NameDialogue
scene1捜索
ティア──本当にこの森にルークがいるの、ミュウ?
ミュウはいですの!ここでご主人様を見かけたって、街の人に教えてもらったですの
エミル今度は見つかるといいね、ルーク
ティアごめんなさい、エミル。騎士であるあなたまで付き合わせてしまって
エミル国王陛下のご命令なんだからティアが謝る必要なんてないよ
エミルそれに、ルークの事は僕もマルタも心配してたんだ
ティアみんなに心配をかけて…。ルークは本当にどこに行ってしまったのかしら
エミル何か大変な事に巻き込まれてなければいいんだけど…
ミュウご主人様、心配ですの…
エミルルークはある日突然屋敷から姿を消してしまったんだよね
ティア…以前から、屋敷を抜け出して勝手に出かける事はあったけど何日も戻らないなんて事はなかったわ
ティア今思い返してみれば、こうなってしまう兆候はあったのかもしれない
ティアでもあの時の私は、晶化現象や人々の不安の事ばかり考えていたんだわ
ティア……こんな事ならもっとルークに注意を向けておくべきだった
エミル仕方がないよ…。実際、ティアは調査に駆り出されたりすごく忙しそうだったし…
ミュウそうですの。ティアさんは悪くないですの
ティアいいえ、私は彼の教育係よ。ルークがいなくなった事は私の責任でもあるわ
ティアとにかく、早くルークを見つけて屋敷に連れ戻さないと
エミルうん、そうだね。とりあえず、周辺を捜してみよう
ミュウはいですの!
scene2捜索
ミュウご主人様、いないですの…
ティアここも空振りみたいね…
エミル今歩いてきた限りだと、この森は建物もないし…ここに留まってるとは考えにくいね
ティアルークを見たという話はいくつか耳にしたけれど、そのどこにも姿が見当たらないなんて…
エミル一箇所に留まらず、各地を転々としているって事かな…?
ミュウご主人様、どこに行ってしまったですの…?
ティアガイがウィンドル方面まで足を伸ばして捜索しているらしいけど何か手がかりを掴んでないかしら…
エミルどうだろうね…。何かわかるといいんだけど…
エミルそういえばティア、ルークに兆候があったって言ってたよね。何があったの?
ティアそうね…。無断で屋敷を抜け出す事は今までにもあったんだけど…
ティア失踪直前は、長時間の無断外出が多くなって…。問い詰めてみたら街の外まで出かけてるみたいだったわ
ティアそんなに長い時間出かけるなんて一体どんな用事なのかしら、と思ったんだけど…
ミュウボクも気になっている事があるですの
ミュウ長いお出かけから帰ってきたら、ご主人様、いつもご機嫌だったですの
ミュウだから、お出かけしようとした時ボクも一緒に行きたいってお願いしても絶対ダメだって…
ティアルークがご機嫌…?何をしに行ってたのかしら…
ミュウガイさんはかわいい女の子に会いに行ってるんだろって言ってたですの…
ティアえっ…
エミルルークに限ってそれはないんじゃ…
エミルあ…そういえば、僕もルークの事で思い出した事があるよ
エミルいなくなる何日か前、街中で偶然ルークと会ったんだ
エミル声を掛けたんだけど、そわそわして落ち着きがなくて…話を早く切り上げて行っちゃたんだ
ティアますますわからないわ。本当に女の子と会っていたとも思えないけど…
エミルルークが一人で出かけるようになったのはいつから?
ティアそうね…エミルも覚えているかしら。旅の行商人が街を訪ねて来て…
エミルああ、珍しいものをたくさん売りに来てたね。お蔭で街がすごく賑わって…
ティアええ。確かその日、私はルークを捜しに街に出て——
ティア…!
ティアまさか…ううん、気のせいよね…
ミュウティアさん?どうかしたですの?
ティア…な、何でもないわ
ティアそれより捜索を続けましょう。ここにはいないみたいだし、最寄の街に行ってみてはどうかしら
ミュウいい考えですの!ご主人様も、お腹が空いて街でお食事中かもしれないですの!
エミルなら、ルイニス街だね。ここからだと一番近いと思う
ティアルイニス街ね。行ってみましょう
ガサ…!
ミュウみゅ?今、そこの草むらで何か…
ガルルルル!
ティアミュウ、危ない!魔物よ!
scene1強面の人気者
エミルあ、ルイニス街が見えてきたよ。もうすぐだね
ティア何かルークに関する手がかりが見つかるといいのだけれど…
ミュウ…!
ミュウティアさん、エミルさん!
ティアどうかしたの?
ミュウ今、すっごく大きな男の人が街の方に向かって行ったですの
ミュウとっても急いでる感じでしたの!
ティア大きな男の人…?
エミル…そういえば、噂で聞いたんだけどこの辺りの村や街が何者かに襲撃される事件が起きてるらしいんだ
エミル少し前にもメルトキオの北の森にある村が被害にあったとか…
ティアそんな事が…
エミルうん。関係ないかもしれないけど、一応警戒はした方がいいかもしれない
ティア…わかったわ。念のため、後を追ってみましょう
エミル街に着いたけど…ミュウが見た大きな男の人の特徴は他にある?
ミュウはいですの。上半身裸で筋肉ムキムキでしたの!
エミルええっ。相当強そうだね、その人…
ティア何者なのかしら…
???こんにちは。旅の方ですか?
ティアええ、そんなところよ
???もしかして、メルトキオの方からいらっしゃったとか?
ティアいえ、私達はキムラスカの…バチカルから
???そうですか…
エミル…?
リリスあ、すみません。突然驚かせちゃいましたよね…!私、リリス・エルロンって言います
リリス少し前に私の兄がメルトキオに向かったんです。以来どうしてるかずっと心配で…
リリスメルトキオから来られた人なら何か話が聞けるかもしれないと思ってつい…
エミルお兄ちゃん?
リリスはい。スタン・エルロンって言うんですけど──
ティアスタン…?ひょっとして、あの…
エミルそういえば…確かにスタンはルイニス街に住んでるって話してたよね
リリス兄をご存知なんですか!?わあ、聞いてみてよかったです…!なら、もしかしてリオンさんの事も…
ティアええ。知っているわ
リリス──ルークさんが戻ってこない…?じゃあ、ティアさん達は、ルークさんを捜してこの街に?
ティアええ。この辺りで彼を見たっていう話を聞いたので、もしかしたらここにいないかと思って
リリスあの…この街でじゃないんですけど私、ルークさんに会いましたよ
ティア…!それは本当なの?
ミュウリリスさん、詳しく教えてほしいですの!
リリスえっと…兄とシルヴァラント港に向かう道中の事なんですけど…
リリス果物を買おうとしていたルークさんに兄が声を掛けたんです
ミュウご主人様、元気そうだったですの?
リリス元気は元気だったみたいですけど…でも、何だかそわそわして落ち着かない様子でしたね
ミュウご主人様そわそわしてたって、エミルさんの話と同じですの…
ティア他に何か覚えてないかしら。誰かと一緒だとか、どこに行くつもりなのかとか…
リリス一人でしたよ。それで、兄が晶化現象について一緒に調べないかって誘ったんですけど…
リリス今はそれどころじゃない、忙しいから私達と一緒に行く事は出来ないって話していました
エミルそれどころじゃない、か…。何の事だろう…?
