Name | Dialogue |
【TOF】お、俺が悪いの!? | scene1 |
ロイド | 今年もついにやってきたな!テイルズ オブ フェスティバル!! |
ロイド | 年に一度のお祭りだからな!しっかり楽しまないと… |
ロイド | それにしても相変わらずすごい人だな… |
ゼロス | よお、ハニー |
ロイド | お、ゼロス!!お前も来ていたんだな! |
ゼロス | 当たり前よ!俺さまがいないと祭りは始まらねえだろ? |
ゼロス | それによ、ついそこでリオンも見つけたんだ |
リオン | …ふん |
ロイド | おぉ、リオン!!お前も来てたんだな! |
ロイド | お前に会ってから…俺は強くなりたくて剣に磨きをかけてきたんだ! |
ロイド | なぁ、リオン、強くなった俺を見てくれよ! |
ゼロス | んじゃ、実際に確かめてみよーじゃない |
ゼロス | しばらく会わない間に俺達がどれだけ強くなったのか |
ロイド | どうやって? |
ゼロス | 俺さまについてきな! |
| |
リオン | 外に出て、何をする気だ? |
ゼロス | この辺りはまだ魔物がいるはずだ。魔物を倒して修行の成果を発揮しようじゃねえか |
ロイド | おう!イベントの警備も出来てまさに一石二鳥だな! |
ゼロス | ちょうどいいところに魔物が… |
ゼロス | じゃあ、俺さまから行くぜ! |
ゼロス | はあああああ!! |
ゼロス | ディバイン・ジャッジメント!!! |
ロイド | すごい威力だ…! |
ロイド | すごいぜ、ゼロス!!いつの間にこんな強くなったんだよ |
ゼロス | まぁ…しいて言うなら俺さまの才能が開花したって事かな? |
ロイド | よーし、じゃあ次は俺の番だな!!見てろよ…! |
| ガルルルル…!! |
リオン | 新手か!さっさと仕留めるぞ! |
ロイド | え…ちょっと…!俺の秘奥義は!? |
【TOF】お、俺が悪いの!? | scene2 |
リオン | はあああああ!! |
リオン | 魔神煉獄殺!!!! |
| ギャウウウウン!!! |
| |
ロイド | すっ…げぇ…! |
ロイド | リオン!もっかい見せてくれよ!今の技…!! |
リオン | …この僕がお前などに軽々しく己の技を教えると思うか? |
ロイド | そりゃそうだよな… |
ロイド | じゃあ次こそ俺の出番だ!見てろよ!! |
ロイド | はあああああ!! |
| ガルルルルル…!! |
ゼロス | また魔物か…!!とっととやっつけるぜ! |
ロイド | 天翔… |
ロイド | ってあれ!?みんなどこだ!? |
ロイド | おーい!待ってくれよー!! |
【TOF】お、俺が悪いの!? | scene3 |
ゼロス | これで全部倒したか? |
リオン | あぁ、一掃したはずだ |
| ガルルルルル…!! |
リオン | 待て!!どうやら一匹仕留め損ねていたらしい |
ロイド | よし!ここは俺にまかせろ! |
ロイド | はぁぁぁぁぁぁぁ!! |
ロイド | 見せてやる!くらえ! |
ロイド | 天翔…蒼破斬! |
| ギャアアアアアア!! |
ゼロス | い…今のすごい威力じゃねーか!いつの間にこんな力を…! |
リオン | ふん。なかなかやるようだな |
ロイド | へへっ!秘密の特訓の成果だぜ! |
??? | な、なにこれ!? |
??? | 誰!?会場の壁をこんな風に壊した人は!! |
ゼロス | ア…アンジュ…ちゃん… |
アンジュ | あ!ゼロスさん!あなたなの!?壁を壊したのは…! |
ゼロス | ち…違う!!俺さまじゃなくてロイドが…! |
ロイド | え…!? |
アンジュ | あなたが壊したのね…!? |
リオン | … |
ロイド | お…おい!リオン!! |
ゼロス | 俺さま、し~らない! |
アンジュ | さ、向こうでゆっくりとどうしてこんな事をしたのか聞かせてもらいます! |
ロイド | えっ…ちょっ… |
ロイド | 俺を置いてかないでくれー!! |
【TOF】人気者は誰!? | scene1 |
ロイド | やって来たぜ、テイフェス会場!今年もすごい人だなー! |
ロイド | お、みんなが持ってるのって俺達のグッズ! |
ロイド | へえ、うちわなんかもあるのか |
リタ | ロイドじゃない。なによ、あんたも来てたの |
ロイド | リタに、リオン!お前達も来てたのか |
ロイド | なあ見ろよ、俺達のうちわがあるみたいなんだ! |
リタ | さっき見たわ。あんたのも売ってたわよ |
ロイド | 本当かっ!? |
リタ | もっとも、さっきから見かけるのは同じうちわを持ってる女の子ばっかりだけどね |
リオン | …なぜ僕の方を見る。言っておくが、僕が買わせているワケじゃない |
ロイド | リ…リオンの人気おそるべし… |
ロイド | それじゃ誰のグッズが一番売れてるか見に行ってみないか? |
リタ | 別に誰が一番とかどうでもいいわよ。まあ付き合うくらいいいけど… |
リオン | 待て…何か会場の様子が変だ。おい、一体何があった? |
会場スタッフ | あ、リオンさん!ちょうどいい所に…!じ、実は… |
会場スタッフ | 物販エリアで盗賊が暴れているんです!助けてください! |
リオン | 盗賊だと?…放っておけ、と言いたいところだが仕方ない。行くぞ |
ロイド | ああ!盗賊なんかに俺達のグッズは渡さねえっ! |
リタ | …しょうがないわね。さっさと片付けるわよ! |
【TOF】人気者は誰!? | scene2 |
リオン | ふん、馬鹿な奴らだ。この僕に勝てると思っていたのか |
リタ | ま、あたし達がここにいるなんて思わなかったでしょうしね |
ロイド | 盗賊を捕まえたのはいいけど。やっぱりみんなリオンのうちわばっかじゃねぇか~ |
リタ | だからさっきそう言ったじゃない |
ロイド | くそう… |
ロイド | なあリオン。どうしたらお前みたいに人気が出るのか教えてくれよ |
リオン | 知るか! |
リタ | そうね、そうやって気にしてるうちは駄目なんじゃない? |
ロイド | 何だよそれ。俺が悪いみたいに… |
ロイド | ん?あそこにいるのはコレットか。おーい、コレット! |
コレット | あ、ロイドにみんな!盗賊が暴れてるって聞いたけど…だいじょぶだった? |
ロイド | ああ。コレットも無事… |
ロイド | !! |
ロイド | コ、コレット!あ、あのさ!その手に持ってるのって… |
コレット | うん。ロイドのうちわだよ! |
ロイド | コレット…お前だけはやっぱり… |
コレット | ゼロスにもらったんだよ |
ロイド | え…ゼロスにもらった…? |
コレット | そうだよ。 |
コレット | さっきも盗賊が襲ってきたけど、このうちわで戦ったんだ! |
ロイド | そ、そうか…は、ははは… |
コレット | …ロイド? |
Name | Dialogue |
【TOF】お互いの実力 | scene1 |
リオン | 相変わらずすごい熱気だな…ここは |
リオン | よくもまぁ、こんなに毎年毎年人が集まるものだな… |
リオン | ん…? |
| ドン!!! |
リオン | …っ! |
??? | 悪ぃ、よそ見してた!大丈夫か!? |
??? | …って、お前は確か… |
??? | …リオン・マグナスか? |
リオン | お前…なぜ僕の名を知っている…! |
??? | なんでって…まあ時々、噂は耳に入ってくるからな。ルイニス街のリオンの事は |
??? | 若くして、えらく腕が立つ「人気者」の剣士様がいるってな |
??? | 会場の連中もやたらとお前の話をしてたぜ、そういや |
リオン | … |
リオン | ふん。僕とてお前の名など以前から知っている。ユーリ・ローウェル、だな |
ユーリ | …へえ、そちらもご存知か。オレも有名になったもんだ |
リオン | 騎士団に所属していたが、国王と対立し、今はお尋ね者として追われる身… |
ユーリ | 他人の口から聞かされるとずいぶんに聞こえるな。ま、だいたい間違っちゃいねえが |
リオン | …という一方で、他人に冷たいと見せかけ、 |
リオン | 信義に厚い、という話も聞いた事があるな |
リオン | 僕の方も会場のいたる所でお前の話を耳にしたぞ |
ユーリ | よせよ、噂話に食いつくような奴には見えないぜ。さっさと本題に入っちゃどうだ? |
リオン | …そうさせてもらおう。僕はお前に聞いてみたい事がある。お前がお尋ね者になる前の話だ |
リオン | 騎士団に所属していたからには相当の使い手なのだろう。ユーリ。なぜ騎士団を辞めた? |
リオン | まさかとは思うが、国や騎士団に対して反乱を起こしたのではあるまいな |
ユーリ | おいおい、勘弁しろよ。そんな面倒、願い下げだっての |
リオン | …お前がお尋ね者ならば僕がお前を捕えても問題はあるまい。…捕まりたくなければ、正直に答えろ |
ユーリ | …どっちもお断りだって言ったらどうすんだ? |
リオン | その時は… |
| |
会場にいる男 | たっ…大変だ…!会場の外に魔物が…! |
リオン | なにっ!? |
ユーリ | どうやら問答はお預けのようだな。いくぜっ! |
リオン | ふん、言われるまでもない。僕に指図するな! |
【TOF】お互いの実力 | scene2 |
ユーリ | 今ので最後か |
ユーリ | にしても天才剣士様の噂はまんざら嘘でもなかったみたいだな |
リオン | ふん、賛辞などいらん |
リオン | それよりもそれだけの力を持ちながらなぜお前がお尋ね者になったのか、その理由が気になるところだ |
リオン | 真に反乱なのであれば、お前を見過ごす事はできん |
ユーリ | まだ言ってんのかよ。言ったろ、そんな面倒な事、オレには関係ねえって |
ユーリ | 大して面白くもねえ話だけどな、そんなに聞きたけりゃ教えてやるよ。オレが騎士団を抜けたのは… |
リオン | …いい。理由は聞かないでおく |
ユーリ | あん? |
リオン | お前の行動が理由だ。もし反乱や謀反を考える男ならば、この会場の魔物になど目もくれんだろう |
ユーリ | ふーん。意外とお前… |
??? | どいた、どいたー!! |
??? | お前ら、こんなところにいたのか! |
ゼロス | 昨年までは勝利を譲ったが、今年こそはこのゼロス様が人気投票でお前らに勝利するぜ!! |
リオン | … |
ユーリ | ふぅ… |
ゼロス | え…なんだよ、お前ら… |
リオン | …勝手にしろ |
ゼロス | え…リオン… |
ゼロス | じゃあ、そこのお前ー!! |
ユーリ | へいへい、頑張れよ |
ゼロス | おい…二人とも… |
ゼロス | … |
ゼロス | 俺さまを一人にするなよー!! |
【TOF】遠路は縁路? | scene1 |
リオン | テイフェス会場までの道は… |
リオン | … |
リオン | …これであっているようだな |
リオン | 毎年毎年イベントだからと言って人を呼びつけるとは、いい迷惑だ |
リオン | …とはいえ、毎年あれだけの人間が集まるのだからな。参加者それぞれに何がしかの目的があるのだろう |
リオン | … |
リオン | …ふん、最初はもうウンザリだ、と思っていたのにな |
| ガサガサ |
リオン | !!魔物か!? |
ファン | ねぇ、あそこに見えるのって… |
リオン | … |
ファン | うん、間違いないわ!あれってやっぱり… |
ファン | キャー!!!本物よー!!待ってー!! |
リオン | なっ!?なんだ、お前達は!ま、待て!道を塞ぐな!! |
リオン | どけ!どけと言っている!くっ…! |
リオン | このままでは時間に間に合わん。どうすれば…! |
??? | 君!そこの君!こっちだ!! |
??? | 僕について来るんだ!! |
リオン | …誰だ!?お前は… |
??? | いいから、早く!君もあの会場に用があるんだろう? |
リオン | …会場の関係者か? |
リオン | 素性の知れない奴についていくのは不本意だが、この際仕方あるまい。…遅れるわけには、いかないからな |
【TOF】遠路は縁路? | scene2 |
リオン | …はぁ、はぁ |
リオン | 確かに、追いかけてきた奴らはまいたようだが… |
リオン | 魔物だらけの道じゃないか!どうなってるんだ! |
??? | あ…あれ…!?おかしいな… |
??? | でも、いいじゃないか!魔物を倒す事によってこの辺りも安全になったし |
??? | 何より、いい修行になっただろう? |
リオン | …そういう問題じゃない! |
リオン | いいか、お前。これ以上余計な手間をかけさせるな。急いで会場まで案内しろ |
??? | そ…それが… |
??? | 実は、道に迷っちゃって… |
リオン | 何だと!? |
??? | あら、クレスじゃない。こんなところで何やってるの? |
??? | あ!ルーティ! |
クレス | 実は、テイフェスの会場まで行きたいんだけど…どうやら道に迷ったみたいで… |
ルーティ | なーんだ、そんな事なの。じゃ、あたしについて来なさい |
ルーティ | とっておきの抜け道で案内してあげるわ。案内料はもらうけどね♪ |
クレス | 本当かい!?それは助かるよ。ありがとう、ルーティ |
クレス | これで僕達も無事に会場まで辿り着けるぞ!やったな! |
リオン | … |
【TOF】遠路は縁路? | scene3 |
クレス | …はぁ、はぁ… |
クレス | ついにテイフェス会場が見えたぞ! |
クレス | 道案内ありがとう!助かったよ、ルーティ |
リオン | …ふん、どこが抜け道だ |
リオン | 結局こいつと同じ、魔物だらけで遠回りの道だったじゃないか |
ルーティ | でもそのお蔭でたくさんのガルド…じゃなかった… |
ルーティ | たくさんの魔物も倒せていい運動になったでしょ? |
クレス | あぁ!とってもいい修行になったよ! |
リオン | …バカか、こいつらは |
クレス | あ!!君にはちゃんと名乗ってなかったね |
クレス | 僕は、クレス。クレス・アルベインだ |
クレス | 色々あったものの、無事辿り着けてよかった!君とは何か縁があるのかもしれないな |
ルーティ | 縁があるのは当然でしょ?あたしもこの場所に用があるんだもの |
クレス | ところで、君の名前は…? |
リオン | … |
リオン | お前らは本当に図々しくて、脳天気で馴れ馴れしくて… |
リオン | あいつにそっくりだ |
クレス | ん?あいつって…? |
リオン | …何でもない。独り言だ |
リオン | 僕は、リオン。リオン・マグナスだ |
リオン | …無駄話をしている暇はないぞ。僕は先に行くからな |
ルーティ | あっ…ちょっと!何なのあいつ!可愛げのないヤツね! |
クレス | 待ってくれよ!リオーン!! |
Name | Dialogue |
【TOF】イカしたルーティ | scene1 |
ルーティ | 相変わらず、大盛況ね。毎年毎年、ほんっとすごいわ |
クレス | お、ルーティじゃないか! |
ルーティ | あら、クレスじゃないの。あんたも来てたのね |
クレス | ああ!なんたって、年に一度のお祭りだからね。楽しみだよ! |
ルーティ | …あんたって真面目なんだかお気楽なんだか時々わかんなくなるわ… |
ルーティ | う~ん。年に一度のお祭り、ねぇ |
ルーティ | 何かここで一稼ぎ出来ないかしら |
クレス | ん?どうしたんだ、ルーティ。そんなに考えこんで… |
ルーティ | ちょっと黙ってて。今考え事してるんだから |
会場にいる男 | 大変だー!!海岸沿いに魔物が出たぞ!! |
会場にいる男 | とてつもない巨大なイカだ!!しかも大量に!!誰か倒してくれ!!! |
ルーティ | あー!うっさいわね!考え事してるって言ってるじゃない! |
ルーティ | …ってイカ?今、大量のイカって言った? |
ルーティ | お祭り…お店…イカ焼き…!! |
ルーティ | かなりアリね!しかもそいつを倒せば、元手はタダ! |
ルーティ | よし、決まりっ! |
ルーティ | クレス!そいつ、あたし達で倒しに行くわよ! |
クレス | ああ、わかった。会場を守ろう、ルーティ! |
【TOF】イカしたルーティ | scene2 |
ルーティ | はぁあああああああ!! |
| ギャオオオオオオ!! |
ルーティ | ふぅ… |
ルーティ | まだまだ! |
クレス | すごい気合いだ…。そこまで会場のみんなの事を考えて… |
クレス | 僕も見習わないと…! |
ミント | あら、クレスさん |
クレス | ミント!君も魔物の討伐に!? |
ミント | ええ。でも私の場合は討伐というより、怪我した方の治療なんですけど… |
ミント | クレスさんは…? |
クレス | 僕はルーティと一緒に魔物の討伐に来たんだ |
ミント | ルーティさんというのは… |
ルーティ | うぉりゃあああああ!! |
ルーティ | イカ焼きィイイイ! |
クレス | あそこで奮闘している人だよ |
ミント | まぁ…!とてもお強いんですね |
クレス | 僕達もうかうかしてられない!ミント、援護を頼めるかい? |
ミント | はい! |
【TOF】イカしたルーティ | scene3 |
クレス | はぁ…はぁ…これで全部倒したかな…? |
ミント | えぇ…そうみたいですね |
ルーティ | んっふふ~。大漁、大漁♪ |
クレス | ルーティ、見直したよ。君がそんなにもこの会場の事を考えていたなんて… |
ミント | お優しい方なんですね |
ルーティ | は?会場…? |
クレス | またまた。ごまかさなくてもいいじゃないか |
ミント | そうですよ。会場のみなさんを守ろうとするルーティさん、素敵でした |
ルーティ | 会場のみんなを守る…!? |
ルーティ | … |
ルーティ | あんた達、何言ってんの?無駄口叩く暇があるならさっさとこのイカ、さばいて! |
ルーティ | ついでに焼くのも手伝いなさい! |
クレス | え? |
ルーティ | これだけの新鮮なイカがたくさん手に入ったんだもの! |
ルーティ | これでイカ焼きを作れば!絶対繁盛!間違いなしっ!! |
クレス | まさか…ルーティがこれだけはりきっていたのって… |
ミント | イカ焼きを作るため…だったんですね… |
ルーティ | あったりまえでしょ?よーし!これでボロ儲け、間違いなしねっ! |
【TOF】誰にも渡さない! | scene1 |
ルーティ | ほんっとすごい人よねぇ |
クレス | 毎年この盛り上がりはまさに「お祭り」って感じだね! |
ルーティ | お祭りねぇ |
ルーティ | …ん?何かしら、あの人だかりは |
会場にいる男A | ワイルドボア討伐イベントかぁ |
会場にいる男B | なんでも優勝した者には特別な報酬が用意されているらしいぞ! |
ルーティ | 特別な…報酬…!? |
クレス | ルーティも見たのかい?この張り紙を |
クレス | お祭りとはいえ、魔物の脅威はいつだってある |
クレス | 気を抜くわけにはいかないからね。こういう催しも必要なのかも知れない |
クレス | これも修行になるだろうし、僕も申し込んでみようかな |
クレス | …ルーティ? |
ルーティ | 何してんのよ、クレス!さっさと用意して! |
ルーティ | ワイルドボアを倒しまくってあたし達が優勝するのよ!! |
クレス | あ、ちょっと!待ってくれ、ルーティ! |
【TOF】誰にも渡さない! | scene2 |
ルーティ | はあああああ! |
クレス | ルーティ、気合いが入ってるな… |
ルーティ | 何やってんのよ、クレス!しっかり働きなさい! |
クレス | わ、わかった! |
クレス | 僕もルーティに負けないように気合いを入れないと! |
【TOF】誰にも渡さない! | scene3 |
アンジュ | 優勝おめでとうございます!私、テイフェスの司会を担当するアンジュと申します |
アンジュ | イベント実行委員を代表して、優勝報酬を持ってきました |
ルーティ | 報酬…!! |
アンジュ | それにしても、二人とも強くて驚いたわ |
クレス | ありがとうございます。僕にとっても、いい修行になりました |
アンジュ | そう言ってもらえると嬉しいです。こちらが特別報酬ですので好きなだけお持ち帰り下さい |
クレス | こ…これは… |
ルーティ | …う…うちわ…!? |
アンジュ | はい!大人気の特製イベントグッズです |
アンジュ | うちわだけじゃありません。このTシャツを着ればイベントが100倍楽しくなりますよ |
ルーティ | 特別…な、報酬…って… |
クレス | 見てくれ、ルーティ!僕の顔がうちわになってるよ! |
クレス | 本当にすごいな!こんな報酬見た事ない! |
ルーティ | … |
ルーティ | せ…せっかく報酬を期待して頑張ってたのに…こんな事って…! |
クレス | いらないのかい?ルーティ。だったら僕が全部もらって… |
ルーティ | ちょっと!誰もいらないなんて言ってないでしょ! |
ルーティ | はぁぁ… |
ルーティ | このうちわが数年後、ものすごい価値がついて…なんて事ないかしらね |
Name | Dialogue |
【TOF】猫が好き…? | scene1 |
リタ | ふう…なんなのよ、この物すごい人出は |
リタ | テイフェスってのを甘く見てたわね…ずっと歩き詰めで足も痛いし、どっか休める場所とかないかしら |
??? | ルルー!ルルー!どこにいるんだー! |
リタ | …人が疲れてる時にうるさいわね。ちょっと、大声出して迷惑じゃない! |
??? | はぁ…はぁ… |
??? | あの、ルルを見ませんでしたか?会場内ではぐれてしまって… |
リタ | はあ?なに、迷子?この混雑でなにやってんだか… |
リタ | 大体いきなり言われたって分かる訳ないでしょ。あんた名前は? |
ルドガー | あっ、ごめん。俺の名前はルドガー |
リタ | ルドガー、ね。で、そのルルってのは何?まさか、あんたの娘? |
ルドガー | ルルは俺の飼ってる猫なんだ。さっきまで一緒にいたんだけど… |
リタ | ね、猫!?猫をこんな場所に連れてくるとか……ああもう、しょうがないわね! |
ルドガー | お、おい…どこに行くんだ!? |
リタ | 探すの手伝ってあげるって言ってんの!いいからさっさと来なさい! |
ルドガー | ルルー!ルルー! |
リタ | ルルー、飼い主が寂しがってるわよー |
??? | おい、そこのお前達。何をしている |
ルドガー | あ、もしかして、この会場の警備の人ですか? |
ルドガー | 実は…俺の猫が迷子で…一緒にルルを探してくれませんか? |
リタ | …あきれた。ルドガーあんたねえ、警備員がそんな事引き受ける訳ないでしょ |
リタ | 大丈夫だとは思うけど、万一、外に出て魔物に襲われたら大変よ。ほら、早く行くわよ |
??? | … |
??? | そのルルとやらの特徴は? |
ルドガー | ! |
??? | 人の多い場所で猫探しなど迷惑だ。とっとと探し出すぞ |
リオン | それと…僕は警備の人間じゃない。僕の名は、リオン・マグナスだ |
ルドガー | ありがとうリオン!よし二人とも今度はあっちの方へ行ってみよう |
【TOF】猫が好き…? | scene2 |
リタ | ちょっと、これだけ探してもいないなんて、どういう事 |
リオン | おい、本当にお前の猫は会場内にいるんだろうな? |
ルドガー | たぶん、そのはず。まだエサも食べてないから遠くへ行くはずないと思うんだけど… |
リタ | あんた飼い主なんでしょ?しっかりしなさいよね |
リオン | まったく… |
リオン | ん?おい、あれは何だ? |
リタ | あれは…しっぽじゃない!猫のしっぽ! |
ルドガー | ルルだ! |
ルル | ナァ? |
ルドガー | ルル!よかった無事で。ほら、リタとリオンが一緒に探してくれたんだ |
ルル | ナァ~♪ |
ルドガー | 二人とも本当にありがとう! |
リオン | この辺りで騒がれると迷惑だからな。仕方なく手伝ったまでだ |
リタ | まったくよ。それじゃ、あたしはもう行くから。また迷子になんじゃないわよ、ルル |
ルル | ナァ~♪ |
リタ | ナァ~♪ |
ルドガー | …え? |
ルル | ナァ~? |
【TOF】迷パフォーマー | scene1 |
リタ | ふぅ…えっと、次はここに行って… |
リタ | まったく、すごい人ね。移動するにも一苦労だわ… |
レイヴン | おっ、リタっち! |
レイヴン | こんなところで会うなんて、奇遇だね~♪何してんの? |
リタ | げっ、おっさん… |
リタ | あたし今忙しいの。どっか行ってくれる? |
レイヴン | あらら、せっかく会ったのに手厳しいんだからー。おっさん、泣いちゃう |
リタ | うざ…勝手に泣いてれば? |
レイヴン | とほほ、さらなる追い討ち…容赦ないねえ |
レイヴン | でも、めずらしいんじゃないの?リタっちがこんなお祭りイベントに来るなんてさ |
リタ | あたしだってたまにはそのくらいするわよ。なにか文句あるの? |
レイヴン | あーいやいやまあまあ滅相もない。あ、そだ。リタっち、これ知ってる? |
リタ | うちわじゃない。それがどうしたって… |
リタ | げっ!ちょっと、なにこれ! |
レイヴン | そうなのよ、おっさん、自分がうちわになる日が来るなんて、嬉しくてつい買っちゃったわ |
リタ | そうじゃなくて、表はユーリ一人なのに、なんで裏面はあたしとおっさんなのよ! |
レイヴン | またまたリタっち、そんなに照れなくたっていいじゃない |
リタ | いいわけないでしょ!まったく、なんてもの売ってるのよ。…もう、あたし行くから |
レイヴン | えー!?もう行っちゃうの!?おっさん、さびしー |
リタ | あたしは忙しいの!おっさんの相手なんかしてる暇は… |
| |
| ズドオオオオオン!! |
リタ | 何、今の!? |
レイヴン | あっちの方から聞こえたな。ありゃひょっとすると、いや、ひょっとしなくても魔物かも |
リタ | 冗談でしょ!?こんな大勢の人がいる所で魔物だなんて、パニックになるじゃない! |
リタ | とっとと倒さないと…!おっさん、行くわよ!! |
レイヴン | はいはい、了解! |
【TOF】迷パフォーマー | scene2 |
リタ | 一時はどうなるかと思ったけど、ま、こんなものね |
レイヴン | さっすが天才魔導少女。けど、おっさんも頑張ったでしょ? |
リタ | はいはい |
会場にいる男 | すっげーなぁ!!あんなでかい魔物を簡単に倒しちまったぞ!! |
会場にいる女 | さっすがテイフェスよね!!こんなパフォーマンスが用意されてるなんて |
リタ | え…パフォーマンス?なに? |
レイヴン | どうやらみんな、さっきの魔物退治はイベントの余興だと思い込んでるみたいだねえ |
リタ | 余興って…ちょっと、あんた達、あれは… |
レイヴン | いぇーーーーい!どもどもー、ご声援ありがとうー! |
リタ | ちょ、ちょっとおっさん、何言ってんのよ? |
レイヴン | 何って、声援に応えてるんじゃない。イベントの名パフォーマーとして! |
リタ | はあ、何言ってんの!?あれは魔物が… |
レイヴン | わざわざ魔物が襲ってきた事話してみんなを怖がらせてもいい事ないでしょ? |
レイヴン | だから、このままあれはパフォーマンスだったって事にしとくのよ |
リタ | … |
リタ | …まぁ、それも一理あるわね |
レイヴン | って事で、リタっち、笑って、笑って~♪ |
リタ | えっ、な、なんでよ! |
レイヴン | そりゃリタっちもパフォーマーだからね。怖い顔してちゃみんな不安がるっしょ? |
レイヴン | はい、笑って、笑って~♪ |
リタ | …… |
レイヴン | …ぷっ |
レイヴン | リタっち、何その不自然な笑顔… |
リタ | あ…あんたが笑えっていったんじゃないの!! |
レイヴン | いったけど…ぷぷぷ、 |
リタ | う…、うっさい、うっさーい! |
リタ | 珍しく、おっさんにしてはいい事言ってると思ったけど… |
リタ | やっぱり訂正!黙るまで燃やしてあげるわ! |
リタ | ファイアボール!! |
レイヴン | ギャー!あちあちあちゃちゃちゃ… |
レイヴン | おっさん、何も悪い事してないのにぃー! |
Name | Dialogue |
【TOF】共通は〇〇 | scene1 |
アスベル | 今年もテイフェスの季節か。1年前の事なのに、何だか懐かしいな |
??? | すまない。テイフェスの会場はここでいいのかな? |
アスベル | あ、はい。そうですが。あなたも出演者…ですか? |
??? | ん?君も出演者なのか。 |
ユリウス | はじめまして、俺はユリウス。ユリウス・ウィル・クルスニクだ |
アスベル | こちらこそ、はじめまして。俺はアスベル・ラントです。ユリウスさんは一人でここに? |
ユリウス | いや、弟と一緒に来ているんだ |
アスベル | そうなんですか!俺にも弟がいるんです。去年は一緒に出演したんですよ |
ユリウス | へえ、君にも弟が…。お互い弟がいる者として親近感がわくよ、今日はよろしく |
アスベル | はい。こちらこそ |
| |
| ガアアアアッ! |
アスベル | 今のは魔物の声! |
??? | 兄さん、ここにいたのか!会場の外に魔物が現れたんだ。倒すのを手伝ってくれ! |
ユリウス | わかった。案内してくれ!すまないアスベル、話の続きはまた後で |
アスベル | 俺も一緒に行きます! |
ユリウス | それは心強い。頼む! |
【TOF】共通は〇〇 | scene2 |
アスベル | ふう…無事に倒せましたね |
??? | 助かったよ。2人が手伝ってくれたお蔭で、無事にファンのみんなを守れた |
ユリウス | ああ。被害が出なくて何よりだ。アスベル、ありがとう |
アスベル | さっきユリウスさんを「兄さん」と呼んでいたようですがもしかして、彼が… |
ユリウス | そう、弟のルドガーだ |
ルドガー | ルドガーです。よろしく |
アスベル | はじめまして。俺はアスベル・ラントです |
アスベル | 二人とも戦闘中の息がぴったりでしたね |
ユリウス | まあ、ルドガーとはずっと二人で生活してきているからな。手のかかる弟だが… |
ルドガー | 兄さん、子ども扱いしないでくれよ |
ユリウス | ははは、悪かった |
アスベル | 本当に仲が良い二人だな |
アスベル | ヒューバート…来年は俺達もまた一緒にテイフェスに来られるといいな |
【TOF】テイフェス最高! | scene1 |
アスベル | うーん…ああっ、列が乱れそうだが… |
アスベル | なんだか…こう人が多くては警備の人手が… |
アスベル | 落ち着かない… |
ユーリ | お、アスベルじゃねぇか。どうしたんだ?そわそわして |
アスベル | 今日のイベントの為に騎士団から一日だけ休みをもらったんだが… |
アスベル | 会場の警備がちゃんと出来ているか気になってしまって… |
ユーリ | 本当、真面目な奴だな。いわゆる「職業病」ってやつか |
ユーリ | こんな時くらい仕事を忘れて楽しんでもいいと思うぜ? |
アスベル | そうなんだけど… |
ユーリ | そんなに気になるなら、今から会場をぐるっと一回りするか? |
アスベル | え!? |
ユーリ | 一通り見回って、何もなけりゃお前も安心できんだろ |
ユーリ | 万一、魔物がいたらいたでその場で倒しゃあいいし |
アスベル | そうだな!ユーリも来てくれるか? |
ユーリ | ちょうど人いきれにうんざりしてたとこだ。付き合ってやるよ |
【TOF】テイフェス最高! | scene2 |
アスベル | 安全かと思っていたのだが…やはり魔物がいたんだな |
ユーリ | ったく見回りしといて正解だったな。ここの警備担当は何やってんだか |
アスベル | 一緒に来てくれて助かった。ありがとう! |
アスベル | なぁ、見てくれ!ユーリ。会場の人達を── |
アスベル | みんな、とっても楽しそうだな |
アスベル | ここにいる大勢の人達の笑顔と安全を守れたんだ── |
アスベル | 俺は自分がその役を果たせた事に誇りを感じるよ |
ユーリ | …そっか |
| ガサガサガサ |
アスベル | また魔物か!? |
ラピード | ワゥッ! |
ユーリ | なんだ、ラピードじゃねぇか。何やってんだ、お前 |
アスベル | ラピードもイベントに来ていたんだな |
ユーリ | しょうがねえ奴だな。お前も一緒に見回りするか? |
ラピード | ワウッ! |
アスベル | よし!じゃあ一緒に行くぞ! |
【TOF】テイフェス最高! | scene3 |
ユーリ | よし、こんだけやりゃ、会場の魔物はあらかた一掃できたろ |
アスベル | あぁ、これで安全にイベントが進行できるな |
アスベル | 助かったよ、ユーリ |
ユーリ | いいって。んな事より、アスベル |
ユーリ | これで気が済んだろ。今度こそ仕事を忘れてイベント楽しめよ |
アスベル | …でも… |
ユーリ | たまには肩の力抜いて楽しむ事も大事だと思うぜ?ま、無理にとは言わねえけどな |
ラピード | ワンッ! |
アスベル | … |
アスベル | そうだな… |
アスベル | じゃあ、お言葉に甘えて今日は一日イベントを楽しむ事にするよ! |
ユーリ | ああ、それがいい |
ユーリ | あいつ、悪い奴じゃねえんだが、誰かさんみたく、変に生真面目なとこがあるからな |
ユーリ | らしくねえおせっかいだったが、たまにはいいだろ |
アスベル | おい、ユーリ!あそこにお前のうちわが売ってるぞ! |
アスベル | すごい!こっちには俺のTシャツまで…! |
ユーリ | …… |
アスベル | こんなにたくさんグッズを買ってしまったよ |
ユーリ | …… |
ユーリ | 真面目な奴ってのは、ハメ外す時まで手ぇ抜かねえって事を忘れてたぜ… |
ラピード | ワフゥ… |
アスベル | よし、次はイベントステージだ!テイフェスは最高だな! |
Name | Dialogue |
今日こそぼくが勝つ! | scene1 |
キール | ああ、なるほど。そういう事だったのか |
リッド | よお、キール。こんなとこで何してるんだ? |
キール | リッドか。ぼくが何をしているか見てわからないのか? |
リッド | ん? |
リッド | ああ、読書か。お前も好きだなぁ |
リッド | キールは体力ねえんだから読書なんかより運動しろよ |
リッド | おっ、そうだ!いい事考えたぞ。お前、今から狩りにつきあえよ |
リッド | 今日分の狩り、まだやってなかったからな |
キール | そんな野蛮なマネはぼくに合わないから断る |
キール | ぼくは本を読むのに忙しいんだ。悪いが一人で… |
ファラ | あれ、リッドに、キール!二人で何してるの? |
キール | ファラか。リッドに言ってくれないか?ぼくは今忙しいって… |
リッド | キールが部屋で本ばっか読んでるからオレは体力作りも兼ねて狩りを勧めてたんだよ |
リッド | 悪くねえ話だろ? |
ファラ | うんうん、それいい考えだよ! |
キール | ちょっと待て、ぼくは… |
ファラ | そうだ、せっかくこうして三人揃ったんだしさ |
ファラ | 誰が一番多く獲物を狩れるか競争しない? |
リッド | 競争だあ?獲物は必要最低限でいいだろ、めんどくせえな |
キール | 待て!勝手に話を進めるな!誰もぼくの話を聞いてないだろう! |
キール | 何度も言うが、ぼくは読書で忙しいんだ! |
キール | 第一、元々猟師で体力バカのリッドや道場に通って研鑽を積んだファラとぼくは違うんだ! |
ファラ | 大丈夫だって。イケるイケる! |
ファラ | キールだって、たっくさん冒険して強くなってるんだから、試してみようよ! |
ファラ | それじゃあ行くよ |
ファラ | よーい、ドン! |
リッド | …ほら、ファラが一人で行っちまったぞ。どうすんだ、キール |
キール | ど、どうするも何も… |
キール | そもそも勝手に話を進めて、狩りを始めたのはリッドとファラだろう! |
リッド | …こうやってる間にもファラの奴、危ない目に遭ってたりしてな |
キール | うっ。そ、それはありうるな… |
リッド | さ、行こうぜ、キール。勝負するかは別として食料備蓄の為に狩りはやんなきゃなんねえ |
リッド | そんな多くはいらねえけど、早く終わる方がオレも楽できるしな |
キール | …いいだろう。ただ、ぼくはファラが無茶をしないように見に行くだけだからな |
キール | だが、やるからにはぼくだって手加減しない |
リッド | それで充分だ。んじゃ、行くか。放っといたら、おてんばファラが獲物を絶滅させちまう |
今日こそぼくが勝つ! | scene2 |
リッド | …よし、もう充分だろ |
ファラ | うーん、さすがリッド。ずっと猟師やってるだけあるよね。手際がいいもん |
キール | はぁ、はぁ、はぁ… |
キール | やっぱりぼくにはこういう事は向いてない |
ファラ | そう?キールもすごいよ!だって、リッドと同じ数だもん! |
キール | そ…そうなのか? |
リッド | お、本当だ。やるじゃねえか、キール |
キール | ふ、ふん。褒められなくてもぼくが本気を出せばこれくらい… |
キール | …!? |
キール | リッド、危ない! |
今日こそぼくが勝つ! | scene3 |
キール | はぁ、はぁ…倒したか |
ファラ | リッド、大丈夫!? |
リッド | あ、ああ…平気だ。今のはちょっと油断した |
ファラ | 無事でよかった。キールのお蔭だね!それに… |
ファラ | キール、おめでとう!リッドに勝ったよ!狩りの数! |
キール | え…?そうなのか? |
リッド | そういやオレと同数だったもんな。こいつも食用の魔物だ |
リッド | って事で、今倒した魔物分でお前が優勝だな |
キール | …ぼくが、リッドに勝ったのか? |
ファラ | そうだよ、キール!おめでとう! |
ファラ | じゃあ、今日はわたしお祝いでごちそう作っちゃうから! |
リッド | 狩りの話は別として、さっきは助かったぜ、キール。…ありがとな |
キール | いや、別に…。当然の事をしたまでさ |
リッド | これで、泣き虫キールは返上だな |
キール | なっ…!そ、それは子どもの時の話だろう!! |
リッド | 冗談だよ。頼りにしてるぜ。これからも、な |
リッド | じゃ、とっとと帰ってファラのメシでも待とうぜ |
キール | …ああ! |
尽きない悩み | scene1 |
キール | うーん…どうしたらいいんだ |
ファラ | あ、キール!どうしたの?難しい顔して |
キール | ああ、ファラか |
ファラ | 何か悩み事?わたしでよかったら相談に乗るよ |
キール | そうだな… |
キール | 実は、今度の研究に必要な材料があるんだが… |
キール | 最近、その材料が取れるこの先の山の頂上に、魔物が住みついたらしくてな |
ファラ | えっ、魔物が!? |
キール | ぼく一人で対処できるか考えていたところなんだ |
ファラ | ふーん。そうなんだ… |
ファラ | うん。そういう事なら、わたしに任せて! |
キール | ファラ!?まさか…! |
ファラ | もちろん、わたしが一緒に行って手伝うよ! |
ファラ | わたしとキールの二人なら、大丈夫だよ! |
ファラ | ね!イケる、イケる! |
キール | うう…。ちょっと心配ではあるが、急ぎだしな…。 |
キール | じゃあファラ、頼む。行くとしよう |
| |
ファラ | ねぇ、キール。大丈夫?すっごく苦しそうだけど… |
キール | はぁ、はぁ…くっ、誤算だった |
キール | この山、こんなにも険しかったのか… |
ファラ | ほら、がんばろ!もうちょっとなんでしょ? |
| |
キール | はぁ、はぁ、はぁ… |
キール | ようやく、着いたか… |
ファラ | あ、目的地はここなんだね。無事に着けてよかった |
キール | どうだ、ファラ。魔物はいるか? |
ファラ | ううん。いないみたい |
キール | そうか。あの話はただの噂だったのか… |
ファラ | 噂でよかったじゃない。じゃ、材料を採取したら終わりって事だね! |
ファラ | それで、キールが探してる材料ってどんな特徴をしてるの?わたしも探すの手伝うよ! |
キール | ああ…ちょっと待ってくれ |
キール | この本に載っているものだ。頂上につけばすぐに見つかる、とある |
キール | …! |
キール | あれだ!あそこで光ってる! |
ファラ | あ…あれだね!キールはそこで待ってて。わたしが取ってくるから |
キール | ああ、すまない |
キール | …!! |
キール | ファラ、伏せろ! |
ファラ | え…? |
尽きない悩み | scene2 |
ファラ | ありがとう、キール。魔物、いたんだね。油断しちゃった |
キール | ああ…だが、思ったほど強くなくてよかった |
キール | 目的の物も手に入ったし、帰ろうか、ファラ |
ファラ | うん |
ファラ | あ、見て、キール! |
キール | どうした? |
キール | これは、すごいな…こんな景色が見られるなんて |
ファラ | ねぇ、キール。また材料探しに来る時はメルディを連れてきてあげたら? |
キール | なっ、何でここでメルディが出てくるんだ! |
ファラ | メルディ、きっと喜ぶと思うよ。「キレーイ!」って |
キール | … |
キール | ま、まぁ、その…。考えておく |
ファラ | うん!あ、でも… |
キール | どうした? |
ファラ | 頂上まで、もう少し疲れないで来られるようにしないとね。帰りも体力使うし |
キール | うぐ…そ…そうだな… |
Name | Dialogue |
冗談なのに… | scene1 |
アニス | えーっと…、あとは、あそこに行って… |
アニス | これを済ませれば任務完了…だよね |
アニス | はい、おっしまーい。さっすが、アニスちゃん♪優秀~ |
アニス | って、あれ?あそこにいるのは… |
ティア | じぃー… |
アニス | 何してるの?ティア。こんなところで |
ティア | !!ア…アニス…!! |
ティア | な…なんでもないわ! |
アニス | なにこれ、うさぎのぬいぐるみじゃん |
アニス | ふーん、ティアってこういうのが好きなんだ |
ティア | ち…違うわ…!ただ、ちょっと見てただけよ… |
ティア | ただ、ちょっと… |
アニス | ふーん、別にいいけど、そんなに欲しければ買えばいいじゃん |
ティア | べっ!別に私は…欲しいわけじゃ…! |
アニス | えー、あんなにじぃーっと見てたクセにー? |
アニス | 照れなくてもいいのにー! |
ティア | ち、違うったら違うの!私はただ… |
街の男 | ま、魔物が襲ってきた!誰か助けてくれ…! |
ティア | 魔物!?街に入り込む前に倒さないと。アニス、行きましょう! |
アニス | えっ…、ちょっと!!待ってってばー! |
冗談なのに… | scene2 |
アニス | 楽勝楽勝。アニスちゃんの敵じゃなかったねー |
ティア | 街には被害がなかったようだし…なによりだわ |
アニス | 街がつぶれると、ティアの大好きなかわいいぬいぐるみ屋さんもなくなっちゃうもんね |
ティア | わっ…私はそんなっ…! |
アニス | そんな、かわいい物好きのティアに、アニスちゃんからのとっておきのプレゼントです~ |
ティア | え? |
アニス | じゃじゃーーーん! |
ティア | こ…これは…あのぬいぐるみ!?でも、どうして… |
アニス | お店のおじさんが街を守ってくれたお礼だって |
アニス | いいよねー。私なんかただ働きだもん。アニスちゃんもなんか欲しい~! |
ティア | ご、ごめんなさい… |
アニス | あ、そうだ、ねえねえ、ティアの好きなものあげたんだから私にもちょうだい |
ティア | え、私が!? |
アニス | もちろん!アニスちゃんが喜ぶもの、いーっぱい! |
ティア | アニスの喜ぶもの…。例えば…? |
アニス | そうだね~、例えば… |
アニス | 玉の輿にぴったりのお金持ちとか貴族とか!はわ~♪♪♪ |
アニス | あ、お金だけでもいいよ。人はいなくてもいいからね。あとはうーん、宝石とかかな~ |
ティア | … |
ティア | 期待にそえるかわからないけど…、努力はしてみるわ… |
アニス | ほえ?行っちゃった… |
アニス | 半分くらいは冗談なのに~ |
アニスちゃん、気になります | scene1 |
アニス | これで、この街での用事は終わりっと。時間余っちゃったなあ |
アニス | あれ…あそこにいるのって… |
ジェイド | おや、アニスじゃないですか。こんな所で会うとは、奇遇ですね |
アニス | 大佐こそ、一人で何やってるんですか? |
ジェイド | ここで少し用事がありましてね。そういえば…さっき、この街で |
ジェイド | アニスと同じようにぬいぐるみを持った少女を見かけましたよ |
アニス | はぅわ!まさかその子、アニスちゃんと同じ人形士ですか!? |
ジェイド | さあ、どうでしょう |
ジェイド | ただ言われて見ればどこかトクナガに似ていたような気もします |
ジェイド | なんにしても、それはそれはとても大事そうに抱えていましたよ |
アニス | ふーん…誰なんだろ、ちょっと気になりますね |
ジェイド | おや、アニスにしては珍しいですね。直接お金にならない事に興味を示すとは |
アニス | なんですかそれー!私だっていろんな事に興味をしめしますよ!ぶーぶー! |
ジェイド | そうですか、これは失礼しました。ちなみにその少女は街を出て北に向かったようです |
ジェイド | 気になるようなら、今ならまだ追いつけるかもしれませんよ? |
アニス | …なんか大佐の方が追わせたそうなんですけど |
ジェイド | そうですか?まあ、あなたが行くというなら付き合ってもよいとは思ってますがね |
アニス | むむむ、なんか怪しいけど… |
アニス | ちょうど時間もあるし、ここは乗ってあげます! |
ジェイド | それは結構。道中、魔物が出ないとも限りませんし、二人の方が何かと安全ですよ |
アニス | もういいです。ほら、行くなら早く行きましょう |
アニスちゃん、気になります | scene2 |
ジェイド | ふむ、見当たりませんね、例のぬいぐるみの少女は |
アニス | さっきから魔物しかいないじゃないですか。ほんとに北に向かったんですか!? |
ジェイド | ええ、それは間違いありません |
ジェイド | !! |
ジェイド | アニス、後ろです!! |
アニス | …アニスちゃんに不意打ち食らわせようなんてー |
アニス | 絶対、許さないんだから! |
アニスちゃん、気になります | scene3 |
アニス | むー、北へ北へと進んで、次の街まで来ちゃったけど、結局、魔物しかいませんでしたね |
ジェイド | どこかで追い越したか、それともあちらが行き先を変えたか…まあ、こんな事もあるでしょう |
ジェイド | さて、それでは私はここで失礼します。この街にも用事があるもので |
アニス | へ?え?あ!大佐!やっぱり自分の用があったんじゃないですかー! |
ジェイド | はっはっは、言ったでしょう、二人の方が安全だと。お蔭で助かりましたよ |
アニス | 結局、ぬいぐるみの女の子は見つからなかったし… |
アニス | 大佐には一杯食わされるし… |
アニス | はぁあ~、とんだ一日だっちゅーの! |
ジェイド | まぁまぁ。いつかそのうちどこかで出会えるかもしれませんよ? |
アニス | 別にいいですよ、もう。アニスちゃん、疲れました |
ジェイド | まだ若いのに、いけませんねえ |
ジェイド | まあお詫びといってはなんですが、後で何か美味しいもの、ご馳走しますよ |
アニス | え、ご馳走…ですか!? |
アニス | お仕事頑張ってきてください、大佐!アニスちゃん、ここで待ってますー☆ |
ジェイド | やれやれ、調子がいいんですから |
ジェイド | では、待ちくたびれさせないよう、早いところ用事を片付けるとしましょうか |
アニス | ご馳走、ご馳走~♪ |
| |
エリーゼ | …くしゅん!! |
ティポ | あれー?エリー、風邪ひいたのー? |
エリーゼ | いえ…でも鼻がむずむずして… |
ティポ | 誰かに噂をされているのかも…。噂をされるとくしゃみが出る、って言うしー |
エリーゼ | そうでしょうか…くしゅんっ! |
ティポ | 間違いな…ぶえっくしょんっ! |
エリーゼ | もしかしたら、ティポの事も噂にされているのかもしれませんね |
Name | Dialogue |
僕は違うのに… | scene1 |
ジュード | あれ、エリーゼ。こんなとこでどうしたの? |
エリーゼ | あ、ジュード |
ティポ | あー!ジュード君ー! |
ジュード | えっ、ちょっとティポ!待っ─ |
ティポ | ガブッ! |
ジュード | んー!んー!んー! |
エリーゼ | 相変わらず、ティポとジュードは仲がいいですね |
ティポ | ぷはっ!ジュード君はいちご味するんだよー |
ジュード | ど、どうしていつも僕だけ… |
ティポ | そうだエリー。ジュード君に頼んでみようよー |
エリーゼ | え、でも…迷惑じゃないでしょうか? |
ジュード | どうしたの?僕でよければ相談に乗るよ |
エリーゼ | じゃあ…お言葉に甘えて… |
エリーゼ | 実は、ローエンに贈り物がしたくて |
ジュード | へぇ、ローエンに贈り物かぁ。何かあったの? |
エリーゼ | わたしがどんな事を聞いても、とても丁寧に教えてくれるんです。そのお礼に… |
ジュード | そういえば、ローエンってエリーゼに対してもすごく大人の対応をするよね |
ジュード | ああいうのを見ていると、僕もしっかりしなくちゃって思うよ |
ティポ | でね、エリーはローエン君が何をもらったら喜ぶか考えてるんだー |
エリーゼ | …です |
ジュード | うーん、ローエンはエリーゼの心がこもったものなら何でも喜ぶと思うけど |
ジュード | 例えば、お花なんてどうかな? |
エリーゼ | お花、ですか? |
ジュード | うん。実はさっき、街の人が話しているのを聞いたんだけど |
ジュード | この先の森にこの時期にしか咲かない珍しいピンク色の花があるんだって |
エリーゼ | あ、わたしも聞いた事があります |
エリーゼ | プロピンキスト目指す者として、すごく見てみたいと思っていたんですけど… |
ティポ | そこって凶暴な魔物が出るって噂なんだよねー |
エリーゼ | だから、わたしとティポだけじゃ… |
ジュード | なら、僕が一緒に行くよ。エリーゼ達だけじゃ危ないからね |
エリーゼ | 本当ですか!ありがとうございます! |
エリーゼ | 珍しい花なので、きっとローエンも喜んでくれますよね |
ジュード | うん。そうだと思うよ |
ティポ | よーし、それじゃあ、ピンク色の花を探しに行くぞー! |
僕は違うのに… | scene2 |
ジュード | 見つからないね |
エリーゼ | はい…もっと奥なんでしょうか? |
ティポ | だったら、ぼくがひとっ飛びして先を見てくるよー! |
エリーゼ | あ、ティポ! |
エリーゼ | 行ってしまいました… |
ジュード | ティポもエリーゼの力になりたいんだよ |
| ドスン、ドスン… |
エリーゼ | ジュード、何か聞こえませんか? |
ジュード | うん。足音みたいな…これってもしかして |
ティポ | エリー、ジュード君!助けてー! |
| ガアアアアアッ! |
僕は違うのに… | scene3 |
ジュード | ふぅ…エリーゼ、ティポ。大丈夫? |
エリーゼ | は、はい。なんとか |
ティポ | た、助かったー |
エリーゼ | もうティポ、花じゃなくて魔物を見つけるなんて |
ジュード | 今のはびっくりしたよ |
ティポ | ごめんねー |
ティポ | でも、ちゃーんと花も見つけたよー! |
ジュード | えっ、本当に!? |
エリーゼ | ティポ、案内してください! |
| |
ジュード | こんなに鮮やかなピンク色の花だったなんて。予想以上だよ |
エリーゼ | はい!とても綺麗です |
ジュード | これならきっとローエンも喜んでくれるよ |
エリーゼ | 本当ですか?ありがとうございます、ジュード |
ティポ | ねぇ、エリー。油断してるとジュード君に先を越されるかもよー? |
エリーゼ | え、何をですか? |
ティポ | この花の情報を知っていたっていう事は、ジュード君もプロピンキストへ… |
エリーゼ | !! |
エリーゼ | ジュード、負けませんからね! |
ジュード | えっ! |
ジュード | あ、あははは…うん |
ジュード | 僕、目指してるつもり少しもないんだけどな… |
強さの意味 | scene1 |
ジュード | 掌底破! |
魔物 | グゥゥゥゥ… |
ミラ | 無事か、ジュード |
ジュード | うん。でも、まだまだだよ |
ミラ | どうした?何か思い詰めているようだが |
ジュード | もっと強くならないと。みんなのためにも |
ミラ | ジュード。君は日々精進している。何も焦る必要はないと、私は思うが… |
ジュード | ありがとう、ミラ |
ジュード | でも僕は、もっと強くなれば、より多くの人を助ける事ができるって思うんだ |
ジュード | ねぇ、どうすればミラみたいに強くなれるかな? |
ミラ | ジュード。君の言いたい事も理解できる |
ミラ | しかし、力だけが強さじゃない |
ジュード | それは…そうだけど |
ジュード | … |
ミラ | では、ジュード。私と修行しよう |
ジュード | え、ミラと修行? |
ミラ | そうだ |
ミラ | 私と修行する事で、君が何かに気づいてくれると嬉しい |
ジュード | ミラ… |
ジュード | ありがとう。じゃあ、よろしく頼むよ! |
ミラ | ああ。まずは、精神を集中させるところから… |
| |
魔物 | ガアアアアッ! |
ミラ | 何!?魔物はさっき私達が倒したはず… |
ジュード | この魔物達、群れで行動していたんだ! |
ミラ | どうやら、囲まれたみたいだな |
ミラ | ジュード、私の背中は君に預ける! |
ジュード | ミラ… |
ジュード | うん、まかせて! |
強さの意味 | scene2 |
ミラ | 今度こそ全て倒したか |
魔物 | ガアアアアッ! |
ミラ | しまった…! |
ジュード | ミラ、危ない! |
ジュード | はあっ! |
魔物 | グゥゥゥゥ… |
| |
ジュード | はぁ、はぁ…ミラ、大丈夫? |
ミラ | ああ。すまない、助かった |
ミラ | …ジュード |
ジュード | うん、何? |
ミラ | 君は、自分が傷つくかもしれないのに、身を挺して私を助けてくれた |
ジュード | だって、ミラは仲間なんだから当然だよ |
ミラ | いや、ジュード。私は、それも一つの強さだと思う |
ミラ | 誰かを助けるためにすぐに行動できる信念を持つ…。ジュードは、とても頼もしい |
ジュード | ミラ… |
ミラ | その思いを忘れなければ、君は必ず、もっと強くなれるはずだ |
ジュード | うん、そうだね。ありがとう、ミラ |
ジュード | ミラのお蔭で、僕、自信が持てた気がするよ |
ミラ | そうか。それはよかった |
ジュード | ミラやみんなのために、僕はこの思いを大事にしなくちゃ |
Name | Dialogue |
僕の型、君の型 | scene1 |
フレン | はぁぁ…!! |
フレン | 爪竜連牙斬!!! |
ユーリ | これでもくらえっ!! |
ユーリ | 爪竜連牙!はぁっ! |
| ギャアアアアアア!!! |
フレン | ふぅ…。今ので最後かな? |
ユーリ | ああ、あっちにいた魔物は片付けておいたぜ |
エル | すごー!!二人とも強いね!! |
フレン | ありがとう。でもまだまだだよ。もっと精進しないとね |
エル | でも、なんでだろ |
ユーリ | ん?どうしたエル |
エル | 二人とも、同じ技の名前をさけんでいたのに、全然ちがう動きしてたよ? |
エル | ソーリュー…なんとか!って言いながら… |
エル | フレンは、こう…剣でザックザック斬るんだけど |
エル | ユーリは、ポーンって剣を投げてクルクル回りながら敵に攻撃してたよ |
フレン | その事なんだが… |
フレン | ユーリ、君には前々から言いたかった事がある |
フレン | いい機会だから、言わせてもらう |
ユーリ | 何だよ、改まって |
フレン | そもそも、爪竜連牙斬とは流れるように連続で敵を斬りつける剣技だ |
フレン | それを君ときたら… |
フレン | 蹴りは混ぜるし、エルの言う通り、しまいには剣まで放り投げているじゃないか |
フレン | あんな無駄の多い動きではいつか隙ができる |
フレン | いや、その前に自分が怪我をする事になる |
ユーリ | …またその話かよ。別にいいだろ |
ユーリ | オレにはオレのやりやすいやり方ってもんがあんだよ |
エル | ユーリのは、クルクル回っておもしろいからエルは好きだよ! |
ユーリ | サンキュ |
ユーリ | ほらエルだってこう言ってる。不毛な話はやめにしようぜ |
フレン | また君はそんな── |
| ガルルルルル… |
エル | ユーリ、フレン…!…魔物が出たよ…!! |
フレン | …ちょうどいい。今から僕はもう一度、本来の爪竜連牙斬で戦う |
