らしくなかなか成果が上がらないようです |
ジェイド | 報告によると、いくら倒しても群れの親玉がすぐにまた仲間を呼び寄せてしまうそうです |
ガイアス | なるほど、随分と厄介な相手の様だな |
ジェイド | はい。そろそろ別の手を打たなければと考えていたところでした |
ガイアス | これ以上は待てないな… |
ガイアス | 俺が出る。本件の討伐隊に出動要請、港に船を出すよう手配しろ |
ジェイド | お待ちください、陛下。陛下が直接出向かれる程の話では… |
ガイアス | これ以上野放しにしておけば、民の日常生活に大きな影響が出る |
ガイアス | そうなる前に解決しておきたい |
ジェイド | …わかりました |
ジェイド | そこまで仰られるのでしたら。すぐに船を手配します |
| |
ガイアス | 妙に静かな海だな… |
ジェイド | そろそろ魔物が出現する海域です、陛下 |
| |
| ギャオオオオッ! |
ジェイド | おや、噂をすれば。あれが例の群れの魔物です |
ガイアス | ふん、どうやら向こうはやる気のようだな… |
ガイアス | 総員、攻撃態勢に入れ! |
俺が出る | scene2 |
ジェイド | 雑魚は全て倒し終えました。あとはあそこにいる、一番大きい魔物のみですね |
| ギャオオオッ! |
| ザボーンッ |
ガイアス | …海中に潜ったか…! |
ジェイド | まずいですね…。おそらくあれが親玉です |
ジェイド | あれを倒さない事にはまた群れを成してやってきて、船が襲われる事になります |
ガイアス | 逃がすわけにはいかないな |
ガイアス | 必ず片を付けるぞ! |
ジェイド | 陛下、何を…? |
ジェイド | 突然、服を脱ぎ始めたと思ったら、水着を着こんでらしたのですか |
ガイアス | ミュゼに念のため着て行けと言われてな |
ガイアス | 腰にロープを巻いて行く。五分経っても目立った動きがなければ、引き上げろ |
ジェイド | まさか、潜るおつもりですか?危険すぎます、陛下! |
ガイアス | 任せたぞ |
| ザバァン!! |
ジェイド | …いやはや、常々常識を超えた方だとは思ってはいましたが… |
ジェイド | ア・ジュールの凍えるような海に飛び込むとは…我々、軍人も形なしですね |
| |
ジェイド | …静かですね |
兵士 | さすがの陛下も水中での戦闘に苦戦されていらっしゃるのでは… |
ジェイド | …万が一、間違いがあってはいけません。一度、ロープを引き上げて── |
| サバァァァアアアアン!!! |
ジェイド | 水柱…!? |
| |
ガイアス | 戻ったぞ |
ジェイド | 陛下、ご無事でしたか |
ガイアス | ああ、親玉と思われる魔物は倒した |
ジェイド | やれやれ、討伐隊が苦戦していた親玉をあっさり倒してしまうとは、恐れ入りました、陛下 |
ガイアス | この程度の魔物を討伐出来ないとは…我が国の兵もまだまだだな |
ガイアス | 今後の兵の訓練として水中戦演習も組み込むとしよう |
ジェイド | 恐れながら陛下、ア・ジュールの海での水中戦演習は厳しいかと |
ガイアス | む…何故だ? |
ジェイド | こんな海に並の人間が飛び込めば、たちまち凍えて、泳ぐどころではありませんよ |
ジェイド | 心臓麻痺続出で軍が壊滅状態に陥るのがオチでしょう |
ガイアス | …そうか…。では今後に備えて別の対策を練る必要性があるな… |
ジェイド | いやはや、頼もしい方なのは確かですが… |
ジェイド | ここまで型破りだと、気苦労が絶えませんね |
ジェイド | まあ、お陰でお仕えしていても一向、飽きる事がありませんが |
ガイアス | ジェイド、何か言ったか? |
ジェイド | いえ、陛下が非常にお強く、素晴らしいお方だと申し上げただけですよ |
ジェイド | さぁ、陛下。城に戻るといたしましょうか |
ガイアス | …そうだな |
Name | Dialogue |
夏の終わりに─前編─ | scene1 |
アスベル | 盛り上がってるなぁ、祭りなんていつぶりだろう |
シェリア | そうね。何かと忙しかったから。ねぇ、アスベル…?騎士団の仕事は大丈夫なの? |
アスベル | ああ、本当は街のみんなが祭りを楽しめるように周囲の見回りをしようと思ってたんだけど… |
アスベル | ここのところ働き詰めだったからたまには息抜きでもして来いって言って貰えてさ |
シェリア | そうなのね。じゃあ、今日はたくさん遊びましょうね、アスベル! |
シェリア | やっぱりお祭りは賑やかで楽しいわね。アスベル、少しは息抜きになってる? |
アスベル | ああ、久々に仕事を忘れてゆっくり出来ているよ |
シェリア | そうだ!アスベル!お腹空かない? |
アスベル | え?ああ…まだ食べてないもんな |
シェリア | さっき焼き鳥を買ったの。少し座って食べましょうよ |
シェリア | お祭りは満喫出来たし、焼き鳥も食べられたし、大満足ね! |
アスベル | シェリアは本当に焼き鳥が好きだな。いや、好きなのは焼き鳥丼か… |
シェリア | うん、昔から言うでしょ?「女は黙って焼き鳥丼」って |
アスベル | そ、そうか…?今一つ俺には意味が… |
アスベル | あ!シェリア、「浴衣の試着コーナー」があるぞ? |
アスベル | 異国ではお祭りの時に着るんだって聞いたぞ?着せて貰ったらどうだ? |
シェリア | え?浴衣って…?今着るの?は、恥ずかしいわ |
アスベル | こんな時でもないと着られないぞ?ほら |
シェリア | ちょっ…と!アスベル!? |
シェリア | ど…どうかしら…? |
アスベル | よく似合ってるよ。異国の服だからかな、雰囲気も変わるな |
シェリア | 本当に?ありがとう… |
シェリア | 浴衣ってこんな感じなのね。可愛いくて気に入っ─…… |
祭りの客 | うわああああ!ま、魔物だ!! |
| |
アスベル | 魔物!?大変だ、すぐに行かないと…! |
シェリア | アスベル!?ちょっと待って…! |
シェリア | ああもう、浴衣だと走りにくくて置いていかれちゃう…! |
夏の終わりに─前編─ | scene2 |
シェリア | ……。アスベル、どこに行っちゃったのかしら… |
アスベル | シェリア! |
アスベル | はぐれてしまって、ごめん。祭り会場まで魔物が入り込むなんて── |
アスベル | って、あれ?もう着替えちゃったのか? |
シェリア | 可愛かったけど、動きにくかったから。街の人を助けにくかったし… |
シェリア | 魔物と戦うにも、浴衣だと戦いづらそうだったから着替えちゃった |
シェリア | …なんて、せっかくのお祭り気分が台無しになっちゃったわね |
アスベル | シェリア… |
アスベル | あ、そうだ!ちょっと向こうへ行かないか?見せたいものがあるんだ |
シェリア | え?いいけど… |
| |
アスベル | …この辺りだったかな。よし!シェリア、着いたよ |
シェリア | この辺り…って真っ暗だし、何もないじゃない |
シェリア | 見せたいものって何─…… |
| ドーーーン!ドーーーン! |
シェリア | !! |
| |
シェリア | すごい…きれい… |
シェリア | アスベル…見せたいものって花火だったのね。ありがとう |
アスベル | 騎士団の仲間に女性と祭りに行くなら、花火を見て来いって言われてさ |
アスベル | その人が眺めのいい場所を教えてくれたんだ |
シェリア | え…? |
アスベル | 騎士団の仕事は忙しいけど…来年もまた一緒にここ来られるといいな!シェリア |
シェリア | うん… |
シェリア | !?え、今、なんて… |
アスベル | え?来年もまた一緒に来られるといいなって… |
アスベル | …しかしこんなに良い場所だとは思わなかったよ。今度はヒューバートも誘おう |
シェリア | ……はぁ |
夏の終わりに─後編─ | scene1 |
シェリア | 花火も終わった事だしお祭り会場に戻りましょうか |
アスベル | そうだな |
| |
アスベル | あっと、…シェリア、ごめん!俺、用事を思い出したからここで待っててくれないか? |
シェリア | ちょっと?アスベル!? |
シェリア | …もうっ。アスベルったら…急に用事なんて、何なのよ… |
シェリア | … |
シェリア | あ、あれは…!ヒューバート |
シェリア | 何してるのかしら…? |
ヒューバート | ………。次こそは…頼みますよ! |
ヒューバート | !! |
ヒューバート | ついに…!16回目にしてやっと当たった! |
ヒューバート | 目当ての「砂浜戦隊サンオイルスター」なりきりグッズが…! |
シェリア | ヒューバート、何してるの? |
ヒューバート | っわぁぁぁ!なっ!シェリア…! |
シェリア | くじ引きで大きな声なんて出して何かいい物でも当たったの? |
ヒューバート | コホン…!な、何でもありません |
ヒューバート | それより、シェリア。一人で何をしているんです? |
シェリア | 一人じゃないわ。アスベルと一緒にお祭りに来ていたんだけど… |
ヒューバート | 兄さんと?まったく、兄さんはこんなところでシェリアを一人にするなんて… |
ヒューバート | あなたもお祭りだからと気を抜きすぎてはありませんか?そんな短いスカートで… |
シェリア | スカート?いつも通りじゃない?どうしたのよ、今さら |
ヒューバート | ぼくは心配して言っているんですよ。祭りには変な輩もたくさんいるので危ない奴らが寄ってきても… |
シェリア | え、ええ…あ!そろそろアスベルが戻ってくるかもしれないわ |
シェリア | 待ち合わせの場所に戻らないと!じゃ…じゃあまた後でね、ヒューバート |
シェリア | ふぅ…。ヒューバートはお祭りの時でも、相変わらずね |
| |
男A | よぉ、そこのお嬢ちゃん!可愛いね~! |
男B | 俺達と、もっと祭りを楽しまない?ほら、あっちに珍しい屋台が出てるんだぜ |
シェリア | え?ちょ…ちょっと離して。私、人を待っているんです |
男A | 祭りは皆で楽しむものだぜ。こんなところに居ないで向こうに行こうぜ |
シェリア | だから、私は人を── |
??? | シェリア!! |
シェリア | ヒューバート! |
ヒューバート | ほら、言わんこっちゃないでしょう。こう言う変な輩が多いから心配だと言ったんです! |
男A | 変な輩だぁ!?おい!このメガネの坊やに大人の恐ろしさを教えてやれ! |
ヒューバート | …!教えるのはこっちです!行きますよ! |
夏の終わりに─後編─ | scene2 |
シェリア | ありがとう、ヒューバート。助かったわ |
ヒューバート | だから、ぼくは言ったんです。…いえ、せっかくの祭りです。もう、うるさく言うのはやめましょう |
??? | おーい! |
シェリア | アスベル!もう!どこに行ってたの? |
アスベル | ご、ごめん…あれ?ヒューバートどうしてここに? |
ヒューバート | ぼ、ぼくの事はいいんです。シェリアを一人にするなんて一体何をしてたんですか? |
アスベル | ごめんごめん。実はシェリアに渡したい物があったんだ。はい、これ |
シェリア | え!?これは…!?さっきの… |
ヒューバート | …。浴衣…ですか… |
アスベル | さっきは魔物のせいで置いてけぼりにしちゃったから申し訳ないなと思って買ってきたんだ |
シェリア | そんな…アスベル…!いいの…? |
ヒューバート | 遠慮することありませんよ。それより、せっかくですから着替えてお祭りを楽しんではどうです? |
シェリア | え…、…うん。じゃあ、着替えて来るわね |
シェリア | お待たせ |
アスベル | うん、やっぱり良く似合ってるよ |
ヒューバート | ……。馬子にも衣装ですね… |
ヒューバート | な、何とも戦いづらそうな服装です。戦闘という点においては非効率です |
シェリア | ふふっ、はいはい。さ、今度は3人で回りましょ! |
ヒューバート | …かえって目立ってしまいそうな気もしますがね… |
Name | Dialogue |
海のトラブル | scene1 |
フレン | よし、今のところは特に異常なさそうだ |
フレン | それにしても、屋台に水泳大会にビーチバレー大会… |
フレン | 今日はイベントが盛りだくさんでいつにも増してお客さんがごった返しているな |
フレン | 来た人みんなが何事もなく楽しんでもらえるよう、しっかり警備しないと… |
??? | あれっ?フレン? |
カロル | やっぱりフレンだ! |
フレン | やあ、カロル。レイヴンさんも |
カロル | フレンも海に遊びに来たの? |
フレン | いや…今日は騎士団として警備をしているんだ |
レイヴン | こんな海に来てまで警備とは、真面目だねえ。おっさん、頭が下がるわ |
フレン | ごく稀にですが、この辺りの海に出没する魔物がいるんです |
フレン | いつ襲ってきても対処できるように、普段から警備は行っているんですが |
フレン | 特に今日はイベントで人も多いからほとんどの騎士が駆り出されているんですよ |
レイヴン | ああ、今日は海の祭り絡みのイベントが目白押しだからねえ |
カロル | でも…暑いし、警備大変そうだね |
フレン | そうでもないよ。みんなの楽しそうな顔を見てると、やりがいが── |
レイヴン | おっさんはちょっと羨ましいかな~!任務中は、ずっと水着の美女が見放題ってことでしょ? |
フレン | レイヴンさん… |
カロル | そんな事思うのはレイヴンだけだよ…多分 |
レイヴン | そんな事ないって!男子たる者が海に求めるもの!それは一にも二にも── |
女性 | きゃあああっ!! |
カロル | わわっ!?何!? |
男性 | 大変だ!浜辺に魔物が…っ! |
フレン | 何だって…!?すぐに向かいます!! |
海のトラブル | scene2 |
フレン | 虎牙破斬ッ!! |
フレン | …よし、今の魔物で最後みたいだ |
カロル | 怪我した人もいないみたいだよ |
フレン | 二人とも手伝ってくれてありがとう。助かったよ |
レイヴン | お疲れさん。騎士団がうまく誘導したお陰でみんな安全に避難できたみたいよ |
カロル | でも慌てすぎて、溺れかけてる人はいたけどね |
カロル | ねぇ、フレン。騎士団の人達も水着で警備した方がいいんじゃない? |
フレン | 水着?またどうしてだい? |
カロル | うん、さっきみたいに魔物が現れてる時に溺れる人が出たら重い鎧じゃ助けにくいでしょ? |
カロル | だから泳げる格好の方がいざって時に都合がいいんじゃないかって思うんだ |
カロル | それに、さっきの戦いでも鎧のせいで砂に足を取られたりしてる騎士もいたみたいだし |
フレン | なるほど…。ありがとう。ちょっと、考えてみるよ |
フレン | うん…。これなら確かに海中でのトラブルにもすぐに対応できそうだ |
カロル | あ、フレン!水着を着たんだね! |
フレン | ああ、騎士団のみんなも水着を着て警備する事に賛成してくれてね |
フレン | それにしても、やっぱり水着だと涼しいな |
カロル | あ、やっぱり天気のいい日に鎧って暑いんだね |
レイヴン | そりゃ、熱も篭もるし、表面も熱くなるからかなりきついっしょ |
フレン | ええ、まぁ…。でも、身を守るものですし、なにより騎士の身だしなみですから |
フレン | …だから鎧なしで任務に就くなんてあまりないので、ちょっと落ち着かないですね |
カロル | けど、その水着似合ってるよ。水泳選手みたい! |
フレン | はは、そうかい?ありがとう |
女性A | ねえねえ、あの人かっこよくない…? |
女性B | ホントだ!声かけてみようよ! |
女性B | あの! |
フレン | はい、何かお困りでしょうか? |
女性B | よかったら私達と一緒に遊びませんか? |
フレン | は? |
女性C | わあっ!あのお兄さんかっこいい~!! |
女性D | お兄さん!向こうで一緒にビーチバレーやりましょうよー! |
フレン | あ、あの、私は…今、任務中で… |
カロル | わー、フレンがあっという間に女の人達に囲まれちゃった… |
フレン | カ、カロル!レイヴンさん!た、助けてください! |
レイヴン | ム!ずるいずるい! |
レイヴン | おっさんも女の子に囲まれたい~! |
カロル | ちょ、ちょっと!レイヴン! |
レイヴン | 混ぜて混ぜて! |
フレン | レ、レイヴンさん!助けに…って、何やってるんですか!? |
女性C | きゃあ!何よこのオヤジ! |
レイヴン | お嬢さん、この俺様と素敵な浜辺のひと時をいかがかな? |
フレン | うわわっ!押さないで…!! |
フレン | 私は警備に戻らないと…!! |
レイヴン | 大丈夫大丈夫、ちょっとくらい休憩したって!一緒に楽しもうじゃないの! |
フレン | ちょ…!レイヴンさん!放してください! |
カロル | ああもう、手に負えないよ…ボク、知らない… |
フレン | 私は、その、警備に…!だ、誰か助けてくれー! |
エルのチェック | scene1 |
フレン | グミとボトルと応急処置道具…。遠征中に必要な物はこれで全部かな… |
フレン | 今日はこの街で一泊するんだし、ゆっくり街を見て回ろう |
フレン | 改めて見ると、賑やかな街だな… |
??? | あ!フレンだ! |
フレン | やあ、エル。こんなところで会うとは思わなかったよ |
フレン | この街まで遊びに来たのかい? |
エル | 違いますー!エルはおつかいで来たの! |
エル | みんなが忙しくて、買い物に行けないって言ってたから、お手伝いしてるんだよ |
ルル | ナァ~ |
フレン | そうだったのか、それはすまない |
フレン | ちゃんと頼まれた物は全て買えたのかい? |
エル | もちろん! |
フレン | しっかりおつかいをこなしていて、エルは偉いな |
エル | えへへ、これくらいトーゼンだし! |
エル | フレンも買い物があるなら手伝ってあげてもいーよ! |
フレン | ありがとう。でも、僕も買い物はさっき終えたから大丈夫だよ |
エル | そっか。じゃあ、エルはそろそろ── |
| ビュウウウウ |
ルル | ナァッ!? |
フレン | うわっ!すごい風だな… |
エル | ああーっ、買った帽子!飛んでっちゃった!! |
フレン | あ、あんなに高く…しかも風でどんどん流されて行っている! |
エル | お、追っかけなきゃ! |
フレン | エ、エル!待つんだ! |
エルのチェック | scene2 |
エル | はぁ…はぁ… |
エル | あ…! |
フレン | はあはあ…エル、帽子は…? |
エル | あそこ…。沖の岩場に引っかかっちゃった… |
ルル | ナァ… |
フレン | あんなところに…泳いでいかない限り、取りに行けそうにないな |
エル | どうしよう… |
フレン | …大丈夫、なんとかしてみるよ。少しだけ待っててくれないか? |
エル | え? |
フレン | 待たせたね、エル |
エル | フレン!どうしたのその格好! |
フレン | 訓練用の水着だよ。たまたま持ってきていてよかった |
エル | なんか格好いいー! |
ルル | ナァ! |
フレン | じゃあ、泳いで帽子を取ってくるよ。危ないからここで待っててくれ |
エル | うん、わかった。気をつけてね |
フレン | お待たせ。少し濡れちゃったけど、帽子は無事だよ |
エル | よかったぁ…。ありがとね、フレン! |
ルル | ナァー! |
エル | フレンって優しいね! |
フレン | そうかな? |
エル | うん、メガネのおじさんの次の次くらいには優しいと思う! |
フレン | …メガネのおじさん? |
エル | うん!エルにもみんなにも優しいし、街の人達からすっごく頼られてるの |
エル | 魔物もあっという間に倒せちゃうくらい強いんだよ! |
フレン | へえ…そんなすごい人がいるんだね |
エル | うん! |
フレン | なら、僕もその人みたいな強くて優しい人を目指すよ |
エル | それじゃ、もっと強くて優しくなったらエルがチェックしてあげる! |
フレン | はは、これは頑張らなきゃいけないな |
エル | えっと…まずはどれくらい強くて優しいのかと… |
エル | あっ!あとファンクラブがあるかどうか、とか! |
フレン | ファ、ファンクラブ!? |
エル | うん。メガネのおじさんのファンクラブがあるんだって |
フレン | そ、そうなんだ…それはすごいな… |
エル | まずはファンクラブが出来るくらいフレンも頑張ってね! |
フレン | …ファンクラブは、いらない、かな… |
Name | Dialogue |
何か言ったか? | scene1 |
リッド | …よし、いい焼き色になってきた |
リッド | そろそろだな。ハラは減ったけどまさか生で食うわけにも行かねえし |
??? | リッドー! |
リッド | メルディ?珍しいな、どうしたんだよ |
メルディ | ひさしぶりに、遊び来たよ! |
メルディ | …?リッド、それ何か? |
リッド | 今日狩ってきた獲物でメシにしようと思ったんだ。ま、普通に肉の丸焼きだけどな |
メルディ | ワイール!美味しそうが匂い! |
リッド | だろ? |
ファラ | リッド!畑で野菜がいっぱい採れたからおすそ分けに… |
ファラ | あれ?メルディ!?こっちに来てたんだ! |
メルディ | ファラー!メルディ、遊びに来たよぅ! |
リッド | 野菜か…野菜炒めが食いたいな |
リッド | 肉ももうすぐ焼けるしみんなでメシにしないか? |
ファラ | あ、それじゃ野菜炒めはわたしが準備するよ |
メルディ | メルディも手伝うよ! |
ファラ | うん、ありがとう! |
ファラ | ふふ、お肉のいい匂いでますますお腹が空いてきちゃうね |
メルディ | はいな!リッドがお肉、とても楽しみ! |
リッド | おい、メルディ。それオレが食われるみたいな言い方じゃねえか… |
| ガサガサガサッ |
リッド | ん?何だ? |
| グォォォオオッ!! |
ファラ | 魔物!? |
メルディ | バイバ! |
リッド | 肉の匂いにつられて来たのか…?二人とも、油断すんなよ! |
何か言ったか? | scene2 |
リッド | …ふう…肉は無事だな。二人とも、大丈夫か? |
ファラ | うん、何ともないよ |
リッド | よかった。野菜は? |
メルディ | 野菜も大丈夫よー! |
リッド | そっか。よし、メシの準備、続けようぜ! |
メルディ | …なあ、ファラ。今日のリッド、ゴキゲンだな! |
メルディ | 何かいい事あったか? |
ファラ | いい事があったっていうか…これからご飯だからじゃない? |
ファラ | リッドは青空の下のお昼寝と、ご飯を食べる事が大好きだからね |
ファラ | さっきの戦いだって、魔物にご飯をダメにされるかもしれないから頑張ったんだと思うし |
メルディ | バイバ!そいえばリッド、魔物倒した後、最初にお肉が事、気にしてたな! |
ファラ | でしょ? |
ファラ | すっごくリッドらしいよね |
メルディ | はいな、リッドらしー! |
リッド | よっし、こっちは出来たぜ |
リッド | おーい、二人とも!肉が焼けたぞ。冷めないうちに食えよ |
リッド | そっちはどうだ? |
ファラ | もうすぐ!野菜炒めをお皿に盛ったらそっちに持ってくよ! |
リッド | おう、わかった! |
ファラ | …ね?食べ物の事だから楽しそうでしょ? |
メルディ | はいな。リッド、楽しそうな |
ファラ | でしょ?ずぅっと変わらないんだよ |
リッド | ん?二人とも何こそこそ話してるんだよ |
ファラ | 何でもないよ |
ファラ | ね、メルディ! |
メルディ | はいな!ナイショがお話よ! |
リッド | …? |
リッド | まぁいいや。早くメシにしようぜ! |