リリス兄はもっとゆっくり話したかったみたいなんですけど、そのまま立ち去ってしまったものですから…
エミルそっか…。スタンにも話せない事なのかな…?
わああああーーっ!
ティア今の声は!?
ミュウ向こうの方から聞こえてきたですの
エミル…!ひょっとして、さっきミュウが見かけた人が何か…!?
リリスえっ、何かあったんですか?
ミュウさっき、この街にすっごく大きくて強そうな人が入って行くのを見たんですの!
エミル近頃、シルヴァラントで村が襲われる事件があったから、心配になって…
リリスそんな…!大変、今はリオンさんも街にいないのに…
エミルリリスさん、ごめんなさい。真っ先にその事を伝えるべきだった…
ティアエミル、ミュウ!声のした方に行ってみましょう!
リリス私も一緒に行きます!
scene2強面の人気者
エミル見て、向こうに人だかりが…!
ティア誰かを取り囲んでいる…?
ミュウあの人…ボクが見かけた人ですの!
エミル大変だ!男の子が抱えられて…!
ミュウ助けてあげないとですの!
リリスあ!あの人は…!
リリスふふっ。みなさん、心配しなくて大丈夫ですよ!
ミュウみゅ…?
???ガハハハハ!
街の男コングマンさん、随分と久しぶりだねえ
街の女またこの街に来てくれて嬉しいよ
男の子ねえねえ、コングマン!次はぼくを持ち上げてー!
エミル悪い人どころか…
ミュウすごい人気者ですの…!
リリスあの人はコングマンさんって言うんです
リリスお兄ちゃんやリオンさんとも仲がよくて、この街にもよく遊びに来てくれるんですよ
リリス確かに身体もすごく大きいし顔もちょっと怖いですけど、とっても優しくていい人なんです
ティアどうやら私達の早とちりだったみたいね
ミュウみゅううう…
リリスコングマンさーん!
コングマンおう、リリス!元気でやってるか
リリスはい、お蔭様で!コングマンさんも元気そうで安心しました
コングマンおうよ、この通りだぜ。ガハハハハ!
コングマン…と、そうだ。スタンとリオンはどこにいる?急いで話したい事があってな
リリスお兄ちゃんは多分しばらく帰ってこないと思います
リリスあと、リオンさんも今は街の外を見回りに行ってて…。夕方には戻ると思いますけど
コングマンそうか…。何だってこんな時に二人共…
リリス何かあったんですか?
コングマンいや、実はさっき晶化した人間を見つけちまってな
コングマンこの街の近くの森だし、あいつらにも知らせておこうと思って立ち寄ったんだが…
リリス晶化した人間って…そんな…!
エミル晶化現象か…
ティア…晶化現象の被害が、そんなところにまで…!
リリスそれで、その人の様子は…助ける事は出来ないんですか?
コングマンいろいろ試してはみたんだがな…。あの様子だと難しそうだ
リリスそうですか…。リオンさんが街に戻ったら、私も様子を見に行きます
ミュウ大変ですの…
リリス晶化現象の事は、お兄ちゃんやリオンさんもすごく心配しています
リリス今お兄ちゃんが街にいないのも、晶化現象の事を調べに行ってるからなんです
コングマンなるほどな。そういう事情だったか
リリス本当は私もお兄ちゃん達と一緒に行きたかったんですけど、街を狙う不審人物の情報もあって…
リリスそれで、リオンさんと一緒にこの街に残る事にしたんです
コングマン不審人物だと?ったく、混乱に便乗して悪さをする悪党って奴だな
コングマン…よし、そういう事なら俺様もしばらくこの街にいるぜ
リリス本当ですか?そうしてもらえると、すごく心強いです
コングマン任せとけ。ガハハハハ!
コングマン…ところで、リリスと一緒にいるのは誰だ?この街では見かけねえ顔だな
リリスあ!すみません、つい話に夢中になってしまって…
ティア挨拶が遅れてごめんなさい。私はティアと言います。こちらは、ミュウとエミル
エミル初めまして、コングマンさん。よろしくお願いします
コングマンおう、よろしくな!ガハハハハ!
ミュウコングマンさん、いい人だったですの!
リリスふふ、でしょ?
リリスみなさん、お兄ちゃんやリオンさんの知り合いなんです。人捜しでこの街に来られたみたいで
コングマンほう。誰を捜してるんだ?場合によっちゃ、力になれるかもしれねえぜ
ティア実は…
コングマンルーク・フォン・ファブレ…か。うーん…
エミルやっぱり、知らないですよね…
コングマン名前に心当たりはねえが…白い服を着た赤髪の男ってのには覚えがあるぞ
コングマン腹筋が見える服を着ていたな。腰に横に剣を差していて…
ミュウご主人様ですの!間違いないですの!
ティア詳しく聞かせてもらえますか?
コングマンありゃあ、数日前の夜の事だ。俺様はこの近くの森を抜けようとしていたんだがよ
コングマンたき火を囲んで野宿してる二人の男を見かけてな。その一人がそんな身なりだった
エミル…!誰かと一緒にいたって事ですか?
コングマンああ、大柄な男がもう一人な。湖近くの気味悪い森ん中だってのに、えらく楽しそうに話し込んでたぜ
コングマン親子ってほど歳は離れちゃいねえ。かと言って友達って感じでもねえし…ありゃあ、師匠と弟子ってとこか
コングマン山にこもって剣の修行でもしてたんじゃねえのか?
ティア師匠と弟子……
エミル話を聞いた印象だと、ルークみたいだけど…。でも、どうしてそんなところに…
ミュウご主人様と仲良くお話していた人の事も気になるですの
ティア
ティア…二人共、情報提供感謝します。私は、これで失礼します
エミルちょ、ちょっとティア…?話はまだ……
リリス行ってしまいましたね…。突然どうしたんでしょう?
ミュウ何だか様子が変だったですの…
エミルとにかく、ティアを追わないと…。すみません、僕達も行きます
エミルリリスさん、コングマンさん、お話ありがとうございました。街の事もどうかお気をつけて…!
ミュウさよならですの!
コングマンお、おう…
コングマンおいおい、何だありゃ。随分あわただしい連中だな
リリスルークさんの事が、すごく心配なんだと思いますよ
リリスさあ、コングマンさん。私達も今後の事を話し合いましょう
コングマンそうだな。何人たりともこの街に危害を加えさせないぞ!
scene1消えない傷
ティア
エミルティア、待って!
ティアエミル…
エミルはあ…やっと追いついた…
エミルいきなりどうしたの?
ミュウリリスさんもコングマンさんもびっくりしてたですの…
ティア…!そうよね…私…
ミュウティアさん…?何だか悲しい顔になってるですの
エミル何かあったの…?
ティア
ティアルークと一緒にいるのは…私の兄だわ
エミルティアの、お兄さん…?
ティアヴァン・グランツ…あなたも名前くらいは知ってるはずよ
エミルヴァン・グランツ…ってまさか、あの…!
ミュウエミルさんはその人の事を知ってるですの?
エミルキムラスカの騎士で彼の名前を知らない人はいないよ。騎士団の総長なんだ
ティア“元”総長よ。数年前に失踪してしまって既にその地位は解かれているわ
エミルでも、若い年齢ながらにして騎士団の総長まで登りつめたすごい騎士、って聞いてるよ
エミル剣の腕は勿論、人望も厚くて、当時の騎士達はみんな彼に強い憧れを抱いていた…
エミル僕が騎士団に入った時には既に不在だったから、人から聞いた話ばかりなんだけどね
ミュウティアさんのお兄さんはすごい人だったんですの!知らなかったですの!