フレン | それを見てよく考えて欲しい。爪竜連牙斬として理に適った型がどういうものなのか |
フレン | いいね、ユーリ? |
ユーリ | 何度見たって同じだっての。オレはオレのやり方で戦うまでだ |
ユーリ | なんならいっそ勝負といくか? |
ユーリ | どっちの爪竜連牙斬が敵を仕留めるか |
フレン | …いいだろう。行くぞ! |
僕の型、君の型 | scene2 |
フレン | はあ…はあ…倒したのはどっちだ…? |
ユーリ | オレの方がちょいとばかし早かったんじゃねえか?なあ、エル? |
エル | うーん、エルには一緒に見えたなぁ |
ユーリ | だとさ、フレン。どうする、まだやんのか? |
フレン | …与えた傷の深さは同じ。威力、速さ、ともに申し分ないのは認めるよ |
ユーリ | そらみろ。だったら── |
フレン | でも、それとこれは話が別だ!先人が苦労して編み出した技を軽々しく改変するなんて |
ユーリ | おいおい、なんか論点ずれてきてねえか? |
ユーリ | ったく、そこまで言うなら力づくで言う事聞かせてみろよ |
フレン | ユーリ… |
フレン | 仕方ないな |
エル | え、ちょっと、二人ともどうしたの!? |
フレン | … |
ユーリ | … |
| ギャオオオオオオ!! |
フレン | また魔物が!? |
フレン | しまった、エルは… |
ユーリ | ちっ、間に合え! |
エル | きゃあああ! |
フレン、ユーリ | 爪竜連牙斬!!!! |
| ギャアアアアアアア!! |
フレン | エル、大丈夫か? |
フレン | すまない、僕らのミスだ |
エル | へ、へいきだし! |
エル | …ちょっと怖かったけど… |
エル | でも、二人とも、かっこよかったよ!! |
エル | フレンは、ユーリのソーリュー…の事を、おかしいっていってたけど… |
エル | フレンは動きがビシッてしててカッコ良かったし |
エル | ユーリはクルクル回ってて、サーカス見てるみたいでとってもおもしろかったよ! |
ユーリ | … |
エル | だから、ケンカとかしちゃダメだよ。二人とも大人なんだし! |
フレン | いや、これはケンカというわけじゃ… |
ユーリ | やれやれ、こんな小さなお姫様に説教されたんじゃオレ達も形無しだな |
ユーリ | どうすんだ、まだ続けるか? |
フレン | … |
フレン | いや、ここまでにするよ |
エル | イッケンラクチャクだね!もうケンカしちゃダメだよ |
ユーリ | ああ、大丈夫、心配いらねーって |
ユーリ | なあ、フレン? |
フレン | …うん |
フレン | … |
フレン | 剣の型にはちゃんと理由がある。そう思うのは今も変わらない |
フレン | それでも… |
フレン | 僕はその型というものに少しこだわりすぎていたのかもしれないな |
フレン | 守るべき者を守るために必要な力を発揮する時、そこに型の正しさは関係ない |
フレン | ユーリがエルを守ったのなら、その剣技は「正しい」。それでいいのかもしれないな |
ユーリ | なに一人でニヤニヤしてんだよ、気持ち悪いな |
フレン | なっ…ユーリ。やっぱり君にはもう少し言っておく事が… |
エル | もー!そこ!!ケンカはダメっていったでしょ!! |
ユーリ | そうそう、いいぞ、エル、もっと言ってやれ |
フレン | ユーリ! |
フレン | それじゃあ、任務があるから一足先に帰るけど、二人とも気をつけて |
ユーリ | 結局、あの後もニヤニヤしたまんまだったな |
ユーリ | どうしちまったんだ、フレンの奴? |
エル | でも、フレン、とってもいい顔してたね |
ユーリ | ああいうのをいい顔って言うのか? |
ユーリ | そんなもんかね |
エル | うん!! |
エル | そういうものだよ!! |
それぞれの立場 | scene1 |
フレン | おや、あそこにいるのはまさか… |
フレン | エステリーゼ様! |
エステル | フレン!奇遇ですね、どうしたんです? |
フレン | エステリーゼ様こそ、供も連れずにこんな街中で何をなさっておられるのですか? |
エステル | はい。世の中には、まだまだわたしの知らない事がいっぱいありますから |
エステル | もっと自分の目で見て回ろうと思って… |
フレン | そうでしたか…ですが街中とはいえ危険がないとは言い切れません。護衛も付けずに出歩くというのは… |
エステル | 大丈夫ですよ。街の人たちもとても親切な方ばかりですし |
フレン | それはそうかもしれませんが…しかし、万が一という事もあります |
エステル | フレン… |
エステル | あ、そうです! |
フレン | どうされました? |
エステル | だったらフレンがわたしの護衛になってくれませんか? |
フレン | え?いや、それは…確かにそれなら間違いはないですが… |
フレン | ですが私も見回りの途中で… |
エステル | …やっぱりそうですよね。フレンも忙しいのに我がまま言ってしまいました。ごめんなさい |
フレン | エステリーゼ様… |
フレン | …わかりました |
エステル | え? |
フレン | その代わり、一回りしたらお城に戻っていただきます。いいですね? |
エステル | はい!ありがとうございます |
フレン | それで、どちらに行けばいいのでしょう? |
エステル | そうですね…わたしも特に決めていたわけでは… |
エステル | あ、待ってください |
エステル | あそこにいる人たち、どうしたんでしょう。なんだか慌てているみたいです |
フレン | 本当ですね。話を聞いてみます |
| |
フレン | すみません。何かあったんですか? |
街の人 | あ、ああ、騎士様か。ちょうどよかった。街の近くに魔物が現れたんです |
フレン | 何ですって! |
エステル | 大変です!フレン、すぐに行きましょう |
フレン | いえ、エステリーゼ様はここにお留まりください |
エステル | え?ですが、わたしも一緒に── |
フレン | いけません!エステリーゼ様の身に何かあったら大変です。ここでお待ちください |
エステル | あ、フレン! |
| |
フレン | 街に被害が出る前に退治しないと…! |
それぞれの立場 | scene2 |
| ギガアアアッ! |
フレン | くっ、予想以上に数が多い。だが通すわけにはいかない! |
フレン | はあっ! |
| ギイイイイッ! |
フレン | しまった! |
エステル | スターストローク! |
| ガアアアア… |
フレン | エ、エステリーゼ様!?ここは危険です、すぐに… |
エステル | いいえ。誰かに守られているばかりでは学べないものを、わたしは学ばなくてはならないんです |
エステル | わたしも戦います! |
フレン | しかし… |
フレン | …わかりました。ですが、絶対に無理はなさらないでください |
フレン | 危険を感じたらすぐに下がってください。いいですね? |
エステル | はい! |
それぞれの立場 | scene3 |
フレン | どうやら終わったようですね |
エステル | やりましたね、フレン |
フレン | エステリーゼ様の加勢のお蔭です |
フレン | ですが、やはり騎士として今回のような事を認めるわけにはいきません |
エステル | フレン… |
フレン | 約束してください。もうあんな危険な事はしないと |
エステル | …… |
エステル | …ごめんなさい |
フレン | エステリーゼ様! |
エステル | フレンに迷惑をかけた事はわかっています。自分がこれまで沢山の人達に守られてきた事も── |
エステル | でも、フレンが他の人達のために頑張っているように、わたしも人々の助けとなりたい |
エステル | そのための力と正しい知識を身に付けたいんです。ずっと守られる存在でいるのではなく |
フレン | そのために…城を出て、外の世界を見て回るというのですね |
フレン | …わかりました |
エステル | フレン! |
フレン | ただし条件があります。今後はたとえお忍びでも必ず護衛を連れていく事 |
エステル | …はい |
フレン | でも今日のところは私がお供します。どこにでもお付き合いしますよ |
フレン | どちらに参りましょうか? |
エステル | フレン…! |
エステル | ふふ、そうですね、それじゃあ… |
Name | Dialogue |
俺と、少女と、果たし状 | scene1 |
ルドガー | 今日の夕飯は何にしようかな… |
ルドガー | 新鮮なトマトをたくさん使ってトマトスープなんかもいいな |
ルドガー | でも、トマトを使うとエルが食べられないな。いや、好き嫌いなくすため、あえて… |
エル | あれ?ルドガー |
エル | これから買い物いくの? |
ルドガー | うん。エルも一緒に来るか? |
エル | ううん。エルはおうちでお留守番してる |
エル | あ!そうそう |
エル | ルドガー、人気投票1位おめでとう!エル、びっくりしちゃった! |
ルドガー | あ、ありがとう…。なんだかテレるな… |
エル | さっすがエルのアイボーだけあるね♪ |
エル | ねえねえ、1位になるって、どんなかんじなの? |
ルドガー | んー…、そうだな。いままでより、たくさんの人に話しかけられるようになったかな |
ルドガー | 結果発表からもう三週間ぐらい経つけど、まだ話題にされるよ |
エル | ふーん、やっぱり人気があるってのも大変なんだね。 |
エル | ん?何か落ちたよ? |
エル | ルドガーのポケットに入っていたコレ…なんだろ… |
ルドガー | 気付かなかったな。中身はなんだろう…ってこ…、これは…!? |
エル | 「人気投票1位の座は 俺さまがいただく」ってこれ…ハタシジョウってやつだよ! |
ルドガー | 果たし状…!?…って、よくそんな言葉知ってたな |
エル | あたりまえだし!エルはもの知りなんだよ! |
ルドガー | でも、一体誰が…!? |
エル | わかんないけど、1位になれなかった人がルドガーにシットしたのかも… |
ルドガー | …とすると、やっぱり人気投票にいた人達が… |
エル | エルが犯人さがしてあげる!アイボーを守るのが、アイボーのつとめだし! |
ルドガー | あ、おい!エル! |
ルドガー | …しょうがない、俺も行こう。エル、待てよ! |
| |
エル | うーん、一番あやしいのは2位のルークってひとだよね |
エル | ルドガーのせいで1位になれなかったんだし… |
ルドガー | エル、こんなところに隠れてどうするつもりだ? |
エル | しっ!ルドガー!ルークが来たよ! |
マルタ | 人気投票で8位に入るなんて…。さすが、私の王子様!! |
エミル | そんな…、僕なんて… |
エミル | ルークなんて2位だしさ。ほんとすごいよ! |
マルタ | もー!エミルったら謙虚なんだから |
マルタ | でも大丈夫。私の中でエミルは永遠に1位だよ♪ |
ルーク | あー!もー!うるせー! |
ルーク | いちゃつくならどっかでやれ!それに2位2位うるせーんだよ! |
ルーク | 確かに今年は2位だったけどよ、来年はあのル…なんとかって奴を抜いて、絶対俺が1位になってやる! |
マルタ | あ、ルーク、待ってよー! |
エル | ルーク、ルドガーの名前を覚えてないっぽい… |
ルドガー | うーん…、じゃあこれを書いたのはルークじゃないのかもしれないな |
エル | ルークじゃないなら、早く次のヨーギシャのところに行かないと! |
ルドガー | よ…容疑者って… |
エル | ルドガー!早く―! |
俺と、少女と、果たし状 | scene2 |
ルドガー | エル…、ここは… |
エル | しっ!ルドガー!隠れて! |
ルドガー | ん?あそこにいるのは… |
エル | 人気投票5位にランクインした、ジューダスって人だよ |
ルドガー | たしか、2013年の投票だとランクインしていなかったのに、今年は5位に浮上したんだったけ |
エル | しっ!ルドガー!何かしゃべってるみたいだよ |
ジューダス | 何?この間の人気投票の話だと? |
ジューダス | …なぜ僕を祝う必要がある。僕には関係のない事だ |
ジューダス | …余計なおしゃべりはやめろと言っているだろう、シャル |
エル | あの人ずっとひとりでしゃべってるー! |
エル | パパが言ってた…。怪しい人にはかかわっちゃいけない、って |
エル | ほ…、ほかのひとをさがそ!! |
ルドガー | お、おい!エル!!待てって! |
ジューダス | なんなんだ…。騒がしい奴らだな… |
| |
エル | はぁ…、はぁ…。ハンニンなかなか見つからないね… |
ルドガー | エル。そんなに無理して捜さなくても… |
エル | エル、無理なんてしてない!だって、ルドガーのためだもん! |
ルドガー | エル… |
| ガルルル…ガルルルル…ギャウウウウウ!!! |
ルドガー | 危ない!エル!!伏せろ!! |
俺と、少女と、果たし状 | scene3 |
ルドガー | ふう…、これで全部か…。エル、怪我はないか? |
エル | うん、大丈夫。あれ…?あのひとって…? |
エル | やっぱりー!ユーリだ!! |
ユーリ | お、エルにルドガーじゃねえか。どうしたんだ、こんなところで? |
ルドガー | 実はこんな物が届いて…。その犯人をエルが捜してくれてたんだ |
ユーリ | こいつは…またおかしなのを寄越す奴がいたもんだな |
エル | ルドガーに1位をとられた人気投票で上位のひとがエルはあやしいと思ってるんだけど… |
ユーリ | なるほどな |
ユーリ | けど、フレンといいアスベルといいこんなせせこましい真似する奴じゃねえよ |
ユーリ | おっさん…レイヴンにしたってそこまで執着してるとも思えねえしな |
エル | んもー!ルドガーを狙ってるのは誰なのー!! |
ルドガー | エル、もういいよ。犯人はなんてわからなくても |
エル | え…!?でも、ルドガー…それじゃあ… |
ルドガー | 俺のために、エルがこんなに頑張ってくれたんだ。それだけで満足だよ |
エル | ルドガー… |
ユーリ | ま、人気があるって事はその分、やっかみやらなんやらもどうしたって増えるもんだろ |
ユーリ | けど、誰が何と言おうとお前の事が好きでついてきてくれる奴らがいる |
ユーリ | そこさえ忘れなきゃそれでいいんじゃねえか |
ルドガー | ユーリ… |
エル | ユーリ、かっこいいー!!さすが、ずっと人気投票1位をとってただけあるね! |
ルドガー | そうだな、こんな俺にも俺を信じてついてきてくれる人間がいる… |
ルドガー | それを忘れないために…いや、戒めるために、誰かがこんな物を送ってくれたのかもしれないな |
ルドガー | 今回の事で、舞い上がったりせず、結果を謙虚に受け止めるよ |
ルドガー | そうだろ?ユーリ |
ユーリ | お前がそう思うなら、それでいいと思うぜ。オレは |
ルドガー | じゃあ、この件は解決したって事で、今日はもう帰ろうか。美味しいスープを作るよ |
エル | トマトだけは入れないでよねー!! |
ルドガー | わかった、わかった。チキンのスープにするよ |
ルドガー | ユーリも一緒にどうだい? |
ユーリ | お、いいのか?じゃ、お言葉に甘えさせてもらうとすっか |
ルドガー | じゃあ、みんなで帰ろうか! |
| |
ゼロス | うぅ…、ずっとあいつらの後をつけて出番をうかがってたのに… |
ゼロス | なんでルドガーの奴、この俺さまに気づかねーんだよ!! |
ゼロス | 確かに、俺は11位だったけどよ…10位以内には入れなかったけどよ… |
ゼロス | … |
ゼロス | 俺さまを一人にするなよー!! |
変わらないもの | scene1 |
ユリウス | その時、…が…で……の…が…で… |
ユリウス | … |
ユリウス | ルドガー…? |
ルドガー | わ!ごめん、兄さん!! |
ユリウス | 居眠りしていたのか…。疲れているのか…? |
ユリウス | 無理もないか。いきなり人気投票で1位になり、 |
ユリウス | そのまま時の人となってしまったからな、お前は |
ルドガー | 俺自身はそんな感じしないんだけどね |
ユリウス | 本当か?この前も知らない人から話しかけられていたのを見たぞ。まったく、人気者は大変だな |
ルドガー | 確かにそういう事は増えたかな。慣れてないから、どう対応すればいいのか考えちゃうよ… |
ユリウス | そうか…。なあ、俺の代わりに一つ頼まれ事をしてくれないか? |
ルドガー | 兄さんの代わりに…? |
ユリウス | そうだ。この地図にある遺跡に行き、奥の扉にある石碑を調べてきてくれ |
ユリウス | ぶらぶら歩いているうちにいい気分転換にもなるだろう。それじゃあ、頼んだぞ |
ルドガー | あ!ちょっと、兄さん! |
ルドガー | 石碑を調べろ、とだけ言われても…仕方ない、向かうか… |
| |
ルドガー | ここが兄さんの言っていた遺跡か…。さっそく奥の石碑を… |
| え…!?あれ、もしかして… |
| キャー!本物よ!! |
ルドガー | えっ!こんなところまでファンがいるのか…! |
ルドガー | と、とにかく、どこかに隠れよう! |
| |
ルドガー | ふぅ…。ここなら誰もいないか… |
ルドガー | さっそく石碑の場所を探さないと… |
ルドガー | …ん? |
ルドガー | 扉が開かない…!? |
| ガルルルル… |
ルドガー | まいったな…。さらに向こうからは魔物がせまってきてるぞ |
ルドガー | 仕方ない。こいつを倒してから、扉を探そう |
変わらないもの | scene2 |
ルドガー | なんとか魔物は倒したけど、肝心の扉が見つからない…何か仕掛けでもあるのかな? |
??? | おい!そっちに誰かいるのか!? |
ルドガー | …!!壁の向こうから声が…!誰かいるのか…!? |
ルドガー | 助けてください!ここに閉じ込められてしまったみたいなんだ! |
??? | ちょっ…え?マジかよ…! |
??? | やっと助けが来たと思ったのに、ぬか喜びかよ… |
| |
ルーク | あーあ。ったく、こんな事なら、ティアの奴の言う事なんか無視して来なきゃよかったぜ |
ルドガー | 君も閉じ込められているのか? |
ルーク | ああ?そうだよ、悪いかよ。扉が勝手に閉まりやがって、剣で叩いたくらいじゃ開きゃしねえ |
ルーク | ったく…どーなってんだっつーの! |
| |
ルドガー | !!! |
ルドガー | また魔物が現れた!! |
ルドガー | ごめん!話はこいつを倒した後で…!! |
変わらないもの | scene3 |
ルドガー | はぁ…、はぁ…。これでひとまずは大丈夫か… |
ルーク | お、おい、なんかすげー音がしたけど、大丈夫なのか? |
ルドガー | ああ。魔物は全部倒したからもう大丈夫だ |
ルーク | 魔物がいたのかよ…閉じ込められたのがこっちでよかったぜ |
ルーク | まあいいや、待ってりゃそのうちティアの奴が捜しに来るだろうし、それまでのんびり待つとするか |
| |
ルーク | なあ、お前なんか面白い話とかねえか?だいたい、なんでこんなとこにいるんだ? |
ルドガー | … |
ルドガー | 最近色々と悩みができたから、気分転換もかねてと、ここでの仕事を頼まれたんだ |
ルーク | ふーん |
ルドガー | …最近、自分が周りから注目される出来事があって、 |
ルドガー | それを機に周りの反応が変わったんだけど、その環境にまだうまくなじめなくて… |
ルドガー | あっ、別に嫌な事をされているわけじゃないんだ。この環境にうまく順応できれば一番いいんだろうけど… |
ルーク | …なんかよく分かんねーけど、周りがうるせーなら、気にしなきゃいいだけじゃねえの? |
ルドガー | でも、周りの世界が急に変わると、自分だけ置いてきぼりになった気にならないか? |
ルーク | うーん、やっぱよく分かんねえや。確かにこっちの素性知った途端に態度変える奴とかムカつくけどな |
ルーク | けど周りが変わったからって自分も変わらなきゃなんねーって事はないだろ |
ルーク | 俺は俺だし、ずっと変わらないもんがあってもいい…と、思う。うまく言えねーけど |
| |
ルドガー | 変わらないもの… |
ルドガー | … |
ルーク | …ん?なんだこれ… |
ルドガー | …? |
ルーク | なんか、壁の隙間に変なボタンがあるぞ! |
ルーク | 押してみるか…よっと |
| ゴゴゴゴゴゴ… |
ルーク | やった、扉が開いたぜ!なあ、ひょっとしてこれ、お前の方にもあるんじゃねえか? |
ルドガー | え…、壁の隙間にあるボタン…?これ…か |
| ゴゴゴゴゴゴ… |
ルーク | 開いたのか?これでお前も帰れるな |
ルーク | それじゃ俺は帰るからな。こんなとこに行かせやがって、ティアの奴に文句言ってやる… |
ルドガー | あ!ちょっと待って!君の名前は…! |
ルドガー | … |
ルドガー | もう行っちゃったか…。誰だったんだろうな、あの人… |
ルドガー | 変わらないもの…か… |
ユリウス | おーい、ルドガー!どこだー!? |
| |
ユリウス | はぁ…、はぁ…。なんだ、ここにいたのか |
ルドガー | 兄さん、どうしてここに…? |
ユリウス | お前がなかなか帰ってこないから心配になってだな… |
ルドガー | … |
ルドガー | 兄さんは…変わらないなぁ |
ユリウス | ん?何言ってるんだ。変わらないのはお前の方だぞ |
ユリウス | 小さい頃からこうやって俺に心配ばかりかけて… |
ユリウス | ん?何笑ってるんだ? |
ルドガー | ふふふ |
ルドガー | なんでもないよ |
Name | Dialogue |
俺はXXXねえ!! | scene1 |
ルーク | まったく、ガイのやつ、こんな森の中へ呼び出しやがって…何の用だ? |
ルーク | 待ち合わせの時間もとっくに過ぎてるっていうのによ。一体何をして… |
ガイ | おーい、ルーク!! |
ルーク | ったく、おせーよ!!今まで何やってたんだ! |
ガイ | 悪い、悪い!少し準備に時間とられてしまってな |
ルーク | 準備? |
ガイ | おっと、なんでもない。さぁ、急ごう、こっちだ |
| |
ルーク | 一体どこへつれて行くつもりだ!?何かあるのか!? |
ガイ | まぁまぁ、それは着いてからのお楽しみって事で |
ガイ | ルークの奴、人気投票2位のお祝いパーティーだって知ったら驚くだろうな…。ははは |
ルーク | ん?ガイ、今なんか言ったか? |
ガイ | いや、なんでもないさ。さて着いた。この建物なんだが、悪いな、一旦、外で待っててくれ |
ルーク | あ!おい、ガイ!! |
| |
ティア | ガイ、ルークはちゃんとついてきたの? |
ガイ | あぁ、今外で待ってもらっている。どうやら準備万端みたいだな。それじゃルークを呼んでくる |
ティア | 待って、私も行くわ |
アニス | でもまさかあのルークが人気投票で2位とはねぇ~ |
ミュウ | ご主人様、すごいですのー! |
アニス | でも、ルークと言えばあれだよね。定番の、あのセリフ… |
アニス | これはぜひとも生で聞きたいよねぇ~ |
アニス | あ!アニスちゃん名案を思いついちゃった♪ |
アニス | ひそひそひそ… |
ミュウ | みゅみゅ!?…そんな事をして、ご主人様は怒らないですの…? |
アニス | 大丈夫だよ、大丈夫♪お祝いなんだから、怒るわけないってば。ね? |
ミュウ | …そうなんですの…? |
ミュウ | じゃあ、ミュウも頑張りますのー! |
| |
ルーク | んだよ、ついて来いって言うから入ったら、家の中、真っ暗じゃねーか |
| |
ガイ | ルーク!!人気投票2位おめでとう!! |
ティア | おめでとう、ルーク |
ルーク | お、お前ら… |
ルーク | まさか、俺を祝うためにこんな用意を…? |
アニス | さぁさぁ、ルーク!お祝いのぶどうジュースを… |
| ガシャン!!! |
アニス | あー!もー!ルーク、何してんのー!ぶーぶー! |
ルーク | はあ…!?今のはアニスが… |
アニス | ルークがしっかりとグラスを受けとらないからだよ! |
ガイ | おいおい、ルーク、大丈夫か?しっかりしろよ |
ルーク | いやだってよ、今のは…っつーか、俺は… |
アニス | (お、早速来ましたよ…?) |
ルーク | 俺は… |
アニス | (来い、来ーい!) |
ルーク | 俺はちゃんと受取ったっつーの!! |
ルーク | …ったく。人のせいにしねえで気をつけろよ、アニス |
アニス | あは、ごめんごめーん… |
アニス | って、そーじゃなくてぇ!ルーク、どうしちゃったわけぇ? |
ルーク | あ?どうしたってなにがだよ |
アニス | あ、ううん、こっちの話 |
アニス | …ちっ、意外としぶといなあ。こうなったら次の手ですよ |
ミュウ | 皆さん、大変ですのー! |
ミュウ | 外に用意していた料理を狙って魔物が集まってきてますのー!! |
ルーク | なんで外に料理が置いてあるんだよ! |
ルーク | くそっ、せっかくの料理を魔物なんかに食われてたまるかっつーの! |
俺はXXXねえ!! | scene2 |
ルーク | きりがねえな、こいつら!ったく、料理を外なんかに置くから。ブタザル、お前の仕業か!? |
ミュウ | ご…ごめんなさいですの~! |
ティア | ミュウを怒らないであげて。ルークが楽しんでくれるように一生懸命考えていたの |
ガイ | そういや、昨日からずっと考えてたよな。これだったのか… |
アニス | そーだよ!ミュウすっごく悩んでたんだよ! |
アニス | そんな事言うなんて、ひどいよ! |
ルーク | お、俺が悪いってのかよ!? |
ルーク | 俺は… |
アニス | (出る…!?出る…!?) |
ルーク | 俺は別に怒ってねえ!! |
アニス | あー!なんか惜しい!! |
俺はXXXねえ!! | scene3 |
ガイ | はぁ…、はぁ…。こいつらで最後か… |
アニス | 魔物を倒せたのはいいんだけど、結局、出なかったなあ…。あの言葉… |
ティア | ルーク、今日はどうしたの?いつものあなたならもっと怒鳴り散らしていたはずなのに |
ルーク | わ、悪かったな! |
ルーク | …いや、さっきのはどー考えてもアニスとブタザルが悪いんだけど… |
ルーク | なんつーか…こんな風にわざわざ俺のために準備して集まってくれたの見てたら、 |
ルーク | ちったぁお前らも気が利く…じゃなくて、その…あ、ありがてーな…って思って… |
ルーク | そしたらなんか文句とか言い訳とかそんなのどうでもよくなってきてよ… |
ミュウ | ご主人様…感激したですの! |
ティア | そうね、そんな風に言ってもらえるなんて、お祝いした甲斐があったわね |
アニス | うう、目論み外れたけど、そういう事なら納得するしかないね |
ガイ | じゃあ、気を取り直してルークの2位おめでとうパーティーを再開するとしますか |
| ガシャーーン! |
ティア | ガ…、ガイ…。あなたテーブルの上の料理を… |
ガイ | え…俺か…!? |
アニス | うわ!さいってー!全部床に落ちちゃったじゃん!もう食べれないよ! |
ミュウ | ご主人様のために用意したご飯が…。みゅうう… |
ガイ | あ、いや、俺は、その… |
| じぃー… |
ガイ | 俺は… |
ガイ | 俺は、悪くねぇー!!! |
アニス | あんたが言うんかい!!! |
ルーク | …? |
俺は人気者 | scene1 |
ルーク | へへっ!悪くない気分だぜ。なんたって、キムラスカの親善大使ってだけでなく |
ルーク | 人気投票で2位まで獲っちまったからな! |
ルーク | ティアの奴もちったぁ俺の事、見直しただろ! |
ルーク | 教育係だからってもうあいつに今までみたいにでかい顔させねーぞ! |
| |
ルーク | お、いやがった。おい、ティア!!お前に話が… |
ティア | あ!ルーク!ちょうどいいところへ来たわ! |
ティア | 南の森に魔物が出たの!警備が手薄になっているところを狙われたみたいなの |
ティア | このままだと街にも被害が出るわ。急いで救援に向かって! |
ルーク | んだよそれ、かったりぃ |
ルーク | だいたいキムラスカでもないのになんで俺が行かなくちゃなんねーんだよ |
ティア | ルーク…あなたは王族なのよ?たとえどこの国にいようと民衆を守るのはあなたの義務だわ |
ティア | 人気投票で2位になったのでしょう?あなたにはそれだけ大勢の人が期待を寄せているの。それを忘れないで |
ルーク | 大勢の…人の期待…… |
ルーク | …わーったよ、行ってやる。場所はどこなんだ? |
ティア | 地図を渡すわ。私もできるだけ早く追いかけるから、お願い、急いで |
ルーク | っせえな、分かってるっつーの!行けばいいんだろ、行けば! |
俺は人気者 | scene2 |
ルーク | これで魔物は全部倒したか |
ルーク | ったく、ティアの奴、人をコキ使いやがって… |
ジェイド | おや、ルークではありませんか |
ルーク | …ん?ジェイドじゃねえか |
ジェイド | キムラスカのあなたがなぜここに?まさか魔物を退治しに来たとか? |
ルーク | んだよ、俺が魔物退治しちゃいけねーのかよ |
ジェイド | いいえ。他国の街を守るために危険な魔物相手に身を晒すなどという真似は中々できる事ではありません |
ジェイド | さすがは人と人、国と国の間を取り持つ親善大使、といったところですか |
ジェイド | それとも、人気投票で2位を獲得するだけの事はある、というべきでしょうかね |
ルーク | けっ、相変わらず嫌味な奴だな。てめえだって14位だったじゃねーか |
アニス | あ、いたいた、大佐!別の魔物の群れが街に逃げ込んじゃいましたー! |
アニス | 部隊は全部出払っちゃってるし、もー最悪! |
ジェイド | ふむ、それは困りましたね。でも幸い、ちょうどいいところに素敵な助っ人がいますよ |
アニス | へ?助っ人ですか? |
アニス | …って、はぅあ、ルーク!?あれ、なんでここにいるの? |
ルーク | いたら悪いのかよ… |
ジェイド | まあまあ、それはともかくアニス、その魔物の相手はルークが力を貸してくれますよ |
ルーク | なっ!ちょっと待て!なんで俺が…! |
ジェイド | なにせ人気投票2位の声望の持ち主ですからねえ。この事態を見過ごすわけがないでしょう |
アニス | え、ホントに!? |
アニス | ルーク…じゃなかった、「人気投票2位のルーク様」! |
ルーク | なんで言い直すんだよ!だいたいそれってお前らの仕事だろ! |
アニス | えーひどーい! |
アニス | 困ってる人がいるんだよ?人気者なのに放っておくの!? |
ルーク | う…ティアみたいな事を… |
ルーク | ちっ…わーったよ! |
ルーク | 仕方ねーから行ってやる!早く案内しろ!! |
ジェイド | いやあさすが人気投票2位、人気者はつらいですねえ。はっはっは |
アニス | …ひょっとして大佐、妬んでたりします? |
俺は人気者 | scene3 |
ルーク | はぁ、はぁ…。これで終わりだよな…? |
ルーク | まったく人の事コキ使いやがって… |
ガイ | あれ?ルークじゃないか。なんだってところにいるんだ? |
ルーク | いや…なんか街が襲われてそれでよく分かんねーうちに魔物退治手伝うはめになっちまってよ |
ルーク | ガイこそこんなとこで何やってんだ?まだ帰ってこれないのか? |
ルーク | もうティアの説教にはうんざりだぜ |
ガイ | はは、悪いな。相変わらず国王陛下の用事で飛び回ってるんだ |
ガイ | それにしても他国の防衛に協力か。ルークがそんな事をするようになったとはな |
ガイ | 陛下もお喜びになるだろうな。やっぱりあの人気投票の結果で少しは考えるようになったのか? |
ルーク | あのなあ、お前まで… |
ジェイド | ええ、それはもう快く自ら進んで魔物の討伐に協力してくれましたよ |
アニス | そうそうルーク…じゃなかった、「人気投票2位のルーク様」がねー♪ |
ルーク | だー!いい加減にしろよ、おめーら! |
アニス | でもさ、助かったのはホントだよ?駆けつけるのがもう少し遅かったらすごい被害が出てたかもだもん |
アニス | さすが、人気者で…親善大使で…それに2位だよね! |
ジェイド | ええ、さすがの2位です |
ルーク | もうなんの2位だかわけ分かんなくなっちまったつーの… |
| |
ルーク | はぁ…。あいつらと一緒にいると疲れる… |
ルーク | … |
ルーク | けどなんつーか、こういう風に誰かに頼られるのって悪くねーかも |
ルーク | 「人気者」ってのもうぜーだけかと思ってたけど案外、いいかもな |
ルーク | …なんてな! |
ミュウ | あー!見つけたですのー!ご主人様~! |
ミュウ | ご主人様にニンキモノって言うと何でも言う事聞いてもらえるってみんな噂してるですの |
ミュウ | 本当ですの!? |
ルーク | 前言撤回… |
ルーク | やっぱり… |
ルーク | 納得いかねえええ!!!! |
ミュウ | みゅううううううう!!!ひどいですのぉおおお!!! |
Name | Dialogue |
心配しちゃったよ | scene1 |
| ジュード、人気投票3位入賞おめでとう!!! |
ジュード | ありがとう!僕のためにわざわざこんな会を開いてくれて… |
ミラ | 皆、本当に嬉しいのだ。ジュードは我々の誇りだぞ |
ジュード | いやあ…そんな事…。ミラだって15位に入ってたじゃないか |
ジュード | 女性だけでみると2位だ。これってすごい快挙だよ |
ミラ | そ…そうか…? |
ミラ | それを言うなら、レイアとエリーゼもランクインしていたぞ |
レイア | あれはビックリしたけど嬉しかったよねー! |
エリーゼ | はい!レイアが22位で、わたしが…なんと29位に… |
レイア | わたし達を応援してくれてる人がこんなにいるなんて…ちょっと感動だよね |
エリーゼ | はい!! |
エリーゼ | でも、今回もアルヴィンには負けちゃいましたね |
ジュード | あ、そうだね! |
ジュード | アルヴィン、16位おめでとう!! |
アルヴィン | いやあ…でも前回の5位からだいぶ落ちちまったな |
ジュード | それでもすごいよ!! |
ミラ | 本当に、我々はとても優秀だな! |
ローエン | … |
ローエン | … |
ローエン | … |
ローエン | ふぅ… |
ジュード | ロ、ローエン…? |
ジュード | ど、どうしちゃったの?もしかしてランキングのこと気にして… |
ローエン | いいんですよジジイのことなど放っておいていただいて… |
ジュード | ごめん…僕達だけで盛り上がっちゃって… |
アルヴィン | 人気投票にランクインしていなくてもローエンは俺達の大事な仲間だ!! |
レイア | なんか…アルヴィンが言うと説得力がないような… |
エリーゼ | わたし達、みんなローエンが大好きです…!! |
ローエン | 皆さん… |
ローエン | 皆さんにここまで気を遣わせるとは… |
ローエン | この老いぼれ、一生の不覚…! |
ジュード | あ!ちょっと待ってよ!ローエン!! |
心配しちゃったよ | scene2 |
ジュード | ローエン、どこに行っちゃったのかな… |
ミラ | むっ…、魔物の気配だ…!この辺りの魔物はその凶暴さで有名だというが… |
エリーゼ | そんな…ローエンは今一人なのに… |
レイア | ローエンの事だから大丈夫だとは思うけど…。でも、やっぱり心配だな… |
ジュード | とりあえず、一刻も早くローエンを捜しだそう!! |
心配しちゃったよ | scene3 |
ジュード | はぁ…、はぁ…、なんとか魔物は一掃できたけど… |
ミラ | ん?あれは…? |
ジュード | ローエン!! |
ローエン | ジュードさん。どうしたんですか?そんなに息を切らして… |
ジュード | この辺りの魔物は凶暴だと聞いて、一人で先に行ったローエンを心配して追いかけたんだ… |
ローエン | それは…ご心配をおかけいたしました |
ローエン | しかし、大丈夫ですよ |
レイア | その…さっきのこと、ごめんなさい! |
ローエン | レイアさん… |
ローエン | ほっほっほ、私は大丈夫ですよ。いらぬ心配をかけてしまいましたね |
ローエン | 見てください、足元に咲くこの花達を―― |
エリーゼ | あ、小さいお花がたくさん咲いてます! |
ローエン | 小さい花もあれば、大きい花もある。赤い花もあれば、黄色い花もある |
ローエン | それぞれ、見た目は異なりますが、一つ一つが個性を持っています |
ローエン | …なので、いろんな人間がいていいんです |
ローエン | ジュードさんのような人気者や… |
ローエン | この老いぼれのような人気投票にランクインもしない人間がいても… |
ジュード | ロ…ローエン…。やっぱり気にしてる…? |
ローエン | …実は |
ローエン | 調子にのってしまいました |
ローエン | 皆さんが私を心配してくれているのが、なんだかとてもおもしろくなってしまいまして… |
ローエン | いやはや…すいません。ジジイのお遊びに付き合っていただいて… |
レイア | …本当…?本当に気にしてない…? |
ローエン | はい、全く。お詫びに皆さんにケーキをご用意いたしました |
ローエン | といっても、本当は皆さんのランキング入りをお祝いするために用意したのですが |
エリーゼ | 本当ですか!?ありがとうございます、ローエン |
ミラ | ではいただくとしよう |
ミラ | うん、うまい!ジュードも早く食べるといい |
ジュード | ははは… |
ジュード | でも、ローエンがいつもの調子に戻ってくれてよかったよ |
ローエン | ご心配おかけしました。私も来年は人気上位を狙っていきますよ! |
アルヴィン | お、その意気だ! |
ローエン | ええ。「ダンディで渋い男性」ランキングができれば、上位に入ること間違いなしです! |
ローエン | 運営の方に菓子折りをお送りして、いまから根回しを… |
レイア | え!?ロ、ローエン? |
ローエン | というのは冗談です |
ローエン | でも、来年は私もランキングに入れるように努力しますよ。ジジイでもまだまだ頑張ります! |
ジュード | ははは。やっぱり、ローエンはこうでなくっちゃね |
男だらけの薬草探し | scene1 |
ジュード | はい、出来たよ。冷めないうちに食べてね |
アルヴィン | おー!うまそー! |
ローエン | ジュードさんの作る料理はいつも美味しいですね |
ジュード | そんなことないよ。ルドガーに比べたら全然だし…今回のも口に合えばいいけど |
アルヴィン | そういや、こないだの人気投票で3位になったのってなんか副賞とかなかったのか? |
アルヴィン | 例えば、賞金100万ガルド!…とかさ |
ジュード | 残念だけど、特にそんなのはなかったよ |
ローエン | ふむ…。それは残念ですね。代わりに私が何か買ってきて差し上げましょうか? |
アルヴィン | そうだな。いつもジュードには料理を作ってもらってるから |
アルヴィン | たまには俺達がなんか礼をしないとな |
ジュード | そんな、気持ちだけで十分だよ |
ローエン | いえいえ、遠慮などせずに。何か欲しい物などありませんか? |
ジュード | 欲しい物… |
ジュード | うーん… |
ジュード | それじゃあ、この先の森にある薬草を一緒に摘みに行ってくれる? |
ジュード | 怪我の傷や、疲労によく効く薬がその草から作れるんだ |
アルヴィン | さすが医者の息子なだけあるねー |
ローエン | では、その薬草を摘みに行くとしましょうか |
ジュード | ありがとう! |
男だらけの薬草探し | scene2 |
アルヴィン | これだけたくさんの草が生えているが… |
アルヴィン | ジュード、お前が探している薬草ってのはどれなんだ? |
ジュード | こういった大きな木のふもとに生えていて… |
ジュード | 先に小さな花がついている… |
ジュード | 見つけた!これだよ。この薬草が欲しいんだ |
ローエン | ふむ…。では私達も探すといたしますか |
アルヴィン | お、見つけた! |
アルヴィン | ジュード、これか? |
ジュード | 見せてみて。うーん、これは違う薬草だね… |
ジュード | よく見て。こんな風に葉の淵がギザギザで…艶がある物だよ |
アルヴィン | うーん…薬草探しもなかなか難しいんだな |
ローエン | では、改めて手分けして探しましょうか |
| ガサガサ… |
ジュード | 待って!何か近づいてくる…!まさか魔物か!? |
ジュード | いったん薬草探しは中断して戦おう! |
ローエン | わかりました! |
男だらけの薬草探し | scene3 |
ジュード | いきなり魔物が出てきてびっくりしたね |
アルヴィン | あぁ、でも悪い事ばかりじゃないぜ? |
アルヴィン | ほら、見てみろよ、ここ |
ローエン | なんと…!ジュードさんが探していた薬草がたくさん生えていますね |
アルヴィン | さっきの魔物を追いかけ回している時に見つけたんだ |
ジュード | ありがとう!これだけあれば十分だよ! |
ジュード | さっそく、みんなで摘もう! |
| |
ジュード | 夢中になって摘んでたらこんなに遅くなっちゃったね… |
アルヴィン | 今日は疲れたしもうこの小屋に泊まろうぜ… |
ローエン | 夜は魔物が活発になって危険ですからね |
ジュード | そうだね。今日はここで休ませてもらうか |
| |
アルヴィン | はぁ~、疲れたな。ところでその薬草、どうやって使うんだ? |
ジュード | えっと…これはこうやって… |
ジュード | こんな風にすりつぶすと怪我によく効く薬草になるんだ |
ジュード | 肉体疲労にも効能があるんだよ |
アルヴィン | なるほど…。それじゃ、そこに横になってみようかジュード君 |
ジュード | え?? |
アルヴィン | いつもお世話になってる代わりに今日は俺がマッサージしてやるよ |
ローエン | なるほど。この薬草を使うのですね |
アルヴィン | そういう事。さぁさぁ、早く横になれって! |
ジュード | え…!?え…!? |
| |
ジュード | うわああああ!! |
| |
アルヴィン | よし…。なになに…?胃痛に効くツボはここか… |
| メキ… |
ジュード | うわぁあああああ!! |
アルヴィン | こ…ここじゃなかったか…。悪い、悪い |
アルヴィン | じゃあ次は疲労に効くツボを… |
| ミシッ… |
ジュード | ひぃいいいいいい!! |
アルヴィン | あ…あれ…?違ったか… |
ローエン | 仕方ありませんねぇ。ここはアルヴィンさんに代わってこの私が… |
| バキバキ… |
ジュード | ぎゃあああああああああ!! |
アルヴィン | うーん…、なんだかどれも違うみたいだな… |
ローエン | 素人がうかつに手を出すのは危険なようですね… |
ジュード | ももももういいよ! |
ジュード | ありがとう!気持ちだけ受け取っておくよ! |
アルヴィン | あ…!ジュード!! |
| |
ジュード | あー…もうダメかと思った… |
ジュード | でも、気持ちは嬉しかったな。僕のために…。薬草もこれだけ集まったし… |
ジュード | …そうだ!この薬草を使って、みんなのために薬を作ろうかな。恩返しにもなるし…! |
ジュード | そうと決まれば、さっそく作業にとりかかろう!今晩は徹夜だぞー! |
Name | Dialogue |
大きいのはお好き? | scene1 |
レイヴン | 青い空!眩しい太陽! |
レイヴン | それに、浜辺に踊る水着ギャル!! |
レイヴン | 海って最高だねぇ |
リタ | なにバカな事言ってんのよ!このスケベ親父! |
ジュディス | でも潮風が気持ちいいわ。戦いで疲れた心も癒されるわね |
ユーリ | ま、確かにこれだけいい天気だと海に入りたくもなるよな |
フレン | ユーリ、まさかと思うけど、海に入るなら、まず着替えないと… |
ユーリ | お前なあ。いくらオレだって泳ぐ時に水着に着替えるくらいするって |
リタ | み…水着… |
レイヴン | あらあらリタっち、どうしたの?水着に反応して… |
リタ | べ…別に… |
レイヴン | あ、リタっちはそうだよねえ。水着はあれよねえ。見映え的にぺったんこじゃ… |
リタ | な…!!あんた、何言ってんの!! |
リタ | む…胸なんてでかくても邪魔なだけよ!あんなの!! |
リタ | 戦いの時には邪魔になるし何の役にも立たないんだから! |
レイヴン | あれあれー?おっさん、胸とはひと言も言ってないもんねー |
レイヴン | でもこれだけは言える!そこには夢と希望が詰まっている! |
レイヴン | ね、青年 |
ユーリ | 何でオレに聞くんだよ |
ユーリ | どうせ聞くならこっちの堅物に聞けよ、なあフレン |
フレン | え!?あ…いや、僕はその…そんな… |
ユーリ | ん?何赤くなってんだ?お前 |
フレン | な、なんでもない!おかしな話を振るのはやめてくれないか! |
ユーリ | そう照れんなって。誰だって好みの一つくらいあんだろ |
フレン | 僕は何も言っていない! |
フレン | ユーリを止めてくれ、ジュディス!! |
フレン | …って、あれ? |
ユーリ | ジュディがいない…? |
| !!!!! |
ジュディス | 胸がどうしたのかしら? |
ユーリ | っと… |
フレン | いや、その… |
レイヴン | …こりゃまた |
リタ | あ、あんた、なんで一人だけ水着に着替えてんのよ |
ジュディス | あら、だって誰かさんが大きくたって戦いの邪魔になるだけだって言ってたから |
ジュディス | そうじゃないって事を証明してみせようと思って |
大きいのはお好き? | scene2 |
ユーリ | ジュディのやつ、なんかおかしな具合に気合いが入ってんな |
リタ | む…胸の話、気にしてたのかしら… |
フレン | それにしてもあの水着…、どっから持ってきたんだろう… |
レイヴン | きっと海に行くからって予め用意してあったに違いない |
レイヴン | さすがジュディスちゃん! |
レイヴン | ん?なんかジュディスちゃん、ナンパされてない? |
??? | ヘイ!そこの子猫ちゃん!太陽の加護を受けたこのビーチで恋のフルーツポンチを食べないかい? |
ジュディス | あら、ちょうどよかったわ |
ジュディス | あなたに尋ねたい事があるのだけれど |
??? | え… |
ユーリ | ジュディのやつ、逆に迫ってってねえか?ナンパしてきた相手を… |
リタ | や…やっぱり…胸の話、気にしてたのかしら… |
フレン | … |
レイヴン | ぬがー、変わりたい! |
レイヴン | おっさん、あの相手の男と変わりたーい! |
大きいのはお好き? | scene3 |
レイヴン | いやあ、ジュディスちゃんのお蔭でこの辺りの魔物が一気に片付いちゃったね |
ユーリ | なんつーか、すごい気迫だったな |
リタ | そんなに気になる事だったの…? |
フレン | … |
ジュディス | どう、わかってもらえたかしら? |
ジュディス | 大きくてもちゃんとしっかり戦えるのよ |
リタ | べ、別に…!あんたの事を言ったわけじゃ…! |
レイヴン | あれ?ジュディスちゃん、もう着替えちゃったの? |
ジュディス | ええ。やっぱりこっちの方が動きやすいもの |
レイヴン | そう?動きやすいの? |
レイヴン | じゃあ、その場で跳んでみてよ。ぴょんぴょーんって |
ジュディス | …こうかしら…? |
レイヴン | うん、そうそう。もっともっと!! |
ジュディス | …もっと…?こんな感じかしら…? |
レイヴン | いやあ、すんごい揺れっぷり!おっさん、満足… |
ジュディス | そう?それじゃ、こんな揺れ方はどうかしら |
ジュディス | …はっ!! |
レイヴン | ぎゃっ!! |
リタ | ほんっとバカなおっさんね |
レイヴン | の、脳が揺れました…きゅう |
ユーリ | でもまあ、魔物がいなくなって海水浴もしやすくなったし |
ユーリ | 結果オーライってやつじゃねえか?なぁ、フレン |
フレン | … |
ユーリ | どうしたんだ?お前、ずっと顔が赤いぞ? |
フレン | な…なんでもない |
ジュディス | ふふふ |
秘技・色仕掛け! | scene1 |
ジュディス | 今日は天気もいいしどこか買い物にでも行こうかしらね |
ジュディス | 新しい服を買うのもいいかしら。それにそろそろ食材も買い足さないと |
ジュディス | まずは市場に行きましょう。 |
ジュディス | …あら |
ジュディス | エステル。こんなところでどうしたのかしら? |
エステル | あ!ジュディス! |
エステル | … |
ジュディス | うかない顔ね。何かあったの? |
エステル | いえ…。今日は天気がいいのでどこかに出かけたかったのですが… |
エステル | 街の外に通じる門の警備兵が、危険だからって通してくれないんです… |
ジュディス | 自由に出歩く事も許されないなんてお姫様っていうのもいい事ばかりじゃないのね |
ジュディス | …それで、警備兵はどこにいるの? |
エステル | 正門はしっかり見張られています。裏門の方は多少、警備がゆるいみたいなんですが… |
エステル | それでもほら、手前に二人、門のところに一人います |
ジュディス | わかったわ。エステル、ついてらっしゃい |
エステル | え…ジュディス…? |
秘技・色仕掛け! | scene2 |
エステル | いきなり走り出してどうしたんです? |
エステル | それに…裏門の警備兵達を… |
ジュディス | 彼らには少々眠ってもらっただけよ |
ジュディス | それより最後の一人、ああ目立つ場所では荒事に訴えるのは難しそうね |
ジュディス | いいわ。私が今から、あの兵士を連れ出すからその隙に外へ出るの |
ジュディス | いい? |
エステル | ええ!そんな事出来るんです? |
ジュディス | 大丈夫、私に任せて |
| |
ジュディス | こんにちは、お兄さん、あなたの真面目な仕事っぷりに私、すっかり惚れちゃったの |
ジュディス | そう、だから…わかるわよね? |
ジュディス | 私にその先を言わせる気…?ねぇ…私と… |
フレン | ん…?君は…ジュディス!? |
ジュディス | あら、フレン |
フレン | こんなところで何をやってるんだ? |
フレン | おや…? |
フレン | そこにいるのは…エステリーゼ様…!? |
エステル | !!! |
フレン | 供も連れずこのようなところにいらしてはいけません。早く、城へお戻り下さい |
ジュディス | うまくいきそうだったのに残念だわ。エステル、逃げましょ |
エステル | え…ちょっと待ってください!!ジュディス!? |
フレン | あ!!エステリーゼ様…!! |
秘技・色仕掛け! | scene3 |
ジュディス | まさかフレンと出くわすとは思わなかったわね |
エステル | ジュディス…。すみません、わたしのために… |
ジュディス | 気にしなくていいわ。私、結構楽しんでいるの |
ジュディス | 正門も裏門も駄目。でも見て、エステル。ほらあそこの覗き穴 |
ジュディス | あそこから向こう側に抜けられそうよ |
エステル | あ…本当です |
ジュディス | でも警備が一人いるのが邪魔ね。またしばらく眠ってもらおうかしら |
エステル | だ、駄目です、ジュディス |
エステル | 警備の人たちは悪くないんですから、これ以上、事を荒立てないでください! |
ジュディス | そう?残念。それじゃ奥の手を使おうかしら |
エステル | 奥の手…です? |
| |
ジュディス | そう、奥の手。さっき以上に骨抜きにしてみせるわ |
エステル | す…すごいです… |
ジュディス | こんにちは、お兄さん、あなたの真面目な仕事っぷりに私、すっかり惚れちゃったの |
ジュディス | そう、だから…わかるわよね? |
ジュディス | 私にその先を言わせる気…?ねぇ…私といい事…しましょ? |
ユーリ | そうやって迫られんのは悪い気しねえけどな |
ジュディス | ユーリ?あら、あなただったの |
ジュディス | こんなところにいるなんて、意地悪さんね |
ユーリ | そりゃオレのセリフだ。てか何やってんだ、お前ら |
ジュディス | それは私の口からは言えないわ。でもあなたで助かったわ |
ジュディス | さあ、エステル行きましょ |
ユーリ | おいおい、まさかここを通り抜ける気か? |
ユーリ | どこ行く気か知らねえけど、この向こうは市街じゃなくて街の外だ |
ユーリ | 魔物だっているんだ、やめときな |
ジュディス | あら忘れたの?この子結構強いわよ? |
ジュディス | それに私も一緒にいるもの。街の周りの魔物くらいなら心配ないわ |
ジュディス | それに、もし…通してくれたら……いい事、してあげる…ね? |
ユーリ | いい事って…ったく |
ユーリ | ま、ジュディが一緒なら大丈夫か…。好きにしろよ |
ジュディス | あら、つれないのね。でもよかったわ |
ジュディス | エステル行くわよ |
エステル | …メです… |
エステル | ダメです…! |
エステル | ジュディス!!お…お城に戻りましょう!! |
ジュディス | どうしたのかしら、急に?あんなに外出したがってたのに |
エステル | だって…わたしが外に出るために…ジュディスが…いい事…するなんて… |
エステル | それは…申し訳ないですし… |
エステル | それに…それに…いい事って…その… |
ジュディス | あら、ちょっとやりすぎたかしら |
ジュディス | そういう事みたいだからエステルを送ってくるわ |
ジュディス | 続きは後で…ね? |
ユーリ | おいおい、エステル、いちいちジュディの言う事を間に受けてんなよ… |
ジュディス | ふふ、カワイイわね。あんなに顔を真っ赤にしちゃって |
ユーリ | …お前、なんか楽しんでねーか…? |
ジュディス | ふふふ♪さあ、どうかしら |
Name | Dialogue |
コレットが水着に着替えたら | scene1 |
しいな | 青い空… |
ゼロス | きらめく海… |
ロイド | 絶好の海水浴日和だぜ!! |
コレット | だね!! |
ゼロス | コレットちゃんは海は好きなのかい? |
コレット | うん!好きだよ! |
コレット | キラキラしてて、すごくきれいだし |
ロイド | なあ、コレット。もっと海の近くに行ってみようぜ! |
コレット | そうだね、ロイド! |
ゼロス | わーっと、ちょっと待った! |
ゼロス | コレットちゃん、そのままの恰好で海に入る気かい? |
コレット | え、ダメなの? |
ゼロス | ダメダメダメ! |
ゼロス | そのまま入ると、海水の塩分で着ている服が傷んじまうぜ |
ゼロス | 海には海、山には山!ちゃんと用途に会った装備で挑まないと |
ロイド | そうだな、服がぬれたら大変だもんな |
ゼロス | そんなコレットちゃんのために俺さまがちゃーんと用意しておいたぜ!! |
しいな | ま…まさか… |
ゼロス | じゃーーーん!! |
ロイド | こ…これは…? |
しいな | やっぱり…。この…バカ神子…!! |
コレット | これを着るの? |
ゼロス | そうそう!さぁ、早く!コレットちゃん!! |
| ガルルルルル… |
ロイド | 魔物だ!!みんな下がってろ! |
しいな | ロイド、あたしも加勢するよ! |
コレット | あ、私も行くよ! |
ゼロス | あ、オイ! |
ゼロス | お前ら、待てよ!! |
コレットが水着に着替えたら | scene2 |
ロイド | とりゃあああ!! |
| ギャオオオオオオ!! |
コレット | みんな、だいじょぶ!? |
しいな | あぁ、あたしはなんとか… |
ゼロス | うっ… |
しいな | ゼロス、どうしたんだい!? |
ゼロス | さ…さっきのヤツから毒を食らっちまったみたいだ… |
ロイド | なんだって!? |
ゼロス | 体中に毒が回って…く、苦しい…コレットちゃん…助けて… |
コレット | ゼロス大丈夫? |
コレット | パナシーアボトル買ってくるけど、他に何かして欲しい事ある? |
ゼロス | ほんとに!? |
ゼロス | じゃあ、コレットちゃんこの水着に着替え… |
しいな | こんの、アホ神子ーーー!! |
しいな | コレット…、あのアホ神子の言う事は無視して… |
コレット | これを着ればいいんだよね? |
コレット | わかったよ!ゼロスを助けるためだもん! |
ロイド | あ、オイ!コレット、待てよ!! |
コレットが水着に着替えたら | scene3 |
ロイド | この辺りの魔物は全部片付けたが…。コレットはどこへ行ったんだ!? |
コレット | ロイド!! |
ロイド | コレット!? |
ロイド | どこにいるんだ!?怪我はないか!? |
コレット | うん、私はだいじょぶなんだけど…、ゼロスはそこにいるの…? |
ロイド | ゼロスは… |
ゼロス | …ここにいるぜ…、コレットちゃん |
コレット | あ!よかった!!ここにいたんだね |
| |
| !!!! |
コレット | 着替えたよ!! |
