| Name | Dialogue |
| プレゼントの選び方 | scene1 |
| ミラ | 今日はやけに街が賑やかだな |
| ミラ | …ん? |
| 女の子 | パパ、見て見て!このプレゼント、サンタさんからもらったの! |
| 男の子 | 僕ももらったよ!ほら、おかしいっぱい!! |
| ミラ | ふむ…確か、いい子にしていればサンタクロースという老人からプレゼントをもらえるのだったな… |
| ミラ | ふふ、人間の老人はなかなか凝った事をするな |
| ミラ | そういえば、人間の身体は老いると動きが不自由になると聞いた事がある |
| ミラ | 加えてこの寒さだ。なかなか動きづらいだろう |
| ミラ | せっかくの祭だ。私もサンタクロースとやらの仕事を手伝ってやろう |
| ミラ | まずはプレゼント選びか… |
| ミラ | 人間が欲しいと思う物…。なかなか難しいな。さて、どうしたものか |
| ミラ | ん?ここは…人間の書いた本がたくさん…これが「本屋」というものか |
| ミラ | これは…!「プレゼント選びに迷ったら」…? |
| ミラ | どれどれ… |
| ミラ | … |
| ミラ | なるほど。プレゼントというものはこうやって選べばいいのか |
| ミラ | よし、では… |
| | |
| ミラ | よし、準備も完了したな |
| ミラ | みなの所へ出発するとしよう! |
| プレゼントの選び方 | scene2 |
| ミラ | さて、エルはどこに…? |
| エル | あーっ!ミラだ!! |
| ユーリ | おいエル、何言って…って本当にミラかよ。なにやってんだ。そんなサンタの格好なんかして |
| ミラ | ユーリ。イニル街に来ていたのか |
| ユーリ | ヤボ用でな。で、せっかくだからエルの奴にプレゼントでも、と思ってな |
| ミラ | よかった、ちょうどエルを捜していたところだったのだ |
| ミラ | エル、私からもクリスマスのプレゼントを用意しているぞ |
| エル | ホント!? |
| ミラ | ああ |
| ミラ | メリークリスマス!エル! |
| エル | ありがとう、ミラ! |
| エル | ね!ね!開けてもいい? |
| ミラ | ああ、もちろん |
| エル | 何かな~?楽しみ! |
| ユーリ | ミラからのクリスマスプレゼント… |
| ユーリ | 何だかわからねぇが、すごそうだな |
| | パカッ |
| エル | …あれ…?これって… |
| ユーリ | …おい、ミラ。こりゃ一体なんだ |
| ミラ | 私がコレクションしている珍しい虫の抜け殻だ! |
| エル | 虫の! |
| ユーリ | 抜け殻…? |
| ミラ | プレゼント選びに迷っていた時、いい本を見つけてな |
| ミラ | 「自分がもらって嬉しい と思える物を選ぶと、 喜んでもらえる」 |
| ミラ | と書いてあったのだ |
| ユーリ | …まあ、確かに言ってる事は間違っちゃいねえと思うけどな |
| ミラ | 選ぶにあたって、私がもらって嬉しい物を考えた結果… |
| ミラ | 私のコレクションしている珍しい虫の抜け殻が思い当たったのだ |
| ミラ | どうだろう?喜んでもらえただろうか? |
| ユーリ | …どうだろうな |
| エル | えっと…。う、うん!嬉しいよ!こんな抜け殻、エル見た時ないし! |
| エル | あ、ありがとう。ミラ |
| ミラ | うむ。喜んでもらえたようでなによりだ! |
| エル | …ユーリ |
| エル | ミラ、すごく楽しそうだし…これでいいんだよね? |
| ユーリ | いや、いいのか…? |
| いい子にしてれば | scene1 |
| ミラ | ふぅ、やっと街に到着したぞ。目当ての物も無事手に入ったからな。あとは─ |
| ミラ | どうした?お前達 |
