| Name | Dialogue |
| オレのしるこ | scene1 |
| ユーリ | そろそろ煮えて来たな |
| ユーリ | さて…うまくいっててくれよ |
| フレン | 何をしているんだ、ユーリ? |
| ユーリ | よう、フレン |
| ユーリ | ちょいと下町のガキどもが喜びそうなレシピを手に入れたんでな |
| フレン | 見た事のないスイーツだね。黒いスープのような… |
| ユーリ | しるこって言うんだと。豆を甘く煮て、ここに団子なんかを入れるんだ |
| フレン | 何か手伝おうか? |
| ユーリ | あん?いや、大丈夫だ |
| ユーリ | 気になるなら、そこで待っててくれりゃ、もうすぐできる |
| フレン | そうか。じゃあせっかくだし、お言葉に甘えて待たせてもらうよ |
| ユーリ | 任せときな…って |
| ユーリ | おっといけねえ。薪がなくなっちまった |
| ユーリ | ちょっくら探してくるけど、いいか、絶対に触るなよ?そこでじっと見てろ |
| フレン | ?あ、ああ分かった |
| | |
| ユーリ | フレンが何かしでかさねえうちにさっさと薪拾っても戻らねえとな |
| ユーリ | …ってなんだ?魔物か!? |
| オレのしるこ | scene2 |
| ユーリ | 戻ったぜ |
| ユーリ | お前、ちゃんと何もしてねえだろうな? |
| フレン | ああ、ここから一歩たりとも動いてはいない |
| ユーリ | そりゃまた律儀な事で… |
| ユーリ | さて、これで最後のひと煮立ちと |
| ユーリ | …よし、こんなもんだろ。どうだ、食べてみるか? |
| フレン | いい匂いだね。ぜひいただくよ |
| ユーリ | どうだ、美味いか? |
| ユーリ | ちょいと甘さ控えめにしてな、隠し味にこの塩を… |
| フレン | ちょっと甘みが少なすぎるね。子ども達には物足りないんじゃないかな |
| ユーリ | ちょっと待て!勝手に砂糖を入れるなっての! |
| フレン | うーん…まだ足りない気がする。ここは思い切った量を… |
| ユーリ | …フレン、お前、何て事してくれやがる |
| フレン | うん、やはりこのくらいの甘さはないとね |
| フレン | ユーリ、君もどうだい? |
| ユーリ | オレ、水あめ作ってた訳じゃねえんだけど… |
| おいしさの秘密 | scene1 |
| エル | ユーリって、料理が上手だよね |
| ユーリ | そうか?ま、それなりに場数こなしちゃいるけどな。今日のスープはどうだ? |
| エル | うん、おいしいよ |
| ユーリ | よしよし、そりゃなによりだ |
| エル | …でもパパの作ったスープと比べたらユーリのスープはまだまだかなー |
| エル | パパのスープ、びっくりするくらいおいしいんだよ! |
| ユーリ | へえ、見上げた親父さんだな。けど、そこまで言われちゃちょいとばかし悔しくなってくるな |
| ユーリ | よし、晩飯もオレに任せとけ。とびっきりのスープを作ってやる |
| エル | 本当に?さっきのスープよりおいしいの? |
| ユーリ | ああ。だがそのためには、まず材料を集めないとな |
| ユーリ | ちょっくら行って来るからお行儀よくしてろよ |
| エル | うん! |
| おいしさの秘密 | scene2 |
| ユーリ | …よし、完成だ。ユーリ・ローウェル特製スープの出来上がりっと |
| エル | うーん、いいにおい!いただきまーす! |
| | ずず… |
| エル | …! |
| エル | この前のスープと全然ちがう! |
| ユーリ | だろ? |
| エル | うん。ユーリのスープも、パパのスープにだいぶ近づいたね |
| エル | でも、どうやったら、こんなにおいしくなるの? |
| ユーリ | ちっとばかし隠し味を利かせてみた。さっき集めた材料を使って、な |
| エル | あつめた材料…さっきって、魔物と戦ってばかりだったよね? |
| ユーリ | だからそれが隠し味の元さ。クラブマンの甲羅に、エレキテルのヒレ。後は… |
| エル | ええ~!じゃあこれ、魔物の味なの? |
| エル | もー、ユーリのバカー! |
| ユーリ | おい、エル!待てって! |
| ユーリ | やれやれ、せっかく作ったってのに。子どもにゃ、ちっとばかし刺激が強すぎたかね |