どうしたんだ? | scene1 |
ファラ | 買い物に付き合ってくれてありがとね、リッド!助かっちゃった! |
リッド | ファラが無理矢理連れ回すからだろ。それに、いつもの事だし |
ファラ | ひっどーい! |
ファラ | ってあれ?あそこにいるのって… |
| |
キール | うーん… |
ファラ | キール! |
キール | ファラ!?リッドも…。こんなところで何をやっているんだ? |
リッド | それはこっちのセリフだよ |
ファラ | わたし達は買い物の帰りなんだ |
ファラ | キールはどうかしたの?困り事? |
キール | …ああ。この森の奥に研究機材を造っている技師が住んでいるんだが |
キール | その技師が造る機材を、研究で使いたいと思っているんだ |
キール | だが、さっき道中で会った人にこの森に入るのは止めろと言われてな |
キール | どうやら、この森は入り組んでいて、慣れない人は確実に迷うらしい |
ファラ | なるほどね。それで悩んでたんだ |
リッド | …その機材はこの森の奥にいる技師しか造れないんだろ?で、キールはそれを使いたいんだよな |
キール | あ、ああ… |
リッド | じゃあ行ってみりゃいいじゃねえか |
キール | 行ってみればって…迷ったらどうするんだよ! |
リッド | ったく、仕方ねぇな。こういう森は慣れてるし、オレもついて行ってやるよ |
リッド | ファラはどうする?先に帰っててもいいぜ |
ファラ | わたしも行くよ!リッドとキールだけじゃ心配だもん |
リッド | …そう言うと思ったよ。じゃ、行くか |
ファラ | うん!技師さんのところへしゅっぱーつ! |
キール | あ…ありが… |
キール | …っておい!ぼくより先に行くな! |
どうしたんだ? | scene2 |
リッド | う~ん…結構奥まで来たと思うんだけどな |
ファラ | 技師さんの家、まだ見えてこないね… |
キール | はぁ…はぁ… |
ファラ | キール、大丈夫?少し休憩しよっか |
キール | あ、ああ… |
リッド | じゃあ、オレはもう少し先へ行って周りを見てくる |
ファラ | うん、わかった。よろしくね |
ファラ | キール、お茶でよかったら飲む? |
キール | ああ、もらうよ…って、ファラは飲み物まで用意していたんだな |
ファラ | あ、うん!これはただの偶然だけどね |
キール | …はあ。ぼくの用事のはずなのに…すまない |
ファラ | 謝らなくていいよ。わたし達、友達でしょ? |
キール | だが… |
ファラ | もう!キールの研究はみんなのために役に立つものなんでしょ? |
キール | あ、ああ…。今はまだ仮説段階だが実証出来れば、必ずみんなの役に立つ |
ファラ | でしょ?それってすごいじゃない!それは、キールにしか出来ない事だよ |
ファラ | ね?みんなそれぞれ、得意な事があるんだと思う |
ファラ | だから、キールが得意な事はキールにやって欲しいし、リッドが得意な事はリッドがやればいいと思う |
キール | …ああ。そう…かもな |
ファラ | リッドだって言ってたよ。「オレはキールみたいに 一日中本なんか読めねえよ」って |
ファラ | これって、キールの事「すごい」って言ってるようなものじゃない? |
キール | ぼくは何だかバカにされてる気がするけどな… |
ファラ | そんな事ないよ。じゃあ、キールは想像出来る?リッドが一日中本を読んで、勉強してる様子! |
キール | …… |
キール | ぷっ……た、確かにそうだな。想像出来ない |
ファラ | でしょ?だからみんなが得意な事をすればいいんだよ。イケる、イケる! |
リッド | おーい、向こうに人が居た痕跡があったぜ |
キール | 本当か?人が居た痕跡があったのなら技師の家が近い可能性は高いな |
リッド | キール。もう大丈夫なのか? |
キール | ああ。まあな |
リッド | そっか。…昔みたいに転ぶなよ、キール |
キール | う、うるさい!言われなくてもわかってる!ほら、行くぞ! |
リッド | …?どうしたんだ?あいつ。あんだけへばってたのに |
ファラ | う~ん。たぶんリッドがキールに元気をあげたんだと思うよ |
リッド | ?どういう事だ、そりゃ |
ファラ | ふふ、内緒! |
Name | Dialogue |
海へ行こう! | scene1 |
ガイ | うう~ん… |
ルーク | あー…暑っちぃ~…何なんだよ、今日のこの暑さ… |
ガイ | バチカルがこの時期こんなに暑くなるなんて珍しいな… |
ルーク | あー…うぜぇ…ダリぃ… |
ガイ | ほら、ルーク、あまりダレるなよ。もう少しシャキッとしろ |
ルーク | んな事言ったって仕方ねえだろ。暑いもんは暑いんだからよ |
ガイ | 気持ちはわからないでもないが… |
ガイ | おっ、そうだ! |
ガイ | せっかく暑いんだ。海へ行くってのはどうだ? |
ルーク | 海ぃ? |
ガイ | これだけ暑けりゃ、海で泳いだらきっと気持ちいいぞ |
ルーク | …海か…いいな!さっそく行こうぜ、ガイ! |
ガイ | おいおい、その格好で海に入るつもりか?水着はどうするんだ |
ルーク | 水着か…。そういや去年着たやつがあったな… |
ルーク | よし、じゃあ早いとこ、水着を探してきて海に行くとしようぜ! |
ガイ | ああ! |
海へ行こう! | scene2 |
ミュウ | みゅみゅみゅ?ご主人様、何をしてるんですの? |
ルーク | ああ?水着を探してんだよ |
ルーク | …お!あったあった |
ミュウ | すごいですの!水着が沢山あるですの! |
ルーク | サイズは…よし、まだ、着れそうだな |
ガイ | どうだ、水着はあったか? |
ルーク | こっちはあったぜ。ガイの方はどうだ? |
ガイ | それが、俺の方は虫が食って穴が開いてたよ。残念だが着られそうにない |
ルーク | マジかよ、それじゃ海行ったって泳げねーじゃんか。どうすんだよ… |
ミュウ | ご主人様、ここにある水着から1つガイさんにあげればいいと思うですの! |
ルーク | あ?…それもそうだな |
ルーク | …ほらよ、ガイ。この中から好きなの持ってけよ |
ガイ | この山のような水着、全部、お前のなのか?さすがだな…っていうか、お前のお古だろ? |
ルーク | 別にお古なんかじゃねーって。沢山ありすぎて、一度も着た事ねーやつばっかだし |
ガイ | …まあ、そういうことならありがたく使わせてもらうとするか |
ガイ | うん、問題なさそうだな |
ミュウ | ガイさん、すっごく似合ってるですの! |
ガイ | はは、そうか? |
ルーク | けどよ、部屋の中で水着っていうのもなんだか変な感じ…お、そうだ! |
ルーク | その格好なら、濡れても大丈夫だよな!ちょっと待ってろよ、ガイ |
ガイ | お、おい、ルーク!? |
ガイ | まったく…ルークのやつどこ行っ── |
| バッシャーンッ!! |
ガイ | おわっ!冷たっ…!!み、水…? |
ガイ | ルーク!何のつもりだ?それに、そのバケツは── |
ルーク | はははっ!暑ぃし、打ち水代わりだよ。涼しいだろ? |
ガイ | お前なあ、部屋の中なのに、何馬鹿なことやってるんだ。水びたしじゃないか |
ミュウ | ガイさんもずぶ濡れですの! |
ルーク | 別に後で拭けば平気だろ。それに水着なんだから濡れても関係ねー…ってな! |
ガイ | ま、待て…うわあっ! |
| バシャーンッ!! |
ルーク | へへ、流石に避けやがったか。けど水はまだまだ用意してあるんだぜ? |
| バシャーンッ!! |
ガイ | なんのっ! |
ルーク | ちっ、避けてんじゃねーよ、ガイ!今度は外さねーからな! |
ガイ | お前な、いい加減に── |
ルーク | ガイ!下! |
ガイ | んっ!? |
| ガタンッ! |
ガイ | おわわわっ!!! |
| ずでーーーんっ!! |
ルーク | お、おい、ガイ!大丈夫か!? |
ミュウ | 大変ですの!転んでしまったですの! |
ガイ | いったたたた… |
ルーク | ったく、せっかく人がバケツがあるから気をつけろって言おうとしたのによ |
ガイ | いてて…お前なあ、誰のせいだと… |
ルーク | 大丈夫だろ?怪我もしてねーみたいだし |
ルーク | よし、準備運動も済んだことだし、さっさと海に行って涼もうぜ! |
ガイ | お、おい、ちょっと待── |
ガイ | やれやれ、これだけ濡れればもう十分涼しい…っていうかどうするんだ、この部屋… |
海へ行こう!2 | scene1 |
ナタリア | まあ…!たくさんの人で賑わっていますわね! |
ティア | 今日は天気もいいし、絶好の海水浴日和だものね |
ガイ | やっぱり海辺は涼しくて気持ちいいな |
ルーク | で…着替えはどこでするんだ? |
ティア | 向こうの海の家に更衣室があるみたい |
ガイ | 俺は服の下に水着を着てきたから、先に場所取りをしておくよ |
ナタリア | さすがガイ、準備がいいですわね。それでは、場所はお任せしますわ |
ティア | ええ、あとで落ち合いましょう |
ルーク | そうだ、ガイ!飲み物も買っといてくれよな! |
ガイ | わかったわかった。いいから着替えて来いよ |
ガイ | よし、広さもちょうどいいしこの辺りでよさそうだな |
ガイ | まずは、パラソルとレジャーシートを… |
女性 | や、やめてください! |
ガイ | ん…? |
女性 | 放してください!人を呼びますよ! |
男性A | みんなで一緒に遊ぼうぜぇ |
女性 | 嫌って言ってるじゃないですか! |
男性B | そんな事言わずにさぁ |
ガイ | 無理強いは感心しないな |
男性C | あァ!?何だよお前! |
男性A | 俺達の邪魔すんじゃねえよ! |
ガイ | 彼女、嫌がってるじゃないか。放してやれよ |
男性B | てめえ!調子に乗るなよ! |
海へ行こう!2 | scene2 |
男性A | つええ…。に、逃げるぞお前達 |
ガイ | 女性をエスコートするなら、もっとスマートにやるべきだな |
ガイ | 大丈夫かい? |
女性 | あ、はい…!ありがとうございました! |
ガイ | …ん?まだなにか? |
女性 | すごくお強いんですね!カッコよかったです…! |
女性 | よかったらこの後ご飯行きませんか?お礼させてください♪ |
ガイ | え、あ、いや…お礼なんて…当然の事をしたまでだし… |
ルーク | くそっ、何であんなに更衣室が混んでんだよ!あれじゃいつまでたっても着替えられねーじゃねえか! |
ナタリア | これだけ大勢の人が遊びに来ているんですもの。仕方ありませんわ |
ティア | あのまま並んで、ガイを待たせるわけにもいかないし |
ティア | もう少し待って、空いた頃を見計らって着替えに行きましょう |
ルーク | ったく、しゃーねーな… |
ルーク | …ん? |
ルーク | ガイ! |
ガイ | ルーク!?着替えに行ったんじゃなかったのか? |
ルーク | お前こそ…何で場所取りしねーでナンパしてんだよ? |
女性 | 誰?この人達… |
ガイ | ま、待て待て!俺はこの人を助けようと声をかけただけで── |
ティア | ガイの方から女性に声をかけたの…?驚きだわ |
ルーク | つーかお前、女は苦手じゃなかったのかよ |
ナタリア | でも海は人を開放的にさせるとも言いますし… |
ティア | 気持ちが開放されて女性恐怖症が和らいだのかも知れないわね |
ルーク | はぁ?そういうもんか? |
ナタリア | あのガイがあんなに女性と接近して話をしてるなんて… |
ナタリア | 何だか感慨深い光景ですわね… |
ガイ | 誤解だ!俺はただ── |
ルーク | よくわかんねぇけど、よかったじゃねぇか! |
ルーク | おいっ、ガイ!頑張れよ! |
女性 | 女の子とご一緒だったんですね…邪魔しちゃってごめんなさい |
ティア | あ、あら…? |
ルーク | 行っちまったぞ?ガイ、いいのか? |
ガイ | いや、むしろ助かったくらいなんだが… |
ナタリア | どういうことですの?私、なんだかよく分からなくなって参りましたわ |
ルーク | ガイ、もしかしてお前、ナンパに失敗したのか? |
ティア | …まさか私達のせい?ごめんなさい、今すぐ追いかけて誤解を── |
ガイ | だからそうじゃないんだ!そもそも、俺はナンパなんてしていない! |
ナタリア | そこまで否定するなんて…よほど、ショックが大きかったんですわね… |
ガイ | …もう何とでも言ってくれ… |
Name | Dialogue |
ジュードのメニュー | scene1 |
アルヴィン | さてと…。護衛の仕事も終わったし、しばらくはゆっくりするか |
アルヴィン | まずは軽く腹ごしらえ…と、あそこにいるのは… |
アルヴィン | よ、優等生にエリーゼ姫 |
ジュード | やあ、アルヴィン |
エリーゼ | ティポもいます!忘れないでください! |
ティポ | そうだそうだー! |
アルヴィン | へいへい、ティポも元気そうで何よりだよ |
アルヴィン | で、何やってんだ? |
ジュード | この街にはB級グルメの美味しい店が多いって話を聞いてね。食べに来たんだよ |
エリーゼ | 今日は雑誌でオススメのお好み焼き屋さんに行くんです! |
ティポ | この雑誌のオススメのお店、全店舗制覇しちゃうんだー♪ |
アルヴィン | ああ、なるほどな。確かに最近ここよく来るけど、この辺りの飲食店ってハズレがねぇわ |
アルヴィン | お好み焼き、たこ焼き、チャーハン、牛丼…どれも美味かったぜ |
ジュード | 炭水化物ばっかりだね…。ちゃんと野菜もバランスよく取らないと駄目だよ? |
エリーゼ | …そういえば、アルヴィン… |
アルヴィン | ん?何だよ? |
エリーゼ | あ、いえ!何でもありません…! |
アルヴィン | 言いかけてやめるなよ。気になるだろうが |
ティポ | アルヴィン君…太ったんじゃなーい? |
エリーゼ | ティ、ティポ! |
アルヴィン | なっ!!? |
ティポ | 何か…顎のあたりが前よりちょっと丸いようなー? |
アルヴィン | げっ…マジかよ… |
ジュード | 原因に心当たりはある?さっきの話でも食べ物に偏りがあったようだけど… |
アルヴィン | あー…あるっちゃあるな |
アルヴィン | …この前まで護衛してた依頼人、羽振りがいい上に美食家でよ |
アルヴィン | 行く先々で美味ぇモンが出てくる店に連れてってくれたんだよな |
アルヴィン | その度に奢ってくれるもんだから1日5食は食べた日もあったか |
ティポ | アルヴィン君、食べすぎ!それは太って当然だよー |
アルヴィン | 確かに、最近体が重い気がする…このままだとさすがにマズイな… |
アルヴィン | そういや、優等生の親父さん医者だったし、お前も医学には詳しいだろ? |
アルヴィン | 何かいいダイエット方法とかないか? |
ジュード | そんな…詳しいってほどじゃないけど… |
ジュード | 何とかアルヴィンのためのダイエット方法を考えてみるよ |
アルヴィン | おお!よろしく頼むぜ! |
ジュードのメニュー | scene2 |
アルヴィン | …ふー…。ランニング終了、と… |
アルヴィン | ジュードにもらったメニュー通り運動してっけど… |
アルヴィン | あんまり痩せて来た気がしねぇな…こんな軽い運動で効果あるのか…? |
アルヴィン | もう一回あいつに相談してみるか |
| |
アルヴィン | おーい!優等生! |
ジュード | アルヴィン、ダイエットは順調? |
アルヴィン | その事なんだけどさ… |
アルヴィン | ちゃんとお前の言うとおり、メニューをこなしてもいまいち効果が出てる気がしねぇんだよ |
アルヴィン | 食いモンだってタンパク質多めで炭水化物抑えてるし |
アルヴィン | ストレッチもしてさっきも走り込んできたんだぜ |
ジュード | まだ始めたばかりじゃない。そんなに簡単に結果は出ないよ |
ジュード | それに急激に体重を落としたり、体型を変化させるダイエットは身体に負担がかかるんだ |
ジュード | だから、運動や食事の量をゆっくりと時間をかけて調整していくのが一番なんだよ |
アルヴィン | ふーん、そういうもんかねぇ |
アルヴィン | ちなみにお前からもらったダイエットメニューは、痩せるのにどれくらいかかるんだ? |
ジュード | んー…ちゃんとやれば3ヶ月位で元の体型に戻れると思うよ |
アルヴィン | さ、3ヶ月!?元に戻すだけなのに時間かかりすぎだろ!? |
アルヴィン | なあ、もっと手っ取り早く痩せる方法とかないのかよ? |
アルヴィン | 運動だって、もっと激しいのやった方がいいんじゃねえのか? |
ジュード | 早く痩せられたとしても、すぐにリバウンドして元に戻っちゃうよ |
アルヴィン | 飲むだけで痩せる薬とか、そういうのがいいんだよ! |
ジュード | そういうのは大体下剤だよ。ダイエットに焦りは禁物。日々の積み重ねが大事なんだ |
アルヴィン | あ~…くっそ…。あと3ヶ月もこんな地道な事しなきゃいけないのかよ… |
アルヴィン | まさか、ダイエットがここまで辛いものとは… |
アルヴィン | はあ…あんなに食うんじゃなかったぜ… |
武器の手入れ | scene1 |
アルヴィン | まとまった時間も出来たし武器の手入れでもするか |
アルヴィン | 最近は何かと忙しくてサボりがちだったからな…。傷んでねぇといいけど |
アルヴィン | まずは銃を分解して… |
レイア | アルヴィン!遊びに── |
レイア | って!銃がバラバラ!?壊しちゃったの!? |
アルヴィン | ちげーよ!分解してんだよ |
アルヴィン | つーか突然、入ってくるなよ。せめてノックくらいしろよな |
アルヴィン | それに「壊れちゃったの」ならまだわかるけどよ…。「壊しちゃったの」って |
アルヴィン | 俺が自分の武器を壊すわけないだろ? |
レイア | そうだよね。あービックリした! |
レイア | でも何で分解してるの? |
アルヴィン | 手入れだよ、手入れ |
アルヴィン | 分解して汚れを取ったりパーツに問題ないかチェックするんだ |
レイア | へー!銃の手入れも自分でやってるんだ!すごいね! |
アルヴィン | ま、時間がある時だけな。武器屋に頼む事もあるし |
レイア | 銃の手入れって大変そうだもんね |
レイア | ふんふん…。銃の中ってこうなってるんだ… |
アルヴィン | …つーか、レイアは何しに来たんだよ? |
レイア | 遊びに来たんだけど…今はお邪魔だよね |
アルヴィン | まー、手入れ中だからな。悪いけど手入れが終わるまで待っててくれ |
レイア | あ!じゃあ、私も手伝うよ! |
アルヴィン | レイアが?何かちょっと不安だな… |
レイア | むっ、どういう意味? |
アルヴィン | はは、冗談だよそうだな… |
アルヴィン | ちょうどいくつか部品を買いに行きたかったところだ |
アルヴィン | その間に全部のパーツ、布を使って綺麗にしてもらえるか? |
レイア | うん!任せてよ!ピッカピカにしちゃうから! |
アルヴィン | そんじゃ、行ってくるけど…ヘタにいじると危ないから絶対、それ以外何もするなよ! |
レイア | わかってるってば! |
アルヴィン | じゃあ、行ってくるわ |
レイア | 行ってらっしゃーい! |
武器の手入れ | scene2 |
アルヴィン | 戻ったぜー。調子はどうよ? |
レイア | おかえりー!全部汚れも拭いて、綺麗に磨いたよ! |
アルヴィン | おっ!いい感じじゃねぇの。助かったぜ、レイア |
レイア | へへー、どういたしまして! |
レイア | 他に手伝える事ってあるかな? |
アルヴィン | いや、あとは組み立てだとか、試し撃ちして微調整だとかレイアには難しい作業だな |
レイア | そっか…残念… |
アルヴィン | 買い物のついでに飲み物と菓子も買ってきたから手を洗ったら食べていいぜ |
レイア | ホント!?ありがとー! |
アルヴィン | そんじゃ、さっそく組み立てて確認しますかね |
アルヴィン | まずはこれとこれを…そんでもって… |
アルヴィン | えっと、次は──んん? |
アルヴィン | パーツが1個足りねぇ…。細かいやつだし、どこかに転がっちまったか…? |
レイア | さーて!お菓子お菓子…って、何やってるの? |
アルヴィン | あ、レイア。パーツが1個足りねぇんだけど見なかったか? |
アルヴィン | 小さいやつなんだけど、ここに差し込むんだよ |
レイア | え!?もしかして…さっきゴミ箱に捨てたやつ… |
アルヴィン | は!?ゴミ箱…!? |
アルヴィン | ご、ゴミ箱はどこだ!! |
アルヴィン | うおおお…あった…!よかった…! |
レイア | ご、ごめん!小さいしすごい汚れてたからゴミかと思って… |
アルヴィン | いや、俺もちゃんと説明しなかったし |
レイア | 大事なやつだった…? |
アルヴィン | 大事っていうか、こういうのは一個でも欠けちゃ動かないもんなんだよ |
アルヴィン | やっぱり武器の手入れは最初から最後まで自分でやらないと駄目だな… |
レイア | ごめん!ホントにごめん! |
レイア | あ、私のお菓子あげるよ! |
アルヴィン | それ、俺が買ってきた菓子だろーが! |
Name | Dialogue |
エルとお祭り | scene1 |
エル | わぁ~!お店がいっぱい! |
ルル | ナァン♪ |
エル | ルドガー!早く早くー! |
ルドガー | そんなに慌てなくてもお祭りは逃げないよ |
エル | 逃げますー!楽しい時間はあっという間だもん |
ルドガー | そっか、いろいろ見ていると時間が足りなくなるよな |
エル | そーゆー事! |
ルドガー | それで、エルはどの屋台に行きたいんだ? |
エル | えっとね…。ヨーヨー釣りと、輪投げと、くじ引きと… |
ルドガー | ははは、欲張りだな |
エル | あと食べ物はね…何を食べよ──あれ? |
エル | ルドガー、あのポスター何だろ? |
ルドガー | ポスター…?ああ、向こうの会場でやってる射的大会の告知みたいだ |
エル | シャテキ大会…? |
ルドガー | おもちゃの銃で的を狙って、たくさん的に当てた人が優勝!…って大会だよ |
ルドガー | 上位入賞者には景品も出るんだってさ。何が貰えるんだろ…? |
ルドガー | お祭りでやってる大会だし、屋台で使える無料券とかかな? |
エル | 無料券!?ルドガー、出てみよーよ! |
エル | ルドガーなら銃使えるし、絶対優勝出来ると思う! |
ルドガー | そうかな…? |
エル | もー!アイボーの言う事信じられないの!? |
ルル | ナァー! |
ルドガー | そ、そういうわけじゃないって!…わかった、出場してみる |
エル | うん!絶対優勝して賞品ゲットしてきてね! |
ルドガー | ああ、頑張ってくるよ |
エルとお祭り | scene2 |
| パンッ──! |
ルドガー | よし…! |
司会 | おおっ!どの弾も的のド真ん中に命中!! |
司会 | 圧倒的実力!優勝はルドガー選手です! |
エル | やったー!ルドガー、優勝だよ!優勝! |
ルル | ナァン♪ |
ルドガー | ははは…。まさか本当に優勝出来るとは思わなかったな… |
司会 | おめでとうございます!優勝賞品はこちらです!! |
エル | ルドガー!開けてみていい? |
ルドガー | ああ、いいよ |
エル | 袋大きいね。無料券じゃないみたい…っと…開いた! |
エル | …何だろこれ…布…? |
ルドガー | いや、服みたいだ。変わった柄だな… |
エル | 服?どんな感じなのかな…?ルドガー、着て見せて! |
ルドガー | そうだな。せっかくの優勝賞品だし着替えてみるよ |
ルドガー | どうかな…? |
エル | 何だかフシギな服だね。でもすっごく似合ってると思う! |
