| Name | Dialogue |
| 探せ!異界のカジノチップ | |
| コハク | いらっしゃいませー。ようこそ当カジノへ! |
| コハク | ふぅ、手伝う事になったのはいいけど予想以上にお客さん多いや。最近は変な事も起こるし── |
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| | ガシャーン! |
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| コハク | …!?また!? |
| ヒューバート | お客様、落ち着いてください |
| 男性客1 | うるせぇ!つべこべ言わず勝負しやがれ!どいつもこいつもビビりやがって! |
| ヒューバート | 大きな声を出されては他のお客様の迷惑になりますので── |
| 男性客1 | 黙れ!文句があるなら、てめぇが勝負しろ! |
| ヒューバート | …わかりました。ただし…お客様が負けた場合はお引き取り願います |
| 男性客1 | いいぜ。負けるつもりはねぇからな! |
| ヒューバート | では、カードをお配りします |
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| 男性客1 | ぐぐっ…こ、こんな事が… |
| ヒューバート | もう賭けるチップがないようですね。では、約束通りお引き取りいただきましょうか |
| 男性客1 | くっ…。わかった…暴れたりして悪かったよ |
| ヒューバート | …?妙にあっさり引き下がりましたね |
| コハク | まただ。急に暴れたと思ったら負けるとすぐに大人しくなる。今日、何人目だろ…? |
| アルヴィン | 今日は3人目。この調子がもう数日続いてるんだ。さすがに普通じゃないよな |
| コハク | アルヴィンさん!数えてたの? |
| アルヴィン | ああ。あまりにトラブルが続くから店から監視役を頼まれてね |
| アルヴィン | 内容もちょいと気になって独自に原因を探ってたんだが、コハクは何か気付いた事はあるか? |
| コハク | うーん、さっきのお客さんもだけど飲み物を注文したりする時は普通の優しい人ばかりだったよ |
| コハク | なのに勝負が始まるとまるで別人みたいになって… |
| アルヴィン | 雰囲気が急に変わったって事だな? |
| コハク | うん。何か心当たりがあるの? |
| アルヴィン | それについては識者のみなさんの見解を聞きたいところだねぇ |
| コハク | 識者…?あっ… |
| リタ | 無理やり連れ出しておいて何が識者よ |
| コンウェイ | いいじゃないか。キミが識者なのは事実だしそこに並べてもらえてボクは光栄だよ |
| シンク | どうでもいいよ、そんな事。ボクはここで起きてる現象に興味があるってだけさ |
| コハク | リタに、コンウェイに、シンクまで!? |
| アルヴィン | ちょうど客の中に、こういう事に詳しそうな連中がいたから協力を頼んだんだ |
| アルヴィン | それで、現時点で何かわかった事はあるか? |
| リタ | 細かい事はわかんないけど、マナの流れが変ね。何かの術式が働いてるような… |
| アルヴィン | …って事は、誰かが術で人を操ってるって事か? |
| コンウェイ | その可能性もあるだろうね。そういう術に詳しい人はいるかな? |
| コンウェイ | そういえば、シンクくんはこの現象を気にしていたよね。思い当たる事でもあるのかい? |
| シンク | …… |
| シンク | …まあね。ボクが使う術に近い気配を感じる。負の感情が増幅されてるみたいだ |
| コンウェイ | 感情の増幅…カジノ…もしかして… |
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| 男性客2 | た、助けてくれー! |
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| コハク | !?今の声は…? |
| アルヴィン | あそこだ! |
| 男性客2 | も、もう勘弁してくれ…! |
| ヒューバート | 逃げないでください。さぁ、ぼくと勝負です |
| ヒューバート | 持っているチップを全部賭けて限界まで戦いましょう。身ぐるみ剥いで差し上げますよ |
| コハク | どうしよう。今度はヒューバートがおかしくなっちゃったよ |
| アルヴィン | 何だ?この現象、伝染でもするってのか? |
| コンウェイ | ある意味、伝染と言えるかもしれないね |
| リタ | あんた、何かわかったの? |
| コンウェイ | 確証はないけどね。確かめたい事があるから、彼と勝負してきてもいいかな? |
| アルヴィン | そりゃ構わないが…ミイラ取りがミイラなんて事にはならないでくれよ? |
| コンウェイ | 勝ってすぐに切り上げればきっと平気さ。それじゃあ、行ってくるよ |
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| コンウェイ | …これで最後かな。勝負! |
| ヒューバート | なっ…!この土壇場でブラックジャック…!? |
| コンウェイ | ボクの勝ちだね。冷静さを欠いたキミに遅れを取るほど甘くはないよ |
| ヒューバート | くっ…!ほら、チップです。ですが勝ち逃げは許しませんよ! |
| コンウェイ | どうかな。ボクの考えが正しければきっとこれで… |
| ヒューバート | …!あっ、あれ… |
| ヒューバート | ぼくは一体、今まで何を… |
| コハク | ヒューバート!元に戻ったんだね! |
| コンウェイ | 上手くいったみたいだね。もう席を立ってもいいかな? |
| ヒューバート | え…?えぇ、はい… |
| アルヴィン | これまでと同様、負けたら正気に戻った…か |
| コンウェイ | 正確には、チップを失ったら…だね。原因はこの一枚のカジノチップだったんだ |
| リタ | …!何よこれ、小さなチップに複雑な術式が組み込んである… |
| ヒューバート | ちょっと待ってください。一体どういう事なんです? |
| シンク | わからなかったのかい?そのチップの働きで、持ち主の欲が増幅されてたんだよ |
| シンク | そのチップを賭けて勝負すれば増幅された感情が暴走する。わかってみれば単純な仕掛けだね |
| アルヴィン | なるほどな…。コンウェイはこのチップの事、知ってたのか? |
| コンウェイ | ある本で読んだ事があってね。けど…この世界の物ではないはず…どうしてここに… |
| リタ | まあ、経緯はいいわ。とにかく、その異界から来たチップが紛れ込んでいたのが原因なのね |
| コハク | じゃあ閉店してから、カジノ中のチップを集めて異界のチップを取り除けば解決だね |
| アルヴィン | いや、そうもいかないだろ?閉店までにまた被害が出ないとも限らない |
| シンク | つまり、豹変してる奴を見つけて勝負してチップを集めるって事?付き合う義理はないね |
| アルヴィン | そう言うなって乗りかかった船だろ?それに俺達にはシンクの協力が必要なんだよ |
| アルヴィン | チップの仕掛けに自力で気付けたのはお前だけだったろ?コンウェイは本で知ってたわけだしな |
| シンク | …… |
| シンク | まあいい。普通の客を相手に勝負するよりは楽しめそうだし… |
| シンク | こんな術が使われてるのも不愉快だからね |
| リタ | 一応言っとくけど、あたし達が豹変する可能性もあるのよ? |
| コンウェイ | 異界のチップを賭けなければ術は発動しないようだから、気を付けていれば大丈夫じゃないかな |
| アルヴィン | ま、他のチップとはデザインも違うしわかってれば間違えないだろ |
| ヒューバート | …事情は把握しました。被害を抑えるために、他のディーラー達にも伝えておきます |
| コハク | わたしは、豹変した人を見かけたらみんなに知らせるね |
| アルヴィン | んじゃ、そういう事で閉店時間までひたすら勝負と行きますか! |