ティア
エミル…でも、どうしてティアはそのヴァンさんがルークと一緒にいると思うの?
ティア前に一度、バチカルの街中でそれらしい人影を見かけた事があるの
ティアその時は見間違いだと思って、深く気に留めなかったのだけれど…
ティア今思うと、やっぱりあれは兄さんだったんだわ
エミルそれはいつ頃の事?
ティア旅の行商人が街に来た日…。ルークが頻繁に一人で出かけるようになった時期に重なるわ
エミル…!
ティアさっきの話を聞いて、思い当たったのよ
ティア兄さんは失踪する前、ルークに剣術を指導していたの
ティア彼は兄さんの事を師匠と呼んで、なついていたわ
ティア兄さんが姿を消した時は、食事もろくに取れないくらい落ち込んでしまうほどにね
ミュウご主人様…
エミル…でも、本当にヴァンさんだとして何でルークが?
エミルヴァンさんがいなくなってから、随分経つはずだし…
エミルそれに、本当に街に帰ってきたんならまずは誰より先に妹のティアに会いに来るはずじゃ──
ティア…それはどうかしら
ティア何も告げずに姿を消しておいて今さら──
ティア
ミュウティアさん…?
エミルティア…
エミルごめん、その…何ていうか──…
ティアいいの、気にしないで
エミルえ、えっと…よければコングマンさんの話していた湖の辺りに行ってみない?
エミル何か手がかりが掴めるかもしれないし
ミュウボクもエミルさんに賛成ですの!ティアさんも一緒に行くですの
ティア…そうね
ティア…行きましょう
scene2消えない傷
ミラ──それにしても、まさか隠れ家を襲撃したのがあのルークだったとはな…
ジュード…うん。僕も未だに信じられないよ
ゼロスんなの、俺さま達の方がびっくりしたっての。なあ、スタン
スタンうん、そうだな
ライラ直接対峙されたロイドさんはショックも大きいですよね…
ロイド…確かに、最初は頭が真っ白になっちまったけど…
ロイドでも、今はもう大丈夫だ。あいつを信じるって決めたからさ
エリーゼバチカルでルークの事がわかれば、コレットの居場所についても手がかりがあるかもしれません…
ティポ何か情報があるといいねー。悪い事じゃないといいけどー
ヴェイグ…キムラスカの陰謀だとすれば何も教えてもらえないかもしれないが…
スレイうーん、そうだよな。争い合うような事にならないといいんだけど…
ミクリオそのルークって人が王族である以上、国ぐるみの意図と捉えるのが自然だと思う
ミクリオルークの同行者の素性もわからないから確定は出来ないが…
ミクリオそもそも、よそ者の僕達に国の内情を簡単に教えてくれるとは思えない
ルドガーバチカルにはティアやガイ、エミルにマルタ、俺達の知り合いも数多くいる
ルドガー彼らなら何か事情を知っているかもしれないし、協力を仰ぐ事も出来るだろう
スタンとにかく、行けば何とかなるさ。心配してもしょうがない
スレイうん、そうだな
ライラ…ところで、そのバチカルまではまだ距離があるのでしょうか?
スタンああ、えーっと…まだ半分ってとこじゃないかな
ゼロス何なに〜?ライラちゃん、ひょっとしてお疲れ?だったら、俺さまがおぶって──
ライラまあ、ゼロスさんったら。お気持ちだけで十分ですわ
ゼロスそ、そう…
ゼロスじゃあ、ミラさまどう?あ、それかエリーゼちゃんでも──
ミラ・エリーゼ
ヴェイグお呼びではないそうだ
ゼロスとほほ…
エミル──コングマンさんが言ってたのは確かこの辺りだと思うんだけど…
ミュウ何だか薄暗くて怖い森ですの…
ティアそうね。まだ昼過ぎだというのに陽の光がほとんど入ってこないし──
ティア…!
ティア二人共、これを見て
エミルたき火の跡だ…!そんなに日にちは経ってないみたい。誰かがいたのは間違いなさそうだよ
ティアコングマンが言っていた通りね。やっぱり、ルークがここに…
エミルリリスさんもシルヴァラント港へ行く前にルークと会ったらしいし…この辺りで何かしていたのかな…?
ティアルーク…。シルヴァラントで何を…?
ガサ…
ミュウ何かいるですの!
ガルル…
エミル魔物だ…!それに…
ガルルルル…
ミュウ囲まれてしまったですの…!
ティア一斉に目の前の敵を片付けるしかなさそうね。誰かがやられたら背後を取られるわ
エミル…そうだね。じゃあ、僕が合図をしたら攻撃開始だ。二人共、準備はいい?
ティアええ、いつでもいいわ
ミュウわかったですの!
エミルよし、今だ!
scene1追憶
ティア──何とか魔物は倒せたわね
エミルふう、よかった。どうなる事かと思ったけど…
ティア二人がいてくれて助かったわ。ありがとう、エミル、ミュウ
エミルこちらこそ。それじゃ、もう少しこの辺りを…
ガルルルル!
ミュウみゅ?
ティア魔物…!?まだ残って…
エミルミュウ、危ない!
???はあっ!
ザシュッ!
グオオオオーーーッ!
???…ふぅ、間に合ってよかった。大丈夫?
ミュウた、助かったですの!感謝ですの!
???どういたしまして。怪我がなくて本当よかったよ
ティアありがとう。ミュウを助けてくれて
???いえ、お礼なんて。オレは、たまたま近くを通りかかっただけなんです
???おーい!スレイ!ったく、どこ行ったんだ?
???確かこっちの方に走って行ったはずだが…
ミュウまた誰か来るですの…!
???…スレイ、全く君は。何も言わずに走り出したら心配するだろう
スレイごめん、ミクリオ。この人達が魔物に襲われそうになってるのが見えたから、つい反射的に…
ミュウこの人はボクを助けてくれたですの!怒らないであげてほしいですの…
ルドガーん?君はミュウ…?それに、ティアとエミルまで…
ティアルドガー!?どうしてあなたがここに?
スレイルドガーさんの知り合いだったんですか?
スレイ…あれ、ちょっと待てよ?ティアさんとエミルさんってどこかで聞いたような…
ゼロスおいおい、もう忘れたのかよ。さっき話しただろ、バチカルに俺さま達の知り合いがいるって
ゼロス…いや〜、でもまさかこんなところで愛しのティアちゃんに会えるなんて俺さま運命感じちゃう
スタンうん、本当に驚いたよ。ちょうどティア達のところにも行こうって話してたから
ティアゼロス、それにスタンまで…。私達のところへ来ようとしていたってどういう事かしら
エリーゼあの、わたし達…いろいろと知りたい事があってバチカルを目指してたんです
エミル知りたい事…?
ティアルークがシルヴァラントの神子を!?そんな…まさか信じられないわ…
ミュウそうですの…。ご主人様がそんな事するわけないですの…!
ジュードティア、ミュウ…
エミルみんなの事を疑うわけじゃないけどやっぱり僕も信じられないよ…
ロイド…みんなの気持ちはわかるよ。実際にルークを目の前にした俺だって最初は何が何だか…
ロイドでも、俺が目覚めたらコレットがいなくなってた。直前まで剣を交えてたルークも…
エミル
ミュウご主人様…
ティアでもどうして…ルークがそんな事を…
ルドガーそれを確かめるために、バチカルへ行こうとしてたんだ
ティア確かめる…?