コレット | これでいいの…かな? |
| |
ゼロス | おおおおおおおおお!! |
ゼロス | コレットちゃん、いいねー!! |
ゼロス | そこでくるっとターンしてみようか! |
ゼロス | そうそう、その角度…いいねー!! |
しいな | このバカ神子…。コレットの水着を見た途端、調子がいいんだから… |
コレット | 元気になったんだね!よかった |
しいな | いや…コレット…。あんなのゼロスの冗談にきまってる… |
ゼロス | う…うおおおおおおお!! |
ゼロス | またしても毒がまわってきたあ! |
ゼロス | こ…この毒を抜くためには大きなメロンが二つ必要だ… |
ゼロス | あ!こんなところにメロンが二つ…!! |
しいな | !!!! |
しいな | こんの… |
しいな | アホ神子ーーーーーー!!!! |
| |
コレット | 二人とも、どっか行っちゃったね |
ロイド | そうだな。 |
ロイド | …って、コレット、着替えたのか!? |
コレット | うん… |
コレット | ゼロスも元気になったみたいだしなんだか恥ずかしいから… |
ロイド | そっか…。あれ…、よく似合ってたのにな! |
コレット | ほんと…!? |
ロイド | あぁ!白いから太陽に反射して敵の目もくらませられそうだしな! |
コレット | は…反射… |
コレット | でも嬉しいよ。褒めてくれて |
ロイド | 次はあれを着て、海へ泳ぎに行こうな! |
コレット | うん!! |
海の家大作戦! | scene1 |
しいな | 青い空… |
ゼロス | きらめく海… |
ロイド | 絶好の海水浴日和だ!! |
コレット | だね!! |
ロイド | …って、このくだり…この前もやらなかったか…!? |
コレット | そうかもしれないねえへへ |
ゼロス | ちょっと待て、なんでお前ら水着着てねーんだよ! |
しいな | あんたが邪な目で見るからね!あたしが止めたんだよ! |
ゼロス | そんなんじゃ全然売り込みになんねーよ! |
ゼロス | 海辺で屋台を開いて一稼ぎしようって言いだしたのはロイドじゃねーか |
ロイド | それもこれもゼロスが無駄遣いしたからだろ! |
コレット | 二人ともケンカしないで。でも、屋台なんて面白そうだね! |
ロイド | よし、張り切っておにぎりを作るぞー!! |
コレット | 私も頑張ってフルーツポンチ作るね |
ゼロス | ダメだ…。こいつらにまかせてたら全然稼げねぇ… |
ゼロス | こうなったら俺さま自ら客を呼び込みに行くまでよ!! |
しいな | あっ…ちょっと!ゼロス!! |
海の家大作戦! | scene2 |
コレット | ゼロス、どこ行ったんだろうね |
ロイド | そんなに遠くには行ってないと思うけど…。しいなに店番頼んだままだしな |
コレット | うん、あまり遅くならないうちに帰らないと… |
ロイド | あ…あれ!! |
ゼロス | ヘイ!そこの子猫ちゃん!太陽の加護を受けたこのビーチで恋のフルーツポンチを食べないかい? |
??? | あら、ちょうどよかったわ。あなたに尋ねたい事があるのだけれど |
ゼロス | え… |
??? | 私、そんなに戦いにくそうに見えるかしら? |
??? | 大きくても小さくても戦う上では関係ないの。覚えておいて欲しいわね |
ゼロス | な…なんなんだ…?あのお姉さまは… |
ゼロス | 俺さまとしては、大きくても小さくても女の子ならみんな愛せるぜ!! |
ゼロス | …って、そういう事じゃなくって…。しかし、胸にコンプレックスでもあるのかな… |
コレット | あ!いたいた、ゼロス |
ロイド | こんなところで何やってんだよ…ナンパか!? |
ゼロス | 違うぜ!!俺さまは立派に呼びこみをしてるんだ!! |
ゼロス | 俺さまの魅力で女の子は呼びこめるが、こうも男が多いと… |
ゼロス | そうだ!コレットちゃん、あの水着、もう一回やってみようか! |
コレット | え…!? |
ゼロス | あの水着だと、その魅力につられてたくさん人が呼び込めるはずだ! |
ゼロス | とっても似合ってたしな!なぁ、ロイド? |
ロイド | あ…あぁ。確かによく似合ってたが… |
コレット | 似合ってた… |
コレット | …わかった!わたし、着替えてくるね! |
ロイド | あ…コレット!!待てって… |
海の家大作戦! | scene3 |
ロイド | はぁ…はぁ… |
ロイド | コレットは一体どこに行ったんだ… |
ゼロス | 魔物に襲われてなきゃいいけど… |
ゼロス | …ん!?なんだあの行列は…!! |
客 | かわいいー!!どこの店にいるんだろ? |
客 | 俺もフルーツポンチ食べに行くよー!! |
コレット | お…押さないで下さいー! |
コレット | フルーツポンチを注文の方は一列に並んで下さいー!! |
ロイド | す…すごい列だな… |
ゼロス | すごいよ、コレットちゃん!!店は大繁盛間違いなしだ!! |
しいな | ちょっとあんた達!! |
しいな | 何ぼけっとしてるの!店、手伝ってよ!! |
しいな | コレットがたくさんの客をつれてきて、あたし一人じゃさばききれないよ!! |
ロイド | おーし!俺達も手伝うぞー!! |
ゼロス | 俺さまも腕をふるうぜー!! |
しいな | じゃああんた達はおにぎりを握って… |
しいな | …ん? |
しいな | なんだ、あれ… |
ロイド | 魔物の大群が…近づいてく… |
ゼロス | る!?!? |
| |
| ドオオオオンッ!! |
| |
ロイド | いててて…一体何があったんだ…? |
ゼロス | 魔物の大群が襲ってきて… |
しいな | 店を… |
しいな | …って、店が壊されてるー!! |
コレット | えへへ… |
コレット | 頑張ってお客さんを呼びこんだんだけど… |
コレット | 魔物まで一緒に呼んじゃったみたい… |
ロイド | まぁ…なんというか… |
ゼロス | コレットちゃんらしいというか… |
しいな | …ガクッ… |
コレット | えへへ… |
Name | Dialogue |
レイアが水着に着替えたら | scene1 |
ジュード | 殺劇舞荒拳!!! |
| ギャアアアア!! |
ジュード | ふぅ… |
レイア | ジュードって、すごく強くなったよねー |
ジュード | そうかな?ありがとう |
レイア | …あれ?ジュードの武器、端が欠けてるよ |
ジュード | 本当だ。さっきの戦いで壊れたのかな? |
ジュード | 新しいの買わなくちゃ… |
レイア | … |
| |
レイア | ジュードにはいつもお世話をかけっぱなしだし、お礼に新しい武器を買ってあげようかな |
レイア | でも、先週お買い物しちゃって今月金欠だしなぁ… |
レイア | ん?何これ…!? |
レイア | 「ビーチクィーンコンテスト! 水着が似合う美女、大募集! 賞金は…」 |
レイア | い…一万ガルド…!? |
ローエン | おや、こんなところでどうされたんです?レイアさん |
レイア | ローエン!!あ、あのさ!! |
レイア | その…、わたしって… |
レイア | …どう思う…? |
ローエン | はて?どうとは? |
レイア | だから…その… |
レイア | かわいい…?とか… |
ローエン | レイアさんは明るくてとても素敵な女性ですよ |
レイア | 本当…!? |
レイア | そ…そうかな…。じゃあチャレンジしてみようかな… |
レイア | 賞金もらえたらジュードに武器も買ってあげれるし… |
レイア | よし!わたし頑張る!!ありがとう、ローエン! |
ローエン | ほっほっほ、よくわかりませんが、お役に立てたようでなによりです |
ローエン | 頑張って下さい |
レイア | うん!!そうと決まればさっそく水着を用意しないと! |
レイアが水着に着替えたら | scene2 |
レイア | ここが…会場のビーチだよね? |
レイア | ん?なんだろう、あの人だかりは… |
客 | かわいいー!!どこの店にいるんだろ? |
客 | 俺もフルーツポンチ食べに行くよー!! |
レイア | か…かわいい…!! |
レイア | あの子もコンテストに出るのかな… |
レイア | うぅ…なんか自信なくなってきた… |
レイア | でも…! |
レイア | ここまで来たら当たってくだけろ、だよね!よーし、頑張るぞー! |
司会の男性 | 「えー、 次はエントリーナンバー10番…」 |
司会の男性 | 「レイア・ロランドさん!!」 |
観客 | おー!かわいい!! |
観客 | 元気そうでいいね!スタイルもいいし |
観客 | レイアちゃーん!こっち向いてー! |
レイア | も…もしかしていい感じ…? |
観客 | うわあああああ!!みんな逃げろ!!海から魔物が襲ってきたぞ…!! |
レイア | 海から魔物って…えええええ!? |
レイアが水着に着替えたら | scene3 |
レイア | はぁ…はぁ… |
レイア | よりによってコンテストの最中に魔物が現れるなんて… |
レイア | コンテストは中止になっちゃったし… |
レイア | 賞金もなくなっちゃっうし… |
ジュード | あ、レイア!! |
レイア | え…、ジュード!なんでここに…!? |
ジュード | 少し用事があって海に来てたんだ。そうそう、さっきの見てたよ! |
レイア | え…!? |
レイア | (まさか、ジュードに コンテストに出てたところを 見られるなんて…!) |
レイア | ど…どうだった…かな!? |
ジュード | すごくかっこよかったよ!見直した |
レイア | ホント…!? |
ジュード | うん。頑張ってるレイアから目が離せなかったよ |
レイア | そんなに…!?う…嬉しいな… |
ジュード | みんなに注目されてたしね |
レイア | ジュ、ジュードがそんなに褒めてくれるなんて、照れるなぁー |
ジュード | うん、最後の大きなイカにトドメさした技のキレなんて本当にすごかった! |
レイア | そうそう!活伸棍・神楽がうまく決まって… |
レイア | って…!見てたのってコンテストじゃないの!? |
ジュード | え、コンテスト…? |
ジュード | 僕はレイアが魔物を倒すところしか見てないんだけど… |
レイア | そ、そっか… |
ジュード | でも、本当に強くなったね。これなら安心して一緒に戦えるよ! |
レイア | はは…なんだ…。わたしの勘違いか… |
ジュード | どうしたの?レイア |
レイア | う、ううん!なんでもない… |
水着になりたい…! | scene1 |
レイア | んー!ジュードの作ったご飯は美味しいなー!! |
ジュード | ゆっくり食べなよ。あんまり急いで食べると、体に悪いよ? |
レイア | だって、おなか空いてたし、美味しいから仕方ないんです―! |
ティポ | レイアって、よく食べるよねー |
ティポ | なんだか最近お腹もぽっこりしてきたんじゃないのー? |
レイア | えええ…!? |
レイア | そ、そんな事ことないよ! |
ティポ | ここのところのお肉とかー。ねー、エリー? |
エリーゼ | え…わ…わたしはそんな… |
レイア | そんな事ないよね!?ジュード! |
ジュード | たしかにちょっと太ったかも。最近気が付いたらいつもバグバグ食べてるし… |
レイア | みんな否定はしてくれない… |
レイア | これは頑張ってダイエットしなきゃ… |
レイア | 水着になんてなれないよーーー!!! |
ジュード | あ、待って!レイア!! |
水着になりたい…! | scene2 |
レイア | はぁ…、はぁ…。勢いあまって飛び出してきちゃったけど… |
レイア | たしかにジュードの言うとおり、最近調子に乗っていっぱい食べすぎてたかも… |
ローエン | おや、どうしたんですか?レイアさん |
レイア | あ!ローエン |
ローエン | こんなところに一人でいると危ないですよ。皆さんはどうしたんです? |
レイア | その…みんなとは…はぐれちゃって… |
レイア | ロ…ローエン!! |
レイア | その…わたしって… |
レイア | ふ、太ってるかな!?!? |
ローエン | 乙女が抱える一番の悩みですね。でもレイアさんはスレンダーですよ |
レイア | そ…そう…!? |
ローエン | ええ。でも、急にどうかしたんですか? |
レイア | うん…実はね… |
| |
ローエン | この写真は? |
レイア | これね。少し前の…わたしの写真…なんだけど |
ローエン | ほぉ…。年老いたジジイには少し刺激が強すぎる代物ですな |
レイア | この時のわたし…細いよね? |
レイア | でも最近みんなに太った、太ったって言われちゃって… |
| |
レイア | ねぇ!ローエン!! |
レイア | やっぱりダイエットには運動だよね!? |
ローエン | ふむ…。確かにダイエットには体を動かすのがよいと聞きますが─ |
レイア | よし!!それならダイエットをかねて周囲の魔物を倒そう!! |
レイア | 体も動かせて、この辺りの治安も守れて一石二鳥!! |
ローエン | それはいい考えです |
ローエン | 僭越ながら、このジジイもお手伝いさせていただきますよ |
レイア | 本当!よーし、そうと決まればスレンダーボディになるまで頑張るんだから!! |
ローエン | はい。頑張りましょう |
水着になりたい…! | scene3 |
レイア | やぁ!!! |
ローエン | さすがです、レイアさん。この辺りも少し安全になりましたね |
レイア | うん!! |
レイア | じゃあこの調子であそこの森にも行ってみよー! |
| |
レイア | はぁぁぁぁあ!!たぁっ!!! |
ローエン | 素敵です、レイアさん。この辺りもだいぶ安全になりましたね |
レイア | うん!! |
レイア | じゃあこの調子であそこの山にも行ってみよー! |
| |
レイア | うりゃあああああ!!!とぅっ!! |
ローエン | 素晴らしいです、レイアさん。この辺りは本当に安全になりましたね |
レイア | うん!! |
レイア | じゃあこの調子であそこの草原にも行ってみよー! |
| |
ジュード | 最近レイアを見かけないけどどうしたんだろう… |
ティポ | ジュード君が太ったって言ったのがショックで寝込んじゃってるんじゃないのー? |
ジュード | ま、まさか…レイアに限ってそんな事 |
エリーゼ | でも、太っているって言われたら、乙女心が傷つきます… |
ジュード | う…。確かに、幼馴染だからって少し言い過ぎたかも |
ジュード | うーん…でも、どこにいったんだろ? |
| |
レイア | やぁ!!! |
ローエン | さすがです、レイアさん |
ローエン | (これ…いつまで 続くんでしょうか…) |
レイア | うん!! |
レイア | じゃあこの調子であそこの遺跡にも行ってみよー! |
| |
レイア | あれ…???なんだか目的というか…大切な事を忘れてる気がするけど… |
レイア | 街が平和になったし…まぁ、いっか♪ |
レイア | 今日も元気に魔物討伐、頑張るぞー!!! |
Name | Dialogue |
名探偵ロイド | scene1 |
ロイド | やばい!もうこんな時間か…。遅くなっちまった! |
ロイド | フィリアに預けたアレを早く取りに行かないと… |
コレット | あれ?ロイド。そんなに急いでどしたの? |
ロイド | お、コレット!ちょうどいいところに! |
ロイド | 実はコレットのために、フルーツタルトを買ったんだ!それをプレゼントしようと思ってさ |
ロイド | ちょっと急な用事ができたから、フィリアにお願いして神殿で預かってもらってたんだけど |
コレット | フルーツタルト… |
ロイド | ああ!だから、俺と一緒にきてくれないか? |
コレット | う、うん…! |
| |
ロイド | ちょっと待ってろよ、確かこの辺りに置いてあるはず… |
ロイド | あったあった!これだ。俺とコレットの二つ分を… |
ロイド | あれ… |
ロイド | 一つしかない…!! |
コレット | あ… |
ロイド | …誰かが俺達のフルーツタルトを…!! |
ロイド | これは事件だ!待ってろよ、コレット。この手で謎を解いてみせるからな! |
コレット | あ…!ロイド…!! |
コレット | ど…どうしよう… |
| |
ロイド | さて…とりあえず街の外へ出て来てみたが… |
ロイド | ん、あれは…! |
ロイド | おい、ノイシュ! |
ロイド | お前、そういえば俺が持ってるフルーツタルトを見て欲しそうにしてたよな? |
ロイド | もしかして…お前が…!? |
ノイシュ | クゥーンクゥーン! |
ロイド | 全然何言ってるのかわかんねぇよ…。ハイかイイエで答えて… |
しいな | …何やってんのさ…。ノイシュが困ってるじゃないか |
ロイド | え…いや…。ちょっとノイシュに聞きたい事が… |
ロイド | あ!そうだ! |
ロイド | しいな、今朝神殿の辺りを怪しい奴がうろついていなかったか? |
しいな | 神殿ねぇ…。別に怪しくはないけど、プレセアなら見かけたよ |
ロイド | プレセアか…。話を聞いてみる必要がありそうだ! |
ロイド | しいな、貴重な情報提供をありがとうな! |
しいな | 一体どうしたっていうんだい? |
しいな | ロイド!? |
名探偵ロイド | scene2 |
ロイド | あ、いたいた!プレセア |
ロイド | 単刀直入に聞く! |
ロイド | 今朝神殿に行ったか? |
プレセア | …はい |
ロイド | フルーツは好きか? |
プレセア | …はい |
ロイド | …わかった!お前が食べたんだな! |
プレセア | 何の事でしょうか… |
ロイド | とぼけたって無駄だぞ!今朝フルーツタルトを… |
コレット | あ!いた…!ロイド!! |
ロイド | コレット!どうしたんだ?そんなに走って… |
コレット | プレセアは違うよ! |
コレット | 私にこれを届けるために神殿に来てくれただけだから! |
ロイド | これは…!? |
プレセア | 熊の置物です…。最新作の… |
コレット | 上手に彫れたからって、プレゼントしてくれたんだよ |
ロイド | そうだったのか…。じゃあ、一体誰が… |
コレット | それなんだけど…。実は…私… |
ロイド | 今思えば、そもそもタルトを預かってくれていたフィリアが一番怪しいじゃないか! |
ロイド | こうしちゃいられない!もう一回神殿に戻るぞ!! |
コレット | あ!待って!!ロイドー! |
名探偵ロイド | scene3 |
ロイド | フィリア!ちょっといいか? |
フィリア | あら、ロイドさん。そんなに慌てて一体どうされたのですか? |
ロイド | フィリアに聞きたい事があってさ |
ロイド | 今朝、フルーツタルトを預かってくれただろ? |
ロイド | …人間だから腹が減る事もあるししょうがない事なんだけど… |
フィリア | ???なんの事でしょう? |
フィリア | 預かっていたフルーツタルトはコレットさんがいらしたのでお渡ししておきましたよ |
ロイド | え…。コレットに…!? |
コレット | あ!ロイド!やっと追いついた! |
ロイド | コレット、フィリアからタルトを受け取っていたのか? |
コレット | それなんだけど… |
コレット | ごめんなさい…!! |
コレット | …フルーツタルト… |
コレット | 実は私が食べちゃったの…!! |
コレット | とっても美味しそうだったし二つあったから…。なかなか言いだせなくてごめんね… |
ロイド | そうだったのか… |
ロイド | じゃあ、事件解決だな! |
コレット | ロイド…。怒ってない? |
ロイド | コレットのために買ってきたんだ!怒るわけないだろ |
ロイド | それに、探偵になれたみたいで楽しかったしな! |
コレット | うん!名探偵って感じでかっこよかったよ!さすがロイドだね! |
ロイド | ははは!そうか?じゃあまた事件があれば一緒に捜査しような! |
コレット | うん! |
しいな | …心配になって後を追いかけてきたけど… |
しいな | あれは「名探偵」というより、「迷探偵」だろう…。まったく… |
フィリア | 何かよくわかりませんが、無事解決したいみたいでよかったですね |
九九、四苦八苦 | scene1 |
ロイド | 今日はこのへんで休憩するか! |
ゼロス | あー!腹へった!なんか食うモンねーの? |
ジーニアス | サンドイッチを作ってきたんだ。みんなで一緒に食べよう |
コレット | やったあ。美味しそうだね♪ |
ロイド | いち…にぃ…さん…しぃ…。えっと…サンドイッチが12個あるから… |
ロイド | 一人でいくつ食えるんだ… |
コレット | 3つずつ食べれるよ |
ゼロス | ったく、ハニーは九九が出来ないから… |
ロイド | …そ、そんな事ねーよ! |
ジーニアス | ロイドは嫌がって全然勉強しないもんなあ… |
ロイド | ジーニアスまで…! |
ゼロス | 仕方ねぇ。王立研究院付属学問所を首席で卒業した俺さま自らが |
ゼロス | お前に九九を教えてやるぜ! |
ロイド | え…別にいいよ… |
ゼロス | この歳になって九九が出来ないなんて男としてかっこ悪いぜ?なあ、コレットちゃん |
コレット | 私は別に… |
コレット | でも出来た方が色々と役立つと思うよ |
ロイド | コレットがそういうなら… |
ゼロス | さっすが、ハニー!じゃあ、いくぞ |
ゼロス | コレットちゃんが魔物を1匹連れてきた。今、魔物は何匹だ? |
ロイド | 1匹だ! |
ゼロス | 正解!じゃあ、コレットちゃんとジーニアス、どちらも魔物を4匹ずつ連れてきた |
ゼロス | 魔物は合計何匹だ? |
ロイド | えっと…コレットとジーニアスがそれぞれ魔物を4匹… |
ロイド | 二人が4匹だから… |
ロイド | ゼロス!! |
ゼロス | お、答えが出たか?ハニー |
ロイド | いや、後ろだ!魔物がこっちに向かってくるぞ! |
ゼロス | なんだって!? |
九九、四苦八苦 | scene2 |
ゼロス | なんだったんだ…。あの魔物達は… |
コレット | ごめんなさい…。私が連れてきちゃったの… |
ジーニアス | ボクも魔物に見つかっちゃって… |
ロイド | コレットとジーニアスが連れてきたオタオタ2匹と、ゲコゲコ3匹ウサウサ、ライノ、ブラックウルフ… |
ロイド | わかった!さっきの答えは、8匹だ! |
ゼロス | お、正解! |
ロイド | コレットとジーニアスがさっき4匹ずつ連れてきてくれたからな! |
ゼロス | コレットちゃん達のドジっぷりに救われたって事か… |
ジーニアス | なんだか恥ずかしい… |
ジーニアス | 勉強の邪魔しないようにボク達はあっちにいるね |
コレット | うん…。ロイド、がんばってね |
ゼロス | じゃあ、次行くぞ! |
ゼロス | コレットちゃんとジーニアス、二人がまたドジっちまって |
ゼロス | それぞれが魔物を8匹ずつ連れてきた。今、魔物は何匹いる? |
ロイド | コレットとジーニアスが魔物を8匹ずつ… |
ロイド | … |
ロイド | それは危ない!!二人を助けに行こう!! |
ゼロス | おう!! |
ゼロス | …てなんで!?!? |
九九、四苦八苦 | scene3 |
ロイド | これで魔物は片付けたな。コレット、ジーニアス、大丈夫だったか? |
コレット | あ、うん。私はだいじょぶだよ。ありがとね |
ジーニアス | よくボク達が魔物に囲まれているのがわかったね |
ロイド | ああ!コレット達の事だったらなんでもわかるぜ |
コレット | ロイド…。…ありがと… |
ジーニアス | 九九は出来ないけど、ロイドのこういうところ、すごいんだよなあ |
ゼロス | 確かにな |
コレット | ロイドはいつだってすごいよ! |
ロイド | それでさ、ゼロス!さっきの問題の答えだけど… |
ロイド | 魔物を倒していてひらめいたんだ |
ゼロス | お、やるじゃねえか、ハニー。じゃあ、答えを聞かせてもらおうか |
ロイド | コレットとジーニアスが魔物を8匹ずつ連れてきたんだから… |
ロイド | 正解は7匹だ!!! |
ジーニアス | (うわー…) |
ゼロス | (なんで元いた8匹より 減ってんだよ!これはさすがに… 救いようがねー…) |
ロイド | どうした?みんな驚いた顔して… |
ロイド | あ!そっか。俺が急に九九が出来るようになって驚いてるんだろ! |
ロイド | そうだよな!俺だってやれば出来るんだぜ?見直しただろ! |
ロイド | さあ、身体も頭も動かした事だし!ジーニアスの作ったサンドイッチ、早く食べようぜ! |
ジーニアス | う…うん |
コレット | そうだね… |
ゼロス | ここまで行くと逆に才能、だな |
Name | Dialogue |
一曲、出来ました | scene1 |
ミラ | …ん?この白くて冷たいものは…雪、か…? |
エリーゼ | はい!雪ですよ、ミラ!すごく積もってますね |
ティポ | 本当だー!一面まっしろー!! |
ジュード | ミラ、大丈夫?寒くない? |
ジュード | じっとしてると身体が冷えるから早く買い物を済ませよう |
ジュード | …っと!! |
| ドタッ!! |
ミラ | ジュード、大丈夫か? |
ジュード | あいてて…。地面が凍ってて、滑っちゃったよ… |
ミラ | 雪道はよく滑るからな |
エリーゼ | 気を付けて下さいね |
ティポ | 滑ると危ないよー! |
ミラ | 皆、足元には気をつけろ。とはいえ、寒さも堪えるだろうからな買い物は早く済ませてしまおう |
エリーゼ | わかりました |
エリーゼ | 必要なものは大体揃えましたね |
ミラ | ああ。では、戻る──… |
エリーゼ | …あれ…? |
エリーゼ | 大変です…さっきのお店で買った物を落としてきてしまったみたいです…! |
ジュード | なんだって!? |
ミラ | 仕方ない、通った道を戻って探しにいこう |
エリーゼ | わたし…探してきます…!! |
ジュード | あ!エリーゼ、待って!! |
一曲、出来ました | scene2 |
エリーゼ | 一体どこで落としてしまったんでしょう… |
ティポ | あ!エリー!あそこに落ちてるのそうじゃない!? |
エリーゼ | ありました! |
エリーゼ | …よかった… |
ティポ | 無事にみつかってよかったね~ |
ティポ | …ん? |
ティポ | みて、エリー!ここのお店、ナップルが美味しそうだよ…じゅるる… |
エリーゼ | わ…こんなにたくさん並んで…。確かに…美味しそう…ですね… |
エリーゼ | じゅるる… |
エリーゼ | はっ!いけない!みんなの元へ戻らないと… |
ティポ | エリー!大変だよ!あれ見て!! |
店主 | 誰かー!あの窃盗犯を捕まえてくれー! |
ティポ | 窃盗だって!エリー、こっちに逃げてくるよー! |
エリーゼ | 捕まえましょう! |
一曲、出来ました | scene3 |
ティポ | さっきは危なかったねー |
ティポ | ナイス、エリー! |
エリーゼ | ビックリしました…。無事捕まえられて良かったです |
ティポ | だねー!お礼に貰ったナップルもうまー!だし! |
エリーゼ | はい!たくさん貰えましたね、後でみんなにも分けてあげましょう |
エリーゼ | あ…雪も止んでます… |
エリーゼ | ナップル… |
エリーゼ | 雪… |
エリーゼ | 雪の日の歌、思いついちゃった… |
エリーゼ | ♪ゆきが、しんしん ふぶきも、ごーごー |
エリーゼ | ♪たくさん、つもって ジュードがコケる~ |
エリーゼ | ♪ミーラはゆきでも おへそだしたまま~ |
ティポ | ♪ティポはナップル 食べまくる~ |
エリーゼ | いい歌、出来ました! |
ティポ | デビュー間違いなしだねー! |
ミラ | なんだったのだ…あれは… |
ジュード | エリーゼの趣味…というか…特技…というか… |
ミラ | ふむ…確か、以前本で読んだぞ… |
ミラ | 思春期の女の子の心はそれはとても複雑なものなのだ、と… |
ジュード | そ…そういうものなのかな…っと、 |
ジュード | わああああああああ!!! |
| ドシン!! |
ジュード | いててて…。またコケちゃったよ… |
ミラ | あながち間違ってはいなさそうだな、あの歌… |
ミラ | エリーゼソング、おそるべし、といったところか |
ずっと一緒にいてね | scene1 |
ミラ | 始まりの力、手の内に!我が標となり、こじ開けろっ! |
ミラ | スプリームエレメンツ!! |
| ギャアアアアアアアアアアア!! |
| |
ミラ | ふぅ…。これで最後か… |
エリーゼ | すごい…。ミラ…、かっこいい…!! |
ミラ | そうか?ありがとう、エリーゼ。お前の術も、役に立ったぞ |
エリーゼ | ミラは強くて、美人だし、大人の女って感じがして…それに… |
ティポ | バリボーだもんねー!!エリーと違ってー |
エリーゼ | ティ…ティポ!! |
ミラ | そんな事を気にしていたのか。エリーゼは |
エリーゼ | う…でも、ミラみたいな大人の女性は…素敵だと思います… |
アルヴィン | エリーゼだって、あと十年もたったらいい女になるよ |
ティポ | だってー!やったね、エリー!! |
エリーゼ | 本当…ですか…? |
ローエン | 今は少女としても十分お美しいですが |
ローエン | あと数年もたてば、女性としての魅力が磨かれて、今とは違った美しさになりますよ |
エリーゼ | そ…そうですか…。嬉しい、…です |
エリーゼ | みんなの未来…、例えば十年後とか、どうなっているんでしょうか |
アルヴィン | …んー、俺はそうだな、今と変わらない生活をしてるかな |
ミラ | 私はいまと変わらず、人と精霊を守る使命を全うしているだろう |
ローエン | 私は、まだまだ現役で頑張っていたいですね |
ティポ | エリーも立派に成長してるといいねー! |
ティポ | ミラ君みたいな、バリボーなバディーの持ち主に… |
ティポ | そうそう、あいつみたいに─! |
エリーゼ | ま…魔物です! |
ずっと一緒にいてね | scene2 |
ティポ | いきなりの魔物でビックリしたねー! |
ミラ | ああ。しかし、咄嗟に対応できたのが功を奏したな |
ローエン | そうですね。誰も怪我をしなくて何よりです |
エリーゼ | ミラが素早く応戦してくれたお蔭ですね |
ティポ | うんー!バリボーだし、強いし、ミラ君、サイキョー! |
ミラ | エリーゼの支援があったからこそ上手く応戦できたのだ。礼を言うぞ |
ミラ | エリーゼも随分と腕をあげたようだ。この調子で成長すれば、数年後、目を見張るものがあるだろう |
エリーゼ | ほ…本当ですか? |
エリーゼ | わたし…頑張ります |
エリーゼ | 強くなるために…!素敵な女性になるために…!! |
アルヴィン | あ、エリーゼ! |
アルヴィン | 一人でどこ行くつもりだ?!そっちは魔物だらけだぞ! |
ずっと一緒にいてね | scene3 |
アルヴィン | たくっ、びっくりしたぜ。いきなり走り出して魔物をガンガンやっつけ始めるんだからよ |
エリーゼ | ごめんなさい…。ミラを見習わなくちゃ、と思って… |
エリーゼ | いてもたってもいられなくなって、ついー… |
アルヴィン | そういえば、さっきの話の続きだけど |
エリーゼ | …さっきの続き、ですか? |
アルヴィン | そうそう、十年後どうのって話さ |
アルヴィン | エリーゼ自身は十年後、自分がどうなってるって思うんだ? |
エリーゼ | わたしですか…十年後… |
エリーゼ | 今より背が伸びて…、もっと強くなって… |
エリーゼ | 素敵な女性になっていたい…です |
ティポ | 大人の女だねー、エリー! |
エリーゼ | な…なれますか…? |
ティポ | 大丈夫、エリーにはぼくがついてるからー! |
エリーゼ | 本当ですか?ティポも応援してくれます? |
ティポ | うん、応援するよー!エリーのそばで |
ティポ | 十年後も、二十年後も、三十年後も、ずっとずっと一緒にいるよー! |
エリーゼ | ありがとう、ティポ |
エリーゼ | ずっとずっと一緒にいて応援して下さいね |
アルヴィン | 美しき友情だね |
ローエン | 私も、よければお供させていただきます |
ミラ | 私だって、ずっとついているぞ。五十年後も、百年後も! |
エリーゼ | みんな…ありがとうございます! |
Name | Dialogue |
自慢のカラダ | scene1 |
アルヴィン | いい天気だなー。青い海、白い砂浜、眺めも最高だ。自然とは素晴らしいね |
アルヴィン | さて、早速ひと泳ぎ… |
ジュード | アルヴィン!ここには遊びに来たんじゃないんだよ |
アルヴィン | 魔物退治、だろ?はいはい、ちゃーんとわかってるよ |
ローエン | 私もお手伝いさせていただきます |
アルヴィン | とは言ったものの…何だよ。みんな普通に海水浴を楽しんでるじゃねぇか |
アルヴィン | こんな平和な海の、一体どこに魔物がいるっていうのかねー? |
ジュード | 確かに…何か平和そのものって感じだね… |
ローエン | 皆さん楽しそうですねぇ |
アルヴィン | ジュード、とりあえず、今は大丈夫そうだから… |
ジュード | だから? |
アルヴィン | ちょっとだけ、俺達も海水浴を楽しもうぜ、な? |
ジュード | ちょっとアルヴィン!? |
アルヴィン | なぁに、大丈夫だって。すぐに戻るさ |
ジュード | あぁ…行っちゃった… |
ローエン | まあ大丈夫でしょう。私もジュードさんもいますし |
ジュード | …そうだね |
アルヴィン | よう、お二人さん。調子はどうだ? |
ジュード | おかえり、アルヴィン。海は楽しかった? |
アルヴィン | いやージュード君、なかなかいい海だったよ |
ローエン | そのウェットスーツもよくお似合いですね |
ジュード | うん、すごく似合ってるよ!それにしても… |
ジュード | アルヴィンって体格いいよね |
アルヴィン | ん? |
ローエン | 本当ですね。その引き締まった筋肉、厚い胸板…男の私でも、惚れ惚れ致します |
アルヴィン | そうか?自分ではそんなに意識した事はないけどな |
ジュード | …と言いつつバッチリポーズ決めるんだね |
アルヴィン | ったりめーだろー! |
アルヴィン | ジュードだって、なろうと思えばなれるさ |
アルヴィン | トレーニングしたり、あとはそうだな…魔物退治!要は、身体を鍛えりゃいい |
アルヴィン | そうすれば、ほーら、お前もこんな身体に… |
ジュード | ほ、本当かな… |
ローエン | ほっほっほ。若さが羨ましいですね。私も昔は、なかなかのものだったのですが… |
| |
| きゃーっ! |
ジュード | あれは…魔物!?大変だ、早く助けないと! |
ローエン | 私も行きましょう |
アルヴィン | お、おい!ちょっと待ってくれ! |
自慢のカラダ | scene2 |
ジュード | …ふぅ、何とか倒せたね |
ローエン | 危ないところでした |
ジュード | …あれ?そういえばアルヴィンはどこに行ったんだろう? |
ジュード | あのウェットスーツ、水に濡れてたしかなり戦いづらそうだったけど… |
アルヴィン | おーい! |
ジュード | アルヴィン!どこにいってたの? |
アルヴィン | ちょっと着替えに、さ。さすがにウェットスーツを着たまま戦うのはきつくてな |
ジュード | 確かにそうだね… |
ジュード | 無事魔物は退治できたからよかったけど、ちゃんと戦いなれた服装じゃないと駄目だね |
アルヴィン | だな。気をつけるよ |
ジュード | …僕ももっと強くなるために頑張ってみようかな。トレーニング |
ジュード | アルヴィンみたいな身体になるのは時間がかかりそうだけど |
アルヴィン | お、いい心がけだ。女にもモテるぞー♪ |
ジュード | そ、そんなつもりじゃ…強くなるためだってば! |
ローエン | トレーニング、ですか。ジジイには少々厳しいですね… |
アルヴィン | さっきの戦いっぷりだ、ローエンならまだまだやれるさ。頑張れよ |
| |
アルヴィン | ジュードのやつ、あれから毎日トレーニングに励んでるって話だが── |
アルヴィン | …さて、ちょっと冷やかしにでもいってみるか |
| |
アルヴィン | お、あれかな? |
アルヴィン | 眩しくてよく見えないが…なかなかハードに頑張ってるな |
アルヴィン | ん?まさかあれは!? |
ローエン | ふっ!ふっ!ふっ! |
アルヴィン | ロ、ローエン!?何やってんだ!?こんなところで… |
ローエン | これはこれはアルヴィンさん。先日の一件で、私も昔を思い出しましてね |
ローエン | もう一度、あの頃の肉体を取り戻すべく鍛え直そうかと思った次第です |
アルヴィン | そ、そっか… |
アルヴィン | でもまあ、あんま無理するなよ。その…もういい歳なんだからさ |
ローエン | ご心配には及びません。私もまだまだやれそうですよ! |
ローエン | ふっ!ふっ!ふっ! |
幻のカニ | scene1 |
アルヴィン | 今日もいい天気だな、エリーゼ。海は青いしさ、夏真っ盛りって感じだな |
ティポ | あづいよー!とけちゃうよー! |
エリーゼ | … |
アルヴィン | どうした?海のほうを見つめて何かあったのか? |
エリーゼ | いえ、その… |
エリーゼ | カニが… |
アルヴィン | カニ? |
ティポ | ローエン君が言ってたカニの話を思い出してるんだよねー |
エリーゼ | はい、ローエンが言ってたんです。ここの海ではとても美味しいカニが獲れるって… |
アルヴィン | へぇ…相変わらずあのじいさんは物知りだな |
エリーゼ | この時季にしか獲れないらしいです。でも、あまり姿を見る事がないから幻のカニって呼ばれてるそうです |
ティポ | マボロシのカニー!おいしそー! |
アルヴィン | ほぉ、気になるねぇ。…で、エリーゼ姫はそのカニが気になってる、と? |
エリーゼ | …はい。こうして眺めていたら、ひょっこりこの辺りに顔出すんじゃないかと思って… |
アルヴィン | そんな簡単に見つかるようじゃ「普通のカニ」になっちまうぜ |
エリーゼ | 確かに、そうかもしれないですが… |
エリーゼ | …… |
アルヴィン | …エリーゼ、そのカニの見た目、わかるのか? |
エリーゼ | あ…はい、ローエンからもらった写真があります |
アルヴィン | ふむふむ、なるほど。大層な通称のわりに見た目はアレだが… |
アルヴィン | …まあ、こういうのは大抵、見た目が悪いやつほど美味かったりするもんだしな |
アルヴィン | …よし、エリーゼ |
アルヴィン | その幻のカニ、俺が探してきてやるよ |
エリーゼ | 本当ですか!? |
ティポ | さすがアルヴィン君!サイコー! |
アルヴィン | ああ、でも見つかる保証はないぞ |
アルヴィン | まあ、食えたらラッキーくらいに思って待っててくれな |
エリーゼ | でも…アルヴィン…泳ぎは得意なんですか…? |
アルヴィン | おいおいこれでも泳ぎは得意な方なんだぜ? |
アルヴィン | 着替えてくるから、お行儀良くして持ってろよ。お姫様 |
エリーゼ | あ、アルヴィン… |
アルヴィン | どうよ?エリーゼ姫 |
エリーゼ | えっと…その…何というか |
ティポ | 本当に泳ぎが得意な人みたいー! |
アルヴィン | だから、得意そうに見えるじゃなくて得意なんだよ |
アルヴィン | まぁ、とりあえず行ってくるからいい子にしとくんだぞ。じゃあな |
幻のカニ | scene2 |
アルヴィン | ふぅー、いないねぇ。まあ希少なカニだ、そう簡単に見つかるわけねぇか |
アルヴィン | でも、こんなに探してんだからそろそろちょっとくらい姿見せてくれてもいいんじゃねーの? |
アルヴィン | あまり期待するなと言ったものの…ティポのやつがうるさいんだろうな |
アルヴィン | よし、休憩終わり!もういっちょ探すか |
| |
アルヴィン | わざわざ着替えてまで潜ったってのに結局1匹も捕まえられなかったぜ… |
アルヴィン | これでまた嘘つき呼ばわりされるな。大人はつらいよ、まったく |
アルヴィン | …と、何だこのとてつもなく美味そうな匂いは… |
アルヴィン | あれは…エリーゼ…?横にいるのはミラか?一体何をやってるんだ? |
アルヴィン | おーい |
エリーゼ | あ、アルヴィン… |
ティポ | アルヴィン君ー遅いよー! |
アルヴィン | エリーゼ…実は、その…カニの事なんだが──… |
アルヴィン | って!ちょ、ちょっと待て!それはまさか… |
ミラ | む、これか?この海で獲れる幻のカニだが…どうした? |
アルヴィン | な、なぜそれがここにあるんだ!? |
ミラ | エリーゼが見たがっていたからな。私が獲ってきたんだ。それがどうかしたのか? |
アルヴィン | 「どうかしたのか?」ってさらっと言ってる場合か! |
アルヴィン | 俺もさっきまで海でずーっと探してたのに1匹も見つからなかったんだぜ! |
ミラ | 精霊達が教えてくれたのだ |
アルヴィン | おいっ!そんなズルが許されるのか! |
ミラ | そうなのか、それはズルをした事になるのか…? |
ティポ | さすがミラ君ー!カッコイイー! |
ティポ | アルヴィン君ー!カッコわるいー! |
アルヴィン | チッ…!!もういいよ… |
エリーゼ | 駄目ですよ、ティポ。そんな事言ったら |
エリーゼ | アルヴィンもありがとうございます |
エリーゼ | アルヴィンも一緒にどうですか?美味しいですよ |
アルヴィン | はぁ、子どもにまで気を使わせちまうとは… |
エリーゼ | 違います。ミラがみんなで食べようって持ってきてくれたんですよ |
ティポ | 幻のカニー!チョーおいしいよー! |
エリーゼ | それに、一人で食べるよりもみんなで食べたほうが美味しいってローエンも言ってました |
アルヴィン | お前ら… |
アルヴィン | …わかった。ありがたくいただくよ |
アルヴィン | …って、あれ?どこにあるんだ?幻のカニ… |
ミラ | あぁ、幻のカニか |
ミラ | すまない、あまりの美味しさに全部食べてしまったところだ |
アルヴィン | なっ…! |
アルヴィン | ガクっ… |
| |
アルヴィン | あーあ…俺、何やってんだろうな |
アルヴィン | …… |
ローエン | アルヴィンさんお悩みですかな…? |
アルヴィン | ローエンか。あぁ……いや、何でもないさ |
ローエン | ほっほ、そうですか… |
アルヴィン | …… |
ローエン | …… |
アルヴィン | …… |
アルヴィン | なぁ、ローエン… |
ローエン | …… |
アルヴィン | 今日は、潮風が目に染みるな |
ローエン | …… |
ローエン | アルヴィンさん… |
Name | Dialogue |
夏の浜辺は危険がいっぱい | scene1 |
ヒスイ | 夏の海ってのはやっぱいいよな。太陽が眩しいぜ |
ヒスイ | そしてコハク…お前は太陽以上に輝いてるぞ |
コハク | お兄ちゃん、何か言った? |
ヒスイ | いや、何でもねぇよ |
ヒスイ | それにしても夏の海は危険な香りがプンプンしやがる |
ヒスイ | 不埒なやつらに、危険な魔物…。コハクが心配だぜ |
ヒスイ | 浜辺の見回りでもするか |
コハク | お兄ちゃんたら海に来たのに見回りだなんて |
ヒスイ | …どいつもこいつも際どい水着ばっかり着やがって…目のやり場に困るじゃねーか… |
コハク | お兄ちゃん!どこ見てるの!?鼻の下伸びてない? |
ヒスイ | わ、悪いやつがいないか見てるだけだ! |
コハク | !! |
ヒスイ | ん?どうした?コハク |
コハク | お兄ちゃん…あれ! |
ヒスイ | なっ!何だあれは!? |
ヒスイ | 見るからに怪しいやつめ!おい!お前! |
??? | ? |
ヒスイ | おい!お前何者だ! |
??? | 主より発行されたオリジナル識別コードは…クンツァイト |
クンツァイト | 何か用か? |
ヒスイ | 「用か?」じゃねーよ!お前、何者だ!? |
ヒスイ | この暑い浜辺で、何だその恰好は!? |
クンツァイト | 自分はこの砂浜の警護にあたっている。不審な対象物が現れれば即刻排除する |
ヒスイ | 自分が一番不審だろうが… |
ヒスイ | 大体、この暑さでその装備はねーだろ?敵にやられる前に倒れちまうぞ |
ヒスイ | 見せてやるよ!夏の服装とはこういうものだってのをよ! |
ヒスイ | どうだ、夏といえばこれだろう! |
クンツァイト | … |
ヒスイ | な、何とか言えよ… |
クンツァイト | !! |
ヒスイ | な、何だ? |
クンツァイト | 敵勢力を視認排除行動を開始する |
コハク | お兄ちゃん!あそこ! |
ヒスイ | 招かれざる魔物のお出ましか! |
夏の浜辺は危険がいっぱい | scene2 |
ヒスイ | よし!魔物がいなくなったぜ |
ヒスイ | しかし、この服装だと何となく調子狂うな…。いつものに戻すか |
ヒスイ | それにしてもお前なかなかやるじゃねえか。すげー技使うんだな |
クンツァイト | … |
コハク | ねぇお兄ちゃんこの人悪い人じゃないんじゃない? |
コハク | 敵ならもう攻撃してきてるはずだよ |
ヒスイ | …それもそうか |
ヒスイ | おいお前!今回は見逃してやる!妹に礼を言うんだな |
ヒスイ | しっかし変なやつだな |
ヒスイ | お前一人かよ? |
クンツァイト | いや、仲間がいる |
ヒスイ | ほう。その仲間もそんな恰好しているのか? |
クンツァイト | もっと身軽な恰好をしている |
ヒスイ | だろうな。お前みたいなやつが何人もいたら不気味で仕方ねえぜ |
クンツァイト | 対象物接近中… |
コハク | 向こうの空から何かが来るよ!お兄ちゃん! |
ヒスイ | !!!何だあれは!?魔物か!? |
??? | 待たせたな、クンツァイト |
ヒスイ | うっ…また変なのが来やがった |
??? | 変なのとは失礼な。私はカルセドニー。お前は? |
ヒスイ | 俺はヒスイ・ハーツだ! |
ヒスイ | こっちは妹のコハク砂浜の見回り中だ! |
カルセドニー | そうか。我々も砂浜の警護をするよう命を受けている |
クンツァイト | 彼らとともに敵勢力を排除した |
カルセドニー | そうか、それはすまなかったな |
ヒスイ | 別にいいんだが… |
ヒスイ | ていうか、どこが身軽なんだ!?重装備じゃねえか!暑くねぇのかよ! |
カルセドニー | …暑い |
ヒスイ | だったら脱げよ! |
カルセドニー | これは正装だ。任務中に脱ぐなど許されん |
ヒスイ | そうかよ… |
コハク | この人、何だかつらそうね… |
カルセドニー | とにかく…あとは我々に…ま…か…せ…て… |
| バタッ! |
コハク | 倒れちゃったよ!暑さでやられちゃったんだね |
ヒスイ | おい!おい!しっかりしろ!…くっ、お、重い… |
ヒスイ | あーあ、颯爽と登場してこのザマかよ… |
ヒスイ | やっぱり、夏の浜辺には危険がつきものだな |
ドキドキ海開き! | scene1 |
コハク | …って事で、明日の予定はわかった? |
シング、ヒスイ | おう! |
コハク | ほんとに?じゃあ、明日はどこに集合? |
コハク | …シング! |
シング | シーブル村にある大きなヤシの木の下! |
コハク | …正解! |
コハク | じゃあ、明日持ってくる物は?…これはお兄ちゃん! |
ヒスイ | 浮き輪と、濡れてもいい服装と、ゴーグルだ! |
コハク | 正解! |
コハク | 浮き輪と、濡れてもいい服装と、ゴーグルと、味噌! |
コハク | はい、復唱! |
ヒスイ | み…味噌はお前だけじゃ… |
コハク | 味噌は何につけても美味しいの!わかった? |
コハク | じゃあそういう事で… |
コハク | 今日はこれで解散! |
シング | コハク、やけに張り切ってたね |
ヒスイ | 俺達は海辺に住んでいるとはいえ、こないだまでは水温が低かったからな |
ヒスイ | 温かくなって、ようやく海開きが出来るってわけだ。…まぁ俺は海には入らねぇけど |
シング | そうだよね。オレも早く帰って水着を用意しないと… |
シング | …水着かぁ… |
| |
シング | コハクの水着姿…きっとかわいいんだろうな… |
シング | スラリと長く伸びた足… |
ヒスイ | 腰までのびた艶やかな黒髪…、日焼け知らずの白い肌… |
| |
ヒスイ | …って、お前!!人の妹で変な想像をするな!! |
シング | え…最後のはヒスイが… |
ヒスイ | 言っとくがな、ウチの妹に手ェ出したら・・・ |
ヒスイ | 殺すからな |
シング | え… |
ヒスイ | コハクと俺は、小さい頃に身寄りを亡くして以来、ずっと支え合って生きてきたんだ |
ヒスイ | コハクと俺は強い絆で結ばれてるんだ!コハクと俺は… |
| |
コハク | お兄ちゃん!見てみて、かわいい貝だよ |
コハク | お兄ちゃん!あっちに大きなカニがいたよ!二人で倒しに行こうよ! |
コハク | お兄ちゃん… |
コハク | お兄ちゃん… |
| …スイ……ヒスイ… |
| |
シング | ヒスイ!!オイ、どうしたんだ!! |
ヒスイ | …っは! |
シング | さっきから呼んでたのにまったく返事がなくて心配したよ… |
ヒスイ | …いいところだったのに…邪魔しやがって!! |
シング | な、何怒ってるんだよ…!? |
シング | そんな事より、ヒスイの意識がない間に |
シング | 魔物が集まってきてるんだ…! |
ヒスイ | …何…!? |
ヒスイ | 海開きを楽しみにしているコハクのために、魔物を一掃するぞ…!! |
ドキドキ海開き! | scene2 |
ヒスイ | はぁ…、はぁ…。これで魔物は全て片付けたな… |
シング | あぁ…、これで安心して海へ行けるな |
ヒスイ | コハク…、兄ちゃんやったぞ… |
| |
ヒスイ | ふっ…。この日をどれだけ待ちわびた事か── |
ヒスイ | 波打ち際ではしゃぐコハク…さぞかし可愛いだろうぜ… |
シング | あれ?ヒスイ、もう来てたんだ |
ヒスイ | な…なんだ…シング…。お前、こんなに浮かれた格好を… |
シング | いや…だって水着ってこれしか… |
コハク | あ、二人とも!先に来てたんだ!! |
ヒスイ、シング | コハク!!! |
ヒスイ | あれ…コハク…。お前…なんで服… |
コハク | え、服? |
シング | そうだよ!なんで水着じゃ… |
コハク | え?わたし、ちゃんと「濡れてもいい服装」で来たよ? |
コハク | なんでシング達はそんな恰好なの…? |
シング | え…だって…「濡れてもいい服装」って水着じゃ… |
ヒスイ | そうだ!!今日は海で泳ぐために集まったんじゃ… |
コハク | 何言ってるの?みんなが海で遊べるように今日は海岸の大掃除だよ! |
コハク | そんな怪我するような恰好はダメだから、ちゃんと着替えて!! |
| |
ヒスイ | なんだ…海開きじゃなかったのか… |
シング | 楽しみにしてたのにな…コハクの水着姿… |
ヒスイ | お前勝手にコハクの水着姿を想像してんじゃねぇ!殺すぞ! |
コハク | 二人とも、ちゃんとゴミ拾いしてる?私の名前が聞こえたような気もしたけど… |
シング、ヒスイ | いや、なんでもない!! |
コハク | そう?じゃあ、引き続き、ガンガン働いてねー! |
シング、ヒスイ | おう!! |
シング、ヒスイ | … |
シング、ヒスイ | …はぁ… |
Name | Dialogue |
俺さまの夏 | scene1 |
ゼロス | ふんふ〜ん♪ |
ゼロス | かぁ〜、夏はいいねぇ♪なんたって、女の子が薄着になって… |
ゼロス | お!かわい子ちゃん発見! |
ゼロス | あ!あっちにもダイナマイトボディ…! |
リフィル | あら、ゼロスずいぶん楽しそうじゃない |
ゼロス | げっ!リフィルさま…! |
リフィル | ちょうどよかったわゼロス。あなたに頼みたい事があるの |
リフィル | 実は、この先を行ったところにある海の岩場に、謎の壁画があるって噂を耳にしてね |
リフィル | そこに──… |
ゼロス | 待った待った!俺さまは絶対行かねぇぞ! |
ゼロス | どうしてこの俺さまがそんな眉唾な噂のところにわざわざ行かなきゃなんねーわけ… |
リフィル | … |
ゼロス | む…いや、待てよ… |
ゼロス | … |
ゼロス | 海って言ったよな… |
ゼロス | それならお易い御用だぜ!俺さまに任せてくれ! |
リフィル | 急に態度が変わったわね…。…とにかく助かるわ |
リフィル | では、行きましょうか |
ゼロス | おう!しゅっぱーつ! |
| |
リフィル | おかしいわね…確か、この辺りのはずなんだけど…岩場ってどこかしら |
リフィル | ゼロス何か見つけたら教えてちょうだい |
ゼロス | …あ、ああ |
リフィル | もう少し向こうかしら |
リフィル | ねぇ、ゼロス。もう少し奥の方を見て回りたいのだけど… |
リフィル | ちょっと、聞いてるの?って… |
リフィル | ゼロス…? |
ゼロス | は〜い、そこのクールなキミ〜俺さまの熱い眼差しで日焼けしてみない? |
水着の女の子 | くすくすなに、この人おもしろい〜 |
ゼロス | お、そこのデカメロンちゃんも俺さまと一緒に──… |
海水浴場の客 | 大変だ!魔物が出たぞ! |
水着の女の子 | きゃーっ!! |
ゼロス | ちょっ…待ってくれ!俺さまの子猫ちゃん! |
ゼロス | 行ってしまった…あれ?あの魔物… |
ゼロス | こっちに…向かって…くる!? |
俺さまの夏 | scene2 |
ゼロス | はぁ…。あの美女達…好感触だったのによ… |
ゼロス | 用意してきた服も魔物のせいですっかり汚れちまったし |
ゼロス | ったく、海水で洗っても全然落ちやしねぇ |
ゼロス | せっかく魔物も追い払ったってのに誰も俺さまの事なんか見てねぇ。はぁ… |
リフィル | ちょっとゼロス!こんなところにいたの! |
ゼロス | あぁ?なんだリフィルさま… |
リフィル | あら…えらく元気がないわね。何があったの? |
ゼロス | …聞かないでくれ…。俺さまの夏は終わったのさ… |
ゼロス | あぁ、男女の関係はまるであの寄せては返す波のようだぜ… |
リフィル | なに馬鹿な事言ってるの?それよりさっさと帰るわよ |
ゼロス | あれ?もう用事は済んだのかい?確か壁画がどうとかって… |
リフィル | あぁ、あれね。地元の人に聞いたんだけどただの落書きらしいわ |
リフィル | どこかの馬鹿が面白がって謎の壁画が…って噂を振りまいてたみたい |
リフィル | と、いう事で帰るわよ!ほら |
ゼロス | …とほほ |
| |
リフィル | ふぅ、やっと着いたわね。とんだ無駄足だったわ |
ゼロス | あぁ〜疲れた〜ほんと、さんざんだったぜ |
リフィル | ん?なにかしら?あんなところに女の子が群がってるわ |
ゼロス | なに!!!!! |
ゼロス | 本当だ!なんだこのパラダイスは…! |
ゼロス | さては、海での俺さまの活躍を聞きつけたファン達が… |
ゼロス | あぁ、そうだ俺さまの夏はこれからなんだ! |
ゼロス | 神さまありがとう!魔物よ、ありがとう! |
リフィル | … |
女の子1 | きゃあ!可愛い!ジーニアスくん、こっち向いてー |
女の子2 | まだ小さいのにあんな魔物倒しちゃうなんて素敵♪ |
ジーニアス | いや、僕はただ…。こんなところに魔物がいたら街のみんなが危ないと思って… |
女の子1 | きゃーーー!可愛い!小さな英雄ね持って帰りたいわ |
女の子2 | ちょっとアンタ!ジーニアスくんは私の王子様よ慣れ慣れしくしないでくれる? |
| キャッキャッ |
ゼロス | … |
ゼロス | ジーニアスが魔物を倒した英雄…? |
ゼロス | 私の…王子…様…? |
ゼロス | 俺さまだって魔物を倒したのに…この扱いの違いって… |
ゼロス | …… |
ゼロス | ………… |
ゼロス | !!!!! |
リフィル | … |
| |
ゼロス | はぁ、はぁ… |
ゼロス | 海のバカヤロー! |
ゼロス | 夏のバカヤロー! |
ゼロス | …はぁ、はぁ |
ゼロス | 俺さまのバカヤロー!!!! |
俺さまの夏2 | scene1 |
ゼロス | この前はジーニアスにおいしいところ持っていかれたが… |
ゼロス | 俺さまの夏はまだまだこれからだ! |
ゼロス | 諦めないぞー! |
ゼロス | 今日もビーチで待っている子猫ちゃん達に俺さまの愛を届けに行かねば! |
ゼロス | 待っててねー!可愛い子猫ちゃん達ー! |
ゼロス | よーし早速ビーチに繰り出すか! |
| |
ゼロス | いやー、しかしいつ来てもいい眺めだねぇ |
ゼロス | 右を見ても左を見ても…パラダイス! |
ゼロス | よーしっ!まずはあのコから… |
??? | ゼロスー! |
ゼロス | し、しいな!? |
ゼロス | 何してるんだ?こんなところで… |
しいな | あんたに用があるんだよ。ちょっと来ておくれよ |
ゼロス | だめだめー! |
ゼロス | 俺さまちょーっと忙しいんだよね。お取込み中ってやつ |
