| Name | Dialogue |
| 示せ!騎士のチカラ! | |
| フレン | では…みな試合には出られないというのかい? |
| 騎士1 | はい…お役に立てず申し訳ありません |
| 騎士2 | 模擬戦とは言え、あんな強い人達と剣を交えるなんて、我々には無理ですよ… |
| フレン | 勝敗を気にしているのなら騎士として立派な試合をして見せればそれでいいんだ |
| フレン | 優劣を示そうというものではない。民が騎士に親しみを持てるように各地の騎士団が合同で企画したもの… |
| フレン | だから模擬戦を見た民が、騎士の堂々とした戦いを見て何かを感じ取ってくれれば十分なんだ |
| 騎士1 | お言葉を返すようですが…それを理解しているからこそ我々には荷が重いのです |
| 騎士2 | 各地の騎士の代表が相手ですよ。無様に負け姿を晒してしまうに決まっています |
| フレン | 困ったな…。僕の隊は急用で、バロニアに戻らなければならないし… |
| フレン | 誰かが代わりに出てくれなければ模擬戦に穴を空けてしまう事になる。誰か他に… |
| フレン | …!あれは… |
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| フレン | ユーリ! |
| ユーリ | お、フレンじゃねぇか。騎士だらけだとは思ってたが、何かあるのか? |
| フレン | ああ。騎士の啓発企画なんだ。騎士と民との親睦会のような感じかな |
| ユーリ | なるほどね。騎士は堅苦しくて近寄りがたいって思ってる奴もいるからな |
| フレン | だから各地の騎士団が協力して騎士の事をよく理解してもらえるよういろいろな催しをするんだ |
| フレン | そのひとつに各騎士団から腕の立つ代表者が参加する模擬戦があるんだが… |
| ユーリ | へぇ、面白そうだな |
| フレン | 君ならそう言うと思ったよ。僕の代わりに参加してみないかい? |
| ユーリ | ははは、おまえも冗談を言うようになったか |
| フレン | …頼む、ユーリ。今は元騎士である君が最後の望みなんだ |
| ユーリ | おい、大げさだな…どうした? |
| フレン | 先ほども言ったように模擬戦に参加しているのは腕に覚えのある実力者達だ |
| フレン | そこには僭越ながら僕も参加する事になってたんだけど急な用事で出られなくなってね… |
| フレン | 他の隊に代理を頼んだら相手が強すぎるからってみんな尻込みしてしまって… |
| ユーリ | なるほどな。そういう事なら、参加してもいいぜ。 |
| フレン | 本当かい!?ありがとう、助かるよ |
| ユーリ | この貸しは高いぜ |
| フレン | はは、覚悟しておくよ。それじゃ、模擬戦用の正装があるからそれに着替えてくれ。それから──… |
| ユーリ | こっちは上手くやっとくって。それより、おまえは急用があるんだろ? |
| フレン | すまない。事情は説明しておくよ。それじゃ |
| ユーリ | …一般人が騎士を相手にするんだから遠慮はいらねぇよな。盛大に暴れてやりますか |
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| ユーリ | 模擬戦用とは言っても正装ってのはやっぱ堅苦しいな |
| ユーリ | さて、模擬戦に出るならここで待ってろって言われたが… |
| ユーリ | …なるほどな。各騎士団の腕自慢ってのはこいつらの事か |
| クロエ | ローウェル! |
| リグレット | …… |
| カルセドニー | こいつらとは、失礼な物言いだな |
| セルゲイ | だが我々を前にしてこの余裕ある態度…相当な実力者のようだな |
| エミル | 実力者なんてもんじゃないですよ!こんなに強い人達ばかり集まって僕、大丈夫かな… |
| ユーリ | おいおい、大げさだって。おまえも相当な剣の使い手だろうが |
| クロエ | ローウェルも模擬戦に参加するのか?騎士は退役したと聞いていたが… |
| ユーリ | ちょっと事情があってな。フレンの代わりだ |
| クロエ | そうなのか。シーフォ殿とも手合わせ願いたかったがローウェルであれば不足はないな |
| クロエ | 模擬戦とはいえ全力で勝たせてもらうぞ |
| ユーリ | えらく気合いが入ってるな |
| クロエ | この企画は騎士を志す者への啓発でもあるからな |
| クロエ | 騎士を志す女性の希望となれるよう、私は勝利をおさめるつもりだ |
| リグレット | 甘いな。騎士に危険はつきもの。安易に希望を与えるだけでなく厳しさも知らしめるべきだ |
| クロエ | 言わんとする事はわかる。しかし厳しい道だからこそ希望になりたいと私は思うのだ |
| カルセドニー | 確かに、希望を持つ事も厳しさも重要だ。だが、騎士には他にも大切な事がある |
| クロエ | 何だ? |
| カルセドニー | 忠誠心だ。尽くすべき人、守るべき人のためならどんな力でも発揮出来る |
| リグレット | …他人のためにこそ命をかけられるという事に異論はない。だが精神論だけでは戦えまい |
| カルセドニー | 戦えるさ。大切な人のためなら。そこにいるエミルなどはいい例だろう |
| エミル | え、僕…ですか? |
| エミル | 忠誠心とは違うと思うけど、ルークが、おまえならやれるって言ってくれたから |
| エミル | それにマルタも応援してくれてるし期待を裏切らないように頑張ろうって思ってます |
| セルゲイ | うむ。一見、気弱そうに見えるがその反面、怯えた様子もない |
| セルゲイ | 応援してくれる者のために戦う…それがエミルの勇気となっているのだな |
| リグレット | …そうした精神論だけで若者を戦場に送り込む事を私は防ぎたいのだ |
| セルゲイ | 貴女の憂慮は理解した。だからこそ自分は若者の志を尊重し鍛え、導きたいと思う |
| セルゲイ | そのためにも今日の模擬戦を楽しみにしている。様々な技や戦い方を学ばせて貰いたい |
| ユーリ | みんな真面目に考えてんだな |
| クロエ | ああ。一晩中でも語り合える。だが今日は話し合いをしに集まったわけではない |
| カルセドニー | そうだな。それぞれの信念をこの模擬戦で存分にぶつけ合おう |
| ユーリ | オレには、んな立派なもんはねぇが強いやつらと本気でやり合えるのは楽しみだな |
| ユーリ | フレンのやつに笑われねぇようにちょいと頑張ってみるか |