ルドガー | 着慣れない服だから何だか恥ずかしいな… |
ルドガー | でもこれ、ゆったりしてて涼しいし意外に快適かもしれない |
エル | お祭りにぴったりだね! |
エル | ねぇ、ルドガーせっかくそれ着たんだし早く他のとこも見てまわろうよ! |
エル | エル、行きたい屋台いっぱいあるし! |
ルドガー | エ、エル!走ったら転ぶぞ! |
ルドガー | う~ん…いっぱいある、か… |
ルドガー | 屋台で売ってるものって高いんだよな…持ってきたお金で足りるかな… |
エル | ルドガー!早くー! |
ルル | ナァー!! |
ルドガー | …ま、今日くらいはいいか。せっかくのお祭りだもんな |
エル | はーやーくー! |
ルドガー | ごめんごめん!今行く! |
どんなお祭りにする? | scene1 |
ルドガー | ジャガイモ、ニンジン、ごぼうにレタス… |
エル | ミルクと卵も買ったよ! |
ルドガー | よし、足りてなかった食材はこれで全部買えたな |
エル | いっぱい買ったから、おまけしてもらっちゃったね! |
ルドガー | そうだな。今日の夕飯は1品追加して──… |
ルドガー | あれ?あそこにいるのって… |
| |
ルドガー | 兄さん! |
ユリウス | ルドガー、エル。買い物の帰りか? |
エル | うん!メガネのおじさんは? |
ユリウス | この人と祭りに使えそうな服を考えていたとこだ |
ルドガー | 祭りに使えそうな服? |
男性 | 実はイニル街で新しい祭りをやろうって話が出ていてるんだ |
エル | お祭り?楽しそう!! |
男性 | それで、祭りをやるにあたってユリウスさんに意見とアイディアを聞かせてもらってたんだ |
ユリウス | 祭りを盛り上げるために、街のみんなで着るおそろいの服を作りたいらしいんだ |
ルドガー | へえ、気合入ってるな… |
男性 | でも、どんな服がいいか思い浮かばなくて… |
エル | ねえ、ルドガー。この前、シャテキ大会でもらった服はどうかな? |
ルドガー | ああ、あれか!いいんじゃないかな? |
ユリウス | それはどんな服なんだ? |
ルドガー | 袖口が大きくてゆったりした形で…うーん…珍しい形だから説明しづらいな… |
エル | あ!それなら、着て見せてあげたらいいと思う! |
ルドガー | うん、そうだね。兄さん、ちょっと待ってて |
どんなお祭りにする? | scene2 |
ルドガー | お待たせ。こんな服なんだけど… |
ユリウス | へえなかなかいいな! |
男性 | 確かに変わった形をしてるな |
男性 | 屋台と雰囲気も合いそうだからお祭りっぽくていいかもしれない |
ユリウス | この服なら誰も文句言わずに着てくれそうだな。あとは、祭りの内容か… |
エル | え、祭りのナイヨウ?屋台がたくさんあるだけじゃダメなの? |
男性 | ああ。せっかくだから、街の外から来てくれた人にイニル街を知って欲しいと思ってね |
男性 | 何かイニル街を派手にアピール出来るものがあるといいんだが… |
ルドガー | それなら、屋台の食べ物をイニルの農家の人が作った野菜で作るとかはどうですか? |
ルドガー | 看板や旗に「イニル産」って書いておいて、近くに野菜の販売所も設置するとか… |
ユリウス | それならいっその事、もぎたての野菜や果物をその場で食べられるのはどうだ? |
エル | エル、この前リンゴ狩りしたよ!すごく楽しかった! |
ユリウス | 体験型のイベントか…職人さんに協力してもらえば工芸品を作る体験も出来そうだな |
男性 | いいじゃないか。他にもないか?目を引くようなものとか |
ルドガー | うーん…そうだな…目を引くようなもの… |
ルドガー | そうだ!どこかでトマトをぶつけ合うお祭りがあるって聞いた事がある |
ユリウス | ! |
男性 | トマトをぶつけ合う…?不思議な祭りだな |
ルドガー | 確か、収穫祭だったっけ…。ちょっと変わってるし、そういうのも目を引くかなって |
男性 | なるほど、屋台や出し物じゃない全員参加型のイベントにするのも面白そうだな |
エル | えー!?エルはそんなお祭り反対!! |
エル | トマトをぶつけられるなんて絶対にヤダ!! |
エル | 顔に当たったら口の中に入っちゃうし… |
エル | だから、絶対反対!! |
ルドガー | それはエルがトマトを嫌いだからだろ?他の人はそんな事は… |
ユリウス | いや、そのイベント内容に関しては俺も反対だな |
ルドガー | え?兄さんも!?トマト好きだから喜ぶかと思ったのに… |
ユリウス | トマトをぶつけ合うのには反対だ。そもそも、こんな美味しい物をぶつけるなんてあり得ない… |
ユリウス | トマトは美味しく調理されて、美味しくいただいてこそだ! |
ルドガー | そ、そうだね… |
ユリウス | それに、せっかくのお祭りの服を汚すのはもったいないだろう? |
ルドガー | それは言えてる |
ユリウス | だから、屋台を全てトマト料理尽くしにするってのはどうだ? |
エル | ええー!絶対嫌だ!!トマトのお祭り反対! |
ユリウス | これを機会にトマト嫌いを直すのもいいと思うぞ? |
エル | ムリジイはダメなんですー!ダンコキョヒしますー! |
男性 | 別にここはトマトの名産地ではないんだが… |
ルドガー | す、すみません…! |
ルドガー | 二人とも、ちょっと落ち着── |
ユリウス | 美味しいトマト食べ放題祭りなんていいんじゃないか? |
エル | ええー、まぁたトマトー! |
ルドガー | って、聞こえてない…か。やれやれ… |
Name | Dialogue |
どうしようかな | scene1 |
エミル | やっと休憩時間だ…! |
エミル | 今朝から騎士団の仕事が忙しくて、休憩時間が待ち遠しかったよ |
エミル | 疲れたし、昼ご飯は一人でのんびりと食べようかな…? |
??? | ん…?エミルじゃねぇか |
ミュウ | エミルさん、こんにちはですの! |
ルーク | 何やってんだ、こんなトコで? |
エミル | こんにちは。騎士団の仕事が一段落したので、お昼を食べに行こうと思って |
ミュウ | エミルさん、一人でお昼ご飯ですの? |
エミル | うん、今日はゆっくりと一人で食べ── |
ルーク | ちょうどいいや。俺も昼メシまだだし一緒に食おうぜ |
エミル | え、でも、あの…今日は一人で── |
ルーク | ほら、早く行こうぜ |
ミュウ | 出発ですの! |
エミル | ちょ、ちょっと…待って! |
どうしようかな | scene2 |
ミュウ | みゅみゅっ!美味しそうなお店がいっぱいですの! |
ルーク | で、エミルはどこの店がいいんだ? |
ルーク | 俺は特に希望とかねえしお前が決めていいぜ |
エミル | え、僕が?えっと…どうしよう |
エミル | こっちの店はどのメニューも美味しそうだけど高そうだし… |
エミル | あっちの店は値段が安いけど、メニューの種類が少なそう… |
エミル | やっぱり、ルークが好きそうな店がいいかな?それとも… |
ルーク | おい、まだ決まんねーのかよ!さっさと決めろよ |
エミル | ご、ごめん…!いっぱい店があるから、なかなか決められなくて… |
ルーク | ったく、しゃーねえな…。だったら、そこの店でいいだろ |
エミル | あ、うん、いいよ |
ルーク | そんじゃ、さっさと入ろうぜ |
| |
ルーク | へえ、結構メニューのバリエーションがあるんだな |
エミル | 本当だ。どれも美味しそうだね |
ルーク | 俺は…チキングリルのランチセットにすっか |
ミュウ | ボクは野菜サラダが食べたいですの! |
ルーク | よくそんな腹にたまらないもんで満足出来るよな。で、エミルはどうすんだ? |
エミル | う~ん… |
エミル | スープパスタも美味しそうだけどお肉の盛り合わせセットも美味しそうだなぁ… |
エミル | あ、デザートセットもあるんだ…種類も多いし、ますます迷うなあ |
ルーク | だー!早く決めろっつーの。俺は腹減ってんだ! |
エミル | う、うん… |
ルーク | …… |
エミル | うーん… |
ルーク | まだかよ!お前悩み過ぎだっつの! |
ルーク | いつまで経ってもメシを食えねぇだろーが! |
エミル | でも、こんなに種類があったらなかなか決められないよ… |
ルーク | だー、うぜぇ!おい!こっちにチキングリルとサラダ、あとフルーツパスタサラダを頼む! |
エミル | えぇ、フルーツパスタサラダ!?も、もう少し考えさせてよ |
ルーク | そんなに悩むんならどれ食ったって同じだっつーの! |
ルーク | もぐもぐもぐ… |
ルーク | へぇ、まぁまぁイケるじゃん |
エミル | フルーツパスタサラダも、思ったよりすごく美味しいよ! |
エミル | 最初はどんな味か不安だったけどさすがルークだね |
ルーク | そ、そうか…? |
ルーク | まあ、よかったじゃねえか。…何か調子狂うな… |
ルーク | 食ったし、茶でも飲むか… |
ミュウ | ボクは紅茶を飲みたいですの! |
ルーク | お前も飲むのかよ |
ルーク | エミルはどうする? |
エミル | あ、うん。僕も紅茶を飲もうかな |
エミル | いや、今はやっぱりコーヒーを飲みたい気分かも…うーん、どっちを飲もう… |
ルーク | …2択しかねぇのにまた迷うのかよ…! |
エミル | でもコーヒーの飲みすぎはよくないって言うし… |
ルーク | あーー!俺と一緒で紅茶にしろ! |
| |
ミュウ | お腹いっぱいですの~~ |
ルーク | …メシ食っただけなのに何か疲れたな… |
エミル | ルーク、あの…今日はありがとう! |
エミル | ルークに頼んでもらった料理もお茶もすごく美味しかったよ |
エミル | 僕のために気を遣ってくれてありがとう |
ルーク | 別にお前のためじゃねーよ。お前に任せたらいつまで経っても食えねえから、注文しただけだ! |
エミル | ご、ごめん。でも、すごく嬉しかったよ |
エミル | みんなでわいわい食べるのも楽しかったし |
エミル | よかったら、また一緒にご飯食べに来ようよ! |
ルーク | 駄目だ! |
エミル | ええええ!? |
ルーク | お前とメシ食ってるとすっげぇイライラして疲れる! |
ルーク | ちゃんと素早く選べるようになったら、また誘ってやる。じゃあな! |
ミュウ | ご主人様、待ってですの~! |
エミル | そ、そんなあ… |
誤解しないで! | scene1 |
マルタ | エミルー!こっちこっちー! |
エミル | マ、マルタ…待って…。荷物が重くて、早く走れないよ… |
テネブラエ | また随分と買い込みましたね |
マルタ | だって、キムラスカでは売ってない物が、たくさん売ってるんだもん |
マルタ | だからつい、いろいろ買っちゃった |
マルタ | それにしても、この街はいつ来ても人で賑わってるなあ… |
マルタ | そうだ!この近くに紅茶の美味しいカフェがあるんだって!そこでひと休みしようよ♪ |
エミル | あ、待ってマルタ!! |
テネブラエ | ! |
テネブラエ | 魔物の気配…!?マルタさま!危ない!! |
| |
マルタ | えっ!? |
| グォオオ! |
男性 | ま、魔物だっ!!みんな、逃げろ!! |
女性 | いやああっ! |
| ガアアアッ!! |
マルタ | きゃぁああっ! |
エミル | マルタ! |
エミル | てめえ…! |
エミル | マルタを襲うとはいい度胸じゃねぇか…! |
エミル | 俺に切り刻まれる覚悟は出来てんだろうなぁッ!? |
誤解しないで! | scene2 |
エミル | 砕覇双撃衝ッ!! |
| グアアァァッ…… |
エミル | はっ!俺とやり合おうなんざ百年早ぇんだよ! |
| |
エミル | …マルタ!大丈夫? |
マルタ | うん…ありがと、エミル… |
子ども | あのお兄ちゃん…すごく強いけど怖いね… |
エミル | …!! |
男性 | おい、あいつ、魔物に斬りかかる時別人みたいだったぞ? |
男性 | やばい奴なんじゃねぇのか? |
テネブラエ | …! |
男性 | 危険な奴め…この街から出ていけ!! |
男性達 | そうだ!出ていけーっ!! |
マルタ | そんな!エミルは魔物を倒してくれたのに! |
テネブラエ | …エミル、マルタさま、行きましょう |
マルタ | でも…! |
エミル | …マルタ、いいよ。ありがとう |
マルタ | あ、エミル!待って! |
| |
エミル | ごめん…僕のせいで |
マルタ | エミルが謝る事じゃないよ! |
マルタ | 大体、あの人達もあの人達だよ。街に入ってきた魔物を倒したのはエミルなのに… |
テネブラエ | マルタさまの言う通りです。街の方々の反応は少々配慮に欠けますな |
エミル | でも実際に街のみんな、僕を見て怖がってた… |
マルタ | 違うよ! |
エミル | え? |
マルタ | エミルは優しくて、思いやりがあって、人の気持ちがわかる、私にとって王子様だよ |
エミル | マルタ…ありがとう! |
エミル | うん、マルタが一緒なら大丈夫! |
エミル | 安心して、マルタの事は僕がずっと守るから! |
テネブラエ | おやおや… |
マルタ | エミル…! |
マルタ | 今のって遠回しの告白!?エミルが一生守ってくれるなんて… |
エミル | えっ?ええっ!? |
マルタ | 私の気持ちはとっくに決まってるけど…やっぱり嬉しい! |
エミル | あ、あの、マルタ… |
テネブラエ | さすがエミル。素晴らしいプロポーズでした |
エミル | ぷぷぷ、プロポーズ!? |
テネブラエ | いやあ、おめでとうございます |
エミル | ちょ、ちょっと!聞いてってば!僕はそういうつもりじゃ… |
マルタ | ふふふ、エミルからプロポーズされちゃった! |
エミル | …って聞こえてない… |
テネブラエ | フフフ…エミル、頑張ってくださいね |
エミル | はぁ…どうやって誤解を解こう… |
Name | Dialogue |
僕のプリン、スレイのプリン | scene1 |
スレイ | ミクリオ、ちょっと頼みがあるんだけど… |
ミクリオ | ん? 君があらたまって頼み事なんて、珍しいね…何かあったのかい? |
スレイ | ああ、うん、そんなたいした事じゃないんだけど、プリンってどう作ればいいのかな? |
ミクリオ | プリン?スレイが作るのか? |
スレイ | 前にバームクーヘンを作ろうとしてオレ、失敗しちゃっただろ?それでエドナに… |
ミクリオ | もっとおやつ作りの修行をしろ、と言われたわけか |
スレイ | …うん。それと、もう少し簡単なものから練習しなさいって… |
ミクリオ | …確かに、プリンならバームクーヘンほどは難しくないね… |
ミクリオ | わかった。まずは食材の買い出しに行こう |
スレイ | !ミクリオ、付き合ってくれるのか? |
ミクリオ | スレイ一人じゃ、食材が幾らあっても足りないだろ? |
スレイ | …サンキュー、ミクリオ! |
僕のプリン、スレイのプリン | scene2 |
ミクリオ | ──ミルク、卵、砂糖…。材料はこれくらいでいいだろう |
スレイ | ミクリオ先生!何から始めればいいでしょうか!? |
ミクリオ | まずはプリンにかけるカラメルからやっていこう。砂糖と水を鍋に入れて… |
スレイ | 砂糖は…これくらい? |
ミクリオ | スレイ、分量は正確に量ってくれ。お菓子作りにとって、分量の正確さが命運を分けると言ってもいい |
スレイ | はい!ミクリオ先生! |
ミクリオ | それが終わったら次は── |
ミクリオ | よし、あとはこの液体をじっくりと蒸していけば完成だ |
スレイ | おぉ、完成が待ち遠しい! |
ミクリオ | 待ってる間は暇だし、プリンの上にトッピングするホイップクリームも追加してみようか |
スレイ | 賛成!それもオレがやってみるよ! |
ミクリオ | こっちの生クリームを泡立ててくれ。氷水で冷やしながらやると失敗しにくい |
スレイ | 了解! |
スレイ | …なぁ、ミクリオ。生クリームに何か混ぜたら、もっと美味しくならないかな? |
ミクリオ | また君は…。アレンジは基礎が身についてからにしなよ |
ミクリオ | トッピングの安易なアレンジは、デザートそのものの完成度を台無しにしてしまうしね |
スレイ | そうなのか…お菓子作りって、なかなか思うようにはいかないんだな |
ミクリオ | さてと、そろそろプリンも固まったころだし…いよいよ試食といこうか |
スレイ | わくわくするな~! |
ミクリオ | そっちのカップがスレイ、こっちのカップが僕のプリンだ |
スレイ | まずはお手本、ミクリオのプリンから…ぱくっ |
スレイ | …うっまい!さすがミクリオ!! |
ミクリオ | さて、それじゃスレイの作ったプリンは… |
スレイ | いただきまー… |
ミクリオ | うっ…これは…… |
スレイ | …中が全然固まってない…なんか、でろでろしてる…… |
ミクリオ | 失敗か…どうしてスレイのだけこんな事に… |
スレイ | 最後までミクリオに教わった通りやってたはずなんだけど… |
ミクリオ | 作り方は正しくても、その日の材料や道具に左右されて上手くいかない事も稀にあるんだ |
スレイ | ごめん、ミクリオ。せっかく付き合ってもらったのに… |
ミクリオ | 今言った通りだよ。今回はスレイのせいじゃない。それにおやつ作りに失敗はつきものさ |
スレイ | ミクリオでもやっぱり失敗するのか? |
ミクリオ | 覚えた当初は味がいまいちだったり、焼き加減がうまくいかなかったり…何度も作ってるうちに上手くなるのさ |
スレイ | ミクリオって、お菓子とかが初めから得意なんだと思ってた… |
ミクリオ | ま、失敗したのはみんなには食べさせないしね |
ミクリオ | スレイも、そのうち上達するさ。何度も失敗する事でコツがわかり、上手くアレンジする方法も覚える |
スレイ | 上手くアレンジする方法…? |
ミクリオ | 少し待っててくれ |
スレイ | ? |
ミクリオ | お待たせ |
スレイ | ミクリオ、それは…? |
ミクリオ | スレイのプリンをパンに染み込ませて焼いたものだよ |
スレイ | え!オレのプリンを!? |
ミクリオ | まあ、食べてごらんよ |
スレイ | あ、ああ…パクッ… |
スレイ | !なんだこれ、美味しい!!こんなお菓子もあるんだ! |
ミクリオ | これがアレンジってやつさ |
ミクリオ | 本当はもっと時間をかけて、パンに液を染み込ませた方が美味しいんだけど… |
スレイ | 失敗したものから、こんなすごいのが出来るなんて… |
スレイ | さすがミクリオ先生! |
ミクリオ | ふ、褒めても何も出ないよ? |
素晴らしいと思わない? | scene1 |
スレイ | すっげー!これが「草原の石像群」! |
ライラ | 人々の噂に聞いていた通り、沢山の石像がありますね |
ミクリオ | 収穫中の人、神に祈りを捧げる人…人々の暮らしの中の姿をかたどっているみたいだ |
スレイ | すごくよく出来てるよなぁ~遠目から見ると本当に人がいるみたいだったし |
エドナ | そういえば、ここの石像には夜中になると歩き回る…そんな噂があったわね |
ミクリオ | 夜中に動き回る…? |
エドナ | 人と同じように、自由に動く事が出来るのは夜の間だけ…日が昇れば石に戻ってしまう… |
エドナ | それでも石像は、自分達を人間だと思い込んでいるのよ… |
ライラ | なんてかわいそうな石像さんなんでしょう… |
スレイ | 夜に動き出す石像…!一度でいいから見てみたい…!! |
ミクリオ | スレイ…そんな簡単に真に受けないでくれ… |
| ガサガサッ |
スレイ | ッ!草の音…?何かいるのか!? |
ライラ | 本当に石像が動き出したとか…? |
ミクリオ | そんなわけないだろ…そもそも、まだ真っ昼間じゃないか |
| グオオオオッ!!! |
スレイ | 魔物だ! |
素晴らしいと思わない? | scene2 |
ミクリオ | …ふぅ。全て倒せたようだね |
スレイ | 気付くのが遅れたから、すこしビックリしたけど…もう大丈夫そうだ |
ライラ | みなさん、お怪我はありませんか? |
エドナ | 大丈夫よ |
スレイ | あ!石像に傷が付いたりしてないかな!? |
ミクリオ | さっきの戦いでの損傷はないはずだけど、念のため確認してみよう、スレイ! |
エドナ | 何?さっそく石像の心配? |
ライラ | ふふ、スレイさん達は本当に遺跡や遺物がお好きですわよね |
エドナ | 毎度毎度、何がそんなに面白いのかしら… |
ライラ | 男の子のロマンなんですよ、きっと。ひとまず、少し休憩と致しましょう。何かおやつを用意しますわ |
エドナ | ……ジー…… |
エドナ | …どう見てもただの石像ね… |
ミクリオ | ただの石像だって!? |
エドナ | …うるさいわよ、ミボ。いちいち戻ってこなくていいわ |
ミクリオ | 君はこの石像が、いかに素晴らしい物かわかってないようだね |
ミクリオ | 昔の人々の生活様式や風俗、文化、歴史を形として残しているだけじゃなく |
ミクリオ | 芸術品としても一級品なんだ。今の人間の技術では容易に再現出来ないほど精巧に作られている |
ミクリオ | これほど価値のある石像は、世界中でもそうそう見られるものじゃない |
エドナ | へぇー…… |
ミクリオ | それに、よく考えてみてくれ。遙か昔に作られた石像… |
ミクリオ | それが、これからもこの場所に残り続けて人々の歴史を後世に伝える… |
ミクリオ | 素晴らしいと思わないか? |
エドナ | そうね、心から素晴らしいと思うわ。だからミボ、あんたはミイラになりなさい |
ミクリオ | は?ミイラ? |
エドナ | おあつらえ向きに略しても「ミ」イラよ。ミミイラは言いにくいし |
ミクリオ | おい、エドナ…何を言って── |
エドナ | 形を後世に残したい…それならミイラが一番。天族でも未来永劫、生き様を残せるわ |
エドナ | ワタシが手伝ってあげる。まずは包帯を── |
ライラ | みなさん、おやつの用意が出来ました。少し休憩にしませんか? |
スレイ | ありがとう、ライラ! |
スレイ | …あれ? エドナとミクリオ、何かあったのか? |
エドナ | 何でもないわ。これからミボをミイラにするだけよ |
ライラ | まあ! |
スレイ | ミクリオをミイラに!? |
ミクリオ | ちょうどよかった。二人とも何か言って── |
スレイ | すっげー面白そう!! |
ミクリオ | おいこらスレイッ!!! |
ライラ | ミクリオさん…全身ぐるぐる巻きのギュンギュン巻きですのね! |
ミクリオ | ライラまで!?っていうかギュンギュン巻き!? |
エドナ | …何百年、何千年先まで残り、真夜中になると動き出すミボミイラよ…ミボミイラ………ミボラ? |
エドナ | ミボラ、いい響きね。どうしてさっき思いつかなかったのかしら… |
ミクリオ | もういい加減にしてくれ… |
ライラ | きっと、後世の人は恐れおののきますわね |
スレイ | あんまり人を驚かせたりしたら駄目だぞミクリオ |
ミクリオ | まだ続けるのか!? |
ミクリオ | …いいか、よく聞いてくれ。僕は、ミイラになるつもりはない! |
エドナ | 見苦しいわよミボ。自分の発言には責任を持ちなさい |
ミクリオ | そもそも僕は、石像にもミイラにもなりたいなんて言ってないだろ! |
エドナ | ライラ、今日のおやつは何? |
ライラ | 今日はストロベリータルトにしてみました♪ |
ミクリオ | いきなり切り上げるんじゃない!! |
スレイ | はは…石像見てる時よりテンション高いなぁミクリオ… |
Name | Dialogue |
僕だってやれば出来るんだ! | scene1 |
ルカ | あれ…?何の行列かな? |
イリア | 何かイベントでもやってるのかしら? |