ゼロス | ていうか、ここはビーチだぞ!なんでお前は水着じゃないんだよ!? |
ゼロス | せっかく立派なメロンちゃんを持ってるんだ |
ゼロス | ここは隠さずにこの晴れ晴れとした空の下でお披露目するところでしょーよー |
しいな | ったく、このアホ神子は… |
しいな | つべこべ言わず来ればいいんだよ! |
ゼロス | いーや断る! |
ゼロス | 俺さまは今忙しいんだ。水着姿の子猫ちゃんのお相手で―― |
ゼロス | …いててててっ! |
しいな | 黙ってついてきな! |
ゼロス | い、いてぇー!おい!耳を引っ張るんじゃねーよ! |
ゼロス | ぐあぁ!ちぎれるー! |
ゼロス | あいたたた…ったく、耳がちぎれちまうとこだぜ… |
ゼロス | 水着の子猫ちゃん達が遥か彼方に… |
ゼロス | あーあ、ついてねぇぜ… |
ゼロス | それにしても…おい、しいな!一体どこへ行くんだ? |
しいな | あっち側の浜さ |
ゼロス | 浜…ビーチ… |
ゼロス | って事は、そっちにも水着ギャルがわんさか!? |
ゼロス | …でひゃひゃひゃ! |
ゼロス | よーし、待ってろよ!俺さまの可愛い可愛い子猫ちゃん♪ |
しいな | はぁ… |
俺さまの夏2 | scene2 |
ゼロス | やっと着いたか… |
ゼロス | …と、どれどれ。俺さまの子猫ちゃん達~? |
??? | あ、ゼロスー! |
ゼロス | お、コレットちゃんじゃねーか!こんなところで何してるんだ? |
しいな | はいはい、お喋りは後だよ |
しいな | ほらゼロス、さっさとこれに着替えてきな! |
ゼロス | え?着替える?何の話だよ? |
コレット | えへへ。とっておきのお仕事だよ♪ |
ゼロス | え、ええ!?状況が飲み込めないんだけど… |
ゼロス | 俺さま、どーなるの!? |
| カシャ、カシャ… |
ゼロス | しゃ、写真!?おい…これ、一体何の… |
しいな | いいから!ほら、もっと笑いな! |
ゼロス | こ、こんな感じか? |
コレット | すごいね、ゼロス!本物のモデルさんみたい! |
ゼロス | そうか?じゃあ今度はこんな感じで… |
しいな | いいじゃないか、その調子だよ。なかなか様になるもんだねぇ |
ゼロス | だろだろ~?他にもして欲しいポーズがあればどんどん言ってくれよ~♪ |
| |
コレット | いいのが撮れたね! |
しいな | ああ、想像以上のデキだよ |
ゼロス | …疲れたぜ |
ゼロス | なあ、さっきの俺さまの写真、一体何に使うんだ? |
コレット | じゃーん、あれだよ! |
ゼロス | …あれは、海の家? |
コレット | そだよ!みんなでやろってロイドがね |
しいな | あんたも売り子としてしっかりと働いてもらうからね! |
ゼロス | あ…俺さま急用が――… |
コレット | …え、そうなの? |
しいな | へえ~、海の家といえば水着ギャル… |
しいな | あんたのお望みのメロンちゃんがわんさか来るかもしれないのに…残念だねぇ? |
ゼロス | 水着ギャル…メロン… |
ゼロス | のったー!! |
しいな | ふふ、しっかりと働くんだよ |
しいな | あ、そうそう。さっきの写真は、宣伝用のポスターに使うからね |
ゼロス | 宣伝用のポスター? |
しいな | 客寄せ用のポスターさ。運がよければ、あんたの写真を見たセクシーなメロンちゃんが――… |
ゼロス | 俺さま目当てのメロンちゃん…! |
ゼロス | く~っ、開店が待ち遠しいぜ!! |
ゼロス | さーて、今日はどのコに… |
ゼロス | む、あれは… |
水着ギャル1 | あ、このポスター!ねえ知ってる?この海の家、もうすぐオープンなんだって! |
水着ギャル2 | そうなんだ…てか、え!!この人私のタイプかも…! |
水着ギャル2 | オープンしたら絶対行こうね♪ |
ゼロス | あれは…あの時のポスターか…! |
ゼロス | 水着ギャルが俺さまを見て…うひゃひゃひゃ♪ |
ゼロス | さすが俺さま、しいなの言った通り見事子猫ちゃんのハートを射止めるとは――… |
ゼロス | って、…ん!? |
ゼロス | おいおいこのポスター、ロイドしか写ってねえじゃねーか! |
ゼロス | そりゃね……ん!? |
ゼロス | あ…よく見たら後ろの方でこんなに小さく… |
ゼロス | ひ、酷すぎる… |
ゼロス | …… |
ゼロス | ていうか…もはや俺さま…いらなくね? |
Name | Dialogue |
陛下からの贈り物 | scene1 |
ジェイド | お呼びでしょうか、陛下 |
ガイアス | 大した話ではないのだが |
ガイアス | 先日の遠征時に立ち寄った村でこれを渡されてな |
ジェイド | これは…浴衣、ですか |
ガイアス | ああ。数ある浴衣の中でも指折りの一級品と言っていた。お前が使うといい |
ジェイド | それほどまでに貴重なものなら陛下ご自身でお召しになった方がよろしいのではないですか? |
ガイアス | 俺は王という立場ゆえ、それを着る機会を作れそうもない |
ガイアス | 浴衣も着てもらってこそ本望だろう |
ジェイド | …そうですか |
ジェイド | では、お言葉に甘えてありがたく頂戴致します |
ガイアス | 雪国である我が国ではもともと着る機会が少ないかもしれないがな |
ジェイド | 確かにそうですね |
ジェイド | ですが、せっかくの貴重な賜り物です。なんとか機会を探してみますよ |
| |
ジェイド | しかし浴衣とはまた懐かしい。最後に着たのは一体いつのことやら思い出せませんね |
ジェイド | 陛下にはああ言ったものの、実際、そうそう機会があるとも思えませんし |
ジェイド | せめて試着くらいはしておくとしましょうか |
| |
ジェイド | …… |
| |
ジェイド | ふむ、少々心許ない気もしますが、身軽で、これはこれで軍服にはないよさがありますね |
ジェイド | …おや?なんだか外が騒がしいですね… |
??? | 大佐!いますか、大佐~! |
ジェイド | …その声はアニスですか。一体何の騒ぎです |
アニス | はぅわ!何ですかその恰好!? |
ジェイド | 見ての通り、浴衣ですよ。陛下に頂きましてね |
ジェイド | それより、外が騒がしいようですが |
アニス | そ、そうでした!街の外で魔物が暴れてるんです! |
ジェイド | 被害と、状況は? |
アニス | ぎりぎりのところで兵士達が頑張って食い止めてるんですけど… |
アニス | 侵入してくるのも時間の問題かなーって… |
ジェイド | …やれやれ |
ジェイド | 仕方ありませんね、私も行きましょう |
アニス | むむむ… |
アニス | でも、大佐!雪空の中その恰好で行くんですか?なんか凍えちゃいそうですよ? |
ジェイド | 勿論着替えて行きますよ。アニス、先に現場へ向かって応援を。頼みましたよ |
アニス | 分かりました!大佐も早く来てくださいよー! |
陛下からの贈り物 | scene2 |
ジェイド | どうやら退治できたようですね。少々厄介な魔物でしたが |
ジェイド | アニスもいい戦いっぷりでした。助かりましたよ |
アニス | えへへ。アニスちゃん、頑張っちゃいました! |
アニス | 大佐は、やっぱり軍服の方が大佐って感じがしますねー |
ジェイド | おや、そうですか? |
ジェイド | それなりに浴衣も悪くないと思っていたんですがねぇ |
ア・ジュール兵 | 大佐!状況を報告いたします |
ア・ジュール兵 | 魔物は殲滅、負傷者は多数ですが死亡者はおりません!国民への被害もありません! |
ジェイド | よろしい |
アニス | ちょっと思ったんですけど、今回の件、警備が手薄だったんじゃないですか? |
ジェイド | ふむ、確かにそうかもしれません |
ジェイド | 少数でも務まるよう、慎重に選抜した兵で編成したつもりでしたが… |
アニス | あのー大佐、目が怖いんですけど… |
| |
ジェイド | 失礼します、陛下 |
ガイアス | どうした? |
ジェイド | はい、先ほど街の外に魔物が現れました |
ジェイド | 無事一掃しましたが、警備が突破されて街への侵入を許す恐れがありました |
ジェイド | 原因は戦力不足です。警備の増強を行うべきかと |
ガイアス | 兵達の統率に関してはお前に全て任せている |
ガイアス | だが、士気が落ちてきているのならば俺が直接指示を出す必要があるだろう |
ジェイド | いえ、陛下のお手を煩わせるつもりはありません |
ジェイド | 今のは単に私の失策の報告です |
ジェイド | ああ、そういえば例の浴衣ですが、改めてお礼を申し上げますよ |
ガイアス | そうか。もう袖は通したのか? |
ジェイド | ええ、勿論 |
ジェイド | さすが貴重な浴衣だけあってなかなかの着心地でした |
ジェイド | あいにく試着した途端に魔物襲撃の知らせがあったのですぐに着替えてしまいましたがね |
ジェイド | どのみち、これから部隊の再編成と兵の再教育をするのに、浴衣では都合が悪いですし |
ジェイド | また着る機会はしばらくお預けになりそうですよ |
ガイアス | ジェイド…どこか楽しそうに見えるが? |
ジェイド | おや、これは心外ですね。私は自分の職務を全うしようとしているだけですよ |
ジェイド | では失礼します |
ガイアス | ふっ、恐ろしい男だ |
大佐とお祭り | scene1 |
ジェイド | どうやら着いたようですね。これがキムラスカの首都バチカル、ですか |
ジェイド | なるほど街並みも祭りもなかなかの賑わいですね |
ジェイド | ティアの招待に応じた甲斐があったようです |
ジェイド | しかし、アニスの姿が見えませんね。もう着いていていいはずですが |
ジェイド | …まあいいでしょう |
ジェイド | それよりそろそろ目立つ軍服から着替えた方がよさそうですね |
ジェイド | ガイアス陛下から、現地で開けろと着替えの包みを渡されましたが、さて何が入っているやら… |
ジェイド | …これは…あの時の浴衣、ですか |
ジェイド | まったく、冗談なのか本気なのか、陛下らしいといえばそれまでですが… |
ジェイド | 仕方ありませんね。祭り向きということで大人しく着替えるとしましょうか |
ジェイド | ほう…色々な店がありますね。ア・ジュールにはないものがあってなかなか興味深い |
??? | おい、ジェイド! |
ジェイド | おや、ルーク。ティアも… |
ティア | 大佐、ようこそキムラスカへ |
ルーク | ほんとに来やがったんだな |
ルーク | っていうか何だ、その恰好?浴衣なんか着て… |
ジェイド | せっかく名高いキムラスカの祭りにお招きいただいたのですから、それに相応しい姿でないと失礼と思いまして |
ジェイド | ア・ジュール、キムラスカ間の交流の一環としては、いささか意外な形ではありますがね |
ジェイド | それにしても、これでも目立たない姿のつもりだったんですが、簡単に見つかってしまいました |
ジェイド | 私もまだまだですねえ |
ルーク | 目立たないって…存在感ありすぎだっつーの! |
ティア | でも確かに大佐が浴衣だなんて、何だか意外です |
ルーク | だよな、てっきり寝てても起きててもあの軍服を着てんのかと思ってたぜ |
ジェイド | はっはっは、まさか、そんなことはありませんよ |
ジェイド | あなたじゃあるまいし |
ルーク | けっ、相変わらずいけ好かないやつ |
ジェイド | そういえばアニスも来ているはずなのですが… |
ジェイド | お二人は見かけませんでしたか? |
ティア | アニスが? |
ティア | いえ、見ていません |
ティア | 捜すならお手伝いしますが… |
ジェイド | ああいえ、それには及びません。見物がてら、私が行ってきますよ |
ティア | そう…ですか。大佐がそう仰るのなら… |
| |
ジェイド | さて、どこかで魔物に襲われていなければよいのですが |
| ガサガサ |
ジェイド | おや? |
| ガルルル! |
ジェイド | やれやれ…魔物と待ち合わせた記憶はないんですがねえ |
大佐とお祭り | scene2 |
ジェイド | ふむ、浴衣で戦うというのは思った以上に動きにくいものですね |
ルーク | おいジェイド!何やってんだよ! |
ジェイド | おや、ルークどうしました? |
ルーク | どうしたじゃねえよ!お前がなかなか戻ってこねーからティアに見て来いって言われたんだよ |
ルーク | ったく!面倒かけるなっつーの! |
ジェイド | それは申し訳ありません。ちょうど魔物に出くわしたものですから |
ルーク | ったく、そんな浴衣なんか着てるからもたもたするんだろ |
ジェイド | それもそうですね。少々名残惜しい気もしますが、着替えるとしましょうか |
| |
ジェイド | やはりこちらの方が性に合ってますね。目立ってしまうのはこの際、目をつむりましょう |
ティア | おかえりなさい、大佐 |
ティア | あら…浴衣はやめたんですか? |
ジェイド | はい、お祭りには不釣合いですがやはりこちらの方がしっくりきますのでね |
ティア | それで大佐、アニスは見つかったんですか? |
ジェイド | いいえ |
ジェイド | ですが、まあアニスの事ですから、心配せずともそのうち会えるでしょう |
ルーク | なあ、思ったんだけどよ |
ルーク | ジェイドってその軍服でも全然浮いてないんじゃねぇか? |
ティア | 確かに… |
ティア | お祭りでもっと奇抜な格好をしている人もたくさんいるから軍服でも目立たないわね |
ジェイド | 一応、お二人に言っておきますが |
ジェイド | 別に私は目立ちたくて軍服を着ているわけではありませんよ? |
ティア | あ…いえ、そんな意味では… |
ティア | すみません |
ジェイド | しかし、こうしてみると確かに先ほどに比べ、浴衣以外の服装の方が増えてきているようですね |
ジェイド | 何が始まるんですか、ティア? |
ティア | ええと、すみません。私も詳しい事は… |
街の男 | おい、あんた! |
| ? |
街の男 | あんただよ、あんた。そこの軍服のにーちゃんだよ! |
ジェイド | 私…ですか? |
街の男 | そうだよ!ほら、早くしないと始まっちまうぞ! |
ジェイド | おやおや強引ですね |
ルーク | お、おい! |
ルーク | ジェイドのやつ、連れて行かれちまったぞ… |
ティア | …一体何なのかしら追いかけましょう |
ジェイド | 引かれるまま来てしまいましたが…これはまた随分と個性的な格好をした方が集まっていますね |
イベント司会者 | はーいそれでは!ただ今より!夏祭り仮装大行進をスタートします! |
ジェイド | 仮装…ですか |
ルーク | わはははは!ジェイドのやつ、仮装行列の参加者と間違えられてやんの! |
ティア | ちょっとルーク!大佐に失礼よ! |
ジェイド | やれやれ、両国の交流のためとはいえ、花火でも打ち上げたい気分ですね… |
Name | Dialogue |
まんざらでもない | scene1 |
レイヴン | いやぁすっかり夏って感じだね〜 |
リタ | 何よ、いきなり |
レイヴン | いやね、夏といえばさ、リタっちも浴衣とか着ないのかなって |
レイヴン | やっぱり夏は浴衣に限るでしょ |
レイヴン | 楽だし、涼しいじゃない? |
レイヴン | それにさ、浴衣着てる女子っていいよね~ |
レイヴン | 独特の色気っての? |
リタ | はぁ… |
リタ | またバカな事ばっかり言って、このエロオヤジは… |
リタ | あたしは興味ないわ。この服で十分よ |
レイヴン | またまたそんな事言っちゃって |
レイヴン | リタっちだってきっと浴衣似合うと思うよ? |
リタ | だから興味ないって言ってんでしょ、そんなの。無駄よ、無意味よ |
レイヴン | あらら、つれないのね… |
レイヴン | そんな態度ばっかりだと男が寄り付かないよ~? |
リタ | …夏に相応しく黒焦げにしてやろうかしら |
レイヴン | はいはいっ、退散しますって! |
レイヴン | おっさん、ちょいと散歩に行ってきまーす! |
リタ | 一体何なのよ、もう |
リタ | なに、浴衣?そんなの、いちいち着替えてどうしようっていうんだか |
リタ | …まあ、そんな事どうでもいいわ |
リタ | それより、新しい工具を調達しに行かなきゃ |
| |
リタ | ここは相変わらず賑やかね |
リタ | さて、いいのあるかな、と… |
露店の主人 | お嬢さん!ちょっとそこのお嬢さん! |
リタ | ん?あ、あたし? |
露店の主人 | そうそう、そこの美人さん。いい浴衣があるんだが1着どうだい? |
リタ | また浴衣?なんなのよ、さっきから… |
露店の主人 | お!その顔は興味ありって感じだね。ちょっと見ていっておくれよ |
リタ | だからあたしは興味なんて……… |
リタ | へぇ、意外といいのがあるのね |
リタ | これなんてなかなか… |
露店の主人 | お、それに目を付けるとはお嬢さん、ただ者じゃないね |
リタ | お、お世辞になんかのらないわよ |
露店の主人 | お世辞じゃないさ。それなら柄も色もいいし、何よりお嬢さんなら絶対似合うよ |
リタ | そ、そう…? |
リタ | まぁ、1着ぐらいなら持っててもいい…かも |
リタ | じゃ、じゃあこれ、これもらうわ |
露店の主人 | へい、毎度あり!その浴衣を着て浜辺にでも行ってごらん。涼しくて気持ちいいよ~ |
リタ | 浴衣で浜辺か…買い物も済んだし、たまにはいいかしら |
まんざらでもない | scene2 |
リタ | 着替えてはみたものの…着慣れないせいか何だか落ち着かないわね… |
通行人男性A | おい、見ろよ。もう浴衣の時期か、夏って感じだな~ |
通行人男性B | お、ほんとだ。やっぱ浴衣姿の女の子っていいよな |
リタ | … |
通行人女性A | 見て見て、あの浴衣可愛い!とてもよく似合ってるね |
通行人女性B | 本当だ~!いいなぁ私も着たくなっちゃった♪ |
リタ | な、何よこの反応…みんなそんなに浴衣が好きなわけ…? |
リタ | … |
リタ | ま、まあ…確かに楽だし、涼しいし、ちょっといつもと違った感じだし… |
リタ | …浴衣も、たまには悪くないかもね |
リタ | さて…そろそろ着替えようかしら |
リタ | おっさんには興味ないなんて言っちゃったし… |
リタ | こんな姿を見られでもしたら何て言われるか分かったもんじゃないわ |
リタ | 何だかんだいってもやっぱりこっちの方が落ち着くわね |
リタ | さ、帰ろっと―― |
リタ | ん?あれはレイヴン…! |
リタ | か、間一髪… |
レイヴン | あらら、リタっち!こんなところで何やってんの? |
リタ | な、なんだっていいでしょ |
リタ | 散歩よ、散歩 |
レイヴン | 散歩?リタっちが? |
レイヴン | ふーん、そりゃまた珍しいねえ |
レイヴン | ホントに? |
リタ | … |
レイヴン | まあいっか |
レイヴン | そんな事より… |
レイヴン | これ見てよ、これ! |
レイヴン | じゃじゃーん!新しい浴衣買っちゃったのよ~んいいでしょ? |
レイヴン | これを来た俺様の魅力で道行く可憐な女心をズギューンってなもんよ! |
レイヴン | …って、そういえばさ |
レイヴン | この浴衣を買ったお店の近くで、リタっちを見かけたような気がしたんだけど… |
レイヴン | いた? |
リタ | は、はあ!?何よ、いきなり |
リタ | あたしが買ったって言いたいわけ!? |
レイヴン | いや別にそんな事言ってないけど… |
レイヴン | あれ、それともまさかリタっち、なんだかんだ言いつつ~? |
リタ | い、意味わかんないし! |
リタ | あんたのせいで、気分が悪いわ。もう帰る! |
レイヴン | あらら、そんな怒んなくたって。罪のないおっさんの冗談じゃないの、もー |
まんざらでもない2 | scene1 |
ロイド | この辺りは街の外れなのに何だか賑やかだな |
ゼロス | どこを見ても浴衣姿の子猫ちゃん達が… |
ゼロス | 俺さま、サイコー! |
コレット | さっき街の人達が言ってたんだけど年に一度のお祭りがあるらしいよ!楽しみだね |
リタ | 浴衣ねえ… |
リタ | 嫌なヤツの顔を思い出すわ… |
ゼロス | リタちゃん、コレットちゃんお二人さんは浴衣、着ないのかい? |
ゼロス | せっかくのお祭りだし、ここは―― |
リタ | あたしは着ないから |
コレット | 私は…浴衣を持ってなくて… |
コレット | あ、でもリタは持ってたよね? |
ロイド | 何だよ、持ってるんだったら着ればいいだろ |
ゼロス | じゃあリタちゃん! |
ゼロス | 早速その浴衣に着替えてだね… |
リタ | だーかーら! |
リタ | 着ないって言ってるでしょ! |
コレット | でもね、前に見たリタの浴衣姿、とってもキレイだったんだよ! |
ロイド | へえ、それは見てみたいな! |
リタ | ちょ、ちょっとコレット… |
ゼロス | ほらほら、リタちゃん、二人もこう言ってる事だしさ |
リタ | … |
リタ | …わ、わかったわよ! |
リタ | 着ればいいんでしょ、着れば! |
コレット | あ、リタ待ってよー! |
ゼロス | リタちゃーん!楽しみに待ってるよ~! |
| |
ロイド | リタ達、遅いな |
ロイド | もしかして二人に何かあったんじゃ… |
ゼロス | 分かってねぇな、ハニーは |
ゼロス | 俺さまのように焦らされる事すら楽しめるようにならないと |
ロイド | そ…、そうなのか? |
コレット | ロイドー、ゼロス―!お待たせー! |
ロイド | お、遅かったな |
コレット | ごめんね、ちょっと手間取っちゃって… |
コレット | あれ、ゼロスは? |
ロイド | それが、いつの間にかいなくなってていったいどこにいったんだか… |
コレット | そうなんだ… |
コレット | せっかくリタが浴衣に着替えたのに残念だね |
リタ | … |
ロイド | お!リタ! |
ロイド | いいじゃないか、その浴衣!すごく似合ってるぞ! |
リタ | べ、別に…どうってことないでしょ、浴衣くらいで |
コレット | リタ、ほんとにすごく似合ってるよ! |
リタ | そ、そう…? |
ゼロス | いや~、浴衣姿の女の子ばかりで俺さま参っちまうぜ! |
ゼロス | やっぱり祭りはいいよなー! |
ゼロス | あ! |
ゼロス | リタちゃん戻ってたの?その麗しのお姿!!!ビューティフォー!! |
リタ | ふん、あんたが言うとすっごく胡散臭いんだけど |
ゼロス | ひどいなー。俺さまはいつでも本当の事しか言わないのに… |
| きゃああっ! |
ロイド | なんだ!?魔物か? |
リタ | 行くわよ! |
リタ | …うっ、動きづらい!! |
コレット | あ、リタ…! |
コレット | 私達だけでだいじょぶだよ、リタはここで待っててね |
ロイド | ああ、任せとけ! |
ゼロス | リタちゃんの分まで俺さま頑張っちゃうぜ~! |
リタ | あ、ちょっと…! |
まんざらでもない2 | scene2 |
ゼロス | リタちゃ~ん魔物を退治してきたよ~ |
ゼロス | って、あれ? |
リタ | この辺りは魔物が多そうね |
リタ | お祭りの騒がしさで魔物が集まっちゃったのかも |
コレット | あれ?リタ、着替えちゃったの? |
リタ | 動きづらかったからね |
リタ | いざ戦うときにすぐに動けないし… |
リタ | やっぱりこっちの方がいいわ |
ロイド | 確かに、あの服は戦いづらそうだもんな |
ゼロス | せっかくリタちゃんの浴衣姿が拝めたのに… |
ゼロス | 俺さま、残念 |
ゼロス | それにしても… |
ゼロス | さっきの柄…んー… |
コレット | どしたのゼロス? |
コレット | 悩み事? |
ゼロス | いや、リタちゃんの浴衣姿を初めて見た気がしなくてさ~ |
リタ | え? |
リタ | な、なによ |
ゼロス | あ!思い出したぞ! |
コレット | なになに? |
ロイド | 何だ? |
ゼロス | さっきナンパした浴衣姿のお姉さまと雰囲気が似てたのかも!? |
リタ | はあ!? |
リタ | なによそれ! |
ロイド | たくさんの女に声をかけ過ぎて麻痺してるんじゃないか… |
ゼロス | あそこに綺麗な浴衣姿のお姉さまが! |
ゼロス | へーい!そこの綺麗なおねえさーん!俺さまとお茶しなーい!? |
リタ | 馬鹿っぽい… |
Name | Dialogue |
特製のうちわ | scene1 |
マルタ | よし!完成! |
マルタ | 上出来上出来♪ |
マルタ | これはなかなかの傑作だわ。我ながら惚れ惚れする! |
マルタ | そうだ!これからエミルとデートだし |
マルタ | これ持っていって街のみんなに見せびらかしちゃおっと |
マルタ | エミルも喜んでくれるはずだよね♪ |
| |
エミル | マ、マルタ…?その格好、どうしたの? |
エミル | それに、その手に持ってるの… |
マルタ | じゃーん!これはマルタ特製、エミルうちわだよ! |
エミル | そ、そうなんだ…。僕の顔が全面に… |
マルタ | ほら、見て!浴衣にもぴったりでしょ? |
エミル | う、うん…そうだね |
マルタ | どうしたの?エミル、何だか元気ないね |
エミル | えっ!? |
エミル | いや、別になにもないよ…ただ… |
マルタ | ただ? |
エミル | ちょっと恥ずかしいなって… |
マルタ | 大丈夫! |
マルタ | エミルはカッコいいんだし堂々としていればいいんだよ? |
マルタ | ほらっ!こうやってみんなに自慢して歩きましょ♪ |
エミル | そ、そっか… |
| |
マルタ | 今日は浴衣も着れて、大満足だったなぁ♪ |
マルタ | エミルは喜んでくれてたかな… |
マルタ | 少し残念だけど、汚れちゃうと困るしここぞという時まで浴衣は我慢しないとね |
マルタ | でもやっぱりエミルうちわだけは手放せないなー |
マルタ | エミルが一緒にいるみたいだし♪ |
| ガサガサ |
マルタ | えっ!?今のは… |
| ガルルル! |
マルタ | 魔物!? |
マルタ | せっかくいい気分だったのに…邪魔しないで! |
特製のうちわ | scene2 |
マルタ | まったく…しつこいわね!あっち行きなさいよ! |
| ガルルル! |
マルタ | きゃっ! |
マルタ | ああーっ!! |
マルタ | エミルうちわが… |
マルタ | あんたよくもぉー!!エミルうちわ壊してくれたわね!! |
マルタ | ぜーったい許さないんだから!! |
特製のうちわ | scene3 |
マルタ | うぅ…エミルうちわがこんな姿に…どうしよう… |
エミル | おーい!マルター! |
マルタ | あ…。エミル… |
エミル | 魔物に襲われたの?大丈夫!? |
エミル | けがはない? |
マルタ | うぅ…エミルー! |
エミル | ど、どうしたの?? |
マルタ | うちわ…魔物に壊されちゃった… |
マルタ | エミルが…エミルが… |
エミル | 僕はちゃんとここにいるよ! |
マルタ | エミル… |
エミル | 壊されたのは僕じゃなくてうちわだよね? |
エミル | うちわは壊されちゃっても僕自身は無事だから |
エミル | …だから泣かないで? |
マルタ | エミルー!さすが私の王子様だよー! |
エミル | とにかくマルタが無事でよかったよ |
エミル | …うちわは残念だったけど、少し安心した…かな |
マルタ | 何か言った? |
エミル | い、いや、何も… |
サプライズ? | scene1 |
マルタ | この前は浴衣を着てエミルとデートして…楽しかったなぁ |
マルタ | そうだ! |
マルタ | 今日も浴衣を着てエミルに会いに行っちゃおうかな♪エミルうちわも作り直したし! |
マルタ | エミルは忙しいって言ってたけど…喜んでくれるよね! |
マルタ | よーし!待ち伏せしちゃおーっと♪ |
| |
マルタ | ここで待ってれば会えるよね |
マルタ | 早くエミル来ないかなぁ… |
??? | マルタじゃねえかこんなところで何してんだよ?しかも変な格好して |
マルタ | あ、ルーク。ミュウとティアも… |
ティア | ごめんなさい、ルークが失礼な事言って |
ティア | かわいい浴衣ね、マルタ。これからお祭りにでも行くの? |
マルタ | ううん。エミルに会いたくて、ここで待ってるの |
ルーク | ふーん、またエミルか |
ルーク | なんかお前っていっつもそればっか言ってるよな |
ルーク | …つーか、その手に持ってるうちわ、何だよ!? |
ルーク | だー!そんな恥ずかしいもん、よく… |
ティア | あら、かわいいじゃない |
マルタ | ホント!?ありがとう! |
ミュウ | すごいですのー!ボクのうちわも作って欲しいですの! |
ルーク | けっ!ブタザルうちわなんて誰が欲しがるんだっつーの |
ティア | いいじゃない。私はあったら欲しいと思うわ |
マルタ | それはそうと、エミルどこ行っちゃったんだろう… |
マルタ | もうずっと待ってるのに… |
ルーク | ああ、エミルなら山の方に行くの見たぜ |
ミュウ | 大事な任務があるって言ってたですの!まだ追いつけるかも知れないですの~ |
マルタ | 大事な任務って…なんだろう。今から追いかけてみるね! |
マルタ | みんな、ありがとう! |
ティア | 待って、マルタ |
ティア | ルーク、あの山は危険だから一緒に行ってあげた方がいいわ |
ルーク | 俺が!? |
ルーク | 俺はこれから用事があるんだ。そんな暇ねえって |
マルタ | ティア、大丈夫だよ |
マルタ | 居場所はわかったし、一人で行けるから |
ティア | 駄目よ、あそこは魔物だっているの。あなた一人でそんなところへ行かせるわけにはいかないわ |
ティア | …ルークが行かないのなら、私が一緒に行くわ |
ルーク | けっ!そうかよ。勝手にしろっつーの |
マルタ | ありがとう、ティア |
ティア | 気にしないで |
ティア | ただ、その浴衣は山へ向かうには少し不向きね。残念だけど着替えた方がいいわ |
マルタ | うーん…せっかくだけど仕方ないか |
マルタ | 着替えてくるから少しだけ待ってて! |
| |
マルタ | 何だかごめんね。付き合わせちゃって… |
ティア | いいのよ |
ティア | それより、足元には十分気を付けて。この辺りの草むらには―― |
| ガサガサ |
ティア | !!来るわ |
| ガルルル! |
サプライズ? | scene2 |
マルタ | ティアの言う通り、着替えておいて正解だったかも |
マルタ | ありがとう |
マルタ | あ、あの姿は…! |
マルタ | エミルーーっ!! |
ティア | 何をしているのかしら…? |
マルタ | 何かの装置…をいじってるみたいだけど…何だろう |
マルタ | あの粉は…火薬? |
マルタ | もしかして、あれって花火じゃない?火薬使ってるし、筒状だし… |
マルタ | あ、わかった! |
マルタ | エミルったら大事な任務とか言って |
マルタ | 本当は私のためにサプライズで花火を準備してくれてたんだね! |
マルタ | 逆にサプライズされちゃうなんて… |
マルタ | やっぱり私の王子様だわ!エミルだーいすき! |
ティア | !!待って! |
マルタ | えっ!? |
ティア | 魔物だわ!エミルの後ろ!気づいてないのかしら!?知らせなきゃ! |
マルタ | ホントだ! |
マルタ | エミ… |
| ドォォォォン!! |
マルタ | きゃあああ!なになに!?今の… |
ティア | どうやら、さっきの道具で魔物をやっつけたみたいね |
マルタ | 花火…じゃなくて…魔物を倒すための…道具…? |
ティア | ま、まぁエミルを見つけられたからよかったじゃない? |
ティア | エミルにも会えた事だし、その… |
ティア | 二人の邪魔したら悪いから私は先に戻ってるわね |
マルタ | う、うん…!そうだよね、ティア助かったよ |
マルタ | ありがとう |
マルタ | エミルーー!! |
エミル | マルタ!?こんな危険なところに来るなんてどうしたの? |
マルタ | エミルに会いたくて来ちゃった♪エミルこそ、ここで何してたの? |
エミル | 見てのとおり、任務だよ。新しい対魔物用の罠を仕掛けてたんだ |
マルタ | やっぱりそうだったんだ… |
マルタ | …ちょっと…残念だな |
マルタ | 実はね、魔物を倒す罠じゃなくてエミルが私のために用意してくれた花火だと思ってたの… |
エミル | そっか…勘違いさせちゃったみたいでごめんね。こんなところまで来てくれたのに |
マルタ | ううん、いいの。こうしてエミルに会えたんだもん |
エミル | マルタ… |
エミル | 今日の任務はこれで全部終わったからこれからどこかに出かけようか? |
マルタ | え!いいの!? |
| |
| ドーン!ドーン! |
エミル | あ…マルタ!あれ! |
マルタ | 花火…! |
マルタ | …すっごく綺麗… |
エミル | そうだね |
マルタ | 今日は、色々あって大変だったけど… |
マルタ | エミルと一緒に花火が見れて、これからデートも出来るなんて大満足だよ♪ |
マルタ | エミル、だーいすき!! |
Name | Dialogue |
俺の手柄 | scene1 |
ルーク | あー、だりぃ。何かおもしれー事ねえかな |
ミュウ | ご主人様には親善大使としての大切なお仕事がありますの! |
ルーク | うっせーぞ、ブタザル!たまには違った刺激も必要なんだよ! |
??? | よう、ルーク |
ルーク | お、ガイじゃねーか |
ルーク | こんなところで何してんだ? |
ガイ | これから北の森へ魔物退治に行くんだ |
ルーク | 魔物退治? |
ガイ | 聞いた事ないか? |
ガイ | 近頃、神出鬼没に街に現れては大暴れして去っていくという―― |
ミュウ | 知ってますの! |
ミュウ | 家を壊して食べ物を盗んだり、街の人にケガをさせたり… |
ガイ | ああ、その魔物だ |
ガイ | 味をしめたのか、以前に比べ頻繁に街に現れるようになってな |
ガイ | 被害が無視できなくなったんで遂に軍も出動してその魔物を倒す事になったんだが… |
ルーク | …だが? |
ガイ | …一向に見つからないらしい |
ガイ | きっと危険を察知してどこかに隠れてるんだろうな |
ルーク | で、お前はその魔物を探すために森へ行くっつーのか? |
ガイ | ああ、そういう事だ |
ガイ | じゃ、またな |
ミュウ | ご主人様、ガイさんと一緒に行かないですの? |
ルーク | 何で俺が… |
ルーク | めんどくせー、パスパス! |
ミュウ | みゅううぅぅ… |
ルーク | にしてもガイのやつ、魔物退治とか、よくやるよな |
ルーク | …魔物、街を襲う魔物、か… |
ルーク | …まてよ。もしその魔物を倒せば… |
ルーク | おい、ガイ! |
ガイ | なんだ、どうしたルーク? |
ルーク | や、やっぱ俺も行くぜ! |
ルーク | いいだろ? |
ガイ | そりゃ構わないが… |
ガイ | 魔物が相手なんだ。危険がないわけじゃないんだぞ? |
ルーク | だ、大丈夫だって |
ルーク | 決まりだ。とっとと行こうぜガイ! |
ルーク | 魔物だかなんだか知らねえがぶっ倒してやるぜ! |
俺の手柄 | scene2 |
ルーク | とは言ったものの… |
ルーク | さっきからハズレばっかで全っ然見つかんねえじゃねーか… |
ガイ | そう言うなって |
ガイ | 軍も見つけられないんだ。そんなあっさり見つかるわけないさ |
ルーク | けどよ、あれからどんだけ歩き回ってると思ってんだ! |
ミュウ | きっともう少しですの!頑張るですの! |
ルーク | うるせーぞブタザル!ったく… |
ルーク | おい、まだかよ…いい加減… |
ガイ | まあそう焦るなって。その内ひょっこり出てくるかもしれない。気を抜くな |
ルーク | …だーっ!もういい! |
ルーク | やめだやめだ、俺は帰るぞ! |
ミュウ | ご、ご主人様、待ってくださいですの~! |
ガイ | おい、ルーク!もう少し… |
ガイ | …やれやれ |
ルーク | あー、だりぃ!無駄な時間過ごしちまったぜ |
ミュウ | 仕方ないですの… |
ミュウ | そう簡単には見つからないですの… |
ルーク | わかったような事言ってんじゃねえ! |
ルーク | このブタザルが! |
ミュウ | みゅううう~… |
ルーク | ったくよー、ガイの話なんかに興味持つんじゃなかったぜ… |
ルーク | だいたい…って |
ルーク | ここ…どこだ? |
ミュウ | もしかしてご主人様…道に迷ったですの? |
ルーク | う、うるせー! |
ルーク | ちょっと違う道から帰ろうとしてるだけだっつーの! |
ルーク | えーっと… |
ルーク | そ、そうだ、こっちだ。俺はこっちに行こうとしてたんだ… |
| ガサガサ… |
ルーク | な、なんだ?魔物か!? |
| ガァァァァ! |
俺の手柄 | scene3 |
ルーク | お、思い知ったか!相手みて襲えっつーの! |
ミュウ | ご主人様かっこいいですのー! |
ルーク | …つーか、こんだけやっつけてんのにガイのやつ、全部ハズレだって言ってたし… |
ルーク | 噂の魔物って、本当にいんのかよ… |
| ガサガサ… |
ルーク | また魔物かよ!? |
ルーク | いい加減に―― |
ガイ | ルーク! |
ルーク | !! |
ルーク | な、何だ、ガイじゃねーか。脅かすんじゃねえよ |
ガイ | お前こそ帰ったんじゃなかったのか? |
ガイ | 第一、街はあっちだぞ |
ルーク | べ、別にいいだろ!さっきとは違う道から帰ろうと… |
ガイ | …あれは!! |
ルーク | あれ?ああ、さっき俺が倒してやった魔物だ |
ルーク | おい!待てよ! |
ガイ | こいつは!!探していた魔物じゃないか! |
ルーク | な、何だって!? |
ルーク | こいつが? |
ガイ | ルーク、よくやったな!すごいじゃないか! |
ガイ | …そうか、何だかんだぶつくさ言いながらも、探してくれてたんだな! |
ガイ | さすがだなルーク、お手柄だ |
ガイ | 見直したぞ! |
ルーク | え…あ、あったりめーだ! |
ルーク | お前がモタモタしてる間に探し出して片付けておいてやったぜ |
ミュウ | え、でもご主人様…道に迷って… |
ルーク | だー!!う、うるせーぞ、このブタザル!お前は黙ってろ!! |
ガイ | どうかしたのか? |
ルーク | なっ、なんでもねえよ!! |
ルーク | ほら、報告しに戻ろうぜガイ! |
ガイ | …?あ、ああ… |
ミュウ | ご主人様!苦しいですのー!! |
元気に◯◯! | scene1 |
ルーク | はっ!たぁっ!双牙斬! |
ルーク | へへっ、軽い軽い! |
ルーク | 楽勝だっつーの! |
ミュウ | ご主人様すごいですのー |
ルーク | あったりめーだ |
メルディ | メルディもプレセアも活躍したよ!なー、プレセア? |
プレセア | …無事に殲滅できました |
ルーク | …なあ、プレセアっていっつもそんな感じだよな |
プレセア | … |
メルディ | そんな感じ?どんな感じか? |
ルーク | 何か静かっつーか、おとなしいっつーか… |
ルーク | 魔物と戦う時もいつもとあんまし変わんねえし |
ルーク | すっげーうれしい時とかもそうなのか? |
プレセア | … |
プレセア | よくわかりません。あまり意識した事がないので… |
メルディ | そういえば、大きな声出すとこ聞いた事ないな |
メルディ | もしかして、元気ないか? |
プレセア | …元気です |
メルディ | メルディみたいにいっぱい声出すがいいよ!たくさん元気になるよぅ! |
ルーク | お前は元気すぎんだよ… |
ミュウ | ミュウも元気ですのー! |
ルーク | あぁ!?おめーはいいんだよ!このブタザル! |
ミュウ | みゅうう… |
メルディ | プレセアがもっと元気になるように、みんなで練習するよぅ! |
プレセア | はい |
ルーク | れ、練習…? |
ルーク | おい、一体… |
メルディ | メルディが後に、言ってほしーよ! |
メルディ | じゃ、いくよ~、バイバ! |
ミュウ | バイバ!ですのー! |
プレセア | …バイバ… |
メルディ | 元気が足りないよぅ…もう1回! |
メルディ | バイバ!! |
ルーク | 何やってんだよ、お前ら… |
メルディ | これ、駄目か? |
メルディ | じゃあ…ワイール! |
ミュウ | ワイール!ですのー! |
プレセア | …ワイール… |
ルーク | だから何やってんだっつーの! |
ルーク | だいたい、もっと普通のがあんだろ!フツーのが! |
メルディ | ダメか…難しかったか? |
メルディ | メルディがとって、これがフツーよ。他がコトバ…何がいいかなー |
ルーク | つーか、発する言葉が少なすぎるのがよくねえんじゃねーの? |
ルーク | 「はい…」とかそんなんばっかだしよ |
ルーク | もうちょっと長い…そうだ、決め台詞とかどうだ? |
ミュウ | 決め台詞、いいアイデアですの!さすがご主人様ですの♪ |
プレセア | 決め台詞…ですか |
メルディ | なあなあ、どんなのがいいか? |
ルーク | んー… |
ルーク | って何で俺まで考えてんだ!? |
ミュウ | 「ワタシはプレセアですのー!」はどうですの? |
ルーク | …つーかそれ、決め台詞じゃなくておめーの口癖入れただけじゃねーか! |
ルーク | このブーターザールー! |
ミュウ | みゅううぅぅぅ… |
メルディ | …難しいなー。いいのが思いつかないよぅ |
| うーん… |
プレセア | … |
| ガサガサ |
ルーク | 魔物かよ!ったく、こんな時くらい邪魔すんなっつーの! |
| ガルルルル |
元気に◯◯! | scene2 |
ルーク | よし、魔物は倒せたな! |
ルーク | プレセア、なかなかやるじゃねーか |
メルディ | ワイール!すごいよぅ!プレセアが斧で、魔物がまっぷたつ! |
ミュウ | プレセアさんすごいですのー! |
プレセア | 楽勝…だっつーの… |
| !! |
ルーク | …なっ!?お前、それ俺の―― |
プレセア | …決め台詞です |
ミュウ | プ…プレセアさんがご主人様みたいになったですの… |
ルーク | ぐ…、お、俺のマネすんなっつーの! |
プレセア | わかりました…ですの |
ルーク | 今度はブタザルかよ!? |
ルーク | …つかそれ、決め台詞じゃねーし!!やめろって! |
ミュウ | みゅううぅ…ご主人様ひどいですの… |
プレセア | … |
メルディ | … |
メルディ | プレセアはやっぱりいつものプレセアがいいよ! |
Name | Dialogue |
おいしいお弁当 | scene1 |
ファラ | んー!!いい天気!!最高のピクニック日和だよ! |
メルディ | 天気が良いは、ピクニック日和! |
ファラ | メルディちゃんとお弁当忘れずに持ってきた? |
メルディ | はいな! |
ファラ | お、えらいえらい! |
ファラ | なんだか、いい匂いがするね♪ |
ファラ | おいしく作れたのかな? |
メルディ | バッチリ!カンペキだよぅ! |
ファラ | そうだよね。一生懸命練習してたもん! |
ファラ | じゃあ、楽しみにしてるね |
ファラ | わたしはオムレツを作ってきたんだ。冷めても美味しいお弁当バージョンだよ! |
メルディ | ワイール!メルディ、ファラがオムレツ大好き!楽しみだなー! |
ファラ | よし!じゃあさっそく出発しよっか |
メルディ | はいな!ピクニック、楽しみよ! |
| |
メルディ | 結構歩いたなー。おなかすいたよぅ |
ファラ | そうだね。じゃあ、そろそろお昼にしよっか |
| グルルルル |
メルディ | ファラ、あれ! |
ファラ | んもう!こんなところにまで魔物が出てくるなんて! |
ファラ | …っとその前に… |
ファラ | お弁当が台無しにならないように安全そうな場所に置いて、っと… |
メルディ | はいな! |
メルディ | 魔物がジャマだよぅ!はやく倒して、お弁当食べるー! |
おいしいお弁当 | scene2 |
ファラ | ふぅー。なかなか手ごわかったね |
メルディ | うぅ…。動いたらもっとおなかすいたよ |
ファラ | そうだね。わたしもおなかペコペコ |
ファラ | さっきの場所に戻ってお昼にしよっか! |
| |
ファラ | !!! |
ファラ | あーっ!!! |
メルディ | ファラ、どうしたか? |
ファラ | お…お弁当が… |
ファラ | お弁当が魔物に食べられてる…!! |
ファラ | ここなら安全だと思ったのに…ごめんね、メルディ |
メルディ | ファラは悪くないよ!お弁当食べた魔物が悪い! |
メルディ | メルディ、許せないよ! |
ファラ | わたしだって許せないよ! |
ファラ | 食べた魔物はわたしがやっつけるから!…って |
ファラ | …!?あ、あれ? |
ファラ | あそこにいる魔物…泡吹いて倒れてる…? |
メルディ | ホントだな。何があったか? |
ファラ | メルディのお弁当を食べたみたいだけど… |
ファラ | …ね、ねえ、メルディ?念のために聞くけど… |
メルディ | ん、何か? |
ファラ | あのお弁当の中身は何だったの? |
メルディ | 山にキレイな色がキノコたーっくさん生えてた!それ拾って、ギョーザにしたよ |
ファラ | ああ、あの山のキノコかぁ! |
ファラ | いろんな色があって本当にキレイだよね! |
ファラ | きっとギョウザに入れてもカラフルで |
ファラ | …って、えぇ!?あのキノコ使ったの!? |
ファラ | あれはキレイだけど猛毒があって、絶対に食べちゃいけないってこの辺りじゃ有名なんだよ!! |
メルディ | バイバ!ホントか?それは危なかったよ… |
ファラ | そ、そうだね…あはは… |
ファラ | あの魔物…気づかずに食べちゃったんだね… |
メルディ | …ファラ、ごめんな…。魔物が食べて良かったよう… |
ファラ | だ、大丈夫だよ! |
ファラ | ほら!わたしのお弁当は無事だから、一緒にオムレツ食べよっか |
メルディ | うん、ありがとな、ファラ |
ファラ | メルディがお弁当を作ってきてくれたのは嬉しいけど… |
ファラ | 次からは一緒に作った方がいい、かな? |
メルディ | ん、ファラ、何か言ったか? |
ファラ | え?あ、ううん。な、なんでもないよ! |
ファラ | お腹すいたし、早く食べよ! |
メルディ | そか? |
メルディ | じゃあ、ファラがオムレツ、いただきまーす! |
ラッキーカラー | scene1 |
ファラ | わたしのおさがりだけど、思ったより似合ってるよね、その服 |
メルディ | はいな! |
メルディ | ファラがくれた服メルディお気に入り! |
ファラ | ホント? |
ファラ | そんなに喜んでもらえるなんてうれしいなぁ |
メルディ | ピンク色がかわいくて楽しい気分になれるよー! |
ファラ | うんうん!明るい色ってやっぱり明るい気分にもなれるよね! |
ファラ | それにひきかえ… |
ファラ | ちょっとキール! |
キール | ん? |
ファラ | こうやってみんなで楽しくおしゃべりしてる時に本ばっかり読んで! |
ファラ | せっかくお話してるんだから一緒に話してくれたっていいじゃない |
キール | ぼくはそれどころじゃないんだ |
キール | 見ろ!晶霊術研究の最新号だぞ!?昨日偶然書店で見つけて… |
キール | 興味深い論文がいくつもあったから暗記するまでは読み込むつもりだ |
ファラ | ふーん…。それって、楽しいの? |
キール | 当然だ!楽しいに決まっているだろう! |
ファラ | そっかあ… |
ファラ | でも、キールらしいといえばらしいよね |
ファラ | ん?キール、その本から何か落ちたよ |
メルディ | 本だな。本から本が出るのか? |
ファラ | えーっと…「別冊付録 晶霊占いでズバリ的中! 今年1年のあなたの運勢」だって |
メルディ | バイバ!占いが本だな! |
メルディ | メルディ、読みたいよぅ! |
ファラ | ねぇ、キールこの本ちょっと借りてもいいかな? |
キール | ああ、構わないさ。そっちの付録には興味もないしな |
ファラ | ありがとう! |
ファラ | じゃあメルディ、あっちで読も! |
メルディ | 1年がウンセイ、楽しみ~! |
| |
ファラ | さてと、なんて書いてあるかなー |
ファラ | 先にメルディの見てあげるね |
メルディ | ワイール!ありがとな! |
ファラ | ラッキーカラーは「オレンジ」。アクセサリーや洋服で身に着けると運気アップ間違いなし!だって! |
ファラ | すっごーい! |
ファラ | メルディ、オレンジだよ、オレンジ!絶対持ってた方がいいよ! |
メルディ | じーーーっ |
ファラ | な、なに? |
メルディ | ファラが服…オレンジ! |
ファラ | …え? |
メルディ | メルディがラッキーカラー!ファラが服、メルディが着るー! |
ファラ | ええーっ!ちょっ、ちょっと待ってよ! |
ファラ | わっ、何するの、メルディ! |
メルディ | 服が交換!ファラが服、メルディが着るよ~! |
| ガルルル |
ファラ | きゃっ…!よりによってこんな時に!! |
ファラ | メルディ、服を離して!魔物だよ! |
メルディ | バイバ! |
ファラ | 服の交換の話は後でしない? |
ファラ | 今はこの魔物を倒さなきゃ! |
メルディ | わかった!オレンジ色がために、がんばるよ! |
ラッキーカラー | scene2 |
ファラ | ふぅ…あんなタイミングで魔物が襲ってくるなんて…。危ないところだった… |
ファラ | それにしても… |
ファラ | メルディったら、強引なんだから。ビックリしちゃった |
メルディ | ごめんな、ファラ |
メルディ | でもメルディ、オレンジ色が服欲しかったよ… |
ファラ | ふふふ、しょうがないなあ。じゃあ、考えておくね |
メルディ | ワイール!ホントか!? |
ファラ | その前にわたしの運勢も見たいな |
ファラ | ちょっと待っててくれる? |
メルディ | はいな! |
ファラ | えーっと… |
ファラ | ん?あれっ?? |
メルディ | どうかしたか? |
ファラ | メルディ…これ、3年も前のだよ!!!ほら、ここ見て |
メルディ | バイバ!ホントだよぅ!メルディ達、ダマされたか!? |
ファラ | メルディ、キールのところに戻ろう! |
| |
ファラ | キール! |
ファラ | あなたさっきこの本最新号だって言ったよね? |
キール | ああ、確かにそう言ったが |
ファラ | 「確かにそう言ったが」って…この本、3年も前のだよ!全然最新じゃないじゃない! |
キール | 簡単な話だ。これが発売されてからその後新しいのは出ていない |
キール | つまり、これが最新号という事だ |
キール | 昨日立ち寄った古書店で偶然見つけたんだ |
キール | 未使用で状態も良かった |
キール | そもそもぼくは最初からウソもなにもついていない。なのにどうしてぼくがファラに怒られなきゃいけないんだ! |
ファラ | だ、だって付録の占いを信じちゃったから… |
ファラ | ご、ごめんね、キール |
キール | べ、別に怒ってなんかない |
キール | ぼくもファラ達を混乱させたなら…その…悪かったよ |
メルディ | ざんねん…。メルディがラッキーカラーは今がオレンジじゃなかったか… |
ファラ | …もしかしたらだけど、メルディはやっぱりそのピンクが似合うよって、本が教えてくれたのかもね |
メルディ | …うん、そうだな! |
メルディ | メルディ、ファラがおさがりの服、これからもいっぱいダイジにするよ! |
Name | Dialogue |
洞窟のウワサ話 | scene1 |
ルーティ | さぁ、着いたわよ |
クレス | ここがルーティが話してた宝が眠っているっていう…洞窟…? |
エステル | 何となく…不気味…ですね |
ルーティ | さぁ、二人とも!早く行くわよ!お宝が待ってるわ |
| |
クレス | ここまでずいぶん歩いてきたけど…一体どこまで続くんだろう…? |
エステル | そうですね…まるで奥が見えません… |
ルーティ | 確かにおかしいわね… |
ルーティ | こんなに大きな洞窟とは聞いてなかったけど |
ルーティ | あ、そうそう! |
ルーティ | そう言えばこの洞窟にはちょっとした噂話があってね… |
ルーティ | 昔、ある探検家達がこの洞窟に入って行ったみたいなの |
ルーティ | それで、しばらく進んでいるといつの間にか仲間が一人、いなくなってたんだって |
エステル | … |
ルーティ | …それだけじゃないわ |
ルーティ | 奥に進むに連れて、仲間は一人、また一人と減っていくの。気づいた時には自分一人になって… |
エステル | ル、ルーティ! |
エステル | もうやめてください!まだまだ奥に進もうって時に… |
クレス | ははっ、よくある話じゃないか。エステルは怖がりなんだね |
クレス | …あれ、ルーティ? |
ルーティ | …。何だか、あたしまで寒気がしてきた… |
クレス | 君が話をはじめたんじゃないか…。二人とも、大丈夫だよ。ただの噂話だろう? |
クレス | さあ、行こう! |
クレス | それにしても暗いな… |
クレス | 二人とも大丈夫かい? |
| ガラガラ… |
エステル | きゃあぁぁぁっ! |
クレス | エステル! |
クレス | …ん?ああ、大丈夫。そこの岩が崩れただけだよ |
ルーティ | …それだけじゃないわ! |
ルーティ | あれ、見て! |
| ガルルル! |
クレス | くっ!魔物がいたのか! |
洞窟のウワサ話 | scene2 |
クレス | さっきの話って、もしかしてみんな魔物に襲われてしまっていなくなったって事じゃないか? |
ルーティ | そうかもね… |
ルーティ | って、それはそれで怖いし、そもそも噂じゃなくて真実じゃない! |
エステル | 気をつけないといけませんね… |
クレス | ああ。…まだ何かの気配を感じる。二人とも、油断は禁物だよ |
洞窟のウワサ話 | scene3 |
クレス | よし、何とかやっつけたぞ! |
クレス | 足場も視界も悪い洞窟の戦闘は少し厄介だな… |
クレス | よし、先を急ごう |
クレス | ルーティ。本当にこの奥に宝があるのかい? |
| … |
クレス | エステルもさっきからずっと黙り込んでしまっているし… |
| … |
クレス | 二人とも、心配いらないよ |
クレス | 何があっても僕が二人を守ってみせるから! |
ルーティ | さっきの戦闘のせいで二人とはぐれちゃったみたいね… |
エステル | ルーティ! |
ルーティ | エステル!そこにいたのね。大丈夫? |
エステル | はい、わたしは大丈夫です |
エステル | ルーティこそ怪我はありませんか? |
ルーティ | ええ、大丈夫よ |
ルーティ | 正直、かなり危なかったけど… |
ルーティ | それよりもクレスはどこ? |
エステル | …。どうやらはぐれてしまったようですね |
ルーティ | こんな洞窟ではぐれたら面倒だわ…。あっちの方を捜してみましょ |
クレス | いろいろ探したけど…宝はなさそうだね |
クレス | そろそろ戻ろうか |
| … |
クレス | そ、そんなにがっかりしなくても… |
クレス | また、三人で探しに来よう! |
ルーティ | クレスー! |
ルーティ | …この辺りにもいないみたいね |
エステル | …まさか魔物に… |
ルーティ | あいつの腕ならその心配はないわよ。きっとどこかで迷ってるんでしょ |
ルーティ | …しかたないわね。一旦外に出てみましょ! |
ルーティ | 案外、入口で待ってるかもしれないし |
エステル | そうですね… |
| |
ルーティ | ふぅ、やっと外に出られたわね! |
エステル | はぁ…怖かったです… |
ルーティ | クレス、いないわね |
ルーティ | さすがに一人で街に戻ったって事はないと思うんだけど |
エステル | そうですね…クレス…大丈夫でしょうか |
ルーティ | そうね…。やっぱりあの噂話って… |
エステル | !! |
エステル | ルーティ!洞窟の中から声が… |
クレス | ただの噂なんだから心配いらないよ |
クレス | それに、こうして無事に出てこられたじゃないか |
ルーティ | クレス! |
エステル | 心配しました…無事でよかったです |
ルーティ | 捜したわよ!…ていうか |
ルーティ | 今誰かと話してなかった? |
ルーティ | それとも大きな独り言? |
クレス | 誰かとって… |
クレス | 二人に決まってるじゃないか。いつまでも怖がってるから… |
ルーティ | はぁ? |
ルーティ | あたし達は魔物との戦いの後、あんたとはぐれてずーっと捜し回ってたのよ! |
ルーティ | 結局見つからなかったから先に出てきちゃったけど… |
クレス | え… |
クレス | 戦いの後も僕達ずっと一緒にいたよね…? |
