| Name | Dialogue |
| 法術士ライラ? | scene1 |
| ライラ | 皆さん、かなり歩きましたしこの辺りで少し休憩していきませんか? |
| ミクリオ | …そうだね。ここをすぎると、当分人里はないみたいだし… |
| スレイ | じゃあ、どこか店を探そう。ライラは食べたいものとかある? |
| アリーシャ | スレイ、ライラ様はなんと? |
| スレイ | この街で少し休憩して行こう、って。ミクリオも、この先は当分街がないからって言ってる |
| アリーシャ | 確かに、だいぶ歩いてきたからな。承知した |
| ライラ | 私達天族が普通の方々には見えないせいで、アリーシャさんに少しご不便をお掛けしちゃってますね |
| ミクリオ | まあ、こればかりは僕達には何ともしがたい。それは、アリーシャも理解してくれているさ |
| スレイ | じゃあ、まずは街の広場の方に─ |
| スレイ | …あれ…? あの人… |
| スレイ | ごめん、ちょっと行ってくる! |
| アリーシャ | スレイ!どうしたんだ!? |
| スレイ | あの!おじいさん、大丈夫ですか?なんだか具合が悪そうだけど… |
| 町長 | おお、お二人は旅のお方かな?なに、どうと言う事はありませぬ |
| アリーシャ | …顔色が優れないご様子。あまり無理をされない方がよろしいのでは? |
| ライラ | ………。…この方は… |
| ライラ | それにこの街も… |
| 町長 | …近頃、この街で病が流行っておりましてな。そう休んでもおれんのです |
| 町長 | 町長である私が、皆を引っ張らねば… |
| ミクリオ | …流行り病か… |
| スレイ | そんな…でも町長さんだって…! |
| 町長 | ええ、そうかもしれません。ですから、旅の方に伝染すわけには…早くお発ちになってくだされ… |
| 町長 | この病は街の医者も手が出ません。どんな薬も効き目がない、謎の病だと言われておるのです |
| ライラ | …スレイさん、この方の手を取って頂けませんか? |
| スレイ | !…うん、わかった! |
| 町長 | 旅の方…一体何を…? |
| アリーシャ | 町長殿、ご心配ありません。どうか彼にお任せください |
| ライラ | では… |
| ライラ | リフレッシュ! |
| 町長 | !これは…突然、体が楽に…! |
| ライラ | 効きましたわね。もう大丈夫だと思います |
| スレイ | おじいさん、体の調子はどう? |
| 町長 | いやはや、先ほどまでの怠さが嘘のようです……これはあなたが…? |
| アリーシャ | ご老人、まずは腰掛けられた方が…。あちらのベンチまで参りませんか?スレイ、この方は私が… |
| スレイ | ありがとう、アリーシャ |
| ミクリオ | …術の力なら、あの病を治療出来るという事か… |
| ライラ | はい。ミクリオさん、街全体からうっすらと、よくない力を感じませんか? |
| ミクリオ | !そう言われれば… |
| ライラ | おそらくそれが、病の原因なのではないかと思います。ですから、術の力で治せるのですわ |
| スレイ | じゃあ、その原因を取り除いて、病気に掛かってる人にライラの術を掛けてあげれば… |
| ライラ | ええ、そうすればきっと流行り病は収まるはずです |
| 町長 | スレイ殿、アリーシャ殿…本当にお二人だけにお願いしてしまってよろしいのか? |
| アリーシャ | もちろんです。後はスレイと私にお任せください |
| 町長 | …ありがとうございます。どうか、よろしくお願い致します |
| ライラ | …では皆さん、まずはこの街に広がる悪しき力の源を見つけましょう! |
| アリーシャ | !スレイ!あいつは! |
| スレイ | この魔物が病気の原因か!? |
| 法術士ライラ? | scene2 |
| スレイ | よし!これで後は… |
| ライラ | はい。患者さんたちの元を回りましょう |