スパーダ | っと、ポスターがたくさん貼ってあるな。…「脱出ゲーム」? |
イリア | 何、それ? |
ルカ | 屋敷から脱出するのが目的なんだけど、そのためには知力、体力、度胸が求められる…みたい |
スパーダ | おおおお!脱出成功者にはレストランの無料食事券だってよ! |
イリア | うっそ! |
イリア | ルカ、スパーダ!参加するわよ!! |
スパーダ | おうっ! |
ルカ | ちょ、ちょっと二人とも待ってよ!! |
| |
ルカ | わっ、わあああああっ!!!なっ、何!? |
イリア | ちょっとルカ、うるさい! |
スパーダ | ただの効果音じゃねぇか |
スパーダ | お?行き止まりだぜ…模様と左右に変なボタンがあるな |
イリア | ほら、ルカ。出番よ! |
ルカ | ぼ、僕!? |
イリア | こういう頭を使いそうなのは、あんたの方が得意でしょ? |
ルカ | そ…そうかな? |
スパーダ | 少なくともオレ達よりはルカの方が適任だろ。とりあえずやってみろよ |
ルカ | う、うん…頑張ってみるええっと── |
ルカ | ──わかった!こことここを動かして…右のボタンを押すんだよ!! |
| カチッ! |
| ゴゴゴゴゴ… |
スパーダ | おお!壁に扉が現れたぞ!! |
イリア | さっすが、ルカちゃま! |
ルカ | そ…そう…? |
ルカ | へへっ…何だか役に立てたみたいで嬉しいよ |
| |
ルカ | あ!新しい部屋だよ。イリア── |
ルカ | あ、あれ!?イリア!?スパーダ!? |
ルカ | 道が暗かったから…はぐれちゃったのかな…… |
ルカ | どどど、どうしよう!? |
ルカ | …暗くて、怖いな…来た道、戻ろうか…二人に会えるかもしれないし… |
ルカ | いや、二人に頼ってばかりもよくないよね… |
ルカ | 先に進めば、イリア達と合流出来るかもしれないし |
ルカ | ぼ、僕だってやれば出来るんだが、頑張って進むぞ |
| |
| ヒュオオオオオ… |
ルカ | ひっ──! |
ルカ | こ、これはただの雰囲気出すための音、だよね |
ルカ | 怖くなんかない…ちょっとびっくりしただけだよ。早く先へ進もう… |
| ガサガサッ |
ルカ | 怖くないってば!! |
僕だってやれば出来るんだ! | scene2 |
ルカ | はぁ…はぁ…。結構奥まで来れたぞ…! |
ルカ | イリアとスパーダ、なかなか会えないな…もうゴールしちゃったのかな…? |
ルカ | あれ…?向こうから光が漏れてきてる…もしかして出口── |
| グルルルル… |
ルカ | ええっ!?な、何でこんなところに魔物が…!? |
ルカ | ど…どうしよう‥!僕、今武器なんて持ってないよぉ… |
| ウウウウウ… |
ルカ | うう、やっぱり怖い…イリアぁ…スパーダぁ…ぐすっ… |
??? | ルカー! |
| |
ルカ | イリア、スパーダ!!よかったぁ… |
イリア | あんたがいないから、仕掛けを解くのにめちゃくちゃ苦労したじゃない! |
イリア | って、何であんたが半べそなのよ?泣きたいのはこっちだってーの! |
ルカ | あ、あそこに…魔物が…! |
スパーダ | はぁ!?魔物!? |
| ウウウウウ… |
スパーダ | アレか? |
スパーダ | …んん?なんかおかしくね? |
イリア | …もしかして… |
イリア | …やっぱり!これ魔物じゃなくて、ただの張りぼてじゃない!! |
ルカ | ええっ!? |
スパーダ | 金持ちの家とかにあるライオンの彫刻を真似てんだろ |
スパーダ | こんなとこに魔物がいるワケねぇだろただのお遊びなんだから |
イリア | アレを魔物だなんて思い込むなんて……あんたねぇ、どんだけビビリなのよ |
ルカ | び、ビビリじゃないよ!イリア達がいなくてもここまで一人で来れたし… |
イリア | 何言ってんの。結局ここで怖じ気づいてた時点でビビリに変わりはないでしょ |
ルカ | そんなぁ… |
一緒に | scene1 |
ルカ | やっぱり図書館だと静かだし、参考書がたくさんあるから勉強が捗っていいな |
ルカ | 他にも面白そうな本があったし、明日もまた行こうかな |
ルカ | あれ、あそこにいるのって… |
ルカ | イリア! |
イリア | ん? |
イリア | あ、ルカじゃない!何してんの、こんなところで |
ルカ | 僕は図書館の帰りなんだ。勉強中にわからないところがあって… |
イリア | はー…アンタ本当にお勉強が好きねぇ |
ルカ | うん!1つ新しい事を覚えるとそこから次々発見があって… |
ルカ | まさしく「拍車がかかる」って感じでどんどん新しい知識が身につくから楽しいよ |
ルカ | …そうだ!イリアも一緒に図書館に行こうよ! |
ルカ | 学校を作りたいならやっぱり勉強は必要だと思うし… |
ルカ | それに本を読んだり、調べものしたりしてる内にイリアにも勉強の楽しさがわかると思うんだ |
イリア | 絶対イヤ。そもそも本を読んだって頭痛いっていうか、意味わかんない言葉だらけだし |
ルカ | それをわかるようにするのが勉強だと思うんだけど… |
イリア | あ!そんな事より、あんた、今帰りって事は暇でしょ? |
イリア | あたし、買い出しに行くところだったの! |
イリア | ここで会ったのも何かの縁!買い出し手伝いなさいよ! |
ルカ | えっ!? |
イリア | ほらほら、行くわよ! |
ルカ | イ…イリア!?ちょっと待ってよ~~~!! |
一緒に | scene2 |
ルカ | うう…重い。まさかこんなに買うなんて… |
イリア | 重いものばっかりだったから、いいところに来てくれて助かったわ、ルカ |
イリア | あ、ちょっと待って!このお店も寄るわよ |
ルカ | 乗馬、馬具専門店…?イリアこそ、ほんと、乗馬好きだよね… |
イリア | まあね。…っと、あったわね拍車。そろそろ新しいのが欲しかったんだー |
ルカ | はくしゃ? |
イリア | ほら、これ |
ルカ | 変わった形をした金具だね。それって、何に使うの? |
イリア | 馬を走らせている最中に靴に固定したこれで、お腹をひっかいてあげるの |
イリア | すると、ビックリした馬がさらに速く走り出すのよ |
ルカ | それでひっかいてあげる…なんだか痛そう… |
イリア | この道具はそういうものなの。それにこれはちゃんと先が丸いからそんなに痛くないんじゃない |
イリア | そういえば、さっきルカの言ってた「拍車がかかる」の拍車ってこれの事らしいわよ |
ルカ | へえ、そうなんだ…! |
ルカ | イリア、乗馬が趣味なだけあって馬の事については詳しいなぁ |
ルカ | 勉強嫌いって言っても、馬の知識はちゃんとあるし… |
ルカ | …!もしかしたら、興味のある分野の勉強だったら、やる気になってくれるかも!? |
イリア | なーに、一人でぶつぶつとしゃべってんのよ |
ルカ | ねえイリア!せっかくだからさ、図書館で馬について一緒に勉強しようよ |
ルカ | イリアも、馬とか…好きな話なら、頭に入りやすいと思うんだ |
イリア | 無理! |
ルカ | ええっ、即答!? |
イリア | 言ったでしょ、勉強は嫌いだって。馬に関する勉強でも同じよ |
イリア | そもそも、馬に関する本を読んでも難しいだけで、ちっとも面白くないもん! |
ルカ | そんな…やってみるだけやってみようよ、きっと楽しくなると思うよ? |
イリア | しつこい!無理なものは無理ーっ!! |
ルカ | い、イリア!?ま、待って!! |
ルカ | 一緒に勉強しようよー!! |
Name | Dialogue |
コレットのお蔭! | scene1 |
ロイド | あー美味かった!たまには弁当持ってピクニックするのもいいな |
コレット | うん!外で食べるとお弁当がもっと美味しく感じるよね |
ロイド | って、コレット…。ピーマン残してたじゃないか |
コレット | ロイドだってトマト残してたよ~? |
ロイド | あ、あはははは!そういう事もあるよな! |
コレット | そだね…ってあれ?あそこにいるのって…? |
リタ | ったく…どこにいんのよ…!? |
ロイド | おっ、やっぱりリタだ! |
リタ | ロイドにコレット?あんた達、こんなところで何やってんのよ |
コレット | 私達はピクニックに来たんだよー |
リタ | ピクニック…。呑気でいいわねえ |
ロイド | そういうリタはどうしたんだ? |
リタ | あたしは調査よ。この辺りに生息してるっていう蝶を調べにきたの |
ロイド | 蝶?何かリタっぽくない調べものだな |
リタ | うっさいわね。その蝶はマナを増幅する力を持ってるって噂があるのよ |
コレット | ホント!?すごいね~! |
リタ | まあ、本当にいればの話だけどね。さっきから探してるのに、その蝶、ちっとも見つからないし |
リタ | うっすら光ってるのが特徴らしいんだけど… |
コレット | ロイド、私達もリタのお手伝いしよう? |
ロイド | そうだな!みんなで探した方が見つけやすいだろうし |
リタ | いいの?助かるけど。それじゃ遠慮なくお願いするわ |
コレット | うん! |
リタ | うーん…やっぱり見つからないわね… |
ロイド | こっちも駄目だ… |
ロイド | コレットー!そっちはどうだー? |
コレット | こっちにもいないみた── |
コレット | きゃっ!! |
| ドターンッ! |
リタ | コ、コレット!?何やってんのよ、もう!あんた、大丈夫? |
コレット | うん、だいじょぶ! |
ロイド | あれ…?なんか舞い上がって… |
リタ | あ!光ってる…!? |
リタ | その蝶捕まえて!あたしが探してたのはそいつよ! |
ロイド | よしっ!捕まえたっ!! |
コレット | わぁ~!やったね、ロイド! |
ロイド | 虫かご貸してくれ! |
リタ | はい、これに入れて。にしても驚いたわね。ほとんど諦めかけてたのに |
ロイド | 蝶が見つかったのはコレットのお蔭かもな! |
コレット | え?私? |
ロイド | コレットが転んでドジを踏むといい事が起きるんだよ |
リタ | 何よそれ。ただの偶然じゃないの? |
リタ | まぁいいわ。さっそく、持ってきたこの機械で蝶を調べ── |
ロイド | !リタ!危ない!! |
| ガァァァアアッ!! |
リタ | なっ!魔物…!?ああもう、邪魔っ! |
コレットのお蔭! | scene2 |
リタ | あああっ! |
ロイド | リタ!どうした!?怪我でもしたのか!? |
リタ | 違うわよ!さっきの魔物のせいで調査用の機械が…! |
ロイド | それがないとどうなるんだ? |
リタ | 肝心の蝶の解析が出来なくなるわ。なんとかして修理しないと… |
リタ | 駄目かー。ちょっとやそっとじゃ直りそうにないわ。街に戻って── |
コレット | リタ~!直っ── |
コレット | きゃっ! |
| ばちんっ!! |
リタ | ちょ、コレット!?あんたまた…! |
ロイド | あちゃー…。転んだ拍子に思い切り機械を突き飛ばしちまったな |
コレット | ご、ごめんね…リタ… |
リタ | 余計壊れたらどうしてくれ… |
リタ | あれ…?ウソ!?動いてる…? |
リタ | な、何で!?さっきまでうんともすんとも言わなかったのに!? |
ロイド | ほらな!コレットがドジを踏むといい事が起きたりするんだよ |
リタ | う、嘘でしょ。偶然よ偶然! |
リタ | そんな事より、直ったんなら蝶を… |
リタ | …って、あーっ!! |
コレット | どしたの? |
リタ | 虫かごが開いてて蝶がいない… |
ロイド | げ…ちゃんと閉まってなかったのかその後、すぐ魔物も出たし… |
コレット | そっか、仕方ないね… |
コレット | もう一回、探そう? |
リタ | ロイド…、あんた、あれ見つけるのにどんだけ時間かかったと思ってんの!? |
ロイド | 悪かったよ… |
ロイド | あ!そうだ!コレットにもう一度ドジを踏んでもらって… |
リタ | そんなラッキーが何度もあるわけないでしょ! |
コレット | 二人とも、話は後にして探そ… |
コレット | きゃっ! |
| ずてんっ |
コレット | いたたた… |
コレット | あ、ちょうちょ…! |
不思議な魅力? | scene1 |
コレット | わぁ~!見て見てロイド、ジーニアス!ワンちゃんがいっぱいだよ~! |
ジーニアス | 小さくて可愛い犬から大きくて立派な犬まで勢揃いだね |
ロイド | 犬をこんなに集めて、何のイベントなんだ? |
ジーニアス | 動物との触れ合いが目的のイベントらしいよ |
ロイド | へー! |
コレット | えへへ、チコちゃんなでなで~ |
子犬 | わんっ! |
ジーニアス | チコちゃん? |
コレット | うん、この子の名前だよ~♪ |
ジーニアス | また勝手に名前付けちゃったよ… |
ジーニアス | それにしても、…いつの間にかコレットの周りに犬が沢山集まってる。どうしてだろ? |
ロイド | しかも、集まった犬達みんなコレットがなでてくれるのを整列して待ってるみたいだぜ |
コレット | えへへ、次はルーちゃん。なでなで~ |
ロイド | そういや、森に入ると、コレットのやつ、鳥やリスにもよく懐かれるんだよな |
ロイド | よくわかんねぇけど、コレットには動物に好かれる何かがあるんじゃないか? |
コレット | ?二人とも、何の話をして── |
| |
女性 | きゃああっ! |
ロイド | な、何だ!? |
盗賊 | オラオラ!高く売れそうな犬から捕まえてけよ!! |
ジーニアス | 犬を狙った盗賊だ! |
ロイド | 犬を…!?なんてやつらだ! |
子犬 | くぅん…くぅん… |
コレット | ロイド、ジーニアス、ワンちゃんを助けなきゃ! |
ロイド | ああ! |
不思議な魅力? | scene2 |
コレット | もう大丈夫だからね~♪ |
子犬 | わんっ! |
ロイド | 盗賊達、街の警護団に引き渡して来たぜ! |
ジーニアス | その子達、大丈夫だった? |
コレット | うん、みんな怪我はないみたい |
ロイド | そっか、よかった |
子犬 | わんっ!わわんっ!! |
コレット | わわっ、みんなどしたの?急に飛びついて…? |
ジーニアス | あはは!コレット、犬まみれだね! |
コレット | そんなにみんなで舐めたらくすぐったいよー! |
ロイド | 多分、こいつらなりのお礼なんじゃないか? |
コレット | えへへ、どういたしまして! |
犬A | ばぅばぅ! |
犬B | わふわふっ♪ |
コレット | うん、もう大丈夫だよ!くるるん、もも! |
犬C | ウウウウ… |
ロイド | ん? |
| |
ロイド | うわっ!でっかい犬が唸りながらこっちに走ってくるぞ!? |
飼育員 | …みなさん!避難してください! |
飼育員 | 野犬が紛れ込んできました!噛みつかれるかもしれません! |
ジーニアス | 野犬!?大変だ、ボク達も早く逃げ── |
ロイド | あの犬、コレットに向かっていくぞ!コレット!危ないっ!! |
犬C | グルルル!!バウッ!! |
| |
コレット | わ~、おっきなワンちゃん |
コレット | ふふふ、みんなと一緒に遊びたかったんだねぇ |
コレット | よしよし…あなたは頭がまるっこいからマルちゃんだね |
犬C | !くぅん… |
ロイド | へ…? |
ジーニアス | あんなに興奮してた犬が一瞬で大人しく… |
ジーニアス | コ、コレット…怖くないの? |
コレット | どうして?すごく可愛いよ~!! |
ロイド | ジーニアス…あの犬、可愛いか…? |
ジーニアス | あれだけ大きいとボクなんかひとたまりもないよ… |
ロイド | だよなぁ… |
ジーニアス | あんな怖い犬まで、おとなしくさせちゃうなんて…さすがコレットだね |
コレット | えへへ…なでなで~ |
Name | Dialogue |
恥ずかしいけど… | scene1 |
ティア | 確か…ここよね?子ども向けの劇をやっているのは… |
ティア | 動物がモチーフのとても可愛い衣装だって聞いたけど… |
ティア | どんな内容なのかしら。楽しみ── |
??? | ティア! |
ティア | ひゃあっ!! |
ガイ | いいところにいてくれた。すまないが、助けて欲しいんだ! |
ティア | ち、違うの!私は別に劇を見に来── |
ティア | …って、えっ?ガイ!? |
ガイ | 劇を…なんだって? |
ティア | な、何でもないわ。気にしないで。それより、何かあったの? |
ガイ | ああ…実は今、子ども向けの劇に出てるんだ |
ティア | ガイが…この劇に?あら… |
ガイ | ああ、どうしてもって頼まれてさ、引き受けたんだ。で、今日の劇なんだが… |
ガイ | 他の役を担当する女性が急病で出られなくなってしまったんだよ |
ガイ | そこでお願いなんだが、代役を頼まれてくれないか? |
ティア | わ、私が!? |
ガイ | そんなに大変な役じゃないんだ!ずっと座ってるだけだし、俺達もしっかりサポートするから! |
ティア | でも…急すぎるわ。それに、私、人前で演技なんて… |
ガイ | そう言いたくなるのも当然だけど、せっかく見に来てくれた子ども達のためにも…頼むよ |
ティア | …わかったわ。そんな風に言われたら断るに断れないもの |
ガイ | すまない、助かる!さっそく、みんなに伝えてくるよ |
ガイ | それと、これが台本だ。ティアのしゃべるセリフには色が付けてある |
ガイ | あまり時間がないけど、可能な限り覚えてきてくれ |
ティア | …わかったわ、セリフだけ覚えればいいのね? |
ガイ | 他は俺達みんなでフォローするよ。それじゃ、よろしくな! |
ティア | それにしても、まさか自分が見に来た劇に出演する事になるなんて思わなかったわね… |
ティア | それってつまり、劇の衣装を着てみんなの前に出るって事よね… |
ティア | …って、いけない。本番までに台本を覚えないと…! |
恥ずかしいけど… | scene2 |
ティア | …ふう。変わった台詞が多かったけど、なんとか一通り覚えられたわ |
ティア | …この衣装、可愛いのだけど、みんなの前に出るのは少し恥ずかしいわね… |
劇団の男性 | ティアさん!そろそろ出番です! |
ティア | え、もう出番!?心の準備が…! |
| |
ガイ | 「もう、我慢ならない。 俺達は突撃するぞ!!」 |
ティア | 「ふ、ふふふ、よ、よくぞ参られた。 じゃが、お前達の命は ここまでじゃ」 |
ガイ | え?何を言って……あっ! |
ガイ | ティ、ティア!そのセリフは違う! |
ティア | えっ? |
ガイ | それは悪役のセリフだ! |
ティア | え…えええっ!? |
| |
ティア | … |
ガイ | す、すまない…。慌てていた所為で渡す台本を間違えたみたいだ… |
ティア | … |
ガイ | で、でも、お客さんはティアのお蔭で大盛り上がりだったよ |
ガイ | 意外な人物が意外な台詞を言うもんだから最終的にはどっとウケてたし… |
ティア | そうね、子ども達に不思議そうな視線を向けられて…私は恥ずかしかったわ |
ガイ | 面目ない… |
ティア | もういいわ、とにかく終わったのだし、衣装返すわね |
ガイ | あ、それなんだが、よかったら、その衣装、持って帰らないか? |
ティア | え? |
ガイ | 実は今日で終演だから、もう使う事もないし持って帰ってもいいそうなんだ |
ガイ | いらないなら俺の方で処分しておくが… |
ティア | 勿体ない! |
ティア | あ、いえ…そ、それだったら記念に貰っておこうかしら |
ガイ | あと、お花もたくさん貰ったからお詫びがてら持ってくるよ。ちょっと待っててくれ |
ティア | ふふ、大変だったけどこんな可愛い衣装を貰えたし、結果的にはよかったのかしら… |
ガイ | お待たせ…って |
ガイ | ん?何か嬉しい事でもあったのか? |
ティア | な、何でもないわ!! |
魔物の仲間 | scene1 |
ナタリア | たまには女二人での旅というのも悪くありませんわね |
ティア | そうね。こんな風に私達だけでというのも珍しいかもしれないわね |
ナタリア | 道中、魔物が現れても私とティアがいれば怖いものなしですわ! |
ティア | ふふ、そうね。でも油断は禁物だわ |
ティア | 地図によると…少し行ったところに旅人向けの休憩小屋があるみたい。そこで一休みしましょう |
ナタリア | いいですわね。私、ちょうど喉が渇いてきたところですわ |
| ──ポツッ |
ティア | …あら? |
ナタリア | 雨…ですの…? |
| |
| ザーーーッ!! |
ナタリア | きゃっ! |
ティア | す、すごい雨…。急いで小屋に向かいましょう! |
ナタリア | え、ええ! |
| |
ティア | ふぅ…。小屋に辿り着いたのはいいけど… |
ナタリア | 見事にびしょ濡れですわね…。風邪を引かないうちに着替えてしまいましょう |
ティア | そうね、着替えは、ええと…確かここに入れたはず── |
ティア | えっ…!? |
ナタリア | まあ、ティアにしては随分可愛らしい服ですのね |
ティア | あ、あの、これは違うの!この前ガイに頼まれて劇のお手伝いをして…その時の…! |
ティア | 間違えて持ってきてしまったみたい… |
ナタリア | あら、そうだったんですのね。他に着替えはないんですの? |
ティア | …ええ。これしか入れてこなかったみたい |
ティア | これからまた旅を続けるのに、さすがにこれは着れないわ。このまま我慢して… |
ナタリア | 何を仰っていますの!そんな濡れたままでは風邪を引きますわ! |
ナタリア | 今この小屋には私達だけですし、せめて乾くまでの間着替えるべきですわ! |
ナタリア | びしょ濡れのままでいるよりはよっぽどいいですもの |
ティア | う、うう…。そうよね…着替えるわ… |
| |
ナタリア | 思ったよりすぐ止みましたわね。通り雨だったようでよかったですわ |
ティア | …ね、ねえ。ナタリア…そろそろ恥ずかしいから、元の服に着替えたいのだけど… |
ナタリア | いけませんわ、先ほど濡れた服はまだ乾いていないのではなくて? |
ティア | け、けど── |
ティア | きゃっ! |
ナタリア | ティア!大丈夫ですの? |
ティア | だ、大丈…痛ッ! |
ティア | あ、足が…。転んだ時に挫いてしまったみたい… |
| グァァアアアッ!!! |
ナタリア | 魔物!?こんな時に…ティア、逃げて──きゃあっ!! |
ティア | ナタリア!? |
魔物の仲間 | scene2 |
ナタリア | はぁ…はぁ…。何とか、なりましたわね… |
ナタリア | ティア…無事ですの? |
ティア | え、ええ…。挫いた足がまだ痛むけど… |
ナタリア | それにしても、さっきの魔物達、私ばかり狙ってきたようでしたけどなぜだったのでしょう…? |
ティア | 確かにそうだったわね。動けない私の方が、狙いやすいはずだったのに |
ナタリア | 何か先ほどと変わった事が──あ! |
ナタリア | 服ですわ!! |
ティア | えっ!? |
ナタリア | その服に着替えたお蔭で、ティアだけ魔物に襲われなくなったのですわ! |
ナタリア | きっと愛らしいその耳としっぽが魔物達から仲間と認識されたに違いありませんわ! |
ティア | そ、そうかしら… |
ナタリア | 間違いありませんわ!先ほどまでの道中ではこのような事ありませんでしたもの |
ナタリア | いつもその服を着ていればどこに行っても安心ですわね! |
ティア | い、いつも…!?む、無理!そんなの無理よ! |
ナタリア | あら、とても似合っていましてよ。可愛いし勿体ないですわ |
ティア | 魔物に襲われなくなるとしてもいつもこの服なんて、絶対に無理だわ…! |
Name | Dialogue |