ルーティ | クレス…あんた一体何言ってんの? |
ルーティ | あたし達はずっと洞窟の中であんたを捜してたってさっきも言ったでしょ! |
クレス | え…?じゃあ僕とずっと一緒にいたのは… |
クレス | も、もしかして…!? |
クレス | うわぁぁぁぁぁ! |
ルーティ | あ、ちょっと! |
ルーティ | クレス、一体どうしちゃったのかしら… |
打ち解けた仲 | scene1 |
クレス | いいかい、これからバロニアってところに向かうよ |
ラピード | ガルルルル…! |
クレス | ん?何か様子が… |
クレス | あれは!魔物が近くにいたのがわかったんだね |
クレス | 気を付けて。こっちへ向かってくるよ! |
クレス | よし、やっつけたぞ! |
クレス | それにしても…君は勇敢だな。魔物にもひるまずに立ち向かうなんて |
クレス | ところで君は人間の言葉がわかるのかい? |
クレス | さっき戦ってる時、僕の言葉通り動いてくれていたように見えたんだけど… |
ラピード | … |
クレス | 気のせいか… |
クレス | 僕の言葉を理解してたように思ったんだけどな |
クレス | それに、戦闘中のあの動き…僕の技…「魔神剣」に似ていたような… |
ラピード | ワンっ! |
クレス | ん?どうしたんだい? |
ラピード | グルルルル…ガウっ! |
クレス | うわっ! |
クレス | これだ!今の技、やっぱり魔神剣によく似ているよ! |
クレス | 君はそんな事ができるんだね。すごいじゃないか! |
ラピード | ワウっ! |
クレス | でも僕のとは少し違うね |
クレス | ちょっと真似をしてみようか…えーっと… |
クレス | えい! |
クレス | …こんな感じかな…えい! |
ラピード | ワン! |
クレス | ふぅ… |
クレス | なかなか同じようにはできないものだね |
クレス | せっかく技を通して君と打ち解ける事ができるかなと思ったんだけど |
クレス | よし!じゃあそろそろ行こうか |
ラピード | ガルルルル…! |
クレス | どうした!? |
クレス | …魔物か! |
ラピード | グルルルルル……ガウっ!! |
クレス | よし、いこう! |
打ち解けた仲 | scene2 |
クレス | よし…!あと一匹だ! |
ラピード | ガルルルル!! |
クレス | その技は…!紅蓮剣…!? |
クレス | やったな!全部倒したぞ! |
ラピード | ワンっ! |
クレス | あんな技まで使えるなんて… |
クレス | あの独特な動きは、僕の使う紅蓮剣にも応用できるかもしれない |
クレス | よし、ちょっとやってみよう! |
クレス | こうかな… |
クレス | えい! |
ラピード | … |
クレス | なかなか難しいな…。よし、もう一回だ! |
クレス | はっ!! |
ラピード | ワン! |
クレス | うん、今のは結構よかった気がする |
クレス | …でも何だろう。まだ何かが足りないな |
クレス | 掛け声がよくないのかな… |
クレス | よし、今度は思い切って掛け声も真似してみよう! |
クレス | いくぞ… |
クレス | ワンっ!! |
ラピード | ワンっ!! |
クレス | もう一度!ワンっ!! |
クレス | ははは、気のせいかな?少し君と打ち解けられた気がするよ |
ラピード | ワオーン!! |
クレス | ワオーン!!おお!何だかそれっぽくなったぞ! |
クレス | どうだい?僕達、仲良くなれてきてるんじゃないかな |
ラピード | ワン!! |
クレス | よし!もっと練習すれば実戦で使えるかも知れない! |
クレス | もう少し頑張ってみよう! |
クレス | ワンっ! |
ラピード | ワンっ! |
クレス | いくぞー!ワンっ! |
クレス | もう一度…ワン!ワン! |
クレス | 僕達、ついに…心が通じ合う事が出来たのかも…! |
クレス | ワンワン! |
ラピード | ワオーン!! |
ミント | あれは…クレスさん…? |
クレス | ワワンワン!ワンっ! |
ラピード | ワンっ! |
ミント | …「ワンワン」…? |
ミント | クレスさん…一体どうしてしまったのかしら… |
Name | Dialogue |
秘技!死者の目覚め | scene1 |
ルーティ | うーん…。困ったわね… |
ルーティ | こんなところで魔物が寝てるなんて。予想外だったわ |
ルーティ | 寝てる間にやっつけようかしら |
ルーティ | いや、面倒だからこのままやり過ごすって手もあるわね |
| |
??? | …ちゃん! |
??? | お兄ちゃん!起きて! |
| |
リリス | お兄ちゃん!起きてってば! |
スタン | すこー… |
リリス | ちょっとお兄ちゃん!早く起きて! |
リリス | お兄ちゃんってば!! |
スタン | ぐごー… |
リリス | そう…そんなに私に、あの技を使わせたいわけ |
リリス | だったら仕方ないわね… |
リリス | 右手におたまを!左手にフライパンを!横たわりし者に正義の鉄槌を! |
リリス | 唸れ!エルロン家秘技、「死者の目覚め」! |
| ガンガンガンガン! |
スタン | んおっ!? |
スタン | うわーっ! |
スタン | … |
スタン | や、やあ、リリス |
スタン | おはよう… |
リリス | おはようじゃないわよ。ほんっとうに寝起きが悪いんだから |
スタン | 毎朝起こしてもらって、悪いな。これからも──… |
街の女性 | きゃあああっ! |
スタン | な、何だ!? |
リリス | お、お兄ちゃん…!! |
スタン | ああ、ちょっと様子を見てくる! |
秘技!死者の目覚め | scene2 |
スタン | …ルーティ!? |
スタン | 何でこんなところに!っていうか、何があったんだ!? |
ルーティ | …スタン!? |
ルーティ | あ、そっか。ここあんたの実家の近くなのね |
ルーティ | ああ、じゃなくて、魔物!! |
ルーティ | こいつ、さっきまで寝てたのに急に起きたのよ! |
スタン | 何でこんなところに魔物が…!? |
スタン | 街の人の迷惑になるかもしれない。ここで食い止めよう!ルーティ! |
秘技!死者の目覚め | scene3 |
スタン | はぁ、はぁ…。何とか食い止める事ができたな |
ルーティ | 一時はどうなる事かと思ったわ |
ルーティ | っていうか、魔物が起きた時にしたあの轟音はなんだったのよ… |
リリス | お兄ちゃん!!何があったの!? |
スタン | ああ、リリス。追いかけてきてくれたのか |
スタン | 魔物がいたけど、もう大丈夫だ |
リリス | そうだったんだ。よかった |
リリス | あ、ルーティさん!私達の街に遊びに来てくれたんですか? |
ルーティ | え?別にちょっと通りかかっただけよ |
リリス | 通りかかっただけなんですか…。あ、もしよかったらごはん、作りますよ♪ |
リリス | でも…こんなところに魔物なんて… |
ルーティ | さっきまで街の外で気持ちよさそうに眠ってたんだけど |
ルーティ | 突然大きな音がして目覚めたみたいなの。それで機嫌悪くして、音がした街の方に向かったってワケ |
リリス、スタン | 大きな音…? |
ルーティ | そうそう、何かガンガンガンガンうるさかったでしょ? |
ルーティ | あんなにうるさかったのに気がつかなかったの? |
リリス | それってまさか… |
スタン | あ…あはは… |
ルーティ | あんた達、何か知ってるのね? |
リリス | すみません…うちの兄があの方法じゃないと起きなくて… |
ルーティ | …ったく |
ルーティ | 目の前で魔物に起きられたあたしの身にもなってよね! |
ルーティ | …こうなったらあんた達にも同じ目に遭ってもらおうかしら |
ルーティ | リリス、そのフライパン貸しなさい |
リリス | ひ、ひええ!やめてくださいっ!! |
リリス | この技は特別な技で…って |
リリス | もう、お兄ちゃんのせいだからねっ! |
スタン | ご、ごめんリリス! |
スタン | あと、ルーティもごめんってば!!ちゃんと明日は起きるからさ!! |
ルーティ | 待ちなさーい!!! |
英雄たちの料理番 | scene1 |
リリス | さあ、たくさん食べてくださいね! |
スタン | いやぁ、リリスの料理はいつ食べても美味いよ! |
コングマン | まったくだ。嬢ちゃんの手料理は最高だぜ! |
マリー | うん、いい味が出ているな。あとでレシピ教えてもらえないか? |
リリス | はい!喜んで! |
リリス | 私は料理を作る事くらいしかできないのが申し訳ないですけど、喜んでもらえて、嬉しいです! |
リリス | あ、そういえばマリーさんは料理上手と聞きました |
リリス | 私もレシピを教えてもらっていいですか? |
マリー | もちろんだ。なら、一緒に作ろう。二人で料理すればもっと楽しいだろうからな |
スタン | じゃあ、どうせならさ、今度みんなで森へバーベキューをしに行かないか? |
コングマン | お、いいじゃねぇか!俺様はでっけえ肉を用意してやるぜぇ! |
リリス | わあ!楽しみです! |
リリス | じゃあ、色々準備して今度また集まりましょう! |
| |
スタン | 今日は待ちに待ったバーベキューだー!楽しみだな |
リリス | 浮かれてばかりいないでお兄ちゃんも準備手伝ってよ! |
スタン | わかってるって |
スタン | じゃあ俺は足りてない食材を調達してくるよ |
コングマン | じゃあ俺様は、薪拾いにでも行ってくるか |
コングマン | たんまり集めてきてやるぜ! |
スタン | じゃ、行ってくるよ |
マリー | …さてと。わたし達は仕込みをするぞ |
リリス | はい! |
マリー | うむ、いい香りだ |
リリス | 本当ですね♪ |
リリス | マリーさんの特製スープとっても楽しみです |
マリー | もう少し煮込んだらひとまず完成だ。少し置くとさらにコクが出て美味しくなるぞ |
| ガサガサ |
リリス | あれ?お兄ちゃん達もう帰ってきたのかな? |
マリー | …いや、どうやら違うようだ |
| ガルルルル! |
リリス | ま、魔物!? |
マリー | においに誘われてきたのか…?料理は一度、中断だな |
英雄たちの料理番 | scene2 |
マリー | くっ、こいつらなかなか手ごわいな…! |
リリス | マリーさん!大丈夫ですか!? |
マリー | ああ。大丈夫だ |
マリー | やはりあの魔物はわたし達の料理を狙っているようだ |
リリス | 料理を? |
マリー | ああ |
マリー | でも一滴たりともやりはしないよ!リリス、おまえは下がっているんだ |
英雄たちの料理番 | scene3 |
マリー | よし、これで終わりか…何とか片付いたな |
スタン | みんな、魔物の声がしたけど大丈夫か!? |
コングマン | 無事か、みんな! |
マリー | 大丈夫だ。魔物なら、片付けておいた |
マリー | …いや、まだだ! |
マリー | あそこにまだ魔物がいる!あのままではリリスが…! |
スタン | リリスが一人なんですか!?それは…! |
スタン | 大丈夫だと思います… |
マリー | …どういう事だ? |
リリス | えい!えい!えい!えい! |
リリス | とりあえず超奥義!サンダーソード! |
リリス | …とか言ってみたりして☆ |
| ギャウウウウ! |
リリス | 料理には…指一本触れさせないんだから♪ |
リリス | お兄ちゃん!マリーさん!コングマンさん!こっちも大丈夫です! |
コングマン | さ、さすがだな、嬢ちゃん…。侮れねえぜ… |
マリー | スタン。リリスは…いつもこうなのか? |
スタン | あ、はい… |
リリス | マリーさんと一生懸命準備した大事な料理が狙われたので私、必死に戦いました! |
リリス | だから任せて下さいっ! |
リリス | 何があっても料理は絶対に守ります! |
リリス | このおたまで…! |
マリー | ふむ。頼りになるのだな、リリスは。料理人としても、戦いでも |
マリー | わたしもリリスを見習わなければな |
コングマン、スタン | そ、それはやめてください… |
Name | Dialogue |
夏バテを解消しよう! | scene1 |
アルヴィン | あちぃ… |
ジュード | あ、暑いね… |
エリーゼ | 暑いです… |
レイア | もー!何なのこの暑さー!ほんと、どうなってるのー!? |
ローエン | こう暑いと、立っているだけで体力が奪われてしまいますね |
アルヴィン | そろそろ昼メシ…と言いたいところだが… |
アルヴィン | 何つーか、食欲がわかねーっつーか… |
ジュード | そうだね…僕も… |
ジュード | これは完全に夏バテだね |
ローエン | ですが、皆さん。何か栄養のあるものを補給しないといざという時に動けませんよ |
レイア | …よし、わかった!ここは一つ… |
レイア | みんな、ちょっと待ってて! |
アルヴィン | どっか行っちまった… |
エリーゼ | レイア…何か思いついたんでしょうか? |
ジュード | どうだろう… |
ジュード | また何か変な事考えてなければいいけど |
ローエン | まぁまぁ、皆さん。ここはレイアさんが戻ってくるのを待ちましょう |
レイア | おっまたせー! |
レイア | はい、みんなこれどうぞ |
アルヴィン | 何だ? |
アルヴィン | うっ…こっ、これは…! |
ジュード | レ…レイア…?冗談…だよね? |
ローエン | レイアさん、これはさすがに… |
レイア | なに言ってんの!夏バテの時こそ、こういうの食べて元気にならなきゃ! |
レイア | えーっと、サイダー飯に、クリームコロッケパフェに、フルーツ焼きそば! |
レイア | さあ召し上がれ! |
アルヴィン | おいおい、さすがにこれは… |
ジュード | 今こんなの食べたら…大変な事になっちゃうよ |
ローエン | そうですねぇ… |
ローエン | これは元気な時でも躊躇するかもしれません |
レイア | みんな言い過ぎだよ!本当においしいんだから! |
レイア | 食べてみてよ、ね? |
エリーゼ | 私…いただきます |
レイア | さっすがエリーゼ! |
レイア | ほらほら、みんなも早く! |
アルヴィン | …仕方ねーな |
アルヴィン | じいさんの言うとおり、いざという時に動けないのも困るからな |
ローエン | せっかくレイアさんが持ってきてくださったのです。少しだけでもいただきましょう |
レイア | どうぞどうぞ。たーっくさん食べてね! |
ジュード | はは… |
ジュード | レイアの好みじゃなくて普通の食事でよかったんだけどな… |
レイア | んー?何か言った? |
ジュード | あわわ!わかったよ!た、食べるから!だから棍を構えるのやめてよ |
レイア | どうどう?美味しかった? |
アルヴィン | あ、ああ… |
ジュード | うん… |
ローエン | いやはや、何とも個性的なお味でしたよ |
レイア | それ、褒め言葉とは思えないんですけど |
エリーゼ | …おいしかったです |
レイア | でしょ? |
レイア | 男子達は本物の味をわかってないのよ |
街の女性 | きゃああああーっ! |
ジュード | 何!? |
ローエン | どうやら魔物が現れたようです |
アルヴィン | 「いざという時」がこんなに早く来ようとはね… |
夏バテを解消しよう! | scene2 |
アルヴィン | よし、これで全部倒したな |
ジュード | うん |
ジュード | みんな、夏バテを感じさせない戦いぶりだったよ |
ローエン | そう言えばそうですね |
ローエン | 先ほどより身体が軽くなった気がいたします |
アルヴィン | もしかして…俺達…元気になったんじゃね? |
エリーゼ | そんな感じがします… |
レイア | なになに? |
レイア | もしかして、さっきの料理効果あった感じ? |
ジュード | そう…なのかな |
アルヴィン | まぁ、何だかんだで腹は満たされたしな |
ローエン | 塩分、糖分、脂質、炭水化物…様々な栄養素は入ってますからね |
ローエン | 結果的に効率の良い栄養補給ができたという事でしょう |
ローエン | レイアさんに感謝ですね |
アルヴィン | なんか納得いかねぇけどとにかく助かったのは事実だ |
アルヴィン | ありがとよ、レイア |
ジュード | うん。ありがとう、レイア |
エリーゼ | ありがとうございます… |
レイア | そ、そんな褒められると照れちゃうじゃない♪ |
レイア | じゃあまたみんなで食べようね!特別メニュー♪ |
アルヴィン | い、いや…、遠慮しておくよ |
ジュード | うん…、僕も… |
ローエン | お気持ちだけいただいておきます |
レイア | もう、何でなのよー! |
棍の使い方 | scene1 |
レイア | ふぅー、歩き疲れたわねちょっと休憩しよっか |
メルディ | はいな! |
メルディ | …じーっ… |
レイア | どうしたの、メルディ? |
レイア | こっちをじーっと見つめて… |
メルディ | レイアがその棒、気になるなー |
レイア | え、棍の事? |
レイア | わたしはこれで戦うんだよ |
レイア | 棍の腕前なら、男の子にだって負けないんだから |
メルディ | レイア、カッコいいな! |
レイア | でも、やり過ぎて怖がられないようにしないとね… |
メルディ | メルディ、それ持ってみたいよ |
メルディ | 貸してくれるか? |
レイア | うん、いいよ |
レイア | はい |
メルディ | ワイール!長いなー |
メルディ | これ振り回すか?大変だな |
レイア | 最初は使うのすごく難しかったよ。慣れるまで苦労したもん |
メルディ | えい!えい! |
メルディ | …使うの難しいよ |
レイア | そんなすぐには使いこなせないよ |
メルディ | レイア、簡単そうに使ってるよぅ。すごいなー |
レイア | それはもう随分鍛えられたからね… |
レイア | お母さんが教えてくれたんだ |
レイア | ちなみにお母さんはもーっと強いんだよ! |
メルディ | バイバ!レイアよりもっと強いか!? |
メルディ | これ上手に使えるなんてレイアもレイアの「オカーサン」もホントすごいよ |
レイア | 何か恥ずかしいな… |
レイア | でも、そう言ってもらえてうれしい! |
レイア | 棍術使いってそんなにいないだろうから棍も珍しいんだよね、きっと |
メルディ | でもこういうの見た気がするよ |
メルディ | どこで見たかなー |
メルディ | 思い出したよ!洗濯物干すときに使うアレ! |
メルディ | これジョーブだからずーっと使えそうだなー |
レイア | うーん… |
レイア | 物干し竿と一緒かあ… |
メルディ | えい!どうか? |
メルディ | ちょっとうまくなったかー? |
レイア | うん!だんだんさまになってきてるよ! |
メルディ | ホントか?メルディ、もっとできるようになるか? |
| ガサガサ |
レイア | 何? |
| ガルルル! |
メルディ | バイバ!魔物だよぅ! |
レイア | メルディ!わたしの棍を! |
メルディ | はいな! |
棍の使い方 | scene2 |
レイア | はぁ!やああっ! |
| ギャオオオオン |
メルディ | ワイール!レイアすごーい! |
レイア | どんなもんよ! |
メルディ | そのコン、長くなるか!?メルディびっくりしたよぅ |
レイア | そうだよ |
レイア | すごいでしょ? |
レイア | ここまで使いこなせるようになるには涙なしでは語れない努力が… |
メルディ | メルディもコン長くできるか? |
レイア | うーん、もう少し時間がかかるかも。まだ普通に使いこなせてないからね… |
メルディ | そうか…残念だなー。長くなったら、その分たーくさん洗濯物干せるのになー |
レイア | そ、そういう使い方はしないんだってー! |
Name | Dialogue |
ことわざ | scene1 |
ミラ | 二手に分かれて魔物退治とはローエンも考えたものだな |
ローエン | この辺りの魔物であれば全員でまとまって動く必要もないでしょう |
ミラ | ああ、戦力を分散させた方が時間短縮になるしな |
ローエン | ええ、「時は金なり」です |
ローエン | 限られた時間は大切に、効率よく使うに越した事はありませんからね |
ミラ | …ローエン |
ローエン | はい、何でしょう? |
ミラ | お前はその…時々、変な事を言っているな |
ローエン | 変な事…ですか? |
ローエン | はて、何を言いましたかね… |
ミラ | 今のにしてもそうだが、前に、他にも…そうだな |
ミラ | スギタルハオヨバザル…… |
ローエン | ああ。「過ぎたるは及ばざるが如し」ですね |
ローエン | たとえよい事でも、やり過ぎは足りない事と同じ |
ローエン | 何事もほどほどがいい、という事です |
ミラ | ほう、そうなのか |
ミラ | 確かに、美味い料理でも腹いっぱい食べると苦しくなるな |
ローエン | まさにその通りです |
ローエン | 身をもって体験されると意味もよく理解できるというものです |
ローエン | これぞ「百聞は一見に如かず」 |
ローエン | 100回聞いた情報でも、たった1回自分の目で見る事には及びません |
ミラ | そうか!ローエンはやはりすごいな |
ローエン | ふっ、お褒めいただき光栄です |
ローエン | このような表現は「ことわざ」と呼ばれています |
ミラ | 「ことわざ」か…ふむ、なかなか面白いものだな |
ミラ | もっと教えてくれ |
ローエン | そうですねぇ… |
ローエン | やはり体験しながらの方が記憶に残るのではないでしょうか |
ローエン | それに何でも知ればよいというものでもありませんよ。「知らぬが仏」と言いましてね |
ミラ | そういうものなのか… |
ローエン | ですので、その時の状況に応じた「ことわざ」をお教えしましょう |
ミラ | うむ、頼んだぞ |
ミラ | なるほど |
ミラ | 「ことわざ」とは知れば知るほど奥が深いものなのだな |
ローエン | はい。ちゃんと意味を理解し、正しく使う事こそが、「ことわざ」を生み出した人々への恩返しなのです |
| ガサガサ… |
ミラ | む…魔物か…!? |
ローエン | 「鬼が出るか蛇が出るか」…来ますよ!! |
| ギャアアア! |
ことわざ | scene2 |
ミラ | 魔物が増えてきたな… |
ローエン | そうですね |
ローエン | しかし「旅は道連れ世は情け」です。ミラさんがいてくださると心強い |
ミラ | 私もローエンがいてくれると心強いぞ |
ミラ | 魔物退治をさっさと終わらせてジュード達と合流しよう |
ことわざ | scene3 |
ミラ | それにしても、さっきの魔物…見た目の小ささに似合わずなかなか手ごわかったな |
ローエン | まったくです。「一寸の虫にも五分の魂」ですね |
ミラ | 魔物にまで「ことわざ」があるのか |
ミラ | では私にも何か当てはまる「ことわざ」はあるのか? |
ローエン | ん~…そうですねぇ… |
ローエン | ミラさんは何でも迷わず前向きに挑戦される方なので… |
ローエン | 「当たって砕けろ」でしょうか |
ミラ | 「当たって砕けろ」か…ふむ、いい響きの「ことわざ」だな |
ローエン | その点、ジュードさんはミラさんと真逆な印象ですね |
ローエン | 「石橋を叩いて渡る」といった感じがします |
ミラ | イシバシ…? |
ローエン | 壊れないような頑丈な橋でも叩きながら慎重に渡るぐらい用心深いという事です |
ミラ | ふむ、確かにそういうところがあるな、ジュードは |
ローエン | 他にも── |
??? | おーいミラ!ローエン! |
ミラ | ジュード! |
ジュード | ふぅ、ようやく見つけられた |
ジュード | ミラ達の様子を見てきてくれってアルヴィンに頼まれたんだよ |
ミラ | そうか、私達もそろそろ合流しようと話していたところだ |
ミラ | そっちはもう片付いたのか? |
ジュード | うん。向こうの魔物は全部やっつけたよ |
ローエン | それにしても… |
ローエン | ジュードさん、少々持ち物が多いのではないですか? |
ジュード | ああ、これ? |
ジュード | いつ何時、何が起こるかわからないし |
ジュード | 慣れた場所での魔物討伐とはいえ、用心してかかるに越した事はないからね |
ミラ、ローエン | フフフッ… |
ジュード | え?何? |
ジュード | 僕、何かおかしな事言った? |
ミラ | 「知らぬが仏」だ |
様子がおかしいぞ | scene1 |
ミラ | スプリームエレメンツ! |
| ギャアアア! |
ミラ | よし、何とか倒したぞ |
ミラ | …ん?どうしたジュード? |
ミラ | さっきから視線を感じるのだが… |
ミラ | どこかおかしなところでもあるのか? |
ジュード | え!?い、いや…何でもないよ… |
ローエン | 何か言いたい事があるならちゃんと言った方がよいですよ |
ジュード | …い、いや、その… |
ジュード | ミラってさ、いつもお腹を出してるけど寒くないのかなって |
ジュード | それに、脚だってかなり出てるし… |
ミラ | 何だ、そんな事か |
ミラ | 全く問題ないぞ。何より動きやすいからな |
ティポ | ジュード君はお年頃だから気になるんだよね~ |
ジュード | ち、違うよ!露出が多いと怪我だってしやすいし… |
ジュード | 仲間としていろいろ心配なだけだよ! |
ローエン | いいですね、若さって |
ジュード | ロ、ローエン! |
ミラ | ほう、心配してくれているのか |
ミラ | 私としては、何も身に着けない方が楽なのだがな… |
ジュード | なっ、何を言ってるんだよ |
ジュード | そ、そんなの駄目に決まってるじゃないか! |
ティポ | ジュード君、一体何を想像したのかな~? |
エリーゼ | ティポ!ジュードをからかっちゃ駄目ですよ! |
ティポ | だって~ |
ローエン | 普段から鍛えている事によってミラさんはその体型を維持出来ているのかもしれませんね |
ジュード | もう!みんな…! |
ミラ | どうだろうな |
ミラ | まあ、日々の修行の成果が、多少表れているかもしれないが… |
エリーゼ | とても憧れます…! |
ジュード | … |
ミラ | ジュード、どうした? |
ティポ | どしたのー? |
ローエン | … |
ジュード | …だ、大丈夫だよ |
| ガサガサ… |
エリーゼ | あれは…魔物です! |
| ガルルルル! |
ミラ | みんな、行くぞ! |
様子がおかしいぞ | scene2 |
ミラ | これで全部のようだな |
ジュード | … |
ミラ | ジュード!やはり様子がおかしいぞ |
ミラ | 一体どうしたんだ? |
ローエン | どうやら私達が調子に乗りすぎてしまったようですね |
ティポ | あ!まさか、まださっきの事引きずってるのー? |
ミラ | さっきの事とは何だ? |
ティポ | みんながジュード君をからかってたからだよー |
エリーゼ | ティポもからかってたでしょ! |
ティポ | ジュード君、純粋だからー |
ローエン | ジュードさん、それはその年頃の男性としては正しい反応ですよ |
ローエン | 恥ずかしがる事はありません |
ジュード | … |
ミラ | だが、ジュードが戦いに集中できないのは問題だな… |
ミラ | ふむ…仕方ない |
ミラ | 少々動きにくくはなるがもう少し身体を覆う服装に── |
ティポ | 隠さないでー! |
エリーゼ | 今の服装…素敵です |
ローエン | ミラさん、ジュードさんは今、男としての試練の時なのです |
ローエン | ジュードさんの成長のためにもそのままのミラさんでいてください |
ミラ | …? |
ミラ | ああ、わかった |
ミラ | ジュード、頑張るんだぞ |
ジュード | もー!だから。違うんだってばー! |
Name | Dialogue |
シェフのアイデア | scene1 |
エル | エル、トマトいらない! |
ルドガー | 好き嫌いは駄目だ!トマトは健康にいいんだぞ |
エル | エルのは好き嫌いじゃなくてシュチョーですー!シュチョーはケンリなんですー! |
ルドガー | むぅ… |
ルドガー | じゃあオムレツだけでも食べないか? |
エル | じーっ… |
ルドガー | 何だよ、そんなにオムレツを見つめて… |
エル | これ…いらない |
ルドガー | な、何でだよ…? |
エル | このオムレツ、トマト入ってるし |
ルドガー | はぁ… |
ルドガー | ったく、どうしたら食べてくれるようになるんだか… |
ルドガー | 兄さんに相談してみるか… |
ルドガー | とは言え、兄さんはそもそもトマト好きだからなぁ |
ルドガー | 参考になる意見をくれるんだろうか… |
ルドガー | まあでも、何かヒントを得られるかもしれないし行ってみるか! |
シェフのアイデア | scene2 |
ルドガー | 兄さん! |
ユリウス | ルドガー、どうしたんだ? |
ルドガー | ちょっと相談があってね |
ユリウス | 相談?急に改まって…何かあったのか? |
ルドガー | うん、実は… |
ルドガー | …ってわけさ |
ユリウス | なるほど、そういう事か |
ルドガー | 何かいいアイディアはない? |
ユリウス | うーん、そうだなぁ… |
ユリウス | おすすめのトマト料理ならいくらでもあるが、そもそもトマトが嫌いなら話にもならんだろうしな… |
ユリウス | …そうだ! |
ユリウス | こういうのはどうだ? |
ルドガー | どんなの? |
ルドガー | なるほど!いいかもしれない! |
ルドガー | 物は試しだ、明日にでも試してみるよ! |
ユリウス | ああ、そうだな |
| |
エル | エル、おなか減ったー |
ルル | ナァ… |
ルドガー | ん?そっか… |
ルドガー | じゃあおやつに何か作るか |
エル | やったー!おやつー! |
エル | でも、昨日ルドガーにヘンなもの食べさせられそうだったし |
ルドガー | 変なものって…ただのオムレツじゃないか… |
ユリウス | ルドガーのトマト入りオムレツは絶品なのに残念だな |
エル | トマトがいやなの! |
ユリウス | あんなに美味しくて、身体にもいいし、それに―― |
エル | ルドガーにも言われたけど、エル、そんなの知らない!きらいなものはきらいなの! |
ユリウス | そ、そうか… |
ルドガー | はいはい、二人とも、これでも食べて落ち着こう |
エル | わぁ!おいしそう!イチゴのゼリーとかムースとか? |
ルドガー | そ、そうだな…まあそんなところだ |
エル | いっただっきまーす! |
エル | んん!美味しい♪ |
エル | イチゴとはちょっと違う気がするけどおいしいよ、ルドガー |
ルドガー | 喜んでもえらえて安心した |
ユリウス | ふふっ… |
エル | ん?どうかしたの? |
ユリウス | あ、いや。見事な食べっぷりだなと思ってね |
エル | だって本当においしいんだもん♪ |
ユリウス | 俺もいただくとしよう |
ユリウス | うん、美味い!やっぱりルドガーの腕は一流だ |
エル | もうなくなっちゃった… |
ユリウス | …ルドガー。どうやら大成功のようだな |
ルドガー | ああ、ありがとう兄さん |
エル | ?ダイセイコー? |
ルドガー | 実はな、今エルが食べたのは、トマトでできてたんだ。名付けて、「トマト・ア・ラ・モード」! |
エル | えっ…トマト!? |
エル | …そんなはずないでしょ |
エル | 今のやつ、すっごくおいしかったし!トマトなんてウソばっかりだし! |
ルル | ナ、ナァ~… |
ルドガー | だから、これは本当に―― |
ユリウス | …エルがそう言うならトマトは入っていないんだろう |
ユリウス | なあ、ルドガー? |
ルドガー | …! |
ルドガー | あ、ああ… |
エル | トマトの入ったオムレツとかじゃなくって、これ、また作ってよね! |
ルドガー | はいはい、喜んで |
翻訳機 | scene1 |
ルドガー | あれ?ルルがいない… |
ルドガー | おーい、ルルー! |
ルドガー | どこ行ったー? |
ルドガー | お、ルル。どこ行ってたんだよ |
ルル | ナァー… |
ルドガー | ん?何を持って帰ってきたんだ? |
ルル | ナァ… |
ルドガー | よっと |
ルドガー | これは何だ?何かの機械のようだけど… |
ルドガー | ボタンみたいなのがあるな。こっちは…スピーカーか?反対は何だかマイクっぽいな… |
ルドガー | 何か書いてあるぞ…ネコーデック…デンジャー? |
ルドガー | まさか…!! |
ルドガー | これ、ネコと会話できる道具なんじゃないか? |
ルドガー | だとしたらこれはすごいぞ!ちょっと試してみるか |
ルドガー | こっちのボタンで録音して…こっちのボタンで再生だな |
ルドガー | では…「ルル、俺はルドガーだ。」 |
ルドガー | よし、これを再生と… |
| 「ルル、俺はルドガーだ。」 |
ルドガー | あれ?変わらない… |
ルドガー | そうか、ネコの言葉を人間の言葉に翻訳するのか |
ルドガー | よし、ルル!何か喋ってみるんだ |
ルル | ナァ…ナァ… |
ルドガー | よし、再生っと… |
| 「プリンパン食べた~い!」 |
ルドガー | 何だって!?プリンパン? |
ルドガー | 仕方ないな… |
ルル | ナァ… |
ルドガー | ほら、プリンパンだぞ |
ルル | … |
ルドガー | え?お、おい…ご所望のプリンパンだぞ |
ルル | … |
ルドガー | 違ったか…おかしいな。気を取り直して… |
ルドガー | ルル、また何か喋ってごらん |
ルル | ナァ…ナァー… |
ルドガー | もう一回、再生… |
| 「森に行きた~い!」 |
ルドガー | も、森? |
ルドガー | 森か…わかった、連れてってやるよ |
| |
ルドガー | よし、この辺りでどうだ? |
ルル | ナァ!? |
ルドガー | うおっ!おい、逃げるな! |
ルドガー | 行ってしまった…森に来たかったんじゃないのか…? |
ルドガー | …これ、全然デタラメじゃないか… |
ルドガー | とにかく、ルルを捜しに行くか… |
ルドガー | おーい、ルルー! |
ルドガー | ルルー!ルルー! |
| ガサガサ… |
ルドガー | お、ルル、そこにいた… |
| ギャアアア! |
ルドガー | なっ!魔物か! |
翻訳機 | scene2 |
ルドガー | ふぅ、危なかったな…。さてルルを捜さないと |
ルル | ナァ… |
ルドガー | ルル! |
ルドガー | 森には来たくなかったんだな。悪かったよ… |
ルドガー | さぁ、帰ろうか |
ルル | ナァ |
| |
ルドガー | それにしても、結局これは一体… |
ルドガー | ネコの言葉を翻訳するもので間違いはなさそうだけど…失敗作か? |
| |
パスカル | やったー!遂に完成しちゃったー!ネコ語翻訳機「ネコーデックデンジャー」!! |
パスカル | 前に作った試作機も上出来だったけど魔物との戦闘でおかしくなっちゃったし… |
パスカル | その時の反省を活かし!今回は衝撃にも強くしたからね~。安心安全! |
パスカル | ってあれ?そういえば試作機どこ行っちゃったんだろ? |
パスカル | あん時落としちゃったかな~? |
パスカル | …ま、いっか♪ |
Name | Dialogue |
自分にしかできない事 | scene1 |
ソフィ | … |
??? | あ、ソフィ! |
ソフィ | エル… |
エル | どうしたの?こんなところで |
ソフィ | お花を見てたの |
エル | お花、好きなの? |
ソフィ | うん |
エル | そうなんだね。エルもお花好きだよ! |
エル | そうだ! |
エル | お花好きならエルのおうちに来ない?綺麗なお花があるよ |
ソフィ | 本当?行ってもいいの? |
エル | もちろん!ダイカンゲーだよ! |
エル | エルのおうちのお花もきっと待ってるよ |
ソフィ | うん |
エル | じゃあ行こ! |
エル | もしソフィが気に入ったのがあればあげるからね! |
| ガサガサ… |
ソフィ | …エル、下がって |
| ガルルルル! |
エル | 魔物…!? |
自分にしかできない事 | scene2 |
ソフィ | これで魔物は全部倒したはず… |
ソフィ | エル、大丈夫? |
エル | だ、だいじょうぶ…ありがと |
エル | …ソフィはすごいね |
ソフィ | …? |
エル | エルと同じ女の子なのにすっごく強い。うらやましいな |
ソフィ | そうなの? |
エル | エルはいつも誰かに守ってもらってばっかり… |
エル | だからね、ときどき思うの |
エル | エルも強くなってみんなを守ったり、助けてあげたいな、とか… |
ソフィ | そう… |
エル | ねぇねぇ、ソフィがさっき魔物を倒したときに使ったあのワザエルにも教えて! |
ソフィ | えっ? |
エル | ねぇ!いいでしょー? |
ソフィ | いいけど…きっとエル、ケガすると思う |
エル | それでもやりたいの! |
エル | こんな感じだったっけ… |
エル | シャドーモーメント!! |
エル | … |
エル | うう…やっぱりダメかぁ |
ソフィ | エル… |
ソフィ | エル、こっちに来て… |
エル | えっ?ちょっと…どこ行くの? |
| |
ソフィ | あれ… |
エル | わぁ、キレイなお花…!こんな道端に咲いてるとか… |
ソフィ | わたしね、お花を見てるとここがふわってなる感じがするの |
ソフィ | エルがさっきお花を見せてくれるって声をかけてくれた時も一緒… |
ソフィ | 胸のこの辺がね、あたたかくなったんだよ |
エル | ソフィ… |
ソフィ | 技は使えないけど、エルには人の心をあたたかくする事ができる。それは、とてもすごい力… |
エル | …人の心をあたたかくするチカラ… |
ソフィ | わたしは、わたしの持ってる力で大切なものを守っていきたい |
ソフィ | それが、わたしにできる事だから |
ソフィ | だからね、エルも、エルにしかできない事でみんなを助けてあげればいいと思う |
エル | エルにしかできない事… |
エル | …そうだね、頑張ってみるよ! |
エル | ありがと、ソフィ |
カニタマを求めて | scene1 |
パスカル | はぁ~歩き疲れたねぇ。おなかも減ったし… |
ソフィ | … |
パスカル | こんな時にはバナナパイだよね~ |
パスカル | 食後すぐエネルギーになるバナナ、食欲をそそるパイの香ばしい匂い… |
ソフィ | おなか減った… |
パスカル | だよねだよね~!減ったよね! |
パスカル | あー想像しただけでもう… |
パスカル | でも街まではもう少しかかるしな~。あーもう我慢できないよー! |
ソフィ | パスカル、あそこ… |
パスカル | んん~? |
パスカル | !! |
パスカル | あ、あれは!!バナナじゃないの! |
パスカル | ヒャッホ~ゥイー!何て幸運! |
パスカル | 食べよ!あれ食べよ~! |
ソフィ | うん… |
パスカル | あ~~幸せ!やっぱ最高だね~、バナナ! |
パスカル | たーっくさんなってるよ!食べ放題だね! |
パスカル | ソフィも遠慮しないで食べないと!まだまだあるから! |
ソフィ | うん、ありがとう |
ソフィ | パスカル、たくさん食べたね |
パスカル | そりゃあ大好物のバナナだもん。いくらでも入っちゃうよ~ |
ソフィ | 大好物… |
パスカル | あ、そういえばさー、ソフィは一体どんな食べ物が好きなの? |
ソフィ | カニタマ… |
パスカル | カニタマ!? |
パスカル | ソフィ、カニタマが好きなの? |
ソフィ | うん、大好き。カニタマ食べたい… |
パスカル | カニタマかぁ…さすがに木になってはないからなぁ… |
パスカル | 街にならあるかもね~行ってみる? |
ソフィ | うん! |
パスカル | よし!そうと決まれば早速行こっか!バナナパイもあるといいな~ |
ソフィ | パスカル、まだ食べるの? |
カニタマを求めて | scene2 |
パスカル | 長い道のりを越えて、ようやく到~着~っ!! |
パスカル | さーて、早速お店探そっか! |
ソフィ | うん! |
| |
パスカル | うーん、なかなか見つかんないね… |
パスカル | この街ならあると思ったんだけどな~ |
ソフィ | あ…パスカル、そこのお店… |
パスカル | えーっと、なになに…お!カニタマって書いてあるよ! |
パスカル | やったね、ソフィ! |
ソフィ | カニタマ…!あ、あの人… |
パスカル | カニタマ大量に買い込んでるね! |
パスカル | すご~い!いい匂い♪あたし達もたっくさん買っちゃお♪ |
ソフィ | うん…!! |
パスカル | おじさーん!カニタマくださーいな |
店主 | ああ、すまないねぇ。カニタマはさっき売切れちまって… |
パスカル | えーっ!そんなぁ~…。さっきの人が買い占めちゃったんだ… |
パスカル | あれ、少し分けてもらえないかなぁ |
ソフィ | さっきの人… |
パスカル | あ、ソフィ!ちょっとどこ行くの! |
| |
パスカル | ちょっと、ソフィ~! |
ソフィ | カニタマ… |
パスカル | ま、まさかあの人からカニタマを!? |
パスカル | だだ、駄目だよソフィ!変な気は起こさないで―― |
ソフィ | あっ!魔物が… |
パスカル | 大変!あの人、魔物に襲われちゃったよ!助けなきゃ! |
| ! |
パスカル | 大丈夫!?今の内に早く逃げて! |
街の男 | ひぃぃぃっ! |
パスカル | …よかった、何とか間に合ったね! |
パスカル | ていうかこの魔物の狙いはカニタマだったみたい… |
パスカル | ほら…逃げてったあの人にも、あたし達にも目もくれず美味しそうにムシャムシャと… |
パスカル | でも、好都合!今の間にトドメをさしちゃうよ! |
パスカル | ……って、あれ、ソフィ…? |
ソフィ | …カニタマ |
ソフィ | たくさん地面に落ちて…食べられちゃった… |
ソフィ | 悪い魔物!絶対に許さない…!! |
| ! |
| ギャアアア! |
パスカル | おおっ!ソフィの重い一撃…! |
パスカル | そんなに大好きだったんだねカニタマ… |
Name | Dialogue |
恐怖の火の玉 | scene1 |
ロイド | なぁ、そういえばこの前不思議な事があったんだけどさ |
リタ | 何よ突然 |
ロイド | 魔物退治で森に行ったんだけどその時に森の奥のほうで火の玉を見かけたんだ |
ロイド | 魔物かと思ってそっと近づいてみたんだけどな… |
ロイド | フッて消えたんだ。突然、フッて |
リタ | 何よそれ。どうせただの見間違いでしょ |
ゼロス | 火の玉…!それなら俺さまも見たぜ! |
ゼロス | この間の晩、林道を歩いてた時だ… |
ゼロス | 遠くの茂みの方で、ゆらゆらと炎が宙に浮いてたんだ |
ゼロス | あれは間違いなく火の玉だったぜ! |
リタ | ひ、火の玉って… |
リタ | そんなの魔物か何かに決まってるじゃない |
ゼロス | 俺さまもそう思って辺りを見回したんだが…魔物の気配はなかったぜ |
リタ | み、見間違いよ!そうに決まってるわ! |
リタ | そんな非科学的な事、ナンセンスよ! |
リタ | くだらない話してないで、ほら、さっさと行くわよ! |
リタ | … |
ゼロス | リタちゃん、さっきからずーっと黙ってるけど… |
ゼロス | おなかでも痛い? |
ロイド | リタ、どこか悪いのか? |
リタ | べ、別に何でもないわよ |
ゼロス | いつものリタちゃんらしくねえな |
ゼロス | ん?もしかして…火の玉の話が怖かったのかな? |
リタ | う…うるさいわね!そんなわけないでしょ! |
リタ | 大体、火の玉なんて―― |
| ガサガサ… |
リタ | いやああっ! |
ロイド | 魔物か! |
ロイド | って、リタ…驚き過ぎじゃないか? |
リタ | な、何よ、ただの魔物じゃないの |
リタ | 人騒がせね。ぶっ飛ばしてやる! |
恐怖の火の玉 | scene2 |
リタ | これで魔物は全部? |
リタ | ったく、手間かけさせるんじゃないわよ |
リタ | このあたしに対して暗がりに乗じて襲い掛かってくるなんて、10年どころか百年早いわよ |
ゼロス | 今日のリタちゃん…何か、いつにも増して、鬼気迫るものがなかったか? |
ゼロス | ま、そのお蔭でやられずに済んだわけだけどさ… |
ロイド | 確かに!少し雰囲気が違ったな |
ロイド | …それにしても、さっきの技――… |
ゼロス | そういえば… |
ゼロス | 今ので思い出したんだけどよこんな話を聞いた事があるぜ |
ゼロス | 魔物に襲われ、命を落とした人間は幽霊となって出てくる |
ゼロス | 常人には、幽霊そのものは見えない。…だが、一つだけ誰にでも見る事が出来るものがある |
ロイド | それって… |
ゼロス | 人間の「魂」… |
ゼロス | 俺達が見た火の玉は、きっと魔物に命を奪われた人間達の魂だったんだ! |
ロイド | そ、そうだったんだな… |
リタ | … |
ゼロス | ほーら、今まさにリタちゃんの後ろに… |
リタ | !! |
ロイド | ん?そんなのいないぞ? |
ゼロス | なーんて!冗談だよ、冗談。幽霊の話も、実はぜーんぶ嘘──… |
ゼロス | うがっ! |
ゼロス | いってーっ!い、痛いよリタちゃん… |
リタ | だから、くだらない話はすんなって言ったでしょ! |
リタ | 殴るわよ!? |
ゼロス | もう殴ってるよ… |
ゼロス | そんな怒らなくていいだろ…かわいいジョークじゃないかよぉ |
ロイド | !あ、そういえば… |
ゼロス | ん?どうかしたのか、ハニー |
ロイド | いや、さっき見たリタのファイアボールなんだけど…俺が見た火の玉にそっくりだなって… |
ゼロス | あー…そう言われてみればそうかも… |
ロイド | リタ、もしかして1週間前の夜、遺跡の近くの森にいなかったか? |
リタ | え?1週間前… |
リタ | ああ、そういえば調査のために行ったような… |
ゼロス | …って事はよ、3日前の晩、街の近くの林道にも行ってたんじゃないの? |
リタ | … |
リタ | あ、確かにそっちにも行ってたかも |
ゼロス | … |
ゼロス | 肝心のファイアボールももちろん…? |
リタ | そりゃ使ったに決まってるじゃない。夜の森や林道なんて魔物だらけだし |
ゼロス | 何だよー! |
ゼロス | 火の玉の正体はリタちゃんかよー!俺さま、火の玉見て大興奮だったのに |
リタ | はぁ?あんた達が勝手に勘違いしたんでしょうが! |
ゼロス | 火の玉も幽霊もなかったとはね。ま、幽霊は俺さまが作った話だけど |
ゼロス | ったく、がっかりだぜ… |
ゼロス | にしても、リタちゃん急に元気になったじゃねえの |
ゼロス | やっぱり怖かったのかい? |
リタ | う、うるさいわね! |
リタ | あたしの火の玉であんた達を本物の幽霊にしてあげましょうか? |
| えっ!? |
リタ | 研究の成果をこんなところで試せるなんてね… |
ゼロス | ダメダメダメダメ!こんなとこで披露しちゃ駄目だってリタちゃ~ん |
リタ | うるさい!くだらない話ばっかりして! |
リタ | こんなに近くで見られるんだから感謝しなさい! |
リタ | ファイアボール! |
| ぎゃああああああ! |
想いを込めた贈り物 | scene1 |
リタ | この街は相変わらず賑やかね… |
リタ | 珍しい物が集まるマーケットが開催されるって聞いて来たけど、この騒がしさはちょっと閉口だわ |
エステル | でも、お店もたくさんありますしこうやってお買い物しているとすぐに時間が過ぎてしまう気がします |
リタ | 買い物ねぇ… |
リタ | 確かに、工具とか部品とか探す時は時間がいくらあっても足りないけど |
エステル | それにしても、今回のマーケット、いろいろなお店がありますね |
エステル | どのお店も個性的で素敵です |
リタ | まあ確かに店の種類は多いわね |
リタ | 食料品に衣類、雑貨…あと、民芸品とかってやつとか |
エステル | 買い物はひと通り済みましたけど、まだ時間ありますよね… |
エステル | ねえリタ、みんなにお土産を買いませんか? |
リタ | お土産…? |
リタ | ま、まあ別にいいけど… |
| |
エステル | こうやって、お土産を渡す相手の事を思い浮かべながら選ぶのってとても楽しいです |
リタ | ふうん、そういうもん?あたしにはよくわからないけど |
リタ | ん?あ、あれって…!! |
エステル | あ、リタ、どこへ行くんです? |
リタ | この工具、新型じゃない! |
リタ | 前からこういうの探してたのよね。ふふん、来てみるもんね |
リタ | …って、何よ、この値段! |
リタ | いくら新型だからって、ぼったくりすぎなんじゃないの!? |
リタ | いま持ってるお金は… |
リタ | 駄目か。全然足りない |
リタ | あーもうこんな素敵なのを前に諦めるしかないなんて |
エステル | …こっちでは駄目なんです?わたしには同じに見えますけど… |
リタ | まあ、そんなもんよね。あーあ、しょうがないわ |
リタ | あんたはあんたの買い物続けてて |
| |
エステル | あ、このお人形…!リタ、見て下さい |
リタ | ?この人形がどうしたの? |
エステル | 小さくてかわいいです… |
エステル | それにほら、見て下さい。一つ一つ顔が違うんですよ |
エステル | こういうお人形達の中から、大好きな友達に似たものを見つけ、身に着けておく |
エステル | そうすると、そのお友達とはずっと仲良くいられる、と聞いた事があります |
リタ | ずっと仲良く… |
エステル | お友達同士で一緒に買ってそれを交換する、というのが一般的だそうですが |
エステル | 友情を願う相手へのプレゼントや、自分用のお守りとして持つ場合とか色んなやり方もあるそうですよ |
エステル | 何だかロマンチックじゃないです?こういうの、とっても憧れます |
リタ | 眉唾よ、マユツバ |
リタ | そんな非科学的な話あたしは興味ないわ |
リタ | まあ好きにしたらいいわ。あたしはもう少し他の工具も見てるから |
エステル | あ、リタ… |
| |
リタ | ほんと、あの子ったら、飽きもせずああいうの好きよね |
リタ | 何がいいのか、さっぱりだわ |
リタ | そんな、友達とずっと仲良くとか……仲良く…あたしとエステルが… |
リタ | って、そうじゃなくて |
リタ | …ってあれ?エステル? |
| |
リタ | …ここにもいない |
リタ | 一体どこに行ったのかしら |
リタ | …この人形、どことなくエステルに似てる気がするわね… |
リタ | … |
| 「大好きな友達に似たお人形を 身に着けておくとずっと仲良く…」 |
リタ | ま、まさか、あるわけないじゃない。こんな人形なんかで… |
| |
リタ | それにしても本当に、エステルったらどこに行ったのかしら… |
街の女性 | キャァァァァッ! |
リタ | 今の悲鳴は何!? |
リタ | まさかあれって魔物じゃない!こんな街中に…! |
リタ | って、エステルもいるじゃない! |
リタ | また街の人をかばったりして…何でいつもそう無鉄砲なのよ! |
想いを込めた贈り物 | scene2 |
リタ | はぁ…はぁ…何とか倒せたからよかったけど… |
リタ | まったく一人で無茶しすぎよ!せめて、まずあたしを捜すとか… |
エステル | ごめんなさい、リタ。でも、街の人達が危なくて… |
リタ | …わかったから、いいわよ、もう |
リタ | ところで、買い物はもういいの? |
エステル | はい、みんなへのお土産もちゃんと買えましたし、もう大丈夫です |
リタ | お土産…そういえばそんな事言ってたわね |
リタ | で、結局何を買ったわけ? |
エステル | ええっと…ユーリにはラピードに似たキーホルダーです。ラピードはユーリの大切な相棒ですから |
エステル | ラピードには美味しそうなドッグフードです。栄養素が豊富で動き回るラピードにぴったりかなって |
エステル | フレンには栄養ドリンクです。責任感が強く、働き者のフレンにはこれが一番です |
リタ | ふ、ふーん |
リタ | 他はともかく、最後のはお土産っていうのかよくわからないけど… |
エステル | そうそう、リタにもあるんですよ |
リタ | へ?あたしに? |
リタ | …ひょっとして… |
エステル | はい、これ |
エステル | リタが欲しがってた工具です! |
リタ | え? |
リタ | あ、ああ、工具、ね。あ、あはは… |
エステル | ?あれ、何か間違っちゃいましたか? |
エステル | 確かその工具だと思ったんですけど… |
リタ | う、ううん、そういう意味じゃ…!ただ、ほら、高かったから… |
リタ | その、ありがたく使わせてもらうわ! |
エステル | よかったです。研究に役立ててくださいね |
エステル | あ、それと、あともう一つ… |
リタ | ん?あれ?この柄の部分に何か付いてる… |
リタ | ちょっと、これって… |
エステル | はい、さっきのお人形です。持っていてくれると嬉しいなって |
エステル | リタとはずっとお友達でいたいですから |
リタ | エステル… |
エステル | リタには、わたしに似たお人形を |
エステル | そして、ほら、見て下さい。わたしもリタ似のお人形を―― |
リタ | こ、こんなの信じるなんて、ほんと子供なんだから |
リタ | しょうがないからもらっておいてあげるけど |
エステル | あ、リタ!どこに行くんです?待って下さい! |
エステル | …あれ? |
エステル | リタ、何か落として…これはお人形…? |
エステル | …わたしにそっくり… |
エステル | ふふ、リタ、これからもずっとずっと、仲良くしてくださいね |
Name | Dialogue |
戦士の心得 | scene1 |
リッド | …はあーあ |
リッド | …一匹ずつ魔物を相手にすんのって、しんどいよなあ… |
リッド | こう、一気に倒せる方法ってねえのかなあ |
リッド | オレの武器は剣だからまあ…難しいだろうけどよ |
リッド | …ん?あれは… |
リッド | キールじゃねえかキール…? |
リッド | お、いい事考えた! |
リッド | おーい、キール! |
| |
キール | …なんだ、リッドか |
キール | ぼくは忙しいんだ。用があるなら手短に済ませてくれ |
リッド | ああ、手短に言うぜ |
リッド | オレに術を教えてくんねえか? |
キール | はあ?一体どういう風の吹き回しだ? |
リッド | そんなのいいから、手短に術を教えてくれよ。アレが使えれば一気に魔物を倒せて楽じゃねえか |
キール | 楽だって!?冗談じゃない!! |
キール | そもそも術というものを理解するには、根底にある術の構築や体系を学ぶところから―― |
リッド | い・い・か・ら! |
リッド | オレと話すのは手短にしたいんだろ?ほら、早く教えてくれよ。な? |
キール | か、勝手な事を…だいたい、術というのはだな… |
リッド | …… |
キール | …こほん。まあいい |
キール | リッドの場合は、できない事を説明するよりやってわからせる方が早いだろうからな |
リッド | 何でできないって決めつけんだよ |
キール | 決まってるだろう?わかるからだ |
リッド | …これでオレが術を使えるようになって、自分の出番がなくなった… |
リッド | なんて言って泣くなよ? |
キール | …よし。術の構築理論は説明した |
キール | それと術を行使する際に必要な知識も、リッド用にかいつまんで説明したつもりだ |
キール | …子どもでもわかるようにな。で、どうだ。わかったか? |
リッド | わかるかよ! |
リッド | 自分で手短にって言っておいて長ぇし |
リッド | とにかく、やってみればいいんだろ? |
キール | そうだな。これでできたら褒めてやる |
キール | じゃあ、やってみろ。火の基本術、ファイアボールだ |
リッド | おう、行くぜ! |
リッド | ファイアボール! |
リッド | …あれ? |
リッド | 出ろっ! |
リッド | ファイアボール!! |
リッド | …う… |
キール | …どうした?もう終わりか? |
リッド | ま、まだまだ! |
リッド | ファイアボール!!ファイアボールっ!! |
| ガアアアアッ! |
キール | …ほら見ろ。お前のデカい声のせいで魔物まで寄ってきたじゃないか |
リッド | オレのせいかよ! |
キール | とっとと倒すぞ |
キール | …ほら、預かった剣だ。お前の武器だろう? |
キール | …ぼくはどっかのバカみたいに前に出て戦うヤツがいるから術が唱えられるんだ。忘れるな |
リッド | … |
