| Name | Dialogue |
| 自慢のカラダ | scene1 |
| アルヴィン | いい天気だなー。青い海、白い砂浜、眺めも最高だ。自然とは素晴らしいね |
| アルヴィン | さて、早速ひと泳ぎ… |
| ジュード | アルヴィン!ここには遊びに来たんじゃないんだよ |
| アルヴィン | 魔物退治、だろ?はいはい、ちゃーんとわかってるよ |
| ローエン | 私もお手伝いさせていただきます |
| アルヴィン | とは言ったものの…何だよ。みんな普通に海水浴を楽しんでるじゃねぇか |
| アルヴィン | こんな平和な海の、一体どこに魔物がいるっていうのかねー? |
| ジュード | 確かに…何か平和そのものって感じだね… |
| ローエン | 皆さん楽しそうですねぇ |
| アルヴィン | ジュード、とりあえず、今は大丈夫そうだから… |
| ジュード | だから? |
| アルヴィン | ちょっとだけ、俺達も海水浴を楽しもうぜ、な? |
| ジュード | ちょっとアルヴィン!? |
| アルヴィン | なぁに、大丈夫だって。すぐに戻るさ |
| ジュード | あぁ…行っちゃった… |
| ローエン | まあ大丈夫でしょう。私もジュードさんもいますし |
| ジュード | …そうだね |
| アルヴィン | よう、お二人さん。調子はどうだ? |
| ジュード | おかえり、アルヴィン。海は楽しかった? |
| アルヴィン | いやージュード君、なかなかいい海だったよ |
| ローエン | そのウェットスーツもよくお似合いですね |
| ジュード | うん、すごく似合ってるよ!それにしても… |
| ジュード | アルヴィンって体格いいよね |
| アルヴィン | ん? |
| ローエン | 本当ですね。その引き締まった筋肉、厚い胸板…男の私でも、惚れ惚れ致します |
| アルヴィン | そうか?自分ではそんなに意識した事はないけどな |
| ジュード | …と言いつつバッチリポーズ決めるんだね |
| アルヴィン | ったりめーだろー! |
| アルヴィン | ジュードだって、なろうと思えばなれるさ |
| アルヴィン | トレーニングしたり、あとはそうだな…魔物退治!要は、身体を鍛えりゃいい |
| アルヴィン | そうすれば、ほーら、お前もこんな身体に… |
| ジュード | ほ、本当かな… |
| ローエン | ほっほっほ。若さが羨ましいですね。私も昔は、なかなかのものだったのですが… |
| | |
| | きゃーっ! |
| ジュード | あれは…魔物!?大変だ、早く助けないと! |
| ローエン | 私も行きましょう |
| アルヴィン | お、おい!ちょっと待ってくれ! |
| 自慢のカラダ | scene2 |
| ジュード | …ふぅ、何とか倒せたね |
| ローエン | 危ないところでした |
| ジュード | …あれ?そういえばアルヴィンはどこに行ったんだろう? |
| ジュード | あのウェットスーツ、水に濡れてたしかなり戦いづらそうだったけど… |
| アルヴィン | おーい! |
| ジュード | アルヴィン!どこにいってたの? |
| アルヴィン | ちょっと着替えに、さ。さすがにウェットスーツを着たまま戦うのはきつくてな |
| ジュード | 確かにそうだね… |
| ジュード | 無事魔物は退治できたからよかったけど、ちゃんと戦いなれた服装じゃないと駄目だね |
| アルヴィン | だな。気をつけるよ |
| ジュード | …僕ももっと強くなるために頑張ってみようかな。トレーニング |
| ジュード | アルヴィンみたいな身体になるのは時間がかかりそうだけど |
| アルヴィン | お、いい心がけだ。女にもモテるぞー♪ |
| ジュード | そ、そんなつもりじゃ…強くなるためだってば! |
| ローエン | トレーニング、ですか。ジジイには少々厳しいですね… |
| アルヴィン | さっきの戦いっぷりだ、ローエンならまだまだやれるさ。頑張れよ |
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| アルヴィン | ジュードのやつ、あれから毎日トレーニングに励んでるって話だが── |
| アルヴィン | …さて、ちょっと冷やかしにでもいってみるか |
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| アルヴィン | お、あれかな? |
| アルヴィン | 眩しくてよく見えないが…なかなかハードに頑張ってるな |
| アルヴィン | ん?まさかあれは!? |
| ローエン | ふっ!ふっ!ふっ! |
| アルヴィン | ロ、ローエン!?何やってんだ!?こんなところで… |
| ローエン | これはこれはアルヴィンさん。先日の一件で、私も昔を思い出しましてね |
| ローエン | もう一度、あの頃の肉体を取り戻すべく鍛え直そうかと思った次第です |
| アルヴィン | そ、そっか… |
| アルヴィン | でもまあ、あんま無理するなよ。その…もういい歳なんだからさ |
| ローエン | ご心配には及びません。私もまだまだやれそうですよ! |
| ローエン | ふっ!ふっ!ふっ! |
| 幻のカニ | scene1 |
| アルヴィン | 今日もいい天気だな、エリーゼ。海は青いしさ、夏真っ盛りって感じだな |
| ティポ | あづいよー!とけちゃうよー! |
| エリーゼ | … |
| アルヴィン | どうした?海のほうを見つめて何かあったのか? |
| エリーゼ | いえ、その… |
| エリーゼ | カニが… |
| アルヴィン | カニ? |
| ティポ | ローエン君が言ってたカニの話を思い出してるんだよねー |