法術士ライラ? | scene1 |
ライラ | 皆さん、かなり歩きましたしこの辺りで少し休憩していきませんか? |
ミクリオ | …そうだね。ここをすぎると、当分人里はないみたいだし… |
スレイ | じゃあ、どこか店を探そう。ライラは食べたいものとかある? |
アリーシャ | スレイ、ライラ様はなんと? |
スレイ | この街で少し休憩して行こう、って。ミクリオも、この先は当分街がないからって言ってる |
アリーシャ | 確かに、だいぶ歩いてきたからな。承知した |
ライラ | 私達天族が普通の方々には見えないせいで、アリーシャさんに少しご不便をお掛けしちゃってますね |
ミクリオ | まあ、こればかりは僕達には何ともしがたい。それは、アリーシャも理解してくれているさ |
スレイ | じゃあ、まずは街の広場の方に─ |
スレイ | …あれ…? あの人… |
スレイ | ごめん、ちょっと行ってくる! |
アリーシャ | スレイ!どうしたんだ!? |
スレイ | あの!おじいさん、大丈夫ですか?なんだか具合が悪そうだけど… |
町長 | おお、お二人は旅のお方かな?なに、どうと言う事はありませぬ |
アリーシャ | …顔色が優れないご様子。あまり無理をされない方がよろしいのでは? |
ライラ | ………。…この方は… |
ライラ | それにこの街も… |
町長 | …近頃、この街で病が流行っておりましてな。そう休んでもおれんのです |
町長 | 町長である私が、皆を引っ張らねば… |
ミクリオ | …流行り病か… |
スレイ | そんな…でも町長さんだって…! |
町長 | ええ、そうかもしれません。ですから、旅の方に伝染すわけには…早くお発ちになってくだされ… |
町長 | この病は街の医者も手が出ません。どんな薬も効き目がない、謎の病だと言われておるのです |
ライラ | …スレイさん、この方の手を取って頂けませんか? |
スレイ | !…うん、わかった! |
町長 | 旅の方…一体何を…? |
アリーシャ | 町長殿、ご心配ありません。どうか彼にお任せください |
ライラ | では… |
ライラ | リフレッシュ! |
町長 | !これは…突然、体が楽に…! |
ライラ | 効きましたわね。もう大丈夫だと思います |
スレイ | おじいさん、体の調子はどう? |
町長 | いやはや、先ほどまでの怠さが嘘のようです……これはあなたが…? |
アリーシャ | ご老人、まずは腰掛けられた方が…。あちらのベンチまで参りませんか?スレイ、この方は私が… |
スレイ | ありがとう、アリーシャ |
ミクリオ | …術の力なら、あの病を治療出来るという事か… |
ライラ | はい。ミクリオさん、街全体からうっすらと、よくない力を感じませんか? |
ミクリオ | !そう言われれば… |
ライラ | おそらくそれが、病の原因なのではないかと思います。ですから、術の力で治せるのですわ |
スレイ | じゃあ、その原因を取り除いて、病気に掛かってる人にライラの術を掛けてあげれば… |
ライラ | ええ、そうすればきっと流行り病は収まるはずです |
町長 | スレイ殿、アリーシャ殿…本当にお二人だけにお願いしてしまってよろしいのか? |
アリーシャ | もちろんです。後はスレイと私にお任せください |
町長 | …ありがとうございます。どうか、よろしくお願い致します |
ライラ | …では皆さん、まずはこの街に広がる悪しき力の源を見つけましょう! |
アリーシャ | !スレイ!あいつは! |
スレイ | この魔物が病気の原因か!? |
法術士ライラ? | scene2 |
スレイ | よし!これで後は… |
ライラ | はい。患者さんたちの元を回りましょう |
子ども | …うぅ…。お兄ちゃん、だれ……? |
スレイ | ごめんね、すぐ終わるから |
ライラ | いきますね |
ライラ | リフレッシュ! |
スレイ | これでもう病気は心配いらないよ |
子ども | ほんと、お兄ちゃん? |
スレイ | 本当さ!たくさん食べてゆっくり休めばすぐ元気になれるよ! |
ミクリオ | さっきの家で最後だ |
アリーシャ | お疲れ様、スレイ。そしてライラ様、本当にありがとうございました |
ライラ | お礼なんて、とんでもありません。アリーシャさんこそ、ご協力ありがとうございました |
スレイ | アリーシャさんこそ、協力してくれてありがとうござました、だって |
アリーシャ | い、いえ!私達は当然の事をしたまでですから |
町長 | お二人とも本当にありがとうございました |
町長 | お礼として差し上げられるものは何もない街ではございますが…。せめてこれをお持ちください… |
アリーシャ | !それを私に…? |
ミクリオ | …そのお礼がこの服というわけか…なかなかに立派な品だね… |
スレイ | 昔、街を訪れた旅の法術士が、今回みたいに病気を治してくれた事があって、 |
スレイ | その人の服を再現したのがこれなんだって町長さんは言ってたよ |
ミクリオ | 街の人々の感謝と尊敬の表れ、か… |
アリーシャ | 女性物の服だったので私が受け取ってしまいましたが、 |
アリーシャ | これは本来、ライラ様が受け取るべきものだと思います |
ライラ | アリーシャさん… |
アリーシャ | お姿が見えないゆえ、見当違いな事を言っているかもしれませんが… |
アリーシャ | もしできましたら、この服は是非、ライラ様に着ていただけないかと… |
ライラ | …っ!ありがとうございます!お言葉に甘えて早速着替えてみますね! |
ライラ | どうでしょうか…? |
スレイ | うん、すごく似合ってるよ! |
ミクリオ | 雰囲気ががらりと変わった様に感じるね… |
アリーシャ | …お姿が見えないのが残念だ…。しかし、ライラ様ならきっとお似合いですね |
ライラ | ふふ、ありがとうございます。今ならどんな病気でも治せそうな気がしますわ! |
懺悔の儀式 | scene1 |
スレイ | ふ~!着いたぁ~! |
アリーシャ | 大きな遺跡だな… |
ミクリオ | 内部の構造も複雑そうだ…。これは、調べ甲斐がありそうだね |
スレイ | よし!早速、探索開始だ! |
| |
ライラ | 広い場所に出ましたね… |
アリーシャ | ここは儀式の間だろうか…。どこか神秘的な雰囲気を感じる |
ミクリオ | …それにしても、そこら中、水たまりだらけだ…思いのほか崩壊が進んで― |
| ウォォオオオ! |
ライラ | 魔物です! |
スレイ | みんな、構えて! |
懺悔の儀式 | scene2 |
スレイ | この遺跡をねぐらにしてたのか…。みんな、怪我はない? |
ライラ | ううう… |
スレイ | ライラ、どうし―― |
スレイ | あ… |
アリーシャ | スレイ?ライラ様に何かあったのか? |
スレイ | ははは…ライラが泥まみれになっちゃってる… |
アリーシャ | 泥まみれ? |
ライラ | さっきの戦いで魔物に泥をはねられてしまいました… |
ミクリオ | とりあえず、さっきの街でもらった服に着替えたらどうだい? |
ライラ | そうですわね…ううう… |
ライラ | お待たせしました |
ミクリオ | 災難だったねライラ。でも、やっぱりその服はよく似合ってるよ。…あれ、そう言えばスレイはどこに… |
スレイ | おーいミクリオ!こっちの石碑に絵が描いてあるぞ! |
アリーシャ | スレイ!いつの間にあんなところへ… |
スレイ | これこれ!すごくよく出来てるって思わないか? |
ミクリオ | 白い服を着た女性の周りに人がたくさん集まってるな… |
スレイ | うん!こっちにも、罪を告白し懺悔すると許しを得られる、って書いてあるよ |
アリーシャ | !…なぁスレイ。この絵の人々が集まっている場所…向こうの祭壇とそっくりじゃないか? |
スレイ | っ! 本当だ! |
ライラ | 神の御使いであるあの女性はこの祭壇に立って、人々の懺悔を聞いていたのでしょうか? |
スレイ | 懺悔する人はここに跪いて…。なるほど、神様の像が後ろにあって結構迫力がある… |
ミクリオ | 当時の人間達にとっては、思わず罪を告白したくなる雰囲気だったのかもね |
スレイ | …そういえば、今のライラってあの絵の女性とちょっと似てるね |
ライラ | そんな、スレイさんったら。神の御使いに似てるだなんておそれ多いですわ |
スレイ | そんな事ないよ!ライラならどんな罪の告白でも優しく聞いてくれそうだし |
ライラ | ふふふ。…さあ、あなたの罪をお告げなさい…こんな感じでしょうか? |
ミクリオ | さすがライラ。かなり様になってるね |
ミクリオ | あの絵のように、手はこう差しだせばもっと…スレイはこっちに… |
アリーシャ | スレイ、これからここで何かするのか? |
スレイ | はは、ライラが御使い役になって懺悔の儀式を再現してみよう、って感じかな? |
スレイ | アリーシャも一緒にやってみる? |
アリーシャ | わ、私もか…? |
アリーシャ | …わかった。せっかくの機会だ、参加させてもらうよ |
ライラ | …コホン…さあ、あなた方の罪をお聞きしましょう… |
スレイ | はい…ライラ様… |
ミクリオ | と言っても、スレイに告白する罪なんてあるのか? |
スレイ | この前、夜中にこっそりゴマのババロア作りを練習してでろでろなものを作ってしまいました |
ミクリオ | …スレイ、妙に牛乳が減っているなと思えば… |
スレイ | それと、ドーナッツにマドレーヌ、ロールケーキを練習した時はどれも暗黒物体にしてしまいました… |
ミクリオ | はぁ… |
ライラ | スレイさん、よく打ち明けてくれました。きっといつか上手になりますよ |
スレイ | はい、ライラ様。最近のは少し、おやつっぽくなってきました |
ミクリオ | それも「失敗作」だけどね |
スレイ | オレの懺悔はおしまい!今度はアリーシャの番だよ |
アリーシャ | わ、私は…スレイを通してライラ様のお言葉を聞き…最初はライラ様が老齢の方なのだと… |
ライラ | まあ!つまりアリーシャさんは、天族ライラはお婆ちゃん天族だと、そう思われていたのですね…!? |
スレイ | ライラ、なんかショックだったみたい |
アリーシャ | あ、いえ!それにはちゃんと理由がありまして! |
ライラ | しくしく…確かに若くてお綺麗なアリーシャさんに比べれば私なんて… |
スレイ | …ライラがよよよ~ってなってる |
アリーシャ | ああ!そんな!?ライラ様、違うのです!決して悪い意味では!! |
ミクリオ | 二人とも。アリーシャが本気にしてるよ |
スレイ | あはは!ごめんアリーシャ。ライラは冗談でふざけてるんだよ |
アリーシャ | そ、そうなのか?ライラ様はご気分を害されたわけでは…? |
スレイ | 大丈夫。むしろ楽しそうだよ |
ライラ | うふふ。つい調子に乗ってしまいました。私も懺悔しなくてはいけませんね |
ライラ | あ、そうですわ。例えば、ミクリオさんにこの服をお貸しして、それで私が― |
スレイ | ああ…それもいいかも― |
ミクリオ | 断固遠慮する! |
アリーシャ | ??? |
Name | Dialogue |
楽しいお勉強? | scene1 |
イリア | しつこい!イヤなもんはイヤだっての! |
ルカ | で、でも、きっと楽しいと思うんだ…! |
イリア | イ~~ヤ~~!!ム~~~リ~~~~!! |
エルマーナ | 何や賑やかやなぁ。どないしたん? |
イリア | エル!いいところに来たわ! |
イリア | 助けてちょーだい!ルカが、ルカがぁ… |
ルカ | た、助けてって…。人聞きの悪い事言わないでよ~ |
イリア | だって!ルカが、あたしにムリヤリ… |
エルマーナ | ムリヤリ…!? |
エルマーナ | ルカ兄ちゃん、かわいい顔してなかなか… |
イリア | 勉強させようとすんのよーっ!! |
エルマーナ | あー…勉強なぁ… |
エルマーナ | それでイリア姉ちゃんイヤがっとるんか |
イリア | エル、あんただって勉強嫌いでしょ!? |
エルマーナ | ウチは確かに難しい話は得意やないけど… |
エルマーナ | 嫌いかどうかなんて、ちゃんと勉強した事ないからわからんなあ |
エルマーナ | ルカ兄ちゃんの事やから、イリア姉ちゃんの事ちゃんと考えてくれてんねやろ? |
エルマーナ | せやから、イリア姉ちゃんもそないイヤがらんでもええと思うけどなぁ |
ルカ | エル…! |
ルカ | ほら、イリア!エルもこう言ってるよ? |
イリア | くっ…!同志が…助けが来たと思ったのに… |
エルマーナ | それに、ルカ兄ちゃんがそんだけ夢中になるって事はお勉強もホンマは楽しいんやろ? |
エルマーナ | ウチ、ちゃんとした勉強なんかした事ないからちょっと興味あるわ |
エルマーナ | ルカ兄ちゃん、試しに教えてくれる? |
ルカ | もちろんだよ! |
エルマーナ | …あ、でも難しいのはわからんから簡単なやつがええなぁ |
ルカ | んー…それじゃ、九九がいいかな。買い出しの時にも役に立つし |
エルマーナ | おっ!それええなあ!どんなもんなん? |
ルカ | ええとね… |
ルカ | それじゃ、2ガルドのお菓子が8個だと…? |
エルマーナ | 16ガルド! |
ルカ | うん!応用問題も大丈夫だね! |
エルマーナ | よっし!九九覚えたでー! |
エルマーナ | イリア姉ちゃん!イリア姉ちゃん! |
エルマーナ | 4かける6は? |
イリア | へっ…?きゅ、急に何よ…? |
エルマーナ | せやから、九九や!ルカ兄ちゃんに教わってん! |
エルマーナ | 4かける6は? |
イリア | だ、だから!勉強はイヤだって言ってるでしょ! |
ルカ | あっ!イリア!? |
エルマーナ | むー!せっかく覚えたんや!逃がさへんでー! |
楽しいお勉強? | scene2 |
エルマーナ | イリア姉ちゃん!2かける9は18なんやで!すごいやろ? |
イリア | あー…そうね。すごいわね…さすがよ、エル… |
イリア | ここまでエルが九九に食いつくとは思わなかったわ… |
エルマーナ | 5かける1は5で…5かける2は10!んふふ~ |
エルマーナ | 5の段はキリがよくて気持ちええな! |
ルカ | うん、そうだね |
エルマーナ | 5以上の段は数がどんどん増えてく感じがおもろいわ~ |
エルマーナ | 6かける8は48で、8かける3は24… |
ルカ | すごいすごい!ばっちりだよ! |
エルマーナ | へへへ、ホンマ? |
イリア | ん…?そういえば、エル…あんた何で7の段だけスルーしてんのよ? |
エルマーナ | んー…何でか7の段だけ覚えづらいねん |
イリア | ルカ、試しに何問か出してみなさいよ |
ルカ | わ、わかった |
ルカ | エル、6かける4は? |
エルマーナ | 24や! |
ルカ | 正解!それじゃ、7かける3は? |
エルマーナ | えっとなぁ…んー…29? |
ルカ | お、多いよ…!もしかして他の7の段も… |
ルカ | 7かける7は? |
エルマーナ | 確か…んん…39やろか?いやー、35…ううん… |
ルカ | な…なんで7の段だけ… |
イリア | こればっかりはルカ、あんたでも教えられないわね |
エルマーナ | ! |
エルマーナ | わかったで!7かける7は…… |
エルマーナ | 48や! |
ルカ | 惜しいよー! |
イリア | エルが7の段を覚えるにはまだまだ先が長そうね… |
一難去って… | scene1 |
エルマーナ | ん…?あそこにおるのって… |
ルカ | うーん…。どっちがいいかな…? |
エルマーナ | ルカ兄ちゃんや!買い物中なんか…? |
エルマーナ | 選ぶのに夢中みたいやし後ろから驚かしてみよかな…? |
エルマーナ | そろそろ~っと… |
エルマーナ | ルーカーにーいーちゃ… |
エルマーナ | んっ!? |
| ガンッ!!ドン! |
??? | だっ!? |
エルマーナ | いったぁ…!何でこんなとこに木箱置いてんねや! |
ルカ | ん?エル?何してるの? |
エルマーナ | いや、アハハ…ちょっとなあ… |
??? | …おい |
ルカ | はい? |
男 | そこの可愛い顔した兄ちゃん、ええ度胸しとるのぅ |
ルカ | え、ええっ!? |
男 | 思い切りぶつかっておいて謝りもせんのんかい、あァ!? |
エルマーナ | …あ、ヤバ… |
ルカ | あ、あの。ぶつかったのは僕じゃ…いや、でもエルもわざとじゃな── |
男 | この後に及んで言い訳かい!ええ加減にせえよ! |
ルカ | ひ、ひぃいっ!! |
エルマーナ | アカン!ルカ兄ちゃん、逃げんで!! |
ルカ | えぇっ!?ちょ、ちょっと待ってよー! |
| |
ルカ | ふー…。びっくりしたぁ… |
エルマーナ | あははは、ごめんなぁ。ウチがドジしてもうたばっかりに |
ルカ | ううん…。あの人、何を言っても聞いてくれそうになかったしね |
エルマーナ | はー…しっかし、全速力で走ったから膝ガクガクや |
ルカ | 僕も…まだ息が苦しいや |
| ガサガサッ |
ルカ | な、何…!?何の音…? |
エルマーナ | しっ…!静かに…! |
エルマーナ | 魔物や…。何やごっつ怒っとるなぁ… |
ルカ | あれは気性が荒い種だね…。気付かれないようにやり過ごした方がいいかも |
エルマーナ | せやな。走り疲れたとこやし、そうしよか |
ルカ | エル、音を立てないように気をつけてね |
エルマーナ | 大丈夫大丈夫。わかっとる── |
| パキンッ! |
ルカ | あっ…! |
エルマーナ | ご、ごめん、ルカ兄ちゃん…小枝、踏んでもた… |
| グオオオオッ!! |
ルカ | うわぁあああ!魔物がこっちに気付いちゃったよ!来るよ! |
エルマーナ | しゃーない!こうなったら返り討ちや! |
一難去って… | scene2 |
エルマーナ | ふぃ~。何とかなったなぁ |
ルカ | ふぅ…疲れたぁ… |
エルマーナ | ホンマやなぁ。それに腹も減ってもた |
ルカ | 僕も喉がカラカラだよ… |
ルカ | はぁ…冷たいお茶が美味しいや |
ルカ | こんなに走り回ったの、久し振りだったよ… |
エルマーナ | …うう、ルカ兄ちゃんホンマごめんな! |
エルマーナ | ウチのうっかりでチンピラや魔物に絡まれてしもて… |
ルカ | 全部不可抗力なんだし、仕方ないよ。気にしないで! |
エルマーナ | ルカ兄ちゃん、太っ腹やなぁ… |
エルマーナ | よっしゃ!ほんなら、ここの支払いは任せとき! |
ルカ | えっ、いいの?そんな…悪いよ… |
エルマーナ | ええって、ええって! |
エルマーナ | 動いてお腹空いたやろ?ウチからのお詫びや |
エルマーナ | そこのお姉ちゃん!ランチセット二つお願いな! |
ルカ | エル、ありがとう! |
エルマーナ | ごちそーさん!美味かったわ~!! |
エルマーナ | 空腹は最大の調味料って言うけどホンマやな~! |
ルカ | そうだね。っと…食堂も混んできたみたいだしもう出た方がよさそうかな |
エルマーナ | りょーかい!ほんなら会計せな…ランチセットっていくらやったっけ |
エルマーナ | ……て、アレ? |
ルカ | エル?どうかした? |
エルマーナ | ごめん、ルカ兄ちゃん…ウチ… |
エルマーナ | 財布、持って来とらんかったわ!立て替えとってくれへんかな? |
ルカ | えええええっ!? |
Name | Dialogue |
家族がいるなら… | scene1 |
ルーティ | 買い物だけのつもりだったけど…お腹も空いてきたし、先に屋台でご飯を調達しようかしら |
ルーティ | 確かこの辺に行ってみたかったお店が… |
スタン | あれ?ルーティじゃないか! |
ルーティ | スタン? |
ルーティ | へぇ…あんたがこんなところにいるなんて珍しいわね |
スタン | ああ、リリスに買い物を頼まれてさ。ルーティも買い物か? |
ルーティ | まあね。って言っても、お腹が空いてきたから |
ルーティ | 先にご飯でも食べようかなって思ってたとこよ |
ルーティ | ウワサだと、この辺にサンドイッチが美味しい屋台が出てるらしいのよね |
スタン | へえ!じゃあ俺も一緒にいいかな?丁度、腹減ってきちゃってさ |
ルーティ | 別にいいけど |
スタン | やった! |
スタン | サンドイッチかぁ…楽しみ── |
| ドンッ |
??? | ──っと、悪いな余所見しててよ… |
スタン | あ、俺は大丈夫ですよ。気にしないでください |
ルーティ | ん…? |
ルーティ | ちょっと!あんた今… |
??? | チッ!! |
ルーティ | あ!逃げた!追うわよ、スタン! |
スタン | え!?な、何で!? |
ルーティ | あいつはスリ!ぶつかったときにアンタの財布を盗ったのよ! |
スタン | えええっ…!? |
スタン | ほ、ホントだ!!財布がない!! |
ルーティ | まったくもう!ちゃっちゃと取り返すわよ! |
家族がいるなら… | scene2 |
ルーティ | 捕まえたっ! |
ルーティ | このあたしの目の前でスリだなんていい度胸してるじゃない! |
ルーティ | さて…どうしてくれようかしら |
男 | すすす、すみませんっ!許して下さい!! |
ルーティ | … |
男 | 家には病気の妻と、腹を空かせた子どもがいるんです! |
男 | 薬代がなくて、どうしてもお金が必要だったんです… |
スタン | そうだったんですか… |
スタン | あの、薬ってどのくらいお金がかかるんですか? |
ルーティ | スタン!? |
スタン | 妹から預かったお金はあげられないんですけど…俺の手持ちだったら… |
ルーティ | ちょ、ちょっと、あんた、どういうつもりなの!? |
スタン | 反省してるし、可哀相だから少しくらいならいいかなって |
ルーティ | はぁ!?あんたねぇ…そんなの嘘に決まってるでしょ! |
男 | 嘘じゃないです!本当に… |
ルーティ | …じゃあ、結婚した日はいつ? |
男 | へ? |
ルーティ | 奥さんと子どもの名前と年齢は?子どもは何人いるの?男の子?女の子? |
男 | うっ…いや、えーっと……その… |
ルーティ | 本当なら、全部今すぐ答えられるでしょ? |
ルーティ | ほら、早く答えてみなさいよ |
男 | くっ…くそっ…!! |
ルーティ | …やっぱりね |
ルーティ | スタン!騎士団に連れて行くわよ! |
スタン | 嘘を見破るなんて…やっぱりルーティはすごいな!驚いたよ |
ルーティ | あんなの、大した事ないわ。悪事がバレたら、あんな風に言い逃れしようとするものだしね |
スタン | なるほどなぁ… |
ルーティ | なるほどなぁ…って、あんたはあんたで誰彼構わず、人を信用しすぎよ! |
ルーティ | 世の中いい奴ばかりじゃないのよ? |
スタン | …うん。そう…だよな。ごめん |
ルーティ | …それにね、本当に病気の妻やお腹空かせた子どもがいたとしても |
ルーティ | 本人があんなに健康そうなんだもの、本気になればあんな事しなくたってお金は稼げる。そうでしょ? |
スタン | …うん、そうだな |
スタン | へへ、ルーティってしっかりしてるよな!俺、見直しちゃったよ |
ルーティ | バカ正直なあんたに言われても嬉しくも何ともないわよ |
ルーティ | ほら、もうこの話は終わり!さっさとサンドイッチ買いに行くわよ! |
スタン | ルーティ、何で怒るんだよ!?置いて行くなって!! |
執念の交渉術 | scene1 |
クレス | この街に来るのも久しぶりだなぁ…。せっかくだから、少しお店を見て回ろうか |
エステル | あっ、賛成です!実は気になっている雑貨屋さんがあるんです! |
ルーティ | そうね。あたしも久し振りにブラブラしたいし…掘り出し物探しましょ! |
ルーティ | へー、今日はいろんな出店や屋台が出てるみたいね |