リッド | …そうだったな。任せとけ、キール |
戦士の心得 | scene2 |
リッド | はぁーあ。やっと終わったか |
キール | これでわかっただろう、リッド |
キール | お前に術を使う事はできない。術はぼくやメルディに任せろ |
リッド | …だな |
キール | …いいか?そもそも魔物を一気に退治したいから術を学びたい、なんて動機自体が間違ってるんだ |
キール | リッド。仮にぼくが広範囲攻撃術を使ったとして、もし魔物を討ち漏らしたらどうする? |
リッド | どうするって…。その魔物、倒すしかねえだろ |
キール | そうだ。倒すしかない。だが、ぼくやメルディは術を詠唱するのに時間がかかる |
キール | ましてやリッドやファラのように近接武器が得意なワケじゃない |
キール | …術士だけのパーティは強力だが、危険も伴うんだ |
キール | …さっきも言ったように、ぼく達術士は前衛がいるからこそ、術を安心して詠唱できる |
キール | …ここまで言えば、リッドでもわかるだろ |
リッド | …わかったよ |
リッド | 今日はやたらとキールが素直だって事がな |
キール | なっ…!人が真面目に説明していれば! |
キール | 覚悟しろ!ファイアボールっ!! |
リッド | うわ、あちっ!!悪かった!悪かったって! |
狩りの心得 | scene1 |
メルディ | なあなあ、リッド! |
リッド | ん?どうした、メルディ? |
メルディ | えとな、リッドは狩りがトクイ!違うか? |
リッド | 得意っていうか、仕事みたいなモンだったからな |
リッド | で、どうしたんだ? |
メルディ | ファラがオムレツを作るよ! |
メルディ | だから、リッドがタマゴ、取ってきて欲しいって言ってたよ。狩りで |
リッド | 本当か!? |
リッド | ちょうどファラのオムレツが食いてえなって思ってたんだよ |
メルディ | そか、よかったな! |
メルディ | でも、リッド、タマゴはお店で買うが、ダメなのか? |
リッド | ファラのオムレツだからな |
リッド | せっかくだから一番ウマいタマゴで作ってもらおうぜ! |
リッド | いいか、メルディ |
リッド | ウマいって事は新鮮なタマゴって事だ |
リッド | 狩りついでに森で探してみようぜ |
メルディ | ワイール!シンセンなタマゴあれば、ファラのウマいオムレツが食べられるんだな! |
メルディ | メルディも、ファラが作るウマいオムレツ、食べたいよ! |
メルディ | 一緒が行くー! |
リッド | よし、じゃあ狩りついでにウマいタマゴ、探してみようぜ! |
メルディ | はいな! |
| |
リッド | よし、これだけあればいいだろ |
メルディ | メルディ、びっくりよ。リッドが見るトコロ、ゼッタイ、タマゴがある! |
メルディ | なあなあリッド、もっとたくさんタマゴあったら、ファラが喜ぶ、違うか? |
リッド | いや。これで充分だ |
リッド | そもそも狩りっていうのは必要な分だけを―― |
| グオオオオッ! |
メルディ | バイバ!リッド、魔物が出たよ! |
リッド | こいつもタマゴ狙いか。悪いが、集めたタマゴは渡さねえぜ! |
狩りの心得 | scene2 |
リッド | ふう、何とか追い払ったな |
メルディ | リッド、タマゴ、マモれたよぅ! |
リッド | そりゃ何よりだ。また探し直しなんて面倒だからな |
メルディ | これでオシマイか?…もっとタマゴ探さなくていいか? |
リッド | ああ、さっきも言ったけど、狩りってのは必要な分だけ…… |
| ガアアアアッ! |
リッド | げっ、まだいやがったのか! |
メルディ | リッド、危ない! |
メルディ | アイスニードル! |
| グゥゥゥゥ… |
リッド | やるなメルディ。お前も狩りができるようになるかも知れねえな |
メルディ | ホントか!? |
メルディ | メルディも、リッドが同じ狩り、できるようになるか!? |
リッド | アイスニードルで氷漬けにしちまえば保存もきくかも知れねえしなあ |
メルディ | そうだよぅ!ファイアボールが使えば、ここで丸焼きー! |
メルディ | ワイール!メルディも今日から一緒に狩りするよ! |
メルディ | リッドがお手伝いするー! |
リッド | ははは、そりゃ楽ができそうだ |
メルディ | じゃあ、メルディさっそく狩り、行ってくるよ! |
メルディ | たくさんエモノ、つかまえる! |
リッド | おい、メルディ! |
リッド | だから、狩りってのは必要なぶんだけでいいんだよ! |
リッド | メルディ!戻って来い、メルディ!! |
リッド | はあ…行っちまったか |
リッド | さて、しょうがねえ、メルディを止めに行くか |
リッド | …このまま森の獲物が全滅、なんて事になったら笑えねえからな… |
Name | Dialogue |
勘違いするな! | scene1 |
リオン | 相変わらず騒々しい街だ。さすが王都というだけあって人口密度もルイニスとは比にならん |
リオン | …さて、用も済んだ事だ。街へ戻るとするか |
| |
リオン | … |
??? | おーい!リオン! |
リオン | ん? |
リオン | あれはスタンか… |
スタン | はぁ…はぁ… |
スタン | こんなところにいたのか。捜したぞ |
リオン | 何を言っている? |
リオン | 僕は今日、メルトキオに用があると前もって言っておいたはずだが |
スタン | ああ、そうだったな… |
スタン | そ、そんな事より、大変なんだ!街の人達が… |
リオン | …魔物にでも襲われたのか? |
スタン | …あ、ああ!そうだ、魔物だ!早く一緒に街へ戻ってくれ |
リオン | 街に出たならなぜ離れた!お前一人で倒せるはずだろう! |
スタン | お、俺一人じゃ駄目なんだ!街のみんながお前の… |
スタン | じゃなくてえーっと… |
リオン | 何を一人でごちゃごちゃと!無駄口を叩く暇があるなら街に戻れ! |
スタン | だから、俺じゃダメなんだよ!みんなお前を待ってる!早く来てくれ! |
リオン | うるさい、お前が行けと言っている!僕はあの街の警備兵じゃない! |
スタン | さあ!いいから早く! |
リオン | こら!服を引っ張るな!お前は人の話を聞け! |
| |
スタン | 街が見えたぞ、あと少しだ!急ごう! |
リオン | あれは、街の魔物…?街の奴らが追い出したのか?あるいは新手、という事になるか |
スタン | え?魔物!? |
スタン | 本物の魔物!? |
スタン | 俺が通った時はいなかったのに…! |
リオン | 本物の魔物、と言ったな。どういう事だ? |
リオン | 今まで言った事は全て嘘、という事か |
スタン | あ、いや、その… |
リオン | 嘘だったとしたら後で覚えておけ |
リオン | …街に入られたら面倒だ。片付けるぞ! |
スタン | あ、ああ… |
勘違いするな! | scene2 |
リオン | 魔神剣! |
| ガオオオオ! |
リオン | 今の魔物で最後のようだ |
スタン | ああ、そうだな。まさか本当に魔物が出てくるとは思っても―― |
リオン | 本当に出てくるとは、か |
リオン | …やはりお前は僕に嘘をついていた、という事だな |
スタン | あー…。えっと、リオン。これにはワケが… |
リオン | 知らん。もう僕に関わるな |
スタン | いや、リオン…ちょっと待ってくれ! |
スタン | 本命は今のじゃないんだ!街の中に… |
リオン | …本命とは何だ?お前は僕を騙そうとしているようにしか見えん。その手には乗らんからな |
スタン | そ、そう言うなって!街の人が困ってるかも知れないだろ?ほら、街に急ごう! |
リオン | しつこい!言われなくても戻る。用が済んだからな |
リオン | …街に何があったかは自分の目で確かめる |
スタン | そ、そうか!よかった! |
スタン | じゃあ、一緒に戻ろうぜ、リオン! |
| |
リオン | …確かに街の中が異様に静かだな |
リオン | スタン、何があった? |
スタン | へへ、それはお楽しみ、だな。リオン、あっち見てみろよ |
リオン | !! |
リオン | …あれは? |
街の人々 | せーの…リオン!いつもありがとーう!! |
リオン | …! |
スタン | いつもお前が魔物を退治して街を守ってくれてるお礼にって街の人達が用意してくれたんだ |
スタン | 日頃の恩返しってやつだよ |
スタン | ほら、街の人が焼いてくれたお菓子とか、おいしい紅茶もあるってさ! |
街の人々 | リオン、いつもありがとう。俺達にはこれぐらいしかできないけどお前には感謝してもしきれないぜ! |
リオン | …それでスタンが僕を呼びに来たのか…全く、お前達は… |
リオン | 魔物に対抗しろとは言わんが、そんな暇があるなら防衛策の一つでも考えろ |
スタン | まあまあ、そんなに怒るなよ。みんな心からお前に感謝してるんだぞ |
リオン | …フン。勝手にやっていろ |
スタン | 何だよ、いらないのか?せっかく街の人が用意してくれたのに… |
スタン | じゃあ、俺がもらおうかな。えーっと、こっちのケーキから! |
リオン | 待て |
スタン | ん?何だ、リオン |
リオン | …食べないとは言っていない |
スタン | どうした?声が小さくて聞こえなかったけど |
リオン | だ…誰も食べないとは言っていない! |
スタン | ははは、もちろんわかってるよ。ほら、リオン。取り分けてやるよ |
スタン | 何が食べたい?こっちのケーキか? |
リオン | じ、自分で選ぶからいい! |
リオン | …全く、この街の奴らは本当にお前によく似たお節介なバカばかりだ! |
子ども扱いするな! | scene1 |
リオン | 凶暴な魔物が出ると聞いて街の外に来てみたが…気配がない |
リオン | 本当にいるんだろうな… |
??? | ったりぃ…あーやめだやめ!休まなきゃやってらんねっつーの! |
リオン | お前達は… |
ルーク | ああ?お前はルイニス街で出会った奴じゃねーか |
ルーク | こんなところで何してんだ? |
リオン | お前達こそ何をしている? |
リオン | ここに凶暴な魔物が出るという情報があった |
リオン | 遊んでいる暇があるなら、今すぐ去れ |
ルーク | ムカつく言い方する奴だな。俺に指図すんじゃねえ! |
リオン | 指図をした覚えはない。僕はお前達に警告をしただけだ |
メルディ | メルディ、この人知ってるよぅ。この人がチカラ、すごかった。それでも勝てない魔物なのか? |
メルディ | …なあ、ルーク。メルディ達も手伝えばいいよ。みんなで戦うがコワクナイよ! |
プレセア | お手伝いします… |
ミュウ | ご主人様、一緒に戦うですの!その方がいいと思うですの! |
ルーク | おい、お前ら何言い出してんだよ |
ルーク | つか、お前は黙ってろ、ブタザル! |
ルーク | あのな、俺は休みてえんだ!何でそんな面倒くせー事にわざわざ首突っ込まなきゃなんねーんだよ! |
メルディ | そんな事言うがダメー!困ってる人は助ける! |
メルディ | な? |
リオン | 必要ない。お前のような子どもは足手まといになるだけだ |
メルディ | メルディ、子どもじゃないよぅ!だってな、ほら! |
プレセア | 同じくらいです |
ルーク | …?同じくらいって何がだよ? |
ミュウ | 二人の身長ですのー! |
メルディ | もしメルディが子どもなら、このヒトも子ども。違うか? |
リオン | なっ…!! |
リオン | だ、誰が身長の話をしたんだ! |
ルーク | くくっ…だーっはは!確かに、よく見りゃお前こそガキじゃねーか! |
リオン | 一緒にするなっ! |
リオン | …お前達といるだけで疲れる。僕の前に二度と姿を現すな |
ルーク | な、何だよ急に…! |
ルーク | ちっせーくせに気の短い野郎だな! |
ルーク | 何だよ、あいつ、あの態度!あんなんじゃ、まともな大人になれねーっての! |
ミュウ | 怒らせてしまったですの… |
ルーク | へっ、あんなやつの事なんかどーでもいいだろーが。ったく… |
| |
リオン | …あいつらのせいで気分が悪い。何なんだ、あいつらは… |
リオン | …!魔物か!? |
| ギャアアア! |
リオン | !こいつらは…。やっと姿を現したな |
リオン | 僕が相手だ! |
子ども扱いするな! | scene2 |
リオン | まだ出てくるのか… |
リオン | 噂通りの凶暴さ、それに加えて数が多いとは、計算外だな… |
| ガルルルル! |
リオン | くっ、挟まれたか…どちらにせよ、やるしか―― |
| ギャアアアア! |
リオン | !!今のは…!? |
ルーク | ったく!えらそーな事言ってたくせに、やられかけてんじゃねーよ! |
リオン | お前達…どうしてここに!? |
メルディ | メルディ達が事、気付かなかったか?ずっとついてきてたよ!一人で行くが、キケン! |
プレセア | 間に合ってよかった…です |
リオン | 何をしている!ここから離れろと言ったはずだ |
ルーク | けっ、俺だってこいつらがしつこく言わなきゃ、今頃、昼寝でもしてたっつーの! |
メルディ | メルディ、心配したよぅ |
メルディ | いくらチカラがあっても相手はキョーボーが魔物… |
ミュウ | でもメルディさんとプレセアさんがそう言ったら、ご主人様、ちゃんと助けに行くって言ったですの! |
プレセア | 見直しました… |
ルーク | だーっ、うるせえ! |
ルーク | そうしなきゃ、お前らが黙りそうになかったからだろーが!ったく… |
ルーク | ! |
ルーク | …つーか、くだんねー話してる場合じゃなさそうじゃねーか。囲まれちまってんぞ |
リオン | まだ増えるのか…。厄介だな |
リオン | …いいか、これだけは言っておく僕の足を―― |
ルーク | 俺の足、引っ張ったらただじゃおかねーぞ! |
子ども扱いするな! | scene3 |
リオン | これで魔物はすべて倒したか… |
リオン | ただの騒がしいバカどもかと思ったがどうやらそれなりに腕が立つようだな |
ルーク | あ、あったりめーだろ! |
ルーク | …まあ、お前もなんつーか、思ったより、その… |
ミュウ | ご主人様、顔が赤いですの。風邪引いたですの? |
ルーク | よ、余計な事言ってんじゃねぇ!このブタザル! |
リオン | …これで用は済んだ。僕は行く。この辺りは他にも強い魔物がいる。森を抜けるまでは気を抜くな |
ルーク | お前こそ今度は挟まれんじゃねーぞ! |
| |
メルディ | キョーボーが魔物倒せたし、よかったよぅ! |
ルーク | よかったよー、じゃねえっつーの! |
ルーク | …あーあ、だりぃ。お前らのせいで無駄な体力使っちまったじゃねーか |
ミュウ | 大丈夫ですの!この街で休めばきっとご主人様も元気になるですの! |
ルーク | ったりめーだ!とっとと宿屋にでも…… |
ルーク | ん?あれは… |
スタン | リオン!街の人を困らせてた魔物を倒したんだってな! |
リオン | ああ。今回は僕一人の力ではなかったが、な |
スタン | へえ、珍しいな! |
スタン | あ、そうそう。お前のためにいい物持ってきたんだよ |
スタン | ほら!甘いものだ!疲れた時は甘いものって言うだろ? |
リオン | よ…余計な事をするな! |
スタン | お祝いに俺からプレゼントだ!好きなだけ食べていいからな! |
リオン | 頼んだ覚えはないっ! |
リオン | …ま、まあ、少しくらいならもらってやらんでもないが… |
ルーク | … |
ルーク | 何だよあいつ…俺は子どもじゃねえ!とか散々ぎゃーぎゃー騒いでたくせに |
ルーク | 甘いものが大好物~とか、やっぱガキじゃねーか! |
ルーク | 変な奴… |
Name | Dialogue |
乙女心 | scene1 |
ユーリ | よし、出来上がりっと |
ユーリ | 我ながらなかなかの出来だな |
レイヴン | 匂いに釣られて来てみれば…おおっ! |
レイヴン | 美味そうなコロッケ見ーっけ! |
レイヴン | ん~いい香り |
レイヴン | どれどれ、ここは数多の料理を食してきたおっさんがひとつ味見を… |
ユーリ | おい、おっさん。何勝手に食ってんだよ |
レイヴン | だって~、目の前にこんなに美味そーなコロッケがあったらそりゃ誰だって食べるでしょ |
レイヴン | もぐもぐ… |
レイヴン | 何これすんごい美味しい |
ユーリ | 当然だろ。誰が作ったと思ってんだ |
レイヴン | いやいや、それにしたってさ、この美味しさは何か秘訣があんじゃないの? |
ユーリ | そりゃあ、このコロッケはオレが愛情を込めて作ってるからな。料理には大事なんだぜ |
レイヴン | 愛情ねぇ…なるほど、ふーむ |
ユーリ | …また何かよからぬ事を企んでるって顔してるぜ、おっさん |
ユーリ | どうせ、自分も同じように料理作ってそれで世の女性を虜にしよう、とかそんなとこだろ |
レイヴン | ぎく!って何でわかっちゃったの!? |
レイヴン | おっさんの心お見通し?透けて見えちゃったりしてる!? |
ユーリ | おっさんの考える事なんて大体いつも一緒だろ。そんな事ばっか言ってると底が知れるぜ? |
レイヴン | ひどい、ひどいわ、青年。おっさん悲しい… |
レイヴン | ゴホン、じゃあ改めて…青年!おっさんにコロッケの作り方教えて! |
ユーリ | …そこは退かねえのな |
ユーリ | 言っとくがオレは厳しいぜ?覚悟しろよ、おっさん |
ユーリ | おいおい、そうじゃねーって言ってるだろ。食材はもっと優しく扱うんだよ |
レイヴン | え、ダメ?じゃあ…こう? |
ユーリ | 違う!そこはもっとしっかり… |
ユーリ | そうじゃない!ジャガイモはだな── |
| ガサガサ… |
ユーリ | ん?何か今、聞こえなかったか? |
| ガルルルル! |
ユーリ | ちっ、匂いに釣られて集まってきやがったか |
レイヴン | なになに?おっさん、早くも誰か虜にしちゃった? |
ユーリ | 魔物を虜にしてどうすんだよ |
ユーリ | ふざけた事言ってねえで、ほら、行くぞ! |
乙女心 | scene2 |
ユーリ | どうやら、これで全部片付いたな |
ユーリ | ったく、おっさんも戦闘と同じくらい料理の方もうまくやってくれよ |
ユーリ | よし、んじゃ、さっさと戻って料理の続きをすっか |
レイヴン | はい!先生! |
| |
ユーリ | …どうにかここまで順調みたいだな |
レイヴン | お、ホント!? |
レイヴン | ひょっとして、俺様料理のセンスあるんじゃない? |
ユーリ | …よし、こんなもんだろ。完成っと |
レイヴン | やったー! |
レイヴン | 見てこれ。すっげーいい色!美味そうにできたじゃないの |
ユーリ | ま、おっさんにしては上出来だな |
レイヴン | そうだ、アツアツのうちに…リタっちー!嬢ちゃーん! |
エステル | どうしたんです、レイヴン?何だか嬉しそうですね |
リタ | 妙にテンション高いわね。ま、いつもの事だけど |
レイヴン | ほらほら、おっさんさあ、愛情込めてコロッケ作ったのよ |
レイヴン | 二人とも食べてみてくんない? |
リタ | いらない |
レイヴン | ぐはっ!即拒否!? |
レイヴン | それはちょっとひどいんじゃない、リタっち!? |
リタ | だって、あたしさっき食べたばっかだし。それにおっさんお手製ってのも何かね |
エステル | わたしもさっき食べたばかりで、揚げ物はちょっと… |
レイヴン | そ、そんなぁ… |
ユーリ | そう言わずにひと口食ってみろよ。せっかくおっさんが愛情込めて作ったんだぜ? |
ユーリ | オレが隣でずっとついてたからな。いつものおっさんの料理とは一味違うはずだぜ |
リタ | お断り。あたし忙しいし、そもそもお腹いっぱいなの |
レイヴン | リタっち、そんな事言わないでさ、もっとたくさん食べないと大きくならないよー? |
リタ | どこ見て言ってんのよ! |
| ドゴォッ! |
レイヴン | あだっ!った~ |
ユーリ | 料理云々以前に、そもそも乙女心ってやつがわかってないみたいだな |
ユーリ | そんなんじゃせっかく美味い料理作っても台無しだぜ、おっさん |
レイヴン | オトメゴコロ? |
ユーリ | ああ。そこんとこわかってねえと好かれるもんも好かれねえってな |
リタ | 乙女心~?あんたが言う? |
ユーリ | ん?オレ何か変な事言ったか? |
リタ | ユーリに女性の心を思いやる器用さはないって前にフレンが言ってたわよ |
リタ | ね、エステル |
エステル | え、あの、ええと… |
レイヴン | 何よ、青年もおっさんと同類? |
レイヴン | しょうがない、今度はおっさんと女心について学ぶとしようじゃないの |
ユーリ | 勘弁してくれ |
ユーリ | ったく、フレンのやつ、覚えとけよ… |
エルは一枚上手 | scene1 |
ユーリ | 昼メシ時にちょうど店に入れるとはツイてたな |
フレン | ああ。早く任務にも戻りたいし、助かったよ |
ユーリ | 相変わらず、余裕ねえ奴だな。メシぐらい、ゆっくり食おうぜ |
フレン | 僕はそんなに暇じゃないんだ。ユーリと違って |
エル | ねえねえ、ここのゴハンおいしいね! |
エル | エル大満足 |
ユーリ | ほら、エルもこう言ってんだ。諦めてしっかり味わえよ、フレン |
フレン | …… |
| コツン |
ユーリ | ああ、わりぃ |
フレン | すまない |
エル | そっか、ユーリが左利きで、フレンが右利きだから、そうやって座るとお互いのヒジがぶつかっちゃうんだ |
ユーリ | ん?ああ、まあよくある事だ |
エル | ふーん、何かオモシロイね! |
ユーリ | 変な事で面白がるもんだな |
ユーリ | それはそうとフレン、明日は森へ魔物退治に行くって言ってたよな? |
ユーリ | しかも任務ってわけじゃないんだろ?まったく、よくやるよ |
フレン | 今はちょうど騎士団が動けないんだ。だからといって、あの魔物を放っておくわけにはいかない |
ユーリ | それはいいんだけどな、だからって何で、オレまで巻き込むんだよ |
フレン | 腕がなまってるだろうと思ってね |
フレン | まぁ、今日はゆっくり休んでおいてくれ |
| |
フレン | おはよう、ユーリ。昨日はよく眠れたかい? |
ユーリ | まあぼちぼちな。エルのやつももう行ったし、こっちもとっとと片付けちまおうぜ |
フレン | 例の魔物は凶暴だと聞く。気を抜かないでくれ |
ユーリ | 心配すんなって |
ユーリ | ま、その時が来たら好きにやらせてもらうけどな |
ユーリ | なんてったって、こちとら、もうお行儀のいい騎士団員じゃねえんだからな |
フレン | そう言わずに、頼むよ |
フレン | では、行こうか |
エルは一枚上手 | scene2 |
ユーリ | ふん!てやっ! |
フレン | はっ! |
ユーリ | 一体何匹いやがるんだ… |
ユーリ | おい、大丈夫か、フレン? |
フレン | ああ、僕は問題ない |
フレン | 君こそ、大丈夫なのか?まさかもう疲れていたりはしないだろうね? |
ユーリ | バカな事言うなって。まだまだお前に遅れを取る気はねえよ |
フレン | ふっ…そうかじゃあ一気に行こ…!! |
| ガツッ |
ユーリ | いてっ! |
フレン | くっ! |
ユーリ | おいおい、戦闘中に肘ぶつけるたあ、らしくねえじゃねえか |
ユーリ | メシ食ってる時とはわけが違うんだぜ |
フレン | すまない |
フレン | 足場が悪くて、よろけてしまった。君も気をつけてくれ |
ユーリ | 言われるまでもねえよ |
ユーリ | オレがそんなヘマするように見えるか? |
フレン | そんな事を言ってるんじゃない!ただ油断は禁物だと言っているんだ! |
ユーリ | へいへい、そんじゃせいぜい用心して── |
フレン | 待てユーリ! |
フレン | 手強そうな魔物が…おそらく、こいつが群れを率いているんだろう |
ユーリ | おいでなすったか。いいぜ、相手に不足はねえ! |
エルは一枚上手 | scene3 |
| はぁーっ! |
| ギャァァァァ! |
ユーリ | うおっと、何だ、今のは!? |
フレン | 同じ技を同時に同じ位置に…驚いたな。偶然とはいえすごく効いたらしい |
ユーリ | ちっとばかし出来すぎな気もするが、ま、結果オーライだろ |
フレン | ありがとう、ユーリ。お蔭で魔物を倒す事ができた |
ユーリ | おいおい、よせよ |
ユーリ | お前一人だってその気になりゃあのくらい、わけなかったはずだぜ |
フレン | そんな事はない。ユーリがいてくれて本当に助かったと思ってるんだ |
ユーリ | …んじゃそういう事にしておくか。また足を滑らされても困るしな |
フレン | それは言わないでくれ |
フレン | 僕もまだまだ精進が足りないという事だ |
フレン | じゃあ、僕は先に戻って魔物退治の報告に行ってくる |
ユーリ | そういや、エルが明日また一緒に昼メシ食おうって言ってたぜ |
ユーリ | よかったら来いよ |
フレン | ああ、わかった |
| |
ユーリ | なあエル、何も一昨日と同じ店じゃなくてもよかったんじゃねえのか |
エル | いいでしょ!エル、このお店気に入ったの!ゴハンおいしいし♪ |
ユーリ | 確かに美味いのは否定しねえが… |
| コツン |
ユーリ | ああ、わりぃ… |
フレン | すまない… |
エル | … |
| コツン |
| おい! |
ユーリ | ちったあ気ィつけるつもりはねえのか? |
フレン | それは君の方だろう! |
エル | 二人ともケンカしないでよね |
エル | ユーリが左、フレンが右に座ればヒジがぶつからないんじゃないの? |
フレン | あ…た、確かに… |
ユーリ | …子どもに言われてりゃ世話ねえな、オレも |
Name | Dialogue |
願いがかなう泉 | scene1 |
シェリア | ねぇ、アスベル。私ね、このあいだ街で素敵な噂を聞いたんだけど… |
アスベル | ん?どんな話だ? |
シェリア | 森を抜けたところの洞窟の奥に泉があって、その泉に願い事をすると何でもかなうんだって |
アスベル | 願いをかなえてくれる泉…か。何だかおとぎ話みたいだな |
シェリア | ね、素敵でしょ?一緒に行ってみましょうよ! |
アスベル | その洞窟、確か騎士団の中でも話題になってたような… |
アスベル | まぁ、いいか。明日なら少し時間を空けられるし、行ってみようか |
シェリア | 本当に!? |
シェリア | じゃあ明日ね! |
| |
シェリア | アスベルと…ふふ、楽しみ! |
シェリア | …でも、アスベル騎士団の任務で最近すごく忙しそう… |
シェリア | 明日も、時間は作ってくれたけど… |
シェリア | 子どもの時みたいに1日中ずっと一緒なんて、やっぱり無理よね… |
シェリア | … |
| |
アスベル | ここだよな、例の洞窟って。ここから中に入れそうだが… |
シェリア | うう… |
アスベル | どうしたんだ?さっきまで元気だったのに |
アスベル | 昨日だって、あんなにうれしそうにしてたじゃないか |
シェリア | こ、こんな不気味な洞窟だとは思わなかったのよ… |
シェリア | 何だか寒気がする… |
アスベル | そんなに怖がる事はないだろ。…やめておくか? |
シェリア | や、やめるもんですか… |
シェリア | 行きましょ、アスベル |
| |
アスベル | けっこう進んだな |
アスベル | 暗くて視界も悪いし…何か出てきそうな雰囲気だ |
シェリア | ちょ、ちょっと…変な事言わないでよ |
アスベル | あ、思い出したぞ!この洞窟にまつわる話。騎士団で話題になってたんだ |
シェリア | …何?その話って。願いをかなえてくれる泉の事? |
アスベル | いや、俺が騎士団で聞いた話はこうだ |
アスベル | 過去に泉を探して洞窟に入った人が不思議な声を聞いた…って |
シェリア | ちょっと…! |
シェリア | 何で今になってそんな気味の悪い話をするの!? |
シェリア | そんな話を聞いてたら、こんな洞窟なんて、絶対に来なかったのに… |
アスベル | 仕方ないだろ。今思い出したんだから |
シェリア | うぅ… |
シェリア | 本当に何か出てきそうな気がしてきたわ |
| グルルルル! |
シェリア | !!きゃーっ! |
アスベル | 魔物!?大丈夫!俺が倒してみせる! |
願いがかなう泉 | scene2 |
アスベル | ふぅ、もう大丈夫!全部倒したぞ |
シェリア | … |
アスベル | シェリア、顔色悪いな… |
アスベル | あ!!シェリア、向こうに―― |
シェリア | きゃーーーっ! |
アスベル | シェリア!?何もそんなに驚かなくても… |
シェリア | だ、だって…アスベルが急に大きな声出すから… |
アスベル | 向こうの方に何か見えたから、教えようとしただけじゃないか… |
アスベル | それよりも、今の叫び声…こっちが驚かされたよ… |
アスベル | シェリア、大丈夫か?どんどん顔色が悪くなって見えるけど… |
シェリア | … |
| きゃーーーっ! |
シェリア | きゃぁぁーーーっ! |
アスベル | 何だ、今の悲鳴!?シェリアが叫ぶ前に聞こえたよな… |
シェリア | もう…何なのよ…一体… |
アスベル | てっきりシェリアの声だと思ったんだけど… |
シェリア | わ、私の声…? |
アスベル | ああ、そっくりだった |
アスベル | でも、違うとしたらさっきの悲鳴は一体… |
アスベル | そうか…わかったぞ! |
アスベル | この特殊な洞窟の形で反響した音が遅れて聞こえてきたんだ |
アスベル | これがこの洞窟の「不思議な声」の正体だったんだ! |
アスベル | 少し驚いたけど、真相もわかった事だしスッキリしたな! |
アスベル | よし、じゃあ気を取り直して泉を探しに―― |
アスベル | …ん?シェリア? |
シェリア | … |
アスベル | 恐怖で気を張り詰めていたせいか結構疲れているみたいだな… |
アスベル | … |
アスベル | よし、シェリア。残念だけど、今回は、泉を目指すのは諦めようか |
シェリア | !え、でも… |
アスベル | また調子のいい時に来ればいいさ。ほら、俺がおぶってやるから、洞窟を出よう |
シェリア | アスベル…ありがとう。大丈夫よ |
アスベル | よし、一旦この辺りで休もうか |
アスベル | シェリア、大丈夫か?そこに座れそうだぞ |
シェリア | ありがとう |
シェリア | ごめんね、私が来たいって言ったのに |
| |
アスベル | もうすぐ出口だからながんばれ |
シェリア | うん |
シェリア | やっと出て来られた… |
シェリア | あ…! |
シェリア | もう真っ暗… |
アスベル | ああ、もう夜だよ |
アスベル | 何だかんだで、結構洞窟の中にいたからな |
シェリア | ううん、そうじゃなくて… |
シェリア | その、アスベル…時間は大丈夫?私のせいで、ごめんなさい! |
アスベル | ははっ、大丈夫だよ |
アスベル | 用事があると言っても今日は騎士団の任務じゃないから |
アスベル | …何だか、昔を思い出したよ |
アスベル | こんなに長い時間シェリアと一緒にいるなんて、久しぶりだったし |
シェリア | アスベル… |
アスベル | あ、そうだ。願いがかなう泉…行けなくて、残念だったな… |
シェリア | ううん、大丈夫よ |
シェリア | 私の願い事なら、もうアスベルがかなえてくれたから |
パスカルを捜せ! | scene1 |
シェリア | はぁ~、やっぱり駄目だわ。全然動かない |
シェリア | この時計、けっこう大事にしてたんだけど… |
シェリア | 時計屋さんもお手上げだって言ってたし、私が動かせるはずないわよね |
シェリア | ごめんね、ヒューバート、わざわざ呼び出しちゃって |
シェリア | これなんだけど…直せる時計屋さん知らない? |
ヒューバート | そうですね…時計屋はわかりませんが、パスカルさんなら何とかしてくれるかも知れませんね |
シェリア | …そっか!パスカルがいるじゃない! |
シェリア | 駄目元で頼んでみようかしら。天才ですものね |
| |
シェリア | パスカル!パスカルー! |
| … |
ヒューバート | 返事がありませんね。ここにこもって研究でもしてるかと思ったんですが… |
シェリア | 仕方ないわね。手紙を残しておくわ。きっと気付いてくれるわよね |
| |
シェリア | おかしいわねぇ… |
シェリア | 1日経っても、来ないどころか連絡もないなんて |
シェリア | パスカル、どうしちゃったんだろう。もう一度訪ねてみようかしら |
| |
シェリア | ごめんね、ヒューバートまた付き合わせちゃって |
ヒューバート | いいえ。ぼくも心配ですから |
ヒューバート | それよりこれ…昨日の手紙がそのまま…まだ帰ってないようですね |
シェリア | どこ行っちゃったの~? |
シェリア | パスカルの事だから、旅行って事もないでしょうし… |
シェリア | まさか魔物に…!? |
シェリア | いいえ、そんなはずはないわ本当にどこに行っちゃったんだろう… |
ヒューバート | あ!そういえば、パスカルさん時々森に行くと言っていました。もしかしたら森にいるかも知れません |
シェリア | えっ?そうなの? |
シェリア | そんな事、よく知ってるわね… |
シェリア | まあ、闇雲に捜しても仕方ないしとりあえず、森に行ってみましょうか |
シェリア | そうだ、あれを作って持っていけば…パスカルが見つかる気がする |
シェリア | ねえ、ヒューバート家に帰って準備したいものがあるのちょっと時間もらってもいいかしら? |
| |
シェリア | よし、これでバッチリね!じゃあ行きましょ |
ヒューバート | シェリア…?それ、一体何に… |
シェリア | ふふっ、まあその内わかるわよ |
| |
シェリア | そういえば、パスカルが森に来てたとして…一体何をしてるのかしら… |
シェリア | 森林浴…?…そんな感じでもないわよね。きっと何かの実験で── |
| ガサガサ |
ヒューバート | むっ!?シェリア!気をつけ… |
| ガルルルル! |
シェリア | 魔物!?ちょっと!来ないでよ! |
パスカルを捜せ! | scene2 |
シェリア | 何とか倒せたわね… |
シェリア | って、何で魔物と戦ってるのかしら…私は時計を直して欲しいだけなのに |
ヒューバート | 早くパスカルさんを捜しましょう |
シェリア | …っと、早速パスカル発見アイテムを使っちゃおっかな |
ヒューバート | パスカルさん発見アイテム…ですか? |
シェリア | そう!えーっと… |
シェリア | じゃーん! |
シェリア | パスカル発見アイテムのバナナパイ! |
ヒューバート | それは…持参してきたバナナパイ!? |
シェリア | パスカル、バナナパイ大好きだからとにかくこのバナナパイを…あの切り株の上に置いてみましょう |
ヒューバート | ナプキンの上に置いて…こ、これで大丈夫そうですか? |
シェリア | うん、大丈夫!ありがとう |
シェリア | あとはパスカルが来れば…少しだけ待ってみましょう |
ヒューバート | … |
ヒューバート | あ、あの…シェリア? |
ヒューバート | あんなところにバナナパイを置いてぼく達は一体何をしているんでしょうか |
ヒューバート | 確かに森にいるのであれば匂いにつられて…? |
ヒューバート | いや、ここでこうしているより早く他の場所に── |
??? | くんくん…この匂いは、もしかして… |
??? | 見ーつけた!こんなところにバナナパイ!トロピカルヤッホ~ゥイ! |
ヒューバート | パ、パスカルさん!?信じられない! |
ヒューバート | 仕掛けてから5分ほどしか経っていないというのに! |
パスカル | んん?あれ?シェリア?弟くん? |
パスカル | おーい! |
シェリア | ちょっと、昨日から捜してたのよ!一体何をしてたの!? |
パスカル | 何って、研究しながらバナナを食べてたんだけどさバナナがなくなっちゃったんだよね~ |
パスカル | それで、気分転換も兼ねて街に買いに行ったんだよ |
パスカル | そしたら、そんな時に限ってどっこにも売ってなかったんだよね。ありえないよね~ |
パスカル | その時思い付いたんだ!この森ならバナナあるかも!って |
パスカル | もう意地になってここまで探しに来ちゃったんだよ! |
ヒューバート | 何という行動力… |
パスカル | でもさ、森でもなかなか見つけられなくってね~気付いたら今になってたってわけ |
パスカル | そんな時に、あんなところでバナナパイを発見しちゃったら、そりゃ食べちゃうよね♪ |
シェリア | 普通の人なら食べないと思うけど… |
シェリア | そこまでバナナに執着するだなんて恐ろしいわ… |
ヒューバート | と、とにかく、無事で安心しました。心配させないでください |
パスカル | ごめんね~ |
シェリア | で、本題なんだけど…私の家の時計が直るか見てほしいの |
シェリア | たくさん作るわよ、バナナパイ |
パスカル | やるやる~!時計でも何でも直しちゃうよ~ |
パスカル | バナナパイのためならがんばっちゃうよ~ |
シェリア | じゃあ行きましょ |
| |
パスカル | ほい!直ったよ~!これはなかなかの代物だね~ |
シェリア | さすがパスカルね!ありがとう!とっても嬉しいわ!時計も喜んでるみたい |
ヒューバート | よかったですね、シェリア。わざわざパスカルさんを捜した甲斐がありました |
パスカル | もぐもぐもぐ… |
パスカル | んー!バナナパイ美味しいね~! |
パスカル | 時計直しただけなのにこんなにたくさん作ってもらって大丈夫? |
シェリア | いいのよ。たーくさん召し上がれ |
シェリア | ふふっ、お金を積まれるよりもバナナパイで喜ぶなんてパスカルぐらいね |
シェリア | それにしても、バナナがないからって何日も探し続けるだなんて… |
シェリア | パスカルの行動力というか執念というか…ホント、大したものよね。驚いたわ |
ヒューバート | シェリア、行動力と執念ならあなたも負けていませんよ… |
ヒューバート | そのお蔭で、パスカルさんが見つかり、時計も直ったんですから |
Name | Dialogue |
頼れる仲間 | scene1 |
アルヴィン | 街に買い物に来たはいいが…いろいろ目移りしちまうもんだな |
エリーゼ | はい、面白いものがたくさんあってとても楽しいです |
ティポ | どれにしようか迷っちゃうよねー。ぜーんぶ欲しくなっちゃうー |
ミラ | ああ、どれも魅力的な料理ばかりだ |
ミラ | おっ… |
アルヴィン | んん?どうしたんだ、ミラ?何か気になるものでもあったか? |
ミラ | そこの店に、非常に興味深い食べ物がたくさんあるのだが…。じゅるる… |
アルヴィン | さすがの食欲だな…。好きなだけ食ってくればいいさ |
アルヴィン | 俺達は他に見たいものがあるから別行動で1時間後に街の入り口で合流だ。いいな? |
ミラ | ああ、わかった |
ティポ | じゃあ、あとでねー!ミラくーん |
アルヴィン | さて、俺達は買い物の続きをするか |
アルヴィン | しっかし、人が多いな。はぐれないよう、しっかり付いてくるんだぞ、エリーゼ |
エリーゼ | はい、気をつけます |
店の主人 | 毎度あり! |
ティポ | アルヴィン君、たーっくさん買ったねー |
アルヴィン | よし、あとは… |
街の女性 | きゃあーっ! |
街の男性 | ぐわぁー!魔物だー! |
アルヴィン | おいおい、こんな街中に魔物かよ! |
アルヴィン | エリーゼ、いくぞ! |
エリーゼ | あ、待ってください! |
ティポ | アルヴィン君!待ってー! |
アルヴィン | くっ…!!こ、こいつは手強そうだ |
アルヴィン | 何でこんな奴が街中に… |
アルヴィン | 場所が悪すぎるな。このままだと街の人達を巻き込んじまう |
アルヴィン | よし…一旦、街の外まであいつを引きつけよう |
エリーゼ | わかりました! |
| |
アルヴィン | おーい、こっちだ!追いついてみろよ! |
アルヴィン | はぁ…はぁ… |
アルヴィン | よし、この辺りまでくれば何とかなるだろ |
アルヴィン | 俺に会った事を後悔させてやる。たまにはエリーゼにも、カッコイイところを見せねぇと、だしな |
アルヴィン | よし!ここは俺に任せてお前達はひとまず安全なところに… |
アルヴィン | って、あ、あれ? |
アルヴィン | いない… |
| グアアアア! |
アルヴィン | うぉっ!危ねぇ! |
アルヴィン | おいおい、この魔物…本当に俺一人で相手するのかよ… |
頼れる仲間 | scene2 |
アルヴィン | はぁ…はぁ…。こいつ…やっぱ強ぇぜ |
アルヴィン | だが…こっちも逃げるわけにはいかないんでね |
| ガルルルル! |
| ガギィーン! |
アルヴィン | くっ…!! |
アルヴィン | ったく、何てパワーしてやがるんだ! |
ミラ | スプリームエレメンツ! |
| ギャアアアア! |
アルヴィン | 今のは!! |
ミラ | 大丈夫か?アルヴィン |
アルヴィン | ミラ! |
ティポ | ボク達もいるよー |
アルヴィン | エリーゼ、ティポ…お、お前達今までどこ── |
ミラ | 話は後だ。その魔物を倒すぞ |
頼れる仲間 | scene3 |
アルヴィン | ふぅ、何とか倒せたな。一時はマジでヤバいと思ったぜ |
ティポ | アルヴィン君、無事で何よりー |
アルヴィン | ところで…どこ行ってたんだよ。お二人さん |
エリーゼ | アルヴィンだけだと不安だったのでミラを呼びに行ってたんです |
エリーゼ | 一応声を掛けて行ったんですけど… |
ティポ | あんな状況だったからねー聞こえてなかったのかもー |
アルヴィン | そ、そうだったのか…俺、別に置き去りにされたわけじゃなかったんだな… |
アルヴィン | エリーゼがそんな事するはずねーよな |
アルヴィン | 悪いな、疑って |
エリーゼ | 気にしないでください。勘違いは誰にでもありますから… |
エリーゼ | ドンマイです |
ティポ | 気にしなくていいよー。あんまり自分を責めないでねー |
アルヴィン | くっ… |
アルヴィン | じ、じゃあ街に戻りますか… |
アルヴィン | …んん?ちょっと待てよ |
アルヴィン | さっきエリーゼ… |
アルヴィン | 「アルヴィンだけだと不安だったので」って… |
アルヴィン | 俺ってそんなに頼りないのかよー! |
大切な仲間達 | scene1 |
アルヴィン | いつも魔物と戦ってあっと言う間に一日が過ぎちまうが…逆にこう暇だと何していいかわからねぇな |
アルヴィン | 仲間達といる時は騒がしいと思ってたけど、いないと寂しく感じるもんだ |
アルヴィン | ま、せっかくだしその辺の店にでも… |
アルヴィン | ん?あれはジュードじゃねぇか |
| |
アルヴィン | よっ、ジュード! |
アルヴィン | んん?どうした?えらく元気がないじゃないの |
アルヴィン | 暗い顔してると幸せが逃げちまうぜ |
ジュード | あ、アルヴィン… |
ジュード | うん、ちょっとね… |
アルヴィン | 何かあったのか?俺でよければ、相談に乗るぜ |
ジュード | …この前、薬草の調達でレイアと森へ出かけたんだけど、帰り道、魔物に襲われたんだ |
ジュード | レイアを守ろうと戦ってたんだけど、ちょっとピンチになっちゃって…結局、レイアに助けられたんだよね… |
アルヴィン | ほう、そりゃよかったじゃねぇか |
アルヴィン | 確かに、レイアの棍術はなかなかのもんだからな |
ジュード | そうなんだけど… |
ジュード | 僕は守る側にならなきゃいけないのに… |
アルヴィン | そうか?助けられるってのは別に恥じる事じゃないぜ |
アルヴィン | お互いを助け合うのが仲間ってもんだろ |
ジュード | うん… |
アルヴィン | んー、こりゃ重症だな… |
アルヴィン | しょうがない。ジュード、ちょっと付き合え |
ジュード | え? |
アルヴィン | 悩んでる時は、体動かしたほうがいいんだよ |
アルヴィン | ほら、行くぞ! |
ジュード | ああ、ちょっと…!腕を引っ張らないでよ |
大切な仲間達 | scene2 |
アルヴィン | ふっ!はぁっ! |
ジュード | アルヴィンは一体何を… |
ジュード | 突然、魔物討伐に連れてこられたけど… |
アルヴィン | ほらほら、こっちだ!お前らごとき、俺一人で十分! |
ジュード | !! |
ジュード | アルヴィン!後ろに別の魔物が! |
アルヴィン | 何っ! |
ジュード | はぁ! |
| ギャァァァァ! |
ジュード | アルヴィン!大丈夫?! |
アルヴィン | 話は後だ!魔物は待っちゃくれないぜ。行くぞ! |
大切な仲間達 | scene3 |
アルヴィン | よーし、全部倒したなジュード、ナイスフォローだったぜ |
ジュード | そんな…僕はただ、アルヴィンが危ないって思ったらとっさに… |
アルヴィン | 助けたいって気持ちがお前をそうさせたんだろ? |
アルヴィン | レイアも今のお前と同じだったんじゃないか? |
ジュード | え? |
アルヴィン | お前がレイアを助けたいと思うのと一緒で、レイアもまたそう思ってる。だからお前を助けた |
アルヴィン | シンプルな話だろ? |
ジュード | でも… |
アルヴィン | 優等生は難しく考えすぎなんだよ |
アルヴィン | 仲間を助けたいって気持ちは悪い事じゃないだろ |
アルヴィン | それとも、ジュード君はレイアは仲間だと思ってないわけ? |
ジュード | …そうだね |
ジュード | 僕、自分の事ばかり考えていて仲間の気持ちを考えてなかったよ |
アルヴィン | そーそー、それでいいんだよ |
ジュード | でも、アルヴィンに仲間の事で諭されるとは思わなかったよ |
アルヴィン | ちょっ!どういう意味だよ! |
アルヴィン | 俺だって、仲間の事ちゃーんと考えてるぜ! |
ジュード | ははは、冗談だよ |
ジュード | …アルヴィン、ありがとう。お蔭でスッキリしたよ |
ジュード | そのお礼というのも何だけど… |
ジュード | はい、これ。食べてよ |
アルヴィン | ああ… |
アルヴィン | ん!?おいおい、これはピーチパイじゃねぇか! |
アルヴィン | しかもこんなたくさん…。せっかくだからジュードも食うか? |
ジュード | ごめん、僕はこれからちょっと用があって出なきゃいけないんだ |
アルヴィン | そうか。ま、ありがたくいただいておくぜ |
アルヴィン | とはいえ、一人でこんなに食べられないしな…ほかの連中にも声を掛けてみるか… |
| |
エリーゼ | ごめんなさい |
エリーゼ | これからピンキストとしてやらないといけない事が… |
アルヴィン | そ、そうか。仕方ねぇよな |
| |
レイア | ごめん! |
アルヴィン | お…おう、まぁ、気にすんな! |
| |
ミラ | すまない。今はそれどころではない |
アルヴィン | ぐっ… |
| |
ローエン | 申し訳ございません |
アルヴィン | … |
| |
アルヴィン | くっ…。誰もつかまらなかった… |
アルヴィン | 仲間って…時には残酷だな… |
Name | Dialogue |
何かがおかしい… | scene1 |
アスベル | ここか、今日の宿は… |
アスベル | 遠征先のルイニス街でどんな宿屋か心配だったけど、これならきちんと準備が整えられそうだ |
フレン | 僕は少し辺りを見回ってくるから、アスベルは先に宿に入っていてくれ。後で合流しよう |
リオン | 急いで宿へ戻って来たが…どうやら仕立屋はまだ来ていないようだな |
| |
リオン | …マントを破くとは、僕らしくもない服と共に新しいものを手配しておいて正解だったな |
リオン | 届いていてもいいはずだが… |
アスベル | うん、部屋の中も綺麗に掃除されている |
アスベル | …ん? |
アスベル | 何だ、この包みは? |
アスベル | 俺の部屋宛のようだが… |
| ガサゴソ… |
アスベル | 服?どうして…騎士団からの支給品か何かか? |
アスベル | …まあ、何にせよちょうどよかった!今日の任務で、この服もかなり汚れてしまっていたし |
アスベル | せっかくだから洗濯の間着替えておくとしよう |
アスベル | んー…着てはみたものの…これはちょっと違和感あるな… |
アスベル | それになかなか思い切ったデザインだ |
アスベル | …だが、服が綺麗になるまでの辛抱、せっかく遠征に来た事だし、気を取り直して俺も散策でもしよう |
| |
街の女 | あ、あの人… |
街の男 | おい、あれ見ろよ… |
アスベル | ?…みんな、何だか俺を見てヒソヒソ話しているみたいだ |
アスベル | うーん、さすがに派手…だよな。この大きなマントのせいなのかも。こういう服装は珍しいんだろう |
??? | アスベル! |
フレン | 宿屋にいるはずじゃなかったのか? |
フレン | いや、それより、どうしたんだ、その格好は? |
アスベル | や、やあ、フレン。宿屋に戻ったら俺の部屋宛にこの服が届いていたんだ |
アスベル | おそらく騎士団からだと思うんだが、何か心当たりないか? |
フレン | いや、僕は聞いていない。…本当に騎士団絡みなのかい? |
アスベル | 遠征先の宿と、俺の部屋を知っているとなると、騎士団からなんじゃ… |
街の女 | きゃあーっ! |
アスベル | 何だ!? |
街の男 | おい!街の外れに魔物が出た!頼む、手を貸してくれ! |
アスベル | 魔物だって!? |
フレン | アスベル、そっちを頼む。僕はあっちを見てくる! |
アスベル | わかった!行ってくる |
| |
街の男 | ありがとう!さすが、ウワサどおりの素晴らしい腕前だ |
アスベル | ウワサ…? |
アスベル | あ、いえ、みなさんを守るのは当然の事ですから |
アスベル | さて、無事に魔物を倒せたし街の人を守る事ができた。そろそろ俺は── |
街の女 | きゃあーっ! |
街の男 | おい!あっちに魔物が出やがった!助けてくれリオン!あんただけが頼りなんだ! |
アスベル | リ…リオ…? |
アスベル | ──ってそんな事を言ってる場合じゃない! |
アスベル | わかりました!すぐ向かいます! |
何かがおかしい… | scene2 |
アスベル | なかなか凶暴な魔物だった。散策に出て正解だったな… |
街の男 | いやぁ、いつもすまねえな。あんたには感謝してもし足りないよ |
アスベル | いつも?…とにかく、ご無事でよかったです |
| |
フレン | アスベル、そっちは大丈夫だったかい? |
アスベル | ああ、魔物は全て倒したよ。街の人達も怪我はない、みんな無事だ |
街の男 | うわぁーっ!おい、あんた魔物が出たんだ!退治してくれ! |
アスベル | また魔物か!? |
アスベル | …それにしても、さっきから街の人達はみんな、魔物を見つけてはわざわざ俺を呼びに来ているような… |
フレン | 次々と来るな。早く被害が出ないうちに… |
アスベル | …あ、フレン!俺が行く、任せてくれ! |
| |
アスベル | もう大丈夫ですよ。魔物は全て倒しました |
街の女 | ありがとう!クールな人だって聞いてたけど、そんな事ないのね |
アスベル | クール?誰がそんな事を… |
街の女 | あなたは街の有名人よ。青い服に薄紅色のマント、華麗な剣術… |
街の女 | この街を守ってくれる頼れる剣士様。これからもよろしくね |
アスベル | は、はあ…。やはりどこか会話がかみ合ってないんだよなぁ |
| |
フレン | おはよう、アスベル |
フレン | そういえば昨日の服はもう着るのをやめたんだな |
アスベル | ああ、やっぱりこっちの方が落ち着くからな |
アスベル | そんな事より、一晩中、気になっていたんだが… |
アスベル | 昨日出会った街の人達、何だかみんな俺の事を知っているような口ぶりだったんだが…なぜだろう… |
フレン | それだけ君の騎士としての振る舞いが記憶に残るものだったということじゃないのかな |
アスベル | そんな事はないだろう。この街にも昨日来たばかりだぞ |
フレン | 人の印象に時間の長さは関係ないさ。違うかい? |
アスベル | …それはそうだけど…。うーん、やっぱり何か違うような… |
| |
リオン | …遅い! |
リオン | 仕立屋の奴、いつまで僕を待たせるつもりだ! |
そういう事か! | scene1 |
フレン | この街での遠征任務も今日で終わりだ。お疲れ様、アスベル |
フレン | 準備が出来次第、出発するとしよう |
フレン | 僕の方はもう済んでるけど、君は── |
アスベル | 悪い、フレン!帰り支度がまだだった!先に帰っててくれ! |
フレン | アスベル! |
フレン | …って行ってしまった。でも仕方ないかな |
フレン | この街でも色々あったし、昨晩はきっと疲れて寝入ってしまったんだろう |
??? | おい、邪魔だ。どけ |
フレン | あ、あぁ…すまない |
フレン | あれ?今の人…。あの格好は確か… |
| |
アスベル | 帰り支度の事、すっかり忘れていたな。早く支度しないと…! |
アスベル | !! |
| ビリビリッ! |
アスベル | ああっ!こんなところに釘がでて…服が破れてしまった! |
アスベル | 慌てると、ろくな事がない… |
アスベル | 仕方がない、この服に着替えて帰るか |
| |
アスベル | 騎士団のみんなは行ってしまったか…遅れをとってしまったが、仕方ない。後を追うか… |
| きゃぁーっ! |
アスベル | この声は…! |
| |
アスベル | こんな街の近くにまで魔物が… |
| ギャオオオ! |
アスベル | なに、こんなにたくさん…街へ入れるわけにはいかない!何とかしないと! |
アスベル | はぁっ! |
スタン | さっき、この辺りから悲鳴が聞こえたみたいだけど… |
スタン | あれは、リオン!? |
スタン | あんな大群相手に一人じゃ危険だ! |
スタン | リオン!今行くぞ! |
アスベル | くそっ!挟まれたか! |
アスベル | これはさすがに… |
スタン | はぁっ! |
スタン | 大丈夫か!?リオン! |
スタン | あれっ…リオンじゃ…ない? |
スタン | じゃあ、その服は一体── |
アスベル | はぁはぁ…。誰だか知らないが、助かったよ |
| ギャオオオ! |
スタン | お前が誰だかわからないけど…今はこの魔物を倒そう!行くぞ! |
そういう事か! | scene2 |
アスベル | ありがとう。お蔭で発見した魔物は全て倒す事ができたよ |
スタン | いや、こちらこそありがとう! |
スタン | しかし驚いたな、俺の友達だと思って駆けつけてみたら全然違う人だなんて |
スタン | 服装が一緒の人もいるんだなあ。俺、初めて知ったよ!あいつの服、有名なんだな! |
アスベル | 服装が…一緒? |
アスベル | もしかして… |
スタン | ? |
アスベル | 実はこの服、ついこの間宿泊先で俺の部屋に届いた物なんだ |
アスベル | …で、さっき、元々着ていた服が破れてしまって―― |
アスベル | 身に憶えはなかったんだけど他に着る物がなかったから、この服を着てたんだけど… |
スタン | へえ、そういう事だったのか |
アスベル | ひょっとしたら、お前の友達の服じゃないのか? |
アスベル | 何かの手違いで届いたのだとしたら… |
スタン | うーん、確かにリオン以外にその服を着てる奴なんて見た事ないしリオンの服なんだろうけど… |
スタン | でもお前、今は破れた服しか持ってないんだろ? |
スタン | 破れた服で歩きまわるわけにもいかないもんなー |
スタン | …その服、もらっていけばいいんじゃないか? |
アスベル | ほ、本当にいいのか?さすがにそれは… |
スタン | 大丈夫だよ |
スタン | 俺の友達、口は悪いけど、いい奴だから!じゃあな! |
アスベル | 名前を聞くのを忘れたけど、面白い奴だったな… |
アスベル | それにしても、やっぱりこの服は、別の誰かへ届けられるはずの物だったんだな |
アスベル | あ、もしかして…初めてこの服を着て街に出た時もみんな、そいつと俺を勘違いして…? |
アスベル | そうだとしたら全ての辻褄は合う |
アスベル | …結局この服は貰って帰る事になったけど、大丈夫なんだろうか… |
| |
スタン | ただいま! |
スタン | リオン、今日も街に魔物が出てさ… |
スタン | あれ、リオン、どうかしたのか? |
リオン | …うるさい。今僕に話しかけるな |
スタン | そう言うなって。聞いてくれよ |
スタン | 魔物が街にいっぱい出てさ、俺と一緒に戦ってくれた人がいたんだ |
スタン | その人がさ、リオンと同じ服を着てたから俺、びっくりしちゃったよ |
リオン | 何…!? |
スタン | そうそう、そいつ、自分の服が破けて困ってたみたいだったから、そのまま着ていけって言っといたよ |
リオン | 何だと!? |
