| Name | Dialogue |
| 温泉宿のドタバタお月見会 | |
| アグリア | あぁ!?あたしが仲居なんて聞いてねぇーぞ! |
| ジャオ | なら何の任務だと思うとったのだ。ウィンガルははっきり、温泉旅館の接客と言うとったぞ |
| アグリア | それは聞いたけど、潜入捜査か何かだと思ったんだ。ただ手伝うだけってどういう事だよ |
| ジャオ | 確かに前は潜入捜査として来たが…その時の接客が評判よかったらしく繁忙期には依頼が来とるのだ |
| ジャオ | それにこの温泉旅館は月見の名所としてア・ジュールの重要な観光地になりつつある… |
| ジャオ | だからこれは、国にとって重要な仕事なのだと…陛下もよろしくと言っておったのう |
| アグリア | 陛下もか…くそっ… |
| ジャオ | 今年はお月見会なる大宴会も開かれるでな、特に客も多い |
| ジャオ | 見ての通り、従業員控室にも誰もおらんほど忙しいのだ |
| ジャオ | プレザも接客を手伝っておるが手が回っておらんようだしのう。頼む、手伝ってやってくれんか |
| アグリア | はっ、確かにババアだけじゃ無理だろうな |
| アグリア | チッ、わかったよ、これも任務だ。ところでもう月は出始めてるのにお月見会ってやつは間に合うのか? |
| ジャオ | うむ、それが実は── |
| サレ | ちょっと、お月見会はまだなのかい?宴会の準備、出来てるようには見えないんだけど |
| アグリア | 何だ、てめぇ!従業員以外立ち入り禁止って書いてあんのが見えねぇのか? |
| サレ | 待たせておいて、客に対してそんな態度…少しお仕置きが必要みたいだね |
| アグリア | うるせぇ、てめぇの顔が満月みてぇにまん丸に腫れ上がるまでボコボコにしてやろうか!? |
| ジャオ | やめんか、アグリア!お客人も、控えてくだされ |
| ジャオ | 宴会の準備は急いでおりますでな。このアグリアは助っ人…何かあれば余計に遅れますわい |
| サレ | ふん、いいよ。キチンと間に合わせるなら待っててあげる |
| サレ | けどもし遅れるようなら僕なりのやり方で楽しむからそのつもりでね |
| ジャオ | むぅ、ますます急がねばならんのう |
| アグリア | 何でだよ。あんな奴、今の内にぶっ飛ばしときゃいいだろ |
| ジャオ | まだ何もしとらんのにそういうわけにはいかんだろう |
| ジャオ | 宴会の準備を急ぐとしよう。それと…少しでも間を持たせるために何か用意しておこうかのう… |
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| エドナ | …月が出てきたわね。宴会の準備がまだみたいだけど本当に間に合うのかしら? |
| ガイ | 今、旅館の人達が必死に動き回ってくれてるからもうしばらく待ってようぜ |
| エドナ | 月見の名所として知られるわりには手際が悪いのね |
| チェスター | まぁそう言ってやるなよ。聞いた話じゃ、参加者の数が予想を遥かに上回ってたらしいぜ |
| ガイ | おっ、何食べてるんだよ? |
| チェスター | 時間かかりそうだからって、月見そばを用意してくれたんだ。お前らの分ももらってきてやろうか? |
| ガイ | いいな。けど、ここはグッと堪えて宴会のご馳走を待つ事にするぜ |
| エドナ | ワタシもいらないわ。もうそこに置いてあったおまんじゅうを食べてるし |
| チェスター | そっか、残念だな。月見には欠かせないと思うけど…まぁオレは特別思い入れもあるからな |
| ガイ | 思い入れ?月見そばにか? |
| チェスター | ああ。お月見の季節はいつもアミィと一緒に月見そばを食べてたのを思い出してな |
| ガイ | アミィ…亡くなった妹さんだったか |
| チェスター | ああ。だから懐かしくて、みんなと一緒に食べたいと思ったんだ |
| エドナ | …… |
| チェスター | 悪い、少し湿っぽくなっちまったな。今日は宴会だ、楽しくやろうぜ |
| ガイ | なぁ、チェスター。やっぱり俺も── |
| エドナ | ワタシもいただくわ |
| チェスター | エドナ…?けど、まんじゅう… |
| エドナ | あら、ワタシじゃ不服なわけ? |
| ガイ | まあまあ、せっかくだし、宴会の料理に月見そばも出してもらって、みんなで食おうぜ! |
| チェスター | 二人共、ありがとうな。そうだな、宴会の締めに月見そばってのもよさそうだ |
| エドナ | …その宴会がなかなか始まらないわけだけど…いつまで待たせるのかしら |
| エミル | あっ、それならもう少しだと思うよ |
| ガイ | エミル。何だ、その団子? |
| エミル | 宴会で使う月見団子だよ。あまりにも忙しそうだから僕も手伝う事にしたんだ |
| エミル | その方が早く宴会を始められるしみんな喜ぶと思って |
| チェスター | 確かにその通りだな。よし、オレも手伝うぜ |
| エドナ | …仕方ないわね。待っているのも暇だしワタシも手を貸してあげるわ |
| ガイ | よーし、ガイ様の華麗な配膳を見せてやるとするか! |
| エミル | うん、みんなで準備すればきっとすぐだよ。頑張ろう! |
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| アグリア | おい、てめぇ、何無駄口叩いてやがる。準備がいつまでも終わらねぇだろ |
| エミル | わわっ、ごめんなさい…! |
| ガイ | おいおい、善意で手伝おうってのに、そんな言い方はないだろ? |
| アグリア | あ?頼んでねぇよ。やる気ねぇなら邪魔だからゆっくりおくつろぎやがれってんだ |
| エドナ | …それって、自分達の仕事だから気にせず休んでいて…って言ってるつもり? |
| アグリア | あ? |
| エドナ | つまり…ワタシ達が働くとあなたが無能だってバレるから困るのね |
| アグリア | 誰がンな事言った!見てろ、てめぇら全員分ぐらいあたしが働いてやっからな! |
| チェスター | まぁまぁ、そう張り合うなって。みんなで頑張ればいいだろ。月はもう昇ってるんだ、急ごうぜ! |