エステル | どのお店も賑わっていてみなさん楽しそうです |
クレス | はは、何だか目移りしちゃいそうだね |
クレス | ん…?この剣… |
ルーティ | どうしたの、クレス。急に立ち止まるなんて…何かいい物でも見つけた? |
クレス | あ、うん。お店の前に飾られている、あの剣が気になって… |
武器屋 | お兄さん、実際に触ってみてよ!この剣は根強い人気を誇る鍛冶屋が作った物なんだ |
クレス | へえ、そういうものなのか…。作りも丁寧で、使いやすそうだね |
エステル | その剣、買うんです? |
クレス | うーん…そうしたいところだけど…結構値段が高いかな |
ルーティ | いくらなの? |
ルーティ | うわっ…何この金額…! |
クレス | 僕にはちょっと手が届かないかな。今回は縁がなかったと思う事にするよ |
ルーティ | ちょい待ち!諦める前に値引き交渉してみましょ |
ルーティ | ね、ちょっとお兄さん!この剣すこーし安くならない? |
ルーティ | あとほんのちょっとでいいのよ!ここまで値引いてくれたけど… |
ルーティ | この際だから余計な端数もぱぱっと取っちゃった方がよくない? |
武器屋 | あー!わかった!わかったよ!こうなったら半額でどうだ!! |
ルーティ | よっし! |
クレス | す、すごいな…。あっという間に半額になっちゃったよ |
ルーティ | どう?これなら買えるんじゃない? |
クレス | ああ!ルーティ、本当にありがとう! |
エステル | い、いいんでしょうか… |
ルーティ | いくら有名な鍛冶屋の剣だとしてもあれはふっかけ過ぎだと思うもの。当然だわ |
ルーティ | せっかく買い物に来たんだしいい物を見つけたなら買っておきたいと思うでしょ |
エステル | それはそうかもしれませんけど…でもクレスもとっても嬉しそうですしルーティの言う通りなんでしょうか… |
エステル | ……あ、お隣のお店も色んなものが並んでいますよ? |
ルーティ | あら、本当だわ。ってあれ?この銘柄って… |
ルーティ | やっぱり!あたしが使ってるグローブに近いタイプじゃない!そろそろ替えが欲しかったのよね |
ルーティ | 値段は… |
ルーティ | 高っ!何これ!ぼったくりじゃないの!? |
ルーティ | ちょっとあたし、店主と交渉してくるわね! |
クレス | えっ!?ル、ルーティ…!? |
執念の交渉術 | scene2 |
ルーティ | ね、もうちょっと何とかならない?このタイプは新モデルも出てるし。もう一声! |
店主 | 大分まけてやったろうが! |
ルーティ | そこをなんとか! |
ルーティ | …まあ、あたしは別に他の店で買ってもいいんだけど? |
エステル | …ルーティ、すごい気迫です… |
クレス | ああ…。かなり粘っているね… |
エステル | まるで戦いみたいです…! |
ルーティ | あとちょっと引いてこの値段にしてくれたら今すぐ買っていくわ。…さ、どう? |
店主 | ううう…!わかったよ姉ちゃん!俺の負けだ!もうしばらくは勘弁してくれよ! |
ルーティ | 交渉成立っと!これでスペアが確保できたわ。ツイてるわね |
エステル | すごいです、ルーティ! |
エステル | わたし、なんだか手品を見ているような気分でした |
クレス | ああ、僕も驚いたよ…結局どれくらい値引いてもらったんだい? |
ルーティ | お互いに痛くない程度に、よ。あっちも商売だからね。赤字出させるわけにもいかないし |
エステル | そこまで考えているなんて、ルーティ、本当にすごいです…! |
ルーティ | エステルもぼったくられる前にきちんと見極めて交渉した方がいいわよ? |
エステル | お買いものに交渉は大事なんですね… |
エステル | 分かりました、わたしも今度からルーティみたいにやってみます! |
クレス | え、エステルが!? |
クレス | エステルには難しいんじゃないかな… |
Name | Dialogue |
…たまたまだ | scene1 |
ジューダス | …もうここまで来たのか。悪くないペースだ |
リアラ | ええ、これなら予定より早く次の街に着けるかもしれないわね。このペースだと、今日の夕方かしら |
カイル | … |
ソフィ | カイル…なんか変… |
カイル | えっ!?変って、何が? |
ソフィ | さっきからずっと後ろの方を歩いてるから…。いつもなら、先頭を歩くのに… |
リアラ | カイル、疲れたの?少し休憩しましょうか |
カイル | だ、だいじょうぶ!疲れてなんかないさ! |
カイル | さあ!どんどん先に進もう! |
ジューダス | …待て、カイル |
ジューダス | お前、右足を痛めているな? |
カイル | あ…うん。ごめん |
カイル | 隠すつもりはなかったんだけど… |
ジューダス | やはりな |
ジューダス | 大方さっきの魔物との戦闘で痛めたのだろう |
ソフィ | うん…あの後から少しずつカイルが歩くのが遅くなった気がする… |
カイル | え、えっと…戦ってる最中にくじいちゃって、それで… |
カイル | でもぜんぜん大した事ないから! |
ジューダス | …その状態でまた戦闘になり、お前が足手まといになれば他の人間を危険に晒す可能性がある |
ジューダス | それでも大した事がないと言えるのか? |
カイル | それは… |
リアラ | …そうね。ジューダスの言う通りだと思う。早く治療しましょう。カイル |
ソフィ | うん、その方がいいと思う… |
ジューダス | これ以上歩いて悪化でもされたらかなわん。今日はここで休んでいくぞ |
リアラ | ええ、そうしましょう |
リアラ | どこか、いいところないかしら… |
カイル | え、もう休むの!?今日の夕方には次の街に着く予定だったじゃないか |
カイル | オレは平気だって!まだまだ歩けるさ! |
ソフィ | ううん…。カイル、無理はだめ… |
ジューダス | …! |
ジューダス | 話は後だ |
| |
魔物 | グルルル… |
リアラ | 魔物…!? |
ジューダス | 来るぞ! |
…たまたまだ | scene2 |
カイル | てやっ!! |
カイル | くっ…! |
リアラ | カイル!危ない! |
魔物 | オオオオッ! |
カイル | う、うわああ! |
ジューダス | 魔人滅殺闇!! |
魔物 | グォオオ… |
| |
カイル | …た、助かったよ。ジューダス… |
ジューダス | …たまたま僕が狙っていた魔物がお前に向かって行っただけだ |
リアラ | 二人とも、怪我はない? |
ソフィ | こっちにいた魔物は全部倒したよ |
カイル | う、うん。こっちはだいじょ… |
カイル | いてて… |
ソフィ | 右足、痛いの…? |
リアラ | カイル、お願い。今日はもう休みましょう? |
カイル | うん…。ごめん…そうするよ |
カイル | ジューダスの言った通りだ。オレがこんなじゃ、みんなが危なくなるもんね |
リアラ | …わたしとソフィで焚き火ができそうな木を集めてくるわね。ジューダスはここにいてくれる? |
ジューダス | …僕が行く。木を集めるのはお前達では… |
リアラ | もしもの時のために、前線で戦えるジューダスが残った方がいいわ |
リアラ | …ソフィ、一緒に来てくれる? |
ソフィ | うん |
カイル | …ジューダス、さっきはありがとう |
ジューダス | 何の話だ? |
カイル | ほら、さっき、助けてくれたからさ |
ジューダス | …気のせいだ |
カイル | そうかなー。気のせいなんかじゃないと思うけどなー |
ジューダス | …僕達は、未来の世界を変えるために…過去の世界に来た |
ジューダス | 僕はその目的を果たすために最善の行動を取っているだけだ |
カイル | うん、わかってるよ! |
カイル | っつ、いてて… |
ジューダス | フン…。さっさとそこの川の水で足を冷やして来い |
カイル | うん! |
平和な未来で | scene1 |
カイル | あ! |
ジューダス | どうした、カイル。何か見つけたか? |
リアラ | もしかして、魔物? |
カイル | あっ…ごめん、違うんだ。赤い鳥があの木から飛び出してきたからさ |
ジューダス | 鳥…か。そういえば、お前は遠くばかり見ているな |
カイル | そう? |
カイル | 過去の世界はオレ達がいた未来の世界とはずいぶん違うなーって |
カイル | オレ達がいた未来の世界は草木も枯れてたし、鳥や獣も少なくて… |
ジューダス | 確かに、この景色は僕達の世界では見る事が出来ないからな… |
ソフィ | うん。わたしも見た事がないお花をたくさん見たよ |
リアラ | そうね。どこを見てもとても綺麗で…こうして歩いているだけなのに幸せな気持ちになるわね |
カイル | あれ? |
カイル | ねえ、見てよ!あそこにあるのって── |
ジューダス | 待て!カイル! |
カイル | えっ…!? |
| ガサガサッ!! |
ソフィ | そこの木のところ…何かいる…! |
| |
| グオオオッ!! |
リアラ | 魔物!?数が多いわ…! |
ジューダス | 構えろ!来るぞ!! |
平和な未来で | scene2 |
ジューダス | 今のが最後の魔物だったようだな |
ジューダス | おい、カイル。遠くの景色を見るなとは言わんが、近くのものにも気を配れ |
カイル | ご、ごめん…。気をつけるよ |
ジューダス | …わかればいい |
ジューダス | …それで、何を見つけたんだ? |
カイル | え? |
ジューダス | 魔物が出て来る前に何かを見せようとしていただろう |
カイル | あっ!そうだった! |
カイル | こっちこっち! |
| |
カイル | これだよ!この花が見えたんだ |
リアラ | わぁ…!綺麗… |
ソフィ | すごく、いい匂いがする…! |
カイル | これ、未来にはない花だよね? |
ジューダス | 僕は植物博士じゃない。わかるわけがないだろう |
ジューダス | 花自体、ほとんど見かけないからな。ここでしか見られない花である確率は高い |
カイル | この過去の世界が平和になったら、オレ達が未来に戻った時にこの花も見られるようになるのかな? |
ソフィ | うん、きっと見られると思う |
ソフィ | 全部終わったら…未来に戻ったら…この場所をまた見に来たいね |
カイル | 未来に戻ったら…かぁ |
カイル | リアラは未来がよくなったらまず何がしたい? |
リアラ | わ、わたし? |
リアラ | わたしは…未来の世界に戻ったら、少しのんびりしてみたい…かな |
リアラ | この時代の人達みたいに外で楽しく食事したり街でお買い物したり…なんてね |
カイル | うん。どの街も賑やかになってるといいよね |
カイル | ジューダスは何がしたい? |
ジューダス | 僕は…特にない |
カイル | ないの!? |
カイル | うーん、そっかー… |
カイル | じゃあさ!オレ達が変える未来の世界で一緒に旅をしようよ! |
カイル | きっとこの世界みたいにすっごく綺麗な景色がたくさん見られるよ! |
ジューダス | 断る。他の人間を連れて行け |
カイル | ええー。なんで?きっと楽しいよ! |
リアラ | 二人だけなんてひどい。わたしは置いてきぼりなの? |
ソフィ | わたしも…。わたしも、たくさん見たい。綺麗な景色、いろんな花… |
カイル | うん!じゃあみんなで一緒に行こう! |
カイル | ね?ジューダス!いいでしょ? |
ジューダス | フン…気が向いたら付き合ってやるさ |
ソフィ | それじゃ、約束… |
ジューダス | 約束する、とは言っていない |
リアラ | ふふ、楽しみができたわね |
ジューダス | 人の話を聞け! |
カイル | 楽しみができたら、ますますやる気出てきた! |
カイル | よーし!それじゃ、頑張って未来を救うぞー! |
ジューダス | はあ…もう好きにしろ |
ジューダス | 何にせよ目的を達成してからの話だ。少し休んだら出発するぞ |
Name | Dialogue |
引き受けたからには | scene1 |
レイヴン | おっ!青年発見!探したわよ~♪ |
ユーリ | おっさん…?何か用か? |
レイヴン | まー用っていうか何というか、ちょいと付き合ってくんない? |
ユーリ | そりゃ別に構わねえけど…。また何かおかしな事企んでんじゃねえだろうな |
レイヴン | いやいや、そんな事ないってば!細かい事、気にしないで、ささ、こっちこっち! |
| |
ユーリ | ──で、何なんだ、ここは? |
レイヴン | ここ?ここは俺様の知り合いがやってるカフェ |
ユーリ | カフェ?言われてみりゃ悪くない雰囲気の店だが… |
ユーリ | で?まさか、一緒にお茶しようとか言い出すんじゃねえだろうな |
レイヴン | んー俺様、お茶より酒の方が…ってそうじゃなくて |
店長 | レイヴンさん、この人が手伝ってくれるっていう人かい? |
レイヴン | お、そうそう。ちゃんと連れてきたわよー |
ユーリ | どういう意味だ、今のは?いい加減ちゃんと説明しろ、おっさん |
レイヴン | いや実はさ、ここの店員さんの間で風邪が流行っちゃってさ。人手が足りないそうなのよ |
ユーリ | なるほどな。だからって何でオレなんだ?カフェの仕事なんて知らねえぞ |
レイヴン | 大丈夫大丈夫!青年、料理も結構上手いし何とかなるって! |
店長 | お願いだ!店閉めちゃうとせっかく来てくれたお客さんに申し訳がたたないんだ |
ユーリ | …しょうがねえな、ったく。分かった。けどあんまり期待はすんなよ? |
店長 | 助かるよー! |
レイヴン | よっし、決まり♪んじゃ青年、健闘を祈る! |
ユーリ | ん?ちょっと待てよ。まさか、おっさんは手伝わないつもりじゃねえだろうな |
レイヴン | ん~、おっさん色んなトコで引っ張りだこなのよねぇ |
ユーリ | はあ? |
レイヴン | いやー、モテるおっさんって辛い! |
レイヴン | つーわけで、お店の方よろしく!後で遊びに来るから! |
レイヴン | そんじゃねぇ~! |
ユーリ | ちょっ…おいこら!おっさん!? |
ユーリ | …ったく、人に押し付けるだけ押し付けて逃げやがったな |
ユーリ | 仕方ねえ、引き受けたからには腹くくるとすっか… |
引き受けたからには | scene2 |
カロル | ここがユーリがお手伝いしてるカフェなんだね! |
リタ | へえ、なかなか繁盛してるじゃない |
レイヴン | そらそうよ!お茶だけでなく料理もなかなかって評判の店だからねえ |
リタ | でもこんなに繁盛してて大丈夫なわけ?人手足りないんでしょ? |
レイヴン | うーん、さすがの青年も今頃てんてこまいかもしれないねえ |
リタ | 結構、いい匂いね。お腹も空いてきたとこだし、おっさんの奢りって事で入るわよ |
レイヴン | え、ちょっとリタっち!って、まあそんくらいいいけどもさ… |
カロル | ほら、早く入らないと、座れなくなっちゃうよ! |
| |
カロル | あれ…?ユーリ、どこにもいないね |
レイヴン | まあ、お客相手に愛想振りまくってガラでもないし、厨房の方かもねえ |
リタ | 厨房ってあの奥よね。って、何か騒がしくない? |
カロル | あ!ねえ、見て!!厨房の中! |
ユーリ | よっ…と! |
女性1 | きゃー!すごーい! |
女性2 | フライパンをいくつも操って…ショーを見てるみたい! |
女性3 | 次々とホットケーキが積み上がっていく…!ちょーおいしそう!! |
レイヴン | せ、青年!? |
カロル | フライパンと、ホットケーキがくるくる回ってる…! |
カロル | すごいや、あっという間にできあがってくよ! |
リタ | 呆れた。別にそんな事しなくたって普通に作れるでしょうに |
カロル | でもカッコイイよね。さすがユーリ! |
リタ | カッコで料理すんな! |
レイヴン | むむむ…まさか厨房でまで女の子にモテモテとは…青年ズルイ! |
カロル | べ、別にずるくはないんじゃないかな… |
リタ | そうね。客は喜んでんだし、お店にとっても、ありがたいんじゃないの? |
レイヴン | 異議あり!断固異議あーりー!カフェの店員は曲芸より接客!接客できてナンボでしょ! |
レイヴン | 青年!せーねーん!ちょっとこっち来て! |
ユーリ | へいへい、ただいま…っと、何だ、お前ら来たのかよ |
カロル | ウエイターの制服、似合ってるね! |
ユーリ | そりゃどーも。で、何だ?今ちょっと取り込み中なんだがな |
レイヴン | 青年!お冷!お冷のおかわりちょーだい! |
ユーリ | おっさん、本当に自分はやる気ねーのな…。てか、もう注文はしたのか? |
レイヴン | まだ考え中なの! |
ユーリ | ふーん、んじゃ決まったらまた呼んでくれ。お冷のポット、ここに置いとくぜ |
リタ | 何よ、この店、セルフサービスなわけ? |
ユーリ | いつもってわけじゃねえが、今、昼のかき入れ時でな。悪ぃが自分でやってくれ |
ユーリ | 正直、注文取りに来る暇も惜しい。決まったら厨房まで来てくれ |
ユーリ | じゃ、オレは調理に戻るぜ。また後でな |
レイヴン | ええ!?ちょ、ちょっと青年!そんなのアリ!? |
レイヴン | あんな接客でも女の子にキャーキャー言われて…おっさん、納得できない! |
リタ | ようするにそこが気に入らないだけじゃない。バカっぽい… |
カロル | 何て言うか…ユーリって店員さんの格好になってもユーリのまんま、なんだね… |
見ればわかる | scene1 |
ユーリ | …よし、これで全部だな |
ユーリ | ったく、ついでだからってあれやこれやと買いに行かせやがって… |
??? | ユーリ! |
ユーリ | よお、お二人さん |
フレン | やあ、ユーリ。今、カフェで働いているそうだね |
エステル | リタ達から聞きました! |
ユーリ | ったく、あいつら、言い触らしやがったのかよ |
エステル | もう、そんな事言わないでください。それにしても… |
エステル | ユーリ、すごい荷物ですね。買い出しです? |
ユーリ | ん?ああ、まあ、そんなとこだ。おまえらこそ何やってんだ? |
フレン | うん、話を聞いてエステリーゼ様がぜひユーリの店に行ってみたいとおっしゃるのでね |
エステル | お料理もお茶もとてもおいしいと聞きました! |
ユーリ | て事は客か?やれやれ、それじゃ無碍にするわけにもいかねえか |
ユーリ | ちょうど店に戻るところだ。付いてこいよ。案内してやるから |
エステル | ありがとうございます!とっても楽しみです! |
| |
フレン | それにしてもずいぶん重そうな荷物だな。半分持とう |
ユーリ | お、助かるぜ |
フレン | …本当に重いな。これは、小麦粉かい?量も種類もずいぶんあるようだが… |
ユーリ | ああ、そっちは強力粉、こっちは薄力粉…全粒粉に米粉…もろもろあるぜ |
ユーリ | 注文した分だけだと足りないから受け取りついでに買い足してくれって店長から頼まれてな |
エステル | 小麦粉が足りないんです…?ユーリが働いているのはカフェなんですよね… |
エステル | パン屋さんもやっているんです? |
ユーリ | れっきとしたカフェだよ。ま、詳しい事は店でな |
見ればわかる | scene2 |
ユーリ | オレは仕事着に着替えてくるから、空いてる席に適当に座ってくれ |
フレン | ああ、わかった |
フレン | ユーリが働いているというのでどんな店かと思いましたが…なかなかおしゃれなお店ですね |
エステル | はい!飾ってある雑貨も素敵です♪ |
フレン | それで、エステリーゼ様、何をお召し上がりになりますか? |
エステル | そうですね、メニューは…ええと、これ、ですよね…? |
フレン | すいぶん分厚いですね…でも確かにメニューのようです。どうぞ |
エステル | ありがとうございます。ええと…ドリンクにランチセット…、サイドメニューもいろいろありますね |
エステル | それから、デザートですね。…ええとそれから… |
エステル | …すごいです!デザートの種類がこんなにたくさん…! |
フレン | 確かに…いくらカフェとはいえ、こんなに種類があるなんて |
エステル | どれにしたらいいのか迷っちゃいますね… |
エステル | あ、ユーリにお勧めを聞いてみるのはどうです? |
フレン | なるほど、それは名案ですね。おーい、ユーリ! |
ユーリ | よう、注文は決まったのか? |
エステル | それが…メニューが多すぎてどれにしたらいいか迷ってしまって… |
フレン | それでどれがお勧めなのかユーリに教えてもらおうと思ってね |
ユーリ | ああ、これか。ま、やっぱり、多すぎるよな |
フレン | この店は料理とお茶が評判と聞いていたが、むしろデザートが売りなのかい? |
ユーリ | いや、別にそんなこたねえよ。全部、お楽しみいただけるぜ |
ユーリ | ただここんとこ、急にデザートのメニューが増えたんで、少々おかしな具合になっているだけさ |
エステル | どうしてこんなにデザートのメニューが増えたんです? |
ユーリ | それなんだけどな、最初、仕事覚えるついでにあれこれ作って試してみたんだよ |
ユーリ | そしたら店長がやけに気に入ってな。作るそばからメニューに追加しちまいやがったのさ |
ユーリ | お蔭で厨房はやたら種類作んなきゃなんねえんでひどい有様だ |
エステル | じゃあさっきの小麦粉ももしかして… |
ユーリ | ああ、全部このデザートのためってわけだ |
フレン | 役に立てているのは結構だけど…大変なんだな |
ユーリ | まあな。おまけにまだ何か新しいのを考えろって店長に言われててな |
ユーリ | 早いとこ、本来の店員に戻ってきてもらって、解放されたいぜ、ったく |
エステル | ま、まだ新しいものを作るんです…!? |
フレン | このままだと、ユーリのデザート専門店になってしまいそうですね… |
Name | Dialogue |
わたしが着るの? | scene1 |
コハク | いらっしゃいませ! |
ベリル | コハク、4番テーブルのお茶が出来たよ! |
コハク | うん、ありがとう! |
コハク | お待たせしました!ごゆっくりどうぞ! |
イネス | ふふふ…上々な客入りね…♪二人とも、手伝ってくれて嬉しいわ |
コハク | ウェイトレスさんのお仕事が出来る機会ってあまりないし… |
コハク | やってみたい気持ちもあったから、これくらいお安いご用だよ! |
ベリル | 幸せそうに美味しいお茶を楽しむ人々…ボクとしても創作欲求を刺激される風景だしね |
イネス | 人の入りもいったん落ち着いてきたし休憩にしましょ♪ |
ベリル | それじゃボク、お茶を淹れるよ! |
コハク | でも、イネスが期間限定で喫茶店を開くって言った時はびっくりしたよ |
イネス | 知り合いから茶葉をたくさん貰ったんだけど、個人じゃ使い切れない量だったのよね |
イネス | せっかく貰ったんだから美味しい内に楽しみたいでしょ? |
イネス | だから、茶葉がなくなるまでの間この休業中のお店を借りて、簡単な喫茶店を開こうって思ったワケ♪ |
ベリル | そうだねぇ。こんなに美味しいお茶ならみんなで飲まないと! |
コハク | この辺りは行き交う旅人が多いけど屋根の下でゆっくり休憩できる場所がないもんね |
コハク | 近くの村や街って言っても結構距離があるし… |
コハク | 来てくれる旅人のお客さんもすごく有り難いって言ってたよ! |
イネス | うーん…でも、通りすぎるだけで立ち寄ってくれない旅人もいるのよね… |
イネス | その人達が来てくれればもっと席が埋まるはずなんだけど |
ベリル | 疲れてないって事じゃないの~? |
コハク | 茶葉がなくなるまでの予定なんだから無理に入ってもらう必要はないと思うけど… |
イネス | 新しいお客さんを呼び込むのは商売の基本よ! |