ゼロスルークの真意も勿論だが、キムラスカ国王や国そのものが関わっていたのかどうかを、だ
ゼロスその答えによっちゃ、キムラスカとシルヴァラントで戦争が起きちまうかもしれねぇ
エミル戦争って、そんな…
ティア…あなた達が知りたいと言っていたのはこの事だったのね
ティアルークに関して言えば、そんな大それた事をするわけない、そう言いたいところだけど…
ルドガー何かあったのか、ティア?
ミュウ実はご主人様…しばらく前から行方不明なんですの
ヴェイグ行方不明だと…?
エミルうん…。僕達も今ちょうどルークの行方を追っていたところなんだ
ティアけど、ルークが陛下の命で行動しているという可能性は低いと思うわ
ヴェイグ…それはどうしてだ?
ティア新たな天啓にまつわる情報はキムラスカにも入ってきているわ
ティア拡がる晶化現象…
ティアその不安もあいまって、どこの国も天啓に対する関心が高くなっている…
ティアそんな中でインゴベルト陛下はウィンドルとシルヴァラントの関係が悪化しつつある事を懸念されていたわ
ティアそんな陛下が火に油を注ぐような事をそれもルークにさせるなんて考えられない
ティアルークの事を心配されて騎士団や私に捜索を命じられたのも、他ならぬ国王陛下だもの
ルドガーなるほど…。確かに、今の話を聞く限りキムラスカは関わってなさそうだ
エリーゼじゃあ、ルークは自分で…?
ゼロス…そいつはどうだろうな。神子をさらうって事は、目的は天啓絡みだろうし…
ゼロスルークの野郎があんなもんに興味を持つとは思えねぇ
ゼロス前にヴェイグが言ってたけどよ、あいつと一緒にいたお仲間の入れ知恵なんじゃねぇか?
ティア仲間…?
スタンああ、隠れ家を襲撃したのはルークともう一人、男が一緒だったらしいんだ
ヴェイグ複雑な内部構造を完全に把握し、更には、厳重な警備態勢の中たった二人で神子をさらったそうだ
ヴェイグ相当な強者である事は確かだが、そいつが何者なのか、尻尾すら掴めていない
ティア…………!
ライラティアさん、どうかされましたか?顔色が…
ティア…その人物に心当たりがあるの
スタン本当か!?ティア!教えてくれ、一体誰なんだ?
ティア……私の兄よ
ジュードなっ…
ロイドティアの兄貴だって…?
scene2追憶
ルドガー──なるほど。そんな事情があったのか
スタンルークが師と慕っていて、一緒にここで野宿をしていた…
スタンそれを聞くと、神子をさらいに来たもう一人の男はヴァンさんっていう気もするけど…
ロイドヴァンとルークは何でこんな事を?
ティアそれは…私にもわからないわ
ティアでも、これまで集めた情報からして、兄さんが関係しているのは間違いないと思う
ティア神子の隠れ家を突き止めて中の構造の情報を手に入れ、大勢の警備を倒す…
ティア兄さんならそれくらいはやってのけるはずよ
ティアルークが私だけでなく、ガイにまで何も告げず、行方をくらますなんておかしいとは思っていたのだけど…
ティアそれが、ルークが深く慕っている兄さんの指示によるものなら合点がいくわ
スレイヴァンは、ティアさんのお兄さんなんですよね?何か話を聞かされてなかった?
ヴェイグ…それに、自分の兄がそんな事をしたとどうして言い切れるんだ?
エミルそれは…
ティア…いいのよ、エミル。私が話すわ
ティア数年前に失踪したきり、私は兄さんとは一度も会っていないの
スタンどうしてヴァンさんは失踪したんだ?いつから?
ティア昔、キムラスカで盗賊の暴動に端を発した大きな内乱が起きた事があったの
ゼロスひょっとして、ソドスの内乱の事か?
エミルゼロスさん、知ってるの?
ゼロスまあ、隣国の事だしな。詳しくは知らねぇが、名前だけは聞いた事がある
ティア激しい戦いの後、争いは終息、兄さんの部隊も役目を解かれたのだけど──
ティア撤収の途中、兄さんは部下達にも何も告げず、突然姿を消してしまったの
ティア…兄さんとはそれきりよ。何のために、どこに行ったのか、私には何一つわからないわ
スレイ…騎士団の総長まで務めたって事は相当すごい人だよね
ティア…私が覚えている兄さんは、戦争をなくしたいという強い正義感と信念を持つ人だった
ティアルークも剣術の師というのを超えて兄さんを慕っていたわ
ティアでも…今となっては私はどこまで兄さんの事を理解していたのかわからない
ティアあんな風に突然いなくなるなんて…
エミルティア…
ジュード大変だったんだね、ティアも…
エリーゼ
ティア…ごめんなさい。今は、私の事よりシルヴァラントとの関係の方が重要だわ
ミクリオ神子の誘拐にキムラスカが関わっていないのは本当のようだけど──
ミクリオ問題は、シルヴァラント国王がその事を納得するかどうかだね
スレイだな…
エミルそういう事なら、インゴベルト陛下に親書をいただけるよう頼んでみたらどうだろう?
エミルキムラスカとシルヴァラントはずっと友好関係を築いてきたし…
エミル陛下の正式な書面があれば、シルヴァラントもキムラスカが関与をしてないって信じてくれるんじゃ…
ロイドなるほど!
ロイド…でも、キムラスカ国王が書いてくれるかどうか…
ティア陛下だって、争いは望まないはずよ。望みはあると思うわ
ゼロスんじゃ、予定通り向かうはキムラスカだ
ミラ国王への取り次ぎはお前達に頼めるか、ティア
ティアええ、勿論よ
ミュウティアさん…ご主人様は無事なんですの…?
ティアそうね…多分、いえ、きっと無事よ。だから今はバチカルに戻って出来る事をしましょう
ミュウみゅうう…わかったですの…
スレイじゃあ、キムラスカへ——
ガサガサッ…!
ミュウ…!今の音は何ですの?
ガルルルル!
スタンみんな、魔物だ!気をつけろ!
scene1不条理な感情
ヴェイグ──ようやくキムラスカに入ったか
ティポえー!まだ入ったばっかりー?じゃあ、バチカルはー?
ミュウもっともっと先ですの!ティポさん、疲れたですの?
ティポぼくヘトヘトだよージュード君おんぶー
ジュードはいはい、騒がないの、ティポ。そろそろ休憩にするかい?
エリーゼそうですね…でも…
スタンいいんじゃないか?みんなそろそろ疲れてるだろうし、ここらで休憩にしても
ゼロスそうだな。野郎はまだしも、か弱い女の子達に無理強いするのはかわいそうだし〜
スレイじゃあ、あの辺りでどうですか?日陰が出来ててちょっとゆっくり出来そうだし
ティポサンセー!そうと決まったら、ミュウ君、早速あっちに行こー!
ミュウは、はいですの…!
エリーゼティ、ティポ!待ってください!
ミラ…やれやれ、疲れているのではなかったのか?
ルドガーはは…。俺達も行こうか
ティポはー、やっと休憩出来るぞー!エリーも早くこっちに──
ぼよんっ
ティポムギュー!
ヴェイグぐ…
エリーゼティポ、前を見なきゃ…!