リオン | お前はまた勝手な事を!それは僕が頼んでおいた服だ! |
リオン | お前に僕の服を他人に譲渡する権利などない! |
スタン | いいじゃないか、困ってたんだし。それに、その人、すごい似合ってたんだぜ? |
リオン | そういう問題ではない! |
スタン | ご、ごめん。悪かったよ!今度その人に会ったらちゃんとリオンに── |
リオン | ……どうした? |
スタン | うん。名前聞くの、忘れてたなって! |
リオン | …この…バカが!! |
| |
アスベル | うっ…へっくしょい!何か今、寒気がしたぞ… |
Name | Dialogue |
生まれ変わった俺さま | scene1 |
ゼロス | は~い、そこのプリティーなキミ~俺さまと楽しいところに行かない? |
街の女性 | … |
ゼロス | ちょ、ちょっと~、無視しないでよ~ |
ゼロス | はぁ~…、今日は絶不調だぜ…。俺さまフラれっぱなし… |
ゼロス | 一体、何が悪いんだ? |
ゼロス | …ん? |
ゼロス | あ、あれはっ! |
??? | … |
ゼロス | 何たる美人!しかもあんなに大胆な格好で… |
ゼロス | これは近年稀にみるビッグチャンス! |
ゼロス | あんなの、誘ってくれって言ってるようなもんじゃねーか!むしろ誘わないほうが失礼ってもんだ |
ゼロス | くーっ!俺さまついてるーっ! |
ゼロス | 何だよぅ、さっきまでの不発はこの運命的な出会いの布石だったんだな |
ゼロス | よーし、あのおねーさんに突撃だ! |
ゼロス | は~い、そこのお美しいおねーさ── |
??? | ここで待っていろと言っていたが… |
??? | よぅ、悪いな、ミラ。遅れちまって |
??? | じゃあ、行きますか |
ゼロス | なっ!何だよ~、男がいたのかよ! |
ゼロス | あの男、あんな美女を連れ立って…。俺さまくやしー! |
ゼロス | あんなやつのどこがいいんだよー! |
ゼロス | …でも、何かオシャレな感じだったなスカーフとかロングコートとか、何か紳士っぽいっていうか… |
ゼロス | !ひょっとして、俺さま服装が駄目なんじゃないのか? |
ゼロス | …そうだ、絶対そうだ!こうやって肩なんか出してる場合じゃねぇ! |
ゼロス | 俺さまがあの男と同じ服装をすれば美女のハートもグッと掴めるはずだ! |
ゼロス | そうと決まれば店に急がねぇと! |
生まれ変わった俺さま | scene2 |
ゼロス | ジャーン!どうだ!これで完璧だぜ! |
ゼロス | これで街を歩けば、かわい子ちゃん達がわんさか寄ってきちゃうな~ |
ゼロス | さて、気を取り直して…って、あれ? |
ゼロス | あそこに見えるはハニーじゃねえか。コレットちゃんとしいなも |
ゼロス | よし、まずはあいつらに生まれ変わった俺さまを見せてやろうじゃないか |
ゼロス | おーい、ハニー! |
ロイド | ん?今誰か…俺の事呼んだか? |
ロイド | …ってお前!ゼロスか…? |
ロイド | 何だよ、その格好 |
ゼロス | あれ~?気づかなかった? |
ゼロス | ま、仕方ないか~。俺さま、こんなにイケてる姿に生まれ変わっちゃったもんな~ |
ゼロス | 男は身だしなみってのにも気を付けないといけないんだぜ? |
ゼロス | そういうのわからないよな?ハニーは |
ロイド | そうだな、その服装がカッコいいかどうかは俺にはわからないよ |
しいな | イケてる姿、ねぇ… |
しいな | 服はいいかもしれないけど… |
ゼロス | ぐっ…何だよ! |
しいな | 服「は」いいんじゃないか。ただ、あんたにはちょっと… |
しいな | 何ていうか、服に負けているんだよ |
ロイド | うん、うん俺が言いたかったのはそれだよ |
ゼロス | はぁ!?おいおい…それ本気で言ってんのか? |
ゼロス | わかってねーな、ハニーは… |
コレット | 私はその服好きだよ |
コレット | ただ…ゼロスにはヒラヒラが長すぎるし大きいから、なんかおかしい |
ゼロス | コ、コレットちゃんまで… |
ゼロス | べ、別にカッコいいと思ってこの服買ったわけじゃねーし |
ゼロス | スカーフだって、店のおやじがセットとか言って勝手に付けただけだし… |
ゼロス | つーか、服買ってまでモテたいとかお、思ってねーし… |
ゼロス | ちくしょー! |
コレット | あ…ゼロス! |
| |
ゼロス | ったく、何だよ!みんなして好き勝手言いやがって |
ゼロス | ヒラヒラうるせーっつーんだよ。オシャレってもんがわからない連中に見せるんじゃなかったぜ… |
コレット | ゼロスー! |
ゼロス | コ、コレットちゃん…。どうしたんだよ |
コレット | ゼロス…、さっきはごめんね。服の事でいろいろ言っちゃって… |
ゼロス | えっ? |
コレット | でも…悪気があったわけじゃないんだよ |
コレット | 何ていうか…その… |
コレット | 見た目をすごく気にしてたみたいだけど、大切なのはやっぱり中身だよ |
ゼロス | コレットちゃん…慰めに来てくれたの? |
コレット | そういうわけじゃないけど…服装にこだわるなんてゼロスらしくないよ! |
コレット | もっと中身を磨けばいいんじゃないかな。ゼロス自身が成長するっていうか… |
ゼロス | 俺さま自身… |
ゼロス | そうか!中身か! |
ゼロス | 俺さまとした事が、何でそこに気付かなかったんだ! |
ゼロス | ありがとう!コレットちゃん!俺さま、間違ってたぜ |
コレット | わかってくれたんだね。よかったー |
ゼロス | おう!俺さま、もうバッチリ! |
ゼロス | もっとトークに磨きをかけなきゃ。ボキャブラリーも増やさねえとな |
コレット | トーク?ボキャブラリー? |
ゼロス | 今度こそ落としてみせるぜ!待ってろよー、子猫ちゃん達!! |
コレット | ああ、ゼロス! |
コレット | 行っちゃった…。元気になったみたいでよかったけど… |
コレット | ホントにわかってるのかな…? |
子猫ちゃん達を守れ! | scene1 |
ゼロス | さーて、今日も街の子猫ちゃん達に挨拶回りしないとな~ |
??? | ロイド!ゼロス! |
ゼロス | お、しいなじゃねぇか |
ゼロス | そんな胸…じゃなくてそんな顔してどうしたんだ? |
しいな | 実は最近、街に不審者が出没しているらしいんだよ |
ゼロス | ふーん、不審者ねぇ… |
しいな | 女性をしつこく追い回すって話さ。みんな迷惑してるって |
ロイド | 女性をしつこく…お前と同じじゃないか、ゼロス! |
ゼロス | おい!俺さまをその辺の不審者と一緒にしてんじゃねーよ! |
ゼロス | 俺さま、すんごーく優しく接してるんだぜ。そりゃもう、紳士的なもんさ |
しいな | とにかく!その話を聞いて、あたしも不審者捜しに協力しはじめたってわけさ。あんた達も協力しておくれよ |
ゼロス | あったりめーだ! |
ゼロス | この紳士ゼロス、子猫ちゃん達が困っているのを黙って見過ごすわけにはいかねぇ! |
ゼロス | ハニー!捜し出してとっちめてやろうぜ! |
ロイド | ああ!そうと決まれば早速行こう! |
ゼロス | さっきから見回ってはいるが…それらしきやつはいねえなぁ |
ゼロス | それよりも子猫ちゃん達が俺を呼んで── |
ロイド | おい、ゼロス… |
ゼロス | わかってるよ。ちゃんと捜せばいいんだろ、不審者を |
ロイド | それもそうなんだけど… |
ロイド | さっきから街の人達がお前の事をチラチラ見ている気が… |
ロイド | お前…目立ち過ぎるんじゃないか?その肩の出てるピンクの服とか特徴あるし── |
ゼロス | ロイドくん、それは仕方ないんだよ。スターの証?有名税ってやつ? |
ゼロス | 注目の的になっちまうなんて、人気者はつらいねぇ |
しいな | いい意味じゃなくて悪い意味で、じゃないのかい? |
しいな | ナンパばっかりしてるからそういう意味で有名人になっちまって警戒されてるのさ |
ゼロス | 何だよ、しいな、もしかして妬いてるのか?ん~? |
ゼロス | でもまあ、目立っていては不審者捜しに支障をきたすからな。ここは一つ、変装するしかねーぜ |
ゼロス | 待たせたな!お前達! |
ロイド | そ、その格好は… |
しいな | あんた、まだその服持ってたのかい |
ゼロス | おっと、言いたい事はあるだろうが俺さまはこれで行くぜ! |
ゼロス | 肝心なのは中身だ。そうだろ? |
しいな | まったく…。まあ、好きにすればいいけど… |
ロイド | 逆に目立ちそうな気もするけどゼロスがそれでいいって言うんなら… |
ゼロス | よっしゃ!じゃあこれで不審者を── |
| きゃーっ! |
ロイド | 何だ!?あっちの外れの方から聞こえたぞ! |
ゼロス | 早速お出ましだなー、不審者め!待ってろよー!子猫ちゃん達を脅かした罪は重いぜ! |
| |
しいな | あそこだね!って… |
ゼロス | おいおい、ありゃ魔物じゃねーか! |
ロイド | とにかくあの人を助け出そう! |
ゼロス | よし!じゃあ俺さまがいつもの華麗な舞いで… |
ゼロス | …くっ!何だよこの服!すっげー動きづれぇぞ… |
しいな | このバカ!何やってんだい!ったく、そんな着慣れないもの着てるからだよ! |
しいな | そんなんじゃ、足手まといになるだけだ!さっさと着替えてきな! |
ゼロス | ぐっ…。わーったよ… |
子猫ちゃん達を守れ! | scene2 |
ゼロス | よし、これで大丈夫だな。早くハニー達のところに戻らねーと… |
| |
ゼロス | なっ!魔物が…。もう倒しちまったのか? |
しいな | 変装なんてふざけた事してるからあんな事になるんだよ |
ゼロス | 余計な事しなきゃよかったぜ… |
ロイド | ま、とにかくさっきの女の人も無事だったし、街に戻ろうぜ |
| |
ゼロス | しっかし、結局不審者は見つからなかったな |
しいな | これだけ噂になってりゃ警戒もしてるだろうしね |
しいな | って事で…あんた達、明日も捜すよ! |
ロイド | ああ!明日こそ見つけてやる! |
ゼロス | ハニーはのんきでいいよなー…。実は不審者なんていないんじゃ── |
女性 | あの人です!あの人が、しつこく声をかけて来るんです! |
| 何っ!?不審者!? |
警備兵 | おい!お前か!女性にしつこく声をかけている不審な男は! |
ゼロス | ん…?えっ、俺さま!? |
ゼロス | あ、キミはこの前の子猫ちゃん♪ |
警備兵 | 何が子猫ちゃんだ!ちょっと事情を聞かせてもらおうか。来い! |
しいな | ひょっとして、不審者って… |
ロイド | ゼロスだったのか…。って、最初に言った通りじゃないか! |
しいな | そういう事かい…。街の人達にチラチラ見られてたのもやっぱりそのせいだったんだね… |
ゼロス | ちょっと待ってくれよ!俺さまはただプリティーな子猫ちゃんにだな… |
ゼロス | おい、ハニー!しいな!何とか言ってやってくれよ |
しいな | ナンパばっかりしてるツケが回ってきたね。しーっかりお灸を据えてもらうんだね |
ロイド | まあ自業自得ってやつだな |
ロイド | いい経験ができるんじゃないか?がんばってこいよ! |
ゼロス | 俺さまは…俺さまは… |
ゼロス | 俺さまは、不審者じゃねー! |
Name | Dialogue |
イチコロ | scene1 |
パティ | むむむ… |
レイヴン | おろ、パティちゃんどしたの?何か難しい顔しちゃって |
パティ | うむ最近、少々、自分の服装が気になっての |
パティ | いつまでも同じ格好ではユーリに飽きられてしまうのではという気がするのじゃ |
レイヴン | なるほど。そりゃ女の子としちゃ、深刻な悩みよねえ |
パティ | 当然なのじゃ |
パティ | うちはユーリの妻になるからの。常に魅力的でなければいかんのじゃ |
パティ | …そうじゃ!ここは一つ新しい服を買うぞ。おっさんもついてくるのじゃ |
レイヴン | えっ!?俺様が? |
レイヴン | こんなおっさんより、同じ女の子についてってもらった方がいいんでないの? |
パティ | 今回は男の意見を聞きたいのじゃ。おっさんでも、一応男だしの |
レイヴン | 一応って… |
レイヴン | おっさん悲しい |
レイヴン | まあ、おっさんも暇っちゃ暇だし、別に構わんけどもね |
パティ | よし!決まりじゃ。早速、出発なのじゃ~ |
| |
パティ | ユーリをイチコロにするにはどんな服がいいかの |
パティ | ジュディ姐みたいなセクシー系か? |
レイヴン | セクシー系は…ちょっと厳しいんじゃない? |
レイヴン | パティちゃんに似合う服ねぇ… |
??? | … |
レイヴン | おんや!?ふうむ、なるほど… |
レイヴン | おっさん、パティちゃんにピッタリの服、はっけーん! |
レイヴン | えーと、今の子が出てきた店はと… |
レイヴン | よし、そんじゃパティちゃん、ちょいとついといで |
レイヴン | これこれ!この服よ!この服ならパティちゃんに ピッタリじゃない? |
パティ | おお!これはなかなかじゃの!セットで人形もついてくるのか… |
パティ | ふむ… |
パティ | …よし、この服にするのじゃ! |
パティ | そうと決まれば早速帰ってユーリに見せてやるのじゃあ |
レイヴン | ちょいと、パティちゃん。お会計が済んでないよ? |
パティ | むむ、そうだった |
パティ | でもうちは財布を忘れてきたのじゃ。おっさん、代わりに頼む |
レイヴン | ちょ!何でおっさんが… |
レイヴン | 自分のものは自分で払いなさいよ |
パティ | ふむ、じゃあこれで手を打つのじゃ |
パティ | ごにょごにょごにょ…… |
レイヴン | え、何、ホント!? |
レイヴン | そ、そういう事なら… |
レイヴン | はい、おっさん、払わせていただきます! |
パティ | じゃあ、帰るかの |
イチコロ | scene2 |
パティ | というわけで帰ってきたのじゃ |
レイヴン | もー、買ったもの運ばせて、パティちゃんってば、おっさん使い荒いんだから |
パティ | 早速、ユーリに見せるのじゃ。ユーリはどこかの |
ユーリ | ん?何だ、オレを呼んだか? |
パティ | おお、いいところにきたのじゃ。ユーリに見せたいものがあっての |
ユーリ | なんだ? |
パティ | ちょっと待ってるのじゃ |
| |
パティ | うふふ。じゃじゃーん |
ユーリ | お、新しい服か。なかなか似合ってるじゃねえか |
パティ | ふふふ、そうじゃろそうじゃろ |
パティ | サンゴ礁のウミウシよりも目を引く色合いなのじゃ |
ユーリ | にしてもあんまり見かけない感じの服だよな、それ |
ユーリ | 結構な値段したんじゃないのか? |
パティ | おっさんに買ってもらったからその心配は無用なのじゃ |
ユーリ | へえ、おっさんにしちゃ気前のいいこった |
ユーリ | どういう風の吹き回しだ? |
パティ | なに、ジュディ姐の行き付けの店を聞き出してやると言っただけなのじゃ |
ユーリ | …またそういうのかよ |
ユーリ | パティもパティだが、おっさんも懲りずによくまあ… |
レイヴン | ん、何?どったの? |
ユーリ | おっさん、いい加減もう少し… |
ユーリ | いや、本人が幸せなら構わねえか |
ユーリ | 何でもねえ、忘れてくれ |
パティ | うむ、おっさんは今のままでいいのじゃ! |
レイヴン | な、何?何なの? |
レイヴン | ねえ、ちょっと! |
動くのじゃー! | scene1 |
パティ | 気持ちのよい森じゃの。天気も絶好の散歩日和なのじゃ |
カロル | う、うん、そうだね |
カロル | でもさ、あ、あまり長居はしない方がいいんじゃないかな |
パティ | まだ来たばかりではないか。もっと満喫しないともったいないぞ |
カロル | 満喫って、ボ、ボクは別に…今だって無理矢理付き合わされて来ただけだし… |
パティ | 見ろ。そこら中、鳥や虫だらけじゃ |
パティ | 海もいいが、陸にも陸のいいところがあるのう |
カロル | ひっ!…そんなの持って来ないでよ! |
パティ | 何じゃ、何をそんなに取り乱しておるのじゃ |
カロル | うう…む、虫…ひっ、こ、こっち来た! |
カロル | うわ、うわわわ! |
パティ | 何じゃ、騒がしいのう。せっかくの静けさが台無しなのじゃ。もっと── |
| ドーン! |
カロル | ひいっ!え!? |
パティ | 何じゃ、今のは。あっちの方から聞こえたのじゃ。行くぞ、カロル! |
カロル | ちょ、ちょっと待って!置いてかないでよー! |
| |
パティ | 確かこの辺り…あれか? |
カロル | はぁはぁ、やっと追いついた… |
カロル | って、な、何あれ |
カロル | 女の子を背負った巨大な人形が魔物と戦ってる…!? |
??? | 十六夜天舞~! |
| グギャアアア |
パティ | 人形が勝ったのじゃ。あの娘が操っておるのか…? |
カロル | す、すごい… |
パティ | …! |
パティ | あの人形、どうも見覚えあると思ったら、うちが持っているのと同じなのじゃ |
パティ | それにあの娘の服…この間、人形と一緒にうちが買った服と同じではないか |
カロル | え!パティ、あの人形を持ってるの? |
パティ | 大きさは全然違うがの。服を買った時にセットでついてきたのじゃ |
カロル | え、それじゃあパティの人形もあんな風に大きくなって戦ったりするの? |
パティ | むー、それは分からん。だが本当に同じものなら、もしかしたら… |
パティ | 早速帰って確かめるのじゃ!行くぞ、カロル! |
カロル | だから、置いてかないでってばー! |
| |
パティ | あったぞ! この人形じゃ |
カロル | ほんとだ!さっき、魔物と戦っていた人形と大きさ以外そっくりだね |
パティ | こうして見ていると、今にも動き出しそうな気がするの |
パティ | ここに置いてと… |
パティ | それ!動け!大きくなれ! |
| … |
カロル | …動かないね |
パティ | 諦めるのは早いのじゃ。何かコツがあるのかもしれん |
パティ | もう一度試してみるぞ!それ!動くのじゃー! |
| … |
カロル | やっぱり動かないね… |
パティ | …そうじゃ、もしかしたらあの娘の服に何か秘密があるのかもしれん |
パティ | ちょっと待ってるのじゃ! |
パティ | どうじゃ!これで何もかもさっきの娘と一緒なのじゃ! |
カロル | ほんとだ!これなら、もしかして…!! |
パティ | よし!今度こそ、動くのじゃー! |
カロル | 動けー! |
カロル | … |
パティ | 駄目か…どうやらこっちの人形はただの── |
| ドドド… |
カロル | !!パティ、今人形が動いたよ! |
パティ | 何を言っておるのじゃ?それより魔物が現れたようじゃの |
カロル | え?魔物? |
パティ | 放っておくわけにもいかんの。動きにくいからいつもの服に着替えてくる。待っとれ |
パティ | お待たせなのじゃ。さあ、魔物を退治しに行くぞ! |
カロル | う、うん! |
動くのじゃー! | scene2 |
カロル | やった!魔物を倒したよ! |
パティ | うちらの実力を思い知らせてやったのじゃ |
カロル | そうだ、ねえ、パティさっき人形が動いたんだよ! |
パティ | うんにゃ、あれは魔物が来たせいで揺れただけ── |
パティ | あ、こら、待てカロル |
| |
カロル | もっと頑張れば、きっと動くよ!動け! |
パティ | いやだからの、カロル、あれは地面が揺れたせい── |
カロル | 動け、動け、大きくなれ! |
カロル | 動け、動け、大きくなれ! |
カロル | 動けー! |
パティ | 人形ばかりかカロルまで言う事聞かなくなってしまったのじゃ… |
Name | Dialogue |
何やってんだオレは… | scene1 |
カロル | あ、いたいた。ねえねえ、ユーリ! |
ユーリ | ん、カロル?パティもか。どうしたんだ?二人して |
パティ | うむ、ハロウィンの季節じゃからな。うちらもハロウィンパーティをやらんかと思っての |
カロル | ね、大勢呼んでやろうよ、ハロウィンパーティ! |
ユーリ | カロルはともかくパティまでとは、また珍しい事言い出したもんだな。別にやりたきゃやったらいいだろ |
カロル | やったー!じゃあ早速取り掛かろうよ!色々準備もあるしさ |
ユーリ | …オレにも手伝えってか?当日、食いもんと飲み物でも用意すりゃいいのか? |
パティ | うんにゃ。実はユーリにはもっと大事な役目があるのじゃ |
ユーリ | 大事な役目?何だそりゃ |
パティ | じゃじゃーん!これじゃ! |
パティ | ハロウィン用にこの衣装を着るのじゃー! |
ユーリ | …何だこりゃ。一人だけこんなの着ろってのか?冗談だろ |
パティ | こういう姿で雰囲気を盛り上げる役がハロウィンで一番大事と聞いたぞ。うちの旦那に相応しい大役なのじゃ |
ユーリ | 誰が旦那だ。っていうか、そういうのはおっさんの役だろ。第一、お前らは着ねえのかよ |
パティ | 分かっておらんのう。うちらやおっさんでは様にならんのじゃ。ユーリが着るからこそ絵になるのじゃ |
パティ | この役にはユーリしかおらん!さぁ、受け取るがいいぞ |
カロル | 頼むよ、ユーリ。ちゃんと当日、着てきてよ! |
ユーリ | って言われてもなあ… |
| |
パティ | 待ちに待ったハロウィンパーティなのじゃ! |
カロル | うん、すっごく楽しみだね!…ユーリ、あの衣装を着てちゃんと盛り上げてくれるといいな |
ユーリ | よう、お二人さん。会場へはこっちでいいのか? |
カロル | あ、ユーリ!って、どうしたのさ。いつもと同じ格好じゃんか! |
パティ | 本当じゃ。渡した衣装はどうしたのじゃ、ユーリ |
ユーリ | 勘弁しろって |
ユーリ | その代わり、料理作ったり、それなりに手伝ったぜ? |
カロル | ええ、そんなぁ… |
ユーリ | そんな顔すんなって。んじゃ、会場に行こうぜ |
| ガサガサ |
ユーリ | ん?何か今、聞こえなかったか? |
カロル | あ、リタ達が来たんじゃない?少し遅れて行くって言ってたけど、もう来たのかも |
ユーリ | …いや、どうやらそういうわけじゃなさそうだ |
パティ | 何じゃ、それはどういう…!いかん、魔物じゃ! |
ユーリ | ったく、こんな時にのこのこと! |
何やってんだオレは… | scene2 |
ユーリ | よし、これで招かれざる客はいなくなったな |
ユーリ | とんだ邪魔が入っちまったな。さあ、会場に向かおうぜ |
| … |
ユーリ | ん?暗い顔して、どうかしたのか? |
カロル | だって…せっかくの衣装、絶対盛り上がると思ったのに… |
パティ | リタ姐達と思いきや魔物じゃったしのう… |
ユーリ | いや衣装はともかく、魔物が現れたのはオレのせいじゃ── |
| … |
ユーリ | …やれやれ…ったく |
ユーリ | あー、今の魔物との戦いでえらく服が汚れちまったなーこのままじゃ染みになっちまうなー |
ユーリ | ちょっくら何とかしてくっから、お前ら、ここで待ってろ。いいな? |
カロル | え!?ちょ、ちょっと、ユーリ!今さら、どこ行くのさ! |
パティ | 鮫のように脇目も振らず行ってしまったのじゃ |
ユーリ | ったく、カロルといいパティといい、そこまで期待されてたとはな |
| |
ユーリ | これでよし、と。これであいつらも少しは機嫌直すだろ |
ユーリ | しかし…この格好なあ… |
ユーリ | …ま、ハロウィンって事で深く考えるのはやめにしとくか。早いとこ戻らないとな |
| |
ユーリ | この辺りだったはずだが…あいつらどこ行ったんだ? |
| ガサガサ… |
ユーリ | お、いたな。せっかくこんな格好してんだしご期待に沿えるとすっか |
ユーリ | おい、お菓子をくれなきゃイタズラ…って、あん? |
| !! |
リタ | ちょっと、あんたいきなり何なのよ! |
リタ | っていうか…ぷっ |
リタ | 何その格好、いい年して恥ずかしくないの?馬鹿っぽい |
ユーリ | いや、これはカロルとパティが… |
リタ | あんたにそんな趣味があるとはねー。ね、エステル |
ユーリ | いやだから、これはハロウィンの… |
エステル | ユーリ、気にする事はないですよ。誰でも色んな一面がありますから。少し驚きはしましたけど… |
ユーリ | だから聞けって! |
ユーリ | っていうか、カロルとパティはどこ行ったんだ!? |
リタ | あの二人ならとっくにパーティ会場に行くって言って先行ったわよ |
エステル | たくさんお菓子をもらうんだって、はしゃいでいましたね |
ユーリ | … |
ユーリ | やれやれ、勝手に立ち直られてちゃ立場ねえな |
ユーリ | んじゃま、会場でお披露目といくか… |
恐怖!大魔王ユーリ | scene1 |
エル | ねえねえ、ユーリ。お願いがあるんだけど… |
ユーリ | ん?改まってどうした? |
エル | エル、街でやってるハロウィンパーティに行きたい! |
エル | 一緒に行こうよ! |
ユーリ | …ハロウィンパーティ、ね。どこもかしこも判を押したみたいによくやるもんだな |
ユーリ | せっかくだが、そういうのはフレンの奴にでも──って、おい、エル! |
ユーリ | …行っちまった。付いて来ると信じて疑わねえのな。しょうがねえな、ったく |
| |
ユーリ | へぇ、結構にぎわってるもんなんだな |
街の子ども | お菓子をくれなきゃイタズラするぞー! |
ユーリ | ん?…ああ、わりぃな、オレ、今菓子なんて持ってな── |
エル | もー、ユーリはしょうがないなー。はい!エルが持ってるおかしあげる! |
街の子ども | わーい!ありがとう! |
ユーリ | なんだエル、お前まさか、わざわざ配る菓子、持ってきたのか? |
エル | ハロウィンパーティなんだからトーゼンだし! |
ユーリ | そりゃまた用意のいいこった |
ユーリ | にしても、面白い格好してるやつばっかだな。オレ達の方が浮いちまいそうだぜ |
エル | へーきだよ!おかしと一緒にハロウィンで着る服ももってきたし |
エル | はい、これ! |
ユーリ | ん、何だこれ… |
ユーリ | って、おいおい、何でお前がこれ持ってんだ? |
エル | ユーリ、この服隠してたでしょ?エル、見つけちゃったんだー |
エル | エルはハロウィンの服持ってないし、ユーリがこれ着て、エルの代わりにみんなからお菓子をもらってきてね |
ユーリ | 勘弁してくれ…ってここまで来てそれも野暮ってもんか |
ユーリ | 分かったよ、ちっと待ってな |
エル | まだかなぁ、ユーリ… |
ユーリ | 待たせたな、エル |
エル | !! |
ユーリ | どうだ?お望みどおり着てやったぞ |
エル | ユ、ユーリ…その…格好…思ってたより怖いかも… |
ユーリ | そうか?けど、この前着た時と違って周りがハロウィン一色だと案外恥ずかしくねえもんだな |
ユーリ | んじゃ、早速行ってみるとすっか |
ユーリ | えーっと、確か… |
ユーリ | 「お菓子をくれなきゃ、 イタズラするぞ」! |
女の子 | うう…こわいよぅ… |
男の子A | ホンモノのアクマがでたー!助けてー! |
エル | ユーリ、やりすぎだし!みんな怖くて逃げちゃっているよ! |
ユーリ | って言われてもな。オレは普通にハロウィンの流儀に従ってるだけなんだが |
男の子B | こわいよー!ママー! |
エル | みんな、ダイジョーブだよ!このヒトはただの── |
??? | みんな、大丈夫か!?何があったんだ? |
ユーリ | げっ、この声は… |
ユーリ | やっぱりお前か、フレン。よりによって何でここで現れるんだよ |
フレン | ユーリ!君こそどうして… |
フレン | って、何だその格好は?…ぷっ |
ユーリ | 笑いたきゃ笑えよ。こちとらエルの頼みを聞いてやってるだけだからな |
エル | でも、もともとユーリがもってた服だよ |
フレン | なるほど。エルや子ども達のために一肌脱いだ、いや、むしろ着たというわけなんだな |
フレン | しかし、子ども達は本気で怖がっているみたいだし…その衣装は少々やりすぎじゃないか? |
男の子A | ねえねえ、お兄さん勇者なの?ダイマオーやっつけに来てくれたの? |
フレン | え、勇者?…あ、この格好がそう見えたのかな |
フレン | それに大魔王…はは、大魔王ユーリ、か |
フレン | 君、ごめんよ。悪いが僕は── |
ユーリ | 大魔王様の攻撃だ!食らうがいい! |
| バシッ! |
フレン | な、何をするんだ、ユーリ!? |
ユーリ | 何をって、せっかくのハロウィンだ。子ども達の夢を壊しちゃ悪いだろ? |
ユーリ | 大魔王に勇者様がそろってんだ。一つ、盛り上げてやろうじゃねえか |
エル | エルもサンセー!そのほうが面白そう! |
フレン | …なるほど、分かった。そういう事なら… |
フレン | ゆくぞ、大魔王!はぁっ! |
ユーリ | ぐわあああっ!おのれー勇者め! |
子ども達 | おおーっ!いいぞー勇者!やっつけちまえ! |
エル | みんな、ちょー盛り上がってる!ふたりとも、そのチョーシ! |
フレン | 子ども達も喜んでいる。この調子でもうしばらく── |
街の女性 | きゃあーっ!魔物よ! |
ユーリ | っと、本物が来ちまったか。しょうがねえ、芝居はここまで、行くぜ、フレン! |
フレン | …って待ってくれ、ユーリ!その格好のままで行くのか!? |
恐怖!大魔王ユーリ | scene2 |
ユーリ | 魔物は退治できたが、あの格好のままで戦ったのはちっとばかし無理があったな |
フレン | せっかくの衣装が破れてしまった。芝居の続きを待っている子ども達をがっかりさせてしまうな |
ユーリ | ま、しょうがねえさ。魔物は着替える間待ってちゃくれねえからな |
ユーリ | とにかく戻ろうぜ |
ユーリ | さて、どう説明したもんかな。そういやエルは── |
男の子A | あ!勇者とダイマオーが戻ってきたよ!さっきはカッコよかったぜ! |
男の子B | おかえりー!ダイマオー!あれ?ダイマオーが人間みたいな服着てるぞ! |
ユーリ | おいおい、何だよ。さっきまでオレを怖がってたくせに、今度はやけにべたべたと… |
エル | ユーリが魔物を倒すのを見て、みんなカンドーしたみたい! |
エル | ダイマオーが今度はヒーローになっちゃったね |
女の子 | ダイマオーが街を守ってくれた!ありがとう、ダイマオー!はい、これ!お菓子あげる! |
男の子A | ボクのお菓子もあげるよ!ダイマオー、カッコいい! |
男の子B | オレのも、ほら!ありがとう!ダイマオーすっげー強いんだな! |
ユーリ | はいはい、ありがとよ。ったく、子どもは単純でいいよな |
フレン | そう言いながらまんざらでもなさそうじゃないか。たまにはこういうのも悪くないんじゃないか |
ユーリ | …よせよ、ガラじゃねえって |
Name | Dialogue |
可愛いって罪ですよね♪ | scene1 |
アニス | えへへ~、買っちゃった~♪このコスチュームでハロウィンはバッチリだもんね |
アニス | どうしよう、こんなの着たら、アニスちゃんのかわいさがさらにアップしちゃうな |
アニス | それでもって、このかわいさに魅せられたお金持ちから熱烈ラブコールとか、うへへ… |
アニス | って、あ、大佐だ。あんなとこで何してんだろ |
アニス | 大佐~! |
ジェイド | おや、アニス。随分とご機嫌のようですね。どうしたんですか |
アニス | えへへ、それはですね、この―― |
アニス | …あれ?ティアじゃん。何でここに? |
ティア | こんにちは、アニス。ちょっと公務でカン・バルクに用があって来ていたの |
アニス | ふ~ん。そうなんだ…。あ、そんな事より大佐!見てください、これ! |
ジェイド | これは…何かの衣装ですか? |
アニス | ハロウィンですよ、ハロウィン!これを着てハロウィン中の視線を釘付けなのです! |
ジェイド | なるほど。生憎、私はこの種の衣装のことは疎いものでして |
ジェイド | やはりここは同じ女性のティアに聞いてみては? |
ティア | えっ?わ、私…ですか? |
ティア | 私もその…あまり詳しいわけではないけど、かわいいと思うわ、アニス |
ジェイド | だ、そうですよ、アニス |
ジェイド | まあ私の基準では少々、品に欠けるという気がしないでもないですが |
アニス | 品に欠けるって、それどういう意味ですかー! |
ティア | そう言われると確かに…少しやり過ぎというか、大胆すぎるかもしれないわね |
アニス | いいの、かわいいんだから!これを着ればお菓子だってもらい放題なんだから! |
ティア | お菓子をもらうって…それ確か子どものための風習よね? |
アニス | むー、子ども扱いしないで欲しいな!ぶーぶー! |
ティア | ご、ごめんなさい、そういう意味じゃ… |
ティア | 何ていうか、個性的な衣装だし、似合うと思うわ、アニス |
アニス | な~んか褒められてるように聞こえないんですけどー |
アニス | いいもんね。大佐とティアが分かってくれなくたって、街の人達はきっと分かってくれるし |
ジェイド | なるほど。ではそれならいっそ、ハロウィンコスプレ大会に出場してみてはどうですか? |
アニス | ほえ?大会ですか? |
ジェイド | ちょうどこの近くの会場で開催されるみたいですし、先ほどの言葉を実証するいい機会ですよ? |
アニス | むむむ… |
ジェイド | おや、どうしました?怖気づいたのですか? |
アニス | そ、そんな事はないですけど |
ジェイド | ああ、この際ですからティア、あなたも出場してはどうですか |
ジェイド | もう公務は終わったのでしょう? |
ティア | わ、私は、そういうのは結構です |
ティア | それに、いくら任務が終わったからといって遊びに来たわけではないですし… |
ジェイド | それは残念 |
ジェイド | ではその分、アニスの頑張りに期待するとしましょうか |
ジェイド | ハロウィンの目玉イベントですから、もしかしたらどこぞの貴族やお金持ちも見ているかもしれませんし |
ジェイド | そうそう、それに優勝者には賞金も出たと思いますよ |
アニス | はぅあ!賞金!玉の輿… |
アニス | うー、しょ、しょうがないな。そんなに言うなら出てあげますよ |
ジェイド | さすがアニスです。楽しみにしていますよ |
ティア | 大佐、どうしてそんなに詳しいのかしら… |
可愛いって罪ですよね♪ | scene2 |
アニス | ほらほら~アニスちゃん、かわいすぎるでしょ?みんな見て見て~♪ |
観衆 | キャー!カワイイー!こっち見てー! |
アニス | はいはい♪見てあげますよー☆次はどっちかな~? |
アニス | やー、すっごい熱気だったよ!立ってるだけで、みんながキャーキャー言うんだもん |
ティア | お疲れ様、アニス。衣装もとても似合ってたと思うわ |
アニス | みんなのハートをがっちりだもんね |
アニス | これはひょっとしてひょっとするとホントに優勝しちゃうかもですよ? |
ティア | そうね、すごく盛り上がっていたし、私もその可能性はあると思うわ |
アニス | えへへ、もっと言って、もっと言ってー♪ |
ジェイド | そろそろ結果発表のようです。行ってみましょうか |
大会司会者 | ──優勝は…アニス・タトリンさん! |
ティア | すごいわ、アニス!優勝よ! |
アニス | はわわ!ホント?どうですか、大佐!やっぱり分かる人が分かるんですよ |
ジェイド | さすがにこれは文句の付けようがありませんね |
ジェイド | お見事です |
アニス | えへへ、ティアは出なくて正解だったかもだねー |
アニス | もし出てたらちょっと申し訳ない事になってたかもしれないし |
アニス | あ、でも、来年があるし、そんな気にしなくても── |
大会司会者 | 子どもの部の優勝者はアニス・タトリンさんでした!続いて大人の部の優勝者の発表です! |
アニス | へ?…子どもの…部!?ちょ、ちょっと何それー! |
ジェイド | ああ、この大会は大人と子どもで参加枠が分かれているんですよ。申し込みの時に聞かれませんでしたか |
ジェイド | 賞金も確か子どもの部はお菓子だったはずですね |
ティア | アニス…ひょっとしてよく確かめなかったの? |
アニス | えええ、そんなー…! |
ジェイド | まあよかったじゃありませんか。少なくとも歳相応の魅力がある事は認められたわけですし |
アニス | ぶーぶー!そんなの、玉の輿の役に立たないですよ! |
ティア | 来年もあるんだし、気を落とさないで、アニス |
アニス | ふーんだ!いいもんね。今回だってアニスちゃんの魅力に心を射抜かれたお金持ちがいるかもだし! |
ジェイド | やれやれ、その調子じゃ玉の輿どころか、大人の部での優勝も遠そうですね |
アニスちゃんの実力 | scene1 |
子ども達 | トリックオアトリート!おかしをくれなきゃイタズラするぞ♪ |
アニス | 盛り上がってるね~ハロウィンだね~ |
アニス | 子ども達もお菓子たくさんもらってすっごくうれしそうだよ。いいなあ |
ルーク | たかだかお菓子くらいでみんな面倒くせー事してんだな |
ルーク | 城じゃ、何も言わなくてもお菓子や果物が出てきたぞ |
ティア | ルーク、それはあなただけよ… |
ティア | それに、ハロウィンは特別なお祭り。手間は問題じゃないわ |
ルーク | ふーん、そういうもんかね |
ルーク | まあ、俺はどっちにしろそんな面倒くせぇ事は勘弁だけどな |
アニス | そんな事言わないでください、ルーク様~ |
アニス | あ、でもそのお城のお菓子食べさせてくれるならいいかも |
ルーク | 何で俺が城のものをお前に食わせてやんなきゃなんねーんだよ |
ルーク | アニスもあいつらみたいに仮装してお菓子をもらいに行けばいいじゃねーか |
ティア | そういえばアニス、この間のコスプレ大会で着た衣装どうしたの? |
ティア | あれを着れば、みんなお菓子をくれるんじゃないかしら |
アニス | あれ着ちゃったら、アニスちゃん、他の子のお菓子まで全部独占しちゃうもん。どうしよっかなー |
ルーク | その自信はどっからくんだよ… |
アニス | ええ~?ルーク様知らないんですか?アニスちゃん、ナンバーワンなのにぃ |
ルーク | 何だそりゃ。わけわかんねーっつーの |
ティア | さっき話したハロウィンのコスプレ大会でアニスが優勝したの |
アニス | えへへー、大人気だったのです。ルーク様にも見て欲しかったな |
ルーク | ふーん。その大会ってそんなにすごいもんなのか?よくわかんねーや |
ティア | ルーク、あなたもう少し言い方ってものを… |
アニス | いいってば、ティア。それじゃアニスちゃんのナンバーワンの実力、特別にルーク様にも見せてあげます! |
ルーク | あ?いや別に俺は… |
アニスちゃんの実力 | scene2 |
アニス | ジャーン!小悪魔アニスちゃん登場! |
アニス | これで、いーっぱいお菓子とか色々もらっちゃうもんね♪ |
アニス | トリックオアトリート!イタズラされたくなきゃお菓子をちょーだいな♪ |
街の女性 | あら、かわいい悪魔さんだこと。はい、お菓子をどうぞ |
アニス | わーい!ありがとうございますー |
アニス | トリックオアトリート!お菓子をくれなきゃイタズラするぞ♪ |
街の男性 | こんなかわいい子に言われちゃああげないわけにはいかないなぁ。ほら、持ってけ |
アニス | やったー!こんなにたくさんもらっちゃった♪ |
アニス | よーし、これだけあれば絶対、ルーク様もびっくりだよね |
アニス | ルーク様!ほら見てください。これ、すごいでしょ! |
ルーク | おわ!?何だ、このお菓子の山は? |
アニス | 小悪魔アニスちゃんの戦利品でーす! |
アニス | この姿で街を一回りしだだけでこんなにもらっちゃいました! |
ティア | すごい量…さすがだわ、アニス |
ルーク | へえ。何でみんなこんなにお菓子くれんだ?わけわかんねー… |
アニス | だから、これがアニスちゃんの実力なんですってば |
アニス | ハロウィンコスプレ大会優勝者の実力ですよ! |
ミュウ | ご主人様~!これ見てくださいですの~! |
ルーク | 何だ、ブタザルじゃねーか。何やってんだ、こんなとこで。って、何運んでんだ? |
ミュウ | お菓子ですの!たくさんたくさんもらったですの! |
ルーク | これ全部お菓子!?マジかよ、すげー量じゃねえか |
ミュウ | はいですの。みんなで一緒に食べるですの |
アニス | ミ、ミュウ、そのお菓子、どうしたのかな… |
ミュウ | トリックオアトリート!ですの!ハロウィンですの! |
アニス | わ、私より多い… |
アニス | ハロウィンの格好もしてないミュウに負けた…! |
ティア | ア、アニス、元気出して… |
ルーク | 何だかよくわかんねーけど、菓子がたくさん手に入ったんだから別にそれでいいんじゃねーの? |
アニス | よくないですよ!もー、何で私が負けちゃうのー!? |
Name | Dialogue |
危険なハロウィン | scene1 |
リフィル | 街はすっかりハロウィンね。何だか子どもの頃を思い出すわ |
リフィル | そうそう、こうやってカボチャを彫って顔のようにするのよね。こういうの、プレセアが得意そうだわ |
リフィル | …そういえば、プレセアってハロウィンというものを知っているのかしら |
| |
| 翌日── |
| コンコン |
プレセア | はい |
リフィル | こんにちは、プレセア |
リフィル | 今大丈夫?何かしていたのかしら? |
プレセア | …木彫りの熊を彫っていました |
リフィル | や、やっぱり…ハロウィンだというのに、いつもと同じ事しているのね |
リフィル | こんな時くらい街へ出かければいいのに… |
リフィル | って、そういうタイプでもないわよね |
リフィル | そういえば、あなた、ハロウィンって知ってる? |
プレセア | 知りません |
リフィル | ハロウィンというのはね、人々が収穫を祝い悪霊を追い出すためのお祭りなの |
リフィル | 今となっては、そういった意味合いは薄れてきてしまっているけど―― |
リフィル | 祝祭の伝統は今も受け継がれていてその時期がくると、世界の各地で「ハロウィンのお祭り」が催されるの |
プレセア | …ハロウィンのお祭り |
リフィル | ふふ、そうよ。この近くの街でも毎年、お祭りをやっているわ |
リフィル | …どう、一緒に行ってみない? |
プレセア | わかりました。行きます |
リフィル | よかった。じゃあ行きましょう |
リフィル | っとその前に…はい、これ |
リフィル | ハロウィンを楽しむならこれを着て行くといいわ |
プレセア | これは…何でしょうか? |
リフィル | 仮装するための衣装よ。ハロウィンに参加するときは、みんな思い思いの格好をするの |
リフィル | 昔はね、ハロウィンの日になるとそれぞれ仮装をして、 悪霊たちの目をくらましたそうよ |
リフィル | 自分は人間ではなく、あなた達の仲間ですよとアピールする事で逃れようと考えたの |
プレセア | …ハロウィンの日は危険ですね |
リフィル | まあ、迷信みたいなものだから、悪霊が実際にいるかどうかはわからないけど… |
プレセア | … |
プレセア | 着替えました |
リフィル | おおっ!想像以上ね。とってもかわいいわよ!…あとは、これを持ったら完璧ね |
プレセア | これは… |
リフィル | お菓子よ。ハロウィンの日は仮装した子ども達が家を1軒ずつ訪ねるの |
リフィル | そしてこう言うのよ。「トリック・オア・トリート」ってね |
リフィル | 言われたらお菓子を渡すのがルール。渡さなかったら、イタズラされてしまうのよ |
リフィル | まあ、プレセアは仮装をしているからどちらかといえばもらう側でしょうけどね |
リフィル | でも、もし子ども達からお菓子を求められたら、それを渡せばいいわ |
プレセア | わかりました |
リフィル | それじゃあ、行きましょう |
危険なハロウィン | scene2 |
リフィル | はぁ、はぁ…何だか今日は魔物が多いわね。プレセア、大丈夫? |
リフィル | あら?プレセアがいないわ。プレセアー!プレセアー! |
リフィル | 戦っているうちにはぐれちゃったのね… |
| |
プレセア | 魔物…ですね |
| ギャァァーッ! |
プレセア | 殲滅しました。…あっちからもまた… |
リフィル | おかしいわね。どこに行ったのかしら… |
リフィル | この魔物達は――…あ、あそこにも…その向こうにも!? |
リフィル | こんなにたくさんの魔物を倒すなんて一体誰が… |
リフィル | もしかして…! |
??? | プレセアー!プレセアー! |
プレセア | リフィルさん… |
リフィル | 捜したわよ!こんなところで一体何を… |
プレセア | 悪霊退治です |
リフィル | あ、悪霊!? |
プレセア | 急に襲いかかってきたので… |
プレセア | 悪霊が憑りついていたせいか、いつもより凶暴でした |
リフィル | あの魔物達はやっぱり… |
リフィル | プレセア、あのね悪霊の話は――…ん?もしかして… |
リフィル | 悪霊のせいじゃなくてプレセアが持ってるお菓子を狙って襲ってきたのかも… |
プレセア | …お菓子 |
プレセア | …!これをあげなかったからイタズラしてきたのですね |
リフィル | … |
リフィル | プレセアったら、何となくハロウィンを間違って理解しているようだけど… |
リフィル | まあ、結果的に凶暴な魔物を倒して平和に繋がるわけだし、これはこれでいいのかしら… |
お菓子、もらいます | scene1 |
ルーク | あー!やっと街に着いたぜ。もう今日はこれ以上歩かねえ。ここで休んでいくぞ! |
ルーク | …ん?何だか賑やかだな |
メルディ | なあなあ、あれは何か? |
プレセア | カボチャ… |
ルーク | カボチャだろ |
ミュウ | カボチャですのー! |
メルディ | それはわかるよぅ! |
メルディ | 何でカボチャがいっぱいあるか?顔みたいになってるよぅ |
ミュウ | それはハロウィンだからですの!ハロウィンの時期はあんなふうにカボチャを飾るですの! |
メルディ | ハロウィン!楽しそうだな~! |
メルディ | なあなあ、あのカボチャは食べてもいいか? |
ミュウ | だ、駄目ですの!ハロウィンのカボチャは食べられないですのー! |
プレセア | あれは悪霊を追い払うための大切なものだそうです。聞いた話によると── |
プレセア | ──というのがハロウィンだそうです |
ミュウ | プレセアさん、すごいですの。よく知ってるですの! |
メルディ | う~ん、何かムズカシイなー。でも、お菓子もらえるがうれしいよ!お菓子♪お菓子♪ |
ルーク | だー!お菓子お菓子うるせえ!俺は休みたいんだっつーの! |
プレセア | お菓子…食べたいです |
ルーク | お前もかよ! |
ルーク | とにかく俺はやらねーからな!さっさと宿探すぞ! |
ミュウ | あ、ご主人様~!待ってくださいですの~! |
プレセア | 行ってしまいました |
メルディ | ハロウィンがお祭り、メルディ初めて。色々見たいよ… |
メルディ | …ん? |
子ども達 | トリックオアトリート!お菓子をくれなきゃイタズラするぞ! |
メルディ | お菓子か?メルディ持ってないよ…。ごめんな |
プレセア | …ありません |
子ども達 | えーっ!じゃあイタズラしちゃうよ!これでも食らえ! |
| ザバーン! |
メルディ | バイバ!冷たいよ! |
プレセア | 水を…かけられました… |
子ども達 | ベーだ!逃げろー |
メルディ | お菓子あげないとイタズラされるがハロウィン… |
メルディ | さっきプレセア、そう言ってたな。これがイタズラか? |
プレセア | はい、イタズラされました |
メルディ | なら、メルディ達もオトナが人にお菓子もらうかイタズラするよ!ハロウィン、楽しもな! |
プレセア | …はい |
メルディ | そういえばプレセア、さっきハロウィンの服着ないとダメって言ってたな。メルディ持ってないよぅ |
プレセア | 私…持っています |
メルディ | ホントか!? |
メルディ | じゃあプレセアがそれを着るよ!メルディはプレセアについてくー! |
お菓子、もらいます | scene2 |
プレセア | … |
メルディ | ワイール!プレセアすごく似合ってるな!これならきっとお菓子もらえるよぅ |
プレセア | …もらいます |
メルディ | 行こー!しゅっぱーつ! |
メルディ | お菓子をくれなきゃイタズラするよぅ! |
プレセア | …イタズラします |
街の男性 | おお、来たな~。はい、お菓子だよ |
メルディ | ワイール!ありがとなー |
メルディ | お菓子もらえたよぅ♪この調子でもっとたくさん集めよー |
プレセア | …はい |
ルーク | プレセアもメルディも来やしねえ。どこいったんだよ、あいつら! |
ミュウ | プレセアさん、メルディさん、どこに行ったですのー? |
ルーク | …ん、おい、あそこにいるのって… |
ミュウ | あれはプレセアさんとメルディさんですの!お菓子をもらってるですの! |
ルーク | …つーか、んな事より何だ?あのプレセアの格好は… |
メルディ | お菓子♪お菓子♪お菓子をくれなきゃイタズラするよぅ |
プレセア | イタズラします |
ルーク | ったく、お前ら一体何やってんだ!? |
メルディ | ハロウィンがお菓子もらってたよぅ。ルークも食べるか? |
ルーク | いらねーよ!…っていうか、プレセア、その格好は何なんだよ |
メルディ | プレセアが特別な服だよぅ!この格好のお蔭でメルディいっぱいお菓子もらったよ!もっと集めよー |
ミュウ | お菓子をもらえるんですの?すごいですの!ボクもやるですのー! |
ルーク | どさくさに紛れて、てめぇまで行こうとしてんじゃねーよ!このブタザル! |
ルーク | こんだけ集まりゃ十分だろ!ほらお前ら、もう終わりだ。さっさと宿に行くぞ |
メルディ | ざんねん…。もうおしまいか~ |
メルディ | プレセアがお蔭で大収穫だよぅハロウィン、楽しいな♪ |
プレセア | お菓子…たくさんもらいました |
ルーク | 集めすぎだっつーの! |
ルーク | どうすんだよ、こんな菓子ばっか大量に集めて |
プレセア | さっきの服はハロウィン以外で着てはいけないのでしょうか… |
ルーク | あぁ?別にいつ着ようが勝手にすりゃいーだろ |
プレセア | …わかりました |
メルディ | プレセア、あの服が似合ってた!いつでも着るがいいよ!毎日とか! |
プレセア | …毎日着たら、毎日ハロウィンになります |
メルディ | おお~!毎日ハロウィンか!そしたら毎日お菓子もらえるな |
プレセア | はい |
ミュウ | ナイスアイデアですの!プレセアさん、頭いいですのー! |
ルーク | 毎日お菓子集めとか冗談じゃねえぞ |
ルーク | やっぱその服禁止!俺のお供でいる間は禁止!いいな! |
Name | Dialogue |
熱血!!アスベル教官 | scene1 |
フレン | やあ、アスベル。ちょっといいかい? |
アスベル | 何だよ?フレン。改まって… |
フレン | うん、実は今度、騎士学校の学生が、期間限定で、騎士団に体験入隊する事になったんだ |
フレン | それで騎士団員のうち何人かが教官として就く事になるんだが… |
フレン | 任命された者の一覧に君の名前もあったんで知らせておこうと思ってね |
アスベル | お、俺が!?ちょっと待ってくれ!教官なんて俺には無理だ |
フレン | 相手はまだ学生なんだ。気負う必要はないさ |
フレン | むしろ、自分自身がこれまで学んできた事を確かめる、いい機会になるんじゃないかな |
アスベル | そんな簡単に言うなよ…荷が重い… |
フレン | 心配はいらない。僕もやるし、大丈夫、君なら適任だと思うよ |
| |
アスベル | 騎士たるもの、基礎体力が重要だ。普段からしっかりと鍛えておく必要があるぞ |
学生A | うわ~、もう無理だ… |
アスベル | 始まったばかりなんだ自分を信じて、弱音を吐くな! |
| |
アスベル | 山を走るのもトレーニングの一つだ。決められた時間で決められたコースを走りきるんだ |
学生B | こんなの無理だよな… |
アスベル | やる前から諦めたら何にもならないぞ?さぁ!スタートだ! |
アスベル | ふぅ… |
フレン | お疲れ様。どんな具合なんだ、学生達は? |
アスベル | うーん、まだ騎士になる心構えができていないな…。すぐに弱音を吐きすぎだ |
フレン | まだ学生だし、体力面でも精神面でも未熟なのは仕方ないだろう |
アスベル | それはそうなんだけど…どうにか、前向きな姿勢で取り組ませたいとは思うんだが… |
| ガルルルル! |
アスベル | 魔物だ!!この魔物ならあいつらでも…!よし!みんな行く…え? |
学生C | ひいぃぃぃっ!魔物だー! |
学生D | ヤベェよ!あんなの無理だよ… |
フレン | …みんな逃げてしまった。いきなりの実戦は荷が重かったみたいだな |
アスベル | 背中を見せると危険だというのに…! |
アスベル | よし!フレン、行くぞ! |
熱血!!アスベル教官 | scene2 |
アスベル | はぁ~…。何だか今日は1日が長かった |
アスベル | それにしても、あの学生達の弱腰には困ったな… |
アスベル | 俺があれくらいの頃は大切な人を守りたいって頑張っていたはずなんだが… |
アスベル | えーっと、アルバム、アルバムっと…あ、あった、これだ |
アスベル | ふっ、懐かしいな |
| |
アスベル | この写真…今見ると何だか恥ずかしいな |
アスベル | …俺にもこういう時期があったんだよな |
アスベル | … |
| |
アスベル | …そうだ。学生の頃は経験がなくて分からない事だらけだった… |
アスベル | 弱腰な姿勢をたしなめるだけじゃダメなんだ。気持ちを伝える指導をしなくちゃ…! |
| |
アスベル | みんな聞いてくれ。今日は予定していた訓練は中止するその代わり… |
アスベル | マニュアルどおりの訓練ではなくみんなに合ったメニューを考えてきたんだ── |
フレン | どうやらアスベルは一晩いろいろ考えてきたみたいだ。僕も負けていられないな |
フレン | 今日で体験入隊も最後となる。そこで最終訓練として、実際に騎士団の実任務に就いてもらう |
フレン | 任務内容は「魔物討伐」だ。アスベル教官の班と合同で行う |
フレン | これまでの訓練の成果を活かして、取り組んで欲しい! |
学生達 | 了解しました! |
アスベル | 随分さまになってきてはいるがさすがに実戦は危険だっただろうか… |
フレン | 気構えを実感して欲しいんだろ?いざという時でも僕らがいれば何とかなるだろうしね |
| |
アスベル | おかしいな…。魔物が出て来ないぞ |
フレン | ああ、この辺りは割とすぐに出くわすはずなんだが… |
| ガサガサ |
アスベル | 来たか!? |
| グルルルル!! |
| グオオオオ!! |
フレン | 魔物だ!しかも集団…!まさか僕達の接近を知って集まっていたのか!? |
アスベル | こんなに大量に…!こうなったら…学生達は俺がまも―― |
学生A | 僕達も戦います!アスベル教官とフレン教官のように! |
学生B | もう逃げません!騎士団員として早く一人前になり、街の人達を守ります! |
アスベル | お前達…。よし、じゃあ二手に分かれよう!俺とフレンそれぞれの援護を頼む! |
学生達 | はい! |
フレン | 驚いたな。みんな昨日とは打って変わった顔をしている。アスベルの熱意が伝わったみたいだな |
アスベル | 昔の自分を思い出したら、自然と彼らと向き合う事ができたんだ。少しでも役に立ててうれしいよ |
アスベル | さぁて…足を引っ張るなよ、フレン教官 |
フレン | ああ、学生達を失望はさせない |
| よし!行くぞ! |
思い出の味 | scene1 |
アスベル | 久々に休みがもらえたのはありがたいが…。突然言われてもなぁ |
アスベル | やりたい事は山ほどあったはずなのにいざ休みとなると何をしていいか、わからないな… |
アスベル | とりあえず、このまま街を散策するか |
アスベル | うーん…やっぱり、これといってやりたい事が思いつかないな |
アスベル | ん?あれは…ヒューバートか? |
アスベル | おーい、ヒューバート!奇遇だな |
ヒューバート | 兄さん、どうしたんですか? |
アスベル | 急な休みでやる事がなくて、街をブラブラと散策していたんだ |
ヒューバート | そうですか…それで、ぼくに何か用ですか? |
アスベル | 用というか…お前も暇ならちょっと付き合えよ |
ヒューバート | ぼくは兄さんと違い、忙しいんです。では、失礼しますね |
アスベル | お、おい!ちょっと待てよ! |
ヒューバート | 引っ張らないでください。服が伸びるじゃないですか… |
ヒューバート | … |