ベリル | おっ、イネスの商売人魂に火が付いちゃったみたいだね |
コハク | う~ん…。どうすれば通りすぎて行く人が来てくれるようになるのかな…? |
イネス | きっと何かが足りないのよね…。看板も出してるし… |
イネス | 何か…、客を引き寄せる…。ん? |
イネス | そうだわ!確か荷物の中にアレがあったはず! |
コハク | わわっ!急に荷物をひっくり返してどうしたの? |
イネス | …これよっ!! |
ベリル | これって…メイド服…? |
コハク | 売り物に加える…とか? |
イネス | コハクが着るのよ! |
コハク | え、ええっ?わたし!?わたしが着るの? |
イネス | そう!ほら、早く早く! |
わたしが着るの? | scene2 |
コハク | はい、お茶をお二つですね。ありがとうございます! |
客1 | すみませーん、次、注文したいんですけど~ |
コハク | あ、はーい!少々お待ちください! |
イネス | ふふふ…思った通り!コハク目当てのお客さんが増えてきたわね! |
ベリル | む~…。コハクだけカワイイ服でズルイ… |
客2 | あのー、お茶のおかわり貰いたいんですけどー… |
コハク | はい、今伺います! |
客3 | ここに可愛いメイドさんがいるって噂を聞いて来たんですよ! |
コハク | えっ…!?あ、ありがとうございます… |
イネス | うんうん!私の勘は正しかったみたいね。売上倍増よ~♪ |
コハク | お客さんがたくさん来てくれるのはすごく嬉しいけど… |
ベリル | ボク、もうへとへとだよ~!ずーっと立ってお茶入れてるんだよ!? |
コハク | だね…。わたしもあっちこっち動きまわったから疲れてきちゃった… |
イネス | あら?そろそろ茶葉がなくなりそうね…これからだっていうのに… |
イネス | 買い足してくるから暫くの間、店番お願いね! |
ベリル | ええっ!?ちょ、イネス!待ってよーー!! |
コハク | 貰った茶葉がなくなったら閉店じゃなかったの!? |
コハク | ううう…わたし達、いつまでお手伝いが続くのかな… |
ちょっと恥ずかしい… | scene1 |
コハク | ふう…。これでよしっと!お兄ちゃーん!そっちの船はどう? |
ヒスイ | おう、こっちの引き揚げ作業も終わったぜ |
コハク | それじゃ、次は魚の仕分けだね! |
??? | おーい!コハクー!! |
シング | やっと見つけた! |
コハク | シング?そんなに慌ててどうしたの? |
ヒスイ | ゴラァ!シング!!てめぇも漁の引き揚げ作業手伝い── |
シング | 聞いたよ!コハク、喫茶店の手伝いでメイド服着たんだってね! |
コハク | えっ…!?う、うん。 |
コハク | イネスが期間限定で喫茶店をするって言うから… |
ヒスイ | ああ、そういえばかなり評判がよかったらしいな |
ヒスイ | こんな離れた村にまで噂が届いてるしよ |
コハク | ええっ!?そうなの? |
コハク | な、何かちょっと恥ずかしい… |
シング | 接客してくれた店員さんがすごく可愛かったってみんな言ってたよ! |
ヒスイ | ま、当然の結果だな!可愛いコハクが評判にならないワケがねぇ!! |
コハク | ふ、二人とも!もういいから!! |
コハク | シング、わたしに用があったんじゃないの? |
シング | うん!その時のメイド服姿、オレも見たいなって! |
ヒスイ | なっ…!?だ、駄目だ!! |
シング | 何でだよ!? |
ヒスイ | お前みたいなケダモノにコハクの可愛いメイド服姿を見せられるワケねーだろが! |
シング | ケ、ケダモノって…オレはただ、いつもと違う服のコハクを見てみたいだけだよ! |
ヒスイ | それがケダモノだって言ってんだ! |
ヒスイ | これ以上コハクの可愛い姿を誰かに見せられるかってんだよ! |
コハク | 二人とも!そんなに大きな声で恥ずかしい事言わないで! |
ちょっと恥ずかしい… | scene2 |
ベリル | もー、いつにも増してうるさいなぁ… |
ベリル | 村の入口まで声が響いてるよ! |
コハク | ベリル!ベリルも二人に言ってよ! |
ヒスイ | お、俺はこいつの魔の手からコハクを守ってるだけだ! |
シング | ヒスイの言いがかりが酷すぎるんだよ… |
ベリル | はいはいはいはい!とにかく二人とも騒ぎすぎだよ! |
ヒスイ | くっ… |
ベリル | でも実際、メイド服似合ってたんだし着て見せるくらい別にいいんじゃないの? |
シング | だよね! |
ヒスイ | なっ、ベリル…お前まで! |
ベリル | それとも、ヒスイにとってコハクのメイド姿は人前に出せないクオリティなワケ? |
ヒスイ | そんなワケねえだろ!何処に出しても最高のクオリティに決まってる!! |
シング | それじゃ、見せてもらっても問題ないよね? |
ヒスイ | おう!!…あ |
コハク | で、でも改めて着るのってちょっと恥ずかしいなぁ… |
ベリル | メイド服なんて平たく言えば作業着みたいなモノなんだし気にする事ないよ |
コハク | そ、そうかな…うん、そうだよね |
コハク | それじゃ、着替えてくるからちょっと待ってて |
コハク | どう…かな? |
シング | わぁ…! |
ヒスイ | さすがコハクだな!最高に可愛いぜ… |
ヒスイ | って、シングてめえ!コハクをジロジロ見るんじゃねぇよ! |
コハク | もう、お兄ちゃんやめてってば! |
ベリル | んー、やっぱりこのメイド服可愛いよね~♪ちょっとスケッチさせてよ♪ |
シング | コ、コハク!その…すっごく似合ってるよ! |
コハク | ホント?ありがとう、シング! |
ヒスイ | おい、シング!俺はな…コハクを見るなっつってんだよ! |
シング | 見るなってそんな無理…って、うわぁ!? |
ヒスイ | 覚悟しやがれ! |
コハク | シングもお兄ちゃんも、もう…! |
コハク | まぁ、でも…メイド服で少しでもみんなが喜んでくれるなら |
コハク | 着替えてみてよかった…かな |
Name | Dialogue |
足下に注意! | scene1 |
しいな | 最近暴れまわってる盗賊団のアジトを突き止めて欲しい、ねぇ… |
しいな | 大所帯で、目撃情報もあるっていうのにこれだけ見つからないってのは |
しいな | 随分とかくれんぼが上手な連中らしいねぇ |
??? | あれっ?しいな…? |
コレット | わぁ~!ホントにしいなだ! |
しいな | あんた達…!?なにやってんだいこんなところで! |
ジーニアス | しいなこそ、この辺りは盗賊団のアジトがあるから危ないんだよ? |
しいな | あたしはその盗賊団のアジトを探しに来たんだよ |
ロイド | しいなもか!? |
しいな | しいなも…って、それじゃあんた達もかい? |
コレット | うん、手がかりを探していろんな人にお話聞いたんだけどね…ほんとにひどいんだよ |
ジーニアス | いろんな街に出没し始めていて被害がどんどん拡大してるっていうし… |
ロイド | 子どもやお年寄りからも物を奪ってるんだぜ。許せねえよ! |
しいな | ほんとだね。よし、早いとことっちめてやろう! |
しいな | とはいえ、さっきから人っ子ひとり見かけやしないんだ… |
しいな | 何か手がかりはあるかい? |
ジーニアス | この先に洞窟があるんだ。隠れるとしたらそこくらいだと思うんだ |
しいな | 洞窟…?じゃあ、そこまで案内しておくれよ |
足下に注意! | scene2 |
ロイド | …うーん、何にもないな…お、行き止まりだ |
ジーニアス | こんな洞窟に何人も隠れられるとは考えにくいし…ここじゃないのかな? |
しいな | 引き返すしかないね… |
しいな | ん、みんな、この辺りは石や岩がゴロゴロ転がってて足場が悪いね |
しいな | 転んだ時に岩にぶつかって大怪我…なんてことになったら大変だ。注意して歩くんだよ |
ジーニアス | そうそう、特にコレット。気を付けてよ? |
コレット | うん、そだね |
コレット | …って、…きゃっ! |
| ずでんっ!! |
ロイド | コレット! |
ジーニアス | もう、言ったそばから…!怪我してない!? |
コレット | う、うん。だいじょぶ! |
しいな | ははは、相変わらずコレットはドジだねぇ |
ロイド | ん…?なあ、何か変な音がしないか…? |
ジーニアス | ああっ!見て!あそこの岩壁!! |
| …ズズゥン…!! |
ロイド | うわ、何か開いた! |
ロイド | 扉…か? |
コレット | ほんとだ…。これ、作り物の岩なんだね… |
ジーニアス | コレットが転んだ拍子に開くスイッチを押しちゃったのかな?さすがコレット… |
しいな | しっ…!静かに! |
しいな | …人の声がするね |
しいな | こんなところに隠れてたのかい…。道理で見つからないわけだよ |
ロイド | よし、それじゃ盗賊を捕まえに行こうぜ! |
ジーニアス | うん! |
しいな | これだけの仕掛けを作る連中だ。油断するんじゃないよ! |
| |
盗賊 | くっそ…!こいつら強ぇえ! |
ジーニアス | 盗品らしい物もいくつか見つけたよ! |
コレット | これで盗られた人達に返してあげられるね! |
ロイド | ああ!それじゃ、あとは奥に逃げ込んだ最後の一人を捕まえれば終わりだな! |
しいな | あ、あんなところに隠れてるじゃないか! |
盗賊 | く、くそっ…!来るんじゃねえ…! |
しいな | さあ、今からそっちに行くから、観念して大人しく捕まりな! |
しいな | くっ、足が滑るね…おっと! |
| |
| カチッ |
しいな | …カチ? |
しいな | わっわああああっ!!! |
| |
| どっすーん! |
ロイド | し、しいなー!! |
コレット | しいなが落とし穴に落ちちゃった! |
ジーニアス | ま、また落ちた…しいな、ホントに忍者なの!? |
ロイド | あっ!いっけねえ!あいつ逃げちまうぞ! |
ジーニアス | あいつが頭領かもしれない!絶対に逃がしちゃ駄目だ! |
ロイド | しいな!悪いけど、後で助けに来るから! |
しいな | えっ?えっ?おおーい! |
しいな | ちょ、ちょっと〜!助けておくれよ〜! |
忍の仕事 | scene1 |
しいな | ええと、次の任務は…貴族から採掘作業員護衛の依頼だね |
しいな | 「採掘作業を妨害する輩を排除し、 作業員の安全を確保せよ」 |
しいな | 何だい、邪魔して来るのは魔物じゃなくて人間かい |
しいな | ん…?追記があるね |
しいな | 「作業はすでに開始していますので すぐに来てください」? |
しいな | なんだい、随分せっかちな貴族様だねぇ… |
しいな | ま、そういう事ならさっさと行くかね |
| |
しいな | ここが採掘現場か…。採掘作業なんか妨害して得する奴でもいるのかね… |
しいな | …とりあえず早く作業員って人と合流しないと |
しいな | ん…?誰かいるね |
しいな | 覗き見をしてるみたいな…。いかにも怪しい… |
しいな | もしかしたら、あいつらが採掘の妨害を目論む輩… |
しいな | って、あれは… |
リーガル | プレセア、様子はどうだ? |
プレセア | はい…。こちらには気付いてないようです |
しいな | プレセアと…リーガルじゃないか! |
リーガル | …しいな? |
リーガル | このようなところで出会うとは… |
しいな | あ、ああ。任務でここに呼ばれて来たんだけど…二人はどうしたんだい? |
リーガル | この洞窟を含め、ここ一体は私の会社が所有している土地なのだが… |
リーガル | 近頃、とある貴族に雇われた作業員が不法侵入し、勝手に採掘をしているという話を聞いたのだ |
しいな | ええっ…!? |
プレセア | 私はアクセサリーの材料になる天然石があるとリーガルさんに聞いて採取しに来ました |
プレセア | リーガルさんは侵入者がいるから危険だと言って付いてきてくれて… |
リーガル | 私の土地で、万が一プレセアに何かあっては申し訳がないのでな |
リーガル | 現場調査もかねて付き添っていたのだが… |
プレセア | まさにその不法侵入者と思わしき人がいたのでこうして様子をうかがっていました |
しいな | … |
リーガル | しいな…?どうかしたのか? |
しいな | 貴族に雇われた、採掘現場の作業員… |
しいな | …それってあたしが護衛する予定の作業員の事じゃないか! |
リーガル | それは、一体どういう事だ?しいなが、あそこにいる奴を護衛? |
しいな | つまりこの依頼は、あたしにリーガルの土地を荒らす悪党に荷担しろって事かい! |
プレセア | しいなさん…。侵入者に聞こえますよ |
しいな | こんな…リーガル達に迷惑をかけるような依頼を寄越すなんて…!許せないね! |
しいな | リーガル、プレセア!ちょっと待ってておくれ! |
リーガル | しいな!? |
忍の仕事 | scene2 |
作業員 | う、うわあっ!な、何だお前!? |
作業員 | あ、ああ。もしかして例の、護衛してくれるっていう忍か? |
しいな | 誰がお前の護衛なんかするか!大人しく捕まりな! |
| |
リーガル | あの男は騎士団に突き出してきた。ひとまずは安心だ |
リーガル | プレセア、もう採掘しても大丈夫だぞ |
プレセア | ありがとうございます |
しいな | 本当に、その…任務とはいえ、何て謝ったらいいか…迷惑をかけてすまなかったね |
リーガル | しいなが謝る事ではない |
リーガル | 自分の忍としての任務を全うしようとしただけだろう? |
リーガル | 今回の一件はその依頼主の貴族が黒幕で間違いないだろうが、しいなは知らなかっただけだ |
リーガル | それに、こうして不法侵入者の確保にも協力してくれたのだ |
リーガル | とても助かった。感謝している |
しいな | リーガル… |
プレセア | 依頼人は選べないから仕方ないと思います。元気を出してください |
リーガル | そうだ。こんな事で落ち込んでてはキリがないぞ |
しいな | …そうだね |
しいな | うん、あたしは忍としての誇りを持って仕事を頑張るよ! |
プレセア | 私も…しいなさんの様に自分の仕事を頑張ります |
しいな | 二人とも、励ましてくれてありがとう |
しいな | でも、今回の事は、依頼主を見抜けなかったあたしにも落ち度はある |
しいな | リーガル、貴族の処分に関しては、あたしに任せてくれるかい? |
リーガル | ああ、構わないが… |
しいな | よぉし!そうと決まれば依頼主の貴族のところへ行って… |
しいな | 二度と悪さ出来ないように忍の恐ろしさを徹底的に叩き込んでやるよ! |
プレセア | … |
プレセア | 元気が出たみたいですね |
リーガル | …忍というのは恐ろしいものだな |
Name | Dialogue |
暴走の原因 | scene1 |
ガイアス | これか…最新の除雪機というものは |
ジェイド | はい。現在、我が国で運用している物より格段にパワーアップしています |
ミュゼ | パワーアップ…?例えば、どんな? |
ジェイド | 除雪スピードが速まり、同じ時間でより多くの雪が処理できます。従来のものより小型化もされています |
ジェイド | 導入すれば、市街の除雪作業の大幅な効率化が実現するのは間違いないのですが… |
ミュゼ | お値段が張るのね |
ジェイド | ご明察ですね、ミュゼ |
ジェイド | 量産にはとかく費用がつきものですが今回は少々極端な部類でしてね |
ジェイド | ですから、敢えて予算を割いてまで導入する価値があるか、陛下ご自身にご判断いただきたいと思いまして |
ガイアス | わかった。だが、決めるのは実際にこの目で確認してからだ |
ガイアス | …… |
ガイアス | これは……ここを押すのだな |
| ポチッ |
ガイアス | …… |
ガイアス | …動かないようだが、故障か? |
ジェイド | 無闇に動き出さないよう、安全装置がかかっているんですよ。まずそれを解除してください |
ミュゼ | 貸してみて?ほら、ロックはここよ |
ガイアス | む… |
ミュゼ | あら、この除雪機…機能がたくさんあるみたいね |
ミュゼ | これが除雪スピード調整で、雪を押し固める機能まで… |
ガイアス | ふむ… |
| ブウウウン… |
ミュゼ | 動いたわ!うふふ、おもしろーい |
ジェイド | ミュゼでも簡単に動かせていますし、報告通り、操作性も良さそうです。小回りも利いていますね |
ガイアス | …除雪スピードが上がったというが、劇的に効率が上がるようには見えんな |
ミュゼ | スピードを上げればいいのよ。ガイアスが動かしてみる? |
ガイアス | うむ。そうさせてもらうか… |
ガイアス | ……ここがスイッチか…? |
| ゴゴゴゴ…ブオオオオンッ!!! |
ミュゼ | まあ! |
ガイアス | な…!? |
ジェイド | いやあ、すごい速さで行ってしまいましたねぇ |
ミュゼ | そんな事言っている場合?急いで、除雪機を追いましょう!! |
暴走の原因 | scene2 |
ジェイド | やれやれ、何とか暴走を止められたみたいですね |
ミュゼ | ガイアスが触った途端、急に…。何で暴走しだしたのかしら…? |
ガイアス | 試作品という事だからな。問題があったのかもしれん |
ジェイド | 問題があったのなら、開発者に報告しなければなりません。もう一度、検証してみましょう |
ミュゼ | 検証って、何をするのかしら? |
ジェイド | 同じ状況で、もう一度作動させるんですよ |
ジェイド | と。その前に、今の暴走で故障していないか確かめた方がよさそうですね |
ガイアス | 前面に傷が出来たくらいだ |
ガイアス | そもそも急に暴走したのだ。最初から壊れていた可能性もある |
ジェイド | 故障したものが送られてきたのならそれはそれで問題ですが、結論を出す前に調べてみましょう |
ジェイド | 燃料漏れや、部品の脱落、他に考えられそうな可能性は… |
ジェイド | …おや? |
ガイアス | どうかしたか? |
ジェイド | …速度調節のレバーが最大になっています |
ミュゼ | …それが原因じゃないかしら |
ガイアス | … |
ジェイド | …陛下、まさかいきなりこの状態でスイッチを入れたのですか? |
ガイアス | …入れた |
ジェイド | なるほど。いきなり最大出力ではいかに陛下といえど、押さえておけないのは無理もありません |
ミュゼ | ガイアス…あなた、本当に機械が苦手なのね |
ガイアス | む… |
ガイアス | …だ、だがミュゼ |
ガイアス | 国でこの除雪機を運用するのであれば様々な人間が使う事になる |
ガイアス | その際、ボタンやレバーが多いと、使いづらさが先行し、多くの民が手を出しにくい代物となってしまうぞ |
ミュゼ | 速度を調整するのは、レバーを操作するだけだからそんなに難しくないと思うわ |
ミュゼ | それに初めから最大出力設定で動かそうとする人もそうそういないと思うけど… |
ガイアス | ぐぅ…… |
ジェイド | そうとも言い切れませんよ。確かに、想定されうる危険な事項は取り除くべきです |
ジェイド | 開発者には操作の簡略化と、安全性の向上を依頼しておきます |
ガイアス | あ、ああ。頼む |
ミュゼ | 出来れば、ガイアスにも扱えるようお願いするわ |
ジェイド | 陛下の事は伏せつつ、今回のような事例があった事は伝えておきますよ |
ジェイド | さてと、では片付けますか |
ミュゼ | そうね。機械に疎い人でも動かせるものじゃないと危なくって街を出歩けないもの |
ガイアス | …機械の扱いについて修行をしなければならんな |
聞いてないぞ | scene1 |
ジェイド | なかなか盛況なようで何よりですね、陛下。スパイスの香りでむせ返りそうです |
ガイアス | …ああ |
ジェイド | ア・ジュール内の名だたる料理店が一堂に会し、催しを交えつつ様々なカレーを食す事ができる… |
ジェイド | シェフも有名な方ばかりですし、毎回、「美食!カレー大会」が盛り上がるのも頷けるというものです |
ガイアス | …そうだな |
ガイアス | 普段食す機会のない珍しいカレーも気軽に食せるいい機会だ |
ガイアス | …で、今目の前で開かれている催しは何だ?大食い競争か? |
ジェイド | いえ、これはただの大食いではなく今回から新設された激辛チャレンジ部門ですね |
ジェイド | より辛いカレーを食べられた人が優勝…というものだそうです |
ガイアス | …そうか |
ジェイド | せっかく特別ゲストで招かれているわけですし、陛下も大会に参加されてはいかがですか |
ガイアス | いや、遠慮する。民が盛り上がっているところに王が参加するのも野暮というものだ |
ジェイド | むしろ陛下が飛び入り参加したらさらに盛り上がると思いますが… |
ジェイド | 分かりました |
ジェイド | とはいえ、せっかくですから、試食くらいなさってはいかがです? |
ガイアス | いや、いい。カレーの香りだけで十分だ |
ジェイド | そうですか。確か今日はご昼食もまだですし、代わりになるかと思いましたが |
ジェイド | なんでも例の激辛には「鬼神級」やそれすら上回る「閻魔級」などもあるそうですよ |
ガイアス | …どちらも結構だ。今は腹が空いていない |
ジェイド | 失礼しました。もしお気が変わる事があれば、お申し付けください |
ガイアス | ああ…わかった |
ジェイド | では、大人しく激辛チャレンジの行く末を見守るとしましょうか |
聞いてないぞ | scene2 |
ガイアス | これだけ多くの人間が集まるとはカレー好きが多い証拠だな |
ジェイド | そうですね。お蔭で各店の売上も上々だそうですよ |
ガイアス | そうか |
ガイアス | …どうやら、食さず帰れそうだな… |
ジェイド | 陛下?何か仰いましたか? |
ガイアス | いや、民だけでなく、旅行客も楽しめているようで何よりだ |
司会者 | 本日の「美食!カレー大会」も残念ながら終了のお時間が近付いてまいりました… |
司会者 | で~す~が~… |
司会者 | ここで!サプライズ企画! |
司会者 | 新商品のフルーツカレーを特別ゲストである陛下にご試食いただこうと思います! |
ガイアス | 何ッ!? |
司会者 | 今大会の主催者の一人である五つ星カレー店の名シェフが腕によりをかけて作りました |
司会者 | フルーツたっぷりの特製カレーです!お二方、こちらをどうぞー! |
ジェイド | おや、私の分まで…お気遣いありがとうございます |
ガイアス | おい、聞いてないぞジェイド。どういう事だ? |
ジェイド | 私も聞かされていませんでしたが、みなさんの手前、これは食べないわけにいかなそうですね |
ジェイド | 少しだけ召し上がって、感想を述べれば大会の方の顔も立つでしょう |
ガイアス | くっ… |
ジェイド | ただ辛いだけの激辛カレーと違い、新商品のフルーツ入りのカレーです。きっと美味しいと思いますよ |
ガイアス | せっかくの厚意だ。有難くいただくとしよう |
ガイアス | …もぐ |
ガイアス | ふむ、さすがにフルーツ入りだけあって甘… |
ガイアス | …!!!!! |
ジェイド | ほう、口の中にフルーツの香りが広がった後、スパイシーさがガツンと来ますね |
ジェイド | スパイスの風味も辛さも損なう事なく、全く新しい味わいを生み出されていると思います |
司会者 | 大佐殿、ありがとうございます!陛下、お味の程はいかがでしょうか? |
ガイアス | … |
ジェイド | …陛下?何か、お言葉を |
ガイアス | う、うむ…。な、なかなか…味わい、深い… |
ガイアス | 美味、だと…シェフに、伝えてくれ… |
ジェイド | 陛下も言葉が続かない程、感激されているようですね |