エリーゼごめんなさい、ヴェイグ…
ヴェイグ何ともない。ティポ、お前の方こそ大丈夫か?
ミュウヴェイグさん優しいですの!
ティポ優しいのー?じゃあ、ぼくここで休むぞー
ヴェイグ
エリーゼティ…ティポ、駄目です!ヴェイグだって疲れてるのに、肩になんて乗っちゃ…
ヴェイグ構わない。こういうのには慣れているからな
ライラまあ!ティポさん、ヴェイグさんの肩にしっくりなじんでますわね
ティポおおー!いつもと眺めが違って見えるー!居心地もバツグン!ミュウ君もおいでよー
ミュウボクもですの…?いいんですの?
ティポほらほら、もう片方の肩が空いてるよ—
ミュウじゃあ、お言葉に甘えて…失礼するですの
ミュウ周りがよく見えるですの!木の上にいるみたいですの!
ティポでしょでしょー?ん?何だこれー!シッポみたいー
ヴェイグむ…
エリーゼ…ティポ!ヴェイグの三つ編みで遊んじゃ駄目ですよ!
ライラふふ、ヴェイグさんは変わった生き物に好かれやすい方なのですね
エリーゼその…すみません、ヴェイグ…
ヴェイグ…大丈夫だ
スレイ──ライラ達、何だか楽しそうですね
ゼロスそうだな。…っていうかよ、スレイ。俺さまずっと気になってたんだけど…
ゼロス何でお前ってそういう硬い言葉使いなわけ?
スタン言われてみればそうだな。俺の事もスタンさんって呼ぶし
スレイうーん…。何でって言われても、特別な理由があるわけじゃないんですけど…
スタン…あれ?でも、ミクリオには普通に話してるよな?
ミクリオそれは慣れだよ。僕達は幼い時からずっと一緒に育ってきたからね
ルドガー慣れ、か…
ルドガーま、別に無理強いする事でもないが、俺達に気を使ってやっているなら、その必要はないな
ゼロスよーし、いい事思いついたぜ。俺さま達でスレイのしゃべり方を特訓してやらねぇか?
スレイしゃべり方の特訓…ですか?
ミクリオそうだな。まずはその、さん付けを取ってみるのはどうだろう?
ミクリオあとは、僕と話す時のようにみんなに接する事を心掛けてみるとか
スタンそうそう。俺達もう友達なんだから、もっと気楽に話しかけてくれよ!ほら!
スレイえーっと…スタン。今日はいい天気です…だ
ミクリオですだって、スレイ。おかしな事言い出してるぞ
スレイははは…ごめんごめん。意識して話し方を変えるのって、案外難しいな
ゼロスなら、俺さまが例文を出してやるから、スレイ、ちゃんと後に続くんだぜ?
ルドガーゼロスの例文…?何か不安だな
ゼロスやぁハニー、今日もきれいだな〜!よかったらこれから、俺と二人きりでデートしないかい?
スレイハ、ハニー?って、誰の事?
ゼロスいいから!ほら、真似してみろって
スレイや、やぁ、ハニー。今日もきれいだ…
スレイ…って、何だか違うような気がするんだけど…
ゼロスはい、深く考えない。次行くぞ!
ゼロスなぁ、そこの子猫ちゃん、俺さまとアツーい夜を過ごさない〜?
スレイ…それ、ビミョーに言い方変わっただけでさっきと同じじゃないか…?
ゼロスわかってないねぇ〜、スレイくんは。女の子のハートを射止めるには適度に砕けなきゃ駄目なんだよ
スレイええっ!?いつから女の子を射止める話になったんだ!?
スレイオレ、こんなナンパみたいなセリフ、恥ずかしいよ!
ルドガーははっ。その調子だ、スレイ
スレイ…ん?
スタン今ゼロスと普通に話してたぞ
スレイ…あ。言われてみれば!
ミクリオどうやら上手い事、誘導されたみたいだね
ゼロスさっすが俺さま!狙い通りだなぁ〜!
ミクリオ…狙ってやっていたようには見えなかったけどね
スレイどっちにしろ、お蔭で自然に話せるようになったよ。ありがとう、ゼロス!
ジュード──大丈夫かな。ヴェイグ、ティポにもてあそばれているみたいだけど…
エミルはは、本当だ。ヴェイグは無口っぽいけどなつかれる何かがあるんだろうね
ジュードエリーゼもみんなと打ち解けられてるみたいだしよかったよ
エミルそれを言うならミュウもだよ。ルークがいなくなってから、ずっと元気がなくて心配だったんだ
ミラそれにしても、厄介な事になったものだな…
ロイド本当にな…。俺がミラと会う時って大体いつもこんな時ばかりだよな
ミラふっ、確かにそうかもしれないな
ロイド…今回はルークの事もあるし今までのとはちょっとわけが違う
ロイドでも、考え込んでる場合じゃないな。…コレットを早く助け出すためにも気合入れないと
ミラ私も出来る限りの事はする。無理はするなよ、ロイド
ロイドああ、ありがとう
ティア
エミル…ティア?
ジュードあれ?エミル、どこかに行くの?
エミルあ、うん少し…!すぐ戻るよ
scene2不条理な感情
ティア
ティア兄さん…
ティアルーク…
ティア一体何を考えているの…?どうしてこんな…
ティアふう…
???…ため息ってね、吐くと幸せが逃げちゃうんだって。知ってた?
ティア誰…?
エミル今のはマルタの受け売りだけどね。…隣、座ってもいいかな?
ティアエミル…。え…ええ、構わないけど
エミル
エミル気に病むなって言われても、難しいよね、やっぱり
ティア…そうね
ティア…ルークったら、本当に何を考えているのかしら
ティアこれまでの出来事で彼もいろいろと学び、経験を積んで成長したものだと思っていたのよ
ティアなのに、こんな大それた事をするなんて…
エミル
ティア晶化現象で国中の人々が不安に陥っている時なのに、それどころじゃなくなってしまったわ
ティアシルヴァラントとキムラスカの関係だって危くなって…
ティア…本当に困ったものね。ルークは自分がした事の意味をわかっているのかしら
エミル
エミル…ティア。ルークは成長してると思うよ
エミルこんな事言ったらルークは怒るだろうけど、最初会った時はわがままなお坊ちゃんって感じだった
エミルでも、命の危機にさらされながら何度も戦って、たくさんの仲間に出会って、彼は変わったと思う
エミルそんなルークが、何の理由もなく混乱を招くような事をするはずない。何か事情があるんだと思う
エミルティアも、本当はそう思ってるんだよね
ティア…そうね。彼はわがままだけど、少なくとも争いを望んだりはしない
エミルティアにとってショックな事が続いて頭が整理出来ないんだよね、きっと
ティア…そう、かもしれないわ
ティア行方不明だった兄さんが突然現れて、ルークと一緒に神子の誘拐に関わっているかも…なんて…
ティア信じられるはずがないわ…。でも…
エミルティア、これだけは聞いて
エミル一人で全てを抱え込もうとしたり、思い詰めたりしないで?
エミル辛い時は辛いって、言っていいんだよ?
エミル僕じゃ少し頼りないかもしれないけど話だったらいつだって聞くし…
エミルそれに、ティアと同じようにルークを信じてる人達がいるよ。僕や、ミュウ以外にも
ティア…そうね
ティアそう言ってもらえて、少し気が楽になったわ。…ありがとう、エミル
エミル…よかった。じゃあ、みんなのところに戻ろう
ティアええ
scene1漆黒の騎士
ルーク
ルークロイド…ちくしょう…!