| ミラ | 何?街の近くに魔物の大群…? |
| ミラ | ふむ…。それもかなりの数…か |
| ミラ | 今、この荷物を守りながら一人で戦うには少し都合が悪いな… |
| アルヴィン | ん?ミラ様じゃねぇの。そんな真剣な顔して、どうかしたか? |
| ミラ | ああ、アルヴィン。ちょうどいい所に来た |
| ミラ | 実は、今しがた街の近くに魔物の大群が来ているという話を聞いてな |
| アルヴィン | あら、そりゃ大変だわ |
| ミラ | 時間もないので、単刀直入に言おう。魔物討伐を手伝って欲しい |
| ミラ | …ああ、そうだ |
| ミラ | ちゃんと報酬は用意しているから安心してくれ |
| アルヴィン | へっ? |
| アルヴィン | 随分準備がいいんだな… |
| アルヴィン | ま、報酬があるなら仕事はきっちりやるぜ |
| ミラ | そうか、助かる |
| ミラ | では行くぞ! |
| アルヴィン | あいよ! |
| いい子にしてれば | scene2 |
| アルヴィン | レインバレット!! |
| | ギャオオオオ! |
| アルヴィン | ほい、お仕事終わり…ってな |
| アルヴィン | はー…、結構な数だったな。疲れちまった |
| アルヴィン | …あれ?ミラ? |
| アルヴィン | おーい、ミラ様ー? |
| ??? | すまない、待たせたな |
| アルヴィン | は!?ミラ様!? |
| ミラ | メリークリスマス、アルヴィン |
| ミラ | お前へのプレゼントを準備していたんだが、魔物が出てきてしまってな |
| ミラ | あの大群を相手に、プレゼントを気にしながら戦うのは骨が折れそうだと考えていたところだったのだ |
| ミラ | 手伝ってくれて助かった。受け取ってくれ |
| アルヴィン | なるほど、報酬ってのはこれの事か。そりゃ有り難いけどよ… |
| アルヴィン | でも、何でサンタの格好なんだ? |
| ミラ | クリスマスのプレゼントはサンタクロースが渡すのだろう? |
| アルヴィン | 間違っちゃいないが…まぁいいや |
| アルヴィン | サンキューな |
| アルヴィン | お、これは…!…ピーチパイ、か…? |
| ミラ | ああ、お前の好物なのだろう? |
| ミラ | スールズ村にピーチパイづくりに長けた者がいるという噂を聞いてな |
| ミラ | 直接頼んで作ってもらったのだ |
| アルヴィン | …わざわざスールズ村まで行ったのかよ |
| ミラ | どうせ食べ物をプレゼントするなら、美味いものがよいだろうと思っただけだ |
| ミラ | それに、私も興味があったのでな |
| アルヴィン | …そうかい。気ぃ使わせたな |
| アルヴィン | それはそうと…サンタクロースは「いい子」にしかプレゼントを配らないんじゃなかったっけ? |
| ミラ | ふふ。確かにお前は「いい子」とは言い難いかもしれないな |
| ミラ | だが、私は…私達はお前に何度も助けてもらっている |
| ミラ | さっきも私に力を貸してくれただろう? |
| ミラ | だったら、今のお前は「いい子」でいいのではないか? |
| アルヴィン | … |
| アルヴィン | ま、「いい子」って歳でもねぇけど、せっかくのプレゼントだ |
| アルヴィン | ありがたくいただく事にするよ |
| アルヴィン | …サンキューな |
| ミラ | ああ… |
| アルヴィン | なぁ…ミラ、ひとつ質問していいか? |
| ミラ | うむ、何だ? |
| アルヴィン | その大きな袋に他にも何か入ってるのか? |
| ミラ | ん?ああ、これか。この中は全てピーチパイだ |
| アルヴィン | なっ…!それ全部!? |
| ミラ | もちろん、私が食べる用のな |
| アルヴィン | しかも、全部自分用かよ! |