| 子ども | …うぅ…。お兄ちゃん、だれ……? |
| スレイ | ごめんね、すぐ終わるから |
| ライラ | いきますね |
| ライラ | リフレッシュ! |
| スレイ | これでもう病気は心配いらないよ |
| 子ども | ほんと、お兄ちゃん? |
| スレイ | 本当さ!たくさん食べてゆっくり休めばすぐ元気になれるよ! |
| ミクリオ | さっきの家で最後だ |
| アリーシャ | お疲れ様、スレイ。そしてライラ様、本当にありがとうございました |
| ライラ | お礼なんて、とんでもありません。アリーシャさんこそ、ご協力ありがとうございました |
| スレイ | アリーシャさんこそ、協力してくれてありがとうござました、だって |
| アリーシャ | い、いえ!私達は当然の事をしたまでですから |
| 町長 | お二人とも本当にありがとうございました |
| 町長 | お礼として差し上げられるものは何もない街ではございますが…。せめてこれをお持ちください… |
| アリーシャ | !それを私に…? |
| ミクリオ | …そのお礼がこの服というわけか…なかなかに立派な品だね… |
| スレイ | 昔、街を訪れた旅の法術士が、今回みたいに病気を治してくれた事があって、 |
| スレイ | その人の服を再現したのがこれなんだって町長さんは言ってたよ |
| ミクリオ | 街の人々の感謝と尊敬の表れ、か… |
| アリーシャ | 女性物の服だったので私が受け取ってしまいましたが、 |
| アリーシャ | これは本来、ライラ様が受け取るべきものだと思います |
| ライラ | アリーシャさん… |
| アリーシャ | お姿が見えないゆえ、見当違いな事を言っているかもしれませんが… |
| アリーシャ | もしできましたら、この服は是非、ライラ様に着ていただけないかと… |
| ライラ | …っ!ありがとうございます!お言葉に甘えて早速着替えてみますね! |
| ライラ | どうでしょうか…? |
| スレイ | うん、すごく似合ってるよ! |
| ミクリオ | 雰囲気ががらりと変わった様に感じるね… |
| アリーシャ | …お姿が見えないのが残念だ…。しかし、ライラ様ならきっとお似合いですね |
| ライラ | ふふ、ありがとうございます。今ならどんな病気でも治せそうな気がしますわ! |
| 懺悔の儀式 | scene1 |
| スレイ | ふ~!着いたぁ~! |
| アリーシャ | 大きな遺跡だな… |
| ミクリオ | 内部の構造も複雑そうだ…。これは、調べ甲斐がありそうだね |
| スレイ | よし!早速、探索開始だ! |
| | |
| ライラ | 広い場所に出ましたね… |
| アリーシャ | ここは儀式の間だろうか…。どこか神秘的な雰囲気を感じる |
| ミクリオ | …それにしても、そこら中、水たまりだらけだ…思いのほか崩壊が進んで― |
| | ウォォオオオ! |
| ライラ | 魔物です! |
| スレイ | みんな、構えて! |
| 懺悔の儀式 | scene2 |
| スレイ | この遺跡をねぐらにしてたのか…。みんな、怪我はない? |
| ライラ | ううう… |
| スレイ | ライラ、どうし―― |
| スレイ | あ… |
| アリーシャ | スレイ?ライラ様に何かあったのか? |
| スレイ | ははは…ライラが泥まみれになっちゃってる… |
| アリーシャ | 泥まみれ? |
| ライラ | さっきの戦いで魔物に泥をはねられてしまいました… |
| ミクリオ | とりあえず、さっきの街でもらった服に着替えたらどうだい? |
| ライラ | そうですわね…ううう… |
| ライラ | お待たせしました |
| ミクリオ | 災難だったねライラ。でも、やっぱりその服はよく似合ってるよ。…あれ、そう言えばスレイはどこに… |
| スレイ | おーいミクリオ!こっちの石碑に絵が描いてあるぞ! |