???う……ん…
ルーク…!
コレット…あれ?ここは…?
ルークやっと起きたのかよ
コレットあなたは…
ルーク随分寝てたよな。腹とか減ってな──
コレット…!
ルーク…怖がらなくていいだろ。何にもしねえよ
コレットあなたは…ルーク?ロイドはどうなったの?
ルーク…あいつなら無事だ。気を失っただけだ
コレット本当…?
ルーク嘘なんかつかねえ
ルークそりゃ…疑うのも無理ねえけど…
ルーク俺だって出来ればあいつと戦いたくなんかなかった。けど…
コレットどうして…
コレットどうしてこんな事してまで、私が…神子が必要だったの?
ルーク……
ルーク世界戦争を止めるためだ
コレット世界戦争…!?
ルーク今、新しい天啓を取り合っていろんな国がいがみあってんだろ
ルークそのせいで、下手すりゃ近い内でっかい戦争にまでなるかもしんねえ
ルークだから、お前をア・ジュールに連れて行くんだ
コレットア・ジュールに…?
ルーク戦争を止められるとしたら神子のお前とア・ジュールだけなんだ
コレット
ルーク…怖がらせちまって悪かった
ルークけど、信じてくれ。ロイドに言った事は嘘じゃねえ
ルーク悪いようにしねーって約束する。ロイドの代わりに、俺が最後までお前を守る
ルークだから、頼む。戦争を止めるために力を貸してくれ
ルーク…嫌なんだよ。戦争とか、そんな馬鹿みたいなもんで人が死ぬのを見るのは…
コレット…ルーク。顔を上げて?
コレット詳しい話を聞いてもいいかな…。私に出来る事なら、協力したいって思うから…
ルークコレット…
ロイド──お、バチカルが見えてきたぞ
ライラふぅ…ようやくですわね。長い道のりでした
エリーゼ…?何か、様子がおかしい…です
ヴェイグ本当だ。黒煙が上がっている…
ティア…!まさか、何かあったんじゃ…!
ミラ…ただ事ではないな。皆、急ごう
スレイそんな…!何で街が燃えて…
ミクリオ酷い光景だ…。この街に一体何が…
街の男別のところからも火が出たぞ!
街の女誰か…痛い…助けて…
子どもうう…お母さん…怖いよ…
ゼロス酷ぇな…。戦争でもおっ始まったのかよ…
街の男う、うう…
ジュード大丈夫ですか?
ジュード酷い怪我だ…!今治療します
ロイドジュード、俺も手伝うぜ…!
ティア何て事なの…!
ティアすみません!一体何があったんですか!?
街の男真っ黒な鎧の謎の騎士達が数人、突然街に現れたらしい
ティア真っ黒な鎧…
街の男そいつらが大暴れして街のいたるところで被害が出てる…
街の男特に連中が最初に入って来た街の北東部では、大勢の負傷者が出てるとか──
エミル何だって…!?
エミル街の北東って言ったらマルタが…
ルドガーエミル、どこに行くんだ!?
ミュウティアさん大変ですの!街の北東にはマルタさんがいるですの!
ティアマルタが!?
ティアでも、ここの人達も放っておけないしどうしたら…
ヴェイグ北東部が特に酷いなら、二手に別れたらどうだ?
ジュードここは、僕が残るよ。もう一人くらい、誰か残れるかい?
ライラでは、私が。みなさんはどうか、北東部の方へ…!
ティアありがとう、ジュード、ライラ。私達はエミルを追いかけるわ
スタンくそ…!何でこんな事に…
scene2漆黒の騎士
マルタう……ん…
マルタあれ…、ここは…
女の子…!ママ、お姉ちゃんが目を覚ましたよ
マルタあなたは確か……
マルタうっ…!
女の子の母親まだ動かないで…!あなたは怪我してるのよ
マルタ怪我…?私一体何を──…
マルタ思い出した…。確かあなた達が、真っ黒な鎧の騎士に襲われそうになって…
女の子うん…。お姉ちゃんがわたしとママを庇って助けてくれたんだよ
マルタそっか…二人共無事だったんだ
マルタ本当によかった…
女の子の母親でも、そのせいであなたがこんな事に…。本当に何と言ったらいいのか…
マルタ気にしないでください
マルタ…エミル。エミルがいたらきっと、同じ事をしたよね…
マルタよかった、あなたがこの街にいなくて
エミルマルタ!
マルタエミル…!?何で、ここに…?
エミル怪我をしてこの家に担ぎ込まれたって聞いて…それより傷の具合は…!?
マルタあ、うん…少し痛みはあるけど大丈夫だよ、このくらい
ティアそれほど深くはなさそうね。よかった…
ミュウマルタさん、心配したですの…
マルタティアとミュウまで…。戻って来てたんだね。ありがとう、心配してくれて…
ルドガーその様子だと命に別状はなさそうだな…
マルタ…!あなたは確か、ルドガーさん…?どうして…?
エミルルークの捜索中に偶然会ったんだ。いろいろと事情があって、キムラスカまで一緒に来たんだよ
ティア怪我をしているのに悪いんだけど…マルタ、何があったのか話せるかしら
マルタ…うん。わかった。みんなに、聞いてほしい
エミル──じゃあマルタは、さっきの親子を庇って漆黒の騎士と…
マルタうん…
マルタもう駄目かもって思った時に味方の騎士が駆けつけてくれて、それで何とか助かったみたい…
マルタけど、ごめん。それ以上の事は覚えてなくて…
ミラきっと味方を見て安心して気を失ったのだろう
エリーゼ怖かった…ですよね
エミル…ごめん、マルタ。僕が一緒にいれば、キミをこんな目に遭わせたりしなかったのに…
マルタううん、エミルのせいじゃないよ。だから、そんな顔しないで?
ゼロス可愛いマルタちゃんをこんな酷い目に遭わせやがって…
ゼロスその騎士達、見つけたら許さねぇぞ
スレイうん…。マルタもだけど、たくさんの人が怪我を負ってる…
ヴェイグシルヴァラントの神子が攫われてキムラスカに疑いが…と思ったら、今度はそのキムラスカが襲撃…
ティポ何が起こってるんだろー?
ミクリオその漆黒の鎧の騎士達は一体何者なんだろう…。どこかの国の軍隊か?
スタンうーん、どうだろうな。漆黒の鎧を着た騎士なんて聞いた事ないけど
ルドガーヴェイグが前に会ったという、アリスとデクスの一味か?
ヴェイグ…わからない。少なくともオレが会った二人は黒い鎧など着てはいなかったが
ゼロスその仲間っぽいシンクも鎧ではなかったし、連れてた兵士も真っ黒な鎧じゃなかったな…
ミクリオ赤の騎士団とも違う。どこかの国が正体を隠すために擬装したという可能性もあり得るが…
ティアマルタ、何か他に心当たりはない?敵の正体に繋がる何かを見たとか…
マルタそういえば…彼らが話しているのを、ちらっと耳に挟んだ気がする
マルタ確か、騎士の一人が、サレ様って呼ばれてたような…
ミラサレ…?
ロイドあれ…その名前、どこかで聞いたような…
ミラ確か、クレスの故郷の村を襲った相手ではないか?