ヒューバート | ふぅ…わかりましたよ。付き合いますよ |
アスベル | よし!じゃあ行こう! |
アスベル | そういえばさ…この前、騎士学校の学生達が体験入隊する機会があって、その教官を頼まれたんだ |
アスベル | 学生達を見ていたら、ふと自分の学生時代を思い出してな |
ヒューバート | 兄さんの学生時代ですか…少しだけ興味がありますね |
アスベル | あの時は仲間で夢を語り合ったな…。いつものカレー屋で… |
| |
アスベル | ほんとここのカレーは絶品だよな!このカレーがあれば、他には何もいらないな! |
仲間 | お前、ほんとカレー好きだよな。ここまで来ると本物だよ… |
アスベル | 俺は、立派な騎士団員になってこの街と、このカレーを守りたい! |
仲間 | ハハハ。なら、俺の好きな中辛カレーもついでに守ってくれよな! |
| |
ヒューバート | 兄さん… |
ヒューバート | 何か、いろいろと間違っていると思うのですが… |
ヒューバート | まあ、気にしないでおきましょう… |
アスベル | そういえば…あのカレー屋、忙しくて最近来てなかったけど… |
アスベル | あ、あそこだ |
アスベル | よし、久しぶりに覗いてみよう |
アスベル | 行くぞ、ヒューバート |
ヒューバート | ちょ、ちょっと、兄さん!? |
ヒューバート | …まったく |
| |
アスベル | まだ店が残っていてよかった。懐かしいな |
アスベル | ん?何だ?随分騒々しいが…店の中か? |
| |
男性 | この店のカレーを食ったせいで、仲間が倒れたんだよ! |
男性 | 金だ!慰謝料を払えっつーんだよ!…まあ、払わねえって言ったところでもらっていくがな! |
店主 | やめてくれー! |
アスベル | ちょっと待つんだ。奪ったお金を置いていった方が身のためだぞ |
男性 | あ!?俺に指図するのか?いい度胸してんじゃねえか…。覚悟しやがれ! |
アスベル | やるしかないようだな… |
ヒューバート | まったく…面倒事にいつもぼくを巻き込んで… |
思い出の味 | scene2 |
男性 | ぐはっ!つ、強い… |
アスベル | 今は手加減しているが次は本気でいくぞ! |
男性 | こ、こいつは騎士団の…!す、すみませんでした~!お金はちゃんと返します!! |
アスベル | これで、一件落着だな… |
ヒューバート | まったく… |
アスベル | ヒューバート、そう不機嫌になるなよカレーおごるからさ! |
アスベル | 街の平和も守ったんだし、よかったじゃないか。なっ? |
ヒューバート | …まあ、そうですね。街の治安維持、それでよしとしましょうか |
アスベル | 俺はこいつらを騎士団に連れて行く。すぐに戻るから、お前は先に食べていていいぞ |
ヒューバート | わかりました。途中で逃がしたりしないよう注意してくださいよ? |
アスベル | ああ。それじゃ、行ってくる |
ヒューバート | やれやれ…じゃあ、お言葉に甘えて先にいただくとしましょう |
ヒューバート | う~ん、どれにするか迷いますね。オムカレー…、いや、まずはベーシックなものからですかね |
ヒューバート | すみません、このレギュラーカレーを1つ、お願いします |
店員 | お待たせいたしました。レギュラーカレーでございます |
ヒューバート | うん、とてもいい匂いですね。スパイスの香りが胃袋を刺激する…。この感じ、何とも言えません |
ヒューバート | さて、ではいただくとしましょう。どれどれ… |
ヒューバート | うっ!!これは…!! |
ヒューバート | うううううう!!か、辛い!いや、むしろ痛い! |
ヒューバート | に、兄さんは甘口カレーしか食べられないはずなのに…本当にこれが思い出の味なのか!? |
ヒューバート | うう…だ、駄目だ…辛すぎる… |
ヒューバート | に、兄さん… |
| ドタッ |
店員 | お客様、大丈夫ですか!?お客様ーっ! |
ヒューバート | う…一瞬、気が遠のいた… |
ヒューバート | このお店…甘口カレーは…甘口カレーは…ないのですか…? |
店員 | えっ!?うちは激辛カレー専門店ですが… |
店員 | 去年オープンしまして…。あ、でも、以前ここにあったカレー屋さんにはおそらく甘口があったかと… |
ヒューバート | なんて事だ…!兄さん… |
| |
アスベル | 楽しみだな、久々に食べる懐かしのカレー |
アスベル | もういらないってくらい腹いっぱい食べるぞ! |
Name | Dialogue |
ハイ!チーズ! | scene1 |
パスカル | ねぇねぇ、ソフィ、今さ~、近くの街で秋のお祭りをやってるらしいんだよね~ |
パスカル | どう?一緒に行かない? |
ソフィ | お祭り…? |
パスカル | うん!すっごく楽しいイベントだよ!学生達が中心になってやってるちょっと変わったお祭りだよ~! |
ソフィ | … |
パスカル | そうそう♪おもしろい研究の発表してたり、ヘンテコな機械が展示されてたりするんだ~ |
パスカル | あとはねぇ…いろんな食べ物の屋台が出てたりして結構本格的なんだよね! |
パスカル | 去年行った時は、バナナクレープのお店があったねぇ♪今年もあるといいなぁ。じゅる |
ソフィ | カニタマもある? |
パスカル | う~ん、カニタマはどうかなぁ?見た事はないけど、今年は出てたりするかもね |
パスカル | たまに意外なものも出てるからないとは言い切れないな~。行ってみてのお楽しみ、だね♪ |
ソフィ | …わかった。行ってみる、お祭り |
パスカル | やったね!ちょっとだけ寄り道決定~! |
| |
パスカル | 来たね~、秋祭り!盛り上がってるなあ! |
ソフィ | 人がたくさん… |
パスカル | お店もたくさん出てるし~、目移りしちゃうね~。さあさあ、行こう! |
パスカル | おもしろいものがたくさんあるね。学生さん達、頑張って── |
パスカル | あーっ! |
ソフィ | どうしたの?パスカル |
パスカル | ごめんごめん。あそこに「バナナ」の3文字が見えたからちょっと興奮しちゃった~ |
ソフィ | 「チョコ…バナナ」…? |
パスカル | ソフィ、ちょっとだけ待ってて。あたしチョコバナナ買ってくる~めちゃめちゃ食べたかったんだ~! |
ソフィ | パスカル、すごくうれしそう。そんなにたくさん買って… |
パスカル | 一番はバナナパイだけどね。チョコバナナは普段売ってないし |
パスカル | お祭りならではってところも、おいしさのポイントなんだよね~大満足だよ♪ |
ソフィ | もしかしたら、カニタマもあるかもしれない… |
パスカル | あるといいね~、カニタマ。よし!探しに行こう♪ |
ハイ!チーズ! | scene2 |
ソフィ | カニタマ…なかった… |
パスカル | ん~、ちょっと期待したんだけどね…さすがにカニタマはないか~ |
パスカル | まあ、残念だけど他にもいろいろあるしさ…!カニタマはまた今度、ね? |
ソフィ | … |
ソフィ | うん… |
ソフィ | これは何のお店? |
パスカル | んー?写真部のブースみたいだねぇ。いろんな写真が飾られてる |
ソフィ | 写真… |
ソフィ | 人や動物だけじゃなくて空や海のもあるね。とってもキレイ… |
写真部員 | よかったら、お写真撮りましょうか? |
パスカル | おお!ソフィ、写真だって!記念に撮ってもらったら? |
ソフィ | わたしの…? |
写真部員 | 衣装は数も種類も多く取り揃えていますよ!あ、勿論そのままでも大丈夫ですし! |
パスカル | ふむふむ…あ、ソフィ、これなんかどう? |
パスカル | せっかくお祭りに来たんだし、この制服なんていいんじゃない?学生気分が味わえちゃうよ~ |
ソフィ | セイフク…、学生さんの服… |
ソフィ | うん、それにする |
ソフィ | どう…かな? |
パスカル | おお!いいよいいよ~。ものすご~く似合ってるよ!雰囲気出てるねぇ |
ソフィ | この服、素敵だね。何だかいつもと違ってて不思議な感じ… |
写真部員 | じゃあ早速撮りましょう。こちらへどうぞ |
写真部員 | お待たせしました。写真、できましたよ |
パスカル | どれどれ…おおー、かわいく撮れてるねぇ |
ソフィ | すごい…着てる服が違うと、わたしじゃないみたい… |
写真部員 | その写真、差し上げます。そのかわりと言っては何ですが、ちょっとご相談があるんですけど… |
写真部員 | あなたの写真を、他の写真と同じように、この写真部のブースに飾っていいですか? |
ソフィ | うん、いいよ |
パスカル | あー、ソフィ、ちょっと待って!その交渉はあたしにさせて! |
ソフィ | パスカル…? |
パスカル | …でさぁ、ごにょごにょ── |
写真部員 | …えっ!?そ、それは…、ごにょごにょ── |
ソフィ | パスカル…何を話しているんだろう… |
パスカル | よかったねぇ、いい写真撮ってもらえて |
ソフィ | うん。ありがとう、パスカル。すごく楽しかった |
パスカル | 新しい記憶ができたね!あたしもチョコバナナ食べられたし最高の1日だったよ♪ |
パスカル | それじゃあ、行こっか!ウィンドルへの道はまだまだ遠いぞ~! |
カイル | すっげー賑やかだな。こんなところに本当にソフィがいるのかな… |
リアラ | さっき街の外れで会った人の話だと、ソフィっぽい女の子がこの街に入っていったって… |
ジューダス | !! |
ジューダス | おい!これを見てみろ |
| あーっ!! |
カイル | こ、この写真に写っているのは… |
リアラ | …ソフィ? |
ジューダス | おい、そこのお前!この写真はいつ撮ったものだ? |
写真部員 | 2時間ほど前ですが… |
カイル | まだ近くにいるかもしれない…!手分けして捜そうぜ! |
リアラ | それにしても、何で学生の制服を着てるの…? |
「無料で…」 | scene1 |
パスカル | ソフィ、ごめんね~。あたしの買い物に付き合わせちゃって |
ソフィ | ううん、いろいろなものを見る事ができて楽しいよ |
パスカル | ホント?よかった~。退屈させてるんじゃないかって心配しちゃったよ |
パスカル | えーっと…あとは何を買うんだっけ? |
パスカル | メモは、と… |
パスカル | … |
パスカル | あれ?メモ、どこ行っちゃったんだろ |
ソフィ | あ、パスカル、カバンから何か落ちたよ… |
パスカル | ん~?ああ、ごめんごめん |
パスカル | …って何だろ?これ |
パスカル | 「仮装をしたお客様限定! カニタマ一皿無料券」だって! |
パスカル | こんなのいつもらってたっけ… |
ソフィ | カニタマ…!! |
パスカル | そっか、ソフィはカニタマが大好きだもんね |
パスカル | …よ~し、お腹もすいた事だし行っちゃおっか♪ |
ソフィ | でも「仮装をしたお客様限定」って… |
パスカル | それなら大丈夫だよ!ちょうどいいものがここに… |
パスカル | じゃーん!ほら♪ |
ソフィ | これは…この間のお祭りで着た制服? |
パスカル | うん!制服も立派な仮装!実は、学生さん達にお願いして、こっそりもらっておいたんだ~♪ |
パスカル | 結構気に入ってたみたいだったからあとでソフィにプレゼントしようと思ってさ! |
ソフィ | パスカル…ありがとう |
パスカル | いいっていいって~!ほら、これでカニタマはソフィのものだよ!早速制服を―― |
パスカル | …あ、そうだ!あたしが着せてあげるねー! |
| ひょいっ |
| びたーん! |
パスカル | うう…制服を着せてあげようと…ついでに、ほんのちょっと抱きつこうとしただけなのに… |
ソフィ | …さわるの、駄目。自分で着られるから大丈夫 |
パスカル | だよね…残念 |
| |
ソフィ | 着替えたよ。カニタマ…早く行こう? |
パスカル | おおっ、バッチリ!やっぱ似合うね~いい感じ♪ |
パスカル | じゃあ、早速お店に―― |
パスカル | …と、その前にお店の場所を調べなきゃだね! |
パスカル | えーっと、どれどれ… |
男性 | うわぁーっ!助けてくれー! |
ソフィ | !パスカル!男の人が魔物に襲われてる |
パスカル | 大変、助けなきゃ! |
パスカル | よーしソフィ、あの魔物をこらしめちゃうよ! |
「無料で…」 | scene2 |
ソフィ | おじさん…怪我はない? |
男性 | ああ、大丈夫だ。お嬢ちゃん達のお蔭だよ女の子なのにすごいねえ! |
男性 | おっといけねぇ、ゆっくり礼をしたいところだが、ちょっと急いでんだ |
男性 | 北の街で食堂をやってっからまた寄ってくれ。本当にありがとよ! |
パスカル | ああ~、行っちゃった。何か、ものすごく慌ててたね~。おなかでも痛かったのかなぁ |
パスカル | ま、いっか。おじさんも無事だったし、あたし達も行こっか |
ソフィ | パスカル、待って! |
パスカル | どうしたの?ソフィ。何かあった? |
ソフィ | これ…さっきの人が落としていったみたい |
パスカル | どれ、どれ?これって、鍵だよね… |
パスカル | きっと困ってるはずだよ。届けなきゃ… |
パスカル | うーん…でもなぁ… |
ソフィ | カニタマ… |
ソフィ | …でも、おじさんもきっと困ってる… |
ソフィ | … |
パスカル | ソ、ソフィ…すっごく悩んでる… |
ソフィ | パスカル…カニタマは後回しにして今はおじさんを追いかけよう |
パスカル | さすがソフィ、そうこなくっちゃ!これが終わったら、カニタマ、たーっくさん食べていいからね! |
| |
パスカル | 多分この街だと思うんだけど~おじさんの食堂… |
パスカル | あ、ひょっとしてあのお店かな? |
パスカル | ごめんくださーい!おじさ…じゃなくて、このお店のマスターはいますかー? |
店の主人 | あれ?誰かと思えば、さっきのお嬢ちゃん達じゃねぇか |
店の主人 | 学生服姿じゃなくなってっから一瞬誰だかわからなかったぜ |
パスカル | 制服はもう必要なくなっちゃったからね~!…っと、そんな事よりおじさんに用があるんだけど |
ソフィ | これ、落としものだよ |
店の主人 | おお!これは…俺んちの鍵だ。また家内に怒られるところだったぜ。何度も本当にすまねえな |
店の主人 | よかったら何か食っていかねえか?お嬢ちゃん達には世話になりっぱなしだからな、お礼に何でもご馳走するぜ |
パスカル | え、いいの!?やった~!実はあたし達、カニタマを食べ損ねてお腹ペコペコだったんだよね~ |
ソフィ | カニタマ… |
店の主人 | カニタマか…へえ、そりゃ偶然だな。うちの看板メニューと一緒じゃねえか |
店の主人 | じゃあ、注文はカニタマでいいな?腕によりをかけた美味しいやつを作ってやるぜ! |
パスカル | やったね、ソフィ!これで念願のカニタマが食べられるよ!やっぱ、いい事はするもんだね~♪ |
パスカル | 「仮装をしたらカニタマ一皿無料」のお店は、また今度行こうね! |
ソフィ | うん! |
店の主人 | …仮装?カニタマ一皿無料?お嬢ちゃん達ひょっとして、うちの店の無料券、持ってるのか? |
パスカル | うちの…えええっ!!? |
パスカル | まさか、この無料券はおじさんとこの券だったの!? |
ソフィ | …!わたし達…このお店に来る途中でおじさんと会ったんだよ |
ソフィ | さっき着ていた制服、仮装してた |
店の主人 | ははは、そうだったのか!これも何かの縁だ、いつでも食べに来てくれよ! |
店の主人 | お嬢ちゃん達なら仮装していなくてもいつだって無料でスーパーなやつ、食わせてやっからよ! |
ソフィ | スーパーカニタマ…!! |
ソフィ | ありがとう、おじさん |
Name | Dialogue |
あの頃のように… | scene1 |
リチャード | 騎士団の方が慌ただしいようだが一体何事だ? |
親衛隊 | はい、先日ご報告いたしましたが、騎士学校の学生達の騎士団への体験入隊が始まっております |
リチャード | そういえば、今日からだったか。未熟な学生を、いち早く我が国の戦力に育てなければならない |
リチャード | 星のカケラを集めるための大切な人材…だからな。ふふ |
親衛隊 | 仰る通りでございます。今のうちから心身ともに経験を積ませ、より有望な人材を育成してまいります |
親衛隊 | 確かに今はまだまだ未熟ですが、必ずや、陛下の剣となり、また盾となる事でしょう |
リチャード | 剣となり、盾となる…か。そうなるように、厳しく指導してくれ |
| |
リチャード | 学生の体験入隊か。…まあ、揃いの学生服で生活する様は、規則正しい騎士団に通ずるものがあるだろうな |
リチャード | …学生服、か。そういえば、僕も一度袖を通した事があったな |
リチャード | うっ…!頭が… |
| |
リチャード | よき王とは、民の生活や文化など幅広い知識が必要だ…少しずつで構わない、僕に教えてくれないか? |
親衛隊 | リチャード様…。それでは、こちらの服をお召しになられてはいかがですか? |
リチャード | 何だ?その服は。いつものとは感じが違うようだが |
親衛隊 | これは、街の学生達が着る学生服でございます |
リチャード | 学生服…? |
親衛隊 | はい。まだ未熟な学生達に、連帯感や仲間意識を学ばせる一環として揃いの学生服を着る習慣がございます |
親衛隊 | リチャード様はお召しになる機会がございませんでしたが、これはとてもよく知られる民の文化… |
親衛隊 | 一度、袖を通されてみますか?いつもとは違った観点で、物事を捉える事ができるかもしれません |
リチャード | そうか、であれば着てみよう。その学生服を貸してくれ |
リチャード | …どうだい? |
親衛隊 | おお!とてもお似合いでいらっしゃいます!メガネが知的さを醸し出して何とも… |
リチャード | そうだな。変装としてもちょうどいいし、悪くない |
| |
リチャード | うう…今のは…昔の記憶か |
リチャード | ふふっ、懐かしいな。随分昔の事のように感じるものだ |
リチャード | 何だろう…懐かしさからか、とても気持ちが穏やかになったように感じる |
親衛隊 | 失礼いたします、陛下。国民の謁見の時間が迫っております。そろそろお戻りいただきたく |
リチャード | わかった。みんなを待たせてはいけないな。すぐ向かう |
親衛隊 | 陛下…?あ、は、はい |
騎士団員 | お取込み中失礼いたします。街の外れに魔物が現れました |
騎士団員 | 現在、魔物どもが街に入らぬよう食い止めております |
リチャード | そうか、報告ありがとう。さらに兵を増員してくれぐれも民衆に被害が及ばぬようにしてほしい |
騎士団員 | …はっ、し、承知いたしました |
| |
リチャード | ふむ…、そうか…、なるほど…。君の街にも魔物が…それは危険だ。騎士団員を向かわせる事にしよう |
男性A | へ、陛下…!!まさか聞き入れてくださるなんて…本当にありがとうございます!! |
親衛隊長 | …うむ。次の者、入ってまいれ |
男性B | … |
親衛隊長 | ん?どうしたのだ?早く入って── |
男性B | リチャード!お前の事を許さないぞ!覚悟するんだな!だが、その前に…まずはこいつらからだ! |
親衛隊長 | あいつ…謁見待ちの民衆を狙う気では…!?はっ!陛下!?何を── |
リチャード | ふん! |
男性B | ぐわあぁぁっ! |
リチャード | 不服の矛先は僕であるにも関わらず、無関係な民へ刃を向けるとは許しがたい行為だ! |
あの頃のように… | scene2 |
アスベル | 騎士団の遠征任務の報告に来たが…まだ謁見中か。相変わらず忙しそうだな… |
親衛隊長 | アスベル、待たせたな。本日の謁見はこれで完了だ、陛下へ任務報告を頼む |
親衛隊長 | …ところで、今日の陛下のご様子について少々気になっているのだが…お前、何か知っているか? |
アスベル | 様子が違う…?どういう事ですか? |
親衛隊長 | 急に暴れ出した輩から民を守るべく立ち向かわれたり、優しい言葉をかけてくださったり… |
親衛隊長 | まるで、お心優しい以前の陛下のようなのだ |
アスベル | …!それは本当ですか!?最近、どうも陛下の様子がおかしいと思っていたので安心しました |
アスベル | 教えて下さってありがとうございますでは、早速ですが、陛下のところへ行ってきます…!! |
| |
リチャード | 今日の謁見はこれでおしまいか? |
親衛隊長 | 謁見は終了でございますが、騎士団より任務の報告がございます |
アスベル | 陛下、ただいま遠征より戻ってまいりました |
リチャード | アスベル、君か!遠征、ご苦労様。無事に戻って来てくれて嬉しいよ |
リチャード | 遠征ではどんな── |
リチャード | ううっ… |
アスベル | 陛下…!おい、リチャード!大丈夫か!? |
リチャード | ああ、大丈夫だ。すこし頭痛が… |
アスベル | …忙しいのはわかるけど、あんまり無理するなよ |
アスベル | そういえば、さっきここにいた人達を悪者から守ったそうじゃないか |
アスベル | お前は大丈夫だったか?実は、最近様子がおかしいと心配してたんだ。でも、やっといつものリチャードに… |
リチャード | うっ… |
アスベル | リ、リチャード? |
リチャード | …僕に対してその物言いは何だ。目をかけているからといって、いささか調子に乗っているようだな |
アスベル | そんな… |
リチャード | 話は終わりだ。気分が悪い、出て行ってくれないか |
| |
アスベル | …戻ったというのは気のせいだったのか…? |
アスベル | いや、そんなはずはない。今さっき、確かに… |
アスベル | …リチャード、お前に一体何があったんだ…? |
アスベル | … |
アスベル | …でも、俺は信じるよ。いつか必ず、あの優しかった頃のリチャードに戻ってくれると… |
制服で世界征服 | scene1 |
フレン | リチャード陛下、先日完了した騎士団の任務の件ですが… |
リチャード | ああ、手短に頼む |
リチャード | うっ… |
フレン | どうなさいました、陛下!? |
リチャード | …いや、何でもない。気にしないでくれ |
フレン | ですが、ここのところずっとご多忙でしたし、少々お疲れなのでは… |
リチャード | …気にしないでくれ。それに僕には疲れている暇などない |
リチャード | そんな暇など… |
フレン | 陛下… |
側近 | リチャード陛下!商人がお目通りを願っております! |
リチャード | ん?ああ、通してくれ。フレン、報告は後でも構わないな? |
フレン | はい。ですが陛下、先日の騒動の件もあります。このまま謁見の警護に就かせていただいてよろしいですか? |
リチャード | ああ、それで構わない。進めてくれ |
側近 | はっ! |
商人 | お久しゅうございます、陛下。本日は、新しいお召しものをご用意いたしました |
リチャード | …ふむ、どれもなかなかの品だ |
商人 | 中でも、こちらは特に上質な品で… |
リチャード | ん?これは学生服ではないのか?王であるこの僕に、学生風情が着るこのようなものを着ろと言うのか? |
商人 | いえ、こちらは制服をモチーフにデザインされておりますが、歴とした正装でございます |
商人 | 個性的ではございますが、陛下のような有能な方にこそ着て頂くべきものでございます |
商人 | それが、デザインコンセプトにある製作者の願いでもございます |
フレン | デザインコンセプト…? |
商人 | 「この制服で世界を征服!」製作者…すなわち私の願い―― |
リチャード | …制服で世界征服、だと?おい、貴様…僕を愚弄しているのか? |
商人 | め、滅相もございません!私はただ…少しでも陛下にお喜び頂きたくダジャレを申し上げただけで―― |
リチャード | …もういい!下がれ! |
商人 | も、申し訳ございません! |
リチャード | …まったく、僕は忙しいというのに… |
リチャード | !!ううっ…! |
フレン | 陛下!大丈夫ですか!?陛下! |
側近 | おい、そこの警備兵!医師を呼ぶんだ!早く! |
リチャード | よし、新しい服はこれに決めたぞ。早速、袖を通すとしよう |
リチャード | うん、機動性も悪くない。あの商人もなかなかやるじゃないか |
リチャード | よし、フレン!この制服で世界征服だ! |
リチャード | 騎士団でも、甲冑を着用しない際はこれと同じものを着用するといい。手配は任せたぞ |
フレン | ははーっ!陛下の仰せのままに! |
リチャード | …これでこの服は我がウィンドル軍を象徴する「制服」という事になるな |
リチャード | よし、この事は民へも知らしめておく必要があるだろう。早速だが、街へ向かうぞ |
制服で世界征服 | scene2 |
フレン | ──民も大いに熱狂しておりました。おや?陛下、お召し物を元に戻されたのですか? |
リチャード | ああ、汗をかいたから着替えた。早い内に替えの分も仕立てておかなければいけないな… |
リチャード | それにしてもお腹が減ったな。フレン、何か食べるものを持ってきてくれないか? |
フレン | 申し訳ございません!陛下のお口に合いそうなものは… |
フレン | 騎士団の糧食である「納豆トースト」でしたら手元にあるのですが、とてもお出しできるものでは── |
リチャード | 何?納豆トーストだって?一つ僕にくれないか? |
フレン | こっ、これを…でございますか? |
リチャード | ああ、そうだ。案ずるな。幾度となく口にした事はある |
フレン | 左様でございましたか。であれば、どうぞお召し上がりくださいませ! |
リチャード | やはり、いつ食べてもおいしい!それ以上の表現が見つからない |
リチャード | おいしい上に身体にもいい。納豆トーストを常食しているとは、さすが我が国の騎士団だ |
フレン | おお、過分なお言葉、このフレン、身に余る光栄にございます! |
リチャード | …よし、決めたぞ。これを我が国の代表食品としよう!すぐさま民へ広めるのだ! |
リチャード | あれから1週間ほどか。すっかり民の間でも納豆トーストが定着したようだ |
リチャード | しかし、いつ食べてもおいしい。いくら食べても飽きがこない |
フレン | 民衆も今やこぞって納豆トーストを求めるようになっております。ですが… |
リチャード | どうした? |
フレン | あまりに全国民が納豆トーストを追い求めるあまり、納豆もトーストも供給が追いつかなくなっております |
フレン | 実は…今まさに、陛下がお召し上がりになっているのが最後の納豆トーストなのです |
リチャード | 何だって!? |
フレン | さらに、制服の生産にも問題が…。あの制服は特殊な製法を要するため大量生産が極めて困難でございまして |
リチャード | そんな事では、制服での世界征服が危うくなるじゃないか! |
リチャード | これは非常事態だ!制服の生産ラインに加え、納豆とトーストも生産ラインを確保せよ! |
リチャード | 僕は絶対に、制服を着て世界を征服してやる!制服で世界を──… |
| |
??? | …──か!…ちゃ…いか! |
| |
フレン | 陛下!リチャード陛下! |
リチャード | うう… |
フレン | あ!陛下!大丈夫ですか、陛下! |
リチャード | うう…僕は一体… |
フレン | 急に頭を抱えられ、そのまま気を失ってお倒れになったんです |
リチャード | そうか…何だか恐ろしい夢を見た気がする… |
リチャード | はっ!フレン!納豆トーストの状況は!?ちゃんとあるのか? |
フレン | えっ?な、納豆トーストですか… |
フレン | 調理場へ行けばあると思いますが… |
リチャード | それはよかった。納豆トーストを切らさぬよう注意しておくように! |
フレン | は、はい… |
Name | Dialogue |
俺の息子はすごい! | scene1 |
リリス | ごめんね、お兄ちゃん。買い物に付き合わせた上にたくさん荷物を持たせちゃって |
スタン | 何言ってんだよ。これぐらい、どうって事ないさ。家まであと少しだし |
スタン | …ん?ボールが転がって来たぞ |
子ども | すみませーん!そのボール、こっちに蹴ってくださーい! |
スタン | おう!任せとけー! |
スタン | …よっと! |
子ども | ありがとうございましたー! |
スタン | 元気な子ども達だなあ。俺も昔はあんな感じだったっけ |
リリス | お兄ちゃんは昔から全然変わってないじゃない |
スタン | う…。そ、そんな事ないぞ!俺だって…たぶん成長してるって! |
スタン | あ…! |
スタン | なあ、リリス。…もし俺に子どもができたらどんな子になるんだろう |
リリス | ええっ!?お、お兄ちゃんの…子ども?急に何!? |
スタン | やっぱり俺に似るのかなあ。きっと冒険好きになるんだろうなあ |
リリス | それですーっごく寝ぼすけで、朝誰かに起こされないと起きないような子なんでしょ? |
スタン | そこは似ちゃうのか… |
リリス | 大丈夫。どんな寝ぼすけさんだって私がばっちり起こしてあげるから! |
スタン | ちょ、ちょっと待て!俺の子どももリリスが起こすのか!? |
リリス | …うう、確かにおかしいわよね。いいわよ…そうしたら私が「死者の目覚め」を伝授するから… |
スタン | なっ、何でそこでリリスが涙ぐむんだよ!俺、何か悪い事したか!? |
リリス | してませんー!お兄ちゃんが急に変な話するからでしょっ! |
スタン | …変な話、したかなあ…? |
スタン | あっ、そうだ!俺の子どもがどんな子になるかみんなに聞いて回ろう! |
スタン | まずはリオンに聞いてみたいな。リリス、悪いけど先に帰っててくれるか? |
リリス | えっ、ちょっと… |
リリス | お、お兄ちゃん!? |
俺の息子はすごい! | scene2 |
スタン | 街の中にはいないみたいだし…リオンのやつ、どこへ行ったんだ? |
スタン | …あれ? |
スタン | あそこにいるのはリオンじゃないか!おーい! |
スタン | こんなところにいたのか!随分捜したんだぞ |
リオン | どこにいようが僕の勝手だろう。で、僕に何の用だ? |
スタン | なぁ、リオン。俺の子どもってどんな子だと思う? |
リオン | 何だ、いきなり…。お前の子どもの事など知るか |
スタン | そんな事言わないで、何でもいいから聞かせてくれよ。なあ、どんな子だと思う? |
リオン | お前のような直情バカがもう一人増えるなど冗談じゃない。くだらん事で僕に話しかけるな |
スタン | おい、ちょっと…! |
スタン | …えーっと、要するにリオンは… |
スタン | 俺と同じ性格の子どもになるって思ったって事だよな!なるほどなあ |
スタン | 他のみんなはどう思うんだろう? |
スタン | よーし、次、聞きに行ってみよう! |
| |
スタン | なあ、ルーティ!ちょっと聞きたい事があるんだけど |
ルーティ | ん?何? |
スタン | いつか俺にも子どもができるとしてさどんな子になると思う? |
ルーティ | はあ!?こ、子ども!? |
ルーティ | 急に何言い出すのよ! |
ルーティ | そ、そんな事聞かれてもわかるわけないでしょ! |
スタン | ?どうしてそんなに怒るんだ? |
ルーティ | べ、別に怒ってなんかないわよ! |
ルーティ | …そ、そうね。きっとあんたそっくりなんでしょうね |
ルーティ | 女の子でも男の子でもあんたに似ちゃうに違いないわ |
スタン | そうかな? |
ルーティ | きっと寝ぼすけで熱血で人の世話ばっかり焼いちゃうバカよ |
ルーティ | …ま、悪くはないけど |
スタン | ん?最後のだけ聞き取れなかったけど |
ルーティ | な、何も言ってないわよ! |
ルーティ | はい。もうこの話は終わり。とっとと他に行きなさい |
スタン | うーん。ルーティのやつ、何であんなに怒ってたんだろ |
スタン | あ、おーい!コングマーン! |
コングマン | よう、スタン!俺様に何か用か? |
スタン | もし将来、俺に子どもができるとしたら、どんな子になるかみんなに聞いて回ってるんだ |
コングマン | おめぇの子どもねぇ… |
コングマン | そうだなあ。おめぇか嫁さんに似るんじゃねえか? |
コングマン | そもそも嫁さんは誰だよ? |
コングマン | ま、まま、まさか、おめぇ、フィ… |
スタン | ん?フィ…何?…って、俺の子どもの話なのに何でコングマンが震えてるんだよ! |
コングマン | うるせえ!!おめぇにあの方は…!!…スタン!正々堂々、勝負でぇ! |
スタン | ええええええ!? |
| |
リリス | お帰り、お兄ちゃん。随分遅かったわね |
スタン | あちこち回って、さすがに疲れたよ。最後はコングマンに追いかけられたし |
リリス | それで、収穫はあったの? |
スタン | ああ!みんなのお蔭で俺の子どものイメージがかなり湧いて来たぞ! |
スタン | みんな言ってた。俺に似て、冒険好きで、寝ぼすけで、熱血で… |
スタン | ええと、あとは... |
スタン | 人の世話ばっかり焼いちゃって、コングマンに追いかけられるんだ! |
リリス | …お兄ちゃん、自分で何を言ってるかわかってる? |
| |
リアラ | …カイル、自分で何を言ってるかわかってる? |
ジューダス | どうかしたのか?様子がおかしいようだが |
カイル | うう、何か今、ものすごい悪寒が… |
強くなるには… | scene1 |
スタン | リリスに頼まれてたものも無事に買えたし、早く帰って昼寝でもするか |
| ガサガサ |
スタン | ん?今、何か── |
| グオオオオ! |
スタン | うおっ!魔物か!よし、相手になってやる! |
| ギャオオオオオオオ! |
スタン | !!反対側にもいたのか!! |
スタン | ぐあっ! |
スタン | くそっ!剣が弾き飛ばされてしまった!この状況はまずいな… |
スタン | …ん?あ、あれは!コングマン! |
コングマン | ぶっとばしてやるぜ!おらぁ! |
| ギャアアア! |
スタン | 拳で一撃とは…さすがコングマン! |
コングマン | とうっ!ほらよ、おめぇの大事な剣だろ!落としてんじゃねぇ! |
スタン | あ、ありがとう… |
コングマン | よし、残りの魔物もさっさと片付けちまうぞ! |
スタン | ありがとう、コングマン。助かったよ |
コングマン | おう、油断してんじゃねぇぞ! |
スタン | それにしても…コングマンは体術だけじゃなく武器も使えるんだよな? |
コングマン | ああ、当然だ。武器も使えてこそチャンピオンってもんよ |
スタン | なら、何でいつも武器は使わないで自分の肉体のみで魔物と戦うんだ? |
コングマン | それはおめぇ、男の…いや、チャンピオンのプライドってやつだな |
コングマン | この鍛え抜かれた肉体があれば武器なんぞ使わなくとも十分戦闘が可能だ!ガハハハハ! |
スタン | そっか…。俺はさっき剣がなくなって何もできなかった… |
スタン | …このままじゃ駄目だ!俺も武器ばかりに頼らないで肉体のみでも戦えるようにしないと |
コングマン | おいおい、冗談だろ?おめぇのその、ひょろひょろな身体で魔物に勝てるとでも思ってるのか? |
コングマン | 俺様みたいに鍛えねえと通用しないぞ!そんなに甘ぇもんじゃねえからな! |
スタン | そうだよな、でも…俺、頑張ってみるよ! |
| |
スタン | ふんっ! |
スタン | ふんっ! |
スタン | ふんっ! |
リリス | どうしたの、お兄ちゃん?コングマンさんみたいな声を出して… |
スタン | 見りゃわかるだろ。ふんっ! |
スタン | 筋トレだよ。ふんっ! |
リリス | そ、そっか… |
リリス | それはそうと、ちょっとお願いがあるんだけど… |
スタン | 俺は鍛えなきゃ、ふんっ! |
スタン | いけないんだ。ふんっ! |
スタン | 悪いけど後にしてくれ。ふんっ! |
リリス | もう!わかったわよ。買い物は自分で行くから |
| |
スタン | あれから何日だろう。鍛え続けて、結構いい身体になってきたんじゃないか? |
スタン | よし、もうひと頑張りするか |
リオン | こんなところで何をしている? |
スタン | よう、リオン。身体を鍛えてるんだよ。お前もやったらどうだ? |
リオン | 僕には必要ない。一人で勝手にやっていろ |
| ガサガサ |
リオン | ん? |
| グオオオオ! |
リオン | くっ!魔物か! |
スタン | 何だって!? |
スタン | よし、ここは日頃の鍛錬の成果を…! |
強くなるには… | scene2 |
スタン | はぁ、はぁ… |
スタン | 結局、剣…使っちゃったな… |
リオン | おい、お前。ふざけているのか?なぜ最初から剣を使わない!? |
リオン | 身体を鍛えるのはお前の勝手だが、剣が疎かになるならば今すぐやめろ!足手まといだ! |
スタン | ご、ごめん…悪かったよ |
| |
リリス | どうしたの、お兄ちゃん? |
スタン | …リオンが怒るのもしょうがないか。体術だけで戦う事を意識しすぎて剣の扱い方がダメになってた |
スタン | …あれはコングマンだからできる事なんだよな |
リリス | …お兄ちゃん。さっきから独り言がすごいんだけど |
スタン | 俺がやってた事は、ただのコングマンの真似事にすぎないんだ! |
スタン | コングマンは身体を鍛える事で武器を使わずとも戦える術を得た。でも、それはあいつだからできる事だ |
スタン | 俺がただ身体を鍛えたからといってコングマンと同じように戦えるわけじゃない |
リリス | そうよ、お兄ちゃん |
リリス | コングマンさんはコングマンさん!お兄ちゃんはお兄ちゃん!でしょ? |
リリス | お兄ちゃんはお兄ちゃんのやり方でここまでやってこられたんじゃない。街の人達だって守れてる |
リリス | だから、これからも今までどおりでいいんじゃない? |
スタン | 俺には俺なりの…今までやってきたやり方… |
スタン | …そうか! |
リリス | 何かわかった? |
スタン | ああ、リリス、俺わかったよ!今までやってた自分なりのやり方…これで俺はもっと強くなれる! |
スタン | よし、そうと決まればまずは… |
スタン | 誰にも起こされる事なく全力で好きなだけ寝るぞ! |
スタン | 回復と成長には睡眠が必要だもんな!そう…「寝る子は育つ」だ! |
リリス | 何でそうなるのよっ! |
Name | Dialogue |
とくべつなキノコ | scene1 |
ナタリア | ブレイブフィード! |
ガイ | 絶破十字衝! |
| ギャアアア! |
ナタリア | やりましたわね。今ので最後ですわ |
ガイ | ああ、ひとまず出てきた魔物は全て倒したはずだ |
ガイ | 一旦、街に戻って魔物の発生状況を報告しよう |
ナタリア | それにしても、この森は本当、季節によって姿を変えますわね。神秘的ですわ |
ガイ | ああ。木々が色々な種類の花や実をつけて、その時々でまるで違って見えるな |
ナタリア | キノコもいろいろなものが── |
ナタリア | …あら?あれは味がよいと評判のキノコではありませんこと? |
ガイ | ん? |
ガイ | ああ、そういえば見覚えあるな。アカ…アカダマダケだったか? |
ナタリア | それですわ。確かそのような名前でしたわ |
ナタリア | ここ一面に生えてますわね…せっかくですから採って帰りましょう |
ガイ | それは構わないが…何か大事な事を忘れているような気がするんだが…何だったかな |
ナタリア | ガイ、ぼーっとしてないで手伝ってくれませんこと?きっと街の皆さんも喜びますわ |
ガイ | あ、ああ…すまない |
ガイ | そうだな、たくさん持って帰ろう |
ナタリア | たくさん採れましたわね |
ガイ | ああ、これだけあればたくさん料理が作れるだろうな |
ガイ | …さて、そろそろ帰るとする―― |
| ガサガサ |
ナタリア | 何ですの? |
| ガルルルル! |
ガイ | 魔物だ!行くぞ、ナタリア! |
とくべつなキノコ | scene2 |
ナタリア | 倒したと思えばまた出てくる…この辺りに潜む魔物はかなり増えてきているようですわね |
ガイ | ああ、そうだな。帰ったらすぐに報告を―― |
??? | ああ?何やってんだ。お前ら? |
ナタリア | まあ、ルーク!私はガイと一緒にこの森の魔物の発生状況を調査していたところですわ |
ナタリア | あなたこそこのようなところで何をなさっているんですの? |
ルーク | 俺は伯父上に言われて来たんだよ。アカ何とかダケってキノコを探してきてくれって言うから… |
ルーク | …ったく、いくら伯父上の頼みだからって、何で俺がこんな事しなきゃなんねーんだっつーの |
ガイ | 期待されてるって事さ。しっかり働くんだな、ルーク |
ルーク | あーあ、ったりぃ… |
ナタリア | アカ何とか…! |
ナタリア | ルーク、もしかしてあなたが探しているのはこのアカダマダケじゃありませんの? |
ルーク | ん?そういやそんな名前だった気がするな |
ルーク | つーか、何でお前、そんなもん持ってんだ? |
ナタリア | 先ほど、向こうで見つけたんですわ。美味しいと評判のキノコだし、持って帰ろうと思って |
ナタリア | たくさん採れましたし、他ならぬお父様のためですもの、お分けして差し上げますわ |
ルーク | マジか?助かったぜ!ちっとも見つからねーからうんざりしてたとこだったんだ |
ガイ | …一応、聞くけど、ルーク。お前、本当にちゃんと探したのか?割と目立つところに生えてたぞ |
ルーク | う、うるせえな!それじゃ、キノコも手に入ったし、俺は帰るからな。じゃあな! |
ガイ | やれやれ相変わらずだな、ルークのやつ… |
ガイ | 調査も済んだ事だし、俺達もそろそろ帰ろうか |
| グルルルル |
ナタリア | また魔物ですわ。まったく、次から次へと… |
ナタリア | えい!しつこいですわね…! |
ナタリア | やあ! |
ナタリア | …あっ!?キノコの袋が… |
ナタリア | いけませんわ!キノコが魔物に食べられ── |
| …グルル |
ガイ | 魔物が怯んだ!?…よし、チャンスだ!とどめを! |
ナタリア | アストラル・レイン! |
| ギャアアア! |
ナタリア | やりましたわ、倒しましたわよ! |
ガイ | ああ、しかし今の魔物…なぜあのタイミングで怯んだんだろう… |
??? | ご主人様ー、どこですのー!ご主人様ー! |
ナタリア | あら、ミュウ。どうしたんですの? |
ミュウ | ご主人様と一緒にアカダマダケを探しに来たんですの! |
ミュウ | でも、ご主人様歩くの早くてはぐれてしまったですの… |
ガイ | ルークなら街の方へ戻ったぞ。アカダマダケも…ほら、これを少し分けてやったからな |
ナタリア | たまたま私達がたくさん生えている場所を見つけたんですのよ |
ミュウ | !!それは…アカダマダケではないですの! |
ミュウ | 食べたら笑いが止まらなくなるバクショウダケですの!似てるけど、間違いないですの! |
ガイ | …!!そうか、思い出した。何か引っかかると思っていたんだがそれだ…! |
ナタリア | 大変ですわ。早くルークを追いかけましょう。万が一、お父様のお口に入ったら…! |
ガイ | ああ、急ごう!早まるなよ、ルーク…! |
ミュウ | ま、待ってですの!置いていかないで欲しいですの~! |
ルーク | まさか、こんなにあっさりキノコを手に入れられるなんてな。すっげーツイてたぜ |
ルーク | …確かすげー美味いって話だし、一つくらい別にいいよな |
ルーク | どれ、あーん… |
誇り高き王宮料理人 | scene1 |
アッシュ | …お前がどうしてもと言うから付いてきたが、こんな草原まで連れて来てどういうつもりだ? |
ナタリア | 気分転換ですわ。ここのところ、お疲れみたいでしたもの |
ナタリア | …ひょっとして、ご迷惑でした? |
アッシュ | …いや。少しくらいなら付き合ってやる。行きたいところに連れていけ |
ナタリア | アッシュ… |
ナタリア | 分かりましたわ。もう少しですから、行きましょう |
| |
ナタリア | ここですわ。一番見晴らしがよいと聞きましたの。風も清々しくて気持ちよいですわね |
アッシュ | …ああ、そうだな |
ナタリア | そろそろお腹も空いてきましたわね。この辺りでお昼にしませんこと? |
ナタリア | 実は私、腕によりをかけてお弁当を作ってきましたのよ |
アッシュ | 手製の弁当…わざわざお前が作ったのか? |
ナタリア | ええ、ピクニックにお弁当は欠かせませんもの。栄養バランスも考えてありますわ |
アッシュ | お前は王女なんだ。別に料理などできなくても、料理人にでも任せておけばいいだろう |
ナタリア | あら、こういう時は自分で作るのが大事と、ものの本にもありましたわ |
ナタリア | それに今回は自信がありますのよ。何といっても王宮の料理人直々の指導のもと、作ったんですもの |
ナタリア | ぜひ、お食べになって。感想を聞かせていただきたいですわ |
アッシュ | …分かった。なら── |
| ガサガサ |
アッシュ | 何だ!? |
| グオオオオ! |
ナタリア | 魔物ですわ! |
アッシュ | わかっている!食事は後だ |
アッシュ | やるぞ! |
誇り高き王宮料理人 | scene2 |
ナタリア | せっかくの昼のひと時に水を注されてしまいましたわね |
ナタリア | でもこれで不届きな魔物もいなくなりましたわ |
ナタリア | では気を取り直して、さあ、召し上がれ |
アッシュ | ああ |
アッシュ | もぐ… |
アッシュ | む… |
ナタリア | ど、どうですの?お口に合いまして? |
アッシュ | … |
ナタリア | ア、アッシュ? |
アッシュ | …いや、悪くない |
アッシュ | 驚いたな。指導を受けたにしてもここまでとは |
アッシュ | 確かお前は料理はあまり… |
ナタリア | それは褒め言葉と受け取ってよいのですわね!?うれしいですわ! |
ナタリア | さぁ、アッシュ、遠慮なさらずどんどんお食べになって。まだまだたくさんありますわよ |
アッシュ | ああ。それにしてもお前に教えた料理人は大した教え上手だったらしいな |
ナタリア | そうですわね。最初から最後まで、細かく指導してくださいましたわ |
ナタリア | 美味しい味付けが出来るようにとみなさん、何度も代わる代わる味見をして下さって… |
アッシュ | みなさん?代わる代わる?何人もいたのか? |
ナタリア | ええ |
ナタリア | でもなぜかみなさん、次々と体調を崩してしまわれて… |
ナタリア | その都度、別の料理人に交代しながら指導していただきましたのよ |
ナタリア | みなさん、本当に熱心な方々でしたわ |
ナタリア | でも、こうしてアッシュにも褒めていただけましたし、指導を受けた甲斐がありましたわ! |
ナタリア | 私、これからも精進して参りますわ! |
アッシュ | … |
アッシュ | 代わる代わる味見…体調を崩して…交代… |
アッシュ | …ふん。料理人にも根性の座ったやつがいたという事か |
アッシュ | どこの誰だか知らないが、礼は言っておいてやる |
Name | Dialogue |
お上手ですね | scene1 |
ミント | チェスターさん、どうかされたのですか?浮かない顔をしていますが |
チェスター | ああ…魔物討伐勝負でアーチェに負けてな…。負けたらアーチェの料理を食わされる事になってるんだ… |
ミント | そ…そうですか…。ええと、あの…頑張ってください |
チェスター | くそっ |
チェスター | 何でオレが負けたんだ。今度こそ勝てると思ったのに…! |
チェスター | オレがやっている特訓は無駄だって…事なのか…? |
ミント | チェスターさんが日々努力されているように、アーチェさんの料理ももしかしたら… |
チェスター | オレの特訓と一緒にしないでくれ… |
チェスター | …ああ、あいつが来た…!はあ…何とかしねえとな… |
アーチェ | やっほー♪チェスター! |
アーチェ | お待たせ!料理ができたわよ!約束したんだから、食べなさいよね! |
チェスター | … |
アーチェ | あれ?チェスター、どうかした? |
チェスター | う、うう…腹の調子が… |
アーチェ | ハラ?おなかの調子が悪いって事? |
チェスター | ああ。さっきから急に…痛みだして…うっ! |
アーチェ | あ、ちょっと!待ちなさいよ! |
ミント | 行ってしまいましたね… |
ミント | チェスターさん、大丈夫でしょうか…。ちょっと見てきます |
アーチェ | ああ、ちょっと待ってってば! |
アーチェ | んもう!何よ!せっかく作ったのに~! |
| |
ミント | ファーストエイド! |
チェスター | ミ、ミント…? |
ミント | これでどうでしょうか?私の術が腹痛に効くのかはわかりませんが… |
チェスター | あ、ああ…わざわざ悪いな |
ミント | いいえ。お困りでしたらいつでも呼んでくださいね |
| |
ミント | あら…あれはチェスターさん? |
ミント | チェスターさん、おはようございます |
ミント | お腹の調子はいかがですか? |
チェスター | あ、ああ…まあ… |
ミント | まあまあ、ですか。やはり私の術ではいけなかったのですね。お薬屋さんに行きましょう |
チェスター | いや、あの、ミント。これはだな… |
| ガサガサ |
ミント | …?何か音がしませんでしたか? |
| グオオオオ! |
チェスター | 魔物か!?よし、オレにまかせろ! |
お上手ですね | scene2 |
ミント | さすがチェスターさん。あっという間に魔物をやっつけてしまいましたね |
チェスター | まあな |
チェスター | この調子でそのうちあいつをぎゃふんと言わせてやるぜ |
??? | あ!こんなところにいた! |
アーチェ | もう逃がさないわよ! |
アーチェ | あんたが負けたんだし、ちゃんと作ったんだから、食べてよね! |
チェスター | あー… |
チェスター | …その…腹の調子がだな…。完全には直ってないんだ |
チェスター | だから…また今度な! |
アーチェ | あ、こら!待てー! |
ミント | そこまでの腹痛… |
ミント | …やはり、薬を煎じてもらう必要がありそうですね… |
| |
チェスター | ふう…。まったく、恐ろしいやつだ |
ミント | チェスターさん |
チェスター | ミ、ミント!?どうしてここに? |
ミント | いえ、チェスターさんのお腹が心配でしたので |
ミント | あの…お薬屋さんに行ってみませんか? |
チェスター | あ、いや、その必要は… |
ミント | ですが、私の術では… |
チェスター | あーっ!待った待った!待ってくれ! |
ミント | どうしたんですか? |
チェスター | 悪い!腹の調子が悪いってのは |
チェスター | その…ウソなんだ! |
ミント | ウソ…? |
チェスター | ああ。あのアーチェの最悪料理地獄から逃れるために思わず仮病を使っちまったんだ |
ミント | まあ…そうだったんですか |
ミント | では、お腹は痛くないんですね |
チェスター | ああ、何ともない。心配させて本当に悪かった |
ミント | いいえ。私は大丈夫です |
ミント | でもチェスターさん。ウソは…いけませんよ? |
チェスター | あ、ああ。本当に悪かった |
チェスター | はあ…。思わず仮病使っちまったけどやっぱ負けたからには覚悟を決めねえとな… |
アーチェ | ちょっとチェスター…聞こえたわよ!仮病ですってぇ!? |
チェスター | げっ!アーチェ! |
アーチェ | もう許さないんだから! |
アーチェ | ぜーったい食べてもらいますからね!ほらっ!早く口を開けなさいっ! |
チェスター | うわああああああああーー!!! |
| |
ミント | ええと…これで買い出しは終わりですね。そろそろ帰らないと |
??? | ミ…ミント… |
ミント | まあ、チェスターさん。こんなところでどうしたのですか? |
チェスター | ミント…捜してたんだ…! |
チェスター | ぐ…腹が…頼む、今すぐ回復か薬を―― |
ミント | …仮病を使ってアーチェさんからまだ逃げているのですね。でも、ウソはダメですよ? |
チェスター | …! |
チェスター | いや、違うんだ!今回は本当に… |
ミント | 顔色も悪い上に脂汗も出ていますし、その演技力は素晴らしいと思います |
ミント | 仮病に術は効かないので、私は見守る事しかできませんが…本当に必要な時はいつでも言ってくださいね |
チェスター | うう…、だから…本当に…ち…が… |
チェスター | うっ! |
二人は相性ピッタリ | scene1 |
ミント | 街は活気があっていいですね。野菜や果物…美味しそうなものがたくさんあって目移りしてしまいます |
ミント | あ、今日の食事当番は私でしたね。何か買っていこうかしら… |
商人 | ちょっとそこのおねえさん! |
ミント | えっ。私…ですか? |
商人 | おうよ!いいリンゴが入ったんだがどうだい、一つ? |
ミント | 美味しそうなリンゴですね。そのまま食べてもおいしそうです |
ミント | …じゃあ、一つください |
商人 | 毎度あり!あんた美人だからもう一つサービスしておくよ |
ミント | そんな…美人だなんて。あ、ありがとうございます |
ミント | せっかくだから、クレスさんにおすそ分けしましょう |
ミント | あ…クレスさん! |
クレス | やあ、ミント。買い物の帰りかい? |
ミント | ええ、市場に行ってきたんです |
ミント | それで…クレスさん。私、リンゴを買ったのですが、サービスでおまけして頂いてしまって |
ミント | あの、もしよかったら…一緒に食べませんか? |
クレス | リンゴ…?それは奇遇だね |
ミント | 奇遇? |
クレス | あ、いや、実は… |
クレス | 僕もさっきリンゴを買ったんだ。あまりに美味しそうだったからね |
ミント | クレスさんもだったんですか…! |
クレス | 僕達、同じ事を考えてたみたいだね |
ミント | え、ええ…!そう、みたいですね…! |
街の男 | うわあーっ!魔物だーっ!街の外れに魔物が出たぞー! |
クレス | 何だって!?街へ侵入させるわけにはいかない!僕、行ってくるよ! |
ミント | 私も行きます! |
二人は相性ピッタリ | scene2 |
クレス | よし!これで全部倒したね |
ミント | すごいです。強い魔物でしたのに… |
クレス | ミントがしっかり補助してくれるからね。心強いよ |
ミント | いいえ、クレスさんがしっかり前衛を務めていらっしゃるから私も安心して術を使えるんです |
クレス | あはは。じゃあお互い様って事でいいかな? |
ミント | はい! |
クレス | そうだ、せっかくだし少し街を歩いてみないかい? |
ミント | …え?ええ。もちろん。ご一緒します |
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クレス | 市場は食べ物以外にも色々な店があるんだね |
ミント | そうですね。…?あれは何のお店でしょうか |
ミント | 占いのお店のようですね |
ミント | ええと、クレスさん、私… |
クレス | 行ってみたいのかい? |
クレス | 僕は構わないよ。入ってみよう |
占い師 | いらっしゃい。何を占いましょうかね? |
クレス | え?ああ、そうか。占う内容は考えていなかったな |
クレス | ミントは何かあるかい? |
ミント | わ、私は… |
クレス | うーん…難しいな。こういう時は何を聞いたらいいんだろう? |
占い師 | では、お二人の相性なんていかがです? |
クレス | 僕とミントの相性か!いいんじゃないかな。それで頼むよ |
ミント | え、ええっ…!? |
占い師 | では、お二人の相性を見ましょう。今からいくつか質問をするので、答えてくださいね |
占い師 | では、最初の質問── |
占い師 | 結果が出ましたよ。あなた達の相性は――… |
占い師 | ズバリ!最高の相性、と言っていいでしょう! |
ミント | さ、最高の…相性…!? |
クレス | へえ、すごいじゃないか! |
占い師 | 二人はお似合いと言えるでしょう |
ミント | い、いえ、そんな…お似合いだなんて…! |
街の女 | きゃああーっ!魔物よ! |
クレス | また魔物か!?放ってはおけない! |
ミント | あっ…!…お供します! |
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ミント | あっという間に倒してしまいましたね |
クレス | ああ、ミントがいてくれれば怖いものなしだよ |
ミント | そんな… |
クレス | ああ、すごく助かるよ。息もぴったりだったしね |
クレス | 占いの人が言ってたように相性は最高なんだろうね! |
ミント | え、あ、そんな…。その…私…! |
クレス | 最高の相性っていうのは戦闘中に発揮されるものなんだね! |
ミント | はい!! |
ミント | あ…え?相性って… |
ミント | 戦闘中の相性の話…だったんですか…? |