| エリーゼ | はい、ローエンが言ってたんです。ここの海ではとても美味しいカニが獲れるって… |
| アルヴィン | へぇ…相変わらずあのじいさんは物知りだな |
| エリーゼ | この時季にしか獲れないらしいです。でも、あまり姿を見る事がないから幻のカニって呼ばれてるそうです |
| ティポ | マボロシのカニー!おいしそー! |
| アルヴィン | ほぉ、気になるねぇ。…で、エリーゼ姫はそのカニが気になってる、と? |
| エリーゼ | …はい。こうして眺めていたら、ひょっこりこの辺りに顔出すんじゃないかと思って… |
| アルヴィン | そんな簡単に見つかるようじゃ「普通のカニ」になっちまうぜ |
| エリーゼ | 確かに、そうかもしれないですが… |
| エリーゼ | …… |
| アルヴィン | …エリーゼ、そのカニの見た目、わかるのか? |
| エリーゼ | あ…はい、ローエンからもらった写真があります |
| アルヴィン | ふむふむ、なるほど。大層な通称のわりに見た目はアレだが… |
| アルヴィン | …まあ、こういうのは大抵、見た目が悪いやつほど美味かったりするもんだしな |
| アルヴィン | …よし、エリーゼ |
| アルヴィン | その幻のカニ、俺が探してきてやるよ |
| エリーゼ | 本当ですか!? |
| ティポ | さすがアルヴィン君!サイコー! |
| アルヴィン | ああ、でも見つかる保証はないぞ |
| アルヴィン | まあ、食えたらラッキーくらいに思って待っててくれな |
| エリーゼ | でも…アルヴィン…泳ぎは得意なんですか…? |
| アルヴィン | おいおいこれでも泳ぎは得意な方なんだぜ? |
| アルヴィン | 着替えてくるから、お行儀良くして持ってろよ。お姫様 |
| エリーゼ | あ、アルヴィン… |
| アルヴィン | どうよ?エリーゼ姫 |
| エリーゼ | えっと…その…何というか |
| ティポ | 本当に泳ぎが得意な人みたいー! |
| アルヴィン | だから、得意そうに見えるじゃなくて得意なんだよ |
| アルヴィン | まぁ、とりあえず行ってくるからいい子にしとくんだぞ。じゃあな |
| 幻のカニ | scene2 |
| アルヴィン | ふぅー、いないねぇ。まあ希少なカニだ、そう簡単に見つかるわけねぇか |
| アルヴィン | でも、こんなに探してんだからそろそろちょっとくらい姿見せてくれてもいいんじゃねーの? |
| アルヴィン | あまり期待するなと言ったものの…ティポのやつがうるさいんだろうな |
| アルヴィン | よし、休憩終わり!もういっちょ探すか |
| | |
| アルヴィン | わざわざ着替えてまで潜ったってのに結局1匹も捕まえられなかったぜ… |
| アルヴィン | これでまた嘘つき呼ばわりされるな。大人はつらいよ、まったく |
| アルヴィン | …と、何だこのとてつもなく美味そうな匂いは… |
| アルヴィン | あれは…エリーゼ…?横にいるのはミラか?一体何をやってるんだ? |
| アルヴィン | おーい |
| エリーゼ | あ、アルヴィン… |
| ティポ | アルヴィン君ー遅いよー! |
| アルヴィン | エリーゼ…実は、その…カニの事なんだが──… |
| アルヴィン | って!ちょ、ちょっと待て!それはまさか… |
| ミラ | む、これか?この海で獲れる幻のカニだが…どうした? |
| アルヴィン | な、なぜそれがここにあるんだ!? |
| ミラ | エリーゼが見たがっていたからな。私が獲ってきたんだ。それがどうかしたのか? |
| アルヴィン | 「どうかしたのか?」ってさらっと言ってる場合か! |
| アルヴィン | 俺もさっきまで海でずーっと探してたのに1匹も見つからなかったんだぜ! |
| ミラ | 精霊達が教えてくれたのだ |
| アルヴィン | おいっ!そんなズルが許されるのか! |
| ミラ | そうなのか、それはズルをした事になるのか…? |
| ティポ | さすがミラ君ー!カッコイイー! |
| ティポ | アルヴィン君ー!カッコわるいー! |
| アルヴィン | チッ…!!もういいよ… |
| エリーゼ | 駄目ですよ、ティポ。そんな事言ったら |
| エリーゼ | アルヴィンもありがとうございます |
| エリーゼ | アルヴィンも一緒にどうですか?美味しいですよ |
| アルヴィン | はぁ、子どもにまで気を使わせちまうとは… |
| エリーゼ | 違います。ミラがみんなで食べようって持ってきてくれたんですよ |
| ティポ | 幻のカニー!チョーおいしいよー! |
| エリーゼ | それに、一人で食べるよりもみんなで食べたほうが美味しいってローエンも言ってました |
| アルヴィン | お前ら… |
| アルヴィン | …わかった。ありがたくいただくよ |
| アルヴィン | …って、あれ?どこにあるんだ?幻のカニ… |
| ミラ | あぁ、幻のカニか |
| ミラ | すまない、あまりの美味しさに全部食べてしまったところだ |
| アルヴィン | なっ…! |
| アルヴィン | ガクっ… |
| | |
| アルヴィン | あーあ…俺、何やってんだろうな |
| アルヴィン | …… |
| ローエン | アルヴィンさんお悩みですかな…? |
| アルヴィン | ローエンか。あぁ……いや、何でもないさ |
| ローエン | ほっほ、そうですか… |
| アルヴィン | …… |
| ローエン | …… |
| アルヴィン | …… |
| アルヴィン | なぁ、ローエン… |
| ローエン | …… |
| アルヴィン | 今日は、潮風が目に染みるな |
| ローエン | …… |
| ローエン | アルヴィンさん… |