ロイドああ、そうか!前にクレスが話してたよな
スレイ村を襲われたって…。何があったんだ?
ミラ私達の仲間のクレスが住むトーティス村が、以前謎の敵に襲われたらしい
ロイド村の人の多くが殺されて、随分と酷い有り様だったって…
ロイドその敵の首謀者が、確かサレっていう男だった
エリーゼそんな酷い事が…
ゼロス…って事は、今回もその男が?
ミラ…いや、それはないはずだ。クレスは確かにサレを倒したと話していた
スタンじゃあ、同じ名前の別人って事か?…でも、そんな偶然ってあるのか
マルタあの騒ぎの中だし、もしかしたら私の聞き間違いかも…
ミクリオ彼らの目的は…?もう、撤退したのだろうか
マルタ駆けつけた兵士が追い払ったって、気を失う前に聞いた気がする。その後の事は…わからない、ごめんね
ヴェイグ…とにかく、これ以上ここで話していても答えは出ない
スレイうん…。街の人達の救護に当たろう
エリーゼ…はい!
スタン…ああ、みんなで手分けしようぜ!
エミル…ごめん、ティア。僕はもう少し、マルタの傍についてるよ
ティア勿論よ。ミュウも一緒にいてあげて
ミュウわかったですの
ティア安静にしていてね、マルタ
マルタうん…
scene1報復か、謀略か
ジュード──応急処置ですが、もう大丈夫ですよ
男の声ありがとうございます…
ジュード安静にしていてください
女の声助けて…
ライラジュードさん、まだ負傷者はたくさんいるようです
ジュードうん…。そうだね、行くよ
エリーゼジュード!手伝います!
ジュードエリーゼ、戻って来たの?
ティポ今、みんなで手分けして救護に走ってるよー
スレイここはどうだ?ジュード
ジュード兵士も駆けつけて来てくれたけど…この様子だとまだまだ人手は足りてない
スレイそうか…。じゃあ、オレ達も手伝うよ
ライラスレイさん、ミクリオさん。私と一緒にあちらの方の見回りをお願いしますわ
スレイああ!
ミクリオ隠れたまま動けなくなっている人がいるかもしれない。注意深く捜そう
スレイ
ライラスレイさん、どうかされましたか?
スレイどうして罪のない人達がこんな風に傷付けられないといけないんだろう…
スレイこんなやるせない気持ちって……
ライラスレイさん…
ミクリオスレイ…この光景を前に、いろんな感情が沸き起こるのはよくわかる
ミクリオけど、今はそれよりもやるべき事があるんじゃないか?
スレイ…うん、そうだ。考え込んでる場合じゃないよな
スレイ今は、一人でも多くの人を助けよう!
スタンまずいな、建物もかなり崩れてる…
スタンどうしてもあの光の雨の時の事を思い出してしまうな
ミラ…ルナの一件か。確かにあの時も──
街の男あんた達、手を貸してくれないか?家族が瓦礫の下に!
ミラどこだ…!すぐに行く、案内してくれ
スタン俺も行くぞ!
ティア酷い有り様ね…。しかも、被害は住宅地ばかり…
ヴェイグ漆黒の騎士の姿はやはり見えないな。さすがにこれだけキムラスカの騎士が動き出しては撤退したか
ルドガーおそらくな…
ルドガー…ティア。ここは俺達に任せて君は王宮に向かうんだ
ティアえ?
ルドガー王宮になら、漆黒の騎士の情報も入っているかもしれない。今の状況を確認してきてほしい
ヴェイグそれに、国王に一刻も早くルークの事を伝えた方がいいだろう。こんな時だから尚更だ
ゼロスなら俺さまも、シルヴァラントの代表としてティアちゃんと一緒に行くとするか
ロイド俺も一緒に行く。キムラスカの国王に会わせてほしい。実際にルークに会ったのも俺だし
ティア…そうね、わかったわ。ゼロス、ロイド、行きましょう
ゼロスとっとと済ませて早いとこ戻って来ようぜ
scene2報復か、謀略か
インゴベルト六世──信じられん。まさかルークがシルヴァラントの神子を連れ去ったなど…
インゴベルト六世しかも、そこにあのヴァンまでもが関わっていると…
ティア兄の関与については、確証を得たわけではありませんが…その可能性は限りなく高いかと
インゴベルト六世ふむ…
インゴベルト六世ただでさえバチカルは今、謎の騎士達の襲撃を受け大変な状況だと言うのに
インゴベルト六世ルークとヴァン…、二人して何と言う事をしてくれたのだ
ゼロス
インゴベルト六世新たな天啓の出現を巡って、シルヴァラントとウィンドルが揉めている事は把握していたが
インゴベルト六世そこに何故ルークやヴァンまでもが…
ティアルークの事は教育係である私の責任です。それに兄の事も…
ティアこの不始末は私が必ず……
インゴベルト六世早まるな、ティアよ
インゴベルト六世これはシルヴァラントと我が国の国交に関わる…いや下手をすれば戦争にさえなりかねん事態だ
インゴベルト六世まずは、我が国に対するシルヴァラントの疑念を早急に晴らさねばならぬ
インゴベルト六世それを伝える親書を用意する。使者の方、シルヴァラント国王にお渡し願いたい
インゴベルト六世それと同時に、ルークと神子の行方については、我が国が責任を持ち突き止める事も約束する
ロイドよかった…。これでひとまず安心、だな
ティアありがとうございます、陛下
ティア私もルークと神子の捜索、並びに兄の関与の究明に全力を尽くします
インゴベルト六世うむ、頼んだぞ。今回の件をいち早く知らせてくれたそなた達には、心から感謝している
インゴベルト六世…それにしても、晶化現象に始まり、ルークの問題行動今回の襲撃…
インゴベルト六世次から次へと問題が起きている
インゴベルト六世民の不安は高まる一方だ…。これからどう対処すべきかよくよく考えねばなるまい
ティア…陛下、街を襲った騎士達はもう街には残っていないのでしょうか
インゴベルト六世うむ、騎士団が出動してまもなくその者達は撤退した。少数精鋭で、上手く逃げられてしまったそうだ
ゼロス正体は、わからないままか…
キムラスカ兵陛下!謁見中のところ恐れ入ります
インゴベルト六世何事か。騒々しい
キムラスカ兵襲撃者達のものと思われる遺留品を発見いたしました。襲撃者の手ががりになるかと…
インゴベルト六世何と…。この者達の事なら大丈夫だ、見せるがよい
ティアこれは腕章…?
ロイド…!まさか…これって…
ゼロスおいおい、冗談きついぜ
ティアあなた達、これに見覚えが…?
ロイドああ…。この腕章は…
ロイドシルヴァラントの軍のものだ…
ティア…!どうしてそんなものが…
インゴベルト六世この街を襲撃した騎士達は、シルヴァラントの兵士だというのか?
インゴベルト六世まさか、神子の誘拐に対しての報復攻撃か──?
ロイドなっ…!それは絶対にあり得ない!
ロイドクラトスも言ってた…シルヴァラント国王はこれまでも争いを避けるよう努めていた、って
ロイドそれなのに、こんな事…これはきっと何かの間違いだ…!
ゼロス落ち着けって、ロイドくん。そもそもシルヴァラントの騎士は黒い鎧なんか着てないぜ?