| アリーシャ | スレイ!いつの間にあんなところへ… |
| スレイ | これこれ!すごくよく出来てるって思わないか? |
| ミクリオ | 白い服を着た女性の周りに人がたくさん集まってるな… |
| スレイ | うん!こっちにも、罪を告白し懺悔すると許しを得られる、って書いてあるよ |
| アリーシャ | !…なぁスレイ。この絵の人々が集まっている場所…向こうの祭壇とそっくりじゃないか? |
| スレイ | っ! 本当だ! |
| ライラ | 神の御使いであるあの女性はこの祭壇に立って、人々の懺悔を聞いていたのでしょうか? |
| スレイ | 懺悔する人はここに跪いて…。なるほど、神様の像が後ろにあって結構迫力がある… |
| ミクリオ | 当時の人間達にとっては、思わず罪を告白したくなる雰囲気だったのかもね |
| スレイ | …そういえば、今のライラってあの絵の女性とちょっと似てるね |
| ライラ | そんな、スレイさんったら。神の御使いに似てるだなんておそれ多いですわ |
| スレイ | そんな事ないよ!ライラならどんな罪の告白でも優しく聞いてくれそうだし |
| ライラ | ふふふ。…さあ、あなたの罪をお告げなさい…こんな感じでしょうか? |
| ミクリオ | さすがライラ。かなり様になってるね |
| ミクリオ | あの絵のように、手はこう差しだせばもっと…スレイはこっちに… |
| アリーシャ | スレイ、これからここで何かするのか? |
| スレイ | はは、ライラが御使い役になって懺悔の儀式を再現してみよう、って感じかな? |
| スレイ | アリーシャも一緒にやってみる? |
| アリーシャ | わ、私もか…? |
| アリーシャ | …わかった。せっかくの機会だ、参加させてもらうよ |
| ライラ | …コホン…さあ、あなた方の罪をお聞きしましょう… |
| スレイ | はい…ライラ様… |
| ミクリオ | と言っても、スレイに告白する罪なんてあるのか? |
| スレイ | この前、夜中にこっそりゴマのババロア作りを練習してでろでろなものを作ってしまいました |
| ミクリオ | …スレイ、妙に牛乳が減っているなと思えば… |
| スレイ | それと、ドーナッツにマドレーヌ、ロールケーキを練習した時はどれも暗黒物体にしてしまいました… |
| ミクリオ | はぁ… |
| ライラ | スレイさん、よく打ち明けてくれました。きっといつか上手になりますよ |
| スレイ | はい、ライラ様。最近のは少し、おやつっぽくなってきました |
| ミクリオ | それも「失敗作」だけどね |
| スレイ | オレの懺悔はおしまい!今度はアリーシャの番だよ |
| アリーシャ | わ、私は…スレイを通してライラ様のお言葉を聞き…最初はライラ様が老齢の方なのだと… |
| ライラ | まあ!つまりアリーシャさんは、天族ライラはお婆ちゃん天族だと、そう思われていたのですね…!? |
| スレイ | ライラ、なんかショックだったみたい |
| アリーシャ | あ、いえ!それにはちゃんと理由がありまして! |
| ライラ | しくしく…確かに若くてお綺麗なアリーシャさんに比べれば私なんて… |
| スレイ | …ライラがよよよ~ってなってる |
| アリーシャ | ああ!そんな!?ライラ様、違うのです!決して悪い意味では!! |
| ミクリオ | 二人とも。アリーシャが本気にしてるよ |
| スレイ | あはは!ごめんアリーシャ。ライラは冗談でふざけてるんだよ |
| アリーシャ | そ、そうなのか?ライラ様はご気分を害されたわけでは…? |
| スレイ | 大丈夫。むしろ楽しそうだよ |
| ライラ | うふふ。つい調子に乗ってしまいました。私も懺悔しなくてはいけませんね |
| ライラ | あ、そうですわ。例えば、ミクリオさんにこの服をお貸しして、それで私が― |
| スレイ | ああ…それもいいかも― |
| ミクリオ | 断固遠慮する! |
| アリーシャ | ??? |