司会者 | ありがとうございます!陛下も大変お気に入りのようです! |
司会者 | それでは、これにて「美食!カレー大会」は閉会です!次回開催をお楽しみにー!! |
ガイアス | ジェイド、俺は…喉が渇いた。飲み物を取ってくる…… |
ジェイド | …どうやら本当は辛いものが相当お苦手だったようですね |
ジェイド | 言ってくださればよいのに、まったく強情なんですから |
ジェイド | やれやれ… |
Name | Dialogue |
肝試し | scene1 |
??? | アッシュ! |
アッシュ | ナタリアか。どうした? |
ナタリア | お会い出来てよかったですわ。ちょうどあなたを探していたところでしたの |
アッシュ | 俺を?一体、何の用だ |
ナタリア | 実は相談したい事がありますの。あの…肝試しというものをご存じ? |
アッシュ | 肝試し?わざわざ怖い思いをして度胸を試すというあれか? |
ナタリア | まあ、やっぱりご存じですのね…私なんて、最近まで知りませんでしたわ |
ナタリア | 相談というのはその事ですの |
ナタリア | 今、街の子ども達で行う肝試しの準備のお手伝いをしているのですけど |
ナタリア | あなたにぜひその肝試しに挑戦していただきたいんですわ |
ナタリア | 作っている肝試しが本当に怖いかどうか感想を聞かせていただきたいんですの |
アッシュ | 断る |
ナタリア | アッシュ… |
アッシュ | まったく何を言い出すかと思えば。ガキの遊びに付き合っている暇はない |
ナタリア | …やっぱり、そうですわよね。ごめんなさい、あなたの都合も考えずに |
アッシュ | …なぜ、王女のお前がそんなものに気をかける? |
ナタリア | なぜって…子ども達の笑顔のためですわ。みんな心から楽しみにしていますもの |
アッシュ | …いいだろう |
ナタリア | アッシュ!? |
アッシュ | そこまで言うならな。だが恐らく俺では無意味だろう。そんな子ども向けの── |
ナタリア | いいえ、アッシュでもきっと驚きますわよ!子ども達の自信作ですもの |
アッシュ | ふん、どうだかな… |
ナタリア | さあ、こちらにいらして! |
肝試し | scene2 |
ナタリア | ここですわ |
アッシュ | 何をすればいい? |
ナタリア | まずはこの森をまっすぐ進んだところにある小屋を目指してくださいませ |
ナタリア | あとは、その小屋の中に置いてあるろうそくを持って、ここへ戻ってくるだけですわ |
アッシュ | …それだけか?わかった |
ナタリア | 10分ほどしてからスタートですわ。では、私は準備がありますので失礼しますわね |
アッシュ | … |
アッシュ | ふん、そろそろ行くか |
子ども | あ、ナタリアお姉ちゃんが帰ってきた! |
ナタリア | さあ、皆さん。あの赤い髪の殿方を驚かせますわよ! |
子ども | おーっ! |
アッシュ | … |
ナタリア | 今ですわ! |
子ども | これで絶対、あの兄ちゃん驚くぞ!えいっ! |
アッシュ | …ん? |
アッシュ | …これは…こんにゃくか |
アッシュ | ふん、くだらん |
子ども | 避けられた!? |
ナタリア | さすが、アッシュですわね…。まさか避けるなんて… |
| |
アッシュ | ここの小屋からろうそくを取ってくるんだったな |
子ども | あの小屋にはたくさん仕掛けを用意したし、きっとあの兄ちゃんも… |
ナタリア | ええ、きっと驚いてくれるはずです! |
子ども | って、あれ!?あのお兄ちゃん、もう小屋から出てきたよ! |
子ども | やっぱり、怖かったのかな! |
アッシュ | …… |
アッシュ | ナタリアには悪いがこんな子どもだましで俺を脅かす事は出来ん |
| |
ナタリア | …平然とろうそくを手に持っていますわ |
子ども | そんな!? |
ナタリア | 手強いですわね… |
子ども | 霧吹きとかこんにゃくでひやっとさせるのもダメだったよー! |
子ども | お化けの格好で追いかけるのも失敗したし… |
ナタリア | でもそろそろゴール間近でさすがのアッシュも油断するはず… |
ナタリア | その油断の隙を突いて、必ず驚かせてみせますわ! |
アッシュ | そろそろ終わりか。なんて事はなかったな |
アッシュ | …ん? |
ナタリア | …来ましたわ…! |
ナタリア | 一斉に襲いかかれば、きっと、驚くはずですわ! |
ナタリア | 皆さん、準備はよろしくて? |
子ども | うん、ばっちりだよ! |
子ども | …あれ?あの兄ちゃんどこかに行っちゃったよ!? |
ナタリア | えっ!?どこに行っ── |
アッシュ | 俺ならここだ |
ナタリア | きゃあっ!! |
子ども | わあああっ! |
ナタリア | ア、アッシュ!?いつの間に後ろに…? |
アッシュ | お前ら、上手く隠れていたつもりかも知れんが、気配や動く物音で位置がバレバレだ |
ナタリア | つまり…こちらの動きは全て筒抜けでしたの? |
アッシュ | 俺を驚かそうとするにはまだ早かったようだな |
子ども | ちぇー!兄ちゃんすげえなあ! |
ナタリア | 皆さんと一生懸命準備しましたのにことごとくかわされて… |
ナタリア | しかも、驚かすどころか逆に驚かされるなんて…情けないやら、悔しいやらですわ! |
アッシュ | まったく… |
身体の異変 | scene1 |
ナタリア | …いいお天気ですわね |
ナタリア | せっかくのピクニックですもの。晴れてよかったですわ |
ナタリア | でも、ご迷惑だったのではなくて? |
アッシュ | 構わん。どうせ暇だったところだ |
アッシュ | たまにはこういうのも悪くない |
ナタリア | ええ、時には休息も大事ですわね |
ナタリア | もう少し行けば、見晴らしのいい丘に着きますわ |
ナタリア | そこで、のんびりと綺麗な景色を眺めながらお昼にしましょう |
アッシュ | ああ |
ナタリア | そういえば、先程から気になっていたのですけれど |
ナタリア | アッシュ、剣がいつもと違いませんこと? |
アッシュ | 俺の剣なら、今、鍛冶屋に研ぎに出している |
アッシュ | これはそれが戻るまでの代わりだ |
ナタリア | まあ、そうでしたのね |
アッシュ | 街に戻る頃には研ぎ終わっているはずだ。それまではこれで── |
アッシュ | !ナタリア、伏せろっ!! |
| |
| ガキンッ!! |
アッシュ | くっ…! |
| ガァァァアアッ!! |
ナタリア | ま、魔物…!? |
アッシュ | こんな時に出やがるとはな。だが、すぐに片を付けてやる |
アッシュ | だああっ!! |
| バキンッ!!!! |
アッシュ | なっ…! |
ナタリア | 大変!剣が折れてしまいましたわ! |
アッシュ | ちっ…鍛冶屋の奴、なまくらを寄越しやがって! |
アッシュ | ならこの拳で相手してやる。来い! |
ナタリア | アッシュ!いくらなんでも無茶ですわ!素手でなんて! |
ナタリア | 私も一緒に戦います! |
身体の異変 | scene2 |
ナタリア | アッシュ!手は大丈夫ですの。その…怪我とか… |
アッシュ | ああ、問題ない |
ナタリア | あんな無茶な戦い方をして…私、気が気ではありませんでしたわ |
アッシュ | いらぬ心配だ。あの程度の雑魚の相手などどうという事はない |
ナタリア | それならよろしいのですけど… |
ナタリア | そうですわ、魔物と戦ってお腹が空いたのではなくて? |
ナタリア | 私、お弁当を用意して参りましたのよ。どうぞ、お召し上がりになって |
アッシュ | ああ、もらおう。ハンバーグか… |
アッシュ | …ん?なかなか噛み応えが… |
アッシュ | …ぐっ! |
アッシュ | ナ、ナタリア…これは…お前の…!? |
ナタリア | ええ、そのハンバーグは私の自信作ですわ! |
ナタリア | たくさん作ってきましたからお好きなだけ召し上がってくださいませ |
アッシュ | …くっ…今日の料理はまた格段に… |
ナタリア | アッシュ…?どうなさったんですの? |
ナタリア | 酷く震えて…汗がすごいですわ! |
ナタリア | やはり先程の戦いでどこか怪我をなさったのではなくて? |
アッシュ | い、いや違… |
ナタリア | 大変ですわ…!私、急いで街に戻ってお医者様を呼んで参りますわね! |
アッシュ | ま、待てナタリア……っ! |
アッシュ | うぷっ…!!! |
アッシュ | …これは…魔物よりよほど厄介だ… |
Name | Dialogue |
万能アイテム | scene1 |
リリス | 今日の夕飯は何にしよう…。昨日はマーボカレーだったから…う~ん… |
リリス | そうだ、市場でよさそうな食材を見つけてから決めよう |
リリス | ついでにおたまの予備も買って── |
??? | あら、リリスじゃない |
リリス | あ!ルーティさん、こんにちは! |
ルーティ | 夕飯の買い物? |
リリス | はい!それと、ついでにおたまを買おうかと思ってたところです |
ルーティ | おたま? |
リリス | はい!おたまの予備が2、3本ほど欲しいなって思ってまして |
ルーティ | …ああ、あのおたまの使い方じゃ何本あっても足りないものね |
リリス | そうなんです!本当なら10本、20本…それ以上欲しいところです! |
リリス | おたまの予備に余裕がないと、ちょっとだけ不安になっちゃうんですよね |
ルーティ | そんな事で不安を感じるのって多分あんたくらいよ… |
子ども | わああぁぁぁっ!! |
| グアアアアアッ!!! |
ルーティ | …魔物の声!? |
男性 | 大変だ!街の外で子どもが魔物に襲われてる!! |
リリス | 子どもが…!?大変!! |
ルーティ | ちょ、ちょっと待ちなさい!あんた武器持ってないでしょ!? |
リリス | そう思いますよね!ですが!実は!持っているんです!肌身離さず! |
ルーティ | あ…うん。そう。肌身離さないんだ…おたま… |
リリス | はい!じゃあ私、行きますねっ! |
ルーティ | ま、待ちなさいよ! |
ルーティ | ったく、向こう見ずなところがほんっと、誰かにそっくりよね… |
万能アイテム | scene2 |
| グオオオォォォォ… |
リリス | ふう…これで一安心っと!ルーティさん、ありがとうございました! |
ルーティ | …どういたしまして。あんたが一人で突っ込むからヒヤヒヤしたわよ |
リリス | あはは…す、すみません |
リリス | ええと、あなたは大丈夫?怪我はない? |
子ども | ひっ…、ひっく…!怖かったよぉぉおお!! |
ルーティ | これだけ泣く元気があるなら大丈夫そうね |
リリス | 街の外には怖い魔物がたくさんいるんだから、一人で出てきちゃ駄目よ? |
子ども | ぐすっ…ひっ、ひっく…!ご、ごめんなさいぃぃい… |
ルーティ | ほら、はやく家に帰りなさい |
子ども | ひっく…う、うん…。ありがとう、お姉ちゃん達… |
| |
リリス | ふー… |
リリス | まさか夕飯の買い出しに来て魔物と戦う事になるとは思いませんでした |
ルーティ | 魔物と戦うのにおたまが武器ってのもどうかと思うけど |
ルーティ | あんたって、本当にいつもおたまを肌身離さず持ち歩いてるのね |
ルーティ | 買い物には必要ないでしょ |
リリス | いえ、おたまはいつでも使える便利なアイテムなんですよ! |
リリス | 武器として使えますし、料理にも使いますし! |
リリス | それになかなか起きないお兄ちゃんの目覚まし、「死者の目覚め」にも欠かせません! |
リリス | おたまは万能なんです! |
ルーティ | いや、料理が一番最初だから…。武器として使ってるのはリリス、あんたくらいよ… |
手が焼けるお兄ちゃん | scene1 |
リリス | …うん!味もいい感じ。これで昼食も完成! |
リリス | あとはお兄ちゃんを… |
| コンコン! |
リリス | あ、はーい!開いてますよ!どうぞ! |
ルーティ | お邪魔するわね |
リリス | こんにちは、ルーティさん! |
ルーティ | 何だか悪いわね。昼食に呼んでもらえるなんて |
リリス | いえ!ちょうどいい時にお会いしましたし |
リリス | それに、大勢で食事した方が楽しいですから! |
ルーティ | そ、ありがと。それにしても… |
ルーティ | あんた本当に料理が得意なのね。すっごいいい匂いがするわ。お腹鳴りそう |
リリス | ありがとうございます!今日も私、頑張りましたから!自信作です! |
リリス | ちょっと待っててくださいね。お兄ちゃん呼んできますから |
ルーティ | スタン、出かけてるの? |
リリス | お兄ちゃんなら、物置にいますよ |
リリス | 何かしてもらわないとだらだらと昼寝しちゃうんでお掃除をお願いしてるんです |
リリス | すぐ呼んできますね! |
ルーティ | はいはい、いってらっしゃい。急がなくていいわよ。こっちはごちそうになる身なんだから |
手が焼けるお兄ちゃん | scene2 |
リリス | お兄ちゃ~ん!お昼ごはん出来たわよー! |
スタン | くかー…すぴー… |
リリス | もう!また寝てる! |
リリス | こらっ!お兄ちゃんっ!! |
スタン | うううう、うわあっ!!ちゃ、ちゃんと掃除してるって! |
リリス | してないでしょ?さっきと何も変わってないもん! |
スタン | う…ごめん。つい、うとうとしちゃって… |
リリス | ルーティさんが来たわよ!もうここは後でいいから、ご飯にしましょ! |
スタン | ああ、わかった! |
| |
スタン | ごめん、待たせたみたいだな |
ルーティ | その調子じゃ、また寝てたのね |
リリス | そうなんですよ!お兄ちゃんったらまた── |
スタン | おー、今日の昼ご飯は豪勢だな。それじゃあ、早速── |
リリス | お兄ちゃん!話聞いてないでしょ!それに、食べる前にはちゃんと手を洗ってって言ってるでしょ! |
スタン | ああ、そうだったな。ごめん、リリス!今洗ってくるから! |
ルーティ | …やれやれ騒がしい兄妹ね |
スタン | ふー!ご馳走様でした! |
リリス | お粗末さまでした! |
ルーティ | あー美味しかった!リリス、また料理の腕が上がったんじゃない? |
リリス | ホントですか?ありがとうございます! |
リリス | 今お茶を淹れますね! |
| コンコン!コンコン! |
男性 | スタン君、いるかい? |
スタン | あ、はい!いますよ! |
男性 | お昼時にすまないね。ちょっといいかい? |
スタン | 食べ終わったところだったんで大丈夫ですよ |
リリス | どうしたんですか? |
男性 | 最近、街の付近に魔物の群れが出現するようになってね… |
男性 | 急遽討伐隊を結成して退治しに行く事になったんだ |
男性 | スタン君も参加してもらえないかい? |
スタン | もちろんですよ!今からですか? |
男性 | ああ、急ですまない。危険だから、行商人が来る前に何とかしたくてね |
スタン | わかりました! |
ルーティ | あたしも行こうか?食事のお礼ってワケじゃないけど |
スタン | んー…ルーティとリリスは何かあった時のために救急道具を準備してもらえるか? |
ルーティ | オッケー。任せておいて |
リリス | お兄ちゃん、気をつけてね! |
スタン | うん!それじゃ、行ってくるよ! |
ルーティ | 食べたばっかりなのに、慌ただしいわね |
リリス | 家の事を頼んでも、よくさっきみたいに頼まれ事されて出かけちゃうんですよね |
ルーティ | ふうん。大変ね |
リリス | その度に怪我して来たり、服を汚して来たり… |
リリス | お兄ちゃん、慌てて出てったけど大丈夫かなあ…。寝起きだしまた怪我して来るんじゃ… |
ルーティ | スタンも戦う時くらいは起きてるでしょ。心配ないわよ |
リリス | でもこの前だって… |
リリス | って、あーーーーっ!? |
ルーティ | なななな、何っ!?急に大声出して…! |
リリス | お兄ちゃん、剣忘れて行ってる! |
ルーティ | はぁ!?あいつ…どこまで抜けてんのよ! |
リリス | 大変!届けてあげなくちゃ…! |
ルーティ | あたしが届けるわよ、あんたは家に… |
リリス | ルーティさん!少しの間、留守番お願いしますね! |
ルーティ | え、ちょっと! |
ルーティ | …行っちゃった… |
ルーティ | あの子、ホント、スタンの事となると他の事が目に入らなくなるわね… |
Name | Dialogue |
足元に気をつけて | scene1 |
アスベル | ふう…。地震のせいで、地面が盛り上がったりしてて歩きづらいな |
カノンノ | 大きな石やレンガも散乱してるから危ないね… |
アスベル | ああ、気をつけて進まないと怪我をしそうだ… |
カノンノ | バロニアってところへはあとどれくらいで着きそう? |
アスベル | そうだな…。おそらく── |
| |
| グルァァァアアッ!! |
カノンノ | アスベルさん!何か向かって来てます! |
アスベル | なにっ!? |
| グルゥゥゥウウウ… |
アスベル | こいつは…本来大人しい魔物のはず…! |
アスベル | 何でこんなに凶暴化してるんだ!? |
カノンノ | 地震のせいで気が高ぶってるのかな…? |
| ガアアッ!! |
アスベル | 来るぞ!! |
足元に気をつけて | scene2 |
カノンノ | はぁ…はぁっ…何とか…倒せたね |
アスベル | お、思ったより手強かったな… |
アスベル | カノンノ、大丈夫か?怪我はしてないか? |
カノンノ | う、うん…平気 |
カノンノ | でも…ちょっとヘトヘトかも… |
アスベル | ははは…。足場が悪い上に走り回ったからな |
アスベル | 何度も転びそうになるし、さすがに俺も疲れたよ |
カノンノ | でも、魔物と戦う時のアスベルさん、足場が悪いとは思えない動きをしてたよ! |
アスベル | そ、そうかな? |
カノンノ | やっぱり、騎士さんってどんな時でも素早く動けるように訓練して… |
カノンノ | あ! |
アスベル | どうしたんだ? |
カノンノ | 向こうの方に丁度いい、座れそうな岩があるよ!そこで少し休憩しない? |
アスベル | そうだな…。急いでバロニアに帰りたいところではあるけど… |
アスベル | 無理して倒れてしまっては元も子もないからな…。よし、あそこまで行こう |
アスベル | …っとと…。やっぱりこの辺も足場が悪いな… |
カノンノ | 足元に気をつけて、転ばないようにね、アスベルさん |
アスベル | ああ、わかってるよ。カノンノも気をつけて |
カノンノ | 石もいっぱい転がって歩き── |
カノンノ | ひゃああっ!! |
| ずでんっ!! |
カノンノ | あいたたた… |
アスベル | だ、大丈夫か!?カノンノ!? |
カノンノ | うん、なんとか… |
アスベル | すごい勢いで転んだからびっくりしたよ |
カノンノ | ふふっ |
アスベル | カ…カノンノ? |
カノンノ | ふふふ、私、まるでボールみたいに1回転しちゃったね! |
アスベル | …その様子だと大丈夫そうだな |
カノンノ | うん、平気! |
カノンノ | それにしても、足元に気をつけてって私が言ったのに |
カノンノ | 言った本人が派手に転んじゃうなんて、面白いよね! |
カノンノ | ふふふふっ |
アスベル | カノンノ… |
アスベル | はははっ、そうだな、次は転ばないようにしっかり足元見て歩かないとな |
アスベル | 何だか、カノンノの笑う姿を見てたら気分が軽くなってきたな |
アスベル | 俺まで元気を分けてもらった気がするよ |
カノンノ | よかった。じゃあ、あそこで少し休んだら、また頑張ろう! |
アスベル | ああ、そうだな! |
美味しい! | scene1 |
エリーゼ | …ふぅ… |
ティポ | うぅ~…!ねぇ、疲れたよー! |
エリーゼ | わたしはお腹が空きました… |
カノンノ | 結構長い間歩いたもんね。私もお腹空いてきちゃった |
ティポ | 焼きそば…ポトフ…マーボーカレー… |
エリーゼ | ティポ!食べ物の名前を出すのはやめてください…! |
アスベル | この状況で料理を想像してしまうのは正直辛いな…。俺ももうお腹が鳴りそうだ… |
ティポ | オムソバ…サンドウィッチ…ピーチパイ… |
カノンノ | うう…更にお腹が減ってきた気がするよ… |
アスベル | …お!みんな、向こうに建物が見えるぞ!街が近いのかもしれない |
カノンノ | あっ、ホントだ!木々の先にいくつか屋根が見えるね! |
ティポ | やったー!街だー! |
アスベル | あと少し歩けば街に着きそうだな。着いたら少し長めに休憩しようか |
エリーゼ | 賛成…です! |
カノンノ | 美味しいご飯のお店が見つかるといいね |
ティポ | 俄然やる気が出てきたって感じ~! |
エリーゼ | 早く街に向かいましょう! |
カノンノ | うん! |
美味しい! | scene2 |
アスベル | なかなかいい雰囲気の食堂だな… |
カノンノ | うん!なんだかほっとするね! |
エリーゼ | これならゆっくり休めそうです |
ティポ | 心ゆくまで休憩を満喫しよー♪ |
アスベル | さて、それじゃ何を食べようかな… |
エリーゼ | たくさんメニューがあって迷っちゃいます… |
ティポ | どの料理も魅力的だね~! |
カノンノ | 私はご飯とパイナップルにしようかな |
エリーゼ | ご飯と… |
ティポ | パイナップル!? |
カノンノ | うん!パイナップルとご飯を混ぜて食べるの |
カノンノ | 名付けて「パイナップルご飯」! |
アスベル | そのままだな… |
ティポ | それって美味しいのー? |
カノンノ | うん、美味しいよ!私、パイナップルご飯が大好きなの |
エリーゼ | そういえば、パイナップルって料理の具材に使われるって聞いた事あります |
アスベル | 料理?デザートじゃないのか? |
エリーゼ | はい。確か…野菜と一緒にパイナップルを炒める人もいるって聞きました! |
アスベル | へぇ…意外にどんな料理とも相性がいいのかもしれないな |
カノンノ | パイナップルご飯は甘味と酸味が絶妙なの |
カノンノ | 他の料理にもきっと合うんじゃないかな |
アスベル | せっかくだし、色々試してみようか |
エリーゼ | はい!もしかしたら料理界に革命を起こせちゃうかもです! |
ティポ | 楽しみ~♪ |
エリーゼ | …美味しくないです |
ティポ | んんー… |
アスベル | …どの料理も…全部、不味いな… |
カノンノ | そうかな…私は、おかずに合ってて美味しいと思うんだけど… |
エリーゼ | パイナップルの甘味が逆に目立ちすぎて、料理の味が台なしに… |
ティポ | 別々に食べた方が美味しいよねー |
カノンノ | さっきのおかずがイマイチなら、別のおかずにパイナップルを混ぜてみる? |
アスベル | すまない、俺は遠慮しておくよ |
アスベル | パイナップルをたくさん食べた所為か、唇がピリピリしてきた… |
エリーゼ | 私もです… |
ティポ | しばらくパイナップルは食べたくないよー! |
アスベル | ああ、そうだな…カノンノ、残りのパイナップル食べていいぞ |
カノンノ | いいの!?じゃあ、全部ご飯に混ぜて食べちゃうね! |
カノンノ | もぐもぐもぐ… |
カノンノ | うん!美味しい!! |
エリーゼ | 本当に美味しいんでしょうか… |
アスベル | …どうだろう。正直、カノンノの味覚は特殊だと思うが |
ティポ | カノンノ君の味覚恐るべしー! |
カノンノ | ご飯にはやっぱりパイナップルだよ! |
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