ティア…恐れながら陛下、これは陰謀めいたものを感じます
ティア神子の事があるとはいえ、いきなりシルヴァラントが宣戦布告もなしに我が国に攻め込むとは思えません
ティア何者かが、シルヴァラントに罪を着せようとしているのではないでしょうか
インゴベルト六世そなたの言いたい事はわかる。私とて陰謀の匂いを感じないわけではない
インゴベルト六世これまで我が国とシルヴァラントは、長きにわたって友誼を育んできた
インゴベルト六世シルヴァラント国王の事もよく存じ上げている。軽率な方とは思っておらぬ
ティアでは…
インゴベルト六世だが、事は国家の存亡に関わるのだ
インゴベルト六世我がバチカルが侵入を受け大きな被害が出た。これは紛う事なき事実だ
インゴベルト六世そして今、ここにこの腕章だ。ただちに偽物と断じるのは早計であるように思われるのだ
ロイドくっ…!
ゼロス…国王陛下、よろしいでしょうか?
ゼロスもう一人の神子が攫われた直後、私達はこのバチカルへ来ているのです
ゼロスいくらなんでも、シルヴァラントが兵を差し向けるにはいささか、早すぎる気はしませんか?
ティア
キムラスカ兵陛下…!いかがいたしますか
インゴベルト六世ふむ……
ティア陛下…
インゴベルト六世…よかろう。事は重大かつ深刻だ。なればこそ慎重を期さねばならぬ
インゴベルト六世親書を書こう。まずはルークの事を片付ける
インゴベルト六世そなた達は引き続き謎の騎士の正体を調査するように
キムラスカ兵はい!かしこまりました!
ティア陛下…、ありがとうございます
ロイドよかった…
scene3報復か、謀略か
ロイドふー。どうなるかと思ったぜ…
ゼロスようやく、キムラスカへの疑念を晴らしたと思ったのに…
ゼロス今度は漆黒の騎士がシルヴァラントの腕章持ってたって…一体、何がどうなってやがる…
ロイド漆黒の騎士達がシルヴァラント兵のはずはないけど…
ティア…とにかく、まずはみんなと合流しましょう。考えるのはそれからがいいわ
ルドガー──大変だったな…。けど、キムラスカ国王から親書をもらえたのは救いだ
ルドガーこれで、両国の衝突を避けられるといいんだが…
スタンでも、別の問題が…。謎の騎士団がバチカルを襲撃なんて…
スレイ念のための確認だけど、今回の襲撃がシルヴァラントの仕業って可能性は、本当にないんだよな?
ロイドああ。神子の一件にルークが関わっていた事はクラトスが伏せているはずだ
ロイドそれに、シルヴァラントがこんな奇襲みたいなマネをするとは思えない
スタンじゃあ、やっぱり誰かがシルヴァラントの仕業に見せかけようとしたって事か…?
ジュード陰謀にしては稚拙なやり方な気がするけど、一時的な混乱には役立ちそうだね…
ジュード現にキムラスカ国王や発見した兵士は動揺しただろうし
ミクリオ疑念や不安を煽る材料としては十分って事か…
ルドガー誰が、何の目的かはわからないが…
ルドガー神子の誘拐と今回のバチカルの襲撃でキムラスカとシルヴァラントの関係は軋み始めている…
ミラ…その二国だけではない
ミラ神子が誘拐された事を知れば、ウィンドルのセルディクが黙ってはいないだろう
スタンそれを言うなら、ア・ジュールもだ。天啓の石碑を探しているし…
ヴェイグキムラスカも、ルークが神子誘拐に関わっていた事で後始末に動かざるを得なくなったしな
スレイどこの国も、天啓によって振り回されてる
エリーゼどうしたらいいんでしょうか…
ゼロスここで悩んでても仕方ねぇよ。まずは出来る事を、だろ?
ロイドそうだな…。とりあえず、俺は一度シルヴァラントに戻る事にするよ
ロイドルークの件は、キムラスカの国とは無関係らしいって事しか結局わからなかったけど…
ロイドキムラスカが関わってない事実を伝えるためにも、この親書は一刻も早くシルヴァラント国王に届けないと
ティアありがとう、ロイド。そうしてくれると助かるわ
ロイド…本当はすぐにでもコレットを捜しに行きたいけど
ロイドこれを出来るのは俺しかいないからさ
ティアごめんなさい。コレットとルークの事は何としてでも私が──
ゼロスティアちゃん、そりゃねーぜ。まるで一人でルーク達を追う、みたいな口振り…
スタン俺達だって、ルークやコレットの事は心配なんだ。同行させてくれ
ルドガーそれに、今の各国の動向は神子と天啓が鍵となっている…、そんな気がするんだ
ティアあなた達…
ティア…そうね。真相はルーク…いえ、兄さんが握っているのかもしれない
ティア必ず…突き止めないと
ルドガー…ゼロス、お前だって神子なのにシルヴァラントに戻らなくていいのか?
ゼロス戻っても王宮に軟禁されるだけだし…ミラさまにティアちゃん、エリーゼちゃんと一緒の方がいいぜぇ
ゼロス何より、俺さまは「神子」だぜ?天啓絡みの件じゃ何かとお役に立てるはずだ
ロイドまあ、それがいいんじゃないか?ゼロスは王宮にいてもじっとしていられないだろうし…
ゼロスちょ、ちょっとロイドくん…。俺さまを何だと思ってるのよ…
ロイドへへっ、悪い悪い!みんなと一緒なら、俺も安心だ
ティアありがとう、ゼロス。みんな。何としてでもコレットを救出しましょう
ジュードなら、そっちの事は一旦みんなに任せてもいいかな?
ミラジュード、どうかしたのか?
ジュード街はおおよそ鎮静化したけど、治療が必要な人はまだたくさんいる
ジュードだから、僕はもう少しこの街に残ろうかなって
ティポジュード君はお医者さんの卵だもんねー
エリーゼジュードならそう言うかもって思ってました…
エリーゼでも…ジュードと別れるのは…
ジュード大丈夫だよ、エリーゼ。ミラだっているし
ジュードそれに、みんなともちゃんと打ち解けられたじゃない
エリーゼ…はい
ティア…ありがとう、ジュード。今のこの街にとってあなたの存在は何より心強いわ
ティア…もしミュウとエミル、マルタと会う機会があったら、よろしく伝えてくれるかしら
ティア特にミュウには…必ずルークを連れて帰るからって
ジュードうん、わかった。それじゃ行くね。街の状況が落ち着いたら、僕もまた合流するよ
ミラジュード、気をつけてな
スタン…行ったな。よし、じゃあ俺達も早いところ動き出すとしようか
ライラそうですわね。まずはどこへ向かうかですが…
ルドガー結局、ルークの行方については情報が得られなかったな…
ミクリオ神子を攫ったとなれば次にする事は天啓の石碑を読み解く事だろうね
スレイ確かに…。…でも、天啓の石碑って、まだ見つかってないんだよな?
ヴェイグとなると、今頃コレットの力を使って、石碑を探しているかもしれないな
ロイドそこに行けば、ルークかコレットが…?でも、どうやってそこに…
ゼロスおいおい、俺さまも神子だって事を忘れてない?「あれ」なら俺さまも使えるんだけど
エリーゼあれって…何ですか?
ゼロスまあまあ、後で見せてやるって。って事で、目的地は俺さまに任せてとにかく街を出ようぜ
ティア今街を離れる事は心苦しいけれど、今は、コレットを追わなくては…
